経済産業省
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総合資源エネルギー調査会電気事業分科会料金制度小委員会(第5回)-議事要旨

日時:平成21年3月18日(木)16:00~18:00
場所:経済産業省本館17階西3国際会議室

出席者

委員:
金本委員長、大橋委員、長見委員、大日方委員、木村委員、河野委員、下田委員、寺本委員、中村委員、西村委員、松村委員、山内委員、山地委員、横尾委員、(欠席)木場委員
資源エネルギー庁:
西山電力・ガス事業部長、後藤政策課長、増田電力市場整備課長、吉野電力基盤整備課長、渡邊新エネルギー対策課長、山口電力市場整備課課長補佐、大竹電力市場整備課課長補佐、遠藤電力市場整備課課長補佐

議題

  • 地球温暖化問題への対応の必要性の高まり等を踏まえた料金制度の在り方(新エネルギー関係)

議事概要

金本委員長より開会の挨拶。
増田電力市場整備課長より資料確認。
増田電力市場整備課長より(資料3)について説明。

自由討議

  • 消費者側から見ると課題が多く、困難な問題が数多く含まれている。太陽光発電の買取費用について広く公平に需要家が負担するというのは言葉として美しく、環境問題に皆が努力するということを認めないわけではない。しかし広く負担するとなると低所得者層にも影響が及ぶ。太陽光発電を設置できる人は経済的に余裕がある人たちと思われ、その支援のために、低所得者層の電気料金に上乗せするのは公平の面から問題がある。設置費用が高額という問題点もあるので、設備費用を補助金で支援するというのが一番適当ではないか。補助金も税金から出ているので国民の負担にはなるが、低所得者層への影響は少なくてすむ。広く全員から徴収することについて合意を得るのが難しいのではないか。十分議論できているわけではないが、こうした考えを持つ人が多いことを伝えておく。今後、少し時間をかけ、まずはこうした指摘があることを広く伝えていくことをまずやってもらいたい。
  • 情報がまだそれほど出ているわけではないので、低所得者層の負担がどれくらいになるかも含めて検討されることと思うが、今回導入するのは余剰電力だけなのでそれほど巨額にはならないのではないか。低所得者層へのインパクトが大きいものであれば何か考えなければいけないかもしれないといったこともあろうかと考える。
  • 太陽光発電を設置したくてもスペースの問題で設置できない方、例えば集合住宅の入居者やテナント入居者も該当するが、店舗や工場等の事業者で比較的多くの電気を使うものの設置できる面積が少ない事業者、こうしたメリットを受けることができない人たちに多くの負担がかかるのは問題であり、対策を講じる必要がある。中小零細事業者に多くの負担がかかるのは、経済の活性化の阻害要因になりかねないので制度設計にあたっては配慮をお願いしたい。
  • 国民、各家庭や一般企業にどれだけ納得感が得られるかが根本にある。このような化石エネルギーではないクリーンエネルギーで発電を行い一定の負担をしながら、地域環境あるいは日本の環境を守るという視点が、どれだけ納得のいくものになるかに尽きる。そのなかで費用負担の割合に納得性があるかどうかを考えるべき。太陽光発電は、2030年や2020年にはかなりのウエイトを占めてくることになるが、例えば火力発電と比べてCO2換算したときのトレードオフが正しくできるのかどうか、新法によって随分関連するものが出てくると思うが、このあたりの納得感が得られるかどうかが非常に大きい。昨今、国際的にグリーンニューディールという形で、この問題と産業復興の問題を絡めて技術革新を行い、その中で日本がもっとも技術力が高く、この部分を大きく伸ばしていきたいといった指摘もある。このような面を抜きにして料金だけを議論していても、なかなか方向性は見つからないのではないか。納得感をしっかりと合意形成した上で、どの程度なら負担ができるのかを見極めるための公平性や透明性が重要。
  • 事態の展開は極めてスピーディ。二階経産大臣が会見で「太陽光についてこういった新しいシステムを導入する。」と発言されたのは2月24日であり、3月9日に新エネルギー部会が開催され、大臣が発言された骨子が粗方明らかになった。最大の問題は、以前問題提起された「全員参加」であり、所得の高い人に対して所得の低い人からお金が流れていくことについて、金額の大小に関わらず、定性的には随分問題があることを私も強調してきたが、最後の結論は出ず今に至っている。ところが、本日の新聞によれば二階大臣は、これをベースにした壮大で夢のある新しい産業と位置づけて、国内外を股にかけた一産業として育成するといった政策論を打ち出すことになっている。日本のメーカーはしっかりとした技術基盤を持っているので、この構想は結構。ただ、このシステムについては、新エネルギー部会で粗方論議が終わったものを、本日その報告を聞いて料金小委員会で若干意見を述べているに過ぎない。そのような関係になっている。壮大で夢のあるプランが報道されており、新産業の育成論としては結構だが、ここで紹介されているベースを固めてその上に雄大な構想を築くべき。料金負担の問題についての議論は既に行われている。先ほどパブリックコメントを出すという話であったが、今度のパブリックコメントは、皆が関心を持っており形式的なものに終わらない可能性がある。
  • この制度を成功させるための決定的なポイントが一点ある。メーカーが公式、非公式を含め相当程度努力をして、相当早いテンポでコストを下げることが暗にここに書かれていることである。これが全ての前提であり事実である。一行も書かれていないのは、民間の努力の問題だからである。その点が疎かになると、夢を語るのも良いが、本当にそれで良いのかといった議論が必ず出てくる。この小委員会にはメーカー代表の委員はいないが、新エネルギー部会にはいるので、この点は非常に重要であり、その場でも確認することになるものと思う。それこそが問題の核心。行政指導などで何とかできる話ではなく、民間が真面目に企業努力をすることが大事である。大臣が報告される壮大なプランは、短期の需要対策ではなく、中長期的に新しい産業を育てること。目先の需要対策やCO2対策はたかが知れている。問題の本質は、新しい産業を育成すること、この一点。繰り返し申し上げるが基盤を見極めるところで確認をしっかり行うべき。
  • 3~5年で回って(3~5年以内に太陽光発電システムの価格が半額となって)いないと夢は達成されないということになる。
  • これまでの議論で、約50円/kWhでの買い取りが2030年まで継続しているのかについては誰も語っていないが、「2030年までの技術進歩によって、買取をしなくても太陽光発電は普及する」といった形に持って行きたいと思っている方が大半ではないか。
  • 太陽光発電の価格が下がらなければ、他の方策を考えた方がいいという話になるので、そのことが見えるようにしておくということが大前提ということが言えるのではないか。
  • 全貌のイメージを持つために今後詰めていただきたい点について申し上げたい。1つ目は会計に関連するものとして、貸借対照表、損益計算書、営業費用明細表のイメージがp18~20に表記されている。これを見ると買う側の購入費整理のようだが、購入費用を料金に転嫁する、つまり料金として回収する際は、収入側も分けた方がすっきりするのではないか。前年度実績を翌年度の需要予想で回収することから年度ベースでマッチングしているわけではなく、量も異なるので前後と比較しても意味はないかもしれないが、利潤を生む売り上げと生まないものを分けた方がわかりやすいのではないか。収入側も分けることを検討いただきたい。
最終的に電気を販売した事業者がその電気を利用する需要家から回収する場合であれば分かりやすいが、事業者間の取引、例えば一般電気事業者間の融通の場合はどういうことになるのか。取引所に卸す場合はどうなるのか。仮にその場合にも回収するとなると、購入側はコストを上乗せされて購入しているので、その際に購入を区分するのかどうか。今回の買取制度と無関係でいくのか。変な損得が発生しそうで、最終的なしわ寄せがどこかにいかないように、一般電気事業者間の売買、取引所取引における回収などについては、整理していただきたい。
  • 余剰電力を買った一般電気事業者が余剰電力を他の一般電気事業者に売らないで、規制部門だけに売ることができれば問題はないが、現実には電気は混じってしまう。したがって、広く販売電力から回収するとなると、そこに上乗せして回収することになるのか、つまり回収の仕方として電気は(いろいろな電源が)混じっているが、最終需要家からだけ回収する仕組みにするということか。
  • 太陽光発電を売電するのではなく、太陽光の余剰買取分をどう費用負担するべきかという点が太陽光買取制度に関する議論。その制度がどうなるかによって多少の変化はあるかもしれないが、会計上の扱いについて提示した資料は、新エネ全般について会計上はどのように整理するかという観点から考え、どうすれば透明化、見える化ができるかについて整理したもの。
  • 買取費用とは何かの定義が必要。50円なのか、50円マイナス24円なのか、あるいは50円マイナス電力のコストなのかを詰めていく必要がある。購入した電力をどこかに売っていることは現実にはあり得るわけで、売った分がどこに消えているのか、売ったところが明確になっていないので、買取費用がいくらにするのかを今後詰めていくなかで考えていくということではないか。
  • 買取制度で料金に上乗せする考え方が地球温暖化問題や産業育成など、広い観点で考えているならば、電気料金だけで負担するものなのかどうか。例えばガスや灯油といった他のエネルギーは関係がないのか。分かりやすいから電気料金で負担させるということなのか。お題目が大きくなればなるほど電気料金にだけシフトしていくことに納得できないところがある。このような考え方はとられていないのか。新エネ部会で検討されていないのか。
  • 基本的に将来コストが下がって普及を進めるためにインセンティブを用意している話であると思う。誰がどのように負担するのかについて、設置費用のいくらかは補助金で納税者が負担し、一部余剰電力の買取として一般電気事業者が薄く負担している。今のところ、これしかないわけであり、これがベストの政策対応かどうかは議論があるところである。ただ、電力の需要家だけがコスト負担しているわけではない。余剰電力が対象であれば、それほど大きな補助金レベルにはなっていないとの感じである。
  • 金額の多寡の問題だけではなく、最終的には考え方の問題である。例えば、そのようなことに協力したくないといった人が出てきたらどうするのか。見える化には賛成であり、はっきりさせた方がよいが、問題を生む要素が沢山ある気がする。
  • 今まででも太陽光の優遇政策が採られていて、5年前、10年前を見て、今が70万円台になっていることに関して、こんなにコストが下がったと説明される人がいる一方で、まだ70万円にしかなっていないのかと感じる。今までうまくいっていると言って良いのか。今回の場合は3~5年を目途に半額にするとされており、アンビシャスな目標かどうかは別として、この程度まで下がらなければ、ここまで肩入れして大量生産の量産効果でも達成できなかったと考えるべきである。5年後に70万円が60万円に下がったから成功というエクスキューズが出てこないように、目標の数字が出てきたことは非常に良いことと理解している。
  • 負担するコストは大括りで考えると、一般負担の考え方、エネルギー使用者全部で負担する考え方、電気の使用者で負担する考え方があると思う。本委員会のアジェンダのたて方として電気の使用者で負担することが前提で、それをどのように規制需要家、自由化対象需要家で分けるのかといった議論になっている。本当はその前段の議論があり得る。エネルギー間競争のイコールフッティングとして、石油にもバイオエタノールの数値目標を入れるという話ではなく、仮に太陽光を重点的にやるとして、それをフィードインタリフでやるとしても、コストを一般負担でやることもあり得るし、エネルギー全体で負担するやり方もあり得るし、電気で負担するやり方も本来はあり得るわけであり、新エネルギー部会では、是非ともその可能性を真摯に長期的に考えていただきたい。今回の場合は到底間に合わず、検討するといっても実質は電気の負担になると思うが、長期的にはいろいろな選択肢があると思う。買い取りコストは大したコストではないとの話があったが、この後は系統対策コストが出てきて同じ議論が蒸し返されることになるのではないか。長期的に見ると決して小さなウエイトのものではないかもしれない。この点は長期的にきちんと考えていただきたい。
  • コスト負担については、先ほど買取費用の定義が明確ではないとの指摘があって驚いた。今まで24円で買い取っていたものを50円近くで買い取ることになるので、その差分が純増であり、これが買い取りの負担であると完全に思い込んでいて、この負担をどのように広く薄く転嫁するのかを議論するものと思っていたが、そこの定義もこれから議論すると言われて驚いている。24円は現行どおりであって、今回の政策で純増になった部分は増加分だけということをきちんと認識する必要がある。早急に対応しなければならない時に、根元から全部変えて転嫁の考え方を変えることは慎重にしたほうが良いのではないか。
  • 見える化について、買取料金で純増のコスト部分を料金にどれだけ転嫁されているのかを知らせることは意味のあることと思う。これに限らず、地熱発電、バイオマスなど、今まで火力に入っていたものをきちんと区分して、見たい人が見られるようにすることは良いことである。ただこれを一般消費者に知らせることで見える化と考えているとすればナンセンス。資料には正しく書かれているが、結果的に括りだされてくる費用は増分ではない。環境対策のために結果的に消費者はどれだけ余分に料金を負担しているのかが分かるというニーズはあると思うが、バイオマスのためにいくら使っているか、地熱発電のためにいくら使っているか、kWhあたりいくらかといった情報は本当に消費者が知りたい情報なのか。地熱発電、バイオマス発電はkWh価値があるはずであり、そこで掛かったコスト全体が増分のはずはない。そんなコストを安易に消費者にアピールするとすれば対策コストを過剰に認識させる恐れがある。ここは増分費用でないならば、見たい人が見られる形で十分。長期的には増分費用を表示させるべき。
  • 原因者負担の考え方があるが、この考え方は今までの料金の仕組みとはかなり違う考え方と理解している。特定の発電機がなかったとすれば掛かったであろう費用を負担してもらう考え方はあったが、不特定多数が対象で1軒の太陽光発電導入では変わらないが、多くの人が太陽光発電を導入したことで掛かる系統安定化コストに原因者負担の考え方を採用するといった考え方は今までなかったと理解している。したがって、これをあえて太陽光で採用するならばどういう理屈なのかを整理すべき。今までがあまりにも丼勘定すぎて、原因者負担の考え方をきちんと採用してこなかったことを反省し、これからは料金の体系を変えていくということで、今後スマートメーターが普及していろいろな料金が作れるようになるので、第一歩として太陽光からはじめるという位置づけの話なのか。あるいは50円近い買い取り価格で十分に太陽光発電は補助されており、そのうえでさらに蓄電池設置費用を一切負担しないとすれば少し優遇し過ぎであり、バランスをとるために負担を求めるとの考え方で原因者負担の考え方を太陽光で採用するのか。このような基本的な考え方を明らかにしたうえで原因者負担の発想を進めていくべき。2つの考え方で大きく変わる点があり、将来買取価格が変わるときに、設備費用が下がるのに応じて変わればよいが、もしそれよりも下がれば、後から導入した人は蓄電池も出てくる頃であり、そのコストも負担しなければいけない。買取料金は下がる、補助金は打ち切られるのでは踏んだり蹴ったりである。そういうところを総合的に勘案して将来ゼロベースで決めることになる。根本的に思想を変えるならば、このままやっていけば良いとは思うが、その場合には他のところも変えていくというある種の覚悟が必要。
  • 原因者負担について、電池は基本的には揚水と同じ考え方であると思うが、揚水を建設する時に、これを建設することになった原因は誰かについて、今まで一度たりとも考えたことはなかったと理解している。基本料金のたて方について、非常にある種の丼勘定で、ピーク時に最大電力を使用しているのかどうかとは全く無関係で、これまでずっとやってきたわけであり、何故急に太陽光の蓄電池では原因者負担の考え方が出てきて、今まで出てこなかったのか。今まで出てこなかったことを非難するわけではないが、もしこれが今までやってきたことと同じ考えの延長だとするならば、当然今までも出てきたはずである。実際には全く出てきていなかったという理解であり、基本的には新しい発想だと思う。
  • 一般電気事業者が設置する蓄電池について原因者負担だという提案をしているわけではなく、そういうものを含めた系統安定化コストがこれから大きくなるなかで、まずは原因者負担で対応できるかどうかを考えることが議論の流れとしてあるのではないかということを提示したという趣旨であり、具体的についてはこれからの議論ではないか。
  • 太陽電池発電システムに関する買い取りはドイツで2年ほど前から行われ、ドイツの家庭での普及につながったと聞いている。買う値段はわかっているが、電力会社が売る値段や、関係者の負担、1年目と2年目で料金が変わっているのかなど、具体的事例を調べて明確にしていただきたい。事例があれば、一般の方々も先が見やすい。
  • 太陽電池だけの話になっているが、小口の発電となれば風力でも小さな発電機があると思う。効率がいいのは大型の2千kWくらいのもので面積がないので付けられないというが、小口のものをマンションに付ければ風力発電ができるのではないか。となれば、そうした発電もこのシステムに同時に入れられれば、機会均等で不公平感が少なくなるのではないかと考える。
  • 費用配賦について原因者負担が出てくるのは初めてではないかということで違和感があるという発言について同じような印象を持った。しかし、他の分野ではわりと料金政策としてやっているし、ある意味では考え方も正しいところがあり、十分でないとすれば、他の会計上の適用を視野に入れて考えてはどうか。難しいのは完全に原因者負担とわかればよいが、入った設備の規模の経済や公共財的な性格によっては、どこまでが裨益するか、わかりづらいという点であり、インクリメンタルな部分(増加量)がどこまでかなどの整理が必要。
  • 買取制度については他の委員と同意見であり、問題の整理にすぎないが、誰が負担するか、どういう負担をさせるか、どういう性格・効果を持つのかということがポイント。施設についても公的な補助が出ており、それにプラスして買い取りも行えば、ある意味では施設ではなくて経常的な経費に対する補助になる。通常、資本的支出に対する補助と経常的費用に対する補助では前者の方が適切であり、理由はプライスメカニズムへの波及が少ないからという議論になっている。にもかかわらず、今回は両方あるが、後者の経常的な補助金を広げようとするわけだから、それなりの効果に対する確信がないといけない。どれだけ安くなるのかということと、どれだけ普及するかというのがパラレルなので、効果についてのシミュレーションや検証が必要。
  • 一方で、誰が負担するかということでは、一部が公共負担で一部が電力利用者の負担となっており、どこで切るのかがポイント。形としては電気通信料金にもユニバーサル・サービス料金があり、過疎地域の音声電話の設置、サービス提供について赤字が出るところに対して電気通信の利用者がすべて負担しており、わりと性格が近いのではないか。ただ、公共負担でよいのかもしれず、本件を料金とすべきか税金的なものとすべきか十分な理解ができていない。それに関連し、新エネの見える化と今回の50円買い取りの会計上の処理の仕方を十分に理解していないので、説明いただきたい。
  • 詳細設計次第だが、自主的な買取は他社購入電源費という科目で処理しており、今回の制度でも基本的には電気事業者のために購入するわけであり、会計上は同じようなところで処理されるのが基本ではないか。
  • 今回の余剰電力の買取制度については、太陽電池システムのコスト低減になり、産業振興に結びつくことは大事なこと。また、費用負担においての公平性、電力会社と消費者の公平性、電気事業者間の公平性、エネルギー間の公平性もあり、これらが重要。私は新エネルギー部会のメンバーでもあり、今後も議論を続けていきたい。
  • 先ほど委員が指摘された点で原価には算入しないが実績買取費用を別枠で回収するとして、実績買取費用とは何かを明確にしておかなければならない。分かりやすいのは本当に買い取る価格である48円か50円程度と思うが、今は自主的取組みにより電灯料金で買い取っており、その差分という考え方もあり得る。余剰電力の買取については、電力会社は他でも取組んでおり、太陽光のような高い価格は例外であり、太陽光の普及促進のためのインセンティブであった。その意味で、実績買取費用をどうやって計算するのかは突き詰めると難しい。おそらく時間の制約もあるので分かりやすい計算をしなければならないと思うが、どのように考えているのか。長期的に電力供給の安定化にも関わるところであり、太陽電池のようにインターミッテントに(間欠的に)発電される電気としての価値、安定化のための費用を差し引く必要がある。このような点を見極めておけば、電力としての価値を差し引いた部分でよいとは思うが、計算は難しく、現状では算出できない。この問題ははっきりとさせて欲しい。
  • 買取費用と設置補助で税金を投入する部分があるが、これらの比率の目分量は持っておいたほうがよい。現状、太陽電池の余剰分は10億kWh程度であり、10倍になれば100億kWhになり、50円で購入すれば500億円となる。さらに普及が進めば5000億円のオーダーになる。他方、設置補助は7万円/kWとすれば、年間100万kWペースでなければ目標に届かないことから考えれば700億円程度で、どちらかがすごく小さいということはない。両方ともそれなりの規模である。片方は税金で対応し、買取は50円全部ではないかもしれないが、電気料金で回収する額のイメージを共有しておいていただきたい。
  • 一点目は見える化について。電気料金と併せていただいていくことになるので、検針票のなかではっきり明示させていただこうと思っている。もう一つ、新エネの関連費用についてはお客さまに混乱なく理解いただく必要があるが、検針票の中では1行とるのがやっとであるという状況なので、このなかで理解いただくような見える化は難しい。機会あるごとにウェブサイトで見ていただけるようにして、きっちりと理解いただけるような形にしていきたい。
  • もう一点は原因者負担の件だが、現行の料金制度のもとでの原因者負担の考え方をとられるものと理解している。もし現行の料金制度と違った扱いをされる、あるいは広く国民の皆さんの理解を得て一般に負担していただくということならば、公的支援も含めて負担の在り方を今後議論願いたい。
  • シナリオはあり、制度も用意されているが、太陽光発電の普及に結びつくのかどうか、どれだけ価格の弾力性があるのかの問題。価格の弾力性によっては2030年に80倍になるかもしれないし、20倍になるかもしれない。この点についてはデータをきちんと見るべき。
  • 先ほど今回の買取制度は産業振興のためとの話もあったが、知る限りでは補助金や国の政策で産業の振興が図られた例はほとんどないように思う。過去の轍を踏まないよう留意いただきたい。
  • 今回の制度がエネルギーセキュリティやCO2削減を目的としているならば、そのコストは電気料金なのかどうか疑問。
  • 太陽光発電のもつ環境価値の公平な分配について。買取費用については電力の需要家全てが負担するということは、PPSが電力販売する自由化のお客さまも同様な負担をするというわけだが、電力会社のお客さまにとっては太陽光の電気を義務で買い取ることで電気の供給を受ける電力会社の排出係数が低減し、それによって自らの排出量を減らすというメリットがある。しかしながらPPSあるいはPPSのお客さまにとってはそういうメリットはなく、ある意味で費用負担だけを背負わせるという格好になってしまうのではないか。したがって、買取制度についてはPPS需要家を含む全ての需要家が公平に負担するという仕組みにするということであれば、太陽光発電のもつCO2のメリットについてもPPSを含む全ての電気事業者あるいはPPS需要家を含む全ての需要家が公平に享受できる仕組みにして、公平感を高めるよう、制度設計の具体化を検討する場での検討をお願いしたい。
  • 資料に書かれていないが、同様に制度設計の具体化を検討する場で検討していただきたいという趣旨で述べさせていただきたい。一つめは、これまでも他の委員から議論が出ているが、買い取りに要する費用のうち、需要家全てが負担することになる費用はどの範囲になるかという定義を、はっきりとしていただきたい。買取価格については、現在、約2倍の50円程度ということが示されているが、実際には電力会社が太陽光発電を買い取ることで回避できる発電コスト、いわゆる回避可能原価が存在すると思われるので、少なくともこの部分については50円からきちんと控除しておかないと、少しおかしなことになるのではないかと考えている。また、この50円の中には先ほどの環境価値、あるいはRPSの価値も含まれているのではないかと思う。いずれにしても、少なくとも原価のダブルカウントが起こらないよう設計することが必要。
  • 電力会社とPPSの競争の公平性の観点について、今回の買い取りの対象となるのは家庭用の太陽光発電だけではなく、例えば学校や病院といった公共施設などPPSのお客さまが設置する太陽光発電も含まれていると理解しているのだが、買い取りが義務づけられるのは電力会社のみとなっている。仮にPPSから電気を買っているお客さまが、新たな制度をきっかけに太陽光発電を設置し、余剰電力を売ろうと考えた場合に、買い取ることができるのは電力会社のみで、その結果、お客さまからみた場合、通常使用する電気を買う会社と太陽光発電の余剰電力を売る会社が別々になるということになる。契約先が別々になり繁雑だと感じて、少しの価格差なら電気の購入先も電力会社にしようということになってしまうと、PPSとしては打ち手がなく、競争上大きなハンデを背負う可能性がある。買い取りが義務づけられるのは電力会社のみということになると思っているが、こうした事態を解消するために、自由化部門のお客さまの太陽光発電からの余剰買取については、例えばPPSが電力会社とお客さまの間に入って代行買取できるようなスキームを検討していただくなど、電気事業者間の競争に支障がないよう、配慮をお願いしたい。以上二点については、今後然るべき場で議論していただけると思っているが、この小委員会の中で報告書を取りまとめるようなことがあれば、脚注でも構わないので、記載をお願いしたい。
  • 新エネの大量導入に伴う系統安定化対策費用の負担の在り方についても、PPSも系統を利用するものとして意見を述べたいが、系統利用者にどの程度の負担が掛かるのかということが関心事。実運用データなどの客観的資料が十分に存在しないということで、引き続き検討を行うべき課題とするという、事務局の整理案について異存はない。系統利用者か電力会社の需要家かのいずれかと、画一的な整理をすることは適当でないという考え方も理解するが、系統利用者およびその需要家の納得感が得られるよう、十分に議論をしていただきたい。
  • 会計の明示についてはいろいろなケースがある。本来アボイドされる燃料費用からはじまり、それに伴い別の費用が生じるのでその控除の設定、或いは相対契約、交渉する場合など様々だが、すべてが見えて明らかにされていくことが果たして良いのかという点も含めて検討すべき。会計の整理をする場合、どういう人がどういうことを見えないといけないのか、見えた方が良いのかなど、実務的に詰めていく必要がある。
  • 新聞などでの太陽光の記事を見て「どうなっているのか。どうするのか」との質問が多い。「パンフレットを作成して説明しないといけない」といった感覚で、現場レベルは捉えている。こういう場での議論とは別に、現場レベルでどのように太陽光を普及し、コスト負担していくのか。その場合、電気事業者として請け負う役割はどういうものになるのか。地球レベルの問題に対して、税金ですべて行えばいいのではないかという議論もできる。電気料金で行うとはどういうことで、国がどう説明するのか、電気事業者はそれをどのように受けて、どのようにお客さまに対応するのかなどを仕分けて、アナウンスしていかなければならないのではないか。現場サイドでお客さまから話があった場合、どういう業者を紹介すればいいのかのサービスからはじまり、いろんな側面がある。そのことを忘れずに制度設計を行っていただきたい。
  • 買取費用は低炭素社会のために必要なコストで、広く国民が負担すべきとの点は納得できる。しかし大量に電力を使用する企業の立場として申しあげると、買取制度だけでは全体コストはそう大きくはないだろうが、系統安定化費用などが加算されてくると相当規模のコストになってくる。チャージが使用量に応じるとなると、大きな負担になる。受益者負担ではなく幅広く負担という概念は理解できるものの、あくまでも応分の負担にしていただけるようにお願いしたい。
  • 太陽光発電促進にはコスト削減が重要で、3~5年で50%削減が実現できるようにしていただきたい。補助金の上限を下げることなども有効だが、パネルのコスト削減にはメーカーだけの努力では足りないところがあり、使用している素材や部材のコスト削減やパフォーマンス向上を図らないと、全体として目標レベルに達しないだろう。従って、研究開発を促進する手立てが必要。
  • 買取費用というのは、現行の余剰電力買取制度は24円で買い取っているのでそこからの追加分だけを考えるのか、それとも平均発電費用を超えて買っている分として考えるのか。また買取費用を原価に含めた場合は、結果として利潤を上乗せして回収することになる。何を原価に含めるのかも重要な問題になるので、よく議論したうえで決めていただきたい。
  • 来週新エネ部会が開催されるが、新エネ部会で出ていなかった意見が出された。新エネ部会はもう少し大雑把な議論であった感じがする。太陽光発電は与党も野党も積極的であり方向が同じだと思って大雑把な議論で進むと足元をすくわれる可能性がある。新エネ部会で今日の議論を紹介してもらいたい。
  • 資料3のp21に消費者に検針票などで情報提供する話があるが、検針票での対応は難しい感じがする。何円得をしているのか、どれだけ使用しているかなどがパネルで表示され、それを見ていると節電するようになることから、即時に状況を消費者に知ってもらえれば省エネ効果は大きいと感じている。インテリジェントメーターの話があったが、そのようなメーターを太陽光をつけるときに設置していくことが、日本全体の省エネにつながるのではないか。その点もあわせて考えていただきたい。

増田電力市場整備課長から、資料5に基づいて、今後の料金制度小委員会の日時説明

以上をもって閉会。

文責:事務局

 
 
最終更新日:2009年4月8日
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