経済産業省
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総合資源エネルギー調査会総合部会政策小委員会(第5回)-議事録

日時:平成20年12月8日(月)

議事概要

  • 石谷委員長

    おはようございます。定刻になりましたので、ただいまから総合資源エネルギー調査会総合部会第5回政策小委員会を開催させていただきます。

    本日は、ご多忙のところ多数の委員の皆様にご出席いただきまして、まことにありがとうございます。

    それでは、早速資料1-1の議事次第に従って進めてまいりたいと存じます。

    本日の議事進行ですが、まず、事務局から「政策小委員会中間報告(案)」について20分程度でご説明いただいた後、残りの時間を使って議論を行いたいと存じます。

    それでは早速、資料2「政策小委員会中間報告(案)」の説明に移ります。事務局から説明をお願いいたします。

  • 石崎エネルギー政策企画室長

    それでは、資料2-1「エネルギー供給構造の高度化を目指して 総合資源エネルギー調査会総合部会政策小委員会中間報告(案)」をご参照ください。

    なお、資料2-2のほうに図表と参考資料が附属してつけさせていただいております。

    ページをめくっていただきますと、1ページが目次でありまして、報告書の構成は、1が代エネ関連施策について。2がエネルギーをめぐる情勢と一次エネルギー源ごとの特性について。3が今後目指すべきエネルギー需給構造の方向性について。4がエネルギー供給構造高度化に向けた制度設計について、以上の4項目になっております。

    次の2ページ目が「はじめに」ということでありますが、若干省略して説明させていただきますと、11行目ぐらいからでありますけれども、今回の検討の趣旨でございますが、化石燃料への依存度が依然80%を超え、その供給の太宗を海外に依存する我が国が、エネルギー供給構造の脆弱化などの懸念が生じており、さらに地球温暖化問題への対応が喫緊の課題となる中、化石燃料への過度の依存の構造を中長期的に変えていく必要がある。

    こうしたことから総合エネ庁といたしまして、今後の石油代替エネルギーの開発・導入政策その他のエネルギー供給構造高度化政策はいかにあるべきかという諮問が行われ、これに沿って検討を行ってきた次第であります。

    ページをめくっていただきまして、3ページでありますが、代エネ関連施策についてでございます。これはこれまでも何度かご議論いただきましたが、代エネ法は、2度のオイルショックを踏まえ、過度の石油依存構造から転換するため、昭和55年に制定されたのですが、石油から石油以外のエネルギーへの転換を目指し、技術開発等その導入促進に向けた支援措置というのを中心に施策に取り組んでまいって、(2)の15行目ぐらいからでありますが、石油依存度は、第一次オイルショックの8割から、90年度時点で約50%、2000年度には5割を下回る水準にまで低減した。特に電力については、若干飛ばしますが、火力発電所その他により石油依存度の大幅な低減が可能となっていると。しかし、一次エネルギー供給に占める化石燃料の割合が、依然8割と高水準なままとなっているというのが現状となっております。

    (3)の代エネ関連施策の見直しの観点でありますが、官民一体となった代エネへの取り組みは、石油依存度を大きく低減させており、その成果が十分にあったものということで評価をいたしております。

    他方、一次エネルギー供給に占める化石燃料の割合というのが、先ほど述べましたとおり依然として高い水準にあって、新エネルギーや原子力といった非化石エネルギーの利用拡大と、化石燃料の一層効率的な利用が求められており、またエネルギー政策基本法の考え方を踏まえると、単に石油を抑制するのではなく、エネルギー源の多様化に向けた取り組みの強化を図るべきで、さらに世界のエネルギーの需給構造の中長期的な変化や地球環境問題を解決するための低炭素社会の実現の必要性、こういったことを十分に踏まえた対応を行っていかなければならないということであります。

    次が大きな項目の2番目の、エネルギーをめぐる情勢と一次エネルギー源ごとの特性でありますが、世界全体のエネルギー需要の増大ですとか、資源ナショナリズムの台頭、地政学リスクの増大などを背景に、化石燃料の需給が逼迫しており、さらに昨今の原油をはじめとする化石燃料価格全般の高騰、そしてその後急落したわけですが、我が国経済に大きな影響を与えており、エネルギー供給構造に警鐘が鳴らされていると考えられる。

    以下、事実関係でありますので少し省略いたしますが、(1)がエネルギーをめぐる情勢について書いております。

    次のページをめくっていただきますと、原油価格の高騰ですとか、原油以外の化石燃料の価格の高騰ですとか書いてありまして、14行目でありますが、我が国のエネルギーの自給率、これが2005年度でわずかに4%にとどまっていると。加えて、「準国産エネルギー」として位置づけられている原子力を含めても約18%となっており、他の先進国と比べても低い水準にあると。

    次に我が国のエネルギーの起源の二酸化炭素排出量が2007年に13億トンと、温室効果ガス全体の太宗を占めている。こういったことから、31行目でありますが、以上のとおり、我が国のエネルギー供給構造は将来に向けて多くの課題を有しており、エネルギーセキュリティーの強化、低炭素社会づくりなど、中長期的観点からの対応が不可欠であるということであります。

    次の(2)が一次エネルギー源ごとの特性の評価でありますけれども、6ページ以降で、各委員の方々のご意見などを、エネルギー源ごとのメリットについて整理いたしております。

    まず石油でありますけれども、我が国の一次エネルギー供給の約5割を占める、そして例えば石油火力発電所は需給のバッファーとしても重要な役割を果たす。

    石炭については、一次エネルギー供給の約2割を担っていると。政情の安定している国々を中心に広く分布しており、可採年数も比較的長い。

    次に天然ガスについては、最も化石燃料の中でクリーンなエネルギーで、中東への依存度が2割程度と低く、長期的契約を主とすると。それから、供給安定性にすぐれ、諸外国と比べると利用拡大の余地がある。

    LPガスは、やはりクリーンなガス体エネルギーであり、長期エネルギー需給見通しでも一定の役割が期待され、国民生活に密着したエネルギーである。

    原子力については、供給安定性にすぐれ、発電時に二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーとして基幹電源に位置づけられている。

    新エネルギーについては、さまざまな分野において利用可能であり、現在のところコストや供給安定性、技術的取り扱いの面で課題があるが、今後技術開発を進めていくことにより、利用の拡大が期待されるエネルギーである。

    水力や地熱につきましては、二酸化炭素を排出しない純国産のクリーンなエネルギーであり、ページをめくっていただきますと、我が国のゼロエミッション電源として今後とも重要な役割を担う。

    以上のとおり、一次エネルギー源にはそれぞれ特性があり、またそのメリットを最大限に生かす一方で、デメリットを克服するための取り組みが必要であると。

    次に、エネルギー政策基本法を踏まえた検討の視点ですが、石油であっても特定地域に過度に依存していない場合には、安定供給上のメリットはある一方で、石油以外の一次エネルギーであっても、特定地域への過度の依存があれば安定供給上のデメリットとなる可能性があると。

    これまでのところは、エネルギー供給事業者は石油依存度の低減を図るため、石炭やLNGといった代替燃料の利用拡大に努めてきたが、化石燃料全体の価格が乱高下し、資源ナショナリズムが台頭するなどの問題が生じており、これらの課題への対応が必要となっていると。

    また、再生可能エネルギーの推進などにより、国内自給率の向上を図るなど、現在の代エネ関連施策の追求で満足するのではなく、一層の対応を講ずることが求められていると言える。また、これらの対策は、地球温暖化対策に資するものも多いことから、早急に今後の将来像を見据えた対策を講ずるべきであるとしております。

    次に8ページでありますが、3番目の項目の、今後目指すべきエネルギー需給構造についてであります。

    書いてありますとおり、エネルギー需給の今後のあり方については、これまでもさまざまな提言がなされており、特に2020から2030年、あるいは2050年までを視野に入れたエネルギー政策上の目標見通しとして策定されたのが、掲げてあります「エネルギー基本計画」、「新国家エネルギー戦略」、「長期エネルギー需給見通し」、「低炭素社会づくり行動計画」、いわば国家としてのグランドデザインであります。

    少し飛ばしまして、15行目から長期エネルギー需給見通しにおける「最大導入ケース」について記述してあります。長期エネルギー需給見通しは、そこに掲げてありますさまざまな諸前提のもとで実用段階にある最先端の技術で、高コストではあるが省エネ性能の格段の向上が見込まれる機器や設備について、国民や企業に対して更新を法的に強制する一歩手前のぎりぎりの施策を講じた状態ということを想定いたしております。

    それから、この最大導入ケースにつきましては、いわゆる「福田ビジョン」においても以下のとおりの言及をしております。

    30行目ですが、他方で、今回の最大導入ケースについて本小委員会では以下のような両論があったということで、1つは、世界の流れの中で低炭素社会への実現に向けた姿勢を示すことが重要であり、福田ビジョンにも記述されていることから、その実現を確保すべきであるという意見。一方で、この最大導入ケースは以上のとおり規制を講じる一歩手前のものであり、その実現を前提とすることには無理があると。したがって、エネルギー供給事業者としては、現実的な需要想定をもとに供給支障が生じないように対応していかざるを得ないのではないかと。さらにエネルギー供給に重要な役割を果たす事業者としての経営にも配慮せざるを得ないのではないかと。

    このような議論を踏まえ、当小委員会としては最大導入ケースが内外に提示された我が国の中長期戦略であるところの「福田ビジョン」の中で引用されている一方で、先ほど述べましたとおり、もろもろの前提に立って示した姿、こういったことであるから、安定供給の確保に十分留意した上で、国全体として目指すべき目標のベンチマークとして位置づけるものであると考えております。そして、こうした観点から、今後、別途、国全体として目指すべき目標についてさらに検討を深めるということを提言するものであります。

    次に、エネルギー供給構造の高度化への取り組みについてでありますが、iからiiiまでで書いてありますとおり、1つは革新的エネルギー技術やメタンハイドレートなど未利用エネルギーの開発などの技術開発を進める。2つ目に、化石エネルギーへの依存度を低減していくために、非化石エネルギーの導入を拡大する。3番目に、化石燃料について徹底的に高度・有効な利用を図っていく。

    こういった意味で、先ほど述べました長期エネルギー需給見通しの中では、IGCC、高効率ガスタービンなどといった将来導入されることが見込まれる技術の絵姿が示してあります。また、約9基の原子力発電の新設、太陽光発電などの新エネルギーの導入促進、発電効率などの向上、燃料電池の利用などの化石エネルギーの高度・有効利用といったことが示されています。

    これらに加えまして、事業者の取り組むべきものとしては、石油残渣のIGCC、以下掲げてありますようなことが議論されております。また、化石エネルギーもデメリットを減らしつつ利用するのであれば、我が国のエネルギーセキュリティーにも資するといったことから、高度利用の前提として、引き続き資源確保にも努めるべきとの意見もありました。

    それから、エネルギー供給事業者の役割ですが、エネルギー技術戦略、ここではエネルギー分野やセクター別に主要技術の実用化シナリオが示されておりますが、長期エネルギー需給見通しもこの「エネルギー技術戦略」を踏まえて最先端のエネルギーの技術、進展の導入、こういうのが最大限発揮された場合に想定される我が国のエネルギー需給構造の姿を描いております。

    こういったことを実現するためには、需要部門における省エネルギーの進展、それに加えてエネルギーの供給部門において、セクターごとの特性を踏まえた供給構造高度化の具体的な取り組みをやっていく。その枠組みが必要であるということであります。

    特に新エネルギーの導入拡大につきましては、エネルギー源の多様化によるエネルギー安全保障の強化、地球環境問題への対応というのはもとより、我が国のエネルギー産業の高度化、さらには新しい成長産業への変革、こういった多くの政策的な意義があるということで、新エネ部会の9月25日の緊急提言でも示されております。

    電気事業者においては、供給安定性、環境適合性、経済性などを評価し、電源のベストミックスを図る中で、新エネルギーによる発電についても、その技術的・経済的課題を考慮した上で、より一層の導入を図っていく必要があり、同じように石油ガス事業者においても供給安定性、環境適合性、経済性、さらにはエネルギーの特性的な技術的な視点を十分考慮した上で、既存の燃料に新エネルギーを取り込んでいく必要があるということで、新エネ部会の緊急提言でも、石油ガスの供給事業者に対してバイオ燃料から水素、さまざまな導入を促す法制度の創設というのを検討すべきとされております。

    こういった中で、エネルギー供給事業者は、セキュリティーの確保ですとか環境適用などの観点から、新技術の投入ですとか、高度なオペレーションなど質的向上のための投資というのもあわせて行われることが求められますが、内外の激しい競争にさらされているということで、短期的な収益性を示しにくく、こういった前向き投資が着実に行われるためにも、一定の制度的な枠組みと政策的な支援が必要であると。

    エネルギーの供給事業者は、これまでの事業の実績の中で、経営力、資金力、技術力、供給インフラなどを有しており、こうした変革を進める能力を十分に有している主体であると考えられます。ただ、エネルギーセクターあるいはエネルギー供給事業者の実情の違いにも十分配慮することが必要であるということであります。

    (3)として、事業者、国、地方公共団体の役割ですが、エネルギー供給事業者以外の事業者、これはエネルギーの使用者として需要サイドで重要な役割を果たしておりまして、いわゆる省エネ法に基づき具体的な取り組みを進めていくということが基本であります。また、エネルギー供給事業者との協力のあり方という点では、需給構造の高度化にとっても有効であります。

    また、国も供給構造の高度化に向けて、事業者に対してリスクの大きな技術開発への支援ですとか、新技術、新方式の導入促進のための支援を重点的に行うことが必要であり、また大学や研究機関などと産業界との連携が相当に進むように支援を抜本的に強化すべきであると。加えて、原子力を推進するための支援の格段の強化も図るべきで、徹底した安全の確保を前提に、主要国並みの設備利用率の向上、新規建設の着実な実施に向け、電気事業者の取り組みに資する所要の環境整備を進める。立地地域を含む国民との相互理解を深めるため、国の顔が見える形で真摯な取り組みを重ねていくべきであると。そして、次世代軽水炉、以下そこに述べられておりますような諸課題の取り組みを加速すべきである。また、エネルギー需給構造の改革に当たっては、供給と需要、それぞれの取り組みのみならず、双方が一体となった、例えば地域や都市における社会システムの転換ですとか、こういったことに対しても国は革新的な方向性を示すという役割を担っており、また国民に対して低炭素社会の具体的な将来像と、これに伴うコスト負担、これをわかりやすく説明していくべきでもあります。

    また、地方自治体もその役割、責務を明確にして、国、事業者との連携を深めていくべきであると。

    また、エネルギーの需給構造の高度化に加えて、バイオ燃料ですとかバイオガス、こういった地域コミュニティーにおける活用など、社会システムの変革についてもさらに検討する必要があるということを述べております。

    最後の4ポツでありますが、エネルギー供給構造高度化に向けた制度設計についてということで、まずは適切なポリシーミックスの検討ということで、13ページからですが、民間の創意工夫を生かした取り組みを最大限引き出すような制度設計が重要であり、国の関与の方策としては、そこに掲げられた規制的手法、経済的手法、自主的手法と、こういったことが挙げられますが、まず規制的な手法の中には、前回も述べましたとおり、法令により、一定基準を下回ると直ちに行政措置の対象とするようなものから、誘導的規制のほうに、目指すべき目標を示し、これを下回った場合でも実際に行政措置の対象とするかは他の事情を総合的に勘案するものまでさまざまな体系がありますが、今回の提言の中では、一定基準を必ず確保するというものではなくて、むしろ中長期的に一定のレベルに属したエネルギー需給構造に変革していくと。こういった意味では、例えば省エネ法に見られるような誘導的な規制の体系とすることが望ましいと。これはハイブリット自動車のように、適切なポリシーミックスによって民間の創意工夫、あるいは我が国が損なわれることなく我が国の産業の競争力が強化されましたが、こういった点を十分に踏まえた制度設計を行うべきであると考えられます。

    次に、経済的な手法としては、補助金や税制による支援というのがありますが、エネルギーの事業のように中長期的観点からの経営が求められる事業については、こうした政策的な支援措置、誘導措置だけでは効果に限界がある場合も多く、特に予算支援については昨今の厳しい財政状況を踏まえると、中長期的な目標に向かって絶えず前進していく、こういった点では一定の限界があると考えられます。

    こうしたことから、強靭なエネルギー需給構造を中長期的に構築し、続けるべくは、省エネ法のような誘導的な規制の枠組みというのを導入すべきであると考えますし、またその際には、長期的なあるべき方向に誘導するように、できる限り国としても強力な支援を継続していくべきあるとも考えます。

    次に、誘導的規制措置の具体的なフレームワークでありますが、14ページからでありますが、目標の水準や取り組みの内容については、長期エネルギー需給見通しなどを十分に踏まえつつも、各事業の特性を勘案しつつ、より詳細な技術的検討を要することから、今後さらに検討を行うこととすべきであるが、具体的なところは1から4に述べております。

    まず、国が我が国全体として非化石エネルギーの導入目標や化石エネルギーの高度な利用についての方向性を示す。

    次に2番目ですが、国がエネルギー供給セクター別に各エネルギーの特性を踏まえつつ、非化石エネルギーの導入や化石エネルギーの高度利用のためにエネルギー供給事業者が踏まえるべき具体的な指標や取り組み内容を示す。

    3番目に、これにあわせて、エネルギー供給事業者のほうで計画的に取り組むと。

    4番目に、エネルギー供給事業者の取り組みが合理的な理由なく計画どおりに進まないことを防ぐような担保措置を置く。こういったことを基本的なスキームとして考えております。

    3番目に、エネルギー供給事業者を対象とすることについてでありますが、エネルギー供給事業者はiとiiに書いてありますとおり、一次エネルギー源の選択と、エネルギー源の転換方法の改善と転換技術の開発といった措置。これが今後講じようとする措置でありますが、少し飛ばしまして25行目ぐらいからですが、これができるという点で、エネルギー供給事業者に取り組みを求めることが適当であると考えております。

    また、エネルギー供給事業者は、先ほど述べましたとおり、必要な経営力、資金力、技術力を有している者とすることが適当であるということで、中小事業者については、その実態を十分に勘案する必要があると考えております。

    それから、我が国のエネルギーを取り巻くエネルギー情勢が喫緊のものであることを踏まえると、一刻も早く以上のようなエネルギー需給構造の高度化を実現できる施策体系が求められていると。しかしながら、以上のような絵姿を実現するためには、民間における相当の投資や取り組みが必要となるということで、単に市場主義に任せるのみでは実現が担保されたとは言いづらいと。特に地球環境温暖化対策のように官民一体となって取り組む必要がある課題、これは国も一定の役割・責任を分担すべきであって、一定程度の関与というのを入れていかざるを得ないと考えております。

    次に考慮すべき事項についてでありますが、まずは目標やタイムフレームでありますが、長期エネルギー需給見通しを踏まえつつ、国全体として実現すべき姿と整合性を持つような形で設定を行う必要があると。その際に各企業が最大限努力するようなものであって、技術的・経済的に実現可能なものとなるように、各エネルギーの特性を勘案した内容とすべきであると。

    それから少し飛びますけれども、18行目ぐらいですが、技術開発が段階的に進行して、経済性が高まっていく、そういったプロセスの中で、最適なタイミングで新しい製品や技術を導入・普及させるということも望ましいという点にも留意する必要があると。

    それから2番目に、セクター内での取り組みですが、エネルギーの供給に際しては大規模なインフラが必要となると。また、事業実施に際しても長期的な視野が必要になるということで、次の段落にありますが、個別の技術や設備の立地地点の状況、これまでの産業内の各企業の取り組みには異なるものがあって、これらの違いに配慮した制度とすべきであると。したがって、セクター単位での目標を目指して各事業者が取り組むことを容認して、指標基準の設定に当たっては、事業者にとって技術的・経済的に可能な手段がないような内容とならないように配慮すべきであるということであります。

    それから(3)でありますが、セクターを超えた取り組みとしては、先ほど述べましたとおり、需要サイドと供給サイドの協力、例えばヒートポンプですとか燃料電池の導入支援、こういったことを積極的に評価する仕組みも検討すべきである。また、化石燃料の利用の高度化については、異業種の連携のようなセクターを超えた事業者の取り組みも評価される仕組みというのを検討すべきであると。

    それから4番目が、災害など不可抗力のようなやむを得ない状況における対応ですが、省エネ法や代エネ法ではエネルギーの長期需給見通しや技術水準、開発状況、その他の状況を勘案して必要な改定をする。また、RPS法では災害等やむを得ない場合においては、義務量を減少させるという規定があります。

    こういった災害とかやむを得ない事情が発生した場合について、行政的な処分を行わないなど、特別の配慮を行うべきであるということを述べております。

    それから、次に(5)のところでございますが、競争条件の公平性でありまして、ここは具体的には省略いたしますが、エネルギー間の競争の重要性、17ページでありますが、こういったことに配慮した制度設計を図るべきであると。

    それから(6)が実現可能性への配慮ですが、誘導的規制という考え方からすると、民間事業者が行うことが不可能となる取り組みを求めることは適切ではないと。最大限の努力は必要だが、各企業にとって技術的・経済的に可能なものとなるように、各エネルギーの特性を十分に踏まえて定めることとすべきであると。

    7番目に省エネ法との関係ですが、従来省エネ(使用の合理化)と代エネ(エネルギー源の転換)、これは別の概念で整理されてきましたが、しかしながら事業者側から見れば実際上は省エネと代エネ、こういうのを一体的に実施しているケースもありますから、二重規制とならないように配慮すべきであるということを述べております。

    8番目にコスト、ベネフィットでありますが、最終的に我が国が得られる社会的なベネフィットがどの程度であり、また発生するコストがどの程度になるものかについての検討が、これが引き続き必要であって、国による積極的な支援を行うとともに、エネルギー供給事業者の企業努力による削減を図りつつ、最終的に国民全体での負担とすることが必要である。

    それから9番目がRPS法との関係ですが、非化石電源の中でも新エネと原子力とは、発電コストの差など相当違いがあって、同列に扱うということが困難であるわけで、今回の制度設計においても、引き続きRPS法、これによって新エネルギーの導入拡大を図り、市場を創出するというスキームが重要であって、新エネルギーが市場ベースで自立するまでは、やはりその維持を前提とすることが必要ではないかということであります。

    最後の10番目ですが、エネルギーの使用者についてですが、最近は家庭やオフィスといったエネルギー使用者において太陽光発電ですとか、燃料電池といった機器が整備されております。特に新エネの分野においては、需要の創出によって初めて新しい技術が導入されるという面が強いから、今般の制度改正に際しても、可能な限り、新たな産業が創出され、さらには我が国のエネルギーの自給率向上に資する、こうしたエネルギー使用者の取り組みも促進することが望ましい。

    以上、若干長くなって恐縮ですが、中間報告の案というのをご説明いたしました。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、各委員からの活発なご議論を賜りたいと存じます。ご意見のある方は、ネームプレートを立てていただくようお願いいたします。

    きょうの議題はこれだけでございますので、存分に議論を尽くしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

    それでは、高橋委員、どうぞ。

  • 高橋委員

    ありがとうございます。

    今回の中間報告案につきましては、我々のような事業者側の意見と、各委員の方々の意見をバランスよく取りまとめられたものと認識しており、大変短い期間でまとめられたということに対して敬意を表したいと存じます。

    今後の法律制度等の枠組みについてお話いただいたわけですけれども、我々都市ガス事業者についても、国が掲げました技術的・経済的に実現可能な目標に向けた取り組みを最大限努力するということが期待されていると思っております。

    都市ガス業界としましては、以前も述べましたけれども、非化石エネルギーの利用促進としてバイオガスの導入利用促進に取り組んでまいりました。今まで私どもとしては高効率のメタン発酵技術とか、シロキサン除去技術の開発を進めてまいりました。シロキサンというのはシリカのことでございまして、シャンプー等に入っており、それが下水にたまって、シロキサンとなります。このシロキサンを除かないとバイオガス利用設備の各所に詰まってしまいます。また、バイオガスを受け入れるためにバイオガス購入要領の公表などを行ってまいりました。また、地方公共団体に対してもいろいろな提案を行ってきたわけです。

    ただ、懸念がありまして、都市ガス事業者ができることが今の段階では少し小さいということで、今後関係の省庁、地方自治体等のご協力を得ないことには取り組みは進まないという点があります。

    と申しますのは、こうした取り組みをいたします際には、バイオマス資源を持っております方の協力が必要になるわけです。バイオマス資源の活用につきましては、ご案内のように、それをマテリアルとして利用する、肥料に使うなど、実際バイオマス資源を持っていらっしゃる方の判断に基づくわけです。この持っている方がバイオガスを作って、都市ガス業者に供給しようと必ずしも思っているわけではなく、これをセメントの原料にしたほうがいいとか、いろいろお考えになっているということです。そのような方にいかにしてバイオマスにしていただいて、供給を受けるということを我々も努めていく必要があると思いますけれども、その場合には国土交通省、農林水産省、また地方自治体に対しまして、経済産業省資源エネルギー庁のほうから今回法律ができた場合に、PRや我々の取り組みが円滑に進むような要請をお願いしたい次第です。

    最終的にはいろいろな負担が国民の負担になるということも書かれていらっしゃいますので、経済合理性の観点から、何が最も有効な対策かということを念頭に置いて、今後の法制化に努めていただきたいと存じます。

    また、最後でございますけれども、最終ページにエネルギーの使用者についてとして、太陽光発電、コージェネレーション、燃料電池などがエネルギーの安定供給に資するものと期待されています。こういう需要サイドの取り組みにつきましては、我々事業者だけではなくて、各委員の先生方からのご指摘がありましたことから、これを取り入れていただいたということに対して、事務局に対しまして深く感謝を申し上げたいと存じます。

    エネルギー使用者のこうした取り組みが適切に位置づけられ、支援が行われ、また我々がそれに対して前向きに努めていくということによって、一層非化石エネルギーが使われるように我々としても努力してまいりたいと存じます。

    以上でございます。ありがとうございました。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    申しおくれましたが、もし修文その他が必要な場合、できるだけここで済ませてしまいたいので、ページとかラインをはっきりとご指摘いただければやりやすいと思います。よろしくお願いいたします。

    では、山浦委員、どうぞ。

  • 山浦委員

    石油連盟でございます。議論を深める意味で、少し私どもの具体的な事例も含めまして、意見など述べさせていただきます。

    まずはこれだけのまとめをしていただきまして、委員長はじめ審議官の皆さんには感謝申し上げます。石油業界としては、このエネルギー政策の前半に書いてあります、エネルギー情勢とか特性という観点について、なぜ今見直さなきゃいけないかというときに、地球環境問題をさておきましても、地球規模での爆発的な需要増、それに対する資源の有限性というのが非常にはっきりしてきたと思います。ここ1年とか、あるいは3年というのは需要は減る傾向になるのかもしれませんが、中長期的には資源の有限性というものが、非常に明確になるというところが問題意識のベースになっているのではないかと思っています。

    そういう意味で、従来の代替政策の見直し、もちろん政策効果もありましたが、その限界が明らかとなり、加えて基本法に基づきます新しい法律体系と政策体系をこの際見直そうという観点は、私どもも前からもお願いしていました。こういうまとめ方をしていただきまして大変ありがたいと思っております。

    ただ問題は、供給サイドでは、昔、石炭から石油に転換し、電力では石油からさらに原子力とかLNGに大変革した訳ですが、同じことが今後あり得るということになります。その際にどういう政策手段をとるかというのは非常に悩ましいところで、それがレポートの中にいろいろと盛られているというふうに思っております。

    いろいろな過去採られた政策の反省からしますと、誘導的措置が民間の創意工夫を一番生かして、そして大きな目標に向かっていく良い方法でないかと思います。その際には政府のできるだけ可能な支援をお願いするということが基本になるのではないかと思っております。

    そして、今回の報告では、誘導的規制措置のフレームワークが14ページ以降に書いてあるわけでございます。特にそのフレームワークの中で、14ページの5行から15行のところに書いています、「国としてのフレームワーク」、それから2ポツで、企業ごとの具体的な指標と、それの担保措置という設計を行うという概念が書いてありまして、企業の対応がフレームワークに従属するわけです。これが非常に我々としても悩ましいところであるわけでございます。

    例えば15ページにその考慮すべき事項として、30行目あたりに個別の技術・立地条件が書かれています、企業にとってはこれが非常に大事であると思っております。石油精製でいいますと、立地もコンビナートにある精製所と、独立した工場とはおのずから、省エネルギー、高度化の方法が異なってまいります。また原油の調達につきまして、重質あるいは軽質油の調達と異なりますし、又生産する製品にあわせて原油調達の内容が変化していく。そうしますと、そのオペレーションの方法と、それから附帯すべき設備というのは全部異なってくるわけです。製油所というと十把一からげで同じようなものだということになりますが、事実を見てみますと、それぞれの個別の各企業の実態が違ってくるわけです。そういう意味で、15ページの30行目に書いてございますように、各企業の取り組みはそれぞれ異なってくるということがあるわけでございます。

    「したがって、セクター単位での目標を目指して各事業が取り組むということを容認」すると書いてありますが、セクター別ばかりでなく企業別にもその基準となる指標というものが単一なものにはならないんじゃないかと思っています。そういう意味で、単純な目標を設けることは企業の多様性自主性を殺してしまう可能性があるということです。なかなか難しいんですけれども、高度化の対策もいろいろな方法があるんだということを、具体的なフレームワークをつくる際には十分頭に入れてつくる必要があると思っております。それが結果的には中長期の大きな国の方向づけの中に入っているということが必要じゃないかと思っております。それで、この考慮すべき事項で、「考慮」でなくて、非常に「重要視」しなければいけない項目ではないかということでございます。

    また、フレームワークの全体の基本的な方向というものにつきましても、その決定をするのは、ここには「省エネルギー法がローリングで行われている」ということが記述にありましたが、こちらの計画もローリング的に国の大枠をつくってもらう必要があるというふうに考えています。

    今の昨今の原油高が140ドルから40ドルに下がり状況が変わったともいえます。そういうマーケットの短期的変化に対し、それぞれの技術開発の状況は、定性的に記述されるでしょうけれども、新エネルギーの開発状況というのが程度で非常に変わってくるということがございます。そういうことを考えると、ローリングでその計画に弾力性を持たせていくという必要があると思っています。

    そうすることによりまして、企業の技術力、経営資源を最大限に戦力として使っていく道が出てくるということです。目標及びローリングの計画についても弾力性を維持するということも、またこれ2番目に大事じゃないかと思っております。

    もう一つ、1点だけ申し上げますと、これも議論の参考にしていただければいいんですが、新エネルギーの導入で、バイオ燃料を石油・ガス業界も導入すべきであるというのがありますが、石油業界はバイオ燃料を政府にお約束して、目標の半分ぐらいを達成しようということで今、進めております。それをどういうふうに達成するか1年間議論いたしましたが、結果的には各企業の自主性に任せるということになりました。即ちトータルとしては21万キロを各社平均値でやるかとか、あるいは各製油所、会社ごとに導入する量を、独自に濃度を変えていくかという非常に現実的な議論がありまして、結果的には各社の自由にするということに落ち着いたわけです。トータルとしては政府がお約束した量を達成するわけです。

    さらに、今後議論をされると思いますが、政府目標の50万キロリットル、バイオ燃料でいいますと84万キロリットルにもなるわけですが、この導入についてもやはり各企業の経営方針、製油所の実際の操業の仕組み、そういう問題もございまして、統一的な基準をどうするかというのが非常に大きな問題になると思っております。このような具体的な例示から見ましても、計画の弾力性と国全体の方向をどうやってマッチングするかというのが非常に大切な問題でございます。

    そういう意味で、計画をおつくりになります国のほうにも、その点を十分配慮をお願いしたいということがございます。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    詳細については後で事務局から回答願いますが、今のご懸念の事項は、それなりにあちこちにちりばめられているとは思いますので、改めて後で検討させていただきます。

    今の論点の3つは、1つは個別事情が非常に異なるので、そこを上手に配慮して、自主性を生かしてほしいということ。それから、計画数値そのものはローリングみたいな形で、状況に応じて見直す。それから最後は、バイオ燃料も同じような話ですが、現実的な条件も配慮して個社への規制とセクター全体の対応を考慮すべきであると、そういうことでよろしいでしょうか。

  • 山浦委員

    そうですね。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、葉梨委員、どうぞ。

  • 葉梨委員

    ありがとうございます。

    まず、時間的な制約の中で、また各エネルギー事業者のいろいろな意見がある中で、そうした意見も取り入れて、大変精力的に中間報告(案)を取りまとめいただきました。石谷委員長はじめ事務局の皆様方に感謝を申し上げたいと思います。

    LPガス業界の考え方につきましては、LPガスのガス体エネルギーとしての位置づけなど、プレゼンテーションなどを通して発言をさせていただきました。その趣旨はこの中間報告書にも盛り込まれているものと思っております。本日は、中間報告書の取りまとめに当たり、改めて3点コメントをさせていただきたいと思います。

    まず報告書(案)にも言及されておりますが、制度設計に当たっては、非化石エネルギーの導入などについて各エネルギーの特性を踏まえつつ、またエネルギー供給事業者の実情の違い等にも十分配慮し、現実的で機能する制度としていただきたいと思います。

    次に、需要家に選択権がある設備の導入・普及に対しましては、エネルギーセクターの自主的取り組みや、需要家の導入を誘導することを基本とすべきで、エネルギーセクターやエネルギー供給事業者への法的な義務づけにならないよう、改めてお願いをしておきたいと思います。

    最後に、エネルギーの高度利用に関して、LPガス業界固有の課題でございますが、LPG車の普及も環境対策の現実的な手段の1つであり、ぜひLPG車の普及を高度利用として位置づけていただきたく、よろしくお願い申し上げます。

    以上でございます。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    最後の点は、何か修文が必要でしょうか。

  • 葉梨委員

    いいえ、ございません。

  • 石谷委員長

    そうすると3点。先ほどの山浦委員と同様に、事業者個別の事情を十分配慮。それから事業者に選択権はない。つまり供給サイドではなくて需要サイドに選択権のある場合には供給サイドに無理な規制をかけても実効的でない、そういうことでございますね。それから最後がLPG車の認知ということでよろしいでしょうか。どうもありがとうございました。

    それでは、順番からいって、廣江委員、どうぞ。

  • 廣江委員

    今回のそもそもの議論のねらいは、非化石エネルギーへのシフト、いわゆる脱化石化がねらいでございまして、これにつきましては異存はございません。

    しかし、全体としてはまだ議論がやや不足しているのではないかと感じておりまして、それを踏まえて3点申し上げます。

    まず第1点目ですが、誘導的規制という考え方について、前回初めて紹介されましたが、私どもの感覚としましては依然として抽象的で具体的な姿があまり見えず、規制を受ける事業者としては不安が大きいというのが率直なところでございます。今回の報告書(案)、例えば14ページを見ていますと、「合理的な理由がなく計画どおりに進まないことを防止するような担保措置」、あるいは16ページには「行政的な処分」というような言葉が出ております。引用されている省エネ法から類推いたしますと、最後には罰則といった規制も当然あるのだろうと、このように受けとめているところでございます。

    これまでも申し上げてまいりましたように、私どもは安定供給に対する責務を負う一方で、自分たちではコントロールできないお客様の需要の増減、あるいは電源開発、立地の問題などがあるわけでございまして、斟酌の余地はあるということだとは思いますが、果たしてこのような立場の事業者に罰則を設けてまで規制をする必要が適切なのかどうか。中身がやや漠然としているだけに、この点につきましては疑問を感じるというところでございます。

    この措置の発動の基準につきましては、16ページの中段に「制度の発足に向けて今後検討」と書いていただいていますので、これは十分検討をお願いしたいと思いますが、やはり規制の導入ということについて具体的な議論、説明がもう少し要るのではないかと感じる次第でございます。これが1点目でございます。

    2点目でございますが、これは国や地方公共団体の役割についてでございます。これは前回にも私から申し上げましたし、何人かの委員の先生方からもご発言があったことでございますが、非化石エネルギーへのシフトという目標を目指すという手法として、どうもエネルギー事業者に規制を課すという面だけがクローズアップされているのではないかということであります。

    先ほど申しましたように、国、地方公共団体の役割というものを、もっとしっかりと書き込むべきではないか。11ページに、地方の役割についてかなりの分量を割いて書いていただいておりますが、これはいわば総論に当たる部分だと認識しております。

    重要なのは、むしろ12ページの下段から始まるエネルギーの供給構造高度化に向けた制度設計の方でございます。14ページの一番下のあたりに、「地球温暖化対策のように、官民一体となって取り組む必要のある課題を勘案すると、国も一定の役割・責務を分担すべきであり、一定程度の関与は入れざるを得ないと考えられる」と書いてあるわけでありますけれども、これだけ見ますと非常に消極的ではないかと感じるところでございます。

    例えば新エネ法では、ご承知のように基本方針の中に、国や地方公共団体の責務について、「政府の講ずべき措置」、あるいは「地方公共団体の講ずべき措置」としてかなり細かく規定されているわけでありまして、今後の法制化に当たりましては、このあたりにも配慮しながら議論していく必要があるのではないかと考える次第でございます。

    3点目でございます。これも従来から申し上げていることでございますが、事業者間の公平の問題であります。本日も一部ご発言がございましたが、ガス業界さん、あるいは石油業界さんからは、バイオ燃料の導入についてはあまりその余地がないとのご発言がございました。となりますと、実は非化石化の手段というのは、実質的には原子力、それから風力、太陽光を電気に変えて使うということで、結果的に電力部門のみがこの規制の対象になりかねないのではないかということを、大変懸念をしているわけでございます。

    ご承知のように、新エネにつきまして既にRPSという形で、電力だけに規制が課せられているところであり、さらに不公平感の強い枠組みになるのではないかという点を心配しているところでございます。

    本来、国全体として担うべき非化石化の責任、これが電力だけに求めるということになりますと、これはエネルギー間の公平という観点から、かなり問題があるということでございます。会社の規模の問題にも触れられておりますが、大規模な石油会社さん、ガス会社さんに比べて、はるかに小さな地方の電力会社も頑張っているということについても、ご認識を賜りたいというところでございます。

    こうしたことを踏まえまして、バイオ燃料以外についても負担の公平性を保つような手段がないのかということについて、もう少し検討する必要があるのではないかと感じる次第でございます。

    以上、3点でございます。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    なかなか難しい問題が3点でございます。1つは、誘導的規制の内容をもう少し明確に示してほしい。それから国、自治体の役割も、これも明確にもう少し書き込むべきであると。それから、最後は事業者間の公平性。他の事業においてバイオ燃料以外にいいアイデアがあったらぜひ伺いとは思います。この辺については今の時点で具体的な修文案としては特にないでしょうか。また改めてもう一回伺う機会があると思いますが。

  • 廣江委員

    可能な限り修文をお願いしたいというのがこちらの気持ちでございます。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、あと小山委員、山地委員からご意見を伺って、その次が柏木委員ですか。

    それでは、皆さん順番に伺っていきます。小山委員、山地委員、それから柏木委員、橘川委員、それから中村委員。この順番でよろしいでしょうか。

    それでは、小山委員、どうぞ。

  • 小山委員

    ありがとうございます。

    この会合には欠席が多く、議論に十分参加できてないことをまずおわび申し上げたいと思いますけれども、この期間、エネルギー情勢も経済情勢も非常に不確実性な中で、ここまでまとめてこられたということ自体、まず、敬意を表したいと思います。中でも、やはり目標とすべき一種の理想というか、目標と、それから現実可能性とかいろいろな課題ということを配慮しながら、バランスをとりながらまとめられてきたということかと思います。

    先ほど直前にご指摘があったとおり、これからさまざまな具体的な取り組みをどうしていくのかという話になると思うんですが、私はそこのところを踏まえて、3点コメントしたいと考えております。

    まず1点目は、これから問題を考えていく上で、やはり世界の潮流がどういうふうに動いていくのか、それを見ながら、より具体的な内容を詰めていくというのが大事ではないかと思っております。ご案内のとおり、今の金融危機の展開がどうなるのか、そしてそれを受けてアメリカの新政権がエネルギーや環境政策でどのようなものを打ち出してくるのか、大きな政策転換とかそういったものがあるのかないのか、それがどう影響を持っていくのか。それからまた当然のことながら、国際的な温暖化の交渉というのがどういう経緯をたどっていくのか。そして、あともう一つは、やはり中長期の問題ですから、技術開発の動向がどうなるのかといったような点、これらのやはり世界の動きというのをきちんと見た上で、日本の対策を考えなければならないのではないかということだと思います。

    これはこうした世界の動きの中で、結果的に見てみると、後で見て日本が後手に回ってしまったとか、何か不利な状況に置かれてしまったというようなことは避けるべく、日本全体として、英知を絞って情報をきちんと分析して対応していく、これが非常に大事ではないかと思っております。

    2番目は、これも報告書(案)の中にお書き込みいただいているところでありますけれども、コストとベネフィットという分野でして、ここも両方の点、うまくバランスよく書いていただいているかと思います。これは結果的にはやはり新しい技術、新しい対応、新しい施策をすることで、コストが発生し、それを最終的には国民全体で負担しなければならないという基本的な考え方を書いていただいておりますが、その過程では、やはり産業界、事業者、いろいろなところに課題や負担が出てくると考えられます。

    ただ、コストがかかってくるということは、その裏腹に日本全体として得られるベネフィット、ウエルフェアというものがあるということでございますので、ここはどういうベネフィット・ウエルフェアが考えられて、なかなか軽量化とか見える化というのは難しいのかもしれませんけれども、ベネフィット・ウエルフェアがあるがゆえに、プラスがあるがゆえにこれをやるんだということを、きちんと示していくことが大事なのではないかと思います。

    それがコストを負担していく側の、最終的には国民や、あるいは産業界の方たちにとってもそれが納得できる、よく見えるというものになることが大事だと思いますし、その意味でいくと、それをできるだけしっかりと分析した上で、示していくということも大事ではないかというふうに考えました。

    それから3点目でございますけれども、これはやはり政策をやっていく上でのフレームワークということで、これも報告書(案)に書かれているとおり、まず国としてグランドデザインをきちんと議論を通して固めて示すと。それに応じて産業界、民間セクターがいわば官民一体化してやっていくということが大事であり、必要に応じては政策支援もやるんだということかと思います。この点は報告書(案)に示されたとおりかなと思うんです。これはいわば、前回参加させていただいたときにも申し上げたとおり、70年代以降の石油危機以降の日本が対応してきたやり方であり、いわば成果を上げてきたモデルだと私は思っております。

    ですから、そのモデルが、現在ではいろいろな状況は変わってきつつありますけれども、それが再現できる、あるいはそれをもう一度うまく機能させるということができないはずはないということでございます。今回の新しい取り組みで、これが20年後、あるいは30年後になったときに、また日本のエネルギー産業界、あるいは産業界広く全体にとって産業競争力の強化や新しい技術の発展ということでプラスになるような、そういうやり方でやらないといけないと思います。

    その点、先ほど1番目に申し上げた、世界の中でどのような潮流があり、どのようにとらえられているのか、政策を実行するためのポリシーミックスをどういうふうに考えていくのかというようなことを、やはり見ていく必要があるのかと思います。それから競争力が強化されていくということは、2番目で申し上げたやはりベネフィットの1つとして見ていく、こういうことも大事じゃないかというふうに考えております。

    以上です。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    今のご意見はコメントとして伺っておきます。

    それでは次に、山地委員、どうぞ。

  • 山地委員

    ありがとうございます。

    この小委員会で出たいろいろな意見をバランスよくうまく取りまとめられているというのが全体的印象ですけれども、きょう改めてご説明いただいたのを聞きながら、ちょっとひっかかったところをページの順番で申し上げたいと思います。

    まず9ページの21行、前から革新的エネルギー技術、未利用、それから非化石化エネルギー、それと化石燃料の高度利用と、こういう分け方なんですけれども、これは結構かと思います。ただし、この21行目のところに「メタンハイドレート等未利用エネルギー」という表現が出てくるんですけれども、私、小委員会全部を出たわけじゃないんだけれども、メタンハイドレートの話ってどこかで出たかなと、あまり頭に残ってなくて、しかもこの未利用エネルギーの前にメタンハイドレート等と言われると、何だか位置づけが悪いなという気がします。メタンハイドレートの意義自体に特にポジティブにとか、ネガティブにということはないんですけれども、もしメタンハイドレートというのをどこかに出すとすれば、どっちかというとやはりメタン資源ですから、化石かどうかわからないですけれども、天然ガスも化石かどうかわからないわけですから、3番目の項目かなという気がします。

    そもそも未利用エネルギーというものの定義がもう一つはっきりしないですよね。私の理解では、都市排熱とか、雪氷冷熱なんかが未利用かと思うんですが、あと私ときどきこの場でも言いましたけれども、低温地熱ですね、アースカップリング、こういうのが未利用エネルギーと思うんですが、メタンハイドレートは違うんじゃないかなと思っていまして、これはお答えいただくか、修文いただくかどうかしてほしいです。

    それと、そういう意味では、3番目の化石燃料の高度利用というものと、1番目のところに革新的エネルギー技術とあるんですけれども、これの仕分けもわかっているようでもう一つぴんとこない。多分文脈からいうと、どうですかね。ヒートポンプとか燃料電池とか、あるいは出てこないけれどもバッテリーとか、そういうのが革新的エネルギー技術というんでしょうかね。そこがちょっと読み取れないので、もし読み取れる表現ができるんであればやっておいたほうがいいということです。

    化石燃料の徹底的高度利用というのは、その次のところの28行目のIGCCとか高効率タービンとか、あるいは35行から次のページのところの石油残渣の有効利用とかいろいろありますので、これは具体的にわかるんですけれども、ちょっと1の革新的エネルギー技術が具体的に見えないなという感じですね。

    あともう一つは、これは意図的なのか、ここまで書けないと思ったのか、そこはちょっと伺いしたいところでもあるんですけれども、CCSの議論が出ましたよね。CCSはちょっとまだ書き込みにくいと思って、特にスペシフィックな言及がないのか、あるいはやはり3のところに入っていると読んでいいと考えていいのか、そこら辺をちょっとお伺いしたいところです。

    それから、ページの順でいうとつまらないところですけれども、12ページにタイプミスがあります。この12ページには幾つかタイプミスがあるんですけれども、12ページの14行の「核燃料サイクル確率」の率が違っていますよね。「立」てるですよね。

    それと、もう一つもどっちかというとそれに近いんですけれども、14ページの35行から15ページの一、二行にかけてのところの表現です。口語的でわからなくもないんだけれども、15ページの2行目のところにの「担保されたとは言いづらい」というのは、いかにも言いづらい書き方だなと思います。これは意味はわかるんですけれども、あるいはその上の「相当の投資」というのも多分そことペアになるところだと思うんですけれども、少し文章表現を変えられたほうが後々残るものとしてはいいんじゃないかなと思いました。

    以上でございます。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    ご指摘のところは確かにちょっとわかりにくいと思います。最初の点は割合大きい問題かと思います。最初に各業界からいろいろとお話を伺って、それを順番にまとめたようなところがあるので、完全にすべてのオプションがカバーし切れているかどうか、また全体のまとめ方に論理的な構造が見えにくい点があり、もう少し検討すべきという感じもします。

    あと、CCSの問題もどう扱うについては再度検討していただきたい。

    それから、最後にご指摘の15ページの最初の5行は、何となく書きづらいのか、表現が割合わかりにくく、不十分かもしれませんので、検討させていただきます。

    それでは次は柏木委員、どうぞ。

  • 柏木委員

    本質的にはこのストーリーで私は異存ありません。いろいろとこの経緯を考えてみたんですけれども、1つ目が、エネルギーと環境は一体化して解くべき国内外の政治課題だと。特に今の低炭素型社会というのは、環境ベースなんですけれども、やはりベースはエネルギーにある。よって、このエネルギーの供給構造をこういうふうに変えていくということが、経済産業省として最も責務が大きいところであり、逸早くやるべきだという考えだと思います。

    ですから、低炭素型社会というと、インター省庁の体制で進めなきゃいけない話ですから、どこかが主導でこれをやる。我国の国益から地球益まで含め、どのように変革していくかというと、経済産業省としてはエネルギーからのメッセージだというように私は受け取っています。そうなると、どうしても今までの延長線上にエネルギーシステムが存在するわけじゃありませんから、こういう形でポリシーミックスのロジックが効果的となる。

    規制と支援だと。そうすると、今割高で高コストのものをどうやって導入し、誰が負担していくか、新エネ部会ではそういう議論になるわけです。最後の17ページの一番最後の行に、「最終的には国民全体で負担することが必要だ」と言っているわけですが、全体の流れとしては第一段階でまず、規制と支援だと。もちろん支援策というのは、導入に際し、割高になるもの、例えば新しい系統だとか、系統強化費用とかが必要になるからです。それをだれがどうやって負担していくかということになってくる。一番大事なのは、この報告書案自体は、規制かけやすい供給サイドを主点にシフトしている面は否めないと思っていますが、最終的にはこれは国民が負担する。国民全体の問題だということは、言いかえれば低炭素型システムというのは、エネルギー関連における新しい公益性のある事業として、きちんととらえる必要があるということを言っていると私は理解しています。そこら辺をどういう形で負担していくのかというのが、まだ明確に触れられてはいない。

    これからどういう形で負担していくかというのは、導入量と負担額との関係で決まっていく話だと思いますけれども、今後の重要な検討課題です。総論的な流れは、私はこのままで結構ですけれども、もう少し具体的になったときに一番大切なもう一つ突っ込んだ定量的ビジョンを持ちながら、ディスカッションを行い、、後でこんなはずじゃなかったということにならないように、供給サイドでの規制とその支援がバランスのとれた形にする。

    すなわちどうやって予算をとってくるかという話で、とれなければバランスをとらなければなりませんから、規制ばかり強くてはいけません。一般税を含めた形で予算がとれないということになれば、エネルギー供給事業の疲弊にもつながってきます。そこら辺が今後の重要な検討課題だと思います。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    小山委員のおっしゃった2番目の部分とかなり重複すると思います。最後のところ、もう少し丁寧に書き込む必要があるのかという感じもいたしました。

    それでは、橘川委員、どうぞ。

  • 橘川委員

    どうもありがとうございます。

    皆さんの意見を取り入れて、事務局が非常に修文を充実させたという点は、お疲れさまでしたというか、高く評価させていただきます。

    ということで、私としてはなるだけもろ手を挙げて賛成とはいかないけれども、片手を挙げて賛成ぐらいのことは言いたいなと思ってきたんですが、それとここのテーブルを囲むメンバーは、これから低炭素世界をセクター別アプローチでつくっていこうという点では同志の方が大半だと思っていますので、ほんとうは何としても片手を挙げて賛成というふうに申し上げたいんですが、残念ながら言えないというのが今の私の考え方であります。

    幾つかその理由を申し上げますと、まず13ページのところ、15行目、この全体の報告のキーワードは「誘導的規制」という言葉だと思うんですけれども、それを根拠づけるために省エネ法が引かれてまいります。私自身、石谷委員長もかかわっておられる省エネ法の枠組みは非常に高く評価しております。ただし、省エネ法の場合にはエネルギーを消費する産業が省エネをした場合には、これは省コストにつながる。それからエネルギーを消費する製品をつくるメーカーが省エネを実現した場合には、製品差別化で競争力強化につながる、こういう基本的な民間側に省エネを進めるモチベーションが働きます。

    ただし、この供給側に省エネ法と同じような規制を入れるとなると事情は違うと思うんです。したがって、省エネ法と同様の発想で供給側に誘導的規制を入れるという考え方は、少し違うのではないかというふうに思います。これが1点です。

    もし修文が可能であれば、需要側に誘導的規制を入れる場合と供給側に誘導的規制を入れる場合は違うというようなことを足していただければと思います。

    そして2番目ですが、9ページになります。誘導的規制というキーワードのもとで、それでは誘導するためには目標が必要なわけですから、どういうターゲットを設定するかという議論になるわけです。そして、これ全体を読んでいますと、やはり最大導入ケースというのが目指すべき目標のベンチマークということで、はっきりと全体の報告書を見ますと、最も強く前面に出てくるわけです。

    そこに至るところで、8ページのところで、両論ありましたということで、(1)、(2)という議論が紹介されています。この紹介自体非常にフェアで民主的だと思いますが、このような議論を踏まえという形で持ってこられる結論が、基本的には(1)の考え方。ベンチマークにしますという結論になるわけです。ここのところのつながり方がよくわからない。

    お手元の資料の図表のほうの5ページの最大導入ケースを見ますと、2030年で前も言った点ですが、発電電力量が10%減る。それから天然ガスの供給量が17%減る。石油の国内供給量が28%減る。このようなものがベンチマークになるということは、私としては事実上、エネルギーの供給業者が事業経営を展開していく基本的な土台が失われるんじゃないかと、こういうふうに考えます。

    したがって、修文としてはここのところ、「最大導入ケースをベンチマークとする」というところを、できれば削除する方向でお考え願いたいというのが私の提案であります。

    3番目なんですけれども、全体としての目標として3ページに戻りますが、3ページの(2)のところで、代エネ施策のところです。これは代エネ法を高く評価されて、石油が8割だったのが5割に減ったと。しかしながら化石燃料はいまだに8割であると、こう書かれています。ということは、この法律ができた場合には化石燃料を5割以下にするということが非常に、何となく想定されるわけです。

    つまり、ここのところに書かれていると思いますけれども、この法律は高度利用を掲げてはいますが、最大のメッセージは、脱石油法だった代エネ法をやめて脱化石燃料法をつくるというふうに読むのが、これを読んだ人の素直な読み方ではないかというふうに思います。ということは、私は石油に加えて、いわばガス体も化石燃料として逆風を受けることになるし、特に石炭の場合にはそれが大きくなるんではないかと、こういうふうに心配します。

    福田ビジョンが先ほどのところで最大導入ケースを掲げる最大の根拠として挙げてられていますけれども、ご存じのように福田ビジョンは、国内のCO2排出量を6割から8割減らすというふうに言われたわけです。今、日本の石炭火力の現状のベストプラクティスをそのままアメリカと中国とインドに水平展開するだけで、これはエネ庁の資料ですけれども、10億トンのCO2を減らすことができる。つまり、2050年を待たないで、日本の石炭火力の技術をもって福田ビジョンは達成されるということにもなるわけです。

    言いたいことは、脱化石燃料法というような言い方をすると、かえってセクター別アプローチの持っているメリットが消されるのではないか。及び脱石油法時代の代エネ法が持っていたエネルギーセキュリティーを確保するという点での交渉力を石油産油国に対して低下させる、それがさらに産ガス国や石炭産出国に対して広がる可能性があるんじゃないかあたりのことを懸念いたします。

    ここの部分の修文としては、(2)と(3)、2つのことが書かれているんですが、もうちょっと(3)のところのエネルギーセキュリティーを強調するだとか、あるいはどこかに石炭火力が低炭素世界をつくる上で非常に重要な意味を持っているかというようなことを足すというような方向になるかと思います。何とか片手でも賛成と言いたかったんですけれども、ちょっとそう言えないというのが残念であります。

    以上です。

  • 石谷委員長

    非常に重要なご指摘ありがとうございました。

    今の3点、供給側と需要側で規制の意味が異なるということを十分注意すべき。それから最大導入ケースをベンチマークという点は再考の余地。それから、最後は要するにセクターアプローチとの整合性をもう少し強調して、またこれは多分小山委員が最初におっしゃった、世界的情勢がどうかとか、そういった話にもかなり密接に絡むと思いますので、その辺を含めたご意見と承ります。基本的に反対でも建設的なご意見、どうもありがとうございました。できるだけご指摘に沿うような対応を事務局にお願いいたしますが、それでは、中村委員、中上委員の順でお願いいたします。

  • 中村委員

    ありがとうございます。

    前回の中間論点から極めて短い時間の間で、委員長をはじめ事務局の皆様がまとめられたということで、まずは敬意を表したいと思います。

    これまでの私どものPPSのプレゼン、あるいは私どものコメントといったことをおおむね適切に反映していただいていると思っています。私どものほうから特に修正や追加のお願い等はございませんが、せっかくの機会ですので一言述べさせていただきたいと思います。

    ここでは誘導的規制といったところを触れられていますけれども、今回示された案では誘導的規制措置の対象といったところについて、対象となるエネルギー供給事業者について一次エネルギー源の選択、エネルギーの転換方法の改善と転換技術の開発において「決定を行うのに必要な経営力、資金力、技術力を有している者とすることが適当」というふうに、ある程度対象についての考え方を示されていると思っています。

    具体的にどういった事業者に対して今後どういう指標で取り組み内容を示すかということは、今後別の場で議論されるかと思っておりますけれども、その際、資料では「中小事業者についてはその実態を十分勘案する必要」と書かれてございます。

    私どもPPSのように電気事業の新規参入者につきましても、シェアは低く、電力会社さんと比べると知力・体力・技術力といった面で、すべての面で劣っていて、また事業特性からできることに限りがあるということで、同様のご配慮をお願いしたいと思います。

    私どもといたしましては、プレゼンでも申しましたけれども、身の丈の範囲内ではございますけれども、環境負荷のより小さな高効率火力の導入あるいは既存火力の効率の向上、RPS法の義務履行等を今後とも積極的に取り組むことで、少しでも貢献できればと思っております。

    よろしくお願いいたします。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、最後に中上委員。

  • 中上委員

    私ももう皆さんからご意見出ましたので、細かいところを少しお聞きするか、あるいは修文していただくということで。

    6ページでございますけれども、新エネルギーとその次に水力・地熱と出てまいりますけれども、水力・地熱も新エネルギーですから、特段仕分けした意味が何かあるのか。ないとすれば何かちょっとおさまりが悪いんじゃないかなという気がいたしましたので、そこが1点でございます。

    それから8ページですけれども、これは改めてもう言うことはないということでこうなっているんでしょうが、20行から21行目にかけてですが、省エネ性能の云々がありまして、「法的に強制する一歩手前のギリギリの施策を講じた状態」とありますけれども、読み方によって、わからない人は何を言っているのかよく理解できないということになりますから、例示できるなら例示するか、何かもう少し表現をお考えいただいたほうがいいんじゃないかと思います。

    それから、あとは16ページでございますけれども、ここも8行目から9行目ですけれども、「化石燃料の高度利用については、異業種連携のような、セクターを超えた事業者の取り組みも評価される仕組みを検討すべき」とありますが、これはもし何か異業種連携といったときに具体的なイメージがあれば、書き込まれておくと理解しやすいんじゃないかと思います。

    あとは、何人かの方からお話がございましたけれども、私も山浦さんと同じでございまして、地球温暖化の問題もさることながら、途上国のこれからの急激な経済成長はエネルギー支援問題のほうにより深刻な事情をもたらすのではないかと思っておりますので、そういう意味では世界的な展望と、我が国が果たしてきている今までの実績がいかにそういうところに貢献できるかというような書き込みがあったほうがいいのかなという気がしております。

    だからといって、日本の温暖化問題を手を抜けという話ではないんですけれども、より以上に非常に日本の果たすべき役割があるわけですから、こういった改定を通じて、それがさらに国際的に大きな役割を果たすんだということはあったほうがいいのではないかと思っております。

    もう1点は、お聞きしておきたかったのは、2ページ目の最初に、この諮問のところで25行前後に、「一次エネルギー源ごとの特性をどう評価・見直すべきか」とありますけれども、一次エネルギー源ごとといったときも、あと読んでいきますと化石燃料だということはわかるんですが、この段階では、ここでもいろいろ議論がございました。電力、ガス、石油といったもののイメージが強いわけですので、一次エネルギーというとその前段のエネルギーになりますから、電力では原子力に特化するのかもしれませんし、そういうことがありますから、一次エネルギーについては少しきちんとどこかで注釈でもおつけになっておいてやられたほうがいいんじゃないかという気がいたします。

    以上です。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    修文のほうはご指摘どおりだと思います。最後のところは、おそらく前書きのあたりの、かなり前のほうにこういうエネルギー事情を明示する、この辺は小山委員、柏木委員、橘川委員がおっしゃったこととかなり通じると思います。

    それでは、以上各委員すべてにご発言いただいたので、事務局からまとめて今までの対応その他をお願いします。

  • 伊藤総合政策課長

    ご意見ありがとうございました。

    それでは、ご質問の順番通りに回答させていただきたいと思います。

    高橋委員から、バイオガスの関係で国交省、農水省あるいは地方自治体などの協力が必要であるとのご意見をいただきました。国や地方公共団体の役割について11ページのあたりにもう少し書き込めないか検討いたします。特に関係のある省庁の役割や連携についての重要性を記載すべきかと思います。 山浦委員のご意見の中で、まず企業ごとに必ずしも単一のものにならないといった点がございました。報告書15ページの「(2)セクター内での取組」の下段ですが、30行目以降の「セクター単位での目標を目指して各事業所が取り組むことを容認し」というところが、事業者それぞれでというより、セクター単位での目標を目指すという趣旨でありますが、そういった点をもう少し検討してみたいと思います。

    それから、省エネ法的なローリングプランのように、全体の方向性については弾力性をもって見直していくべきだというご意見をいただきました。もともとの目標設定の考え方の中でも、国際的な情勢や、長期エネルギー需給見通しなどを踏まえていくということとなっており、前提の変更などがあれば、当然のことながら見直していくべきものだと考えております。一方で、中期的にあまり方針がぶれないことも重要ですので、バランスということもあるかと思いますが、基本的にはそういう前提条件の変更等については、当然弾力的に対応していくということかと思っております。

    それから、バイオ燃料につきまして、全体の目標と、個々の企業の対応とのマッチングをどういうふうに工夫するかということは難しい、というご指摘がございました。そういったことも踏まえて、個々の事業者の方が対応するやり方については、一律ではなくできるだけ柔軟なものにしようということがこの考え方になっております。そういう趣旨は報告書に反映しているとは思いますが、もう一度見直してみたいと思います。

    葉梨委員のご意見の中で、1つ目の非化石の特性事情を踏まえて現実的な対応が必要というところは、そういう考えで書いているかと思います。

    それから、誘導的規制で、供給事業者が行える部分を超えた部分については、16ページの「(3)セクターを超えた取組」というところで、一定の記載があります。需要サイドと協力した取組を供給サイドが行う場合として、そういった取組を義務そのものの内容に含めるというよりは、その義務を履行したことの代わりにやっていることとして評価すべきではないかという考え方が書かれております。需要サイドに選択肢があって、供給サイドだけの自由にはならない部分を、供給サイドの責任とはしないという思想で整理しているつもりでございます。LPG車等の需要サイドの取り組みについても、車を利用する人のほうに主たる選択権があるといったことから、どこまでを対象とするかというのはありますが、供給側が協力してこれを進めているということであれば、それを評価していくべきというのがここでの趣旨でございます。

    廣江委員から、誘導的規制の具体的姿がなかなか見えてこないと、なかなか全体論についてもというご議論がございました。具体的な内容についてはこの場で全部決めるということは難しいと思っておりまして、現時点においてはそういった枠組みの方向性についてご議論いただき、具体的内容については、報告書にもあるとおり、今後しっかり検討していくということであります。ただそこは当然白紙委任ということではありませんので、どういったことを踏まえて具体的設計をしなければいけないかという、本小委員会でいただきました具体的な制度の設計上踏まえるべき点というものをできるだけ報告書に書いているつもりでありますけれども、さらに必要な部分がございますれば、さらに検討してみたいと思っております。

    それから、廣江委員の2つ目で、国、地方自治体の役割についてです。ポリシーミックスの考え方で、国がいろいろな面でエネルギー政策全体で前に出てやっていくんだという思想で書いているつもりですけれども、ご指摘の箇所なども含めてもう少し見直すべき点がありそうなので、検討してみたいと思います。

    それから、電力のみの規制になっているのではないかというご指摘については、誤解があるかと思っております。今回のこの報告書の中でもエネルギー供給セクター別に、例えば14ページの、1、2、3、4と書いてあるスキームのところですけれども、各エネルギー供給セクター別に、それぞれの特性を踏まえて、非化石エネルギー導入と化石エネルギーの高度利用のための具体的な指標や取組内容を示しております。また、新エネ部会からの議論も引用しつつ、バイオ燃料等の目標もこの中に入れていくということです。そういったようなものを具体的に取り入れた制度として考えるということですから電力だけということではないと考えております。また、バイオ燃料以外の、先ほど申し上げました需要サイドにおけるいろいろな取組などにも広げて、できるだけ広範に取組が拡大するような設計にすべきということは書いてありますので、この点でもご懸念あたらないではないかと思っております。

    小山委員から、世界の動向を見ながら国としての対応を、というご指摘はそのとおりかと思いますので、全体の中でまたさらに補足すべき点があれば考えてみたいと思います。

    それから、コスト、ベネフィットの点については、ベネフィットの部分についてもう少しどういったウエルフェアがあると見るかということについて、若干例示などもした方がわかりやすくなるかと思いますので、検討したいと思います。

    山地委員から、9ページの21行目についてご指摘がありました。まずこの整理ですが、今の代エネ法でも代替エネルギーを開発する場合とそれを導入する場合という、その2つのディメンジョンがあります。ここで書いているi)の方は開発でして、開発の中には未利用資源などの開発といったものと、技術の開発と両方があります。それからii)とiii)は、ある程度使えるようになった資源や技術を具体的に導入し、その使用を拡大するという意味です。ii)の方は非化石のエネルギーの使用を拡大する、iii)の方はその技術を利用して資源を有効に使っていく行為をするということであり、実用化段階がii)とiii)という整理をしております。したがって、i)には、ご指摘のような自然エネルギー的なものもありますが、それ以外に例えばオイルシェールだとか、オイルサンドだとか、あるいはメタンハイドレートとかいった、非在来型のエネルギーについても技術開発等は進めていくべきであろうということが書いてあります。メタンハイドレートを例示としましたが例示として掲げるのはどうかという点がございましたので、検討をさせていただきたいと思います。

    あわせて、CCSという技術につきましても、物の考え方として、それがエネルギーの安定供給にどう資するかというところは今の段階では直ちにつながらないかと思っておりますが、エネルギー関連の技術であるという位置づけはあるかと思いますので、そういったような意味ではここには入り得ると。ただ、この制度の対象としてどこまで入れるかという点は検討の余地があるのだろうと考えております。

    それから、15ページの上あたりの「言いづらい」と言う表現については、修正を検討したいと思います。

    それから、柏木委員から具体論について、さらに検討をもう少しするべきではないかという点については、先ほどの廣江委員の議論とも同じでございまして、制度設計の方向性と、それから具体化に進むに当たってのポイントとなる点を、できるだけこの段階ではご意見を賜り、それを報告書としてまとめたいと考えております。その考え方に沿って具体的にどういったものになるかというところは、さらにまた別の機会に議論しオープンの場でしっかり設計するということだろうと思っておりますので、いわば二段構えで考えていただければと考えております。

    それから橘川委員からの、13ページの省エネ法の例示の引き方ということで、これは前回もそういうご意見をいただきましたので一応それを踏まえ省エネ法があるから今回の新しい制度も当然必要だという説明とはしておらず、むしろ、省エネ法の意義についてこの場で議論が出たことを踏まえて、17、8行目あたりの「我が国の競争力強化された点を十分踏まえた制度設計を行うべき」と書いております。省エネ法による政策効果の経験も勘案して、この新しい制度について考えるべきだということとしております。確かに需要と供給のところで違う面もあるかと思いますので、委員長に相談して、書き方を検討したいと思います。

    それから、9ページの最大導入ケース、9ページの10行目あたりにありますこの最大導入ケースを、「国全体として目指すべき目標のベンチマークとして位置づけるべきものであると考える」といったようなところの表現ぶりでございますけれども、その後ろに「こうした観点から、今後、別途、国全体として目指すべき目標についてさらに検討を深めることを提言する」というふうに書いてあります。このベンチマークという言葉ですが、この最大導入ケースというのは諸前提が実現した上での目標ということでありますから、その前提が崩れれば目標というものが変わってくる訳であります。そういうただ単に何%削減するという数字だけがトップダウンで決まっているということではなくて、それを実現するためには、需要サイドでこれこれ、供給サイドでこれこれといったようなことをそれぞれやって積み上げてきた上で、到達できるところだという意味でのベンチマークということです。それぞれの部分ごとにそれぞれ目指さなければ達成できないということであって、需要サイドで達成できない都合があれば供給サイドもついていけないという、そういう構造になっているというものであります。

    したがって、需要サイドと供給サイド、そしてそれぞれの部分がそれぞれ達成を目指してやって、そこが変わればまた変わった段階で、また変更していかなければいけないと、そういう意味で書いているということであります。その前のページの(1)にある「直ちにその実現を確保すべき」というふうに、この最大導入そのものを、いわばとにかくこの数字は達成するんだというような意味での目標という形で位置づけているのではないということで、(1)と(2)の議論を踏まえてこういう書き方をさせていただいているということであります。

    もう一つ、3ページにある代エネ法からの転換のところで、非化石エネルギーがとりわけ重視されているということとなっているのではないかという点ですが、3ページの下にあるとおり、非化石エネルギーの利用拡大と化石燃料の一層の効率的な利用という、化石燃料が将来にわたっても引き続き相当なウエートを占めているということを前提に、両方を重視してやっていくという点がこの委員会でのご意見としてぶれはないと思っております。したがって考え方においての相違はないと思っておりますけれども、セクター別アプローチとの整合性といったご指摘も踏まえて、再度見直してみたいと思います。

    中上委員からのご質問ですが、6ページの新エネと水力のところは、一応新エネは新エネ法の定義にありますとおり未だ十分に経済性のないエネルギー源を入れており、そうした新エネ以外の再生可能エネルギーである水力・地熱は、一応別立てにさせていただいています。ただ、一部の小水力が新エネの一部に入っているなど、そういうのはありまして、申しわけございません、ある程度従来の、やや大ざっぱな説明をさせていただいているということでございます。

    8ページの最大導入ケースの定義のところは、確かにわかりにくいところがありますので例示なども加えてみたいと思っております。

    それから、16ページの上から8行目あたりの異業種連携などのセクターを超えた事業者の取組の評価というのも、需要サイドとの連携というだけではなくて、例えば、プレゼンのもありましたコンビナートにおける石油精製と石化などの間での連携した取組で、化石燃料を結果的に有効に活用できるケースなどを評価できる仕組みにしたらどうかという趣旨でございます。多少そういった例示なども補足できればと思っております。

    その他のご意見についても検討させていただきたいと思います。

    一通り、回答は以上でございます。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    ほかに事務局、石崎さんと渡邊課長、よろしいでしょうか。

    それでは、ただいま一通り各委員のご意見、コメントに対応いただいたわけですけれども、もし今の件について、あるいはさらに別件でもございましたら、まだ時間もございますので、もう少し質疑続けさせていただきたいと思いますが、まず山地委員、どうぞ。

  • 山地委員

    言わずもがなかもしれないですけれども、時間があるということなので。

    橘川委員のご発言ですけれども、私、橘川先生とは意見が一致することが多いんですけれども、きょうのはちょっと違いますね。ベンチマークのところですけれども、このベンチマークも実は私、ひっかかりましたけれども、いい表現を何か見つけたんだなと思って私は理解しました。むしろやはりベンチマークの下のところですよね、「今後、別途、国全体として目指すべき目標についてさらに検討を深める」というところを読めというんだろうと私は理解しております。あまりこういうのをあからさまに言うのは、多分お役所としてはやはり既に決めたこととの通時的な整合性があるでしょうから、なかなか表現しにくかったんだろうという理解をしています。

    それと、脱化石燃料法とならないようにということがここで議論されてきたわけですので、それを踏まえた書き方になっていると私は理解しております。小委員会開催当初の議事録の中でも見ていただければそうなっているんじゃないかと思います。この段階でそれが変わっているという理解はしておりませんので、ぜひ私の理解が正しいことを祈っております。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    それでは、橘川委員、どうぞ。

  • 橘川委員

    私も今の山地委員の理解が正しいことを願っております。そういう意味で意見は一致いたしますが、例えばベンチマークのところなんですけれども、先ほど申しましたように、もうちょっと具体的に考えないといけないと思うんです。

    石油の場合なんですけれども、最大導入ケースですと2030年で国内供給量が28%減というのが最大導入ケースです。同じ総合政策課でやりました新国家エネルギー戦略の場合は、石油を一次エネルギーの中の47%から40%に減らすだとか、自動車の中の石油を80%に減らすだとかという数字が出ましたけれども、前提となっていたのは400万B/Dの原油処理量を2030年までに大体360万B/Dぐらいにすると。そういう計算だから、40%の自主原油というと144万B/Dを確保するというのが目標になり、現状の80万B/D手当がついているところとの差額が64万B/Dということで、目標達成が視野に入ってくると、こういう計算になっていたと思いますので、一応石油業界が一生懸命エネルギーセキュリティーも考えながら、2030年へ事業を展開していくときの前提というのは、400万B/Dが360万B/Dになる。

    つまり最大導入ケースではなくて努力継続ケースに近い形だったと思うんです。そういう今までのエネルギー政策の具体的な展開を考えますと、ここはやや一歩踏み込んだ議論になる可能性があるのではないかというところを心配しているわけであります。

    それから、代エネ法についても、例えばこの3ページの書き方だと、あえて言いませんでしたけれども、2行目のところ、55年に代エネ法ができてから以後、代エネ法に基づき官民一体の努力となっているわけですが、実態としては、例えばLNGなんていうのは、東ガスの安西さんと東電の木川田さんの民間の協力によって、民間ベースでもう既に始まっていたわけです。代エネ法がその背中を押したという関係になっていると思います。

    ちょっと柏木委員と意見が違うのは、私はやはり日本の電力、ガス、石油、LPGの業界の方々が持っている力に対する信頼感というものが、私は非常に強い信頼を持っておりますので、あえて誘導的規制という方向で行かなくても、低炭素世界はつくれるのではないかというようなニュアンスがありまして、山地委員が言われているとおりならばいいわけですけれども、伊藤課長も石崎室長もいつまでも現在の部署におられるわけではないわけですから、文書として残った法律が何らかの形でひとり歩きするということを懸念して、あえて議事録の中に1人ぐらいは反対というか、賛成しない人間がいたということを明記しておきたいというのが私の趣旨であります。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    今のご発言は明確に議事録に記録致しますし、今後これは公表されますのでご心配はないかと思います。ほかによろしいですか。無ければ私も少しコメントさせて頂きたい。

    ここで最大導入ケースと呼ばれているものは、まさに経済産業省の考えていた最大導入ケースでして、福田ビジョンは現に発表された事実であるということを考えると、ここではどうしてもスタートポイントにしなければいけなかったところがあります。さっき山地先生が微妙な発言をなさいましたが、やはりこういう報告書を書くときの前提としては、既に存在している公的なビジョンを目標にして、なおかつ現実を十分見きわめてということが非常に重要なところであって、現実的な立場を忘れないようにということを強調して仕上げたものがこの文章ではないかと思っております。

    ですから、橘川先生のご心配は十分議事録に反映させていただきますが、全体の流れとしてはほかの委員の方々のご了解が得られれば、この方向で進めされていただければと思います。さらにご意見がございましたら、文書なり何なりで、あるいは次回もう一回小委員会が開催されますので、更に議論を続けていただければと思っております。

    廣江委員、どうぞ。

  • 廣江委員

    先ほど伊藤課長からご回答いただいた3点目で、バイオ燃料以外で需要サイドとおっしゃいましたが、私が念頭に置いていますのはむしろ供給サイドでも何かあるのではないかということです。具体的に何かすぐに思い当たるものがあるかと言われますと、出てまいりませんが、そういうものもあるのではないかということでございます。

    私ども地球温暖化という大変大きな問題に対して、当然ながら脱化石燃料化しないといけないことは十分認識しておりますし、こうした問題に対して自分たちの責任を転嫁したり、努力を怠るという気はさらさらございません。むしろこういった大問題に対して、子々孫々に誇れるような立派な取り組みを、安心して進めていけるような環境整備をぜひよろしくお願いしたいということでございます。ありがとうございました。

  • 石谷委員長

    どうもありがとうございました。

    事務局のほうはよろしいですか。

    失礼しました、山浦委員。

  • 山浦委員

    先ほど橘川先生のほうからご指摘のあった最大導入ケースを目標とすると原油マイナス28%と、こういう話になっているわけですが、基本的にはその前提が沢山ありまして、これらの前提例えば技術開発、それから巨額な資金コスト、そういうものがすべて、国民が負担できなければ、それは国からの支援という、客観的に言えば税金のほうからという負担、そういう問題がすべて解決するとそういう姿になる1つの見方であるとして考えています。あらゆる前提が満たされればそういう可能性もあるということで、逆に言うと各経営者あるいは企業というものは、そういう姿もあり得るという前提で世の中を今後見ていかなきゃいけないという考え方になっていると思います。

    したがって前提がここでは、全然書いていないわけで、表だけでいうと、2030年につくったときの前提が非常に大胆なものになっているなという認識でいるわけです。

    もう一つ、私どもこの中で、16ページに競争条件の公平性、さっきの負担と絡んでくるんですが、33行目に、下のほうにですが、石油事業は自由化が図られてきたと記述がされていますけれども、既に完全に自由化が達成されてしまったんです。完全にフリーになったと考えています。内外、それから企業間、そういう意味ではおよそ公益事業とは違った、いわゆる普通の産業になってきているということが言えるわけでございます。

    そういう意味で、17ページのいろいろなコスト、ベネフィットの関係で、国民負担することが必要だというのは、時間軸でみれば結果的に20年、30年という意味では国民負担になると思いますけれども、現実的には民間企業の非常に厳しい競争の中では、短期的には企業の負担になる。そこをどうやって国のほうが支援していくかというのが、この問題ではないかと思っておりまして、抽象的に言えば国民全体で負担することが必要だというのは、そういう両面の意味を含めているというふうに思っているわけです。負担の方法も国の税負担経由を通じての国民全体の負担、あるいは価格転化を料金制度に反映させた負担というのがあるわけですけれども、少なくとも石油業界について言えば料金体系による負担方法というのはあり得ません。そうすると国にしっかりした支援による負担をお願いする、そして全体として競争の中で解消していくということになるんだと思っています。それは随分、17ページの一番最後の、一番下の行のあり方が異なっているんじゃないかと思っております。

  • 石谷委員長

    よろしいですか。どうもありがとうございます。

    ただいまの件は、修文が今後もし必要でしたら、後ほどでも出していただいて。

  • 山浦委員

    そういう意味が中に入っているんだということを承知して頂きたい。

  • 石谷委員長

    それから、最初の前提条件については、8ページに「専門的な検討が行われているもの」と記述してあって、ここではその細部の議論には踏み込まないというのを前提にしています。長期エネルギー需給見通しなどではそれなりの前提が明示されていますので、そこに明示してあるとご理解いただければと思いますが、よろしいでしょうか。

    それでは、大体時間になりましたので、これ以上ご意見がなければ、本日の議論をこれで終了させていただきます。いろいろと建設的なご指摘とご議論、まことにありがとうございました。

    次回の小委員会は、12月18日木曜日の15時半より、経済産業省別館10階の1020会議室にて開催いたします。

    本日皆様からいただいたご意見等踏まえて、事務局において修正作業などを行った上で、取りまとめの議論を行うことにしたいと考えております。

    それでは、これをもちまして、本日の政策小委員会を閉会いたします。ご多忙のところ長時間にわたり熱心にご議論いただき、まことにありがとうございました。


以上
 
最終更新日:2009年3月6日
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