経済産業省
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アジアPPP政策研究会(第4回)-議事要旨

日時:平成21年2月19日(木)15:00~17:30
場所:経済産業省 本館17階 国際会議室

議題

  1. PPP推進に向けたODAツール等の強化について(2)
  2. 意見交換
  3. アジアにおける戦略的インフラ案件形成について
  4. 意見交換
  5. 中間とりまとめスケルトン案について
  6. 意見交換

議事概要

(1)PPP推進に向けたODAツールの強化について、関係委員より発表が行われた。

(2)(1)を踏まえ、以下のような意見交換が行われた。

アジアにおけるPPPへの期待の高まり

  • 少なくとも都市交通分野ではこれまで、アジアでPPP案件と見なせるものはなかった。しかし世界的には、ライダーシップ保証支援や、車両納入支援の面で政府支援のある案件が成立している。そしてアジアでも今後は、タイなどでPPPを前向きに検討していく動きが公式にも明らかになりつつある。
  • 現在の金融危機のなかで、アジア各国では日本と一緒にPPPを検討したいというニーズが高まっている。提案の仕方次第で、協働が進む環境になりつつある。
  • 昨今の金融危機により金融機関はALMの強化に動いており、民間からの資金供給は当面は期待できない。公的支援への期待は高まる方向にある。

再生可能エネルギー・環境分野でのPPP

  • 日本の技術力や経験を用いれば、再生可能エネルギーや環境分野においてもPPPを推進できないか。
  • 再生可能エネルギーは一件あたりの規模が小さく、プロジェクトファイナンスという手間のかかるスキームに合わない。むしろファンドの側面から検討できるのではないか。
  • 水力や地熱は比較的案件あたりの規模も大きく、PPPとして検討の余地はある。

新しいPPPスキーム創生の必要性

  • CDM案件では、排出権の引取り交渉の優先権を日本に与えた例があるように、PPPにおける「事業権」についても、まず日本に優先交渉権を与えるようなスキームは考えられないか。
  • 最近の経済危機により、長期のリスクを取る民間機関は少なくなっているが、例えば、英国やフランスなどは、まず5~6年の短期のリスクを取る形でマーケットに入り、7年目以降のリファイナンス時に必ず政府に関与してもらう、という約束を取り付けている。これまでの仕組みにこだわらず、新しいスキームを作っていくための知恵出しが必要。

(3)アジアにおける戦略的インフラ案件形成について、関係委員より発表が行わ れた。

(4)(3)を踏まえ、以下のような意見交換が行われた。

  • 日本には、ITSやICタグといった高い技術力がある一方、そのような付加価値が評価されない事業には参画しにくい。ハードにつける付加価値を、事業権獲得にどうやって活かしていくかが、大きな問題点だろう。
  • マスタープラン作りから日本が関与し、構想・設計の段階から日本の技術を織り込んでいくスタンスが求められている。
  • 戦略という観点では、個々の企業が個々のプロジェクトに関与しても、それは戦略にはならない。国として一体となって取り組む必要がある。
  • かつてのタイ東部臨海開発事業のように、マスタープランから個別プロジェクトの具体化まで国として一貫して関与するスキームを志向すべき。そこには、政府・事業者・コンサルタント等が協力しあって、つまりオールジャパンの体制で臨むべき。

(5)中間とりまとめスケルトン案について、事務局より発表が行われた。

(6)(5)を踏まえ、以下のような意見交換が行われた。

  • 投融資制度の復活など、JICAのファイナンスツールを現状よりも充実させる、という提言を行うべき。従来、ODAなど公的資金は、国対国の関係でのみ用いられてきたが、今後は公的機関が最終的に民間案件に活用されていくことを担保する制度作りが求められている。
  • 公的資金を最終的に民間案件に活かしていくスキームは、決して不可能ではなく、現状制度を含めて実現可能である。
  • 日本企業の国際競争力を強化するにあたっては、まず国内での官民連携・競争促進により企業が経験を蓄積していくステップが必須であり、それも謳ってはどうか。韓国やシンガポール、スペインなどは、上記のステップを踏んで、最近になって企業の力を急速に伸ばしている。とはいえ、国内競争環境の整備を待っては時間がかかるので、国内外でのアプローチを同時に行ってはどうか。
  • 法制度整備は、ソフトインフラの最たるものであり非常に重要であるにも関わらず、スケルトンでの取り扱いは、あまり大きくない。国やセクター毎に法制度整備の熟度を分析し、それを大いに参考にして、日本としてのPPPターゲット国・セクターの順位付けを行う、というアプローチも必要ではないか。
  • 電力セクターの場合、民間主体のIPPのみでは膨大な電力需要を満たすのは不可能であり、PPPの取り組みは必須である。特にベトナムやラオス、カンボジア、インドといった国々では有用である。これらの国々ではJICAによる投融資や官民連携円借款が大きな効果を発揮するはずである。我が国ではかつて、官と民の協働によって、電力インフラが整備されてきた経緯があり、その経験・モデルをベースにアジアにアプローチしていくべき。
  • インフラ戦略立案については、まずアジアの資源フローを考慮したうえで、それをインフラ計画に織り込んでいくアプローチも必要ではないか。
  • JBICやNEXIなどの公的民間支援機関がリスクを取れないような案件はPPPにならない。一方、だからといって、安易に公的支援に頼るのではなく、粘り強く検討を行い、民間が最大限関与していけるスキームを作っていく必要がある。
  • PPPとは、最終的には事業権をとる必要があるが、事業権取得を検討するためには、その案件に事業性(経済性)がある必要がある。日本の競争力の源泉の一つは、JBICやJICAといった公的な機関のサポート力であるが、他国が国を挙げて取り組んでいるなかで、日本としても国の更なるコミットメントが必要。
  • JICAやJBICによるサポートは、本邦企業の競争力強化にあたって重要。PPPという分野において、どの部分がJICAに、そしてどの部分がJBICによってサポートされるのか、整理する必要もあるのではないか。

以上

 
 
最終更新日:2009年4月16日
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