経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会基本問題小委員会(第2回)-議事要旨

日時:平成16年3月30日(火曜日)16時00分~18時00分
場所:経済産業省本館17階第1特別会議室

出席者

出席委員
木村小委員長、伊丹委員、大中委員、大見委員、國井委員、黒川委員、佐野委員、高木委員、手柴委員、中村委員、吉野委員、渡部委員

議事概要

(1)資料4-1~4-6に沿って説明。

<研究開発の重点化の議論ついて>(資料4-1~4-3)

  • 資料4-1(環境変化の認識)について、二つの視点を追加して欲しい。一つ目は、産業技術のレベルの高度化、つまり産業技術にも技術の学問的裏付けが必要になってきているという点。二つ目は、スピードが最優先になってきたという点である。技術が高度化し、一社のみですべてのものを開発できなくなってきている。優れた技術をもつ企業を複数社組み合わせて開発をするべき。
  • 資料全体に制約条件への対応が多く、夢がないように感じる。創造的な社会を目指すという視点が重要。日本は情報武装やコンビニエンス化が進んでいる。言い換えれば、時間自在性が高いと言える。日本がそういった分野で、一番整っているということを全面に出しつつ、前向きな対応につき考えていくべき。
  • 環境変化について、負の面からのとらえ方が多い。研究開発プロジェクト立案時に、供給側からの視点と需要側の両側から見るようにして欲しい。日本は世界で最初に高齢化社会を迎える。これはある意味チャンスでもあり、高齢化社会のモデル社会に日本はなり得るのではないか。
  • 投資に対する成果について、もっと定量的に分析することができないか。例えば、知的財産権。ノウハウ等特許にならない部分については、研究者の数で代表できるのではないか。
  • 投資の効果を定量的に出すことはチャレンジしてみたい。
  • 潜在的ニーズとしては、日本の市場だけではなく、世界の市場を見る必要がある。日本の企業は世界のマーケットを見ている。
  • 日本は今後どのように食べていくのか、という検討が必要ではないか。そのために人的資源が一番重要である。
  • 資料を見ると国内市場のデータが出てきている。世界のマーケット、世界の科学技術、各国政府の動向をとらえた上で、政府としての重点資源配分方針を決定すべき。また、環境変化のうち科学そのものの大きな変化を認識する必要がある。政府資金は中長期的なものに出していくべきではないか。
  • 自分が光触媒の研究開発に関わった当初、ニーズはゼロだった。ニーズが顕在化しているものについては、国が関与する必要はないのではないか。また、成果については、研究開発の結果として製品開発ができるのはある意味当たり前。そこから先としてイノベーションが断続的に行われるとか人材が育成されるといった成果が説明ができないか。
  • 基礎的な知財は応用分野の人が、応用的な知財は実用分野の人が成果を判断していくという形の知財マーケットを作っていく必要があるのではないか。
  • 強い技術をより強くするという議論がされているが、ソフトなど(例えば組み込みソフト)弱くても大切な分野についても支援していくべき。ハードの方が成果として評価されやすいが、ソフトももっと積極的にやっていくべき。
  • 科学自体が変化していることは認識すべき。昔は、大学の研究成果は、そのままでは量産現場に使えなかった。しかし、産業技術が高度化した現在、今では大学の研究成果がそのまま、量産現場に適用できるようになってきている。日本人が頭の良さで勝ち続ける必要がある。
  • バイオの分野では基礎研究がそのまま商品開発に直結することもあり、基礎と応用、短中長期のバランスを取っていくという議論をすることは難しい。また、バイオ分野については、国内マーケットはこれ以上伸びない。世界マーケットでどう戦っていくのかの検討が重要ではないか。
  • 人材の話については、第4回目で具体的に議論していきたい。国際的な視点については今後検討させて頂きたい。強いものだけやるわけではなく、弱い分野でも大切なものはやっていく。それは技術ロードマップを作成し、国と民間の役割を明確化していく。委員のご指摘のように、バイオのように、見通しを立てることが確かに難しい分野もあるかもしれないが、技術の特性を考慮に入れながら、国の役割を明確化していきたい。また、知的財産の問題は、第5回目で議論していく。
  • 今回のプレゼンテーションは今までの状況変化と政策的な対応を振り返ろうとしたもの。ご指摘を踏まえ、国際的な視野、科学の変化に関する視野を広げて、第3期の科学技術基本計画にどのように政府として取り組んでいくべきかを打ち出していきたい。

<研究開発の進め方、マネージメントについて>(資料4-4~4-6)

  • 半導体分野は、様々な要素技術を組み合わせた大規模技術であり1社での開発はできない。複数社を組み合わせることが必要で、その際の官学の役割は大きい。大学からは技術的な視点からの助言はできるが、ビジネスの点からの助言が難しいので、その点は経済省の役割だと思う。
  • 過去の数字も、予測もあてにならない。研究開発は、結局のところ、個人の能力やスピリッツが問題である。
  • 人材の議論に行き着いてしまうのは、あまり良くないのではないか。成果は明確な形で出されるべきで、基盤強化や人材育成のような二次的な効果をアピールするのは疑問。政府の資金投入は、3番手・4番手の企業ではなく、1番手・2番手の企業に絞って投資すべき。また、明確に排除されているわけではないが、現実には国家プロジェクトに中・小企業、ベンチャーが入れない。SBIR等を充実して欲しい。競争的資金については、責任のない外部有識者評価となっている。評価者も競争的に選別されるといったシステムはできないか。
  • 基礎研究における大学と企業の役割の調整をお願いしたい。
  • 国の研究開発プロジェクトにいくつか誘われたことがあるが断っている。それは「参加することに意義がある」プロジェクトがほとんどで必死感がないからである。この必死感の有無が国家プロジェクトの正否のポイントである。また、部品メーカに外国人労働者が増えているが、労働人口、商品開発への影響も含め、こうした状況に対する国としての認識を示すことが産業界に相当なインパクトを与えると考える。
  • 日本で研究開発のネタを持っているのは、大企業の研究所や大学。ベンチャー企業等の技術は、大企業内で認められなかった技術がスピンアウトしただけであることが多い。国は大企業の研究をしっかりサポートすべき。
  • 経済省の研究開発は、とにかくモノを売って利益をあげて日本の競争力強化となることが大切。大企業を中心にして、そこに特殊な技術を持った中小企業・ベンチャーも組み入れた連合体制、販売体制まで考えていくことが大事ではないか。
  • 中小企業とベンチャー企業は違う。きちんとわけて議論することが大切。中小企業支援に関してはドイツのシステムが参考になるであろう。中小企業を支援しようとして、大学と組ませてみても、効果があがらないのではないか。また、技術流失が問題であるが、法律で抑制するだけでなく、この背景にある技術者の処遇について考えるべきである。
  • 大企業の外にマーケットが見えれば、ベンチャーを起こすこともできる。そのような環境を整備することが重要。
  • 大学にTLOが出来てきている。しかし、税務上必要な書類を書ける人やTLOが訴えられた場合に対応できる人材など人的インフラに課題がある。また、研究人材としては結局個人の「やる気」の問題。
  • 研究開発を進める時には、優れたエキスパートのネットワークを大切にして欲しい。

(2)今後の小委員会の進め方について事務局より説明。

*なお、本議事要旨は事務局の文責にて作成したものであり、委員各位の了解を得ていない。

お問合せ先

産業技術環境局 産業技術政策課
電話:03-3501-1773
FAX:03-3501-7908

 
 
最終更新日:2004年4月8日
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