経済産業省
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企業ポイントの法的性質と消費者保護のあり方に関する研究会(第2回)-議事要旨

日時:平成20年10月10日(金)10:15~12:15
場所:経済産業省本館2階西82西8共用会議室

出席者

委員:
池田座長、有山委員、井上委員、後藤委員、森田委員

オブザーバー:
イオン株式会社 神谷CRM構築プロジェクトチームリーダー、株式会社日本航空 高橋顧客マーケティング部マネジャー、ヤフー株式会社 柴田氏、株式会社ヨドバシカメラ 藤沢常務取締役

議事概要

(1)高橋流通政策課長から資料3に基づき企業ポイントの類型化と法的性質に係る論点を説明。

(2)委員から、資料3の論点について発言。

ポイントプログラムへの加入について

  • ポイントプログラムの契約が他の契約に付随する場合、ポイントプログラムを認識していない消費者は、ポイントを認識している消費者に比べて不利益を受けているとも考えられる。
  • ポイントの利益を消費者に認識させるため、事業者はポイントプログラム独自の契約や告知を行うべきと考えられる。
  • ポイントプログラムを消費者に明示的に選択させている場合、保護の必要は相対的に高いのか。無自覚でポイントを受けている場合の保護レベルについては、議論の分かれるところ。安売り情報の知・不知と同様であると考えられるのではないか。
  • 商品購入時において、ポイント付与内容の説明がある場合には、より強い合意が存在すると考えられる。
  • ポイント利用の場面については、合意が遅れて形成されるとも考えられる。合意前の状態について、企業がポイントについて拘束を受ける点も含めて一方的に宣言している。消費者は利用するか否かを選択しうるため、企業の告知義務を認めることは難しいとも考えられる。
  • ポイントの利用時に本人確認することが消費者保護に資するかは疑問。例えば一定以上の金額については、必要という議論はあり得よう。
  • ポイントカード紛失時に再発行を求める消費者の声は強い。企業により事情が異なるとは思うが、それゆえに各社の考え方を示すべきではないか。
  • 個人情報を保持して再発行することは、消費者のメリットではあるが、企業にとってコストのかかる事柄でもある。

企業ポイントの保持について

  • 消費者契約法第10条は、民法の公序良俗違反よりも柔軟に解することも可能。ポイントの性質に応じて、適用の余地があると考えられるのではないか。
  • 契約上の合意事項が正確に伝わっているかが論点と考えられる。
  • 有効期限については、当初から短い場合、告知の有無、変更の是非、これらは分けて論ずることが適当。
  • 事前告知期間を論じる際、付与のみを将来に向かって停止し利用が可能な場合、最低利用ポイントを超えたポイントの利用を認めるか否かなど、廃止の対応に応じて論じる必要がある。また、期間の設定は、来店の間隔を考慮して定める必要があり、一律に論じることは難しい。
  • 譲渡および相続禁止の特約があれば有効と考えられるが、契約上に定めることに加えて、運用上もその禁止を徹底することが必要。

企業ポイントの利用について

  • 換金を主目的とするポイントについて、消費者の期待が大きいと言えるのか、交換元にも期待が及ぶと考えられるのか。
  • 換金できる場合、消費者の期待が強い要素のひとつであるが、他の要素と関連し一対一の関係ではないと考えられる。

ポイントプログラムの終了について

  • 倒産の処理は、債権であっても全てが補償されるとは限らないので、他社から交換を受け入れたポイントの場合であっても、債権と同様の処理でよいと考えられる。

(3)委員からの質問に対する回答としてオブザーバー企業から下記の発言があった。

個人情報を保持する対費用効果について

  • 航空会社の国際線は個人情報がないと搭乗できないものであり、マイレージは付随して提供しているサービスである。住所等の個人情報を保持するため、それなりのコストがかかっているのは事実と回答。
  • 個人情報は極力保有しない。小額のデジタルコンテンツについて、個人情報保持のコストをかけることは現実的でない。但し、必要に応じて個人情報を保持する場合もあると回答。

表示について

  • 約款とは別個に一定の内容について消費者が正確に内容を理解して選択しうるように、表示を促すという点も重要なのでないかと回答。

その他

  • スタンプカードはおまけの要素が強く、サーバーでも管理している決済時に付与されるポイントの方が消費者の権利の意識は強いと考える。また、財務上の負担が多いほど、企業としても負債の認識がある。
  • 付与率の高低も消費者の意識に影響があると考えられるので、複数要素を組み合わせた類型化が望まれる。
  • 消費者保護の必要性が高い論点に絞り、企業が過度にコストを負わないことが望まれる。

(4)次回は10月24日(金)10:00~12:00、詳細は追って連絡することで閉会。

以上

 
 
最終更新日:2008年10月17日
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