経済産業省
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総合資源エネルギー調査会 総合部会第2回会合・基本計画委員会第4回会合 合同会合-議事要旨

日時:平成22年6月8日(火)18:30~20:30
場所:本館17階第1~3共用会議室

出席者

総合部会委員
三村部会長、秋草委員、石谷委員、市野委員(高橋代理)、金本委員、茅委員、橘川委員、木場委員、木元委員、神津委員、河野委員、田中委員、知野委員、天坊委員、古薗委員、森委員、横倉委員、和気委員、
基本計画委員会委員
黒田委員長、安部委員、岡本委員、崎田委員、嶋津委員、鶴田委員、松橋委員、松村委員、柏木委員、種岡委員、寺島委員、内藤委員、中上委員、三村委員
経済産業省
増子副大臣、近藤大臣政務官、石田資源エネルギー庁長官、上田大臣官房総括審議官、北川経済産業政策局審議官、高橋総合政策課長、齋藤省エネルギー・新エネルギー部長、木村資源・燃料部長、横尾電力・ガス事業部長
国家戦略室
平竹上級政務調査官
環境省
寺田地球環境局長

議題

  1. エネルギー基本計画(案)

議事概要

  1. エネルギー基本計画(案)について、上田総括審議官より説明
  2. 委員によるフリーディスカッション

エネルギー基本計画(案)について

  • 2020年におけるCO2排出削減量及びそのためのコストはいくらなのか。
  • 2020年に真水で25%を削減することは厳しく10%程度、残りは海外で削減するとした場合、新たなメカニズムづくりが重要。UAEで原子力発電設備の入札に敗れたのは電力会社にとって落札することによる「排出削減に関するインセンティブ」の仕組みがなかったからといえる。また原子力の稼働率目標の実現には、地元への交付金の算定基準を運転(実際の発電電力量)に基づき配分する等の工夫が必要。これらの2つの制度的イノベーションが必要。
  • 高い目標を掲げることにつき、国の意欲として受け止めているが、4点懸念がある。
  • ゼロエミッション電源比率を70%にするとの高い目標の実現は容易ではない。原子力発電14基新設、稼働率90%の達成に向け、事業者としては安全を確保の上、地元理解を得ながら着実に進めるが、環境を整備するなどの国による取組は不可欠。
  • 規制の強化を掲げているが、エネルギー政策基本法にあるとおり事業者の自主性を最優先することも必要で、義務とその達成向けた支援を示すべき。
  • 既に整備されている高効率・高信頼度の電力供給ネットワークというストックの活用を考えるべきであり、地域単位で需給を最適化することが低炭素社会の実現のために本当に合理的かどうか検討する必要がある。また、スマートメーターの全面的な導入については、事業者として社会のニーズを踏まえて判断していく。
  • エネルギー産業構造を論じているが、企業形態、ビジネスモデルをどうするかは経営の根幹に関わる問題。事業者として主体的に判断していく。
  • 中国は2035年の天然ガス利用量を2007年比5倍にする目標を掲げ、上流権益確保を推進している。日本としても権益確保が不可欠であり、ガス事業者のみならず、電力事業者、石油開発事業者が行う権益確保を支援する仕組みを整備すべき。
  • 1990年比25%削減するために再生可能エネルギーの導入拡大と両輪をなす化石燃料の高度利用は、費用対効果が高いので支援すべき。
  • 再生可能エネルギーの発電電力量の変動を補完する仕組みとして分散型電源は有効であり、この組み合わせへの支援が必要。
  • 負荷平準化の役割を担うガス空調への支援が必要。
  • 都市内、地方に点在する大規模需要家をつなぐガスガスパイプラインの整備が必要。また天然ガス自動車による大規模輸送の実現に向け、ガス供給拠点などのインフラを整備することが必要であり、韓国を参考にして実現に向けた方策を議論すべき。
  • ここまで危機意識をもち、説得力のある分析に基づき全面改定を行うことを評価。どのような手順でCO2削減するかを示したことも重要である。規制の強化が主役、支援が脇役という位置づけになっているが、国民に対して「そこまでやらなければならないか」というメッセージになるが、それが前面に出すぎている。2030年に向けてどのように政策展開するのか、今回示した視点を忘れずに着実に取り組んで欲しい。
  • 貿易リスクを逓減できるものとして自主開発権益に着目しているが、投資リスクそのものは回避できるものではなく、かえって大きくなるおそれがある点について議論をする必要がある。
  • 2030年の日本経済は国際的な経済連携が進むことを想定し、国内マーケットのみならず、国際的な視点が不可欠。環境とエネルギーの一体化で日本の強みを発揮していくために、二国間援助政策の枠組みを活用するための施策を議論する必要がある。
  • 今回の基本計画は、前回基本計画との相違点でいえば、エネルギー安全保障を中心として、自由化からガバナンスへシフトしたということ。
  • 原子力発電の新設14基にまで踏み込むのであれば、明快な制度転換が必要。電気事業者トップと立地自治体知事の合意形成に国が役割を果たす必要がある。また、システムの国際展開に向けても国としてのガバナンスが必要。
  • 経済成長について2010年代2%、2020年代1.2%を前提としているが、この数字が国全体として、あるいは経済産業省全体としての目標と整合しているか、あるいは妥当であるかの吟味が必要。
  • 前回基本計画に示されていた省エネ目標等が今回は示されていないが、前回基本計画との整合性にも配慮すべき。
  • 化石燃料について「高度利用を推進する」との一言で片付けるべきではなく、化石エネルギーの役割をきちんと書ききるべき。例えば、ガスとバイオガス、ガソリンとバイオエタノールなどの組み合わせなど、踏み込んだ施策が必要である。また、中国では石炭の利用を拡大して行かざるを得ず、日本の石炭利用技術は非常に重要である等。
  • 中長期的な石油需要の減少に合わせて、精製設備、サプライチェーンの規模も縮小することが必要。一方で非化石エネルギーの導入拡大に併せてバックアップとしての石油の役割はより重要になっていく。石油業界は経済合理性を超えてエネルギー安全保障に貢献すべく余分な設備等を保有しており、その点で支援が必要。
  • 設備の縮小と国際競争力の強化を両立するため、精製事業者、石化事業者、コンビナートとして協議をすることが必要であり、こうした協議を行うことについて独占禁止法の適用除外にすることを検討して欲しい。
  • 温暖化対策について、国民負担の十分な議論、理解が不十分であり、また排出権取引は安定供給に支障を来す可能性がある。こうした点を考慮して、成長に資する政策に仕上げることが重要。
  • 再生可能エネルギー拡大は温暖化対策のみならずエネルギー源の多様化としても重要。バイオエタノールのLCA基準に基づく導入拡大が明記されたが、安定供給とコスト回収の仕組みを構築することが必要。
  • 2020年の姿を示していないことは逃げているように見えるので、幅を持ってでも示しておくことが必要。
  • 民生部門の需要抑制は重要だが、機器のエネルギー消費効率が向上している中でエネルギー消費量が増加していることに鑑みれば、単純な規制ではなく、エネルギー需要と省エネ原単位のギャップを埋めることに着手すべき。
  • 水素エネルギー社会の実現は、あまりに単純に記載しすぎている。水素が部分的に二次エネルギーとして活用されることはあっても電化が主流。このままでは誤解を招くので見直しの必要がある。
  • 2020年の姿を記述しないことになっているのは理解するが、記載した方が理解しやすいことも事実。
  • 運輸部門について、2030年に新車の最大7割に次世代自動車との目標を掲げているが、急激に新たな技術を導入することは、中国等との競争に急激に晒され、輸入ばかりが増える事態になりかねない。それまでに日本の技術競争力を強化しておかなければならない。
  • 低炭素化に資するエネルギーとしてLPGが挙げられていることを踏まえ、今後も努力する。
  • 原子力依存度、稼働率について高い目標を設定しているが、それに必要な人材が不足していることの実態把握・分析が必要。また、技術士制度の活用等について文科省等と協力して施策を講じて欲しい。
  • 原子力に関する国民とのコミュニケーションについて、情報の出し方で結果的に不安を煽ることもあるので、今後どのようにコミュニケーションの在り方を変えようとしているのか具体化が必要。
  • 中国等のエネルギー需要が急増し、日本はこれまで以上に、トップ外交や産官学が一体となった資源外交を通じて資源国との関係強化が必要。また、運用が硬直的なODAの柔軟な活用を検討すべき。
  • 事業仕分けで備蓄日数を削減すべきとの指摘があったが、今後も維持すべきと考える。
  • 化石エネルギーの高度利用に際しては、製油所の競争力強化の観点が必要。
  • ITとエネルギー技術は密接な関係にある。
  • 再生可能エネルギーのなかに、雪氷エネルギーも含むべき。
  • 地域におけるエネルギーの「草の根」運動の対象に原子力発電を追記すべき。
  • チャレンジングな目標設定は、シビアな状況に向かうことが明らかになったが、家庭、部門のCO2削減に関連して負担を覚悟している人は少ない。「世界のCO2削減のための技術」という財産を持つための投資であるとの理解を促進すべき。そのために国は規制を強化するだけではなく、企業がそれぞれの立場で努力して“財産”を作る環境を整備することが必要。
  • 施策の記述に脈絡がなく、重点施策が不明確。国の直面している課題と政策類型が結びつくように記述することで、国の責任、官民の役割分担も計画化できる。
  • 炭素税の記述がない。その功罪について冷静かつ客観的に示し、国民の評価を仰いでも良かったのではないか。
  • 将来のエネルギー社会をどのように実現するかは示されているが、「誰が」実現するかを明らかにしていくべき。若い世代が自宅に太陽光発電設備を設置するなど積極的に生活における環境投資が行えるような制度を整備すべき。
  • 再生可能エネルギーの導入普及については、全量買取に回す前に地域で利用することを促進する配慮が必要。
  • 原子力発電は事業者の努力で安全が確保されていることを理解しながら、地域勉強会等でさらにその重要性の理解を深めたい。
  • 基本計画に掲げた目標は達成が容易ではないものが含まれる。例えばCO2排出削減量に幅があることを共有するなど、この数字が一人歩きしない要に取組を行うべき。
  • 中長期的なエネルギーセキュリティ確保を考慮し、具体策については課題を一つ一つ抽出して着実に対処すべき。
  • 温暖化対策基本法とエネルギー基本計画との整合性を図るため、負担と処方箋を示すべき。
  • 産業の実態、人材や技術の実態に即した施策を講じるべき。
  • 2020年のCO2排出削減量の数値は環境省が先行して示しているが、今後、政府内で誰がどのようにイニシアチブをとり、政府としてどのように数字を示していくかガ重要。
  • 今後、131兆円の投資が必要とのことだが、CO2を1トン削減するために必要なコストを明示すべき。
  • 諸施策を列挙してあるため総花的な印象があり、重点が見えにくい。また、131兆円のコストについてきちんとプライオリティ付けして示す必要がある。
  • 研究開発についての言及がほとんどない。日本の弱みは基礎研究と実需のニーズがはっきりしていないこと。経済産業省は技術を総括している省庁ではないなどといわずに、産業界の進むべき方向に沿った基礎研究の推進に踏み込んではどうか。
  • 資源確保について、国はサポートに回るのではなく、より積極的にリードしないと中国等に太刀打ちできない。
  • 行政事業レビューにおいて省エネ大賞が仕分けられたが、その国民理解促進、技術者のモチベーション向上には高い効果が期待できるので、ぜひ継続すべき。
  • 温暖化基本法、成長戦略、エネルギー基本計画の整合性は未だ取れていない。今回提示の数字をみれば2020年に25%削減を達成するのは無理そうだと想像されるが明確ではない。この政治的な命題をどのように解決するのか疑問が残る。
  • 経済性と低炭素化の両立には、様々な分野でのイノベーションが必要。政策ありきではなく、イノベーションがちりばめられた社会をイメージすることは重要。
  • 目標達成のための手段は分野ごとに異なり、単一ではない。ZEHなどの住宅・建築物の普及拡大にはある程度規制せざるを得ない。一方キャップアンドトレードによる規制については、その結果としてイノベーションを起こすことができるような制度設計としなくてはならない。
  • 消費者代表として述べた意見が反映されることは大変励みになる。
  • 原子力発電14基を着実に進めることが重要だが、時には国民がそれを妨げることもあるので、そうならないように理解の促進が必要。
  • エネルギー基本計画の具体化に当たっては、国民生活、産業競争力、雇用などに十分配慮すべき。「環境と経済の両立」なしに、エネルギーを機軸とした経済成長は実現できない。
  • 地球温暖化に関する政府内の議論において、各省がしっかりと連携すべき。温暖化対策の要となるエネルギー政策については、今回のエネルギー基本計画をベースに、具体的政策に裏打ちされた地に足の着いた議論が行わるよう、経済産業省としてしっかり対応して欲しい。

問い合わせ先

資源エネルギー庁
総合政策課 エネルギー情報企画室
電話:03-3501-5964
FAX:03-3580-8426

 
 
最終更新日:2010年6月30日
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