経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会基本問題小委員会(第3回)-議事要旨

日時:平成16年4月13日(火曜日)10時00分~12時00分
場所:経済産業省別館5階第526共用会議室

出席者

出席委員
木村小委員長、大中委員、大見委員、梶山委員、國井委員、黒川委員、後藤委員、佐野委員、高木委員、手柴委員、中村委員、室伏委員、吉野委員、渡部委員
事務局
小川局長、塩沢審議官、瀬戸産業技術政策課長、豊國技術振興課長、窪田研究開発課長、橋本大学連携推進課長、杉山技術評価課長、土井統括技術戦略企画官他

議事概要

(1)資料3-1に沿って説明。

<委員からの主な意見>

國井委員
  • 基礎研究が手薄になっているのは全世界的な傾向で、よりニーズを意識した研究開発を行う流れになっているのではないか。分野によって違いはあるが、学・官で基礎研究を行い、企業で応用研究を行うというのが、全体としては効率がよいのではないかと思う。
後藤委員
  • 政策資源をどの分野に集中投資するかは難しい問題。どの分野が将来成長市場になるかは企業が一番分かっていると思うので、基盤的なところを政策的に手厚く支持していく中で成長市場は企業の選択により自発的に生まれてくるといったアプローチも有り得るのではないか。基盤研究の役割をもう一回見直そうというスタンスは非常に賛成。ただし、米国の民間基礎研究費が増加したというデータについては支出ベースか負担ベースか、どの産業で増えているかなど、この背景にあることを分析する必要があるのではないか。企業の中で基礎研究能力を維持していく事に対する政策的な支援を考える余地はある。産学連携や独法化の流れの中で大学の基礎研究能力に懸念が出てきているのではないか。外部資源の活用については国研の話が出てこないのは意外。ヨーロッパのように産学連携のかなめを国研が果たすといった仕組みも考えられるのではないか。技術経営については企業が考えることで政策的に国が関与するのはいかがか。
中村委員
  • 民間で基礎研究をやるべきであるとかないという議論はあるが、議論を単純化しすぎているところがある。国の競争力はいろいろなファクターが絡み合って出ていると感じる。大学あるいは国研の成果を活用しようとすると、企業での研究開発のオーバーラップがないと、簡単に移すことはできない。そういう意味で本日出された提案については賛同。
大中委員
  • ベンチャー育成のための政策については方法論が一番の問題。NEDOの予算制度はベンチャー企業にとって事務負担が大きく、利用しにくいので改善して欲しい。また、国のプロジェクトが本当に生かされているか分析する必要がある。大企業は人材が豊富なので優秀な人材は多いが大企業の人材が全て優秀だとは限らない。国のプロジェクトでは、組織ではなく、人をもっと重要視するべき。いい人材がプロジェクトに参加するように制度設計を行う必要がある。
手柴委員
  • 商法等の改正により分社化がしやすくなり、技術要素も分散していくという状況変化の中で、中央研究所的な考え方をもう一度考え直す時期である。特に医薬品産業では、種はベンチャーが作り、大手が薬に仕上げるという大きな傾向があり、医薬品業界においてベンチャー育成は重要であり、大学の基礎研究は大事。同時に企業と大学を橋渡しする国研の役割が重要。資料3-1の「3.産業技術政策のあり方」は適切な方向と評価。
室伏委員
  • 基礎研究費が削られることにより、人材の確保が難しくなる懸念がある。人材確保を国は支援して欲しい。次に「プロジェクトマネジメント」において、国民への説明責任という観点から、事後評価は必要。他企業の企業化に自社の研究成果を利用されないように、わざと研究成果を埋没したままにしておくことがある。これは日本全体で考えると大きな損失であり、この問題について政府の役割に期待したい。
高木委員
  • 企業で業績に左右されて、基礎研究が手薄になるのは仕方ないが、決してないがしろにすべきではない。そのためには国研・大学の役割が重要。企業も基礎研究を行うが、基礎研究の中心的担い手は大学という役割を明確化すべき。産学官連携において重要なのは、企業、大学間の人材流動化であり、そのための制度的問題点を洗い出し改善が必要。
佐野委員
  • 基盤・基礎研究が、最終的には国にとって大きなメリットとなるという意識を国が植え付けていく必要がある。その際、どの技術が重要かは企業が知っているが、経営上の制約もある。中長期的研究については国に切り口を出すことが大事。また、個人の人生の選択肢を増やすといった観点からもベンチャーの活性化は全体の産業構造の中で大きく位置づけることが必要。また、政府の研究開発マネジメント体制については成果評価の仕方について、まだディスクロージャーがまだ弱いと感じる。
梶山委員
  • MOT人材育成について、例えば、アジアビジネスに精通しているなど特色のあるMOTが必要ではないか。基礎研究は技術のためのものと科学のためのものに区別すべきで、それぞれをどこが支援するかというのが重要。支援の対象とする基礎研究を区別しなければ、無駄な時間・お金を費やす可能性もある。資料3-1によると大学との共同研究に際して企業側に知財ルールで懸念の声があるということだが、大学の独法化もあり状況は変化していると認識。ただ、知財ルールで問題があるというのであれば明らかにしてほしい。
渡部委員
  • 人材育成という観点から、人材の海外等への流出についても考えたらどうか。
吉野委員
  • 民は基盤技術へ持続的に力を入れていくのは弱いので、官が補完すべきである。技術が大きく変わる時に将来の展望を国が示すことが必要。また、国の研究開発については事後評価の仕組みを作ることが必要。
大見委員
  • 学問に裏付けられた本物の技術しか通用しない時代に入ってきて、同時に、将来のニーズを読み切り必要なことを早いスピードで準備する必要が出てくる。結果として産学官連携や企業連携は欠かせない。産学官連携のオーガナイゼーションを官学が上手にやるということが大事。また、企業間連携する時にそれぞれの企業の役割を経済省が教え込んでほしい。
黒川委員
  • 日本では大事なのは物だと思われているが本当に大事なのは人である。究極的には環境、エネルギーなどサステナビリティな話に日本がどういう貢献ができるかということが大事。
吉野委員
  • 最近の経済省の最大のヒットは研究開発減税である。
手柴委員
  • 予算制度に関する改善要望は、昔から本質的に言っていることは変わらない。早く変えてほしい。
大中委員
  • 省庁間、産業界の相互補完的支援が必要。企業の人々が必ずしもビジネスマインドを持っている訳ではなくただ支援したら良いということではない。そういう意味では、技術経営の人材育成は、例えば初等・中等教育にアントレプレナー教育を導入するというようにもっと広げるべき。
木村委員長
  • 日本は技術のターゲットを絞りすぎるという意見がある。米国は「ターゲットを緩くして絞らない。」「産学連携を自由にした。」「失敗しても再挑戦できる環境を整えた。」が成功要因。
豊国課長
  • (過去の研究開発事業の成果を検証するべきという委員からの意見に対し、)NEDOはプロジェクトに関して独法化を機に追跡調査・追跡評価をすでに行っている。まだデータが少なく、公表はできないが問題意識は持っており、今後、報告できる形に高めたい。(NEDOの予算制度改善に関する委員からの意見に対し)複数年度契約など制度改善は進めているところ。しかし、思うように進まない原因に、会計制度における規制緩和が大きく前進しないという点がある。国の税金をもっと合理性をもって真に有効に使えるような予算制度へ変えていくべく取り組んでいきたい。
塩沢審議官
  • NEDOで行っているような追跡評価はアメリカでもまだ行っていない。NEDOが過去に行った施策がどのような効果を生み出したかいうことについては現在、分析を行っているところ。また、現在、資源エネルギー庁では30年先のエネルギー需給見通しについて新たな絵をかいているところ。委員からご指摘のあったように、サステナビリティの視点は重要。

(2)今後の小委員会の進め方について事務局より説明。

お問合せ先

産業技術環境局 産業技術政策課
電話:03-3501-1773
FAX:03-3501-7908

 
 
最終更新日:2004年5月24日
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