経済産業省
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企業統治研究会(第1回)-議事要旨

日時:平成20年12月2日(火)9時30分~11時30分
場所:経済産業省本館17階第一特別会議室

出席者

神田座長、阿部委員、岩間委員、大崎委員、大杉委員、小口委員、小佐野委員、神作委員、木村委員、静委員、関澤委員、武井委員、田中委員、谷家委員、築舘委員、萩尾委員、柳川委員 他

議題

社外役員(取締役、監査役)の独立性の問題、我が国企業への社外取締役の導入促進の問題など我が国企業のコーポレート・ガバナンスの向上に向けたルールの在り方

議事概要

はじめに事務局より、基礎資料、主要論点、本研究会の進め方などについて紹介した後、討議を行った。主な討議内容は以下のとおり。

コーポレート・ガバナンスの在り方を検討する際の基本的視点と前提

  • 海外投資家の理解・納得が得られるようなガバナンス制度を整えることが重要。
  • 日本のコーポレート・ガバナンスは日本の社会をきちんと反映し、いたずらに欧米に倣うべきではない。
  • アジアや南米、中東など欧米以外でも、社外者が重要という点は共通理解。
  • コーポレート・ガバナンスの在り方と会社のパフォーマンスの関係については、相関関係を示すことは難しい。
  • 独立社外取締役は、パフォーマンスを向上させるためのものではなく、パフォーマンスが急激に悪化することを防止するためのものではないか。

日本企業のガバナンス形態における監督と執行の分離についての現状認識と将来

  • 日本では実態は監督と執行の分離が十分でなく、取締役会は執行機関だという認識が非常に強い。
  • 未分離の執行と監督をきちんと分離するところまで持っていくという議論をするのか、未分離であることを前提に社外の人間を入れていくべきか否かという議論をするのかが、議論の分かれ道。
  • 投資家は日本の会社の取締役会に対して、業務執行機能よりも監督機能を期待。社外役員の問題についても、監督機能強化の問題として捉えられており、業務執行に社外役員を加えるべきという議論はない。

社外役員の意義・役割について

  • 社外取締役や社外監査役に何が期待されているのかを整理する必要がある。
  • 社外取締役の導入は、何らかの説明責任を経営陣が負わなければならなくなるということの効用が非常に大きい。
  • 上場会社には、いわゆる少数株主がたくさんいるため、株主に代わってより経営者に近いところで日常的に経営をモニタリングする機構が必要。
  • 社外役員の役割に関して、事前に悪い状態に陥らないようにするという役割と、事後的に企業の立て直しを図るという役割の2つの面を考えることができる。

社外取締役導入のルール化について

  • 社外役員(社外取締役と社外監査役の両方)の独立性の問題と、一定数の社外取締役の選任の問題に焦点を当てて議論することは、投資家の意見とマッチしている。
  • 現時点での社外取締役制度義務化は、マイナス面のほうが大きい。理由としては、第一に、社外取締役制度は必ずしも万能ではない。第二に、社外取締役は、会社の事業・業務に精通しておらず、経営のスピード感が鈍る可能性がある。第三に、人材が確保できない可能性がある。
  • 社外取締役の為り手として、定年で辞めざる得なくなった人たちが、日本全国探せば多数いるのではないか。「人的資源がない」という議論はやや悲観的すぎる。
  • 現在の監査役制度だけでは、広い意味での監督・モニタリング機能の一部が抜けている。その抜けている部分は、社外取締役の機能・役割により補完していただくことを期待。
  • コーポレート・ガバナンスの基本は、経営状況が悪くなったときに経営者を交代させる役割を外部が有することが重要であるという考え方がある。

「社外性」の要件の「独立性」への改訂について

  • 会計基準等も国際基準の流れに行くということもみえてきたとすると、その先、それを監査するシステムや制度などに焦点が当たる時代になるのではないかと思う。
  • 社外監査役については、社外取締役と同じような監督機能を期待されており、独立性を高めることが大事。
  • 実証研究によると、メインバンク出身の社外監査役が、業績が悪い企業では、それなりの役割を果たしている。

ルールの対象について

  • この研究会で議論される内容について、上場会社を対象としたものであると理解。
  • この議論は公開株式会社を対象としていると認識。会社法において公開会社に限定したルールを作っていくのがよい。

ルールを定める際の手段の選択について

  • 投資家にもそれなりに理解してもらえるようにするという意味では、“Comply or Explain”(一定のルールを設定し、それと異なる選択を行う場合に説明義務を課すという手法)なども一案。

コーポレート・ガバナンスを巡るその他のご指摘

  • 独立者が監督機能を発揮する上で、独立者のインセンティブの問題は重要。
  • IRなどに監督機関も多少なりとも関与すべきと思うが、日本では実態上どうなっているのか。
  • 英国ではシニアインデペンデントディレクター(社外取締役の筆頭)が株主との対話の窓口になるというのを見たことがある。

以上

 
 
最終更新日:2008年12月17日
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