経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会料金制度小委員会(第2回)-議事要旨

日時:平成20年11月20日(金)14:30~16:30
場所:経済産業省本館地下2階講堂

出席者

委員:
金本委員長、上田委員、大橋委員、長見委員、大日方委員、木場委員、木村委員、河野委員、寺本委員、中村委員、西村委員、山内委員、横尾委員
(欠席)松村委員、山地委員

事務局:
西山資庁電力・ガス事業部長、菅原物価対策PT長、後藤電ガ部政策課長、増田電力市場整備課長、殿木電ガ部政策課課長補佐、山口電力市場整備課課長補佐、大竹電力市場整備課課長補佐

議題

燃料費調整制度の見直しについて

議事概要

開会

  • 金本委員長より開会の挨拶。
  • 増田電力市場整備課長より資料確認。

資料説明

  • 増田電力市場整備課長より(資料3)について説明。

自由討議

委員からの主な意見及びやりとりについては、以下のとおり。

  • 制度案の検証にあたって、制度導入当時と同じ考え方に立って検証したところ、環境の変化が大きいので、新たな手法に変えようということになったという理解で良かったか。

  • 期ずれの問題は新たな検討であるが、基本的には従来の考え方を踏襲しつつシミュレーションを行っている。

  • 需要家利益の保護と事業の健全な発展という点は基本的に変わらないが、大きな環境の変化を踏まえ、あるべき適切な制度を検討しようというものである。

  • 燃料費調整制度については分かりやすくなっており、消費者の立場としては良くなったのではないかと思う。ただ、「移動平均」という言葉は、本来、「数量×単価」から算出するので、混乱を招くし、分かりにくいのではないか。

  • 電力会社の決算とズレが生じる可能性があるので、消費者から電力会社が儲けている等と疑念を抱かれないよう明確にしておく必要がある。

  • 燃調制度は全日本CIFという指標を使って調整することで、コスト削減インセンティブを維持するものであり、これをもって電力会社が不当な利益を得るわけではないということに変わりはない。

  • 論点1については円レートと原油の変動をもう少しタイムリーに反映するということを前提にした実務的な問題である。今回、非常に精緻に検討したと感心しており、立派な結論であると思う。ただし、こうした細かい話をしても一般の人はほとんど分からないと思う。結論として、料金になるべく早く反映させることを考えたとだけ伝えればよい。

  • 一般消費者が聞きたいのは、円レートが108円から90円台になり、原油価格も一時に比べれば、半値以下になっていることを踏まえると、4月以降いくらになるのかということである。影響の度合いとしては、ガソリンと灯油が圧倒的だが、円レートが高止まりしていることがプラスに影響することは間違いないので、ここで今回料金の反映見直しが活かされることを説明できればいい。

  • 標準家庭ではなく、我が家がどうなったかをわかりやすく示して欲しい。

  • タイムラグや反映対象期間の問題など極めてテクニカルな内容であったが、ケースの比較をすることで、検討プロセスを示してもらい、分かりやすかった。ただし、消費者の感覚からすれば、反映のタイミングが4ヶ月に短くなったとしても、直近でなければピンと来ないというのが正直な感想。

  • 周知の方法について、領収書に記載が間に合わなくなるという点については、分かりやすさの点で後退であると感じており、残念である。また、ウェブで対応というが、日本でのネット普及率が7割ぐらいであるとすれば、公共料金については、残り3割の特に年配の方々に配慮した領収書の工夫をお願いしたい。

  • 一番大切なことは、燃料費調整制度という制度があること、そして今回の改正の意図や概念について、広報活動をして国民に理解してもらうことである。

  • 4月スタートということであるが、電気事業者のシステムプログラム等準備が間に合わず、トラブルが起こることがないように慎重に進めていただきたい。

  • 料金の適用期間は今回最短で反映できる仕組みにしている。また、反映のタイミングを現行制度より1ヶ月前倒しすることで、現行より直近の燃料価格を反映できることとなった。これらを十分に説明していきたい。

  • 適用時期については、来年度当初からを考えている。

  • 論点1については、タイムラグや期ずれをなくそうという内容であるが、需要家の視点からどう捉えるかという問題がある。これらのデータから期ずれの改善による事業者のメリットは分かるが、消費者にとってどう見えるかが分からない。消費者にどういう利益があるのか、盛り込むべき。期ずれの改善によって、事業の健全な発達が支えられること、それ自体、また、電力会社の金利負担が減ることが消費者にとってメリットとなることを理解してもらうようなPRの仕方を工夫した方がよい。

  • 基本的にはご提案いただいているケースでいいのではと思う。ただし、規制分野において、電気を多く消費する企業の立場から申し上げるとすれば、フランチャイズ展開をしていても1件1件としては規制料金でしかないので、今回のような激変が起こると、全体としての影響は大きく、なかなか手の打ちようがない。その点、今回の案では、毎月変動するものの変動幅が緩和されるため、手が打ちやすくなる部分がある。こうした家庭のように節約のできない規制料金対象分野があることをご理解いただきたい。

  • 消費者の立場からすると、急激に変動するよりもある程度平準化されてなだらかに変化する方が対応しやすいので提案の考え方が一番ではないかと思う。

  • 一般消費者への広報については、複雑な仕組みを理解してもらうようにすることが重要。その意味で、「期ずれ」という言葉は、一般の人には分かりにくいのでやめていただきたい。一方、消費者団体もできるだけ理解するような勉強会を開きたいと思っている。

  • 需要家への説明で矢面に立つのは電力会社であるが、理解いただくという観点からすると、一番わかりやすいのは、今月燃料費が上がった分を最短の3ヶ月で反映し、一遍に上がるのではなく、それが3ヶ月かけて3分の1ずつ上がっいく仕組みになったと説明することではないかと思っている。

  • 一般のお客さまが対象となるので、わかりやすさを念頭においた制度設計がされることが肝要である。その点、「移動平均」という言葉は分かりにくいと思う。消費者側も勉強の機会を設けたいとのことで、事業者側も理解促進されるよう努めたい。

  • 検針票に記載できなくなる内容をウェブに載せる件については、どれだけの情報をどれだけのスペースで、またどのタイミングで出すのが一番よいかという点は非常に悩ましい。今後、勉強して参りたい。

  • コミュニケーションの視点からすると、例えば「移動平均」という分かりにくい言葉を使うと消費者から不信を抱かれることがありうる。こういった疑念に対し、どう説明していくのかについて、もう少し検討すべきと思っている。これらの懸念に対し、消費者に理解いただける考えを出すことが消費者からの信頼感につながる。従って議論、検討していくこと自体が重要なことではないかと思っている。

  • デッドバンドについてだが、デッドバンドがあれば、改定頻度が現行制度より増したとしても実際の調整頻度は少なくなる可能性があり、その意味ではデッドバンドを残した方が消費者への負担感から趣旨にあっているのか、それとも、廃止も含めた見直しというのは、毎月反映することで改定頻度は増す代わりに変動幅が小さくなるようにしたので、デッドバンドはなくてもいいということなのか、趣旨がやや分かりにくい。

  • また、指標よりも一定程度安く買うインセンティブを持たせるためには自助努力への影響も考えないと、議論の内容も変わってくるのではないか。

  • 論点1については、提案されている案でよいと思う。

  • 論点2、3について、調整上限の数字は足元の数字に引っ張られることなく、長期的な視野で考えるべき。1.5倍という数字は結構いい数字という感じもするが、一方で燃料費のウェイトがあがっていることからすると、料金への影響5%程度という導入当初の趣旨をどう考えるかということかもしれない。

  • 論点1について、導入当時とロジックは同じままで、環境が変わった点を踏まえて提案されている案になるということであれば、論点2についても同様に考え、あとは論点1の変えたところとの組み合わせで検討するということか。同じように考えて、だいたい10年間でみると、1.5倍には収まらなくなってしまうと思うので、もう少し長期でみても構わないが、そういう切り口もあるのかなと思う。

  • 論点1と論点2・3の議論は切り離すことはできない。調整上限についてもいろいろなケースを想定し、どのようなメリットがあるか、納得できる範囲内に収まるか等、様々なシミュレーションが必要。

  • 先ほど出た原料調達のインセンティブの話もヤードスティック的なインセンティブを入れるということはこれまでもやってきた。それと同時に何らかの燃料調達に関するインセンティブを入れるのか、入れないのかという議論かと思う。もう少し具体的なデータをもとに考える必要がある。

  • 論点2に関して、制度導入当初の趣旨を考えれば、電気料金の5%程度ならば変動してもよいが、それ以上は認可であるということかと思う。当時とは燃料費の割合が変わっているので、それを踏まえ、上限を見直していかなくてはならない。逆に言えば、デッドバンドの幅も狭くしておかないと消費者の理解を得られないのではないか。

  • 論点2とは別だが、電力料金の見直しの話をすると、最初に出てくるのは「基本料金が高い」という声である。今の議論とは違ってくるかとは思うが、紹介させてもらう。

  • 基本料金で固定費を回収させていただく料金体系になっている。これからもお客さまのご理解をいただける努力が必要と思っている。

  • 論点1については6ヶ月のタイムラグを短縮して料金反映を早くしていく方向性は評価でき、また移動平均についても、ケース2で対前期変動幅が5%以内におさまるケースが90%を超えるということで激変緩和にもなっており評価できる。

  • 調整ルールの検討にあたっては、消費者保護の視点と燃料費調整制度の本旨である経営環境の安定化の2つを両立させるよう検討をお願いしたい。その上で、需要家に理解していただけるような、できる限りシンプルな制度設計をお願いしたい。

  • 制度設計においては10年持つ制度を志向するのが通常だが、実際はせいぜい2年も持てば十分。それを踏まえて、設計をすれば、かなり幅のある議論ができるのではないか。

  • 50%上限ルールについてだが、世界の金融市場への規制の流れや中東での戦争等の破格の事態が考えにくいことからすると、今般のような大幅な値動きについて頭の体操をしておくことはよいが、そうそう現実に起こることはないのではないか。

  • 電力は今後、設備投資と修繕費がかさんでくる。そうすると料金の値上げ改定を考えないと持たなくなる。こうしたことも頭に置いておかなくては先々の議論はできない。

  • デッドバンドは基準平均燃料価格からということからすると、それは幾らになるか。前回改定は随分昔なので、5%に収まっていないのではないか。次回はそういう点を含め、議論したい。

  • 直近の7月28日に届出された料金改定では、基準平均燃料価格が、東京電力で4万2,700円、関西電力で3万1,500円となっている。

  • 5%に関しては、最近では燃料価格がずっと上がっているので、設定しても、最初2期しか入っていない。

  • 今回の料金の届出の内容は、今年の1~3月の平均燃料価格がベースとなっている。10月からは4~6月の燃料価格に置き変わるので、原油も石炭も上がったので、5%からはるかに大きな数字になるかと思う。ただ、デッドタームを設け、12月まで据え置いているので、その影響は出ていないということになる。

  • 基本料金はご家庭と大口で体系が変えてある。ご家庭については、できるだけ量に応じたお金になるように工夫しているが、計算上は固定的なコストと、量に応じた変動的なコストということで分けている。基本的に原価からすると、固定的な設備費用は基本料金だけでは回収できていない。量の方に入っている部分もある。

  • 燃料の費用が高くなるということは、それだけ収支に与える影響が大きくなるということ。にもかかわらず、上限を小さくしなければならないというのは、安定性の観点からすれば、論理的に変な感じがする。

  • 上限については、供給者の側からすれば上限が下がると痛手が大きいということになり、他方で、需要者の側からすると上限が上がると痛手が大きいということになる。それをどういうふうに考えるか、ということかと思う。

  • それは事業が立ち行かなくなってきたときの痛手ということも考えなければいけないという気もする。

閉会

  • 増田電力市場整備課長から、(資料4)に基づいて、第3、4回料金制度小委員会の日時説明(第3回:12月25日(木)16:30~18:30、第4回:1月13日(火)10:00~)。
  • 以上をもって閉会。

以上
文責:事務局

 
 
最終更新日:2008年12月3日
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