経済産業省
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二酸化炭素回収・貯留研究会(平成20年度第2回)-議事要旨

日時:平成21年7月3日(金)16時00分~17時40分
場所:経済産業省別館10階各省庁共用1012号会議室

出席者

茅座長、赤井委員、飯嶋委員、大野委員(岡津代理)、佐藤委員、白山委員、関根委員、田中委員、高見委員、松橋委員、村井委員、山口委員、山田委員

議題

「CCS実証事業の安全な実施にあたって(案)」について

議事概要

資料1に基づき事務局より説明。これに対する各委員の意見は、以下のとおり。
委員
CCS実証事業は将来の本格的実用化に向けて行うものであり、実証事業ではモニタリングはきちんとやるべきと考える。何かあったときに、観測井がなくてもいい、震探もこの程度でいいと書いてあります、ということを事業者が主張する根拠とされてしまってよいのか。
委員
モニタリングに関し、地中については詳しく専門的に書かれているが、素人にはわかりにくい。注入前後で変化がありませんということが解るような説明が必要。また地上設備に関しは現行の法規制で記述しているが、例えばパイプライン圧などに関して必ずしもCCSにフィットしているものではないため、実証試験を実施する過程で、地上設備についても基準が必要ではないか。
委員
本案は、実証試験を通じて技術的な面も確立していくことが重要で、そこにR&Dの課題も浮かび上がってくると考える。
委員
何かが懸念される事項がある場合、大丈夫だと言うためには、事前に自然の環境変動のレベルを押さえておくことが重要。できれば事前に1~2年、自然の変動を調べるべきということをもっと強調して書くべき。
委員
まえがきには、CCSの必要性、我が国でポテンシャルがあること、今後の発展性など、もっと強調して書き込んでほしい。また、今後の責任体制として、どこまでが国の整備する範囲で、新たな施設を整備する場合、事業者だけで整備するのか、または国と共同で整備するのか等を検討してほしい。2ページ目の下、「湧出点の存在が予想される場合」とあるが、予想ではなく、確認された場合とか具体的にすべき。25ページの常時監視する事項で、坑底圧、温度について、圧力計、温度計を設置できない場合もあるため、その場合は、推定によるとかにすべき。
委員
曖昧な表現はできるだけ避けるべき。例えば1-1の「広域モデル」と「詳細モデル」、前者は「地質モデル」にすべき。1-2の[基本的考え方]と[検討すべき事項]は重複しており、まとめるべきではないか。1-3(2)表中の「貯留層及びキャップロックのスレショルド圧力」、「貯留層及びキャップロックの破壊圧」は、キャップロックと貯留層で意味が違うので別項目にすべき。5-1の最初にケーシング・プログラムを決めることを入れるべき。「コアサンプル試験」は「コア試験」と訂正すべき。IPCC報告書からの引用には、出典のページ番号を付けるべき。営力は、浮力による場合もあり、簡単に分類できないので、書き方に注意すべき。
委員
よくまとまっていると思う。長期的な視点での制度がこれから必要になると思われるので、諸外国等の状況も含めて今後も検討を重ねていってほしい。
委員
今後これを運用していくときにもっと具体的にブレークダウンしていく必要がある。フィールドのデータをできるだけとっていくことが課題。また、海外との連携も重要。
委員
どこまで調査をやるかということについて、リスク論であり、完璧ということはあり得ない。コストとの兼ね合いでどの辺までやるのだというときに、例えばほかとの比較みたいのがあるとわかりやすい。この基準は英語にして広く示すべき。CCSが採算ラインにのる可能性もでてきており、実現性が高くなっている。責任や制度について、諸外国の例がなくても日本としては用意する必要がある。
委員
実際のCCSをやるためには皆が安心できる必要がある。最終的な判断を誰がするのか、国なのか、専門家の組織なのか、事業者なのか、その辺の役割分担をはっきりできるようにする必要がある。

各委員の意見に対して、ワーキンググループでの議論の経緯を含め、事務局より以下を回答。

事務局
ワーキンググループで、意見が分かれたところがあり、基準というものを目指している一方で、記述振りで調整している事項もある。
注1-1の観測井の掘削について、この掘削を必須にすることについては、事業を行うという視点と、データの取得を非常にしっかりやって将来に役立てるということに主眼を置くのとで意見が分かれた。具体的な候補地として考えられているケースについて、調査井としてあらかじめ掘った穴を、事後に圧入井として想定しているモデルが実際に有望なケースとしてあり、観測井を必須とするということは、現実的なオプションとしてとれない背景があった。
モニタリングでは、今後、周辺地域の理解をいただくという観点から、地表面、海底面など比較的広い地域を対象としてCO 2が漏れていないことを確認するためのモニタリング手法について必要な検討を行い、必要な技術開発もしてはどうかということを、記載している。
制度整備に関して、実際に海底下で貯留するという場合には、現行の海洋汚染防止法の政令での追記は必要となる。そのため、実証事業をやる前に一定のクライテリアを検討し、その制度化を行った上で実証を行うというアプローチになる。そのため、手続的には実証結果を踏まえて、必要な制度を整備するという順番に必ずしもならない。
インパクトアセスメントについて、事前の通常の変化の範囲、天然の変動レベルをしっかり確認する点については、きっちり盛り込むような対応をしたい。
2ページ目の基本的な考え方と実際に検討すべき事項について、基本的なところは地層が連続的であることとか、比較的、基本的な考え方を示すということを念頭に置いている。一方で、それを確認する具体的な手法が適用できない場合には、何の目的でそれをやるのかという基本的な考え方に立ち返られるように記述している。両者によって混乱をするという点については、個別に吟味した上で対処したい。
モデルの書き方について、(1)が広域、いわゆる地質モデルであって、(2)が数値シミュレーションモデルかというと、必ずしもそうなっていない。広域のモデルの境界条件の設定、つまり、数値シミュレーションモデルを行うところの一番境界のところの条件については、数値的な要素が明確に入っている。数値シミュレーションという詳細モデルの設定は、キャップロックとその貯留層の影響が及ぶ範囲とし、広域モデルで大局的な流れを把握するということと併せて、詳細モデルの境界条件では、データがとれるレベルの広域モデルであることが必要であるという形でとりまとめている。したがって、モデルは概ね地質モデルと詳細モデルではあるが、完全に数値と地質に分かれるかというと、そうなっていない。
地質の部分について確認を求めるのは、無理なことを求めていることになりはしないかということのご指摘は、個別に吟味をした経緯がある。一番最初の漏洩ルートとなる可能性がないことの確認はもう無理というところは、指摘をふまえて考えたい。
営力という言葉は、ドライビングフォースとしたい。

最後に委員長から各委員に確認し、個別の意見については、事務局で検討したうえで、座長と相談して本案をセットすることとなった。

お問い合わせ先

産業技術環境局環境政策課地球環境技術室
TEL:03-3501-1511(内3529)
FAX:03-3501-7697

 
 
最終更新日:2009年7月16日
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