経済産業省
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産業構造審議会産業金融部会、流通部会商取引の支払に関する小委員会(第1回)‐議事録

日時:平成20年9月17日(水曜日)14時~16時
場所:経済産業省別館1120共用会議室

議事概要

  • 坂口取引信用課長

    定刻になりましたので、そろそろ始めさせていただければと思います。ただいまより、「第1回産業構造審議会産業金融部会・流通部会商取引の支払に関する小委員会」を開催させていただきます。

    事務局を務めさせていただきます、取引信用課長の坂口でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

    委員の皆様方におかれましては、ご多忙中のところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

    会議の開催に先立ちまして、事務局を代表いたしまして、消費者政策担当審議官の大下から、一言ご挨拶を申し上げたいと思います。

  • 大下消費者政策担当審議官

    本日は、委員の皆様方には、大変お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。

    ご紹介いただきました、消費者政策担当をいたしております大下と申します。

    今日が第1回目ということでございますので、事務局サイドから一言ご挨拶を申し上げたいと思います。

    この小委員会は産業構造審議会の産業金融部会と流通部会の共通のもとに設けられた小委員会という位置づけでございます。検討の背景、趣旨につきましては、後ほど事務局からもご説明させていただきますが、インターネット取引が発達する中で、支払手段も色々なサービスが行われるようになってきております。消費者の側から見ると、こういうサービスが安全で安心で、なおかつ便利で、コストも安いということが大事になっているわけでございます。

    そういう観点で、経済産業省では昨年の暮れから今年の初めにかけまして、「電子流通研究会」という研究会を設けて、電子流通という言葉の中で、インターネットによる流通の促進のためにどういう課題があるかということを幅広く議論したわけですが、その中で、代金支払サービスのあり方についても色々な課題があるというご指摘があり、ここについてどういうふうに対処していくかということがこの電子的な流通を促進するためにも非常に大きな課題ではないかというご指摘があったわけでございます。

    そういったことを踏まえ、法律的な論点を整理するという意味で、「電子流通を促進する支払手段に関する検討会」という名前の検討会を、この小委員会に先立って、大学の先生方中心にお集まりいただいて、法律的な論点について整理していただいたということでございます。この検討会のメンバーの方々にも大部分、引き続きこの小委員会にご参画いただいておりまして、改めてお礼を申し上げたいと思います。

    支払手段、支払方法ということでありますけれども、収納代行、代金引換、電子マネー、小口の送金など、色々なサービスがあるわけですが、こういうものに技術の発展に伴って色々な関係者が新しく事業に参加してくるということでありまして、消費者の側から見ますと、便利が増すということはいいのだけれども安全性について問題はないのかというご指摘もあるわけでございます。

    私ども、現時点で、これらの支払サービスについて大きなトラブルがあるとは思っておりませんが、しかし、潜在的には、自然に放っておいていいのかという議論があり得ることはよくわかっているところでして、こういったものについて、今後発展していくためには、安全・安心だということと、それから簡便で安価だということをどうやって両立させていけばいいのかと。それから特に新しい技術がどんどん出てきますから、新しいサービスが起こりやすい環境をどうやって整えていけばいいのかということが肝心ではないかと思っております。そういう意味で、この小委員会では、こういった新たな支払サービスを発展させる上でのルールのあり方といいますか、こういったものにつきましてぜひ忌憚のないご意見をいただければと思っております。

    金融庁のほうでも同じような問題意識のもとで、審議会、研究会のようなものが行われていると認識しておりますので、皆様の議論を参考にしながら、我々、政府内でも議論をしていきたいと思っておりますので、ぜひ忌憚のないご意見、ご審議をいただきますようお願い申し上げまして、甚だ簡単でございますが、ご挨拶にかえさせていただきます。

    ありがとうございました。

  • 坂口取引信用課長

    ありがとうございました。

    では、引き続きまして、まずお手元の資料を確認させていただきたいと思います。

    資料1が「議事次第」でございます。資料2が「委員名簿」、資料3が「小委員会について」という2枚の紙でございます。資料4が「小委員会の公開について(案)」、資料5が「ご議論いただきたいポイント」、資料6が「新たな支払サービスの現状と課題について」、資料7が「送金等にかかる海外法制について」。

    参考資料1として、横の一枚紙と、座長メモと書いてあるものでございますが、これは先ほど大下審議官のご挨拶の中にもございましたように、本年7月から8月にかけて4回にわたりまして、取引信用課の委託調査の一環で行いました有識者検討会の資料でございます。新たな支払サービスについて法的な観点からご議論いただいたものでございます。

    以上、資料の配付漏れはございませんでしょうか。ございましたら、事務局のほうにおっしゃっていただければと思います。よろしゅうございますか。

    では、続きまして、本日は第1回でございますので、恐縮ながら、五十音順に委員の皆様方をご紹介させていただければと思います。

    (省略)

    なお、オブザーバーとして事業者の方にもご参加いただいておりますので、ご紹介させていただきます。

    ヤフー株式会社法務部の古閑様でございます。

    株式会社NTTドコモ理事・フロンティアサービス部担当部長の守屋様でございます。

    オブザーバーにつきましては、会のテーマによりまして関係する事業者の方に、事務局のほうからお声がけさせていただきたいと思っております。

    続きまして事務局でございますが、私の右手から、遅れて参加いたしますが、寺坂商務流通審議官。

    その隣が先ほどご挨拶させていただきました大下消費政策担当審議官でございます。

    その隣が安井参事官でございます。

    そして、その隣が高橋流通政策課長でございます。

    私の左手から、森川産業資金担当審議官でございます。

    最後が取引信用課長補佐の吉村でございます。

    よろしくお願いいたします。

    続きまして、本小委員会の小委員長についてでございますけれども、産業構造審議会運営規程がございまして、それによりますと、小委員会の小委員長は、当該小委員会所属の委員、臨時委員の互選で選出するということになっております。特に皆様方のご異議がなければ、落合先生に小委員長をお願いすることとしたいと思いますが、どうでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

    それでは、落合小委員長のほうに小委員長をお願いすることとさせていただきます。

    では、一言、落合先生のほうからご挨拶をいただきたいと思います。それと、議事の進行につきましては小委員長のほうにお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

  • 落合小委員長

    ただいまご推挙を受けまして小委員長に就任いたしました落合でございます。どうかよろしくお願いいたします。

    新しい支払サービスは本当に我々の身近なところまで入って、非常に便益をもたらしているということがございます。それだけ大きな存在になってまいりますと、それについて何らかの安全確保、あるいは消費者保護の観点から規制を設けるべきでないかという議論が出てくるわけでありますが、当然に規制あるべしということではなくて、本当に我々消費者にとって役立つためにはどのようなことが必要なのだろうか、そのために是非とも規制が必要なのかどうか、それらも含めまして、本小委員会において、いわば聖域のない形で色々な角度からご議論いただいて、非常に好ましい方向の内容でまとめることができたら非常にありがたいと思いますので、どうか皆さん方のご協力をお願いいたします。

    簡単ですが、私の挨拶にかえさせていただきます。

    それでは、議事に入る前に、本小委員会の趣旨につきまして、事務局のほうからご説明をお願いいたします。

  • 坂口取引信用課長

    それでは、資料3をご覧いただければと思います。

    「産業構造審議会産業金融部会・流通部会商取引の支払に関する小委員会について」という資料でございます。本資料は、この小委員会を設置するに当たりまして、親部会でございます産業金融部会・流通部会の各委員の方々にご説明をさせていただいて、これに基づいて小委員会を運営するという趣旨の資料でございます。

    後ほど、現状と課題、海外法制、具体的数字についてご説明をいたしますので、この紙については簡単にご説明させていただければと思います。

    1.趣旨でございますが、少額代金の支払手段といたしまして、現金、銀行振込、クレジットカードに加え、インターネット取引の発展などを背景として、収納代行や代金引換、電子マネーといったような新しい支払サービスが発達してきており、それが非常に消費者にとっても利便性が高いというところはご承知のとおりだと思います。

    こうしたサービスについては多様な分野の事業者が参加されており、イノベーションの促進や消費者利便を目指して競い合う状況が生まれてきていると考えております。

    他方、金融規制を初めとする既存の法制に不明確な部分もあるという意見も聞いております。そうしたことが事業者の事業展開のリスクの要因になっているという議論もございます。

    また、こうした支払サービスの発展のために、消費者の安全・安心を高める仕組みについても必要になってきているのではないかと考えられます。

    こうした背景を受けまして本小委員会を設立して新たな支払サービスに関する諸課題について検討いただき、両部会にご報告するというのがこの小委員会の趣旨でございます。

    2.の検討事項でございます。大きく分けまして(1)(2)で、(1)が「支払サービスに係るルール整備のあり方」、(2)が「商取引と一体となった支払手段に係る課題の検討」でございます。支払サービスごとに、その利用目的であるとか、それを提供するビジネスの構造、さらにはそれを利用する消費者の利益というのは様々でございまして、そうした実態を踏まえたルールの整備、あるいは規制が必要なのか必要でないのか検討するということでございまして、そのサービスの類型として、ここでは3つ掲げられております。

    (1)といたしまして少額送金サービスでございます。国際送金やインターネットオークションの決済手段として、少額送金サービスというものに対するニーズが高まっておりますが、我が国においては、銀行規制との関係などから十分提供されてないというようなご意見がございます。そうしたニーズに対応するための規制、制度のあり方を検討することが期待されているのではないかというのが1つ目でございます。

    2つ目が、商取引と一体となった支払サービスでございまして、電子マネーや収納代行、代金引換につきまして、加盟店、販売事業者との継続的な取引関係に基づいて、商取引の決済権限を支払サービスの提供者が付与し、商取引と一体となった提供が行われているわけでございます。こうしたサービスにつきましては、従来からいわゆる金融規制の適用は受けずに事業が展開されておりまして、さまざまな事業者が参入して、さまざまなサービスが提供されているわけでございます。そうしたサービスについて、商取引の適正化の観点から、消費者保護のあり方を検討することが適当ではないかというのが2点目でございます。

    3点目は企業ポイントでございまして、企業ポイントは、企業の顧客の囲い込み等の販促手段として発行されてきているわけでございますけれども、最近ではポイント交換などによって代金支払手段としての利用価値が高まってきているということが指摘されております。そうしたポイントには、様々なものがありますけれども、性質や、それぞれにおいて適用されるべきルール、消費者保護ルール等の金融規制について検討する必要があるのではないかというのが3つ目でございます。

    (2)は、先ほどの(2)に対応する部分ではございますが、商取引となった支払手段につきまして、収納代行等の商取引と一体となった支払サービスが消費者保護の観点からどういう課題があるのか。具体的には、後ほど資料でご説明させていただきますが、実際の苦情と申しますか、消費者にとっての問題というのは、誤処理に基づく送金ミス、不正使用、不正請求といったようなトラブルが主でございまして、こうした問題について解決できるような関係当事者間での契約ルールの明確化というものが必要ではないかということでございます。

    以上でございます。

  • 落合小委員長

    我々小委員会の親委員会のほうからのマンデイトというものが以上のようなものであるというご説明を事務局からいただいたわけですが、そういう目標に向かってこれから検討を進めていくということになります。

    続きまして、本委員会の公開について、資料4に基づきまして事務局のほうからご説明をお願いいたします。

  • 坂口取引信用課長

    資料4の「小委員会の公開について(案)」をご覧いただければと思います。

    読み上げさせていただきますと、

    1. 議事要旨については、事務局において会議終了後作成し、経済産業省のホームページ等を通じ公開する。
    2. 配付資料は、原則として公開する。
    3. 傍聴については、小委員会の運営に支障を来さない範囲において、原則として認める。
    4. 委員会の開催日程については、事前に周知を図るものとする。
    5. 個別の事情に応じて、会議及び資料を非公開にするかどうかについての判断は、委員長に一任するものとする。

    でございます。

  • 落合小委員長

    それでは、資料4にありますような内容で本委員会の公開について取り扱いたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしゅうございますか。

    (「異議なし」の声あり)

    それでは、そのようにさせていただきます。

    それでは、いよいよ議事のほうに入りたいと思いますが、まず本日の進め方につきまして、関係資料全体について事務局のほうからご説明いただいた上で、その後、その説明を前提にしていろいろご議論いただくというようなやり方でやっていきたいと思います。

    それでは、資料の説明をお願いいたします。

  • 坂口取引信用課長

    資料の説明が続いて恐縮でございますが、ここから関係資料ということでございますので、説明させていただきます。

    資料5でございます。「ご議論いただきたいポイント」。先ほどご説明させていただきました、小委員長からはマンデイトということでございますが、それを踏まえて具体的にご議論いただければと事務局が考えておりますポイントにつきまして、ご説明させていただきます。もちろん、これに限定されることなく、委員の皆様方が、ここも議論すべきだという追加的なところがありましたら、またそれもコメントいただければと思っております。

    0.といたしまして、「検討対象となる支払サービス」。本小委員会で議論をしていただく支払サービスのイメージでございます。

    基本的には、消費者取引に利用される支払サービスを中心に検討してはどうかということでございます。

    具体的には、銀行以外の事業者が行う送金サービス、収納代行、代金引換、電子マネーを主な検討対象としております。

    これらに加え、企業ポイントについては、支払手段として考えるべきものがあるかどうかという観点から検討していただいてはどうかということでございます。

    具体的な検討の中身ですが、新たな支払サービスに関する評価及び課題ということで、いろいろこれまで展開している新たな支払サービスについてどのように評価すべきか、その評価の観点をお示ししております。消費者利便・コスト、事業者利便・コスト、さらには消費者の安全・安心、システムとしての安全性、これはマネーロンダリングの問題も含まれるということでございます。

    次に、こうした新しいサービスがどんどん出てきて、これからも発展していくための背景というのはどういうものがあるかということで、1つが規制との関係、2つ目が商慣行・ビジネスモデルとの関係、3つ目として諸外国との比較という観点から議論できないかということでございます。

    新たな支払サービスについては、商取引と一体となって提供されているという点に着目すべきではないかということでございます。

    3つ目の項目で、現在必ずしも十分には発展してない、いわゆる送金サービスというものについてどう評価するのかということでございます。

    これらを受けまして、具体的に商取引と一体となっております支払サービスに関しまして、そのルールを議論いただくに当たっては4つの視点というかポイントがあるのではないかということで整理させていただいております。

    1つ目が「支払者(消費者)の保護」でございます。収納代行業者等が消費者から代金を受領した、あるいは消費者が店頭で電子マネーを利用した時点で、原因関係にございます物の売買などの商取引の決済が終了すると考えられているのではないか。

    仮にこの点が明確になりますと、消費者が支払った後、その支払サービスを提供している事業者の倒産リスクというものは消費者にはなくて、二重請求のリスクを負うことはないということではないか。

    したがって、消費者、収納代行業者、委託事業者間の契約関係について、どんな課題があるのか議論してはどうかというのが1つ目の視点でございます。

    2つ目の視点といたしましては、「代金受領者の保護の必要性」でございます。収納代行や電子マネーの代金受領者は、基本的には加盟店、あるいは収納機関と呼ばれている特定の事業者に限定されているのではないかということで、その場合、事業者たる代金受領者の保護の必要性があるのかないのか、どう考えるのか。

    代金受領者が消費者、例えばこれはエスクロサービスのような場合が考えられると思うのですけれども、である場合についてはどのように考えたらいいのかということでございます。

    3つ目が「電子マネー発行業者の前受金の性質」ということでございまして、電子マネーについては、あらかじめ消費者が5,000円とか1万円で電子マネーを買う。それは発行業者が前受金として預かるということでございますので、その保護についてどのように考えたらいいのか。さらに、金融規制として、出資法上の預かり金であるとか銀行法の預金という規制がございますけれども、こうした電子マネーが今後いろいろ発展していく中で、規制との関係をどのように考えていったらいいのかという視点が3つ目の視点でございます。

    4つ目の視点が「金融規制のあり方」で、支払サービスに対する金融規制のあり方についてどう考えるかということでございます。銀行法上の為替取引規制というものについてはいろいろ議論があろうかと承知しており、そうした法的な透明性がないと、事業者が事業を展開する上でリスクになっているという指摘もよく聞かれるところでございます。

    そうした支払サービスの決済システム全体の保護というものとの関係がどうなっているのか、また、必ずしもマネーロンダリング規制が金融規制かどうかという議論はあろうかと思いますけれども、マネーロンダリング規制についてここに整理させていただいております。

    2.の視点を踏まえて議論をいただく具体的なサービスを3.4.5.で3つに分けておりまして、最初の(1)が「収納代行・代金引換と金融規制との関係」でございます。繰り返しになりますけれども、収納代行・代金引換について金融規制の対象とするのが適当かどうか。規制強化によるメリットが何であって、規制のコスト、あるいは規制によって失われる消費者利便とは何なのかといったような点。2つ目としては、既存の商取引の中で健全に運営されていると考えることができるかどうかというところでございます。

    (2)が「取引ルールのあり方」ということで、健全に運営されているとして、支払者、収納代行事業者、委託事業者の3者間の契約関係について、課題はないかどうかというところでございます。

    1枚めくっていただきまして、4.電子マネーでございます。(1)が「プリペイドカードと金融規制との関係」でございまして、ご承知のとおり、プリペイド型の電子マネーにつきましては、プリペイドカード法、前受金残高の1/2供託義務という規制がかかっておるわけでございますが、さらに安全資産での運用の義務づけや参入規制の強化といったような金融規制の必要性というものがあるのかないのかということ。

    その点においては、2つ目の項目ですが、換金が認められるような電子マネーというものが消費者にとって必要なのか、あるいはビジネスとしての発展性をどういうふうに考えたらいいのか。仮に、電子マネーの換金が認められることになった場合には金融規制のあり方としてどうなのかという点でございます。

    (2)が「サーバー型電子マネーの規制のあり方」でございます。現在、プリペイドカード法では、商標ということで規制対象にサーバー型電子マネーは含まれていないということでございますけれども、仮に拡大するような場合には規制対象をどういうふうに考えたらいいのか。電子データそれ自体か、それとも背景にある債権債務関係かといったような問題でございます。

    2つ目の項目としては、具体的にサーバー型電子マネーについて規制対象とする場合には、いろんなタイプがございますので、それをどういうふうに考えたらいいのかということでございます。

    (3)が取引ルールでございまして、同様に、利用者、電子マネー事業者、加盟店の三者間での契約関係の課題ということでございます。

    最後が「ポイント」ということで、ポイントは支払手段となっているものについてご検討いただいてはどうかということでございますので、金融規制との関係をどのように整理したらいいのか。特にポイント交換の現状についてどう考えるのかというのが2番目。最後にポイント自身の規制というものも考えられるわけでございまして、会計上の問題、あるいは消費者保護の観点から、消費者契約法上の保護、あるいは発行者が倒産した場合の保護の問題についてどのように考えるかといったような点につきまして、ご議論を賜ればということでございます。

    続きまして資料6、上がとじてありますカラーの資料でございます。これははしょってご説明させていただきたいと思います。

    1枚めくっていただいて、1.「新たな支払サービスの発展」ということで、2ページは日本の電子商取引市場の規模のデータでございます。2004年、2005年でちょっと断絶があるわけでございますが、2006年をみていただくと、規模が4.4兆円ほどで、GDP比2%という伸びを示しているということでございます。

    次のページが「通信販売市場推移」ということで、通信販売もカタログ通販とインターネット等が拮抗しておりまして、全体として4兆円弱の市場規模に成長してきているということでございます。

    こうした販売、市場において消費者がどのような支払手段を用いているかというのが4ページでございまして、クレジットカードがやはり過半を占めているわけでございますけれども、代引支払いであるとか、コンビニ支払、伝統的な銀行振込、郵便振替、その他というものが出てきているということでございます。

    次のページは、消費者の側からみて、ショッピングサイトを選ぶときに、支払手段というのも重要な考慮の要素になっているという資料でございます。

    以上が電子商取引の分野においてさまざまな支払手段が出てきているということでございますが、次は提供する側から見てみますと、6ページ、「コンビニエンスストア大手4社の収納代行取扱金額の推移」ということで、毎年順調に伸びておりまして、2006年度では、4社合計5.5兆円の規模になっております。

    7ページ目が代金引換サービスということで、これも4兆円弱というのが2006年の数字でございます。

    8ページがいわゆる電子マネーでございますが、電子マネーの定義というのは、定義の仕方次第なのかもしれませんが、ここではいわゆるプリペイドタイプのものとポストペイタイプの商品を並べさせていただいております。こうしたサービスが提供されているということでございます。

    1枚めくっていただきまして9ページ、全体としての市場規模はどうなのかということですけれども、これは野村総研さんの若干古い2005年の実績でございまして、800億円ですけれども、2008年、今年どのくらいかと申しますと、これは日銀さんが最近出された大手6社を調査された資料でも大体8,000億円ぐらいなので、この2008年の青い部分が大体8,000億円ぐらいという推計が出来ますので、大体合っているのではないかと思われます。これぐらいの規模で伸びているということだと考えられます。

    次は企業ポイントの発行市場規模、10ページでございまして、これも推計の仕方で4,500億円から1兆円ということで、野村総研さんが推計されたものでございますが、こうした市場規模があるということでございます。

    11ページは「支払手段の類型別整理」ということで、例えばということでございますが、商取引の手段に使われているということで、右側、BtoCで、収納代行だとか代金引換、さらには現在提供されているような電子マネーとクレジットカード、左側は個人間の送金にも使えるような送金タイプでございますけれども、日本では基本的に銀行送金に限られているということでございます。海外では国際的な送金を行っているようなウェスタンユニオンであるとかインターネットオークションとかの支払にも使われているPayPal、PayPalは電子マネー型と整理したほうがよいのかもしれませんけれども、そうしたサービスがございます。換金型の電子マネーが日本でも仮に出てくるとすると、このあたりに位置づけられるのではないかということでございます。

    2.「支払手段に対する評価と課題」ということで、以上、マーケットと申しますか、市場規模、あるいはサービスの概要についてご説明させていただきましたけれども、具体的に消費者利便、事業者の利便、その他からどのように位置づけられているかということでございます。

    13ページは「収納代行の利用範囲の拡大」ということで、当初は電気料金の支払から始まったものが、塾であるとか、ほぼ何でも支払われるようになってきておりまして、税金までコンビニで気軽に支払えるようになってきているということでございます。

    次のページが消費者利便ということで、いろんな調査があるわけですけれども、それをまとめますと、収納代行については利用時間帯に制約がないであるとか、いろんな場所にコンビニがあるとか、手数料は消費者が直接は負担しない。あるいは代金引換につきましては、配達されたものを受け取るときに代金を支払えるとか、あるいは自宅で受け取れるので、わざわざ銀行とかコンビニなどに行く必要もないといったような利便が言われているわけでございます。

    15ページでございますけれども、ネット取引で見てみますと、代引であるとかコンビニ決済というものが、むしろクレジットカードであるとか銀行振込よりも安全・安心して使えるという評価になっている。これはネット取引ですので、クレジット番号を打ち込むことが不安だとかそういうことが背景にあるのではないかと考えられます。

    16ページでコストについて見てみると、これは一例ですので、必ずしも全体を反映しているかどうかということはあるかもしれませんけれども、大体の傾向といたしましては、銀行振込手数料は、少額の場合は相当高くて、電子マネー等につきましては、これは加盟店手数料というものを考慮した場合でございますけれども、少額の支払では相当手数料は安い。他方、大きな額になると比例して手数料が増えるというような料金体系になっているのが一般的でないかと考えられます。

    次の17ページですけれども、そうした電子マネーの消費者利便ですけれども、私もよく使っていますが、非接触型のICカードタイプであると、非常に簡単に、ピッというだけで支払を済ませられる。あと、駅であるとかコンビニとか、そうした非常に身近な場面で利用できるというところでございます。

    どれぐらい使われているかということですけれども、これもさまざまな統計があって、先ほど申し上げた日銀の調査とかもあるわけですけれども、1カ月に1回1,000円ぐらいというのが、単純平均となっているということでございます。

    19ページが、逆に事業者からみた場合の新しい支払サービスの便利さですけれども、最も利用しやすいのがやはりクレジットカードで、次が代引、コンビニ決済といった順番になっております。

    ただ、これを中小企業の加盟店というか事業者からみると、むしろ代引であるとかコンビニ決済とか銀行振込といったところが利用しやすいという結果になっております。

    それが21ページも同じような結果でございまして、オークションサイトやショッピングモールに出店されている事業者においては、代金引換だとか銀行振込といったものが便利だというふうになっておるようでございます。

    22ページ以下は、これはもうよくご承知のことなので飛ばさせていただきますけれども、「コンビニ収納代行のスキーム」ということで、コンビニが直接やっておられる場合と収納代行会社が介在されている場合がある。

    23ページは代金引換ということで、運送事業者がやられているものですけれども、多くの場合は金融子会社を通じてやっておられるということでございます。

    24ページが電子マネーと言われるものですけれども、先ほど申し上げましたように、プリペイド型と、プリペイド型の中にはサーバー管理型があり、さらには、これは基本的にはクレジットだと思われますが、ポストペイといわれるタイプのものもあるということでございます。

    25ページは、これまで商取引と一体型のものについての資料であったのですけれども、この「新しい送金サービスに対するニーズ」というのは、国際的な送金サービス、あるいはインターネット上の送金サービスでございまして、国際送金の手数料というものは、銀行から送金する場合には、1件当たり、これは銀行によって異なりますけれども、2,500円とか5,500円程度の手数料がかかるということでございます。そのため、簡易で迅速なネット決済手段が欲しいというようなニーズも生じてきているところでございます。

    以上がサービスの現状でございますが、3.で規制の現状でございます。

    27ページが「支払手段を巡る規制等の現状」。これも皆様ご存じなので、銀行法とプリカ法、クレジットカードについては割販法があるということでございまして、それぞれ、収納代行であるとか電子マネー、クレジットについては自主的な取り組みも行われているということでございます。

    規制については、28ページ以降、条文なども引用しながらまとめさせていただいておりますけれども、28ページは、銀行法2条2項2号の為替取引、出資法の2条1項の預り金の規定でございます。

    29ページは、これは皆さんもよくご存じの平成13年の最高裁の決定でございまして、為替取引というのは隔地者間で直接現金を輸送せずに資金を移動する仕組みを利用して資金を移動することを内容とする依頼を受けて、これを引き受けること等という決定でございます。これはいわゆる地下銀行の案件ということで、射程範囲がどこまでか、その他いろんな議論があるようではございますけれども、最高裁の決定はこうなっているということでございます。

    30ページは、簡単に収納代行と銀行送金がどのように違うのかという点について、その原因関係との関係を中心にまとめておるものでございます。

    31ページ以下が犯罪収益移転防止法、すなわちマネーロンダリングですので、簡単にご説明しますと、従来は、組犯法と本人確認法で規定されていたマネーロンダリング対策について、犯罪収益移転防止法という形でまとめて、規制対象となる特定事業者が金融機関以外にも広がったというのが一言で申し上げるとこの法律なのですけれども、その義務の内容としては、32ページ以下にありますように、本人確認義務、その取引記録の保存、33ページは疑わしい取引の届け出義務、その他でございます。これはまた必要に応じてご説明させていただければと思います。

    4.が「新しい支払手段に関する取引ルールのあり方」ということで、これまでの議論や取り組みをまとめさせていただいたものでございます。冒頭の大下審議官のご挨拶にもございましたように、「電子流通研究会」で議論してまいりまして、ここの枠囲いの中にありますように、利用者が代金支払手段に第一に求めているのは、簡易迅速であること、同時に安全・確実といった要請が高まっているという点と、支払手段における活発なイノベーションを促進すると同時に、安全・安心と両立させた簡易・迅速な支払手段の提供を可能とすることが重要だと。したがって、実態に即した検討が必要だということでございます。

    36ページ目以下が、そういう実態に即した検討といった場合に、消費者の方がどういうトラブルに巻き込まれているのか、あるいはどういう問題が発生しているのかをPIO-NETから私ども事務局のほうで拾って、全体の傾向やその例を紹介させていただきたいと思っておるものでございます。

    全体の傾向といたしましては、ここにも書いてございますように、収納代行に関する消費者からの苦情事例というものは、一番多いのは出会い系サイトから架空不当請求、これは携帯電話等に架空請求メールが来て、コンビニで払えというものでございます。もう一つの類型としては、一回払ったのだけれども、なぜかもう一回請求書が来てしまった、ちゃんと払ったのにおかしいのではないかといったようなトラブルでございます。その二重請求・販売事業者のミスということですけれども、支払を済ませたのに販売事業者からまだ支払われていない、公共事業の支払においてコンビニの収納代行でも払ったが、銀行でも引き落とされてしまった、さらには、ネットショッピングでクレジットカード決済しているにも関わらず、また代引で請求されてしまったため家族が知らなくて払ってしまったという事例でございます。

    こういうケースについては、苦情はあろうかと思うのですけれども、実際には支払った領収書があれば二重払いは解消されるのが原則でございまして、もちろん販売事業者自身がいなくなってしまう場合はまた別の問題が生じるかもしれません。詐欺的なものにつきましては、注文した覚えがない商品が代引で送りつけられてくる。これは基本的には、個別の名前出していいのかどうかよくわからないですけれども、郵政事業会社系さんの場合ではないかと思われます。代金引換で送りつけられて、家族が知らない間に支払ってしまったというような問題。さらには、先ほど申し上げましたように、出会い系サイトで利用しいていないのにも関わらずメールで請求書が来てコンビニで払えというような連絡が来るという問題でございます。

    37ページが電子マネーでございますが、電子マネーはそうした苦情が少のうございまして、全体の傾向としては、クレジットカードの不正利用による電子マネーの購入があったとか、あるいはクレジットカード一体型で、カードの期限が切れた後、電子マネーが使えなくなったとか、そういった苦情でございます。最初の自分のクレジットカードが電子マネーの購入に不正利用されたというのは恐らく、クレジットカードの請求書が来たら知らない請求があったということだと思われますが、これはクレジットカードの番号の管理その他の問題ではないかと思われます。

    2つ目が、コンビニで購入した電子マネー、いろんなタイプがあるわけですけれども、サーバー型の電子マネーと思われますけれども、それが不具合で使えないということだったけれども返金してもらえない。16桁の番号とかで管理されているので、一回ほかの人がそれをのぞき見て使われてしまったら、それは使った本人がそう言っているのか、本当に不具合なのか分からないといった事例ではないかと想像されます。

    そうした問題に対しまして、それぞれ事業者のほうでこれまでも自主的に取り組みをされておりまして、例えばフランチャイズチェーン協会さんは、コンビニエンスストアにおける収納代行実施に関する標準ルールというものを作っておられまして、コンビニの収納票の表記内容の標準化であるとか、何年保存するのかとか、一件当たりの取扱限度額とかについてルールを定められております。このフランチャイズチェーン協会は、大手のコンビニ11社が会員でございますけれども、全体のシェアとしては90%以上。この11社に加えて20社程度がコンビニ収納代行をやっておられるわけですけれども、この大手が決められた標準ルールに準拠して皆さんやられているというご説明でございます。

    39ページは、実際にいろんな企業が収納代行されるということで、いろんなトラブル、特に収納票の扱いのトラブル、あるいはシステムのトラブルがあるので、そこは流通システム開発センターにおいて話し合って、消費者とのトラブル回避であるとか顧客サービスの向上を目指していろんな取り組みをされてガイドラインを作ってこられているという取り組みでございます。

    40ページがいわゆる収納票の標準的な形でございます。

    41ページは、プリカ協会さんがつくられている標準約款でございまして、第12条が加盟店との関係ということで、(1)に書いてありますように、仮に加盟店とお客様の間で返品、瑕疵その他問題が生じたら、まずは加盟店とお話し合いくださいと。それで、(2)にありますように、お客様と加盟店で合意ができたら、電子マネー発行業者は、電子入金でお金を戻しますと。(1)は、合意ができてなくても、やはり加盟店が悪いということを電子マネー発行業者さんが判断されるときには、ちゃんとお返ししますという標準約款を作っておられるということです。

    次のページは、換金はしませんとか、約款変更時には一定の予告期間を置きますとか、そういう標準約款でございます。

    クレジットカードにつきましては、43ページ以下でございますが、これはもう皆さんよくご承知のとおり、国際ブランドのルールがございまして、利用者から不正利用、架空請求などの申し立てがあった場合には、利用者に責がない場合には利用代金を請求しないということで、そこはクレジットカード会社または加盟店のどちらかが負担するといういわゆるチャージバックルールが定められており、それに加えて、「なお」のところにありますように、損害保険でのカバーもなされている。

    44ページは、省略いたしますが、会員条項であるとかチャージバックの例が書いてございます。

    最後、ポイントでございます。ポイントにつきましては、企業ポイントということで、主たる取引に付随して景品・おまけという位置づけでございます。原資としては、企業の販売促進・広告宣伝であるということで、顧客の囲い込みでございます。

    他方、電子マネーにつきましては、発行主体が価値を発行するということで、対価を支払って購入するもの、原資は消費者が支払っているということでございます。

    47ページが、ポイントはいろんな場面でいろんな企業が発行されているということで、日常生活の商品・サービスの利用で得る。で、色々な特典があるということでございます。

    48ページが、商品選択とか価格意識にポイントが影響しているかどうかというのをアンケートしてみますと、ためているポイントかどうか、あるいはポイントがついたら多少高くても買うかというと、ある一定の程度の方はそうだということでございます。

    49ページがいわゆるポイントの交換であるとか、ポイントの電子マネーとの関係といったような提携関係でございまして、中ほどにあるようなGポイントさんのような交換業者さんもいらっしゃるのと、マイレージが相当大きな割合を占めておられるところと、そこといろんな事業者の方が提携関係をもっておられるという例の一つでございます。

    50ページが「企業会計上の取扱い」ということで、IFRICの解釈指針でございます。

    1ページめくっていただいて51ページですけれども、国際会計基準の会計処理としては売り上げの分割方式ということで、ロイヤリティプログラムについてはこうした会計処理を行うという指針でございます。

    最後のページが企業ポイントに関する消費者からの苦情でございますけれども、冒頭申し上げましたように、基本的には、ポイントにつきましては、支払手段として用いられるものについてという観点からご議論いただければと思っておりまして、この中で支払手段との関係ということであえて申し上げますと、クレジット機能つきのポイントカードを使い現金で支払ったところ、クレジットカードでも決済されてしまったという支払の場面で、加盟店が操作のミスをしたのか、ちょっとよく分からないんですけれども、そうした問題がある。

    ポイントについては相当相談・苦情があるわけでございますけれども、現金化されるとか、電子マネーと交換されるというような支払との関係で苦情があるというのはあまりないようでございまして、ここに書いてあるような、還元率が変更されるとか、有効期限がないはずだったのに廃止されたとか、クレジットカードの再発行をしたらポイントがなくなってしまったとか、消費者契約的な観点からの苦情が主として上がってきているということでございます。

    すみません。ちょっと長くなりましたけれども、最後に簡単に資料7、「送金等にかかる海外法制について」ご説明させていただきます。送金等にかかる規制の枠組みでございますけれども、米国、EU、英国、ドイツということで1ページ目に整理させていただいております。

    欧米各国におきましては、送金・為替業務というのは一般的に銀行の排他的業務ではない、固有業務ではないという法制になっていると理解しております。この枠囲いの2段目ですけれども、したがいまして、銀行以外の機関による送金サービスというのが米国では送金業者法というものに基づいて規制されて提供がなされている。イギリスでもそうした業者が提供している。EU全体については、支払サービス指令というのが2007年に成立したのですけれども、それを各国が国内法化するということで、銀行が排他的に行っている国においても、そうした送金業を銀行以外の者が提供できる枠組み、法制が整えられていくということになっておるようでございます。

    最後の枠囲いのところは収納代行の取り扱いでございます。アメリカにおいては各州法で送金業者の範囲というのは様々で、連邦法で規制されているのはマネーロンダリングの関係だけでございます。送金業者の業規制は各州法で行われているわけでございまして、その適用範囲、解釈はさまざまなようでございます。代理受領型、いわゆるコンビニの収納代行のようなものが送金業者ではないとされるオハイオ州のようなものもあれば、範囲に含まれている州もあるようでございます。ヨーロッパにつきましては、4ページ目でご説明させていただきたいと思います。

    2ページ目が電子マネー機関指令の概要でございます。2000年に欧州では電子マネー機関指令が成立いたしまして、現在、各国で国内法化も済みまして、電子マネー事業者として事業が展開されている。ただ、実際には余り盛んでない。したがって、一番下の※印のところにありますように、電子マネー事業者の事業の発展を阻害しているという批判があるものですから、改正作業を欧州委員会のほうで進めていると理解しております。

    3ページ目でございますが、先ほど申しました支払サービス指令でございます。これは基本的には、いわゆる信用機関と電子マネー機関以外の支払機関というものに支払サービス、ざくっといえば送金サービスを認めるということで、資本要件であるとか資産要件、分別管理というのを銀行よりも相当緩和された形で認めるというものでございます。

    同時に、この支払サービス指令の3章、4章では、銀行も含めた形で支払取引に当たっての情報提供義務であるとか無権限取引、いわゆるアメリカでいう50ドルルールですけれども、支払サービス事業者の責任の問題を、支払機関にとどまらず、信用機関であるとか電子マネー機関、支払機関を含めて民事ルール、情報提供のルールを規定しているということでございます。

    最後、長くなりましたが、4ページで、収納代行サービスへの支払サービス指令の適用でございます。私ども、委託調査で調査をしておりますけれども、最初のポツのところにございますように、支払サービス指令の全文をみますと、収納代行サービスに相当するようなサービスは送金ということで支払サービス指令の適用になるという考えでございました。しかし、これはイギリスでございますが、支払サービス指令を国内法化するに当たっての、支払サービス指令の中にはさまざまなオプションがありますので、そのオプションをどうするのかというのと、一貫して、国内の事業者、その他の方にコンサルテーションをしたという過程の中で、収納代行業者というのは送金業者に当たらないのではないかという意見が出てきて、イギリスとしてはそういう考え方だということで、括弧に書いてありますような文章で、コンサルテーションの結果というものが今年の6月に発表されたわけでございます。

    私どもも、FSAに対しまして聞きましたところ、PayPointというような日本のコンビニ収納と同じようなサービスを提供している会社がありまして、代理受領型のものについては支払サービス提供者の支払によって債務が消滅するということで、事業者の破綻リスクというものは消費者になくて、収納事業者だと。加盟店というか、収納機関だという見解でございまして、したがって、規制の必要はないという考え方でございました。

    それで、この調査で欧州委員会にも確認しようということで、欧州委員会にも、そうなのかということをお尋ねしましたところ、代理受領型のビジネスモデルについては適用がないという考え方だというご回答がありましたのでご紹介させていただければと思います。

    以上、長くなりましたが、ご説明を終わりたいと思います。

  • 落合小委員長

    どうもありがとうございました。

    そういたしますと、我々の検討課題であります新たな支払サービスというものに関する現状がどうなっているか、それからその現状に関してPIO-NET等での消費者の苦情というものの現状はどうなっているか。そういう意味で、現状と問題点ということにつきまして、比較法的なところも含めて、今ご説明を事務局のほうからしてもらったわけですが、これを前提といたしまして、本日はそういう意味では、我々の小委員会、総論的な集まりであるということで、自由に、どの点でもご意見、あるいはご質問というものがありましたら遠慮なく出していただくということで進めたいと思いますが、いかがでしょうか。

    久保田委員、どうぞ。

  • 久保田委員

    ご説明ありがとうございました。確かに、消費者利便と、消費者にとっての安全性がすごく大事になるが、例えば事務局からお配りいただいた資料6の30ページのところを見ますと、収納代行、代金引換と銀行送金が比較されていて、その上から4つ目のところを見ると、支払サービス業者の倒産リスクを、収納代行や代金引換の場合は消費者ではなくて委託会社が負担してくれるが、銀行送金だと消費者が通常負担する。そういう意味では、新しい支払サービスというのはむしろ銀行送金よりも優等生で、消費者にとってやさしいわけですよね。

    そうすると、この新しいサービスが安全かどうかということよりも、古い銀行送金のサービスのほうがよほど危険であって、よほど非効率でもあって、銀行と同じ、あるいは銀行並みの規制をかけて、この新しい安全なサービスを縛ると、せっかく安い価格でサービス提供しているものが高い価格になってしまう。消費者にとっては、銀行送金は非常に危険安全なサービスで、しかもコストが安くて、だからこそ人気があって利用していたのに、これに安全のためにまた規制かけるというと、またコストかかってくるわけですよね。

    ですから、もし規制をかけるにしても、この商取引全体の安全性の中から、コストが余りかからなくて済むような、例えば、このように契約関係でどちらが負担するかが明確化されているような形の規制ができるのであれば、余りコストがかからないような規制を追求することは結果的に消費者利便につながるのではないかと、私はそんな気がしました。

  • 落合小委員長

    ありがとうございました。ほかにご意見、ご質問等ございますか。

    それでは、松永委員、どうぞ。

  • 松永委員

    私どもは、代金引換サービスが主に対象になるわけですけれども、今回、この委員会では、今ご説明のあったように、規制の必要はそんなにないのではないかという雰囲気の中で流れているんですけれども、金融庁の中では、規制が必要という流れが出て、その中で議論されている。今こうやって資料6だとか資料7の説明を受けると、先ほどの資料6の30ページをみても、銀行のほうがリスクが高く、民間のほうがリスクが低いのに、なぜ金融庁は銀行法で規制しようとしているのか。その辺をもし事務局のほうで分かれば説明していただきたい。差し支えない範囲で、向こうの論点はこういう背景の中から起こってきたというのを教えていただきたい。

  • 落合小委員長

    私もその点全く同感で何らかの規制を強化するというような議論がもし金融庁でなされているのであれば、その理由と内容、それらについて事務局のほうで可能な限り調べていただくと、あるいはその調べた結果についてご報告いただくということをお願いしてよろしいですね。、じゃ事務局のほうでそういうふうにやってくださるということですので。

    それでは、吉元委員、どうぞ。

  • 吉元委員

    私のほうも、先ほど久保田委員が発言されたように、現在、この新しい入金サービスがなぜ支持されているのかをよく分析するところから出発したほうがいいのではないかと思います。まず、新しいこのサービスを使うためには、提供するサイドだけではなく、当然これを利用しようとする通信販売業者や、クレジットカード会社、製造販売会社などが存在し、かつ、それを購入するに際して決済手段として新しい入金サービスを使う利用者の方々、消費者の方々がいらっしゃるわけで、これらのいずれもがこの新しいサービスを支持している。

    ほかにも、例えば通信販売において、ネットで販売する場合でも、クレジットカードという比較的安全な、便利な方法があります。それから法律で規制されて、資金がきちんと保全されている銀行振込があります。しかしながら、なぜ代引、代金引換サービスを利用するのか、なぜコンビニ入金を利用するのかというところですね。

    代引を利用する場合については、一般的には、オークションなどの場合にだれが売り主かわからないし、本当に品物が届くかどうかわからないので、届いてから支払いたいというニーズがあると言われていますし、コンビニ収納の場合は、事業者サイドにも、利用者側にも、いずれも銀行振込よりはるかに安い手数料であるということと、現在、本人確認法などの関係で窓口が非常に込んでいる状況の中で、かつ、3時まで行かないといけないという制約がある銀行振込よりは、いつでもすぐに簡単に支払いができるコンビニ収納が選ばれると一般的に言われています。

    これ以外にまだあると思う。その1つが、私は小口だというところだろうと思う。これは電子マネーも含めてそうだが、銀行は一般的には銀行法という法律で営業を許可されている業態なので、銀行に対する信頼感というのはすごく強いと思います。そこに新しい業者が入っていっても信用されない。色々なブランドがある会社があり、それなりの信用は得ていますが、銀行ほどではない。そこに数百万とか数千万単位の取引ができるというようなものをやったとしても、誰が利用するだろうか。

    現実に利用されているのは、電子マネーにしろ2~3万程度、収納代行でも1万円前後なわけで、万一のことがあったとしても、まあしょうがないと思える金額はこのあたりにあるのではないいか。

    支払サービスを提供している事業者のほうも、利用可能金額を上げたほうが効率はよくなると思うが、金額を上げるほどセキュリティレベルも上げないといけないし、信用をかち取るためのさまざまな努力もしないといけないということで、やはりそこにも飛び込まない。それから利用する通販業者などでも、コンビニ収納等で、例えば高額な代金の収納や、多額の資金が滞留している場合の安全性というのもやはり考えていると思う。その中で、現在設定されている自主ルール、実際の取り扱いは、微妙なバランスの中で成り立っていて、消費者も低コストで便利なサービスを受けられ、事業者もやはり低コストで比較的早く、銀行より早く収納データをもらえて、かつ、ほかにも銀行以外のいろんなサービスがついているので、そういったものがメリットある。こういうところで利用されていると思う。

    したがって、結論的には、そういうバランスの中で出来ているものについて、他の規制を持ち込むことによって、これを法律で崩してしまって果たしてうまくいくのだろうか。それからコンビニ側も、これから収納代行は1,000万円まで取り扱えると言われても、果たして受け入れられるだろうか。例えば、銀行強盗よりはコンビニ強盗のほうが比較的楽だと思われているようなので、このリスクも考えないといけないとなると、やはりそんなに高額なものは扱えないと思う。そういうところも合わせて検討していけば、必ずしも規制がすべての当事者にとってベストではないということが言えるのではないかと思う。

  • 落合小委員長

    他にご意見でもご質問でも結構ですが、いかがでしょうか。

    中田委員、どうぞ。

  • 中田委員

    私、民法という法律をやっておりまして、この話に疎いものですから、ちょっと言葉の確認だけさせてください。資料5に議論のポイントがございまして、その冒頭に、「消費者取引を中心に検討してはどうか」という言葉が出てまいります。その後、例えば2ページに、「商取引一体型支払サービス」とか、あるいは2ページの4行目に「原因関係たる商取引」という言葉が出てまいります。これらは同じものを指しているのか、別のものを指しているのか、その確認だけお願いしたいと思います。

  • 落合小委員長

    事務局、いかがですか。

  • 坂口取引信用課長

    同じでございます。消費者取引と書いたのは、いわゆるBtoBの事業者間取引はとりあえず念頭から外してはどうかという趣旨で消費者取引と書かせていただいているわけでございまして、基本的に三者は同じとご理解いただければと思います。

  • 落合小委員長

    ただいま、事務局から説明がありましたが、中田委員のほうとしては、今の説明で腑に落ちたでしょうか。

  • 中田委員

    言葉だけの問題ですが、商取引というときは、BtoBという意味で使うことが比較的多いかと思うので、少しそこの点を確認したかったという次第です。

  • 落合小委員長

    ほかにご意見でもご質問でも。

    どうぞ、井上委員。

  • 井上委員

    二三、ちょっと感想めいた程度の話なんですけれども、吉元委員がおっしゃったことと、私、基本的に似たようなことを考えており、規制の重さと、実務の要請とのバランスというのはとても大事だと思います。少額の支払について、銀行と同じだけの主体に対する規制が必要だとはとても思えないという意味では、規制ですべて解決するというのはコストにつながってよくないだろうと思うのです。ただ、注意しなければいけないのは、今の中田先生の話にも関わるのですが、収納代行・代金引換という類型をどういうものとしてとらえるのかという点です。

    一方が消費者で、一方が電力会社その他の大きな会社だと非常に分かりやすいわけですけれども、「収納代行・代金引換」のビジネスモデルによっては、受取側は小さくなり得る。CtoCの場合まで仮に含めるとすると、受取側の保護を考えなければならない場合が出てくる。そうすると、収納代行・代金引換について今の利便性をそのまま維持しようとするならば、逆に、今の利便性をそのまま維持できるような軽い規制(あるいは無規制)で構わない「収納代行・代金引換」の範囲を考えるのはとても大事なことです。その範囲を適切に設定した上で、先ほどの吉元さんがおっしゃったような議論を主張していかないと、なかなか説得力がないのかなと思いました。

    あと、ポイントについて1点だけ申し上げるとすると、これについては、消費者と事業者の認識のギャップがあることが一番問題なのではないかと思っておりまして、おまけならおまけでいいと思うんですが、おまけなら、おまけだと言って売るべきであって、消費者は必ずしもそう思っていない場合がある。スタンプを一つずつ押してもらい10個たまったら1つもらえるというものから、マイレージみたいなものまで色々なものがあると思うのですが、ポイントの中にも、消費者から見ればほとんど約束に近いようなものとして売られているものもあるように思われるので、その点で、ポイントというふうに呼んですべてが解決するわけではなく、やはりおまけと位置づけるのであればおまけだという売り方をしなければいけないし、逆に、しっかりアピールして、「現金で2割引か、3割分のポイントつきか、どちらがいいですか」と言って売るのであれば、そこはもう約束に至っているというような見方も十分可能で、そういう意味のポイントはやはり保護に値するのではないかと思います。ポイントという言葉だけで一律に、おまけだというのはちょっと危険かなと思っています。

  • 落合小委員長

    どうもありがとうございました。ほかに。

    どうぞ、有山委員。

  • 有山委員

    ポイントや電子マネーというと大変便利なもの、少額で使いやすいものという認識はあるのですが、いざトラブルになってしまうと、どこに問い合わせていいのか、約款がどうなっているのか、そういうことが全くわからないという現状があるんですね。その点について、消費者がわかるような形、消費者のトラブルを解決する方向でどういう整備が必要なのかということを一緒に考えていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。

  • 落合小委員長

    どうもありがとうございました。ほかに。

    片山委員、どうぞ。

  • 片山委員

    先ほどから少し議論になっている金融庁の規制の問題との関係ですが、資料6の11ページ「支払手段の類型別整理」というところで、換金が基本的に行われないということを前提に、銀行類似の金融規制にはなじまないという議論となっております。本日は事業者の方も大勢いらっしゃるので逆にお聞きしたい点ですが、換金に対するニーズというのは、おそらく消費者の側にはかなりあると思います。事業者サイドとしては、現時点では、規制との関係で換金しないということはあるのかもしれないが、換金について、事業者サイドのニーズがどのぐらいあるのかということによって、また将来の議論の仕方も変わってくるのではないかと考えています。この換金の点について議論できればと思っております。

  • 落合小委員長

    換金性というポイントですけれども、事業者の方、この点について。

    宮沢委員、どうぞ。

  • 宮沢委員

    ビットワレットの宮沢でございます。電子マネーのほうを代表してちょっと意見を言わせていただきたいと思います。

    換金性に関しての消費者のニーズですが、現状は、ほとんどの電子マネーはプリカ法に則って運営されており、先ほどの資料の中にもありましたように、原則換金不可となっておりまして、これは出資法や銀行法との絡みで規定されていると思いますが、「ただし、やむを得ない場合は除く」というただし書きが標準約款にも入っており、例えばIC式のものですと、ICカードのチップが壊れるとか、これは機械なので壊れることもありますし、あるいはどうしてもやむを得ない事情で海外転勤になってしまったなど、そういった場合等を踏まえて、やむを得ない場合には払い戻しができるという観点においては、特に消費者にご不便をおかけするということはないのかなと考えております。

    また、SuicaやPASMOのような交通系については、乗車券が従来払い戻しというのをやっておりましたので、これと同様に、所定の手数料を払うことを前提に払い戻しを可能としておりますので、この点についても問題はないと。いわゆる預金の一部を換金するのではなくて、解約に近い、解約をして払い戻しをするということについては、現在も認められており、運営されておりますので、特に問題はないのかなと。

    現実に、それ以外に換金のニーズがあるのかについて、アンケート調査等もやってみたんですけれども、電子マネーについては、やはり用途が支払目的ということで購入されているので、もともと商取引を前提としている。このあたりが銀行における送金サービスとは全く異なる用途なので、商品、あるいはサービスを購入するということでチャージしているので、特に換金というところのニーズはほとんどない。あるいは、使用しないとポイントがたまるというメリットもないので、結局ユーザーの方は、電子マネーを利用して何らかのポイントやメリットを得たいということで使用しているので、そういう意味で、換金のニーズはほとんどないかなというのが私どもの判断でございます。

  • 落合小委員長

    今、宮沢委員のほうからそういうご説明あったんですけれども、片山委員のほうからまた何かありますでしょうか。

  • 片山委員

    大変よく理解できました。ただ1点だけ確認したいのですけれども、今、世にいうポイントの出口としての換金ということがよく色々なところで取り上げられていますけれども、そういったものに対するニーズについてはどのように理解されているのかというのをちょっとお伺いしたいと思います。

  • 落合小委員長

    いわゆるポイント交換のような話ですね。この点は、宮沢委員、いかがでしょうか。

  • 宮沢委員

    昨今、ポイントと電子マネーは色々な意味で連携が深まっており、例えば電子マネーを使うとポイントがたまる、あるいはたまったポイントやマイルを電子マネーに変換するということも行われており、同時に、幾つかのポイントのサービスについては現金化できるというサービスを行っているところもある。それはいわゆる銀行の仕組みを利用して換金されているということなので、そのユーザーのニーズによって、換金したい方はそのサービスを活用し、あるいは、ポイントから電子マネーに変換して何か購入したいという場合は電子マネーに変換するということで使い分けられていると理解しております。

  • 落合小委員長

    それでは、他にご意見、ご質問等ございますでしょうか。

    小塚委員、どうぞ。

  • 小塚委員

    皆さんと大体同じ意見なのですけれども、2つ3つ私の言葉で申し上げたいと思います。

    まず、消費者の保護や消費者の利益ということを考えるときに、私はいつも、見える利益と見えない利益ということを考える。見える利益というのは、消費者トラブルなどが起きたときに消費者がどう守られるかという話で、先ほど有山委員がおっしゃったような、消費者が現実に困ったときに誰にどう苦情をいったらいいか、それが適正に解決されるか。これは大変重要なことで、もしこれについて問題があれば、新たな支払サービスについても解決を図っていく必要がある。

    同時に、見えない利益ということを私はいつも考えており、それはあるサービスが提供されないという消費者の不利益、これを新しいサービスが出てくることで、あるいは新しいサービスが伸びることで解消していく。これはなかなか目に見えない。つまり、実際今ないサービスはないままで済んでしまうので、それが新しいサービスによって満たされるというのはなかなか目に見えないが、実は消費者にとってはこれも非常に大きなことで、大きなプラスであり、その両面をやはり考えなければいけないと考えており、そういう意味で、消費者に視点を合わせるとき、見える利益と見えない利益ということを考えたい。

    次に、具体的に支払手段に関して、それをどういうところで感じたかというと、私は資料6の16ページ、「銀行振込と電子マネー・収納代行のコスト比較」というところに非常に印象を受けた。銀行振込、銀行送金よりも、明らかに消費者にとって、便利というレベルを超えて、経済的にプラスになるようなサービスが提供されている。これをなくしてしまうということになってはならない。なので、見える利益、トラブルになったときの解決をしながら、しかし、この利益はやはりきちんと守らなければいけないと考えております。それが2点目です。

    3点目に、もう一点このページをみて感じたことは、決済、特に少額の決済というのは実はそんなにもうからないビジネスなのではないかということなのですね。多額の資金決済というのは収益性があり得るが、少額の資金決済というのは、それ自体としてはそんなにもうからないビジネスなのではないか。だからこそ、この新しい支払手段というのは、例えば小売業であるとか、鉄道運送業であるとか、自動車運送業であるとか、そういうほかのサービスに付随して、いわばほかのサービス、ほかのビジネスのインフラを使うことで成り立っている。それによって、先ほど申し上げた消費者の言わば見えない利益が満たされているという構造になっているので、ここをどんどん規制を強くして専業化すればするほど、実は収益構造が成り立たなくなっていく、そういうことなのではないかなと思っており、それを念頭に置かなければならないと思っております。

    最後に1つ、私は別に金融庁の代弁をする立場にもなく、また金融庁にも何も関与していませんが、なぜこういう問題が起こってきたかということについての私なりの推測ですけれども、これはやはり規制の機能に即した体系化という意識があるのではないかと思うのですね。つまり、従来の法体系というのは、主体に着目して、銀行の法律とか、運送事業者の法律とか、こういうふうになっていた。ところが、そうではなくて、使う人の側からみて、決済に関する法律というような形で物事を考えたい。私は、そのこと自体は非常に正当なことだと思うわけです。つまり、いろいろなビジネスがクロスオーバーになっているので、機能に即して体系ができているというのは重要なことです。

    何が問題かというと、機能に即して組みかえたときに、それが、すぐ規制が必要であるとか、従来同じ機能をもっていたものと同レベルにそろえるべきだということにはならないのであり、機能に即して考えた結果として、ここは規制は要らないとか自主規制で十分だという判断もあり得るし、機能に即して体系化した結果として、従来のこの同じ機能のものと比べて、ここが特色があるから、こういうレベルの差があってよいのだという結論になってもいい。そのあたりが、私も金融庁の議論を拝見していて、ワンステップ、ツーステップ飛躍しているような印象があるところで、当小委員会でそこを埋める作業ができればと思っております。

  • 落合小委員長

    上原委員、どうぞ。

  • 上原委員

    2つほど申し上げたいと思います。

    今ここに色々な問題が出てきているのだが、支払方法そのものに問題があるのではなく、基本的に、契約をきちっと明示して、その契約が妥当か、それを厳格に守るか、ということのほうが重要だ。これをきちんとしないから多くの問題が出てきている。支払手段そのものの固有の問題というのはあまりないのではないか。

    それからもう一つ、実は買い物費用をいかに極小化するかということが消費者にとって非常に重要だ。買い物費用というのは、物を買う値段もあるし、自宅からお店に行く距離の問題もある。その他にも、支払時間や支払労力などもかなり昔から問題にされていた。

    私は、皆さんの意見にほぼ賛成だが、色々な支払方法が出てくるのは、買い物費用を下げるためのビジネスモデルであり、規制の方向ではなく、むしろそういう場合にきちんと契約をして、その契約条項を消費者に分かるようにいかに伝えるかということにポイントがあるのではないかと思う。

  • 落合小委員長

    どうも。他にご意見、ご質問。

    青山委員、どうぞ。

  • 青山委員

    まさしく、今、上原委員がおっしゃったとおりなんですけれども、消費者保護と言われたときに、消費者の視点から言わせていただきたいのですが、どうしても安全・安心、それから利便性と安価ということで、4つが両立するような言い方をされることがすごくあるのですが、やはり消費者からみてもそれは両立し得ないと思います。なので、リスクとコストとリターンというものがハイリスクでハイリターンなのか、コストも高いのか、厳重装備で本当に守られるのか、それとも少々のリスクはあってもコストがとても安くて簡単なのか、そういうような、そのサービスが一体どのようなコストで、どのようなリスクがあって、どのようなリターンがあるのかということが明示されていることがとても消費者にとっては望まれていて、様々なオプションの中で自分が求めるサービスが得られるという環境が今とても望ましいのではないかと思います。

    誰にとっても、どんな時に使っても完全に安心で安全なサービスを一義的に求めているというのではもう今は消費者ではないでしょうし、今インターネットの世界で、私もそうですが、オークションで物を買うこともありますし、売る側になることもあります。そうすると、やはり売りやすい決済手段というものも求める。一人の消費者としても買う側になったり売る側になったりするので、そういう面でも、様々な環境が、決済手段が用意されているということが好ましいと思います。

    ただ、ここ近年、電子マネーやポイントは、どっと出てきているので、例えば何が供託されているのかや、実際に事業者が破産したときにどうなるのかというリスクが今見えない状態になっているので、自分が利用しているサービスのリスクがきちんと明示されているということが今一番望まれているのではないかと思います。

    ポイントに関してもう一点言わせていただきたいのですが、今は、例えばアフィリエイトの還元の収入をポイントで支払う事業者もあります。それを実際に使おうとすると、1回の買い物では3万円以内しか使えないなどの制約があり、それが使うときになって初めて分かるということもある。こちらとしては本当にお金と同じように使っていて、おそらく事業者もお金の疑似手段として配付しているのですが、実際に使うときになって初めて、有効期限、一回の決済の限度額があることが分かる。デメリットの情報を、隠しているわけではないのでしょうが、もっと目につくところに置くべきではないかということを強く感じます。

    また換金性については、消費者にとっては換金性があったほうがもちろん望ましいが、それに付随して起き得るであろう、大変例えは悪いと思うが、パチプロのような、換金性を生業にするような、悪質な消費者といったらいいのか、サーバーアタックでクレジットカードの情報を盗んで、それで換金性のあるゲームの貨幣を購入するというような犯罪もちょこちょこあるようなので、そういったときに、結果的に換金性があることによって一般の消費者が一気に不利益を被るような、全体的なコストが重くなるようなことにならないような理論武装を一応した上で、少しずつ換金性についての議論もしていただけるとありがたいと思います。

  • 落合小委員長

    有山委員、どうぞ。それに関連して。

  • 有山委員

    似たようなことですが、100%安全をと言っているわけではありません。今回こちらに参加するにあたって相談員に聞いたところ少額ではない事例がありました。電子マネーを使って40万円以上の税金を払おうと思い、5万円の電子マネーのカードを5枚作ったという話がありました。そうすると、少額ではなく高額の事例です。それが苦情としては40万円以上の電子マネーで税金の決済ができなくなり、その上換金できないという事例です。

    こういうトラブルはきちんとキャッチして、対応できるような体制を整えてほしいのです。新しい取引が消費者に支持されるためには、あれにひっかかったら怖いとか、あれを悪用する人がいるというような悪評が立つと、どんなに便利なものでもいい方向には動かないので、そういうことをきちんと集約して対応できるような体制や相談窓口を作っていただきたいという意味で申し上げました。

  • 落合小委員長

    じゃ川本委員、どうぞ。

  • 川本委員

    そもそも論ですが、3つほど申し上げたいと思います。

    私は、規制はあるとしても、コストベネフィットを十分に考えて、不要な規制がないようにすべきであるという立場です。ただ、今回の話で、ちょっと感想めいたもので申しわけないのですが、まず送金について、地下銀行などを避けるためにも、銀行法の枠外で新しい送金業者の参入を認めることについては、規制緩和の方向性で議論がされ始めていると思うので、規制強化の方向ではないと思っています。

    2つ目は、今色々な議論が出ていますが、消費者保護のあり方についてです。ポイントは、私は個人的には、おまけなので、それまで保護すると、健全な消費者の注意義務を損なうのではないかと思い、規制は必要ないのではないかと思っていて、会計上のルールに事業者が従っていればいいのではないかと思っています。

    ただ、いろいろな議論があるので、上原先生がおっしゃいましたが、ポイントを金融システムの中での価値として処理していくよりも、その前の契約というか、誇大広告をしてはいけないとか、売り方をきちんとしなさいとか、情報がちゃんと行き渡るようにしなさいというような方法で考えていく話なのかと思っています。

    3つ目としては、収納代行のところは、現在の事業者がやっている範囲で何の問題もないと思います。ただ、いろいろ心配なさる方があり、事業資金と顧客の資金が分別管理されていないとか、それが例え1日の中で決済されているとしても、分別管理されていないと言われると不安になる方たちもいらっしゃるわけで、そうするとどういう悪事があり得るのか、それを防ぐためにはどういう措置が必要かということを考える必要があります。そのときに、規制のコストベネフィットを考えて、枠組みが必要かということを考えていくべき話だと思っています。

    そのときに、資料6の30ページを拝見すると、「収納代行は安全で銀行送金は危険だ」というような印象を受けるんですが、二重請求のところで、収納代行が「法的にはない」、銀行送金は「場合によってはあり得る」とあるわけですね。少しページを下がって36ページにいくと、収納代行のところで二重請求のことが書いてあるわけです。そうすると、途端にこの30ページの信用性が損なわれてしまうということで、オペレーショナルに二重請求があり得るわけですよね。そこをどう避けていくのか。詐欺的なものとオペレーショナルな間違いをどういうふうに避けていくのかということを議論しないと、なかなか建設的な議論にならないのではないかと思います。

  • 落合小委員長

    どうもありがとうございました。他に。

    翁委員、どうぞ。

  • 翁委員

    私も、規制は極力入れないという方向の立場に立って少しお話をしたいと思っているんですが、こういった決済に関連するビジネス全体に関して言えることは、どういったリスクがあり、そしてそのリスクをだれが負担するのかという観点から検討していく必要があると思います。

    例えば収納代行については、収納会社による代理人の利用であり、代理受領ということがきちんと位置づけられていれば、収納会社の倒産リスクは事業法人の問題だと思います。また、事業法人は収納代行業者を通じた支払方法を消費者にたくさん示し、収納会社は多様な決済手段を選択できる状況になっているわけなので、むしろ競争を通じて代行業者を選んでいることが非常に重要だと思います。むしろそれを意識して、例えばコンビニエンスストアや宅配業者も、どのように安全性等を確保するのかということを、きちんと自ら情報開示していくという形でやっていくことが必要だと思います。

    今日非常に印象的だったのは、英国やEUなどでも収納代行サービスというのがむしろ支払サービスではないという見解を現在のところで示しているということだったんですけれども、そのように考えていくと、収納代行サービスというのはむしろ私法や自主ルールできちんと対応していくということで、そのリスクに対しても対応できる部分がかなりあるのではないかという感じを受けました。

    今日、コンビニエンスストア業界が作っている自主ルールの紹介があり、初めて私も知ったんですけれども、こういう形で、むしろ業者そのものがきちんと安全性について配意し、かつ、自主的な動きをもっと広めていく、そしてそれを消費者に開示していく、そういった方向が望ましいのではないかと思いました。

    それから、先ほど川本委員からもお話ありましたけれども、為替取引の専業というのを今回解禁して、新しく送金業者というのを作ろうとしているので、そこと、他の収納代行や電子マネーとかの住み分けをどういうふうに考えていくのかというのが非常に重要な論点になっていくと思うので、そこについての議論を深めることが大事ではないかと思います。

  • 落合小委員長

    どうもありがとうございました。他にご意見。

    宮沢委員、お願いいたします。

  • 宮沢委員

    電子マネーについてなんですけれども、やはり消費者の保護と、それからイノベイティブなサービスの促進という両方のバランスのとれた議論をさせていただければと思っております。その辺のバランスをとるのは非常に難しいというご指摘もあったが、現在、プリカ法に準拠してさまざまな電子マネー事業者が出てきており、結果として、今日本は世界でも最も電子マネーが普及している国ではないかと思います。この辺は非常に多くの事業者の自由な競争や、技術の革新、あるいはサービス競争の中で非常に利用者にとっても使いやすい利便性があり、かつ、メリットのある支払手段が提供できてきたのではないかと思います。

    今回の「送金等にかかる海外法制について」の2ページ目のところが非常に象徴的かと思うんですけれども、EUにおいても電子マネー機関指令が2000年に出されましたが、結果として、今、欧州では電子マネーはほとんど普及してないという状況ではないかと思います。EUとしても、同指令は厳し過ぎると。結果として電子マネー業者の事業の発展を阻害しているというような内部での分析もあり、緩和の方向に向かっていると聞いておりますけれども、日本においては、先ほど申したような消費者保護とイノベーションというところで、世界最先端の仕組みというものがつくれるのではないかと思っているので、ぜひそういった観点でご議論をお願いしたいと思います。

  • 落合小委員長

    他に。

    長見委員、どうぞ。

  • 長見委員

    発言していないのが私だけのようなので、ちょっと意見があるということだけ。

    資料6の49ページにもあるように、当初心配していたほどのトラブルが幸い起こっていないポイントと電子マネーなのですけれども、どんどん複雑になって、たくさんの業種が利用していっているわけで、そうすると、何かあったときに責任の所在がわからなくなるということが一番心配するところです。その辺の責任分担のルールがどのように作られていくのか。私は、規制でなくても、自主ルールでも構わないと思うが、道筋をつけておくということが大事ではないかと思います。法的な規制を必要とするものかどうかというところはちょっと私には分からないが、ただ、現状としてはどんどん複雑になっていくことへの何らかの対応をつくっておく必要はあるように思います。それが消費者保護の観点からは必要じゃないかと思うので、よろしくお願いしたいと思います。

  • 落合小委員長

    予定した時間が近づきつつあるのですが、特にご発言。

    高田委員、どうぞ。

  • 高田委員

    意見というほどではないんですけれども、我々も現場を預かっていて、こういった領域でどんなことが、例えば苦情とか出てくるということをちょっとご報告します。

    まずポイントなんですけれども、これは大きなクレームめいたものはございませんけれども、店頭でつけてもらえなかった、つけてもらったというような話と、消費者の皆さんとのお約束の中では、特に期限について、ポイントの期限というのがそれぞれのポイントによって違ってきたり、その取り扱いが違っていたりする。そういうことがよく問い合わせとしては来る。あとは、ポイントの対象になるものとならないものについての問い合わせといったことが多いです。

    それから代行収納については、先ほどの資料の36ページのような話は中にはありますけれども、ほぼこれは捕捉可能だということであり、これのお返事をするレスポンスが遅い、早いと、こういうようなことがあったり、それから最終受領者の側から問い合わせが来る場合と、それから消費者の皆さんから来る場合と色々なケースがあるわけですけれども、つまり、何が言いたいかというと、こういったことで一番重要なのは、もちろんポイントとこの代行収納を比べてみると、債権債務の厳格性は代行収納のほうが非常に高いと思うが、それぞれのプロセスの中でどうやってしっかり管理ができているのか、情報の管理ができているのかというのが重要だと思います。

    それとあとは、やはりビジネスなので、誰が受益者であるのかという観点も重要だと思う。代行収納というのは、消費者の皆さんにお支払いいただく。そしてサービスを提供する。もちろんサービスを提供する対価として、我々コンビニチェーンも、代行収納会社も収益が上がっているわけで、そういうことから、そこでのシステムの管理や資金の保全等については、受益者がしっかり持つべきであると思います。

    一方、ポイントなんですけれども、これはもちろん我々も受益者で、ポイントを差し上げることによってお店に来ていただくという二次的なことがあるんですが、これは消費者の皆さんが受益者ということでありますので、規制というか、枠組みの強さのようなことについてはバランスを持って考えていかないと、債権債務に絡むといえば絡むが、すべてそれを一緒くたに、規制というか、枠組みの強さのようなことについては一律には語れない気がします。もちろん、それは電子マネーのビットワレットさん等、扱っているところも違うし、そういった観点も必要ではないかと思います。

  • 落合小委員長

    では、高野委員、お願いします。

  • 高野委員

    少額決済のケースで、先ほどどなたかからも出ておりましたが、確かに決済するのに便利ということでコンビニ払いや代行を選択、あと商品が届いてから確かめたいという部分もあって伸びていると思います。クレジットで支払うということもネットショッピングその他等ではありますが、それよりも少額なものであれば安全性、利便性ということで伸びていると思います。私自身もそういうことで利用させていただいています。

    ただ、生活実感や生活習慣その他が変わってきて便利なものが増えてくるというところで、長見さんもちょっとおっしゃっていましたけれども、子供への教育ということも考えると、プリペイドの場合ですと先にそれは課しますが、目の前にあるものへの対価として金銭が払われるという感覚がなくなっていくということには懸念があり、ここの論議と外れるのかもしれませんが、観点の一つではないのかと思っています。

    それからポイントについては、今主婦の節約術というところで、なるべくポイントのつくものでお買い物をしましょう、そうするとポイントがプラスになって、またそれで安く買えます、更にポイントがつきますというようなことでPRされており、現実にそういった生活防衛をしているという方もあります。ただ、そういったところへ対して、先ほどの、おまけなのか、そうではない対価なのかという考え方のところは一定の整理が必要で、使う側の認識もまだまだ弱いということであれば、そこをきちんと明示していくというスタンスがあっていいのではないかと思います。

    私も、初めに規制ありきというのではないとは思っています。特に事業者や、また消費者も含めた上での自主ルール、利活用法ということがお互いに考えられるということでものが進んでいければいいと思っています。ただ、あまり被害その他が多くあるようであれば、規制の方向が強化されてしまうということも懸念の一つなので、やはり自主的なものという取り組みで進めていければいいなと思っています。

  • 落合小委員長

    予定した時間になりました。本日は総論の現状と問題点ということについて、非常に貴重なご意見や、中には方向性を示す議論もあったかと思います。そういうものを事務局のほうでまたまとめて整理していただき、それを前提としてさらにこの委員会の検討を進めていくということにしたいと思います。

    それでは、次回の日程等について、事務局からご説明をお願いします。

  • 坂口取引信用課長

    次回は、収納代行、代金引換について論点を整理してご議論いただくことを予定しております。日程については、既にご案内、ご調整させていただいておりますが、10月6日月曜日の午前中、10時から12時の開催を予定しておりますので、よろしくお願いします。追って正式にはご案内いたします。

  • 落合小委員長

    それでは、本日予定いたしました議事につきましてはすべて終了ということになりますので、本当にお忙しいところご出席いただきまして、どうもありがとうございました。

    それでは、これで終了ということにしたいと思います。

以上

 
 
最終更新日:2008年12月19日
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