経済産業省
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地域経済研究会(第3回)-議事要旨

日時:平成21年1月27日(火)16:00~18:00
場所:経済産業省本館17階第1特別会議室

出席者

委員:
大西座長、江島委員、中村委員、野坂委員、野坂委員、林委員、松原委員
オブザーバー:
市川内閣官房地域活性化統合事務局参事官、山崎総務省地域力創造グループ地域自立応援課長、七條国土交通省総合政策局事業総括調整官、阪井国土交通省都市・地域整備局都市計画課都市計画調査室長、加藤観光庁総務課企画室長(代理)、戒能経済産業研究所研究員兼大阪大学特任教授
シミュレーション関係委託先:
横山三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社主任研究員

議題

  1. 委員等からのプレゼンテーション
  2. シミュレーションを用いた施策の影響効果試算について

議事概要

委員等から資料に沿って説明を行った後、自由討議。出席者の主な意見は以下のとおり。

地域経済循環について

  • 地域の活性化に向けては、域外への依存率を下げるとともに、域外に移出していくこと、この相乗効果が求められるということか。答えは一つではなく、いろいろな手を打ちながら、それらを積み上げていくことでその効果はより大きくなるということであろう。
  • 二つの地域を分けて考えるか、一体のものとして考えるかによってストーリーが変わってくる。一体として捉えることで地域経済の強化を図るという考え方もできるのではないか。
  • 域内の範囲をより広く捉えれば当然、域内循環率は高まるが、各々の立場によってその範囲の捉え方は異なってくるものと思う。
  • 最近の広域圏の議論は、市町村間の利害対立を越える仕組みを作ろうという発想に基づくもの。広域圏については合併か独立かという二者択一ではなく、より柔軟な捉え方があってもよいのではないか。
  • 域内に需要があるとわかっていてもそれを活用して域内依存率を高めるのはそう簡単ではないと思うが、その理由としてどういうことが考えられるか。
  • 供給できる素材があっても、品質、納期、価格等の面で供給できない場合や、そもそも供給できる素材がない場合など供給面の問題も考えられる。

シミュレーションを用いた施策の影響効果試算について

  • 農商工連携に関して、域内市場産業の中に観光や域外の買い物客による消費の増加分が含まれているが、これは外からお金が入っているものであり域外になるのではないか。
  • 順番としては、まず地産地消等により地元住民の利用率が高まり、それに合わせて域外からも観光客や買い物客が頻繁に訪れるようになるというものであり、売り上げの多くは域内の地元住民の消費によるといった形のものと思われる。

地域イノベーションについて

  • 域内循環の強化を図るためには知識のネットワークが重要になると思うが、それを支える地域の取組としてインフラや周辺環境を含めどういったものが必要になってくるのか。
  • イノベーションの創出に向けては、ソフトインフラやハードインフラに加えて、イノベーションを支える風土や気質等の地域密着要因にも注目する必要があると思う。
  • 地域新生コンソーシアムが地域の雇用に結びついていないとの話があったが、その理由としては、もう少し長い目で見る必要があるといった時間的な要因や、他にもイノベーションを起こすネットワークはたくさんある中で、その一部の比較的難しいケースがコンソーシアムになっているため成果が現れにくい等の要因が考えられるのではないか。
  • イノベーションの活動と雇用変化とでは相関が取れないかもしれないが、イノベーションと所得変化を比較すると正の相関になるのではないか。製造業が活発な地域は工場誘致等により一人当たりの所得が上がる傾向にあるが、そうした活動が地域で活発になった後、次のステップとしてその成果を海外に持って行くかどうかといったことは企業の戦略によるものであり必ずしも雇用につながらないケースもあるのではないか。
  • 地域コンソーシアムはツールであって、それを通じて事業開発された製品を如何に販路を確保して売っていくかという、その部分のつながりが弱いのではないか。また、地域コンソーシアムは主として中小企業を対象としているため、雇用総出量で見るとその効果は限定される。知的クラスターについても研究開発段階を対象としており事業化との距離が大きい。マーケットは国内ではなくグローバルにという視点が重要ではないか。

地域政策の検討の視点等について

  • 地域の経営者の視点で地域政策を議論するのか、少子高齢化の進展により人口が減少する中、オールジャパンとしての施策を議論するのかによって異なってくる。一つの地域で見れば、域内消費を高めることが地域経済の活性化につながるし、人口に関しても、他はどうあれ自分のところに人を止めておくという発想でよいが、国レベルでは別の視点が必要なのではないか。
  • 観光の施策効果に関して、入れ込み客数が2割増加すると想定されているが、他の地域が何もしないという前提での話であり、オールジャパンで見た時に2割増加と言えるかどうか。
  • 地域経済の中でまだ需要が発掘し切れていない産業、潜在力が活かされていない産業として観光や農商工連携が挙げられるのではないか。観光に関しては、これまでの団体旅行の客層と体験型観光の客層とでは異なっており、まだまだ掘り起こせていない潜在需要があるのではないか。
  • シミュレーションモデルでは、ある地域でこうした取組をすればこうなるというのは推定できるが、地域間の取り合いの状況をモデルに反映するのは難しい。
  • この研究会では、望ましい人口配分を議論しているのではなく、ある種の方法論を議論しているものと思う。人口はどこも減っていくが、減り方を少なくするために何をすべきかを議論。地域間競争に加えて国際競争にも打ち勝つ施策を考える必要があるのではないか。
  • 複数自治体が連携して役割分担をしていくには何らかの仕組みが必要であるが、市町村間の合意形成は非常に難しい。一方で、一つの地域の中でいろいろなことが完結するような仕組みができないと地方に人が集まるようにはならないのではないか。

以上

 
 
最終更新日:2009年4月13日
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