経済産業省
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コンテンツ取引と法制度のあり方に関する研究会(第4回)-議事要旨

日時:平成20年11月10日9時00分~11時00分
場所:経済産業省別館10階各省庁共用1038号会議室

議事概要

不正流通対策に関する論点整理

私的複製に係る技術と制度の関係について

  • 制度には、技術を破る行為を規制することにより契約の履行の実効性を高める機能とともに、利用者の権利保護の観点から技術の行きすぎを是正する機能がある。
  • 権利制限は利用者の自由を積極的に保証しているものであるという立場に立つと、技術で権利制限をオーバーライドしてはいけないという考え方もできる。その場合、権利制限規定にかなり強い意味を見いだす必要がある。
  • 私的複製に係る権利制限は、権利者と利用者の調整のために必要な規定であり、零細でなくなったり捕捉できるようになり正当化根拠を失ったとしても、私的複製は認められるべき。
  • 零細の定義には2つの考え方があり、一つはコピーの数で、もう一つはコピーによる影響。デジタルになってコピーの数は増大しているが、影響はそれほどないとの指摘もあるところ、現状をどう評価するかが論点。
  • 著作権を強くすると、その後の創作行為にはむしろ制約が大きくなるので、著作権の権利主張には限界があるべきというのがクリエーターの主張としては素直。技術で契約の履行を担保する、それを制度が補完するというのは、本来、コンテンツを流してビジネスをしたい人達の視点。

技術的制限手段回避等に係る規制のあり方について

  • 平成11年の産構審では、必要最小限の規制という考え方から民事的な救済手段を付与するという結論にとどめた経緯あり。刑事罰の導入など当時の判断に変更をせまる立法事実はないのではないか。
  • ユーザーの回避行為を規制することは、著作権法でも不競法でも難しい。不競法の「のみ」規定の評価についても、裁判の帰趨をみて、その上で必要であれば対応を検討するという考え方が大勢。
  • 何を保護しなくてはいけないのかという本質的な議論が必要。本質でない周辺の議論だけで規制の是非を議論するのではなく、人の努力を勝手に使うのは駄目だという部分に正面から取り組むべきではないか。
  • 知財法は、侵害行為について非常に形式的に定めているため、より実質的に関係者の利益を衡量した上で侵害の正否を判断すべきという指摘がある。フェアユースもそのためのツールを制度化しようとするものであるが、一方で、実質で判断するとしたときに何を衡量すればよいのか、など難しい課題もある。

放送分野のエンフォースメントについて

  • 無反応機器を規制するためには一定の技術を指定する必要があるが、業界標準でしかなく視聴者に選択の余地のない技術について、当該技術を組み込まない機器を作ることを違法とするのは困難ではないか。
  • B-CASカードの不正使用等契約違反を助長することを前提とした無反応機器を販売する行為については、第三者による債権侵害として民事上の不法行為責任が問われる可能性がある。
  • B-CASを導入することによる利益とコスト、あるいは導入しないことによって発生する被害を考慮し、B-CASの是非を議論するべきではないか。
  • アナログ放送で可能だったことがデジタル放送でいつの間にか不可能になり、利便性が損なわれている。決定プロセスについて、十分な透明性を確保すべき。

多様なコンテンツの流通促進

  • コンテンツ産業とプラットフォーム産業が分離し、プラットフォームの競争が進展していくと、コンテンツ産業の生産性が向上し、良い作品を創った人には多くのお金が支払われるようになる。著作権法を改正しなくても競争が導入されれば相当改善するのではないか。
  • 電波の希少性等の特徴を有する放送分野においても、競争状態を維持することは十分に可能である。

以上

 
 
最終更新日:2008年12月1日
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