経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会基本問題小委員会(第5回)‐議事要旨

日時:平成21年3月11日(水)13時~15時
場所:経済産業省別館5階526共用会議室

出席者

木村小委員長、飯塚委員、伊藤委員、宇佐美委員、小野寺委員、柏木委員、岸委員、下村委員、須藤委員、鴇田委員、長島委員、中村(信)委員、夏梅委員、西山委員、橋本委員、春山委員、平澤委員、前田委員、丸山委員、谷田部委員

議題

  1. 産業技術政策に関する今後の検討(審議)
    • 基本問題小委員会におけるこれまでの検討状況(論点整理案)
  2. その他

議事概要

事務局より資料4に基づき、基本問題小委員会におけるこれまでの検討状況について報告。委員の発言の概要は以下の通り。

出口(次世代の社会システム)を見据えた研究開発

  • 出口テーマは、時間軸(10年後、20年後、50年後)による設定が重要。
  • 国のイノベーション戦略について必ずこれを実行する(必達する)という決め事を決められなかったのが、日本の産業競争力低下の主因。実現可能性やアウトプットを考慮して取組むテーマをオールジャパンで決定し、国民に伝えるべき。
  • 主要先進国は未来産業を持続的に生み出す政策を採っており、日本も従来の発想を変えて、シーズプッシュではなくプル型で何を未来産業とするか決めることが必要。
  • 従来の重点4分野ありきではなく、出口から必要な科学技術を割り出す方向性は賛成。具体的な出口をどのようなプロセスで誰が決定するか決め方(責任の明確化)が必要。
  • ヨーロッパでは知を統合する活動主体が政府機関外にも多く存在する。日本は出口に向けた統合を誰が行うのか、「主語」となるアクターを決めることが重要。そうでなければ、個別技術が開発されただけで終わってしまう。
  • 太陽光エネルギー社会等、国の目指す姿を明確にすべき。
  • アイデアについての社会受容も重要。
  • 課題解決産業の創出は、アジア等グローバルレベルで、モノによる解決だけでなくサービスも含めた大きなコンテクストで捉えるべき。
  • ビジネスモデルとセットの技術戦略が重要。
  • アジアからの観光や食需要等による我が国産業への影響を考慮すると、グローバル化は中国やインドといったアジアに視点を置くべき。
  • バックキャスト型ロードマップで、出口から逆算して必要な技術を整理することで技術と出口の結合が出来、また多様な企業が参加しやすくなる。
  • 太陽光発電ビジネスでドイツが大幅にリードしているように、社会的インセンティブも含めて社会システム全体を設計し需要を創出することが必要。
  • 出口を見据えた知財戦略主導の研究開発が重要。
  • 医療では出口ニーズは大学(臨床医)にあり、医工連携を促進すべき。
  • 民間中心の出口を考える「場」は、官とのバランスでも重要。

協調と競争

国際標準化

  • 標準化は競争のための強力な武器であり、競争で勝つための協調であるべき。
  • 日本は従来から標準化に弱く、研究開発が標準化等のビジネスモデルとセットでないので成果が普及しない。素材等だけでなく、ソフト的な要素の検討も深めるべき。
  • 標準化では駆け引きが重要で、標準化人材として総合的な人材の育成が必要。
  • 標準化にはフリーライダを招かないよう、したたかなマネジメントや戦略性が必要。DVDのケースは反省材料。
  • デファクトスタンダードの獲得では、ヨーロッパでは連携してアメリカに対抗しており、日本もアジア等との連携により戦略的に進めるべき。
  • 日本が産業競争力を失った主な原因は、技術力よりも標準化等のビジネスモデルに対応できなかったこと。いかに収益を得るか具体的な戦略を深めるべき。

拠点等

  • 協調して競争する領域、単独で競争する領域双方で、拠点を利用した勝ちパターンを明確にすべき。
  • 拠点のモデルケース(自治体、大学、企業の核)を数例用意することが重要。
  • 成功したプロジェクトでは、成果を統合する人材が予め明確に設定されている。
  • 協調領域で共有するインターフェース情報等は企業の差別化の源泉。協調領域での貢献が企業に如何なるメリットをもたらすか明確にすべき。
  • カーブアウトベンチャーの振興には、ファンド(資金)だけでなく、技術的サポータや休職制度等のインセンティブとセットで考えるべき。大学や国研は技術的なサポータの役割を担うことが可能で、その支援のメカニズムが必要。

人材

  • 「知を統合できる人材」のイメージが曖昧で、「道具を使いこなせる人材」、「法律や経済の知識まで幅広い知識を有する人材」等、人により理解が分かれている。教育現場に組み込めるように明確にすべき。
  • 個別局面を研究対象とする研究者が多く、全体や未来を研究する研究者やそれを分析するウオッチャー、その知見を基に全体を設計する研究者が少ない。
  • 専門領域を飛び超えて患者の問題を解決する臨床医のように、問題意識を持ってその解決のために知を統合できるプロデューサ型の人材が必要。
  • 大学にもプロデューサ型の研究者はいるが、産学連携の役割を見直して、活躍できる場に持っていくことが必要。
  • 人材育成は、研究者レベルと技術者レベルどの段階の人材を対象とするのか明確にすべき。
  • 産学双方を見られる大学等の産学連携部門は、イノベーション人材の養成の場としても適切。

産学連携

  • 現状の大学のミッションに標準化への貢献はなくボランティア。評価にあたって反映されるべき。
  • ニーズ指向の研究には大学に産業界の人間を入れることが必要だが、そのインセンティブが必要。
  • 臨床を持つ医学だけでなく、理学や工学分野等の研究者にも現場に当たって視野を広げられる「実証の場」を設けるべき。
  • 医学部では国策として知財本部等が出来て初めて特許を取得するようになり、今後はその特許を基に産学連携を広げていく段階。経済危機の時こそ産学連携が重要。

以上
文責:事務局

 
 
最終更新日:2009年3月17日
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