経済産業省
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総合資源エネルギー調査会総合部会(第1回)-議事概要

日時:平成20年10月10日(金)9:40~11:40
場所:経済産業省本館17階国際会議室

出席者

黒田部会長、石谷委員、柏木委員、茅委員、橘川委員、木場委員、木元委員、河野委員、関澤委員、武井委員、寺島委員、天坊委員、鳥居委員、内藤委員、中上委員、南雲委員、野村委員(市野委員代理)、橋本委員、久内委員、三村委員、森委員(伊藤委員代理)

議題

  • 最近のエネルギー情勢について
  • 今後の検討課題について

議事概要

最近のエネルギー情勢について(資料5)

資料に基づき石崎エネルギー政策企画室長より説明があった。

今後の検討課題について(資料6)

資料に基づき石崎エネルギー政策企画室長より説明があった。

委員によるフリーディスカッション

  • 新エネルギーの導入について、促進は書かれているが、問題点が書かれていない。太陽光等の新エネは出力変動の大きい電源であり、電圧や周波数変動が多くなると、当然系統に多くの障害が生じる。
  • また、過剰供給のケースも想定しなければならない。大きな外部コストであり、それを誰が負担するかについて、慎重に検討する必要がある。
  • 化石燃料を抑えるのか、高度利用するのか。企業の自主性に任せるのか。ポイントを明確にすべきである。
  • エネルギーセキュリティの確保、温暖化対策という観念に反対する人はいない。各論こそが重要。その場合、複眼的な視点が必要である。脱石油のため、石炭を大量に導入したことによる環境負荷が問題とされているが、エネルギーセキュリティの観点から見ると違う。
  • ゼロエミッション電源を50%導入を達成することは、そう簡単ではない。原子力と新エネの組み合わせについては、将来性と現実をきっちり考えるべき。
  • 時間軸の議論が重要。長期エネルギー需給見通しでターゲットとする2030年くらいまでは、理論構成を勝手につくれるが、2020年の目標をどう表現するかで、各論が変わってくる。
  • 結局描いたデザインを実行していくのは民間であり、巨大資金と時間が必要となる。基本は民間の自主性に任せるべきであるが、2020年の目標次第では、ある程度は役所の規制を甘受しなければならない。
  • 新しい電力が系統に流れ込んでくるときの問題点を、よく考えるべき。電気事業分科会との整合性をとってほしい。
  • 金融危機は表層的な事象にすぎない。根本の部分は、エネルギーの安定供給にも関わってくる。プライスメカニズムの構造と限界を把握し、政府と民間の役割分担について再考するべき。また、世界の潮流をしっかり読んで、省益にこだわらず国益を常に追い、政府としての政策を考える視座をさらに明確にするべき。
  • 2030年の日本のあるべき姿について、根本の議論が必要。エネルギーだけでなく、例えば食糧自給率向上などについても考慮するべき。各論はとにかく、全体のグランドデザインにより決まっていくものだと考える。
  • 新・国家エネルギー戦略以降変わったことは、(1)地球環境問題、(2)資源ナショナリズムの向上、(3)乱高下の構造そのものも含めたエネルギー価格の高騰、の3点。省益を超えた議論と整理が必要であり、例えば食糧自給率目標とエネルギー問題の関連づけ方や、海洋資源をいかに開発するかが、今後の大きな戦略である。
  • 代エネの議論は、複眼的に行うべき。一言で石油代替エネルギーといっても、たとえば天然ガスと石炭では性質は異なる。
  • 環境と安定供給の両立は、難しい問題。原子力は中核であり、石油も引き続き重要な役割を占めることになろう。再生可能エネルギーは日本ではあまり期待できない。エネルギー供給体制について深い議論を期待したい。
  • エネルギー基本計画に基づき、新・国家エネルギー戦略やエネルギー技術戦略が成立している。これらとの整合性を重視した議論を期待。火力発電所は安定供給という観点から引き続き重要。
  • 電力の安定供給を果たしてきた化石燃料をどう評価するか。新たな目標として、代エネ法上の目標のようにするか、RPS法の義務のようにするかは、慎重な議論が必要。一企業としての取組だけでなく、国全体としての取組が必要。特に革新的技術の後押しを望む。
  • 行きすぎた市場原理をなんとかしなければ、世界全体の格差固定が続いてしまう。
  • エネルギー安定供給は大変重要。新エネはたかだか5%程度であり、やはり原子力が中心となる。
  • リチウムなど蓄電池の開発について、経産省と文科省は足並みを揃えて欲しい。
  • 地方自治体との協力が書かれていない。普及という点では自治体と一緒にやる必要がある。
  • 石油の位置づけについて。これまで脱石油を30年続けてきた結果、石油依存度は5割にまで低下してきたが、依然、最大のよりどころである。
  • 石油需要の逼迫、新興国の資源確保増等により、日本は石油の確保が難しくなってきている。石油の位置づけを再考すべき。
  • 地熱について、例えば温泉組合との相談など難航する場面が多数ある。これは、地熱の法的位置づけがきっちりなされていないからである。
  • バイオ燃料について、海外では農業政策として進めてきたが、日本では新エネルギーとして位置づけてきた。燃料として考えた場合は確かにカーボンニュートラルであるが、LCA評価により流通過程などにおけるCO2排出量も適切に評価するべきである。
  • エネルギー間の競争条件の公平化が、ベストミックス達成にとって大事である。税の面でも、石油石炭税では、エネルギー量でみると石油は他の燃料の2倍である。
  • 福田ビジョンの政治的決断は産業政策と密着したものであるべき。地域の活性化が重要であり、地産地消がひとつのグランドデザインになる。
  • 現在割高な低炭素事業については、コスト低減が重要。制度、公的資金、自主的行動の3つを一体として進めるべきであり、規制法と支援法とのバランスよいフレームワークを早急に作るべき。
  • 資料6に「更なる措置」とあるが、自主的取組の支援なのか、規制なのか。これまでの電気事業者は、自主的判断に基づいてベストミックスに取り組み、安定供給を実現してきた。これは、今後とも変わることのない電気事業の根幹。
  • エネルギー環境問題は、我が国全体で考えるべきものであり、エネルギー供給事業者だけでは足りない。
  • 資料6の論点3にある長期エネルギー需給見通しについては、地に足のついた議論をしたい。そうでないと、2020年までの供給責任を負っている我々にとって、その計画にゆがみが生じる可能性がある。
  • 天然ガスは中東に2割しか依存しておらず、かつ長期契約を結んでおり、14カ国からの輸入をしているため、供給安定性に優れたエネルギーであるといえる。長期的には価格も安定してくるはずであり、引き続きセキュリティの高いエネルギーである。
  • 現在96%の都市ガス業者が天然ガスを使用しており、これまでに1兆円の設備投資を行ってきた。これまでの努力が無にならないような政策を求める。
  • エネルギーはそれぞれに固有の特徴があり、適材適所で活用するべき。
  • 天然ガスやLPガスなどと再生可能エネルギーとのハイブリッドも有効な手段になってくる。一方、政策が脱化石燃料や再生可能エネルギーに偏りすぎると、資源国との関係上リスクが生じる可能性もある。
  • LPガスをガス体エネルギーとして、環境特性を優先した法的位置づけとしてほしい。現状の政策では、LPガスは法的には石油製品の一部であり、代エネ法上石油代替エネルギーではないと位置づけられている。
  • 代エネ法は過度の石油依存度解消にむけて大きな役割を果たしてきたと評価するが、その目的はすでに終えており、今後新たな法体系を整備することが必要と考える。
  • PPSに対しては、系統全体における、事業者特性を踏まえた評価をしてほしい。PPSでは、最新鋭・高効率の火力発電所を導入しているが、設備投資のかかる原子力や水力は無理であり、IGSSも難しい。分単位の同時同量義務があるため、太陽光、風力も小売りとしては厳しい。
  • エネルギーセキュリティ上、原子力が重要であることは間違いないため、PPSも単独で保有することはできないが、役に立ちたい、何らかの役割を担わせてほしいと考えている。
  • 消費者の立場からも、エネルギーの国内自給率は大変重要である。化石燃料は外国に依存しており、消費者としては恐ろしい。2度のオイルショックを経て、国民は一生懸命省エネ努力をした。グリーン電力証書を購入しようとしている気持ちが芽生えつつある消費者が増えていることは事実である。
  • 自給率がどうやったら増えるのか、消費者はよく分かっていない。省エネ意識の喚起など、アピールを欠かさないこと。消費者が何らかの目標を持っておくことが大事。ただ、縛りをかけるとしたら、慎重な議論が必要。
  • 1960年に自給率が高かったのは、エネルギー使用量が少なかったため、当たり前である。生活水準が向上した一方で、人口が減り、エネルギー消費量は減少していく今、どうするのかが問題。
  • 同じ家庭であっても、使用するエネルギーは様々。細かい議論が必要。
  • 化石燃料への依存といっても、過度な依存と適切な依存がある。どこがラインか精査する必要がある。
  • 時間軸の議論が重要。例えば石油には、開発能力にも限界がある。また、CCSでは海底利用について国際的議論がある。IGCC+CO2は本当に日本で実現できるのか。現実に即した議論を進めていくことが大切である。

以上

 
 
最終更新日:2008年10月15日
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