経済産業省
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二酸化炭素回収・貯留研究会CCS実施に係る安全基準検討ワーキンググループ、長期的な安全性確保検討ワーキンググループ合同会合(第1回)-議事録

日時:平成20年11月6日(木)10時00分~12時00分
場所:経済産業省別館3階第4特別会議室

議事概要

  • 三橋地球環境技術室長

    おはようございます。委員の皆様、もう既にお集まりでございます。限られた時間ですし、有効に活用するということもございますので、早速、開会といいますか、議事を始めたいと思います。ただいまから、CCS研究会の下に置きます安全基準検討ワーキング・グループと長期的な安全性確保検討のためのワーキング・グループの第1回合同会合を開催したいと思います。先週、およそこの時間に、この場所で、前に座っていただいています佐藤光三先生と松橋先生にも御出席いただいた形で、今回のワーキング・グループの親会合に当たりますCCS研究会を茅先生のもとで開催しました。その場で、ワーキング・グループ2つの設置と今後の集中的な検討が承諾を得られまして、今後、この場を利用して議論をどんどん進めていくということになっております。その内容については後ほど資料に基づいて御説明の上、皆様の御意見を再度いただきたいと思います。

    進行に入ります前に、進行に当たりまして、安全基準検討ワーキング・グループは東京大学の松橋先生、そして、長期的な安全性検討ワーキング・グループにつきまして、同じように東京大学の佐藤光三先生に座長をお願いするということで、あらかじめ内諾をいただいておりますので、差し支えなければ、互選ということで委員の皆様の御了解をこの場で得たいと思います。よろしいでしょうか。

    (「異議なし」の声あり)

  • 三橋地球環境技術室長

    きょうは、2人、座長がいらっしゃる形になるんですけれども、佐藤先生を中心に議事進行をお願いしたいと思っております。

座長あいさつ

  • 三橋地球環境技術室長

    始めます前に、両座長から一言ずつごあいさつをいただこうと思います。

  • 佐藤(光)座長

    東京大学の佐藤でございます。よろしくお願いいたします。

    本日は、お忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。

    事ここに至りましては、早急にCCSに関していろんなことを進めていかなければいけないと認識しています。安心ですとか、信頼ですとか、そういうことを醸成することが急務なんだと思っています。一般の方々の中での安心とか信頼はもちろんですけれども、このワーキングでは、これからCCSに参入しようと思っていらっしゃる事業者の方々にとっても、CCSという事業に入っていくことが安心であって、何の心配もなくやれるんだという枠組みをつくっていくようなことではないのかなと考えております。

    委員の皆様は多士済々いろいろな御知見を持っていらっしゃる方にお集まりいただいていると思いますので、そういうような視点も加えて議論いただければと思っております。よろしくお願いいたします。

  • 松橋座長

    東京大学の松橋でございます。

    佐藤先生は地質とかそちらのほうの御専門もありまして、二酸化炭素の地下貯留に関しては技術、安全性の問題等々にも本当の専門家でいらっしゃいますけれども、私自身はエネルギーシステムと温暖化の対策を20年ほどやってまいりました。

    話を余り長くしてはいけないんですが、90年ぐらいに、当時、私の上司であった石谷教授とともに二酸化炭素の海洋処分に関する技術的可能性評価という論文を書いたことがありました。当時はCO2の貯留処分というのは海洋、深海というのが主な話題でしたので、そういうことをしたことがありました。その後、こういった問題は海洋であれば海洋の専門家にお任せしようということで、私自身はエネルギーシステム、温暖化の対応策一般のほうに移ったわけです。20年くらいたちまして、こういう問題が現実の問題として出てきたということで、佐藤先生が言われたように、このワーキングは主にCCSの法制度面からの整備を、安全性ということをきちんと担保しながら検討していって、事業者が安心してこの問題に入っていけるようにつくっていくのがミッションだと思っております。何とぞよろしくお願いいたします。

本ワーキング・グループの公開について

  • 佐藤(光)座長

    座長ということですので、進行をさせていただきたいと思います。

    議題に入ります前に、配付資料の確認並びに資料2の審議内容の公開について、事務局よりお願いいたします。

  • 三橋地球環境技術室長

    お手元の資料、表紙に配付資料一覧という項目の紙を置いてございますので、それに従いまして、お手元の資料の確認をさせていただきます。

    資料1として、議事次第、日時、場所、本日の議題項目が書いてある紙。

    資料2が今回開きます会合の公開についての考え方。

    資料3がこの研究会の再開、すなわち親委員会の研究再開の中に、このワーキング・グループの検討内容、マンデートを記した紙がございます。これが資料3でございます。

    資料4が、先週の議論、ワーキング・グループの設置と検討の再開に際しまして、親委員会のCCS研究会からいただいた意見の主なものを箇条書にしているものを入れてございます。

    資料5が本日のメーンディッシュになるんですが、村井委員からプレゼンテーションの準備をしていただいていますので、その資料をワンセット、ちょっと分厚いですが。

    資料6に、A3の一つ大きい資料がございます。諸外国の規制を大きく項目別に、どこにどういう規制がおおむね書かれているかということを一覧にした表。

    そして、資料7、今後の検討の進め方に当たっての事務局からの依頼がございますので、それを最後につけてございます。

    資料に不足など、あるいは落丁とかありましたら、事務局にわかるようにサインいただければ交換いたします。よろしいでしょうか。

    それでは、資料2に基づきまして、公開についてでございます。このワーキング・グループの上位にありますCCS研究会で配付しています公開についてのペーパーと全く同一のものでございます。

    考え方は、議事録について公開、議事要旨も1週間以内に作成して公開するということです。経済産業省のホームページに審議会などの検討の経過を公開するページがございますので、その場を活用するということです。また、この場での配付資料も、あわせて公開することを考えております。

    それから、本日、後部の座席に現実に人がいらっしゃいますが、傍聴についても、これを原則として認めるような進行をしたいと思います。したがって、研究会の開催の日程についても、あらかじめ開催するということを事前に公表して、傍聴したい人の希望を募るような形態を考えております。

    今後の検討に当たっては、例えば地質構造にかかわるところなど、幾つか内容的に非公開としたほうがよいのではないかといったような議論があり得るところがございます。これは提供いただく情報の内容あるいは審議の内容にもよりますが、こういった点について非公開にするかどうかについては、各委員からの申し出はもちろん尊重いたしますが、原則として座長、委員長の一任という形を考えております。これが親委員会の基本的な方針でございますので、これに準じて、ならって取り扱うこととしたいと思います。

    もし御意見等ありましたら、この場でいただければと思います。

  • 佐藤(光)座長

    どうもありがとうございました。

    公開に関するということで進めさせていただきたいと思います。

委員の紹介

  • 佐藤(光)座長

    今回、2つのワーキングが設置されましたので、最初に委員の皆様から一言ずついただきたいと思います。1番目、2番目のワーキングそれぞれあいうえお順でお並びいただいているそうです。

    岩田委員から自己紹介を兼ねて、一言ずつお願いいただけますか。

  • 岩田委員

    電気事業連合会の岩田でございます。CCS全般担当しておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

  • 佐藤(徹)委員

    石油資源開発の佐藤徹でございます。専門は貯留層工学ということで地下のほう、入れるものの地層が専門になります。よろしくお願いします。

  • 澤田委員

    地震予知振興会の澤田でございます。私の専門は地震と地震工学のはざまみたいなところをやってまいりましたので、完全な地震屋でもございませんし、完全な地震工学屋でもございませんけれども、圧入に伴う地震の問題について、CCS事業そのものが潤滑に進むように努めてまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。

  • 鹿園委員

    慶應義塾大学の鹿園といいます。専門は地球化学、地質学ということで、CCSに関しては帯水層貯留のトラッピングのメカニズムといったようなことを研究しております。CCSに関してはいろいろな分野が絡みますから、総合的に判断しなければいけないと思いますので、なかなか難しい問題ですけれども、いろいろと勉強させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

  • 長谷川委員

    出光興産の長谷川と申します。会社のほうで環境と安全を担当しています。このCCSについても、これからの分野なので、しっかり勉強させていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

  • 松岡委員

    京都大学の松岡です。専門は地質工学と物理探査ということで、地下情報取得に絡んだ部門が専門ということで、ひとつよろしくお願いします。

  • 村井委員

    RITEの村井でございます。貯留研究グループを担当しております。RITEではもう一つ、化学グループというのがあるんですが、2つでCCSの推進を図っているところです。よろしくお願いします。

  • 熊谷委員

    日揮株式会社の熊谷と申します。よろしくお願いします。私どもは主に海外でのCCSプロジェクト開発に興味を持っておりまして、三菱総研さんと一緒にCCSのCDMの方法論を提出させていただいております。そういった際にも、安全性の考え方などについていろいろ考えさせていただきましたので、そういったところを微力ながら貢献できればと思っています。よろしくお願いします。

  • 島本委員

    国際石油開発帝石の島本と申します。専門は油層工学で主に地下のことを扱っております。海外の石油開発でも、そろそろCCSを具体的にやらなければいけない、もしくは計画をしなければいけないという状況にありますので、この場をおかりして勉強させていただきたいと思います。よろしくお願いします。

  • 薛委員

    京都大学の薛と申します。昨年10月までにRITEのほうで実際に二酸化炭素の長岡のプロジェクトにかかわっておりました。その後、京都大学に移りましたけれども、今後もこのプロジェクトにかかわっていきます。よろしくお願いします。

  • 當舎委員

    産総研の當舎です。バックグラウンドは地球物理で、特に地下に圧入するという観点にて、地熱を扱ってきており、地熱における圧入について地球物理的なモニタリング等にかかわってまいりました。産総研の中では、私以外にグループの中では地化学、岩石力学、土壌、岩盤力学等の研究をやっておりますので、そのようなところもお話しできればと思います。よろしくお願いいたします。

  • 福島委員

    電気事業連合会の福島でございます。火力発電を含めまして、技術開発全般を担当しております。岩田と分担しまして、両ワーキングに電事連から参加させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

  • 佐藤(光)座長

    どうもありがとうございました。

    本日は、柳先生、北村先生が欠席とのことです。

    それでは、議題に入りたいと思います。

本ワーキング・グループの開催趣旨について

  • 佐藤(光)座長

    まず、ワーキングの開催趣旨と先週開催されました研究会での意見等について、事務局より御説明をお願いいたします。

  • 三橋地球環境技術室長

    具体的に検討に入ります前に、2つのワーキング・グループの取り扱うべき検討項目とそのマンデートにかかわる内容について御説明したいと思います。

    その説明に入ります前に、大変事務的で恐縮ですが、次回のワーキング・グループの会合の日程調整のための日程に○×をつけていただく紙を、後ほどのプレゼンテーションの時間を含めて、委員の皆様に回覧してチェックをしていただくような形をとりたいと思います。11月の後半で日程を調整したいと思いますので、御協力をよろしくお願いいたします。

    それでは、資料3と4に基づきまして御説明します。

    資料3が今回のCCS研究会の再開についての趣旨を書き記したものでございます。特に昨年、このCCS研究会、親委員会のほうで中間報告を取りまとめた後にも、温暖化をめぐります分野には大きく動きがございました。特にG8の先進国首脳会議の議長国を務めたこともございまして、その内容にもこのCCSは大きく言及されております。これは日本の議長国としての意向も大きく反映されたものとなっております。

    その大きなものとして、1ページ目の真ん中に書いてございますけれども、首脳宣言の中に「2020年までにCCSの広範な展開を始めるために、2010年までに世界的に20の大規模なCCSの実証プロジェクトが開始されることを、強く支持する。」という記述が盛り込まれております。

    その後でございますけれども、7月末に閣議決定で福田前総理の「低炭素社会づくり行動計画」の中で、このCCSについても大変強いメッセージが入っております。その内容を御紹介しますと、「2009年度以降早期に大規模実証に着手し、2020年度までに実用化を目指す。」という記述になっております。この背景には「Cool Earth-エネルギー革新技術計画」の検討、その中身としてのロードマップの策定などの内容がありまして、ここにこういった文章が書き記されるに至ったということでございます。

    一方で、世界に着目しますと、国際的にもCCSを実施するための環境整備は精力的に進められているという状況にございます。国際的にもEUあるいはアメリカといったところで制度をつくっていくという試みが行われておりますが、長期にCCSの挙動をどう責任分担して管理するか、モニタリングするかといったようなことの予見性の低さあるいは負担の大きさが見えにくいことなどが一つの障害になっているというのが、事業化に当たっての障壁であるというふうに私どもは認識しております。

    ページめくっていただきまして、2ページ目の真ん中ぐらいのところに書き記しておりますけれども、日本国内に注目しますと、これから実証を実施するというところに来ておりまして、そのための予算要求も並行して行っているのが私どもの現状です。

    これを実際に実施するに当たっての規範といいますか、安全性あるいは環境面において配慮すべき事項、そして、何といっても、貯留する地層、その地質構造といったようなところについて、具体的にどういったところでやれば大丈夫なのかということについて、専門家の皆様の意見をいただいて、きっちりと判断をしていくというところが大変差し迫ったところに来ているということでございます。

    ここに書いてございますように、貯留の候補地が備えるべき地質の条件と候補地の検討のために必要な情報が何であるか、それから、CCSを具体的に運用あるいは実施していく過程で、安全面、環境面においてどういったことを検討すべきかという、この2つを大きなテーマといたしまして今回、CCS研究会の下にワーキング・グループを設置するという運びになったということでございます。

    具体的な検討項目を2ページ目の下から順番に書いてございます。大きく(1)(2)(3)(4)(5)とあるんですけれども、順番にごらんいただきますと、候補地が備えるべき地質の条件ということで、貯留量あるいは圧入可能か、あるいはそこにCO2を保留しておくといいますか、保持しておくことが可能かと。あるいは、近隣の排出源がどうなっているか、そこからの輸送あるいはそこでの回収といったことの条件がどうなっているかということも考慮要素に入ってくると思われます。

    3ページに進んでいただきますと、CCSを実施するに当たっては当然、事前に地質の調査を掘削などを通じて行うということが必要になると思われますけれども、そういった場合の追加で地質調査を行う際にとるべきデータあるいは、そこで確認すべき追加事項が何であるかということを整理できないかということ。そして、ごくごく当たり前の話でありますけれども、圧入施設ほか関連の施設を設置し運用するに当たって必要な安全性確保の規範は何であるかといったようなことをしっかり検討したいと思います。

    (3)以降が主としてCCS、穴を掘って圧入を開始して、その後、挙動をしっかり見ていって、異常に対処するというプロセスでございますけれども、二酸化炭素を圧入する坑井の掘削の安全性、それから、実際にCO2を圧入する場合、そして、それを貯留しているときの安全性の基準、これはすなわち圧入の際の圧力とか、圧入井の腐食あるいは壊れていないかといったようなことをどうやって見ていくかということ。

    それから、先般の海防法の改正でも大きく政令に書いてございます二酸化炭素の基準ですね、すなわち二酸化炭素が占める濃度といったような議論も、その中に入ってくるということでございます。

    それから、貯留開始を行った後、どのような形でモニタリングをするか、そのモニタリングの計画をどうやって策定していくかということ。そして、欧米でも検討されていますルールの中にも入っています、異常がわかった場合あるいは異常が発生しそうな場合、この異常というのは主として漏洩が検知できそう、あるいは漏洩のおそれがあるようなケースに、どういう措置をとるべきかといったような行動計画、そして、長期的に貯留を終えた後の坑井閉鎖と、その後の安全性確保のあり方といったところが運用にかかわることになります。

    ページをめくっていただきますと、関連して横断的なところになりますけれども、今回の検討に当たっては諸外国の規制、これはアメリカ、欧州といった規制を新しく書いて導入しているところに加えて、既存の法令によって対応を試みようとしている部分も含めて、ノルウェーあるいはオーストラリアなど、EORで活動を行っているところの関連の法規についても可能な範囲でその基準をきっちり分析して、横並びをしっかり見ていくということもやってみたいと思います。

    それから、当然のことでありますけれども、国内の関連法規ということで、ここに幾つかサンプルを書いてございます。海防法、鉱業法、鉱山保安法、そして輸送に関連しては高圧ガス保安法といった法律も関連してくることが幾つかの事例でわかっておりますので、こういった関連の条項のどこの規定がどういう形で触れるかということを明らかにしていくことも、今後のCCS事業の実施に当たっての制度的予見性を高めていくことにつながると考えております。

    この検討の方法ですけれども、今回、合同のワーキング・グループを設置しておりますが、基本的にはワーキング・グループそれぞれ必要に応じて相互の情報交換と合同開催をしたいと思っていますが、それぞれのワーキング・グループ、月1回程度を目安に開催していきたいなと考えております。

    これが趣旨の紙の御説明になります。あわせて、資料4に基づきまして、CCS研究会で同じ資料を説明しました際に出ました意見を、簡単ではございますが、御紹介したいと思います。番号振ってございますので、項目順番に触れたいと思います。

    今般の検討内容の確認が(1)にありましたが、1つの議論として、2番目にありますように、このワーキング・グループ、2つの役割分担でございます。先ほどの資料の検討すべき事項の(1)と(2)について、1つ目のワーキング・グループ、すなわち安全基準検討ワーキング・グループ。そして、(3)の運用以降、(3)を主として、長期的な安全性検討ワーキング・グループのほうで検討するという役割分担を現在考えております。これに関連しまして、相互に関連があるということで、相互の緊密な連携と合同会合の開催などの工夫が必要であるということが指摘としてございました。

    それ以外に、過度な規制がさらにCCSを実施しにくくなるということがないようにすべきだといったような意見。これは(3)ですが、少し類似しているんですが、4番目に、CO2というものの特徴、これはすなわち他のいろんな有害廃棄物とは特徴が大きく違うんだというところを十分に念頭に置くようにということ。

    それから、〈5〉として書いてございますのは、これまでも経済産業省あるいは環境省の場で設置した場所で、いろんな検討が行われてきているので、それらを有効に活用して、ゼロからやり直すとか繰り返すようなことがないように、効率的に情報をシェアして行うようにということなどが議論としてございました。

    特に〈8〉〈10〉〈11〉などに関連してくるんですけれども、今回のワーキング・グループにおけます検討の内容、来年度から実証事業に着手するというのに当たって、必要な基準をしっかり考えていくということであります。将来の事業化のための制度を考えるのかといったような役割、短中期を見ているのか、長期を見ているのかといったところも議論としてございました。主として、足元のところをしっかり見て、実証事業を実際にやりながら、その基準なども十分に見直していくということで取り組んではどうかという形で、先週の議論は事務局からお話しさせていただきました。

    その際、経済性は考慮するのか、しないのかといったこともあわせて議論になりました。実証であるので、経済性よりも技術だろうという議論もありましたが、もちろん国費を使う実証である以上、経済性についてもしっかり配慮すべきであるということの意見もあわせていただいたということでございます。

    最後、〈15〉に少し触れますが、やや毛色の違う意見です。今、ここでの議論はよしとしても、将来的には、日本というのは貯留には限界があるので、将来的な貯留規模を考えると、国際協力を絶やすことなく、どんどん精力的にやることも忘れずにやってほしいといったようなこと、直接的ではないんですけれども、などの御意見をいただいたということでございます。

    以上、資料3と4の御説明をさせていただきました。

  • 佐藤(光)座長

    どうもありがとうございました。

    今の説明に対しまして、何か御質問、御意見等ございましたら、ちょうだいしたいと思います。いかがでしょうか。

  • 當舎委員

    短・中期か、ないしは長期かということで御説明があったのですが、短・中期ということで地質的な条件を考えますと、海と陸ではあるものは同じだし、あるものは違いが出てくると思います。従いまして、短長期を考えますと、当面は海底下への圧入を検討すると考えてよろしいんでしょうか。

  • 三橋地球環境技術室長

    ここも委員の皆様の議論と、来年度の実証事業に着手するところのサイトと連動しますが、少なくとも私、だれとも相談していないんですけれども、その両方できれば並行して書き並べていきたいと思います。

    条件が違うことも念頭に置いて、例えば貯留する層を一つとりましても、もちろんキャップとかシーリング層がしっかりあるというのは当然ですけれども、その層が帯水層の場合と枯渇あるいは十分ガスを抜いた後のガス田を対象とするかによっても条件は変わってきますので、その可能性が複数あるのを念頭に置いて、それらをいずれも拾えるように頑張って必要なルールをここで定めていけるように努力したいと思います。

  • 佐藤(光)座長

    今の御質問の海底下の地層なのか、陸域なのか、今、御回答ありましたようなことなんだと思うんですね。それもそうですし、今回は実証試験を見据えて短期、中期をメーンに考えるということですけれども、とは言いながら、今回決めたことは必ず次の何かのときに絶対リファーされるわけです、長期のときにも短期のときはこうだと。

    ですから、今回のが短期だったし、例えば海だったからこういうことだったんですよというのは説明もなかなか難しいですね。これは例外的なんだと。もちろん、必要であれば、そういうことをきちんとうたって、今回はこうであるということはうたうべきだと思うんですけれども、覚悟しないといけないのは、今回、ここで決めることはかなりの波及効果があるんだということを念頭に置きながら議論していただくのがいいんじゃないかと思います。

    親委員会でいろいろと言われておりますが、異論なり反論なりございましたら、今のうち。

  • 三橋地球環境技術室長

    私、運営といいますか、ワーキング・グループそれぞれ月1回ずつと申し上げましたけれども、既に委員の一部から御希望いただいていまして、委員の相互の乗り入れといいますか、御希望あって、日程も合えば、メーンテーブルでもう一つの、皆様に仮置きしていますワーキング・グループでないほうにも御出席いただいて、同じように委員の立場から御意見をいただけるような設定をしたいと思っていますし、タイミングを見て合同の会合も開催して、全体でディスカッションできるようにしたいなというふうにも思っています。

  • 佐藤(光)座長

    どうもありがとうございました。

    趣旨等々、御理解いただけたということで検討を進めていきたいと思います。

長岡実証試験の成果と今後の課題

  • 佐藤(光)座長

    先ほどの親委員会からの指摘にもありましたように、これまでの成果等々を十分に活用してということがございました。そういう意味で、本日はRITEの村井委員から、長岡で行いました実証事業の成果並びに、今後の実証実施に当たっての安全面等の検討課題についてのプレゼンテーションをお願いしております。時間の関係で11時15分ぐらいまでをめどにお話ししていただければと思います。よろしくお願いいたします。

  • 村井委員

    RITEの村井でございます。

    本日は、RITEの成果の中から、このワーキング・グループにとって参考になるようなことをチェックアップするようにということでございましたので、項目のチェックぐらいになっておりますが、よろしくお願いします。それから、本当は、私はこの分野の専門家ではありませんので、独断と偏見でRITEの成果報告書を読み直して、そこからピックアップしたことをお話しすることになります。その点、よろしくお願いいたします。

    本日は、最初に長岡の実証試験の概要をおさらいさせていただいて、その後、大規模実証へ向けての参考になる知見をまとめましたので、サイト選定、CO2圧入法、CO2挙動の把握、サイト閉鎖という順番で御紹介していきたいと思います。最後に課題を整理したいと思います。

    現在考えられている日本における帯水層貯留は、左側にありますような岩野原でやった陸域の貯留に対して、今後、こういった海域の貯留が考えられると思います。特に海底施設から注入する、あるいは大偏距掘削で入れるという技術ではないかと思っております。

    こういう技術のポイントですが、圧力と温度の相図でいくと、こういう超臨界状態にすると、コンパクトにCO2を圧入できるということです。実質的な地化学的な条件としては、800m以上の条件が必要です。大雑把に計算しまして、250分の1ぐらいに体積が圧縮できるということでございます。

    その場合に、上にシール層があるということが条件になりますが、もう一つ、入れたCO2の量でございます。岩野原の場合、1万トンぐらいですと、帯水層の厚さを10mぐらいで想定しますと、大雑把に言って、260mぐらいの直径の範囲があれば圧入できるのではないか。これは非常にラフな推定で、CO2の溶解度ですべて溶解した場合の水の体積みたいなものから計算しているわけでございます。そのときに、例えば1000万トンですね、100万トンを10年間で1000万トン圧入するとなると、貯留層の厚みが50mあっても、直径が7.4kmぐらいになる。こういうイメージの世界じゃないのかなと思っております。

    実際に岩野原でやったのは、こんな地上設備をつくりまして、1100mのところへCO2を入れて、圧入井の周りに3本の観測井を掘って、CO2の挙動を観測しました。圧入したCO2量は1万400トンで、圧入レートは20トンから40トン/日でございました。この観測井2と3の間で、坑井間弾性トモグラフィーというのを行いました。世界で初めてこういうCO2の2次元分布の画像を把握することができたということになっております。

    これらのいろんな成果があったんですが、当初のねらいは、日本において本当に地中貯留ができるんだろうかというところから話が始まっておりまして、その結果、圧入性を確認できたということと、偶然発生した新潟県中越地震でも異常がなかったという結果を得ております。さらに、いろんな観測を行いまして、CO2の挙動を確認し、そのデータをもとにシミュレーションを行って、1000年後のCO2分布の予測に成功しております。

    ここまで来て、これの成果は一体何かということを見直しますと、要するに、我が国においても帯水層貯留ができるという基礎的な知見を得たという段階ですので、今後、さらに10万トン以上の大規模実証が必要であろうとか、安全性評価手法の開発、あるいは全国でどれだけポテンシャルがあるのかといったところへ展開していくものだというふうに、この成果の意義を考えております。

    岩野原の仕事は2000年、平成12年から始まりまして、2004年に一たん終わっております。最後の2年間のところでCO2を圧入しております。その後3年間、モニタリングを継続して、その他の研究とあわせて安全評価手法の開発に注力してきたつもりでございます。一方、いろんな想定モデル地点の調査とかポテンシャル調査等、有効性の評価をやって、総合評価を行い、実適用へ向けた技術実証への進展を期待したところでございます。

    いよいよ本論でございます。大規模実証試験というのはどういうイメージかということでございます。この表は、一番下にサイト選定・サイト認定というのがあります。それを行ったとして、その年を最初の年とした場合、少なくとも9年間ぐらい大規模実証はかかるだろうということでございます。

    サイトが選定されたら貯留層の評価に入って、シミュレーション、ボーリング、総合評価、試料の分析、圧入試運転、圧入運転、3D震探と、最終的には隔離量の評価等をやって、このあたりで圧入するということになります。5年ぐらいかからないと、実際に圧入に入れないという予測でございます。

    こういった圧入をするためには、回収・輸送・圧入設備を順次準備していく。準備していくときにも、既存の排出源からCO2を取る場合は、既存の排出源が休みのときに工事をするというような組み合わせの問題も入ってくるのではないかと予想しております。

    最後に、どこでとめるかは別ですが、サイトの閉鎖という課題があります。

    こういったことを頭に描いておきながら、RITEでやりました成果報告書にずうっと目を通しまして、サイト選定の項目に関することをピックアップしたのが、この結果でございます。サイト選定は、最初に試験地点の評価、もう一つが貯留層の評価と、2つに大きく分かれると思います。

    まず試験地点の評価という点では、こんな手順でやったのではないかと記録から伺えます。最初に、図1という、これは貯留層の地層の凹凸を見るような図を取り出してきまして、貯留できるところはどういう地層かを把握して、例えばA、Bの断面をここに出しておりますけれども、そのうちのどの地層にCO2を入れるのかという検討を行って、場所の選定をやったりしております。もう一つ、活断層があるといけませんので、活断層はどのあたりに分布しているのかを調べたりしております。

    対象層としては、シール性が高く、連続性を有すること、深さは先ほどの技術ポイントにありましたように、800m以上のところ、もう一つは10m以上の有効性を持つ層。この10m以上というのは、先ほどの貯留ポテンシャル量、貯留量ですね、目的とする貯留量から考えていくと、10m以上の厚さが必要だということから、こういう数字が出てきたんだろうと思います。それから、緩やかな地層とか、活断層はどれぐらい離れたところという話がございます。

    これ以外にも、予算の面からとか、こういう実証試験をやるときの期間ですね。RITEのプロジェクトでは当初、5年計画で進めていますので、実際に圧入できる期間は一、二年ではないかということも考慮に入れて圧入量を絞り込んでいったんだと思います。

    予算的には、CO2をどこから持ってくるかということで、近くから持ってくるという案もあったようですが、最終的には、CO2は購入するということになりまして、そういうことから予算的には3億円ぐらいかけてもよいということで絞り込まれたと思います。

    それから、モニタリングのほうですね。入れたCO2をどの程度の精度で把握できるかということから、当時は10ないし20mぐらいで検出できるのではないかということを考えて、そうすると、少なくとも直径200mぐらいの範囲が必要だと。そうなると、1万トンから2万トンぐらいじゃないかとか、そういうようなことがあって、いろんなことを考慮して圧入量を決めていったのではないかと思います。また、地下で非常に広く広がると社会的な理解も得られにくいということもあったんだろうと思います。

    いずれにせよ、1万から2万トンぐらいのところに最終的には落ちついて、そこで20トン/日から40トン/日ぐらいで圧入したら、一、二年で終わるという、そういうようなことを総合的に考えられて、先ほどの10mぐらいの地層が必要だということが出たのではないかなと思います。この辺は、当時の委員がおられますので、後で御議論いただけたらと思います。

    もう一つ、断層はどれぐらい離れている必要があるかという話です。当時の成果報告書の記録では、面積1.5km2の範囲と書いてあるんですが、資料の37ページにポンチ絵を出しております。貯留層へ断層が入ってくるときに、角度60度ぐらいで入ってきたとしたら、一体どれぐらい地表で離れている必要があるかということから、その半径を割り出して、それで面積に換算したのが1.5km2という数字ではないかと思います。こういう項目を検討してサイトを決めたようでございます。

    そのほかにも、試験場所として望ましいこと、実際に作業をする人の要件ということを考えて、最終的な判断が行われております。

    次に、貯留層の評価です。目的はCO2の圧入ができるかということであり、また、できたかどうかを評価するためには、CO2の挙動を観測する事前のデータが必要だということでやっていることでございます。そのためには、地形とか、その他の情報を既存の資料から集めてくるということと、実際に現地試験あるいは室内試験を行って工学的特性を調査する。こういうことをやっております。坑井を掘削する段階で現地試験、室内試験を表1のような項目について行ってデータを集めております。

    それから、地圧・地温に関しては、深くなるとどういうふうに地圧が上がっていくか、温度が上がっていくかというデータを取って、それによって超臨界の状態になるかどうかとか、そういう条件を確認しております。

    もう一つ、貯留層の評価については、層厚と連続性から一体どれぐらい入るかということも当時、問題だったと思います。これは別途やっていた賦存量調査の検討と同じ技術的な評価をしております。

    一方、ここのところに入れる場合に、貯留層が破壊するといけませんので、その破壊圧を測定するためのステップレートテストとか、圧入する速度が本当に20トン/日とか40トン/日が得られるかどうかということで、揚水試験のデータからその可能性を割り出したりしております。もう一つ、シール層の評価としては、シール層の破壊が起こるといけませんので、どの程度シール層は保持する能力があるかということで、スレッシュホールドの測定をやったりしております。

    そういう準備が整った後、CO2の圧入の段階に入っております。圧入準備をして、圧入と観測をやり、たまたま起こった地震の影響を調べたりしております。圧入の準備の段階では、圧入の運転計画をつくって、設備の設計、施工、試運転をするということが目的ですが、そのためには地中の挙動をこの段階からもう既に予測する必要がありまして、圧入井の掘削前、掘削後、観測井の掘削後といった段階でシミュレーションをそれぞれやり、最終的には連続圧入する直前でCO2の挙動予測をやっております。

    図1はその段階での当時の予測図でございます。圧力の挙動、CO2の分布、どれぐらいたったらCO2が観測井へ到達するかの時期の推定、圧力の上昇はどの程度いくのかといったようなことを予測しております。

    運転計画のほうの作成では、当時は8000トンから1万トンぐらい、どの量に落ちつくか検討している段階だったと思いますが、運転条件、供給計画、設備の運用計画、運転要領、異常対策等をやって計画をつくっております。

    この中で、運転条件表を検討しておりました。これは、後ろの補足資料につけておりますが、39ページの表でございます。圧入速度と坑口での圧力の関係から、どの条件で通常運転し、最低運転はどの段階、最高運転はここまでという条件表をつくって、それをベースに設計をやっております。

    もう一つ、圧入設備の設計段階では、適用法規を考えて基本設計を行っております。適用法規につきましては、41ページ、最後の資料ですけれども、そこに当時検討した法規が列挙されています。ただ、ちょっと残念なのは、当時どの条文を使ったかというところまで記録がなくて、再度調査中でございます。

    こういった設計をしまして、設備の運用の検討を行い、この中では無人運転でやるということが条件になっておりました。あと異常時にはどういうふうに停止させるのかということを検討して、設計、施工を行っております。

    施工の段階では、終わってから試運転をやっております。性能確認、運転確認の後、シャットダウンテストとか、ふぐあいの対策を行っております。この段階でのふぐあいというのは2つほど出てきておりました。1つはダイアフラムの破損があったということ、もう一つは加圧ポンプの起動力不足が起こったということがありました。この点は実際に運転を始めてからもあったように記憶しております。

    こういった準備をして、圧入準備を済ませて圧入に入っております。別紙1は、14年度の段階での計画案でございます。

    圧入と観測の段階ですが、この段階では圧入できるかどうか、観測データを取るということが目的でございますが、圧入運転は、最初は20トン/日で、後半40トン/日で行っております。この図の青い線が累積圧入量でございます。最終的には目標の1万トンを達成しております。途中で、加圧ポンプ、先ほどのトラブル等も起こっております。それらの対策をとって無事終了ということになっております。

    観測のほうは、圧力温度の観測、坑井間弾性トモグラフィー、物理検層。物理検層は、こういった写真にありますような観測を行ってデータを取っております。そのほか、微動観測。圧入基地の圧入井からちょっと離れたところに地震計を置いて微動観測、それから観測井の中にハイドロフォンを設置して微動観測をやっております。

    それから、圧入状況の調査というのでは、実際に圧入している圧入井の中の圧入ポイントで、どういう深さ方向のCO2の圧入速度分布があるかをはかったりしております。

    それから、圧入終了後の調査としては、観測井のセメントへのCO2の影響調査とか、坑井周辺の調査を行っております。もう一つ、2.に書いております地下水の採取試験をやっております。本当に地下にCO2が入ったかどうかを現物で確認しようということで、観測井に穴をあけまして、そこで採水して、採水した水の中のCO2を確認しているという検討をしております。これは観測井に穴をあけるわけで、そのための準備、観測井の穴を後で塞ぐことができるかどうかということも準備万端確認した上でやっております。また、その穴は十分閉鎖できたという確認も最終的には行っておりますが、そういった地下水採取実験を行っております。

    こういった観測を平成15年7月から17年1月11日までの間でやっております。その工程としては、別紙2にありますような手順でやっております。特にCO2圧入で特徴的だったと思われるのは、物理検層を何度も何度もやって、CO2がどの段階で到達するかをキャッチしようとしたところが、この実証試験の特色だったのではないかなと思っております。

    次に、圧入中に起こった地震による影響でございます。10月23日に起こっております。1日置いて、25日には緊急のワーキング・グループを開催し、それから調査して、11月19日には長岡市へ状況を報告し、11月30日にはどういう対策をするか、問題なかったという調査結果を市や町へ報告しております。それらの結果、最終的には経産省の了解をいただきまして、12月6日から圧入を再開しております。

    この地震直後の対応でございますが、地震発生に伴う停電を検知して、圧入設備は自動停止したというのが現状でした。現地での震度は、後でわかったんですが、705gal。その時点では、近くの帝石さんのプラントで715galという情報が即入ってきまして、それを参考に大丈夫だろうかという検討をした記憶がございます。現地では、もう一つ、担当者がバルブを閉止されて、これがよかったのではないかというコメントも後で聞いております。

    地震影響の調査では、物理検層とか、坑底圧力の観測、気密の確認、機器動作確認、そして余震の傾向を確認して状況を判断いたしました。地震後のデータの取得でございますが、無停電電源装置によっていろんなデータが取られたりしております。これも一つのよかったことではないかと思っております。

    もう一つ、この地震の結果として、周辺地震活動への影響はあったのかどうかという課題が出てきております。そのために圧入前後の地震発生状況の比較を微動観測データをもとに解析したり、近くの地震のデータを用いて関係があるかどうかを調べたりしております。それが図2で、ほぼ圧入の影響はなかったという結論になってきておるんですが、こういった課題が出てきております。

    次に、CO2挙動の把握でございます。モニタリングに関しては、圧力、温度の観測、物理検層、坑井間弾性トモグラフィーの観測等をやっております。この中で、坑口の圧力と温度のデータがございます。坑口では4.8MPaぐらいから7.2MPaぐらいで入れていたというデータがございます。これは他の地下へ物を入れるプロジェクトとの比較のときに出てくる数字で、そんなに大きな圧力で入れていたのではないということを認識していただけたらいいかと思います。

    それから、物理検層によって得られたデータは非常にたくさんあるんですが、例えば図2のように、これは比抵抗の分布図を縦軸に深さ方向、横軸に時間軸であらわしたものですが、地層Dに入ったCO2が下のほうへ移動したり、圧入終了後、逆に水が入ってきたりといった、地下でのCO2の挙動が、手に取るようにとまでは言えませんけれども、よくわかってきたというデータが得られております。

    そういったモニタリングの一連の結果がございますが、もう一つ、坑井調査をやっております。坑井調査では、まず圧入井における検層をやっております。これはRSTとか中性子検層というので、圧入井の周りの状態がどうかということを検層しています。

    もう一つは、観測井の坑内調査をやっております。観測井の坑内に水があるんですが、それの水位が低下するような傾向が見られたりしたので、何か観測井に異常があるのではないかということで観測井の坑内の健全性調査等をやっております。セメントのボンディングあるいは内面の観測等をやっております。

    図3というのは、そのうちの2号井の内面の写真でございます。7、8、9のところに亀裂のような映像が観測された。これは圧入している深さ1100mとは違って、さらに100mぐらい深い1200mのところでの話ですが、FRPと鋼管との継手のすぐ近くで、こういう異常が見られたということで、これが坑内の水位低下に関連しているのではないかと推測しております。

    この表は、18年度までに行った観測のリストでございます。

    次に、そういったデータをもとに、どういったシミュレーションをしたか。圧入するまでにも、いろんなCO2挙動の予測をしておりますが、連続圧入してからのいろんなデータもあわせてシミュレーションを行っております。

    この場合に、実際の物理検層等で観測された結果と計算結果とのマッチングということで、ヒストリーマッチングをやっております。CO2が観測井へいつ到達したかというデータと、実際にシミュレーションした結果の予測値が合うかどうかということから始まっております。坑底圧の圧力上昇は非常によく一致するというデータが得られております。

    図1に出しましたのは、その圧力ではなくて、CO2の飽和率。素人的に言うと、CO2の濃度と言っても、ガス状態の濃度あるいは超臨界状態の濃度と言ってもいいんですが、その飽和率を縦軸にとった場合の横軸の時間変化を見ているわけです。

    計算では、深さによって違うんですが、この線でかいたような予測に対して、実際の観測値は点で示されております。大雑把には到達時間は合っているんですが、飽和の濃度というか、飽和率というのは若干違うという。現在のシミュレーション技術では、この程度のところまで来ていると言えるのではないかと思います。さらに、高精度化が期待されているところかと思います。

    こういったヒストリーマッチングをして一体どういうパラメータが変動要因になっているかということで、そのリストアップをしております。そのパラメータの信頼性をどう評価したらいいかということで区分けをしております。信頼性の高いものとしては、地質構造とか層厚等がありますけれども、低いものとしては浸透率、地層の中への浸透のしやすさというパラメータが水平方向のデータ、あるいは垂直方向のデータとの比率、あるいは不均質性といったものの把握がまだ不十分だとか、孔隙圧縮率とか相対浸透率とそのエンドポイント、地化学パラメータといったようなところが不十分なために、こういった不一致があるのではないかという評価を行っております。

    しかし、図2のように、圧入直後のCO2分布と1000年後の分布をこういったふうに絞り込んで成果を出しております。このバーが150mぐらいですので、数百メートルの範囲内におさまっているという結果が得られております。そのことから、岩野原のCO2はそんなに大きく移動することなく、安全に貯留できるのではないかと推定しているところでございます。

    シミュレーションのほうでは、安全性とか環境影響のほうの予測もやっております。地層水の流れがある場合に、その流れによってCO2はずうっと離れたところから漏れ出てくる可能性はないかという極端ケースの評価を行ったりしております。それから、上部塩水層へ一たん入って、さらに海底へ漏れていくようなケースを想定して、断層帯の幅が25mぐらいあって、1mdぐらいのときにはどのような海底流出が考えられるかということで、図3のような流出速度を割り出しております。

    この結果をベースに、さらに海水に解けたCO2がその近くの生物に急性影響としてどの程度影響するかを試算して、それが急性影響を無視してもいいようなレベル以下であることを確認したりしております。

    あと、メタン湧出ケースの断層への透水試験とか、そういうようなアナログ評価等もやって安全性、環境影響の予測をやっております。このあたりはまだまだ不十分で、これから安全性評価のために研究していく課題があるのではないかと思っているところです。

    最後にサイト閉鎖の関係です。現在の岩野原の設備は地上設備を撤去して、圧入が終わった後、モニタリングを継続しましたが、そのモニタリングも現在、やめている段階でございます。ただ、実際の坑井、圧入井、観測井とも、まだ閉鎖はやっておりません。現在、設備は帝国石油さんへ移管しましたので、帝国石油さんのほうで管理していただいている状況でございます。

    坑井封鎖の技術に関しては、エタノールベントナイトで封鎖してはどうかという提案がございまして、そのための模擬坑井試験なんかをやったりして検討は行いましたが、これを採用するといいという結論にはなっておりません。

    もう一つ、坑井封鎖に当たって課題となりますが、長期の安全性は確保できるのかということから、安全性評価をやっております。そのベースは、何といっても貯留メカニズムの研究でございまして、その辺は基礎的研究をいろいろやっております。

    次のページの別紙5に、やっている内容を書いております。きょうお配りした資料には18年度までのものしか書いておりませんが、昨日、急遽つくった19年度までの資料も含めたものができておりますので、後で差しかえていただけたらと思っております。

    長期安全性評価に関しては、シール層の評価、断層の安全性評価、これは文献調査の段階です。それから、海域へのCO2漏洩影響評価。これは先ほど言いました海底へ出てきた場合にどんなCO2の濃度分布になるかという予測をした、図2に示すような結果でございます。赤線が生物への影響のない濃度ですが、それに対して想定されるケース、妥当だと思われるケースはほとんど影響がないほうに寄っているということでございます。

    リスク評価をどうしていくのかという点では、FEPのデータベースを構築するところまでは来ておりますが、漏洩時のモデル計算ということまではやっておりません。

    それから、漏洩時のエンドポイントについての検討及びそのデータをまとめたようなものはあります。

    地中挙動予測手法の高精度化ということでは、メカニズムの研究、シール層の健全性評価等々、産総研さん、電中研さんの御協力を得てやったものが残っております。そういった知見が得られております。

    今後、大規模実証へ向けた課題を考えた場合、RITEでは大規模実証の目的はこんなふうに考えております。1つは、何といっても低コストのCCS技術を評価するために、コスト試算のデータを得ることが大事じゃないか。2つ目に分離回収から地中貯留まで一貫システムの検証をすること。3つ目がCO2挙動予測等の検証と技術指標の確立。貯留量による差異、特に1万トンから10万トン以上の規模になったときには貯留挙動が変わってきますので、それを確認すること。4番目に、例えば大偏距掘削なんかをやるとすれば、そういった技術的な実証ということではないかと思っております。そうなると、それぞれのステップにおいて、青色で示したような項目をチェックする必要があるのではないかなと思っているところでございます。

    あと、基礎的には安全性評価手法の確立ということで、いろんな課題があると思っております。もちろん、こういった研究のベースには基礎的研究として、左下に書きましたシミュレーション技術の開発やモニタリング技術の開発があると思っているところです。

    このワーキング・グループで、論点というか、課題として最初に三橋室長からお話がありましたところに対して、ただいま御説明しましたいろんな成果というのは、どんな参考になるのかということで当てはめてみました。

    お手元の資料も、このスライドの資料もページ番号が一つ小さい数字になっております。最終バージョンをつくったときに、ページ4に新しい図を一枚入れたものですから、ページ番号が一つ若くなってしまっております。

    それぞれ論点に対して赤で書きましたようなところはRITEの成果報告書に参考になるような資料がありますが、何も書いてないところは今後、調査する必要があることではないかということで列挙しております。それぞれのワーキング・グループでいろんな課題がございますので、それぞれに参考にしていただけたらと思うところでございます。

    最後に、RITEの成果報告書は非常に膨大で、かつ年度をまたいで読まないとわからないものですから、そういったものを通して一体どういう成果があったのか、8年間のまとめをつくっているところでございます。近々お配りできるのではないかと思います。

    もう一つ、きょう御出席の委員の薛さんが非常に御努力された資源・素材学会の小特集がございます。これは技術的に非常によくまとまっているものでございますので、参考にしていただけたらと思っているところでございます。

    以上でございます。

  • 佐藤(光)座長

    どうもありがとうございました。

    8年間の内容を、御無理言って簡潔にまとめていただきました。それから、課題も指摘していただいたとおりでございます。

    委員の皆様から何か御質問等、コメント等ございましたら、お願いしたいと思います。

  • 鹿園委員

    4ページの左下の図で、帯水層の直径というのがあるんですけれども、そういうものが帯水層厚であるとか空隙率、帯水層の直径とか、そういうものが決まると貯留量が決ってくるようなお話だったと思うんですが、帯水層の直径はどういうふうに決められているのかがわからなかったんです。地層の安定性とか連続性とか、そういったようなところから決められているのか。

  • 村井委員

    全くそうじゃなくて、単に幾何学的な計算をしただけでございます。例えば1万トンのCO2貯留だとすると、その1万トンのCO2がこの溶解度でもって水に解けたとしましたら、なんぼの水が必要かと、その水は孔隙率20%のところで、置きかわる率が50%の場合には、一体どれぐらいの地層の体積が必要かという計算をし、あと帯水層の厚さを10mと仮定して円の直径を出したというだけのことでございます。

  • 鹿園委員

    それはわかるんですが、帯水層直径と帯水層厚から貯留量を見積もったように聞けましたので。

  • 村井委員

    実際には、当時の予算とかいろんな話もありまして、大体これぐらいの規模じゃないかと、その場合にはどれぐらいのサイズになるのかというのを大づかみに推定するために、こういうイメージを持ったのではないかなと私が勝手に後づけで想像しているんです。当時の委員会でどういうことが正確に議論されたかは、私も知っておりません。

  • 鹿園委員

    どうもありがとうございました。

  • 佐藤(光)座長

    CO2の広がりという理解のほうがよろしいわけですね。

  • 村井委員

    そうですね。

  • 佐藤(光)座長

    帯水層自体はもっと大きなものでもって。

  • 村井委員

    もちろんそうです。

  • 佐藤(光)座長

    260mの帯水層ですと、圧力がどんどん上がってしまうので、そういうところには入れられないわけですから。

    ほかに何かございますでしょうか。

  • 福島委員

    今回、帯水層への貯留ということで、特に長岡の試験等をもとに知見をまとめていただいているんですが、帯水層以外の例えば枯渇ガス田とかそういったところに対して、こういった知見は準用できると考えてもよろしいんでしょうか。

  • 村井委員

    かなり違うんじゃないかなと思いますが、私はわかりかねます。特に帯水層の場合は、初期圧というか、本来持っている地層の圧力があって、そこに若干無理して入れて、それが落ちついていくことは落ちついていくんですが、初期の圧力よりも高目になるわけです。

    それに対して、枯渇ガス田みたいな場合は、ケースによっては減圧状態になっている可能性もあって、そういうところへ入れるという可能性もあるわけですので、かなり状況は違ってくるのではないかと思うんです。私はその辺、わかりません。

  • 佐藤(光)座長

    貯留量の計算で、今のところ言われていますのは、枯渇ガス田は何か生産しているわけですよね。水を入れたりもしていますけれども、ともかく幾ばくかのボリュームを地下から取り出したということがわかっている。それをCO2換算すると、これだけの量に当たるので、圧力が元の状態に戻るまで、CO2はこれだけ入れることはできるでしょうという計算はできるわけですね。

    ですので、枯渇ガス田のほうがどれぐらい入れられるであろうということは何となくイメージしやすい。ただ、帯水層のほうは、村井委員おっしゃったように、圧力もこれからバージンのところから上がっていくわけなので、どこまで上げていいかもわからないわけですし、データも少ないので、帯水層のほうが評価は難しいというふうにみんな考えているんじゃないかと思います。

    RITEのプロジェクトにかかわった委員の方々がたくさんいらっしゃるんですけれども、先ほどの話もありましたように、これからこういう事業を一般の方に理解していただきたいし、事業者にもという観点から見ると、初めてこういうお話を聞かれて、こんなことが抜けているんじゃないかとか、何か不安に思うとか、そういう御意見をいただければ大変ありがたいと思います。専門的でない視点からの御意見等ございましたら、ちょうだいしたいと思います。

  • 當舎委員

    私の地質は専門ですが、専門以外のところで単純な質問をさせていただきます。例えば圧入中に異常が起こったときに、圧入を止めるという操作を長岡では異常時に実施されたのですが、異常が起こり漏洩が発見されたときに、圧入したCO2を再度引き上げるというプロセスもあると思います。そういう観点から、圧入されたCO2を再度引き上げるには工学的な問題点等は単にポンプを逆回しにすればいいというだけなのでしょうか。それとも、もう少し考慮すべき点があるのでしょうか。

  • 村井委員

    私は答えかねます。

  • 佐藤(光)座長

    このあたりは、佐藤委員、いかがでしょうか。

  • 佐藤(徹)委員

    今、お聞きになったのは、何か異常事態が起きたときに、とめただけではすぐ対処できない、例えば地上にリークが観測されたとか、万が一。天然ガスの地下貯蔵で、確かにフランスなんかではかなり帯水層に入れています。ですから、全く同じ考え方ですね。入れたものを出せばいい。

    ただし、工学的に問題になるのは、入れているときは地層を壊さないようにゆっくり入れていると思います。出すとき、緊急に、急激に出していいものかということですね。ゆっくりの変化ならば、地層は剛体ではなくて、やわらかいというか、変形しても割れたりとかそういうことはなかなかしにくいものですけれども、急激に圧力を抜いたりすると、もしかすると変形が起きるかもしれない。

    ですから、対象となる岩石を使った実験をして、許容できる圧力変化といいますか、そういう生産レートを設定すれば、かなり早いペースで抜くことはできるかと思います。その分、どこへ放散するのか、ためておくのかということはできるでしょうけれども、緊急時にはしょうがないのかもしれません。ですから、排出するという点では、それほど問題はないと私は考えます。

  • 佐藤(光)座長

    オペレーション上、あれはどうなんでしょう。入れるときはドライなCO2で入れて、地下で何か起こってくみ出さなければいけないときに、水がまじっていて、水とCO2で腐食等々の問題とかも考慮しなければいけないのかというのは、どうでしょうか。

    そのあたりは熊谷委員、CO2の特性等で何か御意見ございましたら。

  • 熊谷委員

    私、坑井に関しては専門外なんですけれども、基本的には、圧入するときには水との接触する可能性は考えて、耐腐食性材料を使われるんじゃないかと思うんです。

    むしろ出てきたものをどうするかというところに私としては興味があります。今おっしゃいましたように、二酸化炭素だけならいいんですけれども、二酸化炭素が解け込んだ水も一緒に出てくる。そうすると、地上で気液を分離してやって、気体のほうを集めて、さらに脱水して、もう一回再加圧して入れてやるというプロセスを考えますと、一般的に言われていますのは、例えばCO2を200バールぐらいまで加圧するのにコンプレッサーを回すと、そのときに出てくるCO2は入れる量の10%ぐらいと言われていますので、リーク分を防ぐために再度取り出して、また入れてやるために、さらに1割、CO2を出してしまうという行為がいいのかどうかですね。

    そういうところをちゃんと考えないと、単にリメディエーションというんですか、そういう行為がいいかどうかというのは議論できないのかなと。

  • 三橋地球環境技術室長

    御参考までに、諸外国の漏洩があったときの対処って、後ほど簡単に触れるために資料6に触れているんですけれども、この機会ですので、御参考までにということで。

    A3縦に広げていったときに、下のほうに(5)がございます。ここに何かあったときの是正措置が書かれています。海防法の中でも、その措置を準備するように書かれていますし、欧州の新しい指令についても是正措置が書かれています。それから、アメリカの規制でも、緩和措置ということで、corrective actionの準備が当初の段階から出すように書かれています。

    再度CO2を抜くといったようなことの行為の一個ずつまでしっかり書いているということはなくて、漏れていれば、そこをシールするとかいうところの原則があってという感じなのかなというふうに思います。そこも議論として難しいということが、結果として先行していますアメリカあるいは欧州の記述の中に具体的に書くことが避けられているということからも、ごらんいただけるかなと思います。

    御参考までです。

  • 佐藤(光)座長

    ただいまの件もしくは何か新しい観点で質問等ございませんでしょうか。

  • 松岡委員

    今回の長岡は初めてということで、実証試験という意味でいろんなデータを非常に多く取得されているわけです。具体的な実施段階になると、これだけのデータを、観測井を何本も掘ってというイメージは持ちづらいわけで、RITEさんのほうでいろいろやってきた経験をもとに、どういうものは欠かせない、あるいはランクづけといいますか、例えば検層をかなりやられていますけれども、本当にそういうのが必要かどうか、あるいはそれにとってかわる技術があるのか。

    そこら辺の整理ということをできれば、具体的にこの委員会の中でモニタリングの手法とか頻度について研究するということになっているわけですから、これはあくまで実験であると私は認識しているんですけれども、このまま行くわけじゃないと思いますから、そこら辺の整理が一つの大きな仕事になるのかなという感じもしておりますので、ぜひお願いしたいと思います。

  • 佐藤(光)座長

    親委員会でもそういう御指摘ございました。地震探査を毎年やれと言われても、それは無理ですよねということもございます。とはいいながら、漏洩が起きてしまって、それを補修するのにかかる費用に比べると、モニタリングでこれぐらいかけるのはリーズナブルなコストですよという見方もあると思います。

    モニタリングの項目、こういうことが必要であるということをあれするときには、やらないで済ませるのが事業者の方々はよろしいわけでしょうけれども、それによって、もっと甚大な被害なりコストがかかるということも考えつつのバランスが必要なんだろうなというふうに思います。

  • 松岡委員

    モニタリングに関して個人的な意見ですけれども、安全、漏洩に関してのモニタリングは非常に重要ですが、それ以上に、例えば操業を初めて20年間、ちゃんと管理運営ができるかというほうのモニタリングも非常に重要だと思っているんです。

    それは先生も御承知のように、一本の坑井で20年間、100万トン、毎年入りますかという問題設定から始まると思うんですけれども、石油会社が油田の生産に伴って日々管理して、地下をモニタリングしている。ですから、CO2に関しても、もちろん安全という、漏洩という点は重要ですけれども、事業者がいかにエコノミカルに全体を運営管理できるかという観点の意味も重要だと思いますので、そういう点も含めて、全体の話をバランスよくしたほうがいいんじゃないかなと個人的には思います。

  • 佐藤(光)座長

    御指摘ありがとうございます。

    技術的なお話以外でも、今のRITEさんの経験等を踏まえまして、これから技術的にはこういうことをやるということを想定して、それに入る段階で、法的なことですとか、そういうところで検討すべき項目はこういうことがあるのではないか等々ございませんでしょうか。

    排出側の観点からということで、岩田委員、出すところから考えると、今のようなお話に対して御質問なり御指摘等ございませんでしょうか。

  • 岩田委員

    排出側としては、貯蔵するところで何か問題があってはいけないということが一番重要であって、そのために長岡でいろいろ検証されたのだと思います。

    ただ、今回の長岡の分は構造性ですよね。先ほどもありましたが、枯渇ガス田なり、非構造性の場合、どうなのかという検証は全くされておりませんし、これからの実証試験で明らかにしていくことだと思いますが、その辺を明らかにしながら、これから必要な安全基準を決めていただきたいと考えております。

    もちろん、モニタリングにつきましても、その辺を踏まえながら検討していただきたいと考えています。

  • 佐藤(光)座長

    構造性とか非構造性、カテゴリーA、Bと呼ぶようにしていますけれども、RITEさんで、そのあたりをまとめられたときの経緯ですとか、何かコメント等いただけませんか。構造性であるものと、それ以外のもので、日本で考えるときに、構造性だけをやっていたのではというようなところから出発したのだったと思いますけども。

  • 村井委員

    非構造性というのは、1つは岩野原のケースで、15度傾斜している地層でありましたので、最初のシミュレーションの予測では、上のほうへ、アップディップのほうへずうっと流れていくという予測を立てていたわけですね。ところが、実際には途中の段階からそんなに広がらないとか、最終的には余り広がらないという構造になってきていまして、それが一つのヒントになったのではないかなと私は思っているんです。

    浸透率の低いようなところ、あるいは岩野原固有の砂泥互層みたいな地層だと、余りCO2は移動しないんじゃないかということと、もう一つは、地層水の流れの速度のデータや情報が入ってきまして、1000m以下のところでは、そんなに大きく動いていないというような情報があって、それではフラットな地層でも貯留できるのではないかという感触を得て、それでは計算してみましょうということで、さらに日本の近海のデータを見直して、カテゴリーBというところの貯留層を算出したというふうに私は理解しているんです。

    本当にそうなのかどうかということは、私もわかりません。

  • 佐藤(光)座長

    キャップロックがあるようなものと、それ以外だと、受ける印象はかなり違うものだということでしょうか。

  • 村井委員

    ただ、いろんな非構造性の貯留層のポテンシャル評価をやっていた経緯を見てみますと、意外とCO2はそんなに広がらなくて、CO2の移行調査、移行量の計算なんかもデータが出てきたりしたことがあるんですが、そんなに広がらないという結果が得られて、そうであれば、ずうっと端のほうに断層があるところまでを想定して、若干余裕を見れば、これぐらい貯留できるというイメージが出てきて、このカテゴリーBというのを期待していいというふうに判断してきているんだと思います。

  • 佐藤(光)座長

    地下で二酸化炭素がどういうふうに動いているというのは、我々も今回のことでかなり新たな知見を得たりもしたんですけれども、石油とか天然ガスの開発等での印象という意味で、島本委員、どういう感覚をお持ちなのかというのをお聞かせ願えればと思います。

  • 島本委員

    そういうことかどうかわからないんですけれども、いつまでの安全性を考えるかで大分話が違ってくると思うんです。先ほど15度の傾斜とおっしゃいましたけど、まだ固定化とかもありますが、ガスとして存在するならば少しずつ動くことも考えられますので、広がらないとは言いながら、時間の感覚はどうしても必要になるかと思います。

    もう一つ大事なのは、地上までの遺漏があった場合は、圧入をとめるなどの方法を

    とらざるを得ないと思いますが、地上までいかないときに、いつどうやってそれがわかるか。例えば、キャップロックからリークしていった、スピルポイントを超えていったというときに、どうやればそれが事前に把握できるかというのと、まだ地中にあって、これから地上に向かっていくようなものがあった場合に、どういう対処方法があるかを考えるべきだと思います。

  • 佐藤(光)座長

    モニタリング手法で、漏れてから何年後に検知できるのか、その間の漏れを補修する技術としてどういうものがあるかということも考えていかなければいけないという御指摘だと思います。

  • 澤田委員

    漏洩の問題を考えるときに、断層治癒という言葉が出てきました。私、勉強不足で知らないんですが、断層治癒という概念はどういう概念なんでしょうね。

  • 村井委員

    これはIPCCの特別報告書にあったように記憶しているんですけれども、私も今、パッと正確に思い出せないんですが。

  • 澤田委員

    断層の透水性を高めるとかですね。

  • 村井委員

    断層の透水性を下げて、シールするという考えですね。

  • 佐藤(光)座長

    漏洩のことも心配で、ちょっと触れていただきましたけれども、今回は起きた地震に対してかなり健全性が保たれたということで、いい情報発信になったと思うんですけれども、逆に、その地震をCCSがというようなことも懸念されていたということがあったと思うんです。その辺は澤田委員から考え方なりコメントなりございますでしょうか、地震という観点から。

  • 澤田委員

    この委員会でその方向性を出すべきだろうとは思っています。ただ、先ほど課長から御紹介ありました資料6にありますように、地震について各国は規制していないんですね。日本は大変な地震国であることは間違いないし、地層が非常に変形して、もまれているというのは一般的な認識ですので、地下に何か突っ込めば、何か影響はあるかもしれないという認識があるんですね、一般的に。

    日本の場合には、長岡の地震といいますか、岩野原の実験のときには、不幸なことに、あるいは幸いなことかもしれませんけれども、考え方次第だと思いますが、中越地震が起こって、その2年半後に中越沖地震が起こって、両方も20kmぐらい離れたところにある。しかも、震源の深さは非常に深いところですから、1kmぐらいのところに入れたって、それは関係ありませんということは直感的に言えるわけですね。

    もう一つは、18ページに載っていますけれども、日本には冠たる微小地震の観測網がございます。これはハイネットと呼んでいますけれども、それが1997年、この辺ですと、2000年ごろから非常に精度が上がりまして、小さい地震まで検知できるようになっています。これを調べた結果がこの図なんですけれども、その影響が前後でないということが確認されました。

    しかしながら、このデータがあったからよかったもので、これが海のほうへ行くと精度が途端に悪くなります。それから、陸でも真上に観測井みたいなものがないと、深さの精度が非常に悪くなります。信用できません。一般的な地震学者の中では常識なんですね。

    ですから、注入して、その注入による影響があるかないか、よくわかりません。私どもはいろいろ調べましたけれども、誘発地震みたいなものは非常に難しくて、学問的によくわかっていない。

    しかしながら、いわゆるモニタリングの一つとして、そういうものを行うことによって、関係がある場合、ない場合、あるいはその中間みたいな場合について、こちらからといいますか、実施する側、あるいは国でもよろしいんですけれども、情報が発信できるということですね。そういうものがないと発信できない。となると、うわさだけで議論しなければいけませんので、これが非常につらいんじゃないかなと思っています。

    ですから、はかれるものであればはかって、つまりデータを持っておくということが非常に重要なんだろう。この程度はございますよ。いろいろやり方ありますよ。海なんかへ行くと、相当お金かかる可能性もありますので、限度はありましょうけれども、そういったものをモニタリングの一つに、周辺の地震活動を刺激するか、しないかということがわかる程度のものを日本の場合はやらないと、民意的に賛同を得られないんじゃないかなという気がしてしょうがないんですが、そう思っております。

  • 佐藤(光)座長

    ありがとうございました。

    モニタリングということでは、事業者の立場からすると、入れているサイトの地上設備近辺ではやってもいいでしょうけれども、それを広域的にというのは大変な負荷がかかるわけですから、それは国との役割分担の中で考えていくべきだという議論も今後出てくるのかと思います。

    ほかに何かございますでしょうか。薛委員、当事者として、今のお話、やられていましたけれども、御意見とか追加のコメント等ございましたら。

  • 薛委員

    私のほうから、基礎研究のほうですけれども、例えば長岡の場合は割と高純度のCO2を入れているんですけれども、海外であれば、少し窒素がまじっている場合、どうなのかというのは、RITEのやってきた8年間の中では、このテーマについてほとんど触れていないんです。村井さんは既にリストアップされていますので、その必要はあるかと思います。要するに、窒素がまじることによって、地下でのCO2の挙動が変わるんじゃないかという論文が二、三出ていますので、そのうち機会があれば紹介したいんですけども、その件のことは分離のコストにもかかわってくる話なので大事かなと思うんです。

    もう一つは、現在の貯留層に対して、一本の井戸で10年間、20年間ずうっと入れ続けられるかということも考える必要があります。例えば井戸を掘り上げて、ここは圧入井として掘削しますけれども、掘削された後の井戸に対して、本当に我々が想定しているようなレートでそこに圧入ができるかどうかという、圧入性能の評価の研究も必要かなと私は思うんです。私は専門家じゃないので、その辺、実際に石油とか天然ガスのほうに御経験がある方は、ぜひとも御意見をいただきたいなと思います。

  • 佐藤(光)座長

    ありがとうございます。純度の問題は本当に大切な問題だと思いますね、コスト面からいってもそうですし。

    RITEさんと並んで夕張のほうで炭層にCO2を入れるというプロジェクトもございましたけれども、ああいうのを見ると、積極的にN2を入れて、CO2で膨潤して圧入性が悪くなるので、圧入性を改善するためにも純度を下げるということが手法としてもあり得るんじゃないかということもございましたし、純度のことは大切なテーマとしてこのワーキングでも議論すべきものだと思います。ありがとうございました。

    何かございますでしょうか。よろしいですか。

諸外国及び日本のCCSに関連する規制の概要

  • 佐藤(光)座長

    それでは、議論ができたと思いますので、事務局から諸外国並びに日本のCCSに関連する規制についての御説明をよろしくお願いいたします。

  • 三橋地球環境技術室長

    簡単に御紹介します。先ほど触れましたけれども、現状英語で出ておりまして、分析しやすいものということで、国内外の法制度について、最初に、ワーキング・グループの検討項目について書きました項目前に、現在、規制の検討案がどのように書かれているかというのを簡単に表の形で取りまとめましたので、御紹介したいと思います。大きなところをポイントとして御紹介します。

    まず候補地が備えるべき地質上の条件というのをごらんいただきますと、欧州のCCSの指令案では附属書Iというところにその条件が実際に書かれておりまして、選定に当たっての考え方を、プロセスといいますか、手順とともにステップIから順番に書いていると、こういうような記述になっているのに特徴がございます。一方で、アメリカのほうも地質上の構造あるいは、あらかじめ取っておくべき情報なども規定されておりますけれども、いずれも非常に定性的な記述になっているというところが特徴でございます。

    もう少し下に進んでいただきますと、(3)のCCSの運用にかかわるところで、例えば圧入のところをごらんいただきますと、基準という意味では一つ特徴的なものに、アメリカのところがございまして、(3)の(2)の圧入の基準です。アメリカの地下の地下水保護のための規制の中では、圧入層の地層の破壊圧を測定した上で、これは物理検層でしっかり取った後に、その90%を超えない圧力までで圧入するようにということで、この規制全体の中で目にとまる唯一とも言える定量的基準になっているところがございます。

    それ以外に、最後に議論ございました圧入する二酸化炭素のスペックということでございます。御案内のとおり、ロンドン条約では二酸化炭素が大宗を占めるということで、Overwhelminglyという記述ぶりがありまして、これを受けた形で、日本の海防法はその基準を政令に定めておりまして、アミン吸収法によります体積百分率で99%以上といった記述になっているのに対しまして、当初の欧州委員会の提案はロンドン条約をなぞったものになっておりまして、現在議会から出ている修正案は、例えば95%といったような修正案も出ております。その他、アメリカをごらんいただくと、定量的な基準はなくて、豪州の現在のOPAと呼ばれています石油法の中では、ロンドン条約をそのままなぞったような記述になっております。

    ここまでのプロセス、圧入するまでのところが、アメリカの基準が一生懸命書き込まれているというのが字の密度でごらんいただけるんですけれども、ここから(4)以下、モニタリングあるいは何かがあったときの計画などは、いわゆるセーフティネットの部分は欧州のほうが充実しております。これは国の特徴がよくあらわれていると思うんですけれども、欧州の指令案では、モニタリングのやり方、特にシミュレーションのモデルとそのクレディビリティをちゃんと示して、その影響範囲をしっかり見る、そして漏洩の可能性をしっかり検知するという仕組みをとっています。

    同様に、何かあったときの是正措置についても、国あるいは責任のある当局の機関が、実施者がちゃんとやらない場合に是正措置をかわりにとってお金を請求するというところまで、「請求することができる」ではなくて、「請求しなければならない」という記述になっているというところも特徴的かなと思います。

    いつまで責任を持ってモニタリングするかといったようなこと、アメリカのところをごらんいただきますと、最低50年の監視の継続など書いてあるというところも量的あるいは期間的な負担の一つの目安として、こんな形がある。必ずしもそれにならうべきだという議論をしているわけではなくて、横にこんなのがあるということを御参考までにということでございます。

    今後、項目ごとに議論いただくときに、個別に細部がごらんいただけるように資料として用意することを考えております。

    以上でございます。

  • 佐藤(光)座長

    ありがとうございました。

    今の御説明に対しまして何か御質問、御意見等ございましたら、お願いいたします。

  • 松岡委員

    具体的に今回の委員会で基準といいますか、枠組みができてくると思うんですけれども、アメリカなんかは定性的と書いてあるんですが、具体的に将来、事業者がCCSを始めたときに、この規定の中でいろんな書類というか、証拠を出してくるわけですけれども、例えば地質的な証拠を出してきたときに、将来はどういう立場の人がどういうふうに判断をするようなイメージを持っておられるのか、ちょっと聞いておきたいんです。

  • 三橋地球環境技術室長

    今ここでは国が実施します委託事業で行う実証事業の際に、きっちり守っていただく基準のようなものを定められないかということで検討しているんですけれども、具体的な法令に従いますと、例えば海洋汚染防止法、海防法の中で具体的に必要なデータを出すということになりますと、海防法の担当部局が環境省の中にありまして、そこが具体的に提出された資料に基づく審査をするということが現実に起きるという。

  • 松岡委員

    そうすると、いろんな地質的なデータとかシミュレーションのデータとか、シミュレーションの手法とか出てくるわけですけれども、それに関してはある程度の専門家がおられて、それで判断するという。

    アメリカなんかは定性的に書いてあるわけですから、最終的には、どなたかが、どういう立場で事業主に対してゴーを出されるというような、私はそういうイメージを持っていますけれども、そういう感じのときに、工学的にきっちり数値を出せる分野と、なかなかそうじゃない分野がございますよね、そこら辺は専門家集団が別にいて、そういう人たちがコンサルテーション的に中立的な立場でやるのか、あるいは国が指導的に経産省としてはやっていくというふうに考えておられるのか。よくわからないというか。

  • 三橋地球環境技術室長

    ここは将来、後ほど環境省のコメントもいただければと思いますけれども、例えば事業が実用化されて、制度として運用されるようになった場合の審査の仕組みのつくり方ということだと思います。それは、一定の有識者のようなグループ、マスクされた人たちによる審査の仕組みと意見をもらって、その勧告を受けるような形にする場合もございますし、行政の中にその専門スタッフを養成して、チームとしてきっちり一定の人数、対応できるものを用意する場合と、両方想定されると思います。

  • 松岡委員

    定性的な表現をとらざるを得ないところがあって、アメリカなんかは多分そういう感じで書かれていると思うので、そこら辺、この委員会でどういうところまでをどういうふうにするのかということを初めに知っておきたかった。どうもありがとうございました。

  • 環境省(町野)

    私ども環境省のほうでも、特に海洋汚染防止法の関係で、このCCSに関して、環境影響評価とかモニタリングについての知見をどういうふうにして確立していったらいいかということを検討している段階です。それを踏まえまして、実質的に経産省と情報を共有しながら進めていくわけですが、実証も差し迫っていますけれども、私どもとしましても、有識者を踏まえて、そういう知見等を確立していくということで検討しています。

  • 佐藤(光)座長

    ありがとうございます。

    ほかに何かございますでしょうか。

    今のお話の規制に関しては、もちろんそれは大切なことで、一方で事業者に対しては余り過度なものになってはいけないというのはございますし、ここは注意してやらなければいけないんだと思います。

    御説明ありました(3)の(2)の米国のところの圧入圧力ですけれども、圧入層の地層、破壊圧の90%を超えないことというのがございます。原文ではスティミュレーションを行うとき以外は90%を超えないことになっていたんだと思います。スティミュレーションといいますのは、先ほどちょっとお話しございましたけれども、圧入能力が低い地層に対して、わざと破壊圧を超えた圧力で地層を割って破砕するんですけれども、破砕することによって圧入性を高めるという記述がございます。石油とか天然ガスの開発ではよくやることです。

    それは許します。だけれども、通常のオペレーションは90%を超えないようにしなさいよということだったと思うんですけれども、「スティミュレーション以外は」という文言がないと事業者としては大変困るわけで、私たち、こういうことをやるときには、やる側の立場にも十分配慮した検討が必要なんだなと思います。

    ほかはよろしいでしょうか。

  • 鹿園委員

    私、放射性廃棄物の地層処分とか、そういうのにかかわっているんですけれども、安全基準の問題に関して、サイト選定以前の段階、事業後の段階、それから閉鎖後の段階における安全基準をそれぞれ整理して考えているわけであります。

    CO2の問題に関しても、長期的な問題としてとらえる必要もあると思いますので、今は事業後というか、サイト選定前の地質構造の問題とかそういうこともあるわけですけれども、モニタリングということが中心になると思うんですが、もう少し整理して、どういうことを議論するのかというのはきちんと整理したらいいのかなと思います。

  • 佐藤(光)座長

    御指摘、ありがとうございます。

    その点、よろしいですか。

  • 三橋地球環境技術室長

    御指摘のとおり、努力してきっちり段階を分けて、事業を実施しようとする人によりわかりやすいように明確な基準をというふうに思っています。

    きょう最初に御紹介しました検討すべき項目も、時系列に沿ったCCSのプロセスに沿った手前どもの考えで書いておりますので、その流れに沿って順番に必要なことを定めていくことができればなと思っております。これが基本原則でございます。

  • 佐藤(光)座長

    ありがとうございます。

    ほかに何かございますでしょうか。よろしいですか。

    どうもありがとうございました。

ワーキング・グループにおける検討を進めるにあたって

  • 佐藤(光)座長

    今後の検討に当たりまして、お願いも含めまして、事務局より御説明をお願いいたします。

  • 三橋地球環境技術室長

    本日は、村井委員に包括的なCCSの実証事例について御紹介をいただきました。今回のワーキング・グループの進め方とも大きく関連しますが、特に年内につきましては、今後の11月の後半あるいは12月の開催に当たっては、主として情報のストック・テイクということを考えております。

    つまり、ここでお集まりの委員の皆様のEORあるいはCCSのパーツあるいは地層での貯留といいますか、処分の対応の御経験とか、エンジニアリングに関連する知見とか、皆さんの分野をCCSという切り口で切っていただいたときの知見について御披露いただいて、その中から得られる知識を共有するプロセスを考えております。

    したがって、委員の皆様に大変御負担をおかけする形なんですが、本日の村井委員のような形でのプレゼンテーションを順次、初期の段階でお願いすることを考えておりますので、御協力をお願いしたいと思います。

    そのテーマと内容あるいは、この内容を踏まえて、どういったことをさらに盛り込んでほしいかといったことは個別に事務局から御相談をさせていただきたいと思います。その中には、これまでの経験から踏まえた基準あるいは遵守した法律の内容とか、今後、何が足りないかといったようなこと、そして、改善が必要なことがあるとすれば、それは何であるかとか、未知の世界としてこれから検討すべきことにどういうものがあるかといったようなエレメントが入っていますと、今後の検討に役立つかなと思っております。

    年を明けたところから、まだプレゼンテーションが終わらないところもあるかと思いますけれども、カプセルごとにパーツを切り出してきて議論の素材となりますような基準のたたき台のようなものを事務局で用意して、パーツごとに議論をしていただいて、書面でも委員から意見をいただくような形で、必要あるいは不必要、何が足りないといったようなことを盛り込んでいくような進め方で、いただいた意見は、立ち戻って返ることもするようなことを繰り返せれば、中身がつくれていけるのかなというふうに現在考えておりますので、御協力をいただければと思っています。

    最後に、資料7の裏に書いておりますが、11月下旬のワーキング・グループにつきましては、既に委員の一部の方に次回のプレゼンテーションの依頼をさせていただいております。最後に外部への依頼ということで、二酸化炭素の濃度に関連するところですが、ここは現在、三菱重工さんに来ていただいて、その回収の方法、最新の技術、あるいは現状ついている回収装置のレベルを含めて、それと基準の内容についての議論をできるような素材を用意していただくような準備をしておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

  • 佐藤(光)座長

    どうもありがとうございました。

    そういうお話を大変有用なものとワーキングでは思っておりますので、御協力のほう、よろしくお願いいたします。

その他

  • 佐藤(光)座長

    今後のワーキングの日程を事務局より御説明をお願いいたします。

  • 三橋地球環境技術室長

    この審議の途中で委員の皆様に○×表をつけていただきました。

    ワーキング・グループ1のほうで、CCS実施に係る安全基準検討ワーキング・グループ、出席が大変厳しい状況なんですが、第1の候補が19日になります。委員の方々、×がついている方々もいらっしゃるので、後日、決定しましたところで御連絡したいと思いますが、19日の午前中をいただければと思っております。

    それから、ワーキング・グループ2のほうです。長期的な安全性検討ワーキング・グループのほうは、25日の午前中を実施日にしたいと思いますので、その日の日程のブロックをお願いしたいと思います。

    できるだけ出席が多い方ということと、プレゼンテーターの出席が確保できるというところを基準に申し上げております。確定次第、皆様にメールで通知が行くようにしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

    最後に申し上げますが、相互のワーキング・グループの委員の皆様の乗り入れは自由になります。ただ、あらかじめ御出席される場合には、事務局に「出たい」ということを御連絡いただければと思います。

    以上でございます。

  • 佐藤(光)座長

    どうもありがとうございました。

    何かございますでしょうか。よろしいでしょうか。

    それでは、本日の会議、これで終了いたしたいと思います。本日はどうもありがとうございました。

以上

 
 
最終更新日:2008年12月16日
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