経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会料金制度小委員会(第3回)-議事要旨

日時:平成20年12月25日(木)16:30~18:02
場所:経済産業省本館17階西3国際会議室

出席者

委員:
金本委員長、長見委員、大日方委員、木場委員、木村委員、河野委員、寺本委員、中村委員、西村委員、松村委員、山内委員、山地委員、横尾委員
(欠席)上田委員、大橋委員
資源エネルギー庁:
西山電力・ガス事業部長、後藤電ガ部政策課長、増田電力市場整備課長、殿木電ガ部政策課課長補佐、山口電力市場整備課課長補佐、大竹電力市場整備課課長補佐

議題

燃料費調整制度の見直しについて

議事概要

  • 金本委員長より開会の挨拶。
  • 増田電力市場整備課長より資料確認。
  • 増田電力市場整備課長より(資料3)について説明。

自由討議

委員からの主な意見については、以下のとおり。

  • 論点2の調整上限のルールのあり方について、実際の過去の変動からシミュレーションをしたデータを見ると、それほど影響がないとのことである。需要家の立場から言えば安いほど良いが、一方、良質な電力の供給も大事。電力会社の経営努力は必要であるが、電力会社の努力以外の部分である燃料費については、現行制度の幅で調整できれば良いのではないかと感じている。
  • 料金を巡る議論をしている最中に世の中が激変した。上限を厳しくすべきという論調の一方、その真逆の論調もあった中で、円高になり、油価が3分の1に下がった。上限に関する議論に関しては、当面、顕在化しないだろうというのが世間の常識となった。
  • 上限に関して、真剣に検討する必要がなくなったことで、関心のあり方が変わり、来年5月、に新しいルールでどれだけ料金が下がるのかの1点となった。その意味で新制度の移行措置について、理屈は理解できるが、一体どの程度の額なのかということに関心はある。激変緩和による回収分があることも考えると、この措置も併せて、本来なら下がるべき額がいくらか修正されて、どうなるか。数字が分からないから想定がつかない。需要家にとっては、抽象的なものではなく具体的にどの程度の額かということに関心がある。少なくとも、いつになれば、もう少し判断できる材料が揃うのか尋ねたい。
  • 料金に反映する燃料価格は財務省の通関統計によることに変わりはないので、新制度下の5月分の料金からは12月、1月、2月の通関統計値の平均が反映されることになる。5月分の料金水準は、2月分の燃料価格が発表される3月末に分かることになる。
  • 今回の論点2、3は結論から言うと事務局提案が妥当だと思っている。
  • 中小小売業界や一般の家庭は、コストに対する不安感が非常に強いというのが現状だと思う。特に激変緩和措置を受けていない、自由化といっても実質的には自由に電気を買えない規模のところは、この1~3月のコストアップをどう乗り切るか、このまま商売を続けられるのだろうかという不安感を相当持っている。そうすると、4月あるいは5月以降の“明かり”みたいなものを何かの形で見せてあげないと、挫折していくような小売業あるいは飲食業が相当出てくるのではないかと強く感じる。
  • 燃料価格が急激に落ちているが、現状の景気動向を踏まえると自動車産業等いろいろな業種でシュリンクがある。そうすると日本における電力の総需要自体が激変する、つまり減っていくのではないかという予測がされると思う。こうなったときに電力会社の固定費の維持がどの程度今の制度でできるのか、という不安がある。過去に日本の電力総需要がある程度の期間、どんどん減っていく、ないし減ったままで暫く止まっているというようなことは、あまり経験がないのではないかと思うので、その点も踏まえて、固定費をどう見ていくのか、あるいは電気料金の改定自体をどう考えるのかということも少し視野に入れておく必要があるのではないか。
  • 今回の見通しだが、今足元の水準は、かつてと同じくらいに下がってきているわけだから、これが定常的に続くとすれば、燃料費でも燃調部分の価格はより着実に下がる。昨今ずっと燃料費が上がっても、電気料金は下がっている。そうするとかなり“明るい、希望がある”とご理解をいただきたい。ただし、燃料の部分は世界的に何が起こるかということは留意していく必要がある。いずれにせよ、今回の制度見直しのメリットは燃料費の変動がより良く反映できるようになると受け止めていただきたい。
  • 電気料金制度の見直しの大枠については、大体これで良いのではないか。消費者側も審議会で意見を聞いていただいた。燃料費についても、かなり透明性のある精算方法で設定されているという理解は得られたのではないか。ただし、未だ一般の消費者には説明が付きにくく、なかなか理解はできないのではないかと心配している。来年1月から少なくとも半年間は激変緩和措置、新制度移行と消費者にとって非常に分かりにくい電気料金になっているので、責任を持ってしっかりとした説明の仕方をお願いしたい。検針票の情報だけでは足りないので、テレビコマーシャルなどでの周知にも取り組んでいただきたい。電気料金下がるということに安住していたので、少なくとも料金が上がっていくことについては、その点の理解を求めて取り組んでいただきたい。
  • 行政関与については非常に難しい問題。消費者の勉強会で、燃料費については一定のルールがあり分かりやすくはなっているが、電力会社の燃料費以外のコストについては非常に分かりにくく、(電力会社の)費用について様々な疑問点や不安があるので、行政関与が必要なのではないかといった意見があった。しかし、基本的にはあまり関与しない方が良い。激変緩和措置の際に、経済産業大臣の鶴の一声で半分になったが、なぜそのようなことが可能なのか、本当に良いのかといった意見もあった。確かに激変緩和措置によるメリットは感じているが、きちんとした理由がなくして、それができる状況はやはりおかしいと思うので、この点を是非今後の課題としていただきたい。
  • ご提案いただいている案は、実施時期が来年5月からということで事業者としても大変厳しいスケジュールだと認識しているが、最大限の努力をし、万全を期していきたいと思う。
  • 併せて、制度の仕組みや変更内容等についても、可能な限り様々な媒体を使ってご理解いただく努力をしたいと思っている。
  • 5月からの料金がどうなるかということについて、油価が年明け以降どうなるか、全く分からないが、少しは良い方向なのかなと想像できると思う。ただし、石炭などは年契約やスポットの比率等があるので、油価が安定するのであれば、5月はある程度明るい見通しはもてるのかなと想像するものの、どれだけ下がるかはよく分からない。
  • 需要家保護の観点からの調整上限の検証について。今回の分析は極めて妥当であるが、留意していただきたい点がある。事業者が効率化努力を行い、燃料費以外のコストが大幅に下がった結果、燃料費のウェイトが上がったという場合、今回の分析をそのまま当てはめると上限を下げるべきとなる。しかし、そのようなことが将来起こった場合は、今回の分析手法を機械的に当てはめることなく、効率化努力という点も考慮いただきたい。
  • 燃料価格変動実績の観点からの調整上限の検証について。現状の料金改定周期8四半期というものを基準にして検証している。この8四半期は極めてリーズナブルな期間であると思うが、今後の見直しの際、同じ検証をする場合、これから電気事業者が結託して料金改定の頻度を下げて60四半期くらいにすれば、上限を上げるべきという結論になってしまう。今後の議論で同様の分析を行う際には、料金改定周期に、その時点の周期を採用するのか、今回使った数字でとめるのか、少し留意いただきたい。
  • 「原価変動調整積立金」についてだが、「積立金が残っている間は上限を上げられないので、さっさと積立金を取り崩して使ってください」というインセンティブを与えるような制度設計は拙いので、その点に配慮をお願いしたい。
  • 今後の行政関与について。「調整上限突破が確実に見込まれる状況下」での届出料金改定は徹底した説明責任とのことだが、これを突き詰めると、このような状況にならないよう早めに改定しようといったインセンティブを事業者に与えかねない。また、説明責任は調整上限突破が確実に見込まれる状況下に限らず、様々な局面でも徹底した説明責任はあると理解しているが、その点を確認したい。
  • また、徹底した説明責任について、料金改定を行ったタイミングで、「燃料費以外のコストの削減が小さいから問題」という捉え方をしないで欲しい。過去からの累積で燃料費以外のコストを下げてきた度合いも是非見ていただきたい。そうしないと頻繁に改定するのではなく、なるべく問題になりそうな時まで持ち越して、問題になりそうな時に一気に下げるというインセンティブを与えることになってしまうので、そのような配慮もしていただきたい。
  • 燃料価格変動実績の観点からの調整上限の検証において、今回の検証では8四半期を基に分析しているが、今後の見直しの際は再検討すべきとのご指摘についてだが、今回、8四半期を基に分析したのは、まさに燃調制度がこのタイミングでこのような形で見直すことは予定されておらず、少なくとも過去の段階からの料金改定では想定されていなかったため、ご懸念されているような可能性の問題としての歪みは当然なかったと考えている。今後の見直しにあたっては、今回の検討がひとつの出発点であると思うが、どのようにするかは、そのタイミングで考えるべき話ではないかと思っている。
  • 届出料金改定について調整上限突破が確実に見込まれないときでも、説明責任が解除されるわけではないとのご意見については、届出改定である以上、説明責任があることは当然の前提であると考えている。ただし、調整上限との関係をどう考えるか自体にプライオリティを感じたため、このように資料上記載した。
  • 電力はあらゆる人間が関わるので公益性が高いと言われるが、事業者は値上げするときには、どのような状況であっても説明責任をしっかり果たさなければ疑われる。この点、この度、議論になったのが、値下げするときの説明責任論であるから、ややこしさがある。
  • エネ庁は全ユーザーの味方であるというイメージがあり、電力業界ともしっかり考えた制度改正の案なので概ね当を得たものになっていると思う。また、エネ庁は国民との間でも信頼関係があるから、値上げの際、電気事業者に説明責任はあるものの、ユーザーの味方である役所のお墨付きがあればうまくいくのではないか。
  • いずれにせよ、電気事業者も役所もユーザーに対してしっかり説明責任を果たさなければならないが、5月の段階では需要家に説明が難しい。しかし、7、8月頃になればすっきりしてくると思う。
  • 全体のシステムの印象は、委員の皆さんがおっしゃった通りで、行き着くところに落ち着いたという感じである。
  • 行政関与の在り方が、議論の出発点になったと思っている。全体の料金制度のあり方を頭に置きつつ、行政関与のあり方について今後議論していくべきであると思っている。
  • 調整上限の1.5倍については、細かい資料を準備いただき理解できた。
  • 新制度の移行措置についてだが、消費者からすると、激変緩和措置の回収分があって、さらに新制度の移行措置の分もあると、説明があまりに多すぎて、細かい事に関する理解を得るには非常にご苦労されるのではないか。料金表に、その2つの分は入りきらないと思うが、この2点に関しては、難しくなく、すっきりと伝える方法をご努力いただければと思う。
  • 電気料金の規制分野、一般の家庭を対象とした電気料金のあり方、仕組みが問われているのだということを改めて認識した。
  • 事業者としては、お客さまのご理解をいただくよう努めてきたつもりだが、これまでに増してお客さまに十分ご理解いただけるような仕組みを作っていかなければいけない、PRの努力をしていかなければいけないと思った。
  • この1年に起こった燃料価格の大幅かつ急激な変動という事実は事業者に大きな印象を残した。現実問題として、このような事態が起きた時にどうするのかということは、やはり考えておかなければならないという思いは非常に強くしている。
  • 行政関与のあり方については「あまり関与するべきでない」とか「関与すべき」だとか、色々ご意見あろうかと思うが、事後監視型、ルール遵守型を前提に、この問題をどのように扱っていくかということだと思う。
  • 徹底した説明責任について、事業者としても徹底的に説明責任を果たすつもりだが、行政も是非一緒にご理解いただくようにお願いしたい。
  • また、規制料金の定期的な確認・評価についてだが、これは値上げの認可の仕組みとリンクしている部分があり、その軽重関係を考える必要があると思う。どちらが良いかはご議論によると思うが、そういった観点も含め、通常のチェックがされているならば、電力会社の力の及ばないところについての料金への転嫁というものを比較的スムーズにしていただけるような形をとっていただけないと、本来の意味である「需要家の保護」、「電力の安定供給」という点に支障を来たす恐れもあるということかと思うので、この辺も併せてご検討願いたい。
  • 論点2に事業者の収支への影響とあるが、答申を作成する上で、統計上、10四半期に1回の割合で1.5倍を超えるということが、どれくらい事業者の収支に影響を与えているかを踏まえるべきかどうかについて気に留めておいてほしい。
  • 料金というのは基本料金と従量料金というのはみんな分かっていると思うが、中身まできちんと理解しているのだろうか。制度そのものが理解できていない上に、調整制度があるということを説明されても理解できないのではないか。また、検針票のような小さい紙に料金を全て書けないのではないかと感じている。料金制度がしっかり出来ている分、かえって複雑になって素人にとって分かりにくいという矛盾したことになっているので、この点を踏まえ、ある程度大きな紙できっちり各家庭に配布して、説明する必要があると思う。この点を含んでいただき、5月からのスタート時には混乱のないようにお願いしたい。
  • 激変緩和措置分と経過措置分が別途あり、さらに制度が1ヶ月単位に変更と多々あるので、あまり無理に分からせようとしない方がいいのではないか。基本的にはおかしなことをやっていないということを信じていただけるように留意するしかないのではないか。当然、説明を受ければ、よく理解できるということは必要だが、あまり小細工を弄して分かりやすくというのはよくないと思う。
  • 将来の価格というのは出せないが、今の価格がどうなっていて、過去の価格動向と比べてどうかといった価格動向のイメージがないと感じがつかめない。これも実際に出そうとすると難しいが、いろんな方々にこれから鋭意検討いただければと思う。
  • 今回の一連の料金変動について、分かりやすく説明して欲しいという指摘があったので少し説明する。
  • 東京電力を例にすれば、6797円が10月から12月に適用されている料金である。通常であれば、来年1月から3月に適用される料金は、7月から9月の原料輸入価格に連動することから800円程度上昇し最も高い料金になるはずであった。しかし、値上げ額を半分とし400円の値上げとしたことから、7200円程度になる。この激変緩和措置の影響を、その先1年かけて毎月100円程度上乗せして回収するということである。
  • その先、制度を変更するとどうなるかは、新聞報道では、数百円から千円程度低下するということになっているものの、この数字は様々な数字の前提をおいたものであろう。現在の原油価格は30ドル/bbl程度になっているが、その前提が40から65ドル/bbl程度で、為替が90円から100円/ドル程度であれば、指摘のような数百円から千円程度の引き下げ幅になると想定される。そうすると、現状7200円のものが6千数百円にはなるというシナリオになる。しかし、あくまで前述のような前提による想定である。
  • 料金が低下するという明るい見通しがあるのなら、見通しを示した方がよいという指摘もあったので、今後は金額がどうなるかということと制度の内容はどうなるかという点について、要望に応じて説明していきたいと考えている。それは電力会社だけの説明責任ではなく、制度を持つ立場の役所としても前向きに取り組んでまいりたい。
  • 現状をしっかり把握して数値を並べて、新聞記者に「こうだ」と言ってしまえば、それでほとんど決まりであり、説明は済む。信頼性は全てエネ庁にかかっており、あまり難しいことを言っても分からない。総括的にみて、「こうだ」と言って、だんだん良くなると言えば済む話である。
  • 増田電力市場整備課長から、(資料4)に基づいて、第4回料金制度小委員会、第35回電気事業分科会の日時説明(第4回料金制度小委員会:1月13日(火)10:00~、第35回電気事業分科会:1月14日(水)15:00~)。
  • 燃料費調整制度の見直しについて、本日の意見を踏まえて見直し案の取りまとめを行う旨、言及。
  • 以上をもって閉会。

以上
文責:事務局

 
 
最終更新日:2009年1月21日
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