経済産業省
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新流通産業研究会(個別企業プレゼンテーション)(第7回)-議事要旨

日時:平成19年2月8日
場所:経済産業省17階第1共用会議室

議題

御別企業プレゼンテーション

議事概要

三菱地所株式会社からのプレゼンテーションに対して、メンバーより以下の質問・意見があった。

  • ありがとうございました。日本を代表する市街地の再開発とそれからアウトレットモールということで郊外型なんですけれども、木村社長からごらんになって、将来性というのはどちらにあるんでしょうか。あるいは三菱地所の持っているアセットから言って、例えば再開発ではこういう物件はまだこのぐらいあるんだとか、いや再開発の手持ち物件は余りないけど、でも郊外型のショッピングセンターは幾らでもいけるぞとか、そういう成長性や御社の事業計画の中で2つの開発の方向というのはどのように位置づけていらっしゃるんですか。

    →若干時間軸的なものもあると思いますけれども、短期的というか中期的でも結構なんですけれども、我々がある程度ビジネスを成長させていくことになれば、丸の内は別としても、大都市におけるいろんな形でのやり方、ショッピングセンターも単なる大規模なものだけではなくて、ネイバーフッドみたいな形とか、あるいは少し商圏を狭くした形でのあり方というのもあると思います。少し早く伸ばそうと思うなら、やはり大都市の方が我々事業としてはやりやすいかなというふうに思っております。ただ、地方の場合も私どももちょっと今やっておりますけれども、仙台とか地方中核都市も恐らく東京と同じような大都市ですね。商圏自体は大きくはないと思いますけれども、それはそれなりに短期的、中期的な中でやっていけると思います。
    ただ、将来、今の街づくり三法がありますけれども、その中でどういうふうにやるかというか、あるいは短期的な中でももしできるならばやりたいと思っておりますけれども、やはり郊外型の、特に中心市街地において我々が果たすべき役割といいましょうか、そういったものができるならば本当はやっていきたいなと。ただ、今の時点でマーケットがどこにあるかとか、あるいは地元の方、地権者の方が本当にどこまでやる気なのか、あるいは行政の方もどこまで本当に力を入れていくのか、もっと言えば国の方もどこまでやってくれるのかとか、そういう条件をうまく勘案しながら、あるいは我々も直接的に働きかけをしてやっていくということであれば、割と早期にこれからの地方の活性化の中でショッピングセンターの果たす役割は結構大きくなるのではないかと思っております。
    今だけを見れば、我々は手っ取り早くやるならば、やはり大都会の方がやりやすいことは間違いないですが、条件さえ整えば我々としても十分、先ほどの基本理念ではございませんけれども、地方においても地域社会に貢献することはやっていきたいなと思っております。

  • 済みません、この日経の記事に、「だが、解体後は2年近く、更地のまま放置されそうな情勢だ。地主が描く最新鋭ビルはなぜ、すぐに建てられないのか。そこには地方自治体との調整という意外な難問が横たわっていた。」とありますが、どんな難問で、まあ役所だということもあり、どういうようなことをするとやりやすくなるのかとか、どの辺はこの10年ぐらいで解決したけどまだ何が残っているのかとか、というあたりについて。

    →まず壊したわけですね。いわゆる地震がいつ来るか、怖いということで。その後なかなか建て替えの計画は発表できないじゃないかというお話で、その中に地方と自治体との調整がなかなかはかばかしくないと、こういうことだと思います。やはり我々自身もそうだったんですけれども、本当は建てたいという気持ちもあるんですが、やはり丸の内という、あるいは大手町ですか、有楽町、これはどういう格好にしていくんだというところの基本的な概念をまとめようじゃないかというので、そこにちょっと時間がかかっていた。実際に街づくりガイドラインというのは、ちょっと説明しませんでしたけれども、たしかあれは2000年か1999年にある程度皆さんに発表したわけで、その前にその骨格をまとめようと。ですから、単なる丸ビルの建て替えだけではなくて、大丸有の例えばお堀端に面したところはどの程度の高さにしようとか、その後はどのぐらいにしようと。景観の問題も含めて丸の内全体、あるいは大手町も含めた、有楽町も含めた全体的な構想というか概念をきちっとまとめようと、これに時間がかかったと思うんです。丸ビルの一つの建て替えでどうのこうのではなくて、そういう全体の構想の中で、丸ビルというのはどういう位置づけにするのか、そういう考え方をお互いに話し合って、協議して決めることにちょっと時間がかかったというふうに御認識いただければよろしいかと思います。
    ですから、いわゆる面的な面で、ただ一つをポンと建て替えて、はいこれでというわけではなくて、せっかくやるなら、先ほどの120haございましたけれども、そこの完全にルールを決めるわけではないんですが、ガイドライン的にこういう方向性を持ってやりましょう。個別の問題については、またガイドラインに沿った形でお互いに協議した上で決めましょう。こういうルールづくりが少し時間がかかったというふうに御認識いただければよろしいのではないかと思います。

  • とてもよいお話、ありがとうございました。パワーポイントの8枚目について伺いたいんですが、丸の内エリアにおける商業の位置づけで、再開発前と今とでどう違うかというのを細かく出していただいたんですが、1点目は(4)、(5)、(6)あたりがかなり興味深いというか、固定賃料だったのが売上歩合になったり、単に場所を貸してテナント料をもらうだけではなくて、多分その歩合でもらった分からその集客事業みたいなもの、いろいろなイベントをされているんだと思うんですけど、このあたりもう少し細かく、大体どんなことをされているのかというのを伺いたいということ。
    もう一点、これはやはり三菱地所さんという非常に大きなデベロッパーさんがやっていることだからできると思うんですが、これを全くそういうデベロッパーが入らないで、こういう街づくりみたいなものをしていこうというふうに考えたときには、恐らくやりにくい。普通のなかなか活性化しない中心市街地というのは、三菱地所さんで言う従前のところと同じような構造になっていることが多いと思うんです。営業時間はテナントの自由になっていたり、特に売り上げの一部をもらって街全体を活性化させるような取り組みがだれもできなかったりとかあると思うんですけれども、そのあたりは、もしデベロッパーさんが入らない場合はどうやっていけばいいのか、もし御意見があったらお聞かせいただきたいと思います。
    あるいは三菱地所さんみたいなデベロッパー事業をしているところではなくて、例えば隣に座っていらっしゃる高島屋さんみたいなところが大規模開発をされるとか、そういうもともと本来の小売主導の大規模エリア開発みたいな可能性というのはあり得るのかどうなのかということも御意見がありましたら、お聞かせいただきたいと思います。

    →最初の全体の街の、先ほど言い方が悪かったかもしれませんが、丸の内の我々にとってはアセットマネジメントもあるんですけど、全体的に例えばお客さんがどこを、本当にはやっているのかなと。例えば丸ビル一つとっても、具体的な名前は言えませんけど、何年かたつとかなりいいところと悪いところの差が出てくるんです。そういった意味では我々としても、今度はリーシングで少し変えるような形とか、そこに店舗さんを移すとかいろんなことをやっていますので、そういった意味ではデベロッパーではなくても、そういうコーディネートする方がだれかいらっしゃればいいんですが、ただ、ショッピングセンターを一つやっていくということになると、それなりに先ほど言ったような資産がどこまで本当に価値が上がっているかとか、そういう目利きがないといけませんので。別に我々だけではなくて、ほかの方がやることは十分可能だと思いますけれども、やはり相当経験則とか知識、ノウハウ、知恵というのもありますから、我々でなくても、その街全体をコントロールする方がいないとなかなか難しいかなという感じはしております。
    我々だけではなくてもよろしいわけですけれども、そういった形でショッピングセンター全体をうまく調整したりできる人がいて、そのタウンマネジメントとしてちゃんとやっていけば、それはだれでもよろしいと思うんですが、なかなかそういう方が、もちろんコンサルタントの方もいらっしゃると思いますが、今ショッピングセンターの開発なんか手なれているのは、ららぽーとさんであり、もちろん高島屋さんも小売ですけれども、もうショッピングセンターと小売の境も大分なくなってきていますから、皆さんそういう形で努力していますから、何らかの形で中心的にコーディネートする方がだれかいないと難しいんじゃないかなという感じがしています。お答えになったかどうかわかりませんけど。もっと詳しく、この辺ですか。例えばほかにもやっているわけですけれども、今丸の内カードみたいなものを発行したり、そういった意味ではテナントの方とも一緒になって、そのカードを使えばどこでもポイントがもらえるとかいろんなこともやっておりますので、そういった意味ではショッピングセンターの運営の仕方というものがないと丸の内全体もうまくコントロールできない。昔にまた戻って箱だけ貸して、あとは知らないよというわけにもいかないという感じが出てきていると思います。先生がそういうコーディネートをおやりになったっていいんですよ。

  • 6棟連続建て替えということで、街がとってもきれいになってうれしいんですけれども、ダウンサイドシナリオ、リスクというものはどういうふうに考えていらっしゃるかということを聞かしていただけないでしょうか。

    →これはまた川本先生の御専門かもしれませんが、マクロ経済とか、これからの世界のグローバルなあれはどういうふうになるかというところがあると思います。今は御存じだと思いますが、日本の経済も緩やかな上昇というか成長がなされていますので、賃料も上がってきているということもあります。キャップレートも日本の場合は大分低くなりましたけど、低金利によってユーロギャップもまだあるというところですから、まだ下がってくる可能性も十分あると思いますが、今大体丸の内は3%台とかいろいろなことが言われていますが、もっと下がるとなれば利回りもそれなりによくなるということもあるんですけれども、ただ、おっしゃるとおりこの何年か後どうなるのか。特にニッセイ基礎研でしたか、これから団塊の世代がリタイアして就業者が減るんじゃないのということで、2008年から9年ぐらいからだんだんとオフィス需要も非常に減ってくるんじゃないかということがありますけれども、少なくとも東京の話だけで大変恐縮なんですが、東京集中というのはまだまだ続いているということがありますし、それから団塊の世代というのが、65歳までというのも今だんだん企業でも根づいてまいりますから、そういった意味では腕とか匠を持った方は、まだまだこれからも就業するようになってくるのではないかということであります。
    それからもう一つは、これから先、先ほどちょっと申し上げましたけど、特に都心ということで限られてしまいますが、そういったところではプロフィットというんですか、ここにいることによってある意味ではお客さんとインタラクションができて、商売もやっていけるというところで。こういうことを考えますと、2010年ぐらいまでは需要とかそういうものは続くのではないかという気持ちもあります。
    ただ、一方で全体的な面で本当にオフィス需要とか商業の需要が、どこまで続くかというのがなかなか難しいところがあるんですけれども、オフィス需要の方は都心とか、あるいは都心オフとかそういうのは結構いいかなと思いますが、ただ、その周辺地域はどこまで本当にこれから今の景気が保てるかというのはちょっと懸念されるところではありますね。
    一方では、海外の投資家なんかは、幾らでも都心は上がると、それに伴って周辺地区も上がるということもありますが、これは読みの違いですけれども、緩やかな上昇は続きますけど、先生おっしゃるような懸念材料は結構内在しておりますので、それをどうクリアするか。今までも2003年問題というのがあって、供給過剰になるということになったんですけど、たまたま日本経済が少し上がってきたところで、そこで吸収できたということがありますけれども、これから先本当に、日銀とか財務省も非常にデリケートにいろいろ経済運営をやっていますから、大きく落ち込むことはないと思いますが、このまま本当に穏やかながらも成長が続くのかというところのリスクはあると思いますし、あるいは金利の問題がいろいろ出てきておりますので。
    金利が上がったらどうなるかというと、逆に言うと金利が上がったときには、今までの経済の別に完全な循環論ではないんですけど、金利が上がると経済は好調だということで賃料が上がるとか、そういう一つの実績もあるんですけど、そういった意味では金利の問題も今度は投資の方で非常に金利負担が強くなるということで、これも懸念材料だと思います。恐らく2008年、9年、10年ぐらいまではこの調子が続くかと思いますけど、その先は何とも言えませんけど、その懸念材料はどういう形でリスクとして出てくるかというところで決まるんじゃないかと思っています。
    あと店舗の方は、少子化になってきて消費動向がどうなるかということがありますけれども、消費が余り伸びないということもありますが、消費が伸びない中で我々は生き残っていくということになれば、それなりの特色ある立地と商品構成を考えないといけないということで、競争はかなり激化して、その中で優勝劣敗がかなり明確になるんじゃないかなという気がしております。

  • アメリカでBIDというのがありますね、ビジネス・インプルーブメント・ディスウイークと。つまりみんなでお金を出し合って共同して清掃したり警備したりする。そういうようなこと、それと似たことを丸の内でやっているのか。それとの関係で将来の丸の内を考えたら、今大体ショッピングセンターとか飲食店とかが中心なんですけれども、より公共的なものを呼び込んだり住宅地を呼び込んだり、そういうことを考えていかないとなかなか長生きできないかもわからない。その点を含めた共同作業についてまず聞きたいのと、より公共的な住宅地の街にしていけるか。

    →タウンマネジメントをNPO法人がいろいろやっていただいて、これは小林ジュウケイ先生なんかの御指導をいただいてやっているわけですけど、その地権者でNPOの法人にお金を払っているわけです。いろんな協力で協賛金を払ったり何かしてやっていただいているわけです。こういった形で事業者も含め、テナントの方も含めて、みんなで協力し合ってお金出し合って、より効率的なやり方をとることはこれから十分考えられると思います。NPO法人なんかは一つのきっかけになってきていると思います。さっきシャトルバスというのもあったんですが、あれも環境問題で低公害型のやつを出していただいております。それに対して我々は協賛してやっているところです。そういう共同事業、共同作業はだんだん話されてきておりますので、先生おっしゃったようなものもこれから、恐らくピーエムの世界というか、あるいはタウンマネジメントの世界でかなり多くなってくるのではないかと思います。

  • どうもありがとうございます。御案内のとおり中活法がようやく実施が具体化してきまして、きょう初めて富山市と青森市が認定を受けたんですけれども、その動きと呼応して自治体で準工に対する規制が相当進んできているんです。ですから、そこにおいては1万平米以上は建築不可になっているわけです。御社のショッピングセンターを拝見しますと、1万以上がビジネス的なボリュームだと思うんですけれども、今後地方へのこういう展開を考えるときに、街なかではなかなかこういう大きな場所も取れないのかなとか、あるいは準工だと規制されてしまう。そういうことを踏まえて、今後どういう形で進出していくのか、定着していくのか、何か戦略をお持ちですか。

    →チェルシーのあれは工業地帯ですか。準工はよろしいんですか。そういうことで恐らく規制がどんどん今度は厳しくなってくる可能性が十分あります。いわゆるチェルシーみたいな大規模なスタイルはできなくなることはあると思います。ですから、チェルシーの戦略も少し変わらざるを得ないことになるかもしれませんし、まだその辺がどういう形でやっていくかということはまだ決めておりませんけれども、もう少し小規模なものでやるということになると、今度はいわゆるお客様の宝物を探すような魅力はなくなってくるわけですから、ある程度1万平米以下、3,000坪になりますが、そこでどういうふうにやっていくかというのはこれから、チェルシーにとっても曲がり角になるかもしれません。

  • 意外と順法精神が強くて。

    →工業地帯ではなくても結構あるんです。

  • そうじゃなくて逆にそういうのに挑戦していく、つまり3万とか4万とかこういう形でやる方がむしろ地域の活性化に貢献するんだ、あるいは住民、消費者のニーズに貢献する、経済にも貢献するという形で、むしろそこはおかしいんじゃないかということをおっしゃる気持ちは全然なくて、そこは1万と言われたから1万で結構ですという形で、何かちょっとその辺をお伺いしたいと思います。

    →中心市街地活性化法もそうですけど、都市計画法の改正もそうですけど、それはそれで一つの考え方としては、これは法律になってやっているわけですから、その中でやる。ただ、松井審議官はよくおっしゃいますけど、我々はその中でどうやって生き残りをかけるかということがあるわけです。生き残りをかけた上で、なおかつ社会とか消費者のニーズをうまくとらえて、地域社会にも貢献できる方法があるかというのを我々としては宿題としていただいているということですから、当然のことながら、それは悪いとかいいとかと言っても今さら遅いという感じもありますけど、ある意味でその中で我々はどうできるかということをやるのが、我々民間はそうせざるを得ないわけですね。今その御議論が許されているならばですよ。

  • 準工への色塗りというのは自治体の裁量なので、法律上の規制ではないので。したがって自治体に対していろんな取り組みというのはあるし、逆に言うとこういうところで考え方をまとめて自治体に対してぶつけていくというのもあるわけです。

    →準工であって、その都市あるいは地域がどういう役割を果たすか。その都市計画の中とか、あるいは地方行政の中で、ここをどういう地域にしたいのかとか、そういうものもあるわけですね。それとの関連で規制をかけようとか、一律にかけるのではなくて、個別のあれで、あるいは個別の行政の中でどう考えるかというのをお互いに話し合ってやればいいんじゃないかと思うんです。それは当然やりますよね。ですから、それはそれで規制がかかれば、規制というか条例か何か知りませんけど、いわゆる準工業地帯というのが今OKなわけですね。1万平米以上の。それをどうして規制かけるのか。その規制をかける以上に、我々が1万平米に建てるとどういう地域に経済波及効果があって、地域社会に貢献するのか、そういうことの話し合いの中でお互いに決めてもいいかなと思っております。


続いて、株式会社ららぽーとからのプレゼンテーションに対して、メンバーより以下の質問・意見があった。

  • どうもありがとうございます。ららぽーとさんの場合には、街づくり三法の改正による影響はそれほどないというふうに考えてよろしいのでしょうか。ビジネスモデルを変える必要がないというお話だったんですが。

    →今まで展開している場所が先ほど言ったように郊外部とか、いわゆるルーラルと言われるところについてはほとんど出していないこともあるので。もちろん出店の制約は受けるでしょうけれども、従来のエリアへの出店であれば大丈夫ではないかと思っています。ただ、逆に言うと3大都市圏での競争が、ルーラルができなければ中に入って来る可能性はあると思いますので、そういう意味では競争が激化してくることは言えると思います。

  • これからショッピングセンターが成長していくために、テナントではなくて、行政面でもう少しこういうふうに変わっていったらいいんだけれども、というお考えは何かお持ちですか。

    →行政。

  • 行政あるいは規制が、ショッピングセンター運営会社にとって特段。

    →私が基本的に考えている、個人的な見解かもしれませんけれども、競争のないところに成長はないと思っていますので、基本的には規制は緩和して、もっともっと競争する。競争することによって先ほど言った生産性みたいなものの改善、向上は実現できるのではないかと思うんです。そういう意味では基本的には規制は緩和すべきなのではないかと思っております。

  • 御社を初め三菱地所さんのように大変大きな会社というのは、今まで大きなショッピングセンターをおつくりになってきている。お話を聞きますと、大きなショッピングセンターをつくるにしろ小さなショッピングセンターをつくるにしろ、同じような労力がかかる。効率面を考えても、大きなショッピングセンターの方がよいということもまだまだ。日本はショッピングセンターはそう多くできていませんから、そういう意味ではあったのかなというふうに思うんですけれども。
    ただいまお話がございましたように、規制の問題もあって大きなショッピングセンターをつくれなくなってくる。そうすると必然的に中へ入って来る。あるいは大きなショッピングセンターでなくて、先ほどお話があったライフスタイルパークだとか、あるいはNSCがつくられてくるというお話がありました。私どもも今までNSCづくりに力を入れてきたつもりなんですけれども、その立地だとか物件というのは、まだまだたくさん一つはおありになるのかなというふうにお考えなのか、あるいは限られた物件でのある意味での取り合いみたいなものになるのかなということが一つです。
    もう一つは、今までも大きなショッピングセンター、例えば商圏の人口や、時間距離が一番商圏として考えやすいんだと思いますけれども、いわゆる商圏の人口だとか商圏の時間距離ですね、その辺はどのくらいに。もちろん地域によって違うとは思いますが、どのくらいにお考えになっているのかなということがまず第一です。
    それと、いわゆる商店街というのは自然発生的につくられてきたショッピングセンターなんだと思うんです。小売業が主導したり、不動産、デベロッパーが主導したり、いろんなショッピングセンターのつくり方はあると思いますが、そのようなショッピングセンターというのは計画的につくられたショッピングセンターですよね。今の商店街が活性化されていない、寂れてきてしまったというのは、自然発生的につくられたショッピングセンターとしての商店街が生活者の皆様方から御支持をいただけなくなってきている。それを何とかしなければいけないということだと思うんですけれども、先ほどの木村社長のお話にもございましたように、一つの会社なり一つのデベロッパーなりが、もちろん行政や地域の皆さん方と相談しながらということはあると思いますけれども、主体性を持った街づくりというか、商店街づくり、ショッピングセンターづくりが一方ではされて、一方、商店街というのはそういうことがなかなか難しいですから、先ほどの話ではないんですけど、プロデュースをしたり、マネジメントのできるリーダーがどれだけいるかということが大きな問題になってくると思います。
    ただ、時代の変化の中で生活者のニーズはどんどん変わりますから、そうすると一回つくったショッピングセンターなり商店街を主体性を持ってやっているところですと、例えば商店の入れ替えやテナントの入れ替えができますけれども、そうでなくても日本の場合は大変所有権が強い国でございますから、なかなか入れ替えができない。そうすると、たまたま少しうまくいった商店街の活性化であっても、すぐに陳腐化するというか、時代の要求にこたえられないような商店街になって、またそれが活性化されなくなってしまう、廃れてしまう。そういう可能性が大変大きいので、商店街の活性化なり中心市街地の活性化はものすごく難しいことだと思うんですけれども、それは私はなかなか難しいんだと思うんですけれども、どうお考えかということ。
    今その方向に向かって国の政策も進んでいるわけなんですけれども、その中でどういうことに気をつけたらというか、どういうことが必須の条件としてあるのかということを、実際に今まで街づくりやショッピングセンターづくりをおやりになった経験者からお話ししていただければありがたいと思います。大変難しい問題なんですけれども。

    →3つ目は非常に難しいテーマではないかと思っておりますけれども、先ほど最初のNSCの限られた場所での取り合いというか、あるいは、たくさんあるのかというお話だと思いますけれども、NSCの立地について、ある程度限られているのではないかと私は思います。どこにでもということではないのではないかと思っております。そういう意味では、NSCがふえてくるけれども、言ってみれば場所の取り合いはかなり熾烈なのではないかと思います。
    それから、商圏の時間距離についてですけれども、これは例えばNSCでも、あるいはライフスタイルパークと言われるものでも、かなり方が車でいらっしゃいます。都市部ではちょっと違いますけれども。そうすると車ですと20分~30分ではないかと考えています。
    それから、先ほどの商店街の活性化ですけれども、実は私どものショッピングセンター協会に幾つかの商店街で会員になっていらっしゃるところがあるんです。そういったところに関しては、ショッピングセンターの会員のシーケーシーの方だとかそういう方たちが少しお手伝いをさせていただいているケースがあります。それで再生を取り組んでいるところも幾つかございます。
    それから、私も幾つか商店街を勉強させていただいて一番強く感じて、これがないと多分中心市街地は活性化できないと思うのは、地元の人の強い情熱と意思じゃないかと思っています。あるところに伺ったときに、ものすごい情熱、それは多分最初は1人2人だったと思うんですが、それが5人になり6人になりということでやっていらっしゃいます。たまたまそこは環境的にある意味恵まれているんです。行政とか文化施設が割と中心部にあるということで、多少恵まれているとは思うものの、やはり中心になってやっている方の熱い情熱がなくして中心市街地の活性化というのは、我々がいろいろなお手伝いをしても限界があるような気がします。
    それから、富山なんかは人口を張りつけることを同時にやっていらっしゃったと思いますが、そういったことも必要なのかなという気がします。
    それから、ららぽーと会社として取り組んでいるかということについてなんですけれども、船橋の東京ベイららぽーとにつきましても、私どもから3kmぐらい離れたところに従来の商店街があるんです。そこもこの26年で後継者がいないという中で、シャッターが少し出てきているんです。これに関しては今私どもの中でも、その商店街、あるいはJR船橋駅と、ららぽーとのある海側をどう回遊させようかということを実は議論を始めているところなんです。その回遊性をどう持たせるのか。
    ららぽーとまで歩いて30分かかるんですけれども、30分が楽しければ、お客様はららぽーとから駅の方にも行くでしょうし、あるいは駅の商店街からも我々のところに来るだろう。ここのところをどう楽しく快適にできるか、あるいはどう回遊してもらえばいいのかということを今勉強を始めております。これもきょうあしたできることではないと思いますけれども、我々のできる中で一緒に考えていこうということで、これは行政も入り、商店街の方たちも含めたところで今議論を始めているところです。

  • 日本の商店街というのは、ある程度出来上がっていますので、それを使って効率的に投資を回していくということは、もうそういうことができないほど日本の商店街はだめになっているんですか。

    →ある意味ではそういうところもありますね。先ほどのJR船橋駅から、ららぽーとまでの30分の中で商店街があるんですけれども、先ほどのあれから言うとサブ核、例えばそれ全体をモールと考えれば、サブ核であったりマグネットになるようなところが実はないんです。そういう意味でマグネット、あるいはサブ核になるような施設を持ってくることは考えなければいけないような気がします。

  • 一つは質問で一つは補足といいますか、立地規制についてのお話です。先に立地規制について申し上げますと、確かに国の街づくり三法の改正では、準工業地域はOKになったんですが、最近、自治体の方で政令市なんかで、準工業地域を一律に1万平米以上建てられなくするとか、あるいは圏内でも一律に規制するという動きがありまして、それがまさに3大都市圏なものですから。それについて私ども意見交換を始めているんですが、さすがにららぽーとさんも、もとあった工場を転換してこういったショッピングセンターをされているので、しかも3大都市圏のある政令市が準工業地域一律規制ということになるとかなり影響が大きいんじゃないかと思うんですが、その点についてお伺いしたいということです。
    それとは全く異なる観点なんですが、この3ページ目に、今後ショッピングセンターが成長、進化するための課題ということで、流通や物流についての効率化とか情報共有のお話があったんですが、テナントさんはそれぞれ個々のテナントのサプライチェーンごとにそういったことをおやりになっていて、ショッピングセンターとして何か共同物流とかそういったことを図る余地は余りないんじゃないかと思ったりするんですが、その点についてどうなんでしょうか。

    →2つ目の方については、もちろん個々の小売店さんがかなりサプライチェーンマネジメントとか含めて物流の効率化についてはやっていらっしゃると思います。商業施設側でできることとすると、配送で来るトラックの数はものすごい数なんですね。それで今例えば、いろんな会社さんは多分物流会社を使っているわけですけれども、荷物の入るところまではそれぞれの会社でいいんですけれども、そこから先を1社でうまく回すというやり方も始めたりしていることもあるんです。それによって多少効率化ができるのではないかということも一つの考え方としてあります。
    それから、先ほどの街づくり三法の関係では3大都市圏、我々は3大都市圏が比較的多いんですけれども、先ほど言ったように3大都市圏の競争は激化すると思います。全部が全部だめになる場合はちょっと違いますから、ビジネスモデルを変えなければいけないということかもしれませんけれども、かなり限られた立地の中でどこがやっていくのかという意味では、競争が間違いなく激化すると思っています。

  • 2つ教えていただきたいんですけれども、一つは船橋のように総合小売業が撤退していくタイプのものと、一方で新しく開く横浜のように総合小売業を入れてみようというところと、この違いというのはどこから来ているのか。それで将来どっちの方に収斂していく可能性があるのか。つまりショッピングセンターにおける核テナントの位置づけですね、それについてどうお考えなのかという点が一つです。
    それからもう一つは、最近、御社の豊洲とか柏の葉というのを見たり聞いたりしていますと、新しい特にサービスですね、教育とか医療とか、新しいある意味でのビジネスインキュベーションをなさっている。ショッピングセンターをビジネスインキュベーションの場と位置づけて、従来の物販にこだわらないものを大変意欲的におやりになっているという点で感心しているんですけれども、これは会社ぐるみで相当いろんな仕掛けがあるものでしょうか。へたすると何か素人がやっているので、専門家から見るとあれだということもあるかもしれませんけど、今おやりになっているものはかなり成功していると思うんです。特にサービス分野で新しい事業をインキュベーションしていく上での組織としての取り組みはどのようになさっているのかについても教えていただきたいと思います。

    →2つ目のやつについては、組織としてというか大きな考え方として、物販からの脱却をしていかないといけないという中で、一つはサービスがあります。それから遊びのアミューズメントといいますか、エンターテインメント性をどう発揮するかというものの一つに今おっしゃっているような、インキュベーターまでいくかどうかわかりませんけれども、サービス系のいろいろなものを入れていってみようということは、組織立ってというか大きな方針の中でやって、それぞれの担当が取り組んでいる。柏の葉なんかはそういう、あるいは近くにそういう大学があるということもあるんですが、そことの連携をしていこうということでやっているところです。

  • それから、もう一つ最初のは。

    →船橋もたまたま今核がないんですけれども、私どもはぜひ核テナントに入っていただきたいと今でも思っています。たた、周辺の立地によってどういう核テナントが入っていただくのがいいのか、これは立地によって、あるいは生活している方の生活のパターン、様式がどんなふうなのか、あるいは家族構成みたいなものも考えなければいけないんですけれども、船橋について言えば、核テナントとして入っていただきたいという思いは今もあります。
    それから、核テナントの考え方については、たまたま今専門店業態が比較優位にあるなというところで、専門店のミックスに重点を置いていますけれども、これもまた変わってくるんだろうと思うんです。ですから、そういった総合化業態をお客様が求めているのであればきちっと入れていくということで、その辺は割と柔軟に考えたいなと思っております。

  • どうもお話ありがとうございます。最後のところで人手不足とかESが大事ということが出たんですけれども、運営会社としてその辺のことについて、そもそも設計上何か配慮するとか、支援サービスをやるとか、その辺のことは何かやっていらっしゃるんですか。

    →まだ残念ながらこれだというのが実はできていないんです。テナント従業員の方のお話を伺っていると、一つは休憩スペースはかなり大きなウエートを占めていると思います。それから、食事をする場所も結構大きなウエートを占めているような気がします。それから、割と時間が遅くまで開業というのか、場合によっては11時、12時までやっているようなケースがあるので、その辺の帰りの不安というんでしょうか。それから、自分の車で来た場合には、駐車場の防犯の問題も結構大きな要素なんです。そういったところに対して商業施設をつくる側、あるいは運営する側で、いろんなことをやっていかなければいけないと思います。
    トイレもそうだと思うんです。お客様のトイレは皆さんかなりなところがやっていらっしゃるけど、従業員用のトイレというのはかなりひどいのではないかと思うんです。そういったところもこれからきちっと用意していくということ、あるいは環境を整えていくことは不可欠だと思っております。私どもまだ全部できているわけではなくて、そういったところについては今まで以上にというか、また新しくつくるという意味で、そこのところの環境を整えることについては注力しないと、多分テナントさんの従業員が集まらないことになってくると思います。もし時間給が同じで労働時間が同じであれば、明らかにバックヤードであったり休憩スペース、食事がおいしいとかこういったところで、多分テナント従業員の方は働く場所を選ぶのではないかと思っております。
    それから、子育ての問題があるとすれば、その支援をどうできるのかということです。今割と商業施設の中に保育所等を併設するケース、私どもの中でもありますけれども、そういったこともきちっと考えていくことは不可欠ではないかと思います。

  • 会社の名前が「ららぽーと」とかなり独特の言語感覚ですね。拝見しますと、ビーヤとか、トレアージュとか、コモディアとか、グラディーとか、ラゾーナとか、名前というのはイメージづくりで大事だと思うんですけど、この辺はどういう御方針でやっていらっしゃるのか。私コレドの5階にキャンパスがあるんですけれども、そうすると「コレド、コレド」と1日に30回以上言うことになるわけですね。その辺について教えていただきたいと思います。

    →実はようやくリージョナル型については、「ららぽーと」にしようやというのが決まったのは最近でございまして、ですから最近の豊洲からですが、豊洲、柏の葉、横浜、リージョナル型については「ららぽーと」にしようと。それから、ライフスタイルについては「らら」何とかにしようということで、多少「らら」、あるいは「ららぽーと」、それから「らら」というやつをこれから、ブランディング戦略の一貫としてつけていこうというふうに最近動き出しているところです。
    先ほど言ったように、うちのやっているやつは大きさもばらばらなんですね。非常に多様化しているというか標準化していないところがあって、その辺の名前とお客さんがどういうふうに結びつけるのかなというところは多少悩ましいところがあります。

  • ブランドをある程度パターンとして統一していこうという意向はあるんですか、それともその都度名前をつけていくんですか。

    →三井不動産が100%やっているやつについては、「らら」何とかというのはできるんだろうと思うんです。ただ、いろんな事業者の方のお仕事をいただいていることもあるので、これを全部統一することはあり得ないと思いますが、三井不動産がやっているやつで、ららぽーとが運営するやつについては、なるべくお客様にわかりやすく、つながるようなことは考えていこうということで今やっております。

以上

 
 

最終更新日:2008年8月14日
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