経済産業省
文字サイズ変更

コンテンツ取引と法制度のあり方に関する研究会(第1回)-議事要旨

日時:平成20年9月1日10時00分~12時00分
場所:経済産業省第2特別会議室

議事概要

総論

  • コンテンツの「創造と利用のサイクル」は、個人も創造の担い手であり得ること、新たな創造促進のために保護を弱める方向の議論も行われていること等の点において、知的財産戦略本部等でいわれている「知的創造サイクル」とは異なるのではないか。
  • 保護水準については、現在権利を持つ人のみでなく、これから出てくるクリエーターのことまで考えた議論が必要。また、自分はこれだけ保護してほしい、自分は自由で良いといった選択ができるような制度の複線化の議論も重要。
  • コンテンツ分野における、負担すべき人が負担していない、負担すべきでない人が負担している、といった問題意識については、競争政策の分野で議論されていることが、その裏付けになるのではないか。
  • 技術の進歩といった環境変化を踏まえつつ課題を整理することにより、関係者全てにとって利益となるような前向きな議論ができるのではないか。

クリエーターの活動環境の整備

  • 補償金をとるとらない、許諾を与える与えない、といった議論に当たっては、それによりどれだけ利用が増減するか、といった経済学的分析を行うことが重要。
  • 補償金という制度は、契約のデフォルトの対価決めの問題として捉えることができ、契約を変更するコストをどちらがどの程度負うかでその対価の額が決まってくる。また、制度を評価するに当たっては、制度運営に係る社会的コストにも留意が必要。
  • 私的複製はもともと自由であったが、複製が増大する一方で個別に課金できないことを背景に経済的不利益が拡大し、補償金制度が創設されたのであるから、個別課金等ができるようになれば、その前提が無くなるのではないか。
  • 私的複製を把握することができないから私的録音録画補償金制度ができたのだとすれば、契約で対価が払われるようになった段階で補償金は見直されることとなるが、一方で、補償金を支払いながら更に契約の対価を支払うという二重課金も問題ないとの考え方もある。
  • 補償の要否に係る二重課金の議論と、全体の対価をどう評価するかという議論はロジックが別。両者を区別した上で、後者の議論も行うことが必要。

多様なコンテンツの流通促進

  • 過去の放送番組のネット配信が進まない原因が著作権制度にあると指摘されることが多いが、制度だけがその障害になっているかどうかは検討を要する。ネット配信のビジネスモデルができていないことが最大の課題ではないか。
  • 収入が増えるはずなのに許諾が進まないのは、流通経路に対価の多くが取られ、権利者に対価が渡らないからではないか。

不正流通対策の強化

  • ある行為を技術的にできないように制限するという方法と、ある行為を技術で管理して利用状況に応じた対価を徴収・分配するという方法の2つに大別すると、後者が望ましい。技術の進歩により可能となった行為を制限することは、社会全体にとっての損失。
  • コピーの不正流通による被害については内外に経済分析の研究成果があるが、被害は存在しないか、あっても少ないという研究結果が出ている。

以上

 
 
最終更新日:2008年9月8日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.