経済産業省
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ロボット産業政策研究会(第1回)-議事要旨

日時:平成20年9月19日(金)10:00~11:50
場所:経済産業省本館17階第3特別会議室

出席者

委員長:
三浦 宏文(工学院大学学長)

委員:
石黒 周(株式会社MOTソリューション代表取締役)
伊藤 健三(株式会社ニチイ学館執行役員)
榊原 伸介(ファナック株式会社常務役員)
(稲葉 善治委員代理(ファナック株式会社代表取締役社長))
井上 剛伸(国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所福祉機器開発部長)
井上 弘毅(住友商事株式会社ビル事業部長)
佐藤 知正(東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻教授)
杉井 清昌(セコム株式会社執行役員)
高木 宗谷(トヨタ自動車株式会社パートナーロボット開発部理事)
竹中 恭二(富士重工業株式会社相談役)
田中 理(横浜市総合リハビリテーションセンターセンター長)
津田 純嗣(株式会社安川電機取締役ロボット事業部事業部長)
(利島 康司委員代理(株式会社安川電機取締役社長))
萩田 紀博(ATR知能ロボティクス研究所所長)
濱 隆(大和ハウス工業株式会社取締役常務執行役員)
平井 成興(独立行政法人産業技術総合研究所知能システム研究部門部門長)
本田 幸夫(パナソニック株式会社生産革新本部ロボット事業推進センター所長)
(牧野 正志委員代理(パナソニック株式会社生産革新本部長))

(50音順、敬称略)

議事概要

  • 事務局より資料について説明
  • 資料6の論点について自由討議

委員の主な発言のポイントは、以下のとおり。

今後の議論の進め方について

  • ロボットが使われるシチュエーションやカテゴリーを分け、分類毎に、壁になっている技術的・社会的な課題を見据えて具体的な改善、改良をしていかないと実用化にはつながらない。行政としてやること、産業界としてやることを整理し、見える化して進めていくことが必要。

ロボットの実生活への導入に必要な具体的な安全の基準やルールについて

  • ロボットの導入には、安全性確保の取組をここまでやればよいという基準を作ることが必要。また、安全であるというお墨付きも必要。基準や規制は、ユーザーの安心につながっている面がある。
  • 安全基準に関しては、国として公平なデータを積み上げ、より細かい基準を策定する必要がある。また、共通項目等に関しては、ISOへの働きかけも行っていく必要がある。
  • ロボットの安全・安心を確保する拠点が必要。
  • 海外と国内で、上市に必要な安全基準等が異なるために、国内で販売できるものをそのまま海外では販売できない場合がある。
  • 人と共存するロボットの安全性を確保する安全技術があれば、産業用とサービス用の垣根が無くなってくる。
  • 今後、複数台のロボットが連携し、情報をやりとり・共有することが想定されるが、情報漏えいなどに対する対策などIT面での規制も安全性確保には必要。
  • 安全性確保には、ユーザー側においてもトレーニングなどによってミスや事故を防ぐ仕組みも重要。
  • 介護・福祉分野のロボットの価格は、給付制度によっても変わってくるので、給付制度を考慮した議論も必要。
  • ロボットを用いたサービス提供の責任と補償の在り方が重要であり、なんらかの制度検討も必要かもしれない。
  • ロボットの有効性を検証する仕組みが普及の上では重要。

ロボット/ロボテクの実用化・事業化のための技術開発の方向性について

  • 産業用ロボットの導入期と同様に、サービス分野における開発・導入においてもユーザー側からのニーズに基づいたアプローチが重要。
  • 介護・福祉分野では、ユーザー側において、ロボット技術が役に立つのではないかという期待感が高まっている。ユーザー側と一緒に開発していくことが重要。なお、福祉機器には個別性が重要。
  • ロボットに何ができるかではなく、ロボットを用いて何をしないといけないか、何をすれば意味があるかを考えて開発することが重要。
  • 実用化を進めるためには、実証試験を通じた改良が必要であり、実証試験ができるテストベッドが必要。
  • 実用化を加速するためには、ロボット共通に使われるセンサーやバッテリーなどが高性能・低価格化されていることが必須。
  • 少子高齢対策など国策としてのロボット開発ではオールジャパン体制で良いとこ取りで進めることが必要。現状ではR&D~実用化~PRまで企業負担となっている。
  • ロボットの開発・活用を容易にするため、基盤となる技術の提供などは引き続き、国の役割として推進することが重要。
  • 技術の継続性の観点から、技術開発は継続的に行うことが重要。

ロボット/ロボテクの事業を経済的に成り立たせるためのビジネスモデルについて

  • ロボットに何ができるかではなく、人間との作業分担を考えることで、ロボットが果たすべき役割が見えてくる。全てをロボットにやらせる必要はない。
  • ロボットを単なる製品、モノとして捉えるのではなく、多種多様なサービスにバリューを加え、ロボットサービスとして提供するという考え方が重要。
  • ロボット技術のすり合わせは重要だが、導入初期はロボット技術をモジュール単位で、産業にどう取り入れていくかを検討することが重要。
  • 普及のポイントとしては、メンテナンス網の確保も重要。ロボットを開発した企業だけでなく、その他の企業においてもメンテナンスが可能であることが重要。
  • 新規市場の立ち上げには、ベンチャー企業の貢献に期待がかかるが、日本の社会風土を考慮すれば、企業内での新規事業立ち上げによる日本型ベンチャーの貢献が重要。

海外における取組とその対応方策について

  • 米国などで軍事用途での技術開発が著しく進捗。日本は、方向性の違いをうまく活かし、世界の中での民生用ロボットのポジションを確立するため、生活支援分野に積極的に取り組むべき。
  • 韓国では、サービスロボットの実証試験が可能なテストベッドができる。
  • 欧州では、ロボットのアプリケーション開発において重要な役割を果たすシステムインテグレーターが日本の約5倍はいるため、今後、急速に実用化が進捗する可能性がある。
  • 国際展開には、国際標準化の議論も重要。

真に役立つロボット/ロボテクの概念の再整理について

  • 市場創出・拡大には、将来、ロボットによるこういう豊かな社会があるというグランドデザインを発信する必要がある。
  • ロボット研究には、人間を知る、研究するという長期的に重要な側面や、学生の理科回帰を促す側面もある。

以上

 
 
最終更新日:2008年10月2日
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