経済産業省
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新流通産業研究会(個別企業プレゼンテーション)(第9回)-議事要旨

日時:平成19年2月21日(水)

議題

御別企業プレゼンテーション

議事概要

青森市新町商店街振興組合からのプレゼンテーションに対して、メンバーより以下の質問・意見があった。

  • メンバーが少なくて時間がありそうなので、最初に感想を。10年以上前、イギリスでタウン・センター・マネジメント、マネージャーの研究集会がありまして、そこにいらしたイギリスのマネージャーは、ちょうど加藤さんみたいな経歴の方が多いのです。イギリスの場合は、インナーシティではなくてタウンセンターといっていますけれども、そのタウンセンター立地を主に出店場所としている小売業、マークス&スペンサーとか、ドラッグストアのブーツとか、こういう会社を退職した方、OB、OGを大型店の費用負担でタウン・センター・マネジメント会社に勤務させて、それでもって町に貢献しているのです。ですから、そういう点で加藤さんの本の履歴をみますと、商業もやっているし、大規模小売業のオペレーションの経験もございますので、そういう点で国は変わっても同じようなリーダーがいらっしゃるのかと思いまして、それは感想です。そこで重要なのは、イギリスの場合は大型店も協力しているということなのです。
    私の質問は、私は商店街を最近回っていないので教えていただきたいのですが、「コンパクトシティ」の一般化可能性です。専門家のお話を聞きますと、地方都市だからできたのではないか。大都市の場合、これは、まちづくりはどこでも同じですけれども、中心性ともう1つ階層性がございます。ですから、青森市の新町の場合は、本当に中心街が階層の上位に位置している、そういう立地条件だったのでできたのではないか。大都市では無理ではないか。違う条件では無理なのではないかということですが、その点について全国お歩きになっている点について、どうお考えになるのか。
    それから、それに関連してもう1つは、今のは外部要因ですけれども、内部要因で、こういうまちづくりがしっかりできているところは、そもそも商店街の活動のレベルが高いというか、充実しているところなのです。ですから、なかなか中心街再開発でも手を挙げられない商店街は随分あって、それは商工組合があったり、あるいはいろいろな組織があっても、なかなかそれを担っていく主体が十分ではないということだと思うのです。ですから、やはりまちづくりの中でも、この法律のもとでも新しい勝者と敗者は商店街別に出てくるのではないか。そういう意味での商店街の主体性ですか、その点についてどうお考えになっているのかということです。
    もう1つだけ、長くなって済みませんけれども、「コンパクトシティ」は狭い範囲でのまちづくり、あるいは商圏の中での商業者の活動だと思うのですけれども、今度は、例えば県とかもう少し広いレベルでの都市計画、あるいはまちづくりを考えた場合、先ほどの中心性と階層性の問題からいうと、すべてのところが「コンパクトシティ」が中心になれるわけではございません。そうすると、駅前に商業集積もない、あるいはそれを担っていく組織もないという、特に小さな町あるいは近隣商店街の場合は、かなり難しいのではないか。そういう小さな町で、例えば大型店舗やショッピンセンターの力をかりて、雇用を創出したり新しい中心性を創出しようという行為があっても、それは認められるべきというか、そういう発想は評価してもいいのではないか。そうなりますと、広域に物を考えた場合、必ずしも前段階のようなお話だけで問題が解決できるわけではないと思うのです。そういう意味で、中心性と郊外、あるいは大きな町と小さな町、インナーシティと、先ほどのお話ですとミッドシティとかアウター、エッジ・オヴ・タウンですね。そういう近隣型の集積との兼ね合いの問題をどのようにお考えになっているのか。3つぐらい、多くなって申しわけございませんが、よろしくお願いします。

    →最後の話は非常に難しい問題だと思いますが、1番目は、私どもは今全国に街元気リーダーという仲間がいますけれども、例えば長野の服部年明も元信州ジャスコの常務です。アウガを成功に導いたのも、中三という地域百貨店の常務店長をやっていた方で、私の一番最初の上司でございました。そういう意味で、私どもは大型店で活用して、これからどんどん優秀な人材、今でもいっぱいあふれていますから、そういう方をどんどんないところはタウンマネージャーとして連れてきたらいいのではないかといつもいっておりまして、やはり特徴をつけて町をつくっていくことが私は大事だと思うのです。今までは全部外に向けていたベクトルを、内側に向けていこうという考え方です。
    今、全国500カ所の都市を回っておりますけれども、全国で地方都市で頑張っている町は2つの法則がありまして、1つは行政、会議所、商業者、まちづくりにかかわる市民、この人たちがみんな同じベクトルを向いて、1つの政策のもとに頑張っている地域。もう1つは、これは自然ですけれども、地域の中に大型店があって大型店と商店街が一緒になって組織をつくって頑張っているところ。元気な町は、この2通りだけです。私どもは大型店の営業企画の担当を、全部あきんど隊にメンバーで入れています。社長、店長にお願いして、「社長、店長は来なくて結構です、営業企画の担当を入れてください」ということで入れてもらっています。大変いい勉強にもなるし、彼らのイベントに対する考え方も非常に参考になっています。そういったことを、これからどんどん駆使していくべきではないかと思います。
    商店街の優劣は、当然出てくると思います。要するに意識の高いところがどんどん活性化していくのであって、そういうところを国はモデルとしてつくっていこうということです。今度の法律ははっきりいっていますから、限られた財政の中で、努力しない者は報われず、努力する者だけが報われるのです。これを私は公平といいます。不平等ではなくて、公平です。私はそのことを全国に発信していきたいという考え方をもっておりまして、県の方は広いエリアの中で広域調整をぜひしていただきたい。ただし、県の仕事は広域調整と市町村が頑張るようなフォローをしていくことなのです。県が先に立っているところは、大したことはないです。いかにして行政は黒子になってフォローしていくかが、私はすごく大事なことではないかと思います。小さな町でも小さな商店街でも、自分の特徴をきちっと位置づけて頑張れるところ。それから大きな町でも、自分の特徴をつけて頑張れるところ。例えば商業を機軸にしなくても、福祉対応型で、高齢者を福祉的にやっていくところ、医療福祉をメインにしてまちづくりをしていくところ、いろいろな形が出てくると思います。環境とか安全、安心。早稲田みたいな安心、安全な防災の町を目指したり、そういった1つの特徴をつけて商店街がやっていくことが、私は逆にこれから大変大事な問題だと思っております。今回29の中活(中心市街地活性化協議会)をつくった地域がありますけれども、その中で7番目につくられた豊後高田、これはわずか2万人です。9番目につくられたのは、3万1,000人の砂川市です。この辺は小さな町の代表選手ということで、それぞれ特徴をもってまちづくりをしていこうということで、中活協議会をつくって申請していっているのです。こういうところが生き残っていくべきであって、この間の秋田県の能代市みたいに、議会で13対14で、議会が農振をはがさないという形にしているのに、市長が「どうせうちは」、私はわからないけれども、能代に非常に詳しいのであれですけれども、市長さんが、どうせ幾ら頑張ってもうちは国から認定はされない。だから農振を解除して誘致するのだということを町のトップが政策で出すなどということは、その町の住民がかわいそうなだけで、そういったところは一切認定されない。座して死を待てと私は思っております。

  • まちづくりをやっているのは結構たくさんいる。安井さんをみても、澤田さんをみても、一種独特の雰囲気があるのですけれども、それは別にして、実は皆さんがいうのは、手ごたえがあるということをいうのです。先ほどもみていたら、やっている間に手ごたえがあったときは決まりだと3人ともおっしゃるのですが、その手ごたえがあるというのは、大体どういうレベルなのか、これが1つ。
    もう1つは、ほとんどのまちづくりをみても、先ほど矢作先生もおっしゃったように、ヨーロッパでもそうなのです。まちづくりをやるときに必ずリーダーがいるのです。やはりそれは法則としてみていいのか。だれか死に物狂いにやる人がいないと、ある意味では狂った人がいないとできない。この2つについて。リーダーが大体この辺から手ごたえがある。地権者の問題とかいろいろあるのですが、大体どの辺をみていっているのか。その辺をお願いします。

    →手ごたえがあるというのは、話し合いに応じてくれたら、もう手ごたえがあります。うちの若い連中が会議をやる場合でも、どんなにおそい時間、うちは朝7時半から会議をやるのです。私は青森にいるときは、大体7回平均会議をやります。朝から晩まで。そうでないと、大体月平均、土日中心に10日しかいませんので。ですから行政も、私と会議をやる場合はみんな土日返上です。だから時間にこだわらない、やはりついてくる人が1人ずつふえていくのです。2・6・2という原理がありまして、2割が常に賛成、6割はどっちつかず、2割が反対。ですから、私は2割の反対の人に声をかけたことは一度もありません。2割の賛成の人で動かしていったら、6割の人は徐々にふえていくのです、賛成してくれる。だから何でもそうです。うちはイベントでも事業でも100%でやったことはありません。一店一品運動でも最初156店舗中34店舗の参加です。2年目が50店舗、3年目54店舗、4年目が今55店舗です。1店舗ずつふやしていくのです。頑張る人が頑張っていると、商業者ってみんなはすで様子見している人が多いのです。商業者なんて、一番様子見して金に一番敏感な連中ですから、よいとなると必ず入ってきます。そのことを私は手ごたえとして感じたら、行け、行けということでやります。
    ただし、リーダーの話が出ましたけれども、絶対必要です。リーダーの不在なところは、商店街もまちづくりも活性化しないだろうと思います。リーダーは、頭なんかよくなくて結構。金もなくても結構。時間というリスクをどれだけ張れるかです。私は、だれよりも時間を張れる自信があります。だれよりも時間というリスクを張っています。それから、すべての人のいうことを肯定することです。否定することからは1つも始まらない。どんなことでも私は肯定します。「いいねいいね」、「いいねいいね。」そこからスタートです。ですから皆がやるのです。うちは聞きっぱなしはだれもいません。いいっぱなしもだれもいません。いった人がリーダーになるというのが、うちの条件ですから。ですから、いった人が全部実行委員長になって進めていきます。ですから、あきんど隊はおもしろいのです。
    その副隊長が私の後継者で、あした彼のデビュー戦を飾るために、私は藻谷浩介を呼び、長野の服部を呼び、佐世保の竹本をあした呼ぶのです。そういう舞台をつくってやります。それが私の務めだと思っております。

  • 私はこの数年意識的に東北各県を回って、イオンもあれも含めて各町の様子などをみさせていただくことに、意識的に自分の楽しみも兼ねてやっているのですけれども、青森にも何度か行かせていただきました。ある種独特な、青森だからできたという部分もあるのでしょうけれども、でも各県を回るとかなり潜在力のある町はいろいろあるようで、イオンモールに、イオンばかりでもあれですけれども、大きなモールに負けない町もいろいろありそうだなという印象を受けてはいます。
    そこで伺いたいのですけれども、先ほど矢作先生の質問の中にも出てきた部分で、加藤さんに一部お答えいただいた部分ですが、せっかく青森があれだけ頑張っても、その周辺の市なり、あるいは隣県の秋田のある市で、こんなことが起きた、あんなことが起きたというと、結局その青森の努力がかなり、無になるまではいかないでしょうけれども、いろいろ大きな影響を受ける。そうならないようにというか、その前の段階の仕掛けとして、広域調整の仕組みが今回つくられたかと思うのですけれども、それについて加藤さんご自身、あるいは青森市においてどれだけその辺、手ごたえという言葉がさっきから出ていますけれども、感じられていて、それが本当に機能するのかどうか。私は余り機能できないのではないかという心配をしているのですけれども、それだけの当事者能力が、県にやる気なり能力なりがあるのかということ、その辺を1つお伺いしたい。
    もう1つは、青森が今のところ成功したのは、やはり早い段階からスプロール化して、かなり落ち込む前にとめたからできたのだと思うのです。消費者の購買行動なり何なりが、やはり中心部で買い物をするという意識がまだ曲がりなりにもあって、郊外に一部出ながらも中心部で何かやるという意識がある中でとめられたからできたのだと思うのですが、それが既に郊外化して、外に出てしまって、日ごろの日常的な購買行動が郊外に行ってしまった町において、果たして同じような「コンパクトシティ」、郊外規制をしてコンパクト化していくという方策が成り立つのかどうかということが非常に心配というか、本当に可能かどうか、そこについてのお話を伺いたいと思います。
    もう1つは、これは感想ですけれども、それぞれの町に合ったやり方が一番ふさわしいということで、規模だけではないのだというお考えはまさにいろいろなところで議論されていることと重なることで、私も非常に大賛成ですので、それからして各地域で協議会なり何なりが組まれていけばいいなと思っています。以上2つですけれども。

    →別に、中心になる町は郊外であろうが中心であろうが、そこの町のトップが判断するべきであって、タウンマネージャーのトップは市であれば市長、町であれば町長、そこの町のトップが一番のタウンマネージャーだと思っています。すなわち都市のプロデューサーです。その人の政策のもとに町はちゃんと政策どおり動いていく。町には思想があり、そこに信念があって動いていくのです。自然に動いていくものではないと思っています。そういう中で、広域調整は非常に難しい問題ですけれども、その町の中できちっと政策を出すことが、これからは最も大事な問題だろう。恐らくこれからは、売り場坪数だけで議論される問題ではないと思います。実際、アメリカは州によっては3,000平米、ヨーロッパは1,500平米を規制しているのですから。皆さん1万平米というものはどれだけの規模か、一般市民はわかりません。平屋の1万平米といったら、めちゃくちゃ広いですから。その辺のスーパーマーケットはほとんど1,500~3,000平米です。地方の百貨店、地下から8階までで、ほとんど1万5,000~1万6,000平米で、そこの町の一番店なのですから。平屋の1万平米はどれだけ大きいかということも、やはりこれからは議論していかなければいけないだろう。なぜかというと、この10年間でふえたのは売り場坪数だけですから。3割売り場坪数がふえて、売り場効率は3割落ちて、売り場の総体の売り上げも落ちて、なおかつ雇用者数も落ちているのです。こっちができたらこっちはふえるけれども、どこかでつぶれていなくなった失業者と数がイコールなのです。そういったことを地域の中でトップがどう判断し、まちづくりにかかわる人たちがどう判断していくかということが、私は大事だと思っておりまして、アメリカとかヨーロッパと同じように、市民がまちづくりにもっと興味を示していかないと、イギリスだって、先ほど矢作先生がおっしゃったけれども、20数年前までは規制緩和してサッチャーがひどいことをやって、郊外に大型商店とか住宅をどんどん誘致して、中心街区がだめになって、TCMというタウン・センター・マネジメントという組織ができたわけですから、そういうことをもっと、1世紀ぐらいおくれているけれども、日本もこれからそういう土壌になってくるし、そういうことを今試練の場として与えられているのではないかと思っております。

  • 2点ございまして、1点目は、私どもこの中心市街地活性化の仕事をしていますと、一般的にはよく郊外の大規模店と中心市街地の形が対比されますけれども、実は中心市街地の商業者自身にもいろいろ、さっき加藤さんからもお話がありましたけれども、問題があるのではないかという話もございます。そういった意味で、中心市街地における商業者の役割とか、そういったところを加藤さんからみてどういうふうに思われているか、それと関連して、同じように行政も、国も昔は郊外開発を推進したりしてあれですけれども、自治体単位でもいろいろ一貫性があったりなかったり、自治体によって随分また違いがあると思うのですが、こういった自治体行政の役割みたいなものをどう思われているか、商業者と自治体行政の果すべき役割みたいなものをどうお考えになっているか。努力というか、それが1点。
    もう1点は、実際に私どもも仕事で加藤さんにいろいろまちづくりで今先生としてご活躍していただいていますけれども、これは個人的な興味があって、加藤さんご自身が先生と思われたり、尊敬なさっているような師匠の師匠みたいな方がいれば、この場で教えていただければ非常に助かります。以上の2点、質問ですけれども、よろしくお願いします。

    →今、中心商業者の役割といわれましたけれども、やはり私たちの中心市街地の商業者が、過去において黙っていてももうかった時代がありまして、それが今尾を引いてだめになってきているのだと思うのです。私はよく思うのですけれども、今、理由で全部人のせいにするのです。商業者ぐらい合意形成ができにくい、意思統一ができにいく、人のせいにする、お金の話になるとすごい執着心をもつ、こんな人種なんて世の中にいませんから、ですからそれをうまく使っていかなければいけない。すなわち目標観がないから、目標観をつくらなければだめなのです。それを私は政策理念だと思って、福祉対応型商店街という政策理念を、私が来て早くからつくってしまったのです。ですから、事業やイベントはそれに沿ってやっていける。それから人、物、金がないから、自分たちは何も力がないから、人様の力をかりるのだという連携、町使いをしてもらうということを、やはり強烈に打ち出していくべきだと思います。
    それから後継者。後継者不足というけれども、自分の血のつながりだけを後継者だと思っているから、後継者がいないということなのです。赤の他人でよければ、後継者は幾らでもいます。私が一番いっているのは、一番困るのは、やる気のないのに店をやっていることが一番の悪ですといっています。「ごめんください」といっても、5回ぐらい呼ばないと奥から出てこないとか、電気がついているかついていないかわからなくて、店はやめないのです。これは一番罪悪です。私も自分で20年間やっていた店を1年間計画をして閉じましたけれども、閉じる前に次に入る人をちゃんと手当てをして、その人に地価の半分で貸しました。私は保証金も何もとらないで地価の半分で貸しましたから、その人は600万の金をかけて改装してくれまして、今は私がやっているよりもきれいな店でやっています。それはリケンという洋食器屋さんですけれども。私は店をほかにももっていますから、女房に食わせてもらっていますので、何もそういうのはあれなのですけれども。そういった意味で、後継者は自分の血のつながりがなくても幾らでもできるということをみんな理解したら、もっと違う場面が出てくるだろうと思っています。
    行政とか会議所の役割は、やはりトップ政策です。不思議と、行政が一生懸命頑張ると会議所が横を向いているとか、会議所が一生懸命頑張ると行政が一生懸命やらないとか、いろいろあるのです。それをつなげるのがまちづくりを担っていく商業者であり、リーダーがつなぎ役だと思ってやってきたので、非常にうまくいっているのではないかと思っています。
    私は、現在生きている人の中で一番尊敬している方は、現市長の佐々木誠造青森市長です。この方を、私は親と思っております。それから、中三百貨店という地域の百貨店がございますが、そこの中村公英社長を兄と慕っております。亡くなられた方では、私は商人の鑑として慕っているのは、ニチイの創始者の西畑行雄さんです。この方が私は商人の誇りだと思っております。以上です。

  • どうもありがとうございました。私も実は生まれが寂れた中心市街地なものですから、きょうの話は大変参考になりまして、いつの日か役立てようと思っていますが、例えば後継として入っていただくお店として、フランチャイズチェーンのお店とかコンビニエンスストアとか、やはり人気のありそうな売れ筋のお店に商店街に入っていただくということについて、地元の皆さんに結構抵抗があるのかどうか、やはり地元発の商店街で活性化していこうとするのか、その辺のこだわりというのはどんなものかと思いまして。

    →全くこだわりはありません。あいているよりも開いてくれていた方がずっといいです。ただし、組合には必ず入ってもらいたいのです。ですから組合条例は、やはり県で加入条例をこれから、私の別な師匠である桑島さんがいますので、そのもとで組合条例もつくっていかないと、今青森県もそういう形で進めてもらっています。大分県も広瀬知事がやりましたけれども。どんどんコンビも順次淘汰されていきます。みんな過当競争なのですから。その中で強いものが生き残るし、実際地域の大型店、ジャスコでもヨーカ堂さんでも、郊外の店長と地域の中心街区の店長は同じ人はだれもいません。自店競合です。どんどんうちらと一緒になって戦っていますから。そのことは、やはり切磋琢磨して私はやっていけるのだと思っています。

  • 今との関係でぜひ知っておきたいのですが、先ほど中心商店街に大型店のないところはだめだとおっしゃいましたけれども、これからいろいろなことを考えると、大型店が中心商店街の中に入ってこられる、そういう道筋がわかったら、大型店の戦略も従来の郊外型のほかに、もう1つ新しい戦略ができてくると思うのですが、私がお聞きしたいのは、地権者問題とかいろいろなことを考えたら、そういうことが現実に可能なのかどうか。ヨーロッパの場合はかなりそれは可能なことは知っているのですけれども、その辺日本でこれからどうなのか。

    →私は十分可能だと思っています。それは、今、亀井社長もいますけれども、ヨーカ堂さんも、イオンさんも、そういった戦略を当然、中心部の中型店舗、小店舗戦略をちゃんと研究して、次の開発をちゃんとやっているはずです。そのときに、私は今青森で銀行とタイアップしているのですけれども、商業者は直前になるまで手を挙げないのです。銀行が幾ら説得しても、今だったら人に貸したり売ったりすれば債務がなくなって、次の道があるにもかかわらず、銀行につぶされたというので、銀行も手が出ないのです。ですから、銀行は私にお願いするわけです。今156店舗中、1年間ほっておけば自己破産する店が14店舗あります。うちの老舗の商店街でも。うちは会費だけで、1億で回しているのです。それだけの商店街でも14店舗あります。そういうところに今説得に入っています。そして次の道を選んでもらうのです。そうしていけば、ある程度広いところでは、今地方のユニバースさんとかは出てきたいといっていますから、当然ジャスコさんにもヨーカ堂さんにも、うちらはちゃんと全部平等に声をかけて、一番高く買ってくれるところ、一番高く借りてくれるところと一緒にやっていくという戦略をとろうと思っています。

  • では、商店街間の競争とは別に、普通の生活者とか住民とかで「コンパクトシティ」、広がっていた町が小さくなってしまったので、現実的に困っているような人は出ないのでしょうか。

    →青森は全くいないです。なぜかというと、青森は雪の特徴があるものですから、お年寄りは、今から30~40年前に郊外に移っていった人が、全部子供が巣立って、年寄りだけ残されると屋根の雪下ろしができないのです。今ボランティアが行ってやっていますけれども。そういう方が6割も町中に移ってきています。そこのあいているところを市が借り上げて、ことしから制度にしますけれども、若い子育てのご夫婦に市営住宅として貸していくのです。そのコンバージョン事業を今やっていまして、この間私たちは商店街で、かなり新しい人が町中に出てきましたので、アンケート調査をとりましたら、商店街の方たちと一緒にイベントや事業のお手伝いをしたい、無料でボランティアをしたいという人が61%もいるのです。NHKが取材に来ました。「こっちに来てよかったですか。」といったら、「こんなに便利な生活だったら、もっと早く来ればよかった。」「何が便利ですか。」といったら、「必要なときに必要なものを必要な分だけ買えることが、こんなに便利な生活かということを初めてわかった。」というのです。恐らくお嫁さんとか孫とか息子が1週間に1回ぐらい来て、ばーっと連れていって1週間分ぐらい買ってきて、「また来週来るからね。」と帰るのでしょう。お年寄りは、残して腐らせて捨てるということが罪悪に感じていますから、そういう意味ではそういう発想も出てくるのではないか。だから私たち商業者、商店街は、住んでいる人や来る人に対応したお店づくりをしていかないと、やはり淘汰されていきます。だから私たちはよほど頑張らないと、たまたま120年の市政始まって以来、ことし暖冬少雪で、雪が本当に少なくて、雪は降っていないのです。たったそれだけで青森は1月の客数が3割ふえました。何も努力は関係ないです。自然のせいで、1月は3割客数がふえたのです。15%、ほとんど売り上げはアップしました。でも私は、安心するな、来年は絶対落ちるよ、雪が降ったらと。これはみんなの努力ではなくて、天気のせいだから。そのこともわかっていかないと。データをとっていない商業者が余りにも多過ぎるのです。恥ずかしい話ですけれども


全日食株式会社からのプレゼンテーションに対して、メンバーより以下の質問・意見があった。

  • 今のようなすき間ねらいの立地を求めていくやり方というのは、きめ細か過ぎて大変ですね。これはボランタリーチェーンですよね。そのときに、立地が悪くなっていく、人口重視に動きますから、すき間をねらっていくのはかなり機動性がないとだめですね。それはどうやって動かしていくのかという問題が出てくると思いますが、その辺いかがでしょうか。もともとボランタリーチェーンですから、定住しているお店を組織化していくわけで、こうやると、いいところの立地を動かしていくと、お店の変換とかそういうところでかなり、その問題をどう解決していくのか。

    →お店を動かす前に、今の先生のご質問はこの話だと思うのです。これは、既存のお店をみんな活性化して41%伸びたお店が5店のあれなのですけれども、お店によって伸び方が、隣にスーパーがあるようなところは、伸びるのは伸びるけれどもそれほどのいい業績にはなかなかなりにくいということがあろうかと思います。ただ、そういう意味では40%ぐらい売り上げを伸ばせば採算確保ぐらいはできるということです。そういうことの中で、次に、この方たちに今お願いしているのは、こういうところにこれだけの立地があるのだから、もう1店つくろうよということです。この店はこの店で奥さんが頑張って、もう1店つくろうということを、今このお店の方たちにはお話をしています。

  • お話を聞いていて、本当に難しい問題だなと思いました。中小小売商の存立の条件で、具体的に生鮮と加工食品を挙げられて大変丁寧に説明していただいたのですけれども、本当に難しいなと改めて思いました。特に生鮮の場合は、この10年とか20年、物すごく日本の食品スーパーのオペレーションレベルが上がったと思います。ですから、例えば今おっしゃった600坪ですと、これはあるスーパーマーケットのグループですけれども、バックヤードで450とか500とるのが当たり前になっていまして、しかも店頭レベルでは、先ほどいったように正社員を使わずに、パートタイマーさんを85とか90%ぐらいの比率で、複雑な、インストアマーチャンダイジングをやっているわけですけれども、インストアマーチャンダイジングの作業を分けて、技能習得もしてきちっとレイバースケジューリングをやって、私は、ある程度利益を上げているチェーンはかなり出てきていると思います。お話にあったように、決して生鮮、惣菜が日販でマイナスであるということはないと思います。それだけ上がってきた。ただ、中小小売商の場合というか、おっしゃったように50坪とか、あるいは200坪、300坪以下の場合は、なかなかバックヤードを含めて生鮮、惣菜のインストアマーチャンダイジングをする基礎的な条件がないと思うのです。これは非常に難しい。ですから、前者のようなオペレーションをやっているチェーンの経営者の方は、例えば経営が悪くなった食品スーパーで、例えば平均300坪、350坪だというチェーンを買収しません。それはなぜかというと、買収してもバックヤードがないので、売り場は300坪あってもバックヤードが50坪しかないので、自分たちが求めるオペレーションレベルを維持できないということです。ですから、全日食さんのような場合に、生鮮を中小小売商の競合の中でどうやっていくのかというのは、本当に難しいテーマだなと思いました。ですから、当然だれも考えるのは、そうすると、いろいろな意味で店舗にそういう流通加工機能をもてない場合は、おっしゃったようにある程度、これは従来センター方式というのはインストアとの対比で日本では結局定着しなかったのですけれども、それを部分的に入れながら、しかし最終行程だけ店舗で行う。我々は延期型と呼んでいますけれども、そういう新しい仕組み、分業体制をつくらないと難しいのではないかという感じがしました。
    もう1つの加工食品も難しい問題です。結局バイイングパワーの問題だと思いますけれども、私はバイイングパワーの問題だけでなくて、やはり最近の日本のチェーンストアはちゃんと一括納品システムとかサプライヤー、メーカーとの長期にわたる取り組みとか、そういう形でコスト・ジャスティフィケーション、合理的なコストの裏づけのある形での仕入れの努力をしていますので、単純なバイイングパワー論ではなかなか説明できない部分があると思います。ですから、これについても協業事業の中で、余り垣根をつくらずにいろいろなところと協同仕入れをやっていくことが必要ではないかと思いました。質問ではないのですけれども、難しいなという印象です。

    →1つは、小さいお店の生鮮事業というのは、近隣のたくさんのお店を集めて生鮮の事業の協同化をしようと、これが1つです。ですから、今まではこういう作業を個々のお店のバックヤードでやっていたのを、5店、10店集まって、そこで協同化しようということが今私どもがやっている作業の1つです。
    もう1つは、このお店の場合は最初に絵を出したあのお店の支店ですから、このお店にはバックヤードは基本的にないのです。本店から基本的にはもってきて、あとはここで加工できる、温めなくてはいけないようなものとか、お刺身をここで切っているだけで、全部本店からここはもってきて商売をやっています。そうすることによって、さっきいった生鮮の問題点を解決していこうということです。だから、これはある一定の規模でロットを集めないと、要するに年商20億ぐらいのロットを集めないと、今の業界においては生鮮事業というのはなかなかうまくいかない。先生がいわれた今の話も、基本的にはSMがこれをやめて、皆さんこっちへ行く理由というのは、実はここの効率が上がっていく。かつては、このクラスでも20億売れたのです。それがだんだん競合が激しくなって売れなくなって、今は2,000平米のSMをつくらないと20億売れませんから。20億売ってここの採算を合わせる、こういうことをおやりになっているのだろう。
    もう1つ、先生がいわれた加工食品の問題ですけれども、この問題に関しましては、私は最大の問題点は法律にあると思っています。これは象徴的な問題で、例えば、こんな牛乳はコンビニさんでは余り売れませんけれども、コンビニで198円で牛乳を売れば、1,000人当たり、これはコンビニさんとちょっと指数が違いますけれども、1,645円あるわけです。だけど一般の中小商店が売ったら、170円で仕入れますから、945円。半分になってしまうのです。この問題です。こういう問題の一番象徴的な例が、きょうは亀井さんがいらっしゃるから一番いいのですけれども、今、例えばコンビニとスーパーと同じような仕入れをしようという動きが一部であります、同一チェーンの中にあった場合。そのときに、実際には量的にははるかにコンビニの方が売っているのに、価格的にはスーパーの方が安いというケースが非常に多いのです。それは、基本的には本来はあるべきはずではない。両方ともセンターを入れていますから、あるはずのない話が、コンビニの方が高くなっているケースがあるのです。これは、基本的にいうと、私は取引が、日本には本来でいう独禁法がきちんと、骨抜きになっている。同一取引同一価格という大原則が、日本の独禁法の中にない。だから、やみくもに安いところには安く卸し、高いところには高く卸すという行為が、ジャングルゲームのように今行われているというのが最大の問題ではないかと思っています。これはしっかりと法律的な整備をしないと、こういう問題は、こんなに値段が開いていいのか。そんなにこっちの人たちは買っていないのか、こんなに値段が開いていいのかと私は思います。15%も開いたら、勝負になるわけがない。それが実際には、たくさんの酒屋がだめになり、たくさんの食料品店がだめになっていった最大の理由は、この辺にあるのだろうと思います。
    もう1つは、これを多少でも組織的に解決していくとなれば、我々のような活動しかないのではないかと思います。さりげなく書いたのですけれども、これは、実際にお調べになればわかるのですけれども、チェーンストアとかコンビニエンスストアで買っている原価です。それから、これが一般の商店が一生懸命買っている原価です。端数をつけていませんけれども、こんなものです。これは大変な問題だろうと思います。これで競争しろといっても無理です。それは、同一取引なら同一価格で買えるような法律的な整備をしっかりやらないとだめではないか。
    もっとジャングルゲームが行われているのは、150円で買った牛乳を148円で売ってしまうのです。これは本来の公正な販売価格ではないのではないでしょうか。こういうことが平気で今日本じゅうで行われているわけです。これは余り取り締まられていません。訴える人もいないし。

  • コストは結構難しい問題なので、いろいろ意見があるのです。出荷価格と小売価格の間というのは、例えば加工食品のように10とか12あると思います。メーカーの販売促進や広告費だって10や15ある。ですから、相当な量が実は操作可能なコストではあるのです。ですから、その取引条件も違いますから。ロット、タイミング、継続ですね。

    →その取引条件も入れて、このぐらいになります。

  • 小さなお店に、例えば同じ量の取引をしていても個配が多くなると、これは当然条件上はコストが上がるのは当たり前です。だから、その辺の検証をしなくて、量だけでは無理です。

    →それはそうです。

  • もうちょっとその辺は、きちっと我々も検証し。そこのところがかなり効率化して、同じ条件になって、初めて量的条件がきいてくるのです。

    →それは、先ほどいいましたけれども、何でコンビニの方が高いのですか。そういう取引が平気で今日本では行われているということです。ラーメンが、何で、それは売っていませんよ。何で高いのですか。だって、コンビニの方が量は売っていますよ。本来安くなくてはおかしい。

  • いや、違うのです。量を売っているだけではなくて、配送とかそういうものに。

    →だって、全部センターを同じように入れているのですよ、毎日。

  • センターに入れて、センターからもってくる費用とか。

    →ほとんど変わりません。

  • それはコンビニの費用です。コンビニは高く売っても、価格競争で耐えていけばそれでいいわけです。その辺のコスト計算の問題を緻密にやらなければだめだということを矢作先生はおっしゃっている。

    →基本的に同じセンターに入った同じ商品の値段が、ばらばらで入れても構わないのです。今ここで先生と議論してもしようがないけれども。

  • これは重要な合理的なことですから。同じセンターに入ります。入ってからここから個配するときには、これはコンビニが受け持つけれども、その分の費用が高ければ当然利益をとるためには上乗せするのは理論として当たり前です。

    →それはそうです。

  • そこの問題もあるので、なかなか難しい。

    →そのことでこんなに格差は開かないです。そんなに開かないのです。だから、コンビニさんはちゃんとこの値段で買えるのですけれども、町の単独店なんてこんな値段でしか買えないのです。だから勝負にならないのです。同じ値段で売れといっているのではないのです。だけども、そういう競争が、ジャングルのような競争が今行われているという問題がありますと私はいいたいだけです。
    もう1つこっちの方は、物すごく難しいものなのだと。情報系も使わなかったら、なかなかお店はできない。1,000も2,000も3,000も商品を扱ったら、情報系をよほど整備しないとできないですよという話を、これも、もう1つ。これは単独店は無理です。

  • 今の値段が実は大きいと思っているのですけれども、2km論というのがあって、高齢化社会だとどうしても人々のモビリティが下がるので、年をとった人たちが本当にそばで生鮮食料品を買えるような商業構造をつくりたいとは思っているわけです。2kmにお店をつくるときの阻害要因というのは、どういうものがあって、それは何らかのバックアップがあったらもう少しやりやすいのだけれどもというところはないのでしょうか。それが1つ。
    もう1つは、生鮮食料品をうまくやっていくにはどうすればいいのでしょうか。家計調査をみていると、生鮮の消費自体が大分減っています。人々はご飯をつくるのが面倒くさくなってしまっている。全体の需要は減ってきます。オペレーションが難しいし、これから人もとれなくなってくるかもしれない。そのようなときに、全日食でおやりになったことで、母店をつくるような形で5店ぐらいに供給する。あの仕組みがこれから拡大して展開をしていくモデルになる可能性があるのでしょうか。加工食品とかについては、多分卸売業や全日食さんがそれぞれのお店に結構サポートできる面があった。ところが生鮮食料品については、おまえがやれということで、必ずしも外にサポートする卸売機能とか、サポート機能がなかったような気がするのです。そういう中で、生鮮食料品のサポートに出られた。それが1つのモデルになっていくのかどうかについて、教えていただけませんでしょうか。

    →2キロ論というより1キロ論なのです。ですから、高齢化になれば、お客様にとってますます商圏はそうなっていくのだろう。それであの手紙を出したのですけれども、やはり1キロです。そうすると、1キロというのは、大都市みたいな1キロならとてもたくさんいるけれども、ちょっと郊外へ出ると1キロというのは大して人口はいません。そうすると、大きなお店はつくれないです。そのときに、どういうふうにしてスーパーとしてそれを成立させ得るかは、やはり我々がもっている難題ではないでしょうか。そういうことだと思います。それ以上のことはいいようがないという気がします。
    それから効率論は、やはりある程度センターをつくらないと、こういうものには対応できないだろう。私どもの加盟店で小さなお店で共同でやらせたのですけれども、やはり難しいです。これは本部の事業だと思います。10店~20店単位でああいうセンターをつくってきちんと供給していくという事業をやっていかないとだめだろうということです。それから意外と難しかったのが、マーチャンダイジングが意外と我々はできていない。1日に30万、40万売るスーパーの生鮮品のマーチャンダイジングは、結構難しいのです。これをもう1回全部データで整理し直す必要があるというのが、今の状況です。そんなところです。

  • ちょっと本論から外れてしまうのですが、1つだけお伺いしたい点があります。先ほど売り上げを日商区分で、調子のいい店、悪い店、あるいはJCAのお店と重なるパフォーマンスを示しているというグラフをみせていただきましたが、日商100万円以上というところが、せっかくいい企業なのだけれども、新たな店をつくろうと思うとなかなかできないというお話があったかと思います。それから、スーパー全体の動きとして、2,000平米クラスの店舗が非常に主流になっているのだけれどもという話もあったかと思うのですが、そういう新しい大きなお店がつくりづらくなっているという中で、まちづくり三法との関係を言及されたかと思います。私もこの三法というか、中心市街地活性化法の中でコンパクトシティを目指すというのは、確かに理念としていい考えだし私も賛成するのだけれども、その弊害というか、その裏側には確実に都市の肥沃な地域における土地の奪い合いであるとか、労働の奪い合いであるとか、そういうことが起きて、高コスト社会にもう1回戻るのではないか。そういう合意があった上で三法なのでしょうかということを、参議院の経済産業委員会で呼ばれたときに、加藤さんと一緒にご一緒させていただいたのですけれども、その際にも、理念には賛成だけれどもこういう問題をやはりちゃんと、こういう制度を導入したらこうなるよということを議論すべきだし、周知すべきではないかという話をしたのですが、その懸念が少し出ているのかなという気がしているのです。実際こういうお店をつくるのは、非常に都心部についてつくりづらい状況が生まれてきているのですか。

    →今例えば1,000平米の店をつくろうとしたら、もうSM間の奪い合いです。ですから、東京なんかの場合、家賃が高くなってしまってみんな手を出さないのではないですか。最近ですと、家賃が坪当たり2万円超えるなんていう例が出てきていますから、スーパーとしては成り立たないでしょう。ですから、そういう状況も含めて、みんなで少ないわずかな土地を奪い合うという状況が、これから非常に強いだろう。多分うちの加盟店さんは、1,000平米の店をつくろうとしたときに、そういう闘いの中で、ネームバリューも含めて家主さんはうちの加盟店さんには貸さないだろうと思います。ですから、1,000平米の店は、うちの加盟店さんはなかなかこれからつくれないのではないかと思います。

  • それでは手短に。今齋藤さんから取引価格についてのご指摘があったので、これはまた個別によく勉強させていただきたいと思います。多分配送の頻度とかロットの大小によっても物流コストが違ってくると思うので、それが仕入価格とか店着価格にどの程度どのように反映されているのかも、卸さんとかメーカーさんの方の情報も入れて勉強したいと思っています。
    その中で、生鮮と加工食品を比べた場合に、なかなか生鮮、惣菜の場合は営業利益が上がりにくいというお話があったのですが、流通の経路としての効率性ということでみたときに、やはり加工食品に比べて生鮮あるいは惣菜の関係は、かなりコストがかかるとか、まだ非効率な面があると考えてよろしいのでしょうか。

    →最近お隣の方でいろいろ発表されるいろいろな諸規制が、表示義務とか、大変です。生鮮品を扱っていくのは、そんなに並大抵の状況ではなくなってきているのではないか。だから、コストがかかる構造がますますかかるような方向に来て、単独店では処理ができないような方向へ、今いろいろな規制が動いていると考えていいのではないでしょうか。トレーサビリティなんていう話になった途端に、その上にまたやるわけでしょう。これは恐らく、単独では生き残れないのだろうなと。法律的に生き残れなくなるなと私は思っています。

以上

 
 

最終更新日:2008年8月14日
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