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2050研究会(第3回)-議事要旨

議事概要

新しい電池技術や電気自動車は、電気エネルギーをリアルタイムな需要に応じて自由に流通させるための革新的デバイスとなりうる。今回の研究会では、CO2削減と我が国産業の競争力強化という目標の同時実現に向け、電池技術や電気自動車が生み出す新しいライフスタイルやイノベーションの可能性について議論を行った。主な意見は以下のとおり。

電気自動車は既存の自動車の代替ではなく、新しい価値をもたらす「情報家電」

  • 電気自動車は毎日自宅で翌日分を充電して利用するため、自動車よりもむしろ携帯電話の利用形態に近い。
  • 電気自動車は、音を出さないことから「電気自動車でセミの声を聴きに行く」、あるいは充電と合わせて通信が可能であることから「電気自動車にコンテンツを配信する」といった従来と全く異なる新しい付加価値をもたらすもの。
  • 実際のユーザーから見ると、電気自動車は充電量や利用の仕方を工夫すればより便利になる「楽器」のような自動車であり、そのことがこれまでの自動車にはない面白みを提供してくれる。
  • 電気自動車の航続距離が短いことを問題視する声があるが、自動車で長距離を移動するライフスタイルそのものを見直す必要があり、お盆の帰省時には新幹線を使う等、地球環境や技術にライフスタイルを合わせていくような意識変化をさせることも重要。

電気自動車の普及のためには電池交換システムよりも急速充電システムが必要

  • 電気自動車の普及の最大の阻害要因は電池のコスト。電池のコストを低減するためには、利用頻度を上げることが重要であり、1台の電気自動車が複数の電池を使い回す電池交換システムよりも、急速充電できる電池を搭載して何度も利用するほうが合理的。

電気自動車用のスタンドはエコを取り組みたい企業の免罪符となる

  • 急速充電器や普通充電用コンセントの設置は、顧客の自動車利用が前提となる大型ショッピングセンターや駅前の駐車場サービス事業者などにとって、エコへの「免罪符」となることから、今後急速に設置が進む可能性がある。

ニッケル水素電池にはリチウムイオン電池にはない可能性がある

  • 新しいニッケル水素電池は、1秒充電すれば10km~20km走る電気自動車や、1秒で充電でき利用時にコンセントへの接続が不要となる掃除機が実現する可能性を秘めている。
  • 家庭内の給湯システムに適用すれば、利用時に蛇口部分を集中的に急速加熱する方法で使用エネルギーを1/20にすることも不可能ではない。
  • 急速充放電を可能とするよう電池技術を進展させることで、エネルギー消費を抜本的に減らすことができる。リチウムイオンだけではなく、ニッケル水素の可能性も再認識すべき。

太陽電池と電気自動車の普及は屋内直流化を進める絶好のチャンス

  • 太陽電池と電気自動車が普及すれば、家庭内における多くの家電製品を直流で駆動させることが可能になる。そうすれば交流-直流電力変換ロスを大幅に低減することが可能。
  • 直流配電を実現するためには、電圧やインターフェイスを標準化する必要があるが、既に自動車の電気配線において実現していることを踏まえると、一度コンセンサスを形成すれば、十分に実現可能。
  • 電気自動車の電池コスト低減のためには、充電プロトコルを統一し、種類を問わず電池を利用可能とすることが重要。
  • より自由なエネルギー流通のためには、kWhを通貨として電力をより自由に取引できる電力ネットワークや社会システムの創出が必要。

今後の予定

第4回は1月上旬に開催予定。

以上

 
 
最終更新日:2009年1月9日
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