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ソーラー・システム産業戦略研究会(第1回)-議事要旨

日時:平成20年12月9日(火)9:30~11:00
場所:経済産業省別館11階1120共用会議室

議題

ソーラー・システム産業戦略検討の視点

議事概要

渡邊新エネルギー対策課長から、ソーラー・システム産業戦略検討の視点について説明、その後自由質疑。

  • 産業戦略は、研究開発戦略、導入戦略につぐ第三の戦略として重要。今後、この三本の戦略によって、日本の太陽電池産業が世界を牽引していくことが重要。
  • 太陽光発電システムを設置することによるユーザーに対するメリットが日本は弱い。欧州は固定価格買取制度によって、ユーザーに対するメリットが明確になっている。
  • 地球環境保護だけを掲げていては、太陽光発電の導入は進まない。補助金制度を行ったところでその効果はその範囲内。ユーザーのメリットを踏まえた制度を考えていかなければならない。
  • 正しい情報が伝わっていないため、買い控えなどの問題が生じている。正しい情報によって、ユーザーにメリットを明確に示すことが重要。
  • 今後、太陽光発電の普及に関しては、コスト低下が重要。コスト低下のためには変換効率を上げるだけでなく、大規模設置を増やしスケールメリットを生かす等、新たなビジネスモデル展開が必要。
  • Q-cells,Suntech,Moserbear等は柔軟でスピード感のある経営で成長した。技術開発だけでなく、これからは経営戦略が大切。優れた技術をいかに利益に結びつけるかを考えることが重要。そのためには、社外リソースも積極的に利用していく必要がある。
  • PR活動に関して、各社個別にPRしているが、住宅メーカーは太陽光パネルを売ることが目的ではない。二酸化炭素を削減することによってどんな素晴らしい生活ができるかということをPRしている。そのための手段の一つが太陽光パネル。是非、政府主導で太陽光発電に関する正しい情報を流してPRを行う必要がある。
  • 集合住宅や低層賃貸住宅は、屋根が広くとれるので太陽電池パネル設置に適している。しかし、屋根はオーナー所有になっているので、太陽光パネルを設置すると家賃に跳ね返る形になっている。企業等に屋根を貸すことによって、産業界にもっと、太陽光発電を普及できるのではないか。
  • 太陽光発電の発電事業を行うのは、販路、顧客を確保するため。また、継続的投資によって、スケールメリットを生かしたセル、モジュールの大量生産を行いたい。
  • 太陽光発電の普及という大きな政策実現のためには、セル、モジュールが大量に必要。国内外のビジネスモデルを駆使して資金を調達して、生産計画を継続すべき。
  • コスト競争力をつけることが重要。そのためには材料のシリコンの確保やBOS価格を含めた全体で価格を最適化すべき。
  • 現状では、ユーザーに対するメリットを顧客に説明することが難しい。太陽光パネルを設置しても、後から建てられた建物の陰になって発電量が落ちる場合がある。ユーザーが安心して太陽光パネルを設置できるように既存制度の規制強化をはかるべき。
  • シリコン価格は、長期契約によって逆に価格低下につながらないという現状がある。国としても、長期的なシリコン調達について支援を行って欲しい。
  • 海外では、技術面で確立しており、コスト面でも軌道にのっている風力やバイオエタノールの導入が進んでいる。太陽光は制度によって入っているのみ。
  • 今の太陽光パネルの変換効率では、発電量を得るために、多くの土地が必要なので、日本で設置するのは厳しい。一方で、ドイツ等では安い土地が手にはいりやすいため大規模発電設備としては適している。今は各取組が始まったばかりなので、今後ノウハウが蓄積されていくだろう。
  • 固定価格買取制度による導入促進に関しては、制度をやめたときに普及が止むというリスクがある。
  • 太陽光パネルの変換効率を上げるだけでは、もはや世界的な競争には追いつけない。中国では、部材から製造、設置まで一貫した超大型太陽電池産業モデルに対する補助制度があると聞いている。ビジネスとしても、リスクを分散することが出来るのでメリットがある。日本では、それだけの工場があつまるだけの土地がないという問題点はあるものの、このような産業戦略を検討していくべきではないか。
  • 太陽光パネル用の多結晶系シリコンは海外からの調達が多い。今後、太陽光発電用に爆発的に量を増加していくにあたり、海外からの調達に依存せざるを得ない。
  • 今後、シリコン調達の状況が厳しくなる中で、海外生産へのシフトが考えられる。日系企業として海外へ出て行く際の支援をして欲しい。
  • 太陽光発電の中で日本が得意とするユニーク性を打ち出せる場面があるのではないか。量子ドットや有機化合物半導体等の研究開発についてもスポットを当てるべき。
  • 大型の太陽光発電に目が行きがちだが、ユビキタス、モバイル等コスト面・効率面以外の指標で評価される市場、産業、技術の展開というのも必要なのではないか。

以上

 
 
最終更新日:2008年12月19日
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