経済産業省
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消費経済審議会特定商取引部会(第3回)‐議事録

日時:平成20年12月11日(木曜日)16時~16時45分
場所:経済産業省本館17階西7第1特別会議室

議事概要

  • 山本部会長
    ただいまから消費経済審議会第3回特定商取引部会を開催させていただきます。
    委員の皆様にはご多忙のところご参集いただきまして、まことにありがとうございます。
    まず、事務局から委員の出欠状況について確認をしていただきたいと思います。
  • 丸山消費経済政策課長
    本日は、清宮委員、田口委員、夏目委員、広重委員、松本委員、5名の方が欠席をされておりますけれども、過半数の委員の方が出席をされておりますので、会議は成立しているということを確認させていただきます。
    それから、お手元に資料をお配りさせていただいておりますけれども、資料1から4まであろうかと思いますが、もし欠落等がございましたら、ご指摘をいただければと思います。ご確認をよろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。
  • 山本部会長
    ありがとうございました。
    それでは、消費経済審議会特定商取引部会の議事に入りたいと思います。特定商取引法の適用除外等に関する政令改正の内容につきまして、丸山消費経済政策課長よりご説明をお願いします。
  • 丸山消費経済政策課長
    まず、議事に先立ちまして、一言だけご報告をさせていただきます。
    ご案内のところであろうかと思いますけれども、改正特定商取引法の第一段階目の施行ということで、今月の1日からでございますが、迷惑メールにつきまして、新たなオプトイン規制ということで施行の運びとなっております。まだ施行してから10日ということでございますけれども、改正法の実が上がるように施行のほうもしっかりやっていこうということで、さまざまな作業、準備等をしているところでございます。
    いずれにしましても、部会長以下委員の皆様にいろいろご意見をいただいたところでございまして、御礼を申し上げるとともに、一言ご報告をさせていただきます。
    それでは、お手元の資料の3をごらんいただければと思います。
    前回も、適用除外等につきまして、ご意見等をいただきながらご議論させていただいたところでございますけれども、そうしたことも踏まえて、今回、改正特定商取引法の政令の全体につきまして、改めてご紹介をさせていただいて、ご議論いただければと思っているところでございます。
    それでは、1枚めくっていただきまして、初めに「全面的適用除外について」と書いている部分でございます。これは、先般ご説明いたしましたけれども、適用除外は2つの部分からなっておりまして、1つがこの全面除外、もう1つが、2つ目に出てまいりますけれども部分除外ということで、初めにその全面除外についてご報告をさせていただきます。
    これは、今回、指定制を法律の改正で廃止するということで、規制の対象が大幅に広がり、原則適用になるということになったわけでございますけれども、それに伴って、既存の他の法令で消費者保護等についての措置がなされ得るものについては除外をして、改正特商法との適用関係を整理しておこうということでございます。
    さらに1枚めくっていただいて、3ページをごらんいただければと思います。3ページの矢印の部分でございます。前回もご説明をしたところではございますが、法律の改正を行う段階で既にこういう整理をしておりますということになるわけですが、大きく2つのメルクマールで全面適用除外を判断しようということでございます。
    1つは、特商法で想定しているような違反類型、具体的には勧誘とか広告に伴うような不当行為ということがあるわけですが、こうしたものについて一定の是正措置が用意されている、改善効果が見込まれるような措置があるということが1つの要件でございます。もう1つは、そうした是正措置を発動できなくては意味がありませんので、消費者保護に対して対応できるような発動ができる、そういう法目的がきちんと用意されている。この2点から判断をしていこうということにしているわけでございます。
    こうした考え方に立ちまして、改正法自身も既に金融商品取引法、宅建業法、旅行業法については適用除外するということが法律上明記をされて確定しているところでございます。こうしたものと並ぶようなものを政令上判断していくということでございます。
    4ページをごらんいただければと思います。今、是正措置がきちんと手当てをされていると申し上げたわけでありますけれども、具体的にはどういうことかということでありまして、4ページの後半のほうに(1)、(2)ということで書かせていただいておりますけれども、これは、特定商取引法上は行為の改善のための指示、あるいは業務停止命令ということが行政処分として用意されているわけですが、必ずしも既存法がすべてそういうたてつけで成り立っているわけではないというのはご案内のとおりでございます。
    一方で、処分の態様というものが違ったとしても、起こっている事象に改善効果があらわれる、そういうことが期待できるというものであれば、メルクマールを満たしているだろうという考え方でございまして、例えば、約款について変更命令をかける、あるいは信用失墜行為があった場合に懲戒処分を行うといったようなものでも対応できるというようなことだろうと思っております。
    それから、かなりの数のものがいわゆる業法という形態をとっている場合もございまして、そうしたものについては、参入規制といいますか、入り口での許可等々を求めるというようなたてつけになっている場合もあるわけでございまして、例えば、許可を取り消してしまうとかというような形で改善を求めるというようなものでも場合によってはいいというようなことになるのだろうと思っております。
    こうした考え方で、次のページの5ページでございますが、各種の法律につきまして一つ一つ判断をしていったということでございます。冒頭の四角の中に書いてございますが、49の法律につきましてはこうしたメルクマールを満たすのではないかという整理をさせていただいております。
    具体的に幾つかのカテゴリーに分けてこのページに書かせていただいておりますけれども、大きな1つ目が、金融取引に関するものということで、金融商品取引業、銀行、保険といった金融機関が行う取引について、19の法律について適用除外という考え方にしてございます。
    大きい2つ目が通信・放送の分野に関するものでございまして、電気通信事業、あるいは放送事業といったものについて適用除外とするということでございます。
    大きい3つ目が運輸の分野でございまして、航空、陸上運送、海上運送等々ございますが、こうした運送・運輸に関する役務の提供というものについて、法律が準備されているということで適用除外にできるのではないかということでございます。
    大きな4つ目のカテゴリーが、国家資格に基づき業務を行うということで、ここに書いてございますような公認会計士、司法書士等々については7つの法律が該当するのではないかという整理をいたしております。
    それから、今の4つのくくりに必ずしも入らないものといたしまして、5つ目に、その他ということで10の法律と書かせていただいておりますけれども、例えば、商品取引とか自動車整備業等々について適用除外できるのではないかという整理をいたしております。
    いずれにしましても、以上49の法律についてチェックをかけ、整理をしたということでございます。
    ちなみに、1ページめくっていただきますと、大きい紙が1枚入っているかと思います。今申し上げましたものにつきまして、具体的な法律の名称、あるいはそれぞれの法律上適用除外の対象となるような役務の提供、あるいは商品の販売ということでございますが、それがどういう根拠条文で規定されているかということ、あるいはそれに対して違法措置があった場合に是正措置を打てる根拠がどのように与えられているかということを、条文だけで恐縮でございますけれども、こうした形でチェックをさせていただいて判断をしてきたということでございますので、ごらんをいただければと思っております。
    以上が全面除外についての整理ということでございます。
    続きまして、適用除外の大きい2つ目としまして部分除外ということでございまして、これは、クーリングオフ規定を中心に、一部書面交付義務ということもございますが、その規定を部分的に除外するということをしませんと、今行われておりますビジネスの実態、あるいは消費者側の利便性に支障を生ずるのではないかということで、現実のさまざまな取引に当てはめて除外をすべきものは何かということを判断したところでございます。
    7ページをごらんいただければと思います。初めに、新設項目の1つ目でございますが、7ページに書いておりますのは、契約の締結が行われた後、直ちに役務の提供が行われるということが通例の形なのではないかと判断されるものについては、書面交付義務、クーリングオフを求めるということは現実に合わないのではないかという考え方に立つものでございます。
    矢印のところの具体的な内容というところをごらんいただきますと、路上勧誘で勧誘をして、そのままお店に行って役務の提供がされるという形のものを前提にして、幾つかの役務の提供がこうした形に当てはまるのではないかという整理をいたしております。
    具体的には、その下に書いてございますが、飲食店での飲食、マッサージ、指圧というたぐいのサービス、それからカラオケボックスの使用、こうしたものは皆さんご経験なりよくごらんになっている形態かなと思うわけであります。
    それから、一番下に、海上タクシーという、若干日本語としてはみなれない形になっているかと思いますが、今回さまざまな実態把握をする中で、例えば、瀬戸内海の島と島のようなところで、渡し船といいますか、比較的小型の船で渡しているようなビジネスが現実に存在をしているということで、これは、観光客の人たちがそこに来ると、声をかけて、船に乗っていただいて渡すといったようなことで成立しているビジネスだという実態がわかったわけでありまして、上に挙げました飲食店等々と同じような扱いをしておく必要があるのだろうということでつけ加えているものでございます。
    次に、8ページをごらんいただければと思います。8ページの項目も新設の適用除外規定でございまして、これにつきましては、契約の締結後速やかに役務が提供されないということで、提供を受ける側、消費者側の利益が害されるおそれがあるのではないかということでございまして、クーリングオフ規定の適用除外をするということでございます。
    具体的には、その下の2つでございまして、1つはいわゆる公益的な事業ということで、電気・ガスの供給ということでございまして、今すぐ、あるいはあしたからでも使いたいといったような通常の要請があるわけでございまして、クーリングオフ規定による手控え効果といったようなことが起こると困るなという実態にあるものだろうと考えております。それから、急に発生してしまうという意味で、葬儀のサービスというのもこれに該当するものというように整理をいたしております。
    9ページをごらんいただければと思います。ここに挙げました2つの項目は、既に既存の条項が存在しておりまして、一定の適用除外という整理を今の法制度のもとでもしておるわけでございますが、指定制の廃止に伴って、そこの見直しを改めて行ったということでございます。
    1つ目が、販売条件の交渉が通例長期に行われるということで、消費者側も安定的な取引ということが想定をされるということで、特商法のクーリングオフを適用除外にしていいのではないかという規定でございまして、その下に書いてあります自動車販売につきましては、現行法でも適用除外にしているところでございます。これにつけ加えまして、最近個人の方も大変利用がふえているということになっておりますけれども、自動車リース、要は役務の提供という形で自動車を使用される、そういう契約をされるということも同じ形態の取引として適用除外をしたほうがいいのではないかという整理をいたしております。
    2つ目の箱がいわゆる消耗品条項というものでございまして、使用・消費によって価額が著しく減少してしまうということでクーリングオフになじまないものという類型でございます。
    この現状につきましては、下に(参考)ということで書かせていただいております。前回もご紹介をさせていただきましたが、今7つの類型が政令上規定されているという実態でございますけれども、今回、指定制で規制の範囲が広がりますので、薬といったようなものも規制の範囲に入ってくるということになりますが、そうした中で、配置薬、いわゆる富山の薬売りといったようなビジネスが現実にあるわけでありますけれども、こうしたものも、薬のパッケージを切ってしまって若干使い始めてしまうと、残りを返すということが非常に難しいビジネスでございますので、これを消耗品という形で今までの7つにつけ加えまして8つ目の類型ということで規定をさせていただく必要があるだろうと考えているところでございます。
    10ページ目をごらんいただければと思います。タイトルは「その他」とさせていただいておりますけれども、具体的な中身で申し上げますと、品質の低下ということが短期間に起こりやすいものということで、単純に申し上げますと生もの、腐りやすいものということで、前回、生鮮食料品がこれに該当し得るのではないかというご説明をさせていただいたところでございます。
    これにつきましては、その後、皆さんいろいろご意見もあったところでございますけれども、改めて実態がどうかということをみた上できちんと扱いを決めるということで、少し時間をかけてやらせていただいたわけであります。矢印のところの2つ目に書かせていただいておりますが、一定の訪問販売等の実態はあるようだということでございますけれども、その主なものというのは、いわゆる御用聞き販売ということで、顔の見知った人から通常のこととして買っているというような形態、あるいは日常品でございますので、3,000円未満という比較的少額の販売ということで行われている実態が多いのだろうというようなことでございまして、ご案内のとおり、この2つの類型に当てはまるものは今でも適用除外になっているということでございます。
    逆にいいますと、こうしたものを超えた高額の生鮮食料品について訪問販売を行うというようなことが、通常のビジネスといいますか、確立したビジネスとして行われているとまでは現状はいえてないのかなというのが、その後把握された実態だということでございます。
    一方で、前回の会議でご指摘ありましたが、例えば、カニの送りつけ商法ですとか、生鮮食料品の高額なものを悪用したといいますか、そうしたものをネタにした消費者被害、そういう取引がみられるようになってきているという実態もございますので、今の両面重ね合わせて考えますと、結論としては、当面、この法律の枠組みはできたわけですが、政令で具体的なブツを定めて適用除外するというところまで至らないのではないかなということで、政令でございますので、それからビジネス自体いろいろ変わってまいりますので、将来必要があれば、改めて改正も含めて検討させていただきたいと思いますけれども、当面の足元におきましては適用除外は行わない、いわばこの法律で設けた規定は空にしておくということで進めさせていただければと思っております。
    以上が全面除外、部分除外についての適用除外についての項目でございます。
    その次に、その他の事項ということで2つの項目につきまして挙げさせていただいております。
    12ページをごらんいただければと思います。1つが、「法9条の2の新設に伴う措置」と書かせていただいておりますが、ご案内のとおり、法9条の2で、いわゆる過量販売についての解除規定というものを新設させていただいております。9条の2の中では、過量販売といいましても、これもご案内のとおりでございますけれども、1回の取引で過量になるものだけではなくて、数回の取引、いわば次々販売で過量になるという形態についても記述をするということにさせていただいております。
    その上で、ここで問題になりますのは、政令の中で現在の適用除外を既に行っている形態としまして、いわゆる常連条項というのがございまして、これもご案内のところだと思いますが、過去1年間に一定の取引があったものについては、事業者と消費者の間で一定の信頼関係が成り立っているのだろうということを想定して、そういう関係のあるものについて、次に来る訪問販売については適用除外とする。信頼関係が成り立っているので安定した取引になるはずである、こういうことで適用除外の形を定めているところでございます。
    他方で、今申し上げました次々販売の形態を考えていただきますと、実は、それが過量の次々販売になるという場合であっても、形上この常連条項にはまってしまって適用除外ではないかといったような、場合によってはそういう悪質な主張もあるかもしれませんし、あるいは解釈上の紛れが生ずるというようなことも起こりかねないということでございまして、そうしたことがないように、改めてきちんと明記するというような形で政令の改正を行いたいということでございます。
    具体的には、一番下のパラに書いてございますが、過去1年間の取引の実績になるものに過量販売を目的とするような取引があった場合には、そうしたものは信頼関係を構築するような実績だとは認められないという考え方に立ちまして、そういう過去の取引を実績からは排除するということを明記したいと思っております。
    それから、今は9条の2のことで申し上げましたが、今申し上げたことの拡大といいますか同様の考え方に立ちますと、特商法上決めているさまざまな義務が他方にあるわけでございます。例えば、書面交付義務とか、不実のことはいってはいけないとか、そうしたものに違反をしている行為が過去の取引にあったという場合に、それも信頼関係を構築した取引である、実績であるというようにカウントするのはやはりおかしいわけでありまして、そうしたものも含めて、過去の実績を把握する際に、そうした違反等々があれば適用除外にするための要件からは除くということを政令改正して明記したいと考えているところでございます。
    いずれにしましても、冒頭申し上げましたように、信頼関係が構築されているということが適用除外の考え方でございますので、当然、今申し上げたようなことが趣旨としては入っていたといいますか、もともとそういう考え方に立った条項でもあったわけでございますので、いわばその趣旨を明確化させていただくという改正をさせていただければと思っているところでございます。
    13ページをごらんいただければと思います。特商法の指定制の廃止に伴いまして、金融取引といったものもこの特商法の範疇に改めて入ってくるということになりまして、したがって、主務大臣の中に、金融を担当するという意味で内閣総理大臣が入ってくるわけでございます。その上で、実際の執行等は金融庁長官がやるということで、権限の委任を金融庁長官にするというのが法律上明記をされているわけでございますが、他方で、単なる執行にとどまらないような部分については、政令上、内閣総理大臣に権限を留保するということもできるわけでございまして、具体的にいいますと、この消費経済審議会に諮問をするのがだれかということで、これは制度構築の一環という考え方でございますので、内閣総理大臣がその権限を留保する、金融庁長官にはおろさないという形で整理をさせていただきたいと思っております。
    最後に、14ページになりますが、今申し上げたことの反対側の話でございますけれども、指定制がなくなるということで、これまで指定商品・指定役務を別表という形で羅列をするということをずっとしてきたわけですが、この別表は廃止をし削除するということ、その他の技術的な改正を並行して行わせていただくということでございます。
    以上が改正法の政令全体の中身でございまして、ご了解いただければ、こういうことで政令の改正の具体的な作業に入りたいと思っているところでございます。
    以上です。
  • 山本部会長
    どうもありがとうございました。
    それでは、以上の説明を踏まえまして質疑をいただきたいと思います。ご発言いただく際には、挙手またはネームプレートを立てる形で私のほうに発言通告をしていただき、こちらのほうで指名しますので、お手元のマイクをお使いいただいてご発言いただきますようお願いいたします。
    それでは、いかがでございましょうか。齋藤委員、お願いします。
  • 齋藤委員
    大分時間がかかったのはご苦労なさったという感じがしていますので、いろいろなところのご配慮の跡がうかがえますが、少し確認的なご質問をさせていただきたいと思います。
    まず、この政令の規定ぶりといいますか、定義の仕方なのですが、答申の案とこの横長の一覧表を拝見すると、除外の規定の仕方としては、法律を明示して、この法律の適用のあるものを除外するという文言ではなくて、ここに書いてある49の法律の第何条、もしくは第何項に定義されている取引を除外する、こういう規定ぶりでよろしいのかどうか。念のために確認をさせていただければと思います。先にそれをお答えいただいてから、次の質問をしたいと思います。
  • 丸山消費経済政策課長
    基本的におっしゃった形になると思っておりまして、これは役務を規定する必要がございますので、何々法第何条に定める、単純にいえば何々役務と、そこの根っこの規定ぶりがどうかということによって多少変わってくると思いますけれども、基本的にはそういう形で限定をかけるということだと思っております。
  • 齋藤委員
    わかりました。そうしますと、この中の49の法律を細かくみていきますと、その法律の適用対象として、この法律が前提としている行政庁の権限行使の対象となる取引もしくは役務はこういうものだということが定義規定に置かれていますけれども、それ以外に、例えば、刑事罰の罰則をかける規定が、その定義ではないのだけれども、それに類似するようなもの、その周辺領域についての罰則をかける規定があるわけですね。そういう行為とかそういう役務については、法律の適用があるかないかという形式論でいうと、適用があると。しかし、例えばある業法だったら業法の、当然の対象の主たるものとしては規制対象の定義の中に入らないというものがあるんですね。
    例えば、商品取引所がそうでありまして、ご承知のとおり、一昨年になるのですか、新しくロコ・ロンドン等の役務が指定された際の議論がありましたけれども、商品取引所法にも該当しない、金融商品取引法にも該当しないという役務・行為があって、具体的には、海外における取引所の相場を利用した店頭デリバティブなどは、直接、金融商品取引法もしくは商取法、海先法にも該当しないけれども、商品取引類似行為とか相場利用行為ということで刑事罰の対象にはなっている。したがって、犯罪ではあるんだけれども、直接行政権限行使の根拠にはならない、こういう役務があるわけですね。
    そうなりますと、この政令の指定の仕方を先ほど確認させていただきましたけれども、そういう指定ということになれば、例えば、商品取引所法上の法の適用対象として、経産省もしくは農水省が規制権限をもつ業態に係る役務は除外されますけれども、この法律が適用されて刑事罰の制裁だけ受けているというような分野の役務については除外されないということになりますので、これは特商法の適用対象になると。そういうものが幾つか、細かく全部みているわけではないですけれども、一例とすると、商取法その他にはそういうものがあるということになるのですが、それはもちろん特商法適用対象になるという理解というか、そういう整理をさせていただいてよろしいかどうかなんですが。
  • 丸山消費経済政策課長
    基本的な考え方はおっしゃったとおりだろうと思っております。先ほど、メルクマールというところで冒頭申し上げましたが、法律上何か根拠規定が与えられている役務であれば抜いてしまうということでは当然ありませんので、対象となっている法律によって処分がなされ得る、その結果として一定の是正効果が期待されるというものを抜くということでございますので、処分が発動できないようなものであれば、当然特商法の対象になってくるという考え方でおります。
  • 齋藤委員
    わかりました。
    もう1つ確認させていただければと思うのですが、過去の特商法の適用にかかわる判例の中で、附帯商品とか附帯役務つきの取引というのがあると思うのです。例えば、教材の販売で指導サービスつきのものというのがあって、昔の政令指定を前提にすると、片方は政令指定されていなくて、特商法の適用はない。しかし、本体たる給付の対象物が、教材であれば、指定されているから特商法の適用がある。そういうものをセットにして販売するという取引例があって、かなりトラブルが多いものもあるわけです。
    同様に、法律の規定に基づいて除外に係る役務と、除外されなくて特商法が適用される役務もしくは商品とセットにして、複合的といいますか、それで取引がされる。その場合に、主たるといいますか、片方のほうの適用がある場合に、裁判所の判例などでは、全体のクーリングオフの効果を認める、こういう判例も出ているのですが、これは裁判所の判断で、解釈の問題になると思いますけれども、今回こういう指定方法をとったからといって、今のような複合的なといいますか、附帯役務や附帯商品がついた場合の一括的なクーリングオフの効果を認めるというような解釈に、これを正面から否定する、反対の考え方をとるんだというようなところまでおっしゃっていないといいますか、そういう考え方の新しい制度ではないと。そこを念を押して確認させていただければと思うのですが、そこはいかがでしょうか。
  • 丸山消費経済政策課長
    基本的な考え方は、今回、指定制を廃止したということで、各法律の適用になるものということで除外されるもの、それを明記されたものはさておき、それ以外は特商法に落ちてくるというのが、指定制を廃止した意味なわけです。したがって、その他一般法的な位置づけに特商法が立つということでございますので、各既存法が適用になるものについては、政令上にわかりやすく明記をして、そちらに任せますが、そこに書かれないものについては特商法が適用される可能性がある、こういう理解だと思います。
  • 齋藤委員
    質問と答えが少しずれていますが、基本的には、裁判所のように判断が根本的に変わるというものではないという確認でよろしいでしょうか。
  • 丸山消費経済政策課長
    はい。
  • 齋藤委員
    それから、細かいことで申しわけないのですが、あと2つ。
    昨年の特商法小委員会の報告書の中で、店舗要件についての議論があったと思うのですが、たしかアポイントの要件は政令事項になっていたと思うのですけれども、店舗自体の定義は省令事項になっていますので、今回、店舗の要件の中にアポイントとの関連もありますが、これは省令のほうのご検討の中で引き続き具体的にしていただくと。審議会の報告書に書かれている方向でご検討いただくということでよろしいのかどうかが1つ。
    あと、最後に、大変申しわけないのですが、この法律の施行は、全体の施行は大体いつごろと考えていらして、周知の期間その他についての大体の見通しがもしおわかりでしたら、教えていただければと思います。
    その2点だけ、申しわけありませんが、よろしくお願いします。
  • 丸山消費経済政策課長
    1点目につきましては、中身をどのように見直していくかということはさておき、そこはこれからの話ですので、ちょっと留保させていただきたいと思います。いずれにしても、営業所の定義は、おっしゃったように省令で定められておりまして、これは指定制をなくしたことに伴って、必然的にさわらなければいけない部分もありますし、それから、この会議の1回目に申し上げたと思いますが、皆さん、いろいろな意味で問題意識をもっておられて、展示会商法との関係をどうするかとか、営業所の定義につきましてはどうしても見直しをする、一定の検討をすることが必要な事項だろうと思っておりますので、これにつきましては年明け以降の検討の中で改めてやらせていただきたいと思っております。内容についてはまた改めてご相談させていただきます。
    それから、施行のところは、確たることが申し上げられなくて申しわけないのですが、ご案内のとおり、公布から1年半後ということで、来年の12月がおしりということになっているわけです。他方で、今、この政令の作業をまさにやらせていただいていて、年明け以降、今申し上げましたように省令以下のさらに細かい細部についての作業をしていくということが1つでございます。
    もう1つは、次の施行に当たりましては、これまたご案内のとおり割販法との関係がございまして、いわば同時施行といいますか、車の両輪でやっていくということでございますので、向こうの準備作業との関係もございまして、その上で、まさにおっしゃったように周知をきちっとするということも含めていつ施行できるかということなので、申しわけないのですが、そういうところの材料がもうちょっとそろった上で、改めてきちんと判断をさせていただきたいと思っております。
  • 齋藤委員
    どうもありがとうございました。
  • 山本部会長
    ありがとうございました。それでは、ほかにご発言はございますでしょうか。青山理恵子委員、お願いします。
  • 青山(理)委員
    この委員会が流れに流れて、事務局が本当にご苦労なさったんだなということが如実にわかる、今回の適用除外等についてのご提案だなというように理解いたします。齋藤先生の後ですごく幼稚な質問で恥ずかしいのですけれども、させてください。
    今回、具体的に除外される分野の中に、通信・放送に関するものというところが4法律あるのですけれども、この中の電話には携帯電話機も含まれるわけですよね。実は、携帯電話で、今ならゼロ円とか、あるいは最新機器を無償でみたいな形で誘引して契約をする。しかし、実際に家に持って帰ると、通信環境が悪くて全然通信ができないというようなことで、これは使えないから解約したいといっても、約款上でいかなる場合も解約ができないというように明記してあるからだめですよというようなことで、この約款自体もおかしいじゃないのという話を私たちするのですけれども、どうにもこうにも直さない。最近やっと直ったかなという感じなので、多分、通信の部分については総務省ですよ、機器についてはここですよというようなところがあって、どちらも互譲の精神で、おたくでしょう、おたくでしょうというふうになるとすると、このように適用除外される分野の中に入ると、クレームというのはなくならないですよというところがあるわけですね。
    だから、ほかの法律できちんと手当てできているから大丈夫ですよという部分をきちんと再確認というんでしょうか、そういうことをしていただきたいなと。どのようにここのことを考えたらいいのかというところを教えていただきたい。それが1点。
    それから、その後のiv、法律に基づく国家資格、いわゆる士といわれる方たちの業態が7法律除外になっています。これも、多分、弁護士会や何かが抜けたときに、我も我もという形になったんだろうなと推測をするのですけれども、消費生活センターへの相談とか、特定調停の相談などでは、士の方たちにまず相談して、その方たちへの費用を先に払って、結果的にお金がなくなってしまったなどというような相談もあるわけです。
    そういう部分で、きちんとこの法律で手当てしているから大丈夫ですよという部分で、例えば、相談所がこういうところには設けられているんですとか、この士であればこういうところで資格剥奪になるんですとかというようなことをもう少し詳しく教えていただければありがたいなと思うのですけれども、お願いいたします。
  • 丸山消費経済政策課長
    今、2つの事例を挙げられたということだと思います。基本的には、どちらも既存法の執行実態に絡むご懸念といいますかご質問だろうと思うのですが、1つは、携帯については料金プランとか料金の約款ということをおっしゃったと思いますけれども、基本的には、電気通信事業法上、携帯の接続のサービスということの中でどのような規律ができるかということなのだろうと思います。
    もちろん指定制という中で、我々も電話機と指定していますけれども、これは機器の話なんですが、今おっしゃったのは、それよりも、携帯電話の使い勝手といいますか、あるいは使うに当たってのサービス提供ということだろうと思います。
    互譲の精神とおっしゃいましたけれども、適用除外をするというところで、もちろん向こうの法律、こちらの法律との関係で、先ほどの齋藤弁護士のお話も若干そういうニュアンスがあったかもしれませんが、どちらの法律なんだろうかと。あるいは、間に落ちないんだろうかといったようなところは絶えず起こる問題だろうと思うので、今回、適用除外の議論をするに当たって、我々、事務的にいろいろな調整をしたわけですけれども、当然ながら、抜くか抜かないかという議論ではあるのですが、向こう側に抜いてやっていただくということは、向こう側できちんとやっていただくということなので、そういうことも含めて、我々は当然いうべきことは言っていきたいと思いますし、向こうにもちゃんとやっていただかないといけないので、そういうことも含めて、今の取り締まり実態が十分だと思っておられないということかもしれませんが、なかなか我々からコメントしにくい部分もあるのですけれども、いずれにしても、適用除外する以上は、それぞれの法律分野についてはそれぞれのところできちんとやっていただくということが前提でありますので、そういう方針で、我々も必要があればまた話をさせていただきたいと思っております。
    それから、もう1つの士業といいますか、こちらも同じようなことだろうと思いますが、それぞれの分野で、たてつけは、法律上の構成はきちんととれているわけでございまして、例えば、信用失墜行為があれば幅広く懲戒処分をするとか、その法律の構成自身は非常に厳しい措置ができるようになっておりますので、問題があればそれぞれの分野できちんとやっていただく必要があります。
    その上で、窓口とかそういうことがどうだというのは、ちょっと今具体的に申し上げられない部分もありますけれども、まさにそれぞれの運用実態が不十分であれば、もちろん皆さんからいっていただくこともありますけれども、我々特商法を運用しながら、ある意味、それに隣接する分野として他の全面除外法があるわけですから、そうしたところのいろいろな連携とか意見交換というのはやっていきたいなと思っております。
  • 山本部会長
    ほかにご発言はございますか。野坂委員。
  • 野坂委員
    私は2つ質問があります。
    まず、10ページの生鮮食料品について伺います。今回、適用除外としないと。ただ、必要に応じて政令改正を検討するということになっておりますけれども、この「必要に応じて」というのは、今どういうことを考えていらっしゃるのか。被害が増えたりとか、高額品が増えたりとか、そういったことを考えていらっしゃるのか。そこを一応確認しておきたいと思います。
    2点目は、12ページの過量販売のところですが、ここで、「通常必要とされる分量を著しく超える」と書いてあります。この「著しく」というのは非常にあいまいな表現でもありますが、どういう考えでこの「著しく」をとらえたらいいのか。また、これについて明確化する修正を行うと書いてございますけれども、どういう方針なのか。もう少し詳しく説明をいただければと思います。
    以上、2点です。
  • 山本部会長
    野坂委員への確認ですけれども、「著しく超える」ということを明確化するということではなくて、先ほど説明がありましたのは、特定商取引法違反を行っていたような場合については適用除外の対象にならないことを明確化する、こういう趣旨でございますので。
    では、よろしくお願いします。
  • 丸山消費経済政策課長
    まず1点目の生鮮食料品でございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、これは、適用除外するとすれば、例えばで申し上げますが、ある高額な生鮮食料品について、訪問販売というものが通常のビジネスとして成り立っていて、そうしたものをクーリングオフも含めて規律をするということで、そうしたビジネスがうまく成り立たなくなるのではないか、現実の実態に影響が与えられるのではないかといったようなことがあろうかということで、法律上の枠組みを設けたわけです。
    しかし、今のところ、そのような実態がそうみられないのではないかということで、先ほど、これは規定をしないということを申し上げたわけでございまして、まさに「今後必要に応じて」というのは、例えば、新たにそういう訪問販売が世の中に受け入れられて、取引がされるようになる。消費者のほうもそうしたものをたくさんお使いになるような実態が出てくるといったようなときに、それはクーリングオフと整合性があるんでしょうかといったようなことが議論になれば、改めて政令への追加ということを考えたいという意味でございます。
    それから、過量販売のところは、部会長から整理をしていただきましたけれども、ここで申し上げた「明確化」というのはそういう趣旨でございまして、法律で「著しく過量」といったようなことは、これは民事ルールでございますので、最終的なことを申し上げれば、最後は司法の世界の中で個別のケースごとに、これが著しく過量かどうかといったようなことは判断をされていくということだろうと思っています。
    他方で、これは法律の成立の過程でもそのような議論があって、我々もそういうことをいろいろ考えてきましたことを申し上げておりますが、具体的にいうと、これは各業界ごと、あるいは物ごとの話だと思いますが、ここから先は過量というのは非常にいいにくいわけです。逆に、そういうものを線引きしますと、じゃあそれを1個下回っていればいいのかというような議論も起こり得ます。他方で、この程度であれば、どういう場合でもやはり過量にはならないだろうという、シロリストという言葉がいいのかどうかわかりませんが、そのようなメルクマールができる分野はなるべくつくったほうがいいんだろうという考え方はもっておりまして、そうしたものについてもそういうものをつくっていただけるように、必要なところにはなるべく働きかけをしていくということで、我々もかかわって作業をしていきたいと思っております。
  • 山本部会長
    よろしいでしょうか。では、ほかにご発言がございましたら、お願いいたします。特にございませんでしょうか。
    それでは、まだ時間はあるのですけれども、いろいろご質問、ご意見をいただきまして、大変ありがとうございます。本日ご討議いただきました特定商取引法施行令の改正のうち、指定制の廃止及び適用除外に関する部分につきましては、特定商取引法の64条において、当審議会への諮問事項となっております。去る平成20年7月22日の消費経済審議会におきまして、経済産業大臣からの諮問を受けておりまして、本日のご審議を踏まえた結果、お手元に配付させていただいております資料4の答申案につきまして、この内容で皆様のご了解を得て、正式な答申手続を行いたいと存じますが、そういった運びにさせていただいてよろしいでしょうか。ありがとうございます。異議なしと認め、そのようにとりはからわせていただきます。
    それでは、これをもって当部会の合意とし、消費経済審議会会長を務めさせていただいております私より、経済産業大臣への答申を行うこととさせていただきます。
    なお、政令改正の具体化に当たりましては、法技術的な面等からの検討もなされると考えますけれども、事務局におきましては、最大限この答申案を尊重して進めていただきたいと思います。
    それでは、最後に、先ほどの質疑の中で、今後の進め方等につきましても一部情報提供がございましたけれども、改めて、丸山消費経済政策課長よりご説明をお願いいたします。
  • 丸山消費経済政策課長
    答申案につきましてご了解いただきまして、ありがとうございます。この答申案を反映させるということと、それから、いろいろご意見をいただいておりますので、そうしたことも念頭に置きまして、今後、政令の具体的な作業を行わせていただきたいと考えております。
    さらに、今後の進め方でありますけれども、政令の改正ということに続きまして、先ほど若干お答えいたしましたが、おおむね年度内ぐらいを目途にして、その後の省令等々のさらなる改正、細目につきまして、順次、その改正作業に取り組んでいきたいと考えております。
    そうした中で、この部会につきましてはさらに開催をさせていただきまして、皆様のご意見も引き続きお伺いをしながらということで進めさせていただければと思っております。年明け以降、具体的にいつごろまたやらせていただくかということは、改めてご連絡をさせていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
  • 山本部会長
    それでは、本日の審議はここまでとさせていただきます。皆様のご議論とご協力に感謝申し上げます。
    以上をもちまして本日の会合は閉会いたします。どうもありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2009年1月22日
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