経済産業省
文字サイズ変更

産業構造審議会産業金融部会・流通部会商取引の支払に関する小委員会(第2回)‐議事要旨

日時:平成20年10月6日(月曜日)10時~12時
場所:経済産業省本館17階第1共用会議室

議題

  1. 収納代行・代金引換等について
  2. その他

議事概要

事務局から、収納代行サービス・代金引換サービス全般について説明した後、高田委員より、収納代行サービスについて、松永委員より代金引換サービスについて説明し、その後自由討議を行った。自由討議の内容は以下のとおり。

  • 私どもはiモードという情報提供サービスを行っており、その付随サービスとして、iモード情報料の回収代行をやっている。これは例えば、ニュースや待ち受け画面、ゲームや音楽といった私どもはデジタルコンテンツと呼んでいるものの利用代金で、ほとんどの方が1月に数百円、極小額といってもいいかと思うが、こちらを私どもの携帯電話料金と合算して収納させていただくというサービスを提供している。私どもはこのサービスを約10年間にわたって提供させていただいているが、現時点において大きなトラブルが発生したという申告は1件も受けていない。私どもは支払期限から60日を過ぎると、携帯電話の契約そのものを解約させていただくというルールを持っているが、私どもの回収代行期間もこの60日に合わせている。したがって、代理収納する期間が60日なので、60日を過ぎると情報提供されている方に直接回収をお願いするというスキームになっている。この直接回収になった段階でトラブルが発生したという、例えば不当な請求だとかいうような話は受けていない。それから、ユーザー保護という観点については、iモードの公式コンテンツとして掲載していただくことで、この回収代行サービスを提供させていただいている。この掲載基準をホームページ上で公開している。こちらには倫理綱領という形で悪質加盟店を排除するために、提供する情報そのものが、公序良俗に反しないものであるとか、社会的規範に反しないものであるとか、そういった基準に加えて、十分なアフターサービス、ケアができる体制をひいているか、あるいはコンテンツそのものが広く一般に利用価値があるものかどうかといった基準をまず設けている。さらに、この基準をご覧になられた事業者の方が私どもに企画提案された際に、私どものほうで厳しい審査をしている。こういった形をとっているので、私どもの現在のサービススキーム、審査基準によれば大きなトラブルは発生しないと考えており、これ以上ユーザー保護を図る必要は現時点ではないのではないかと考えている。立場は全く異なるが、私どもは携帯電話料金を全国の収納代行事業者さんに収納を委託する利用企業でもあり、その立場から一言申し上げさせていただくと、全国津々浦々サービス提供している私どもにとって、収納代行サービスは大変ありがたいサービス。利用者保護、ユーザー保護が十分図られているということは今ご紹介があった通りだが、当然のことながら委託をする私ども自身も、その委託先の信用調査を十分行っている。収納実績も問題なく行われているということもきちんと調査した上で、委託をしているので、これは委託する側の自己責任というか、その範囲で十分できると思っている。むしろ、何らかの規制が加わることによって、このサービス自体が縮退してしまうということのほうが、大きな懸念点である。したがって、現状のような安全な形で行われている収納サービスであれば、十分利用価値があると思っているし、現時点のサービスに大変満足しているということを申し上げたい。
  • 松永委員の報告に関心を持った。法的には上限額についてはあまり気にしないでもよいのではないか。代理受領の上限は原則1口30万円ということだが、為替取引規制の最高裁決定では、「顧客から、隔地者間で直接現金を輸送せずに資金を移動する仕組み」とされているので、現金で受領し現金が輸送される場合は、最高裁決定に従うと上限の設定の有無にかかわらず適用はないと考えられるのではないか。クレジットカードは割賦販売法があるのでいいが、懸念なのはデビットカード決済。私は問題ないと思っているが、デビットカード決済について為替取引にあたると言う一部の先生がいるということではないか。
  • コンビニが収納代行を行えなくなったり、今よりコストが上がったりすると、国民生活にあまりにも大きな影響がありすぎる。国民の反乱が起こってしまうのではないかとまで思う。受領証があれば二重払いになるということは法的にはないわけなので、そこを確認することと、委託者が事業者であれば、収納代行業者をきちんと選ぶことになるので、そこが確認されればよいのではないかと思う。規制というのは一人を守るために何千万人を犠牲にする可能性もある。国民生活の利便性に鑑みて、規制する説得力があるのかというのを考えるべき。気になるのは事務局資料の26ページ。「規制の必要性は小さいのではないか」ということだが、ここを「規制の必要性はない」と書いていないということは、何らかの必要性があるのか、明確にすべき。
  • 原則的な上限である30万円については、対消費者と対事業者で分けて考えることはできないのか。
  • 消費者保護の色合いが強い宅配便と区別してということなら棲み分けできると思う。ただ、宅配便との概念が、厳密にBtoCに対応している訳ではない。そもそも商取引の一部として荷物を渡したときにお金をいただくということをどうして金融庁は規制しようとするのか。先程もお話にあったが、「規制の必要性は小さい」というのではなく「必要ない」と言っていただきたい。
  • コンビニなどの収納代行の30万円という上限設定はどういう理由か。消費者保護なのか。
  • 消費者保護というわけではなく、店舗で取り扱う現金をある程度抑制したほうが防犯上も含めて安全性を担保できるだろうというのが大きな理由。
  • 消費者保護のために上限を設けるのではなく、売り手のリスクヘッジだということが確認できた。例えば、銀行の振込に上限が設定されてから急に使いにくくなって、何回も振込にいかなくてはならなくなってしまったのは消費者保護ではなく、銀行のリスクヘッジのために行われていることだ。リスクヘッジをどうするかは企業の戦略そのものである。その辺りを考えると、上限設定などをどうするかは、売り手の選択に任せるべきだと思う。これは、ある意味で資本主義の一つの原則だと思う。
  • アメリカのロサンゼルスから日本人の方がかけてくる電話勧誘販売について相談を受けた。届いたものは書籍で段ボール3箱分。本人が曖昧な返事をしていた所、50万円の教材が発送されてしまい、フェデックスを通して送られてきた。不在であったため、宅配業者に配送の委託がなされ、宅配業者も早く引き取ってほしいということを何度も仕事熱心に相談者にお願いした。そのため、消費者は3日間ほど受け取り拒否していたが、やむなく荷物を引き取ってしまった。決済はクレジットカードで払われてしまったが、クレジットカード会社も電話勧誘販売ということで特商法による対応をしていただいた。同じことが代引決済であった場合、どういう対応が考えられるか。
  • 約款の中に受取拒否についての条項をたてている。運送約款は私たち運送会社のお客様への約束である。今のような事例は指導対象になりうるものであり、お客様が受け取りを拒否した場合には、運送業者は運送元のアメリカの事業者に戻すのが基本。お伺いした事案はあってはならない事案で、例外中の例外だと認識している。
  • 本人は曖昧に返事をしてしまっているから、熱心に運んでこられると「引き取らなくてはならないのかな」ということがあるので、難しいと思うが、消費者保護を図るようなご対応をいただければありがたい。
  • 業界としても各社としても、自分たちのホームページ等にその旨を記載して、断っていただくよう周知しており、消費者に受け取れないと言われたら、分かりましたと言って引き取らなくてはならないことになっている。それは運送約款にも定められている。この案件は非常に残念な事例だと思うので、持ち帰って対応したい。
  • 受取拒否について教えていただきたいのだが、私たちが受けている通販の相談では代引きで商品を注文したものの、商品が届くまでの間に販売者と消費者がトラブルになって、消費者が受け取り拒否をしたということがあった。そうすると、宅配事業者さんは持ち帰って販売者のところへ持っていくが、販売者も受け取り拒否をする。この場合、最終的には商品は廃棄されると思うが、手数料はどうなってしまうのか。消費者負担となることはないのか。
  • 約款的には発送した後に何かあったとしても、運賃、手数料は発送者からもらうということになっている。お届け先に受け取り拒否された場合は発送者に戻すということも約束しているので、運賃、手数料は基本的には発送側からいただくこととしている。もし、発送側が払わないということであれば、(運賃と)相殺する、というようなことをやっている。
  • 基本的には売り主との間で解決すべき問題なので、そこが消費者にかかってくるのを避ける方策が必要かと思う。
  • (特定商取引法上は)電話勧誘販売についてクーリングオフがありうると認識している。海外事業者との国際的取引であっても法の適用に関する通則法が消費者取引についての特則を設けているので、(特定商取引法の適用があり、)日本の消費者はそれで守られていると認識している。元になった取引を取り消しても、そこで決済してしまったら救済されず、消費者が困るのではないかということだが、これは銀行でもそうで、まさに銀行の振込め詐欺はそれで問題になっていて、銀行振込も含めて並びになっているだけ。代引きや収納代行を規制する理由にはならない。受取拒否については運送契約の問題で代引きの問題ではない。事務局資料の25ページにある「コンビニの収納代行でも支払ったが、銀行でも引き落としされてしまった」というのは引き落とした銀行との間の手続の問題でもあって、コンビニの収納代行の問題ではない可能性もあるのではないか。「出会い系サイト事業者から覚えのない料金をコンビニから支払うよう連絡が来る」というのも、銀行に口座さえ持っていれば銀行から支払ってくださいという請求も出来るわけで、コンビニ代金収納特有の問題ではないのではないか。同じ事務局資料のP21のシステミックリスクについては、銀行は与信、すなわち、貸し付けもしていて、それが銀行の大きな本業なので、銀行倒産の可能性があり、銀行が倒産する可能性があったときに、それによって、本来与信による影響がない為替取引に影響が出てくるということで問題になっていると考えている。小売業や運送業はもちろんそこに商取引上の与信関係はあるわけだが、例えば不動産に対する与信などに比べるとはるかにリスクは小さい。むしろシステミックリスクという面から言えば、小売業、運送業の付随業務として、こういうお金を扱っていたほうがリスクが小さいのではないかという風に考えられる。
  • 民法の点から、不当利得の問題について、ダイヤルQ2判決でも取り上げられているが、例えば、販売契約やサービス提供契約に詐欺や錯誤があった場合などに、支払った代金を誰に対して不当利得として請求できるのかという問題は、原則としては販売業者になるのだと思うが、販売業者が倒産した場合や原因関係に瑕疵があることを知りながら代行業者が資金を販売業者に支払ったり相殺したりした場合には代行業者に対する不当利得請求が問題となりうる。「詐欺にあったので留めておいて下さい」というような要請があった場合に何らかの対応をして、資金を販売業者のほうに移転せずに、消費者のほうに戻すというようなことが今まであったのか、今後そういうことが問題になった場合に、何らかの対応をすることは今のシステムの中で可能なのか。
  • 収納代行については個別性が非常に強い。また、現在のシステムは個別的に取引を捕捉することが可能である。一般的な判断において、サービス提供側又は商品販売側に問題があったということであれば、それなりに処置を取る。当然、我々としても看板を通してサービスを提供しているわけなので傷がつくことになるわけであり、それは絶対避けなくてはならないというのが第一である。従って、そういう取引が頻発する業者については、当然取引の停止をしてもらうよう収納代行業者に働きかけることになるのだと思う。問い合わせ・苦情に対応するために、各コンビニ本部はお客様相談本部のようなものを持って、直接消費者のみなさんからお問い合わせいただけるような窓口を設けているのもそういう理由からである。
  • 代引きの場合はお客様が荷物を受け取って代金を支払ってしまった後、何日かして、「やはり商品を返すのでお金を返して下さい」という話ですよね。そういうときは運送会社のほうに連絡が入るが、連絡が入った段階で販売者への送金を止めてしまう。それを担保にしながら、消費者と販売者の間で話し合ってもらい、話し合った中で「これをどう動かすか決めましょう」ということをやる。そういう事態がある事業者について同様の事態があちこちで起きる場合には、他の配達も止めてしまう。そのような強行手段をとることもある。
  • 利用者としての印象はコンビニ決済も、代金引換も国民生活を支える素晴らしいものだと思う。銀行送金との比較でいえば、銀行送金では、入力の作業が面倒で時間がかかってしまったり、入力ミスが介在しうるのに対し、収納代行と代金引換の差は最終的にヒューマンインターフェースというか、人と人のやりとりの中で代金を支払うことができ、便利である。もっとも、例えばコンビニ決済であれば、引換証に対して領収証という意識がまだあまりないということや、裏に6カ月間必ず保持するようにという注意書きがあったりなかったりすることや、領収証の幅も2.5センチメートルくらいでかなり狭いことなどは改善点だと思う。コンビニだとレシートと一緒に渡されるが、どちらを保持していればいいか分からないという問題もある。消費者にとってはまだ認識は薄いのではないかと思う。代引きについても、いわゆる普通の伝票が領収書という形で渡されるが、通常の伝票とは違って、代引きの伝票は重要なのだということがもう少し分かるようにしていただけるといいと思う。そのようなところを改善していただければ、ますます2つのサービスともにいいサービスになるのではないかと思う。両者とも、個別の相談窓口を立てられているというが、通販業界さんのように、通販110番のような、どんな業者でも対応してもらえるような窓口というのも出来れば早急に開設していただければと思う。そのような中で、規制というのは全く必要ないと考えており、行政の都合の方が消費者の利便性より重く見られた中で、消費者保護というお題目で規制を強められるというのは大変消費者として不愉快なことだと思う。本人確認という話題も出たが、その本人確認の書類は個人情報上、どのように破棄されるのかという問題もあるのではないかと思う。また額については、代引きだからこそ、高額商品を安心して買えるという消費者ももちろんいる。消費者保護のために上限額をという議論はどうかなと思う。また、代金引換について、中身を確認して受け取れる訳ではないということについて、改善の余地がある。
  • 代金引換について、現金を直接受け取っている場合には、金銭の移動を伴うため、為替取引に該当しないのではないか」という趣旨の発言があったが、為替取引の「仕組み」という要件にあたらないという点についても引き続き検討をしていただきたい。領収書との関係であるが、「自社使用の領収書を交付」という記載は、どういう意味か。債権が販売委託会社に帰属することとの関係はどうか。
  • 運送会社の名前で領収書を発行し、代理受領ということも明らかにするということである。現在も、領収書を発行しているが、必ずしも、代理受領ということが書いていないので、そのことを明らかにするということである。もっとも、販売会社が、商品の箱の中などに自社名の領収書を入れているような場合には、運送会社の領収書は不要ということである。
  • コンビニにおいては、領収書という名称ではなく、お客様控えという名前が多く、こちらでも対応を検討する。代理受領ということについては、資料4-2のとおり代理受領であることを明記する方針で検討している。
  • 代金引換・代理受領については、為替取引に該当しないという整理をしていただいているにもかかわらず、配付資料26ページにおいて、論点整理メモを引用した部分で「規制の必要性は小さいのではないかとも考えられる」となっており、規制の必要性を認めるような書きぶりとなっている点については、25ページにのっているような被害事例の存在が理由となっていると思うが、この点については、既に指摘されているとおり、規制を基礎づけるものではないのではないかと思う。代金引換・代理受領について、一定の投資が必要である点や、バーコードの取得申請の必要性、加盟店審査がある点などから考えると、架空請求等が生じる可能性は、銀行送金の場合に比しても小さいのではないか。問題が起きても、事後的に契約を解除するなどできるし、責任の所在も明確なのではないか。
  • 購入者等からの問い合わせ等のため、通販業者などの事業者に、当該事業者が利用している収納代行・代金引換会社を明示させるなどの措置を行わせることとしてはどうか。

以上

 
 
最終更新日:2008年10月10日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.