経済産業省
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アジアPPP政策研究会(第1回)-議事要旨

日時:平成20年12月1日(月)10:00~12:00
場所:経済産業省17階西3国際会議室

議題

(1)アジアPPP政策研究会の設立趣旨および論点説明について
(2)アジアPPPの課題と対応について
(3)意見交換

議事概要

(1)経済産業省より、アジアPPP政策研究会の設立趣旨および論点の説明を行った。

(2)美原委員より、アジアPPPの課題と対応について発表が行われた。

(3)上記(1)及び(2)を踏まえ、各委員より現状認識や問題点・課題が示された。主な内容は、以下のとおり。

PPPに対する期待

  • 欧米勢は、膨大なインフラ需要への対応として開発途上国のPPP事業に対して民間資金を投入するため、ODA資金を触媒として効果的に活用してきた。こうした動きを踏まえ、制度改正を含め新JICA等の支援ツールの強化が必要である。
  • 二国間ベースの要請に基づき官民の縦割りの発想でODA資金を供与するだけでなく、今後はアジア諸国のニーズ、我が国企業の戦略を踏まえた広域ネットワーク作りにPPPを活用し、日本が広域経済開発に貢献するためのODAツールの検討も研究会のテーマとして欲しい。
  • 欧米金融機関の体力が弱まっている一方、アジアではインフラニーズが急速に高まっており、現在は我が国にとってPPP案件形成のチャンスである。
  • 新JICAにおいて民間連携室ができるなどしており、今後は新しい円借款スキームを期待したい。

PPPの課題

  • ODAは国民への広報がもっと必要である。特に、PPPは外部経済も大きく有用である。但し個別企業への事業支援と見られてしまわないよう、ODAにおけるPPPの概念を整理し、理解を得ることが必要である。
  • 日本の円借款は世界に類を見ない有益なツールであるが、一方で時間がかかり過ぎて案件形成が進まず、案件を逸するといった問題がある。この点は改善の必要がある。
  • 案件形成能力として運営も含めたトータルな提案が求められているが、我が国にとってオペレーション企業の強化と初期段階からの関与が大きな課題である。
  • 欧米諸国では、コンサルタントや事業者を制度的に応援している。日本でも同様に本邦企業を支援するような検討はできないだろうか。

セクター別のPPPに対する期待と課題

  • 鉄道は、公共性が強く初期投資が大きいので簡単には事業化はできない。しかし、ベトナムでは、地下鉄や南北高速鉄道の話もあり、今後の事業形成が期待される。一方、ベトナムには他国のライバル企業も進出しており、日本の優位性をどのように発揮できるかが重要なポイントである。
  • 水道分野においては、仏系企業だけでなく、スタートして歴史の浅いスペインや韓国の企業も官民一体となって淡水化プロジェクトに進出している。アジア地域ではまだ水道のビジネスチャンスはあると思うが、その時間は限られている。数年以内に、国際競争力を有する事業者を育成する必要がある。
  • 電力分野では我が国もIPPに参画しているが、欧米の案件に後から乗った案件も多く、また民間のみで成立する案件が多かった。今後は東南アジアなどカントリーリスクが高い分野に進出しなければ案件が限られる。資源開発とセットにした案件も重要である。日本の高効率発電技術と、相手国の割安な電気料金制度との差をどう埋めるかも課題である。
  • いずれのセクターにおいても、外国勢と競争して勝っていくためには、単に価格だけの競争ではなく、日本の技術の高さや、事業実施における配慮のきめ細かさなど、日本企業の強みがきちんと評価されるようにする必要がある。

本研究会の運営について

  • 本研究会を通じて、アジア版PPP、或いは日本のPPPパッケージというものが形成されていくことを期待する。
  • 既にPPPに関する状況整理や技術的な検討については相当の蓄積があり、本研究会ではもう一段踏み込む必要がある。実際の案件形成につながるようにしてほしい。
  • アジアPPP研究会においてアクションプランを提言したが、その後全てが実現されたとは言えない。本研究会は前回提言したアクションプランのレビューから出発すべきである。
  • PPPについては、世界銀行、アジア開発銀行、各国の援助機関がすでに動いており、日本も3年前から取り組んできたのはよくわかるものの、現在日本の動きは決して早いとはいえない。スピード感を持って研究会を進めていく必要がある。

以上

 
 
最終更新日:2008年12月22日
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