経済産業省
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省エネ化と「省エネ産業」の展開に関する研究会(第4回)-議事要旨

日時:平成20年12月25日(木)10:00~12:00
場所:経済産業省別館11階会議室

出席者

中上委員長、片倉委員、久世委員、杉山委員、高村委員、筒見委員、中村委員、南部委員、西村委員、松橋委員、村越委員、山下委員、吉高委員、川島代理、原代理

議題

  1. 共通基盤としての人材について
    1. 事務局からの説明
    2. 高村委員からのプレゼンテーション
  2. 自由討議

議事概要

事務局より資料3、資料4、資料5に基づき説明。高村委員より資料6に沿ってプレゼンテーション。その後、自由討議。

ボトムアップによる省エネ推進体制の構築

  • エネルギー管理士について、省エネの専門知識に加え、地球温暖化問題、経済動向、エネルギー需給、コスト管理などの知識も複合的に持ち合わせた人材が必要ではないか。
  • エネルギー管理士制度について、現在はエネルギーに関する高度な技術的知見が求められるが、今後は幅を広げて、事務職でも取得できるような制度があればよいのではないか。
  • インハウスのエンジニアリングを育てるためには、数日間の講習で業態に応じた省エネ手法を伝承していく草の根的な活動を通じて中堅・中小企業の支援をしていくことも必要ではないか。
  • 省エネの人材育成には、(1)専門性を持った人材の育成、(2)経営トップ(CGO)の育成、(3)社員全員の環境教育等の意識啓発の3点がある。製品開発、サービス、営業など実際のビジネスにおいて取組を進める段階では、社員一人一人の意識によるところが大きい。よって、社員全体など裾野の広い人材育成、動機付けが必要ではないか。
  • 社内において、「エコマラソン」という取組みを実施している。これは、省エネを含むエコ活動の数値目標を各自で設定し、毎月、高い成果を挙げた社員を表彰している。活動内容は、オフィスでも家庭でも構わない。現在、社員の4割が参加。こうした取組みも、ボトムアップで省エネ意識を高めていく上で有効だと思う。
  • 広く省エネを進めていくためには、トップダウンに加え、草の根の大衆運動も重要。大衆運動に落とし込んでいくことで、自発的なチーム間の競争も定着することが期待できる。当社の工場での取組み経験から申し上げると、こうした取組みは時間はかかるが、意識が根付くと省エネ活動が一気に加速する。
  • ビジネスに結びつけていくための資格として、企業独自にエネルギー管理士資格取得を要件とする「省エネ診断士」の資格認定制度を設け、社員のエネルギー管理士資格取得の動機付けにしている。

トップダウンによる省エネ推進体制の構築

  • 経営層に直接アプローチできる金融機関に対して、省エネ投資に関するキャパシティ・ビルディングを行うことで、省エネ投資を更に進めることができるのではないか。
  • 今回の省エネ法改正によりエネルギー管理統括者の責任が明確になったが、実務を考えると、エネルギー管理士やエネルギー管理企画推進者で有能な人が経営層まで昇進できるようなキャリアパスの確立が重要ではないか。
  • 企業の省エネノウハウを外部へビジネスとして売っていく手法はマネジメント層でなければできない。また、省エネに関する知恵やノウハウがタダで海外に流出していく状態が本当によいのか疑問。企業がビジネスとして海外展開していくためには、こうした観点においてCGOの果たす役割が重要。
  • CGOは社内に設置することを前提としているように感じるが、中小・中堅企業などではそのような役割を置くことが一般的に容易ではない。このため、社外から制度化あるいは資格化されたCGOの役割を担うアドバイザーを招聘できるような仕組みを検討することが必要ではないか。
  • CGOは、エネルギー管理という役割だけではCEOやCFOに比べて責任範囲が狭いように感じる。省エネ投資や排出量取引、エネルギー調達などファイナンス面も含めてCGOの役割を広範に定義してはどうか。
  • 省エネの投資については、経営トップがコミットすることで、設備投資の意思決定や交渉が迅速になることが期待できる。その点からもCGOの役割は社会的に必要性があるのではないか。

国際展開

  • アジア各国は、まずは日本の経験を情報として提供してほしいという第一ステップがあり、次には日本の人材を活用したいという第二ステップに進む。アジア各国に展開するにあたり、日本からの人材派遣も含めて、昭和23年(熱管理規則の施行)以降蓄積してきた省エネ人材の活用が図れるのではないか。
  • 企業の省エネノウハウを外部へビジネスとして売っていく手法はマネジメント層でなければできない。省エネに関する知恵やノウハウがタダで海外に流出していく状態が本当によいのか疑問。企業がビジネスとして海外展開していくためには、こうした観点においてCGOの果たす役割が重要。(再掲)
  • 省エネ意識の低い途上国などでは、経営層レベルと担当者レベルに分けた階層別アプローチが重要。経営層レベルには排出量取引など金銭的メリットやリスク回避としての有用性を説き、担当者レベルには、省エネ・新エネの知識や技術、キャパシティ・ビルディングを同時並行に取り組んできた。特に大きく物事を進めるには、やはり経営層に働きかけて動かすことが必要。

その他

  • 省エネビジネスの展開という観点からは、産業部門のみならず、特に業務部門において省エネ人材のアウトソースを活用した省エネを推進していくことが重要。
  • 企業にとって、「環境」は未だに一般的にリスクマネジメントとして捉えられることが多い。このため、学生が就職活動で「環境」というと、企業側は身構えてしまい、そのような活動は行っていないと厳しい言葉を浴びることがあると聞く。企業においても、「環境」というよりも「エネルギー環境」という枠組みで「収益の源泉としてのエネルギー環境」として捉えていく必要があるのではないか。

以上

 
 
最終更新日:2009年1月27日
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