経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会基本問題小委員会(第6回)‐議事要旨

日時:平成21年6月9日(火)15時~17時
場所:経済産業省本館17階西3国際会議室

出席者

木村小委員会長、飯塚委員、伊藤委員、岸委員、夏梅委員、橋本委員、春山委員、丸山委員、渡部委員、渡邉委員

議題

  1. 産業技術政策に関する今後の検討(審議)
    1)研究開発小委員会中間報告(案)
    2)産学連携推進小委員会中間報告(案)
    3)基本問題小委員会中間報告素案
  2. その他

議事概要

1)研究開発小委員会中間報告(案)、2)産学連携推進小委員会中間報告(案)について

事務局より、1)研究開発小委員会中間報告(案)、2)産学連携推進小委員会中間報告(案)について報告。委員の発言の概要は以下の通り。

  • 「スーパーコーディネータ」は調整役というよりも、リーダーではないか。またそういった人材をどのように育てるのか。
    →例えばバイオメディカル分野で投資銀行等を幅広く経験した人材等、リーダーシップをとれるような人材はいるが、いかに引き込んでくるか、リクルーティング活動や受け入れ環境の整備が必要。またイノベーション人材の育成については、イノベーション人材促進コース等、産学官連携のもとで制度を整備している。
  • TLOは各大学に設置されて、大学によっては重荷になっているケースもあると聞く。国全体としてTLOを整理すべきとの意見もあるが、どのような在り方を考えているか。
    →TLOの広域連携等を進めているところで、バイオやナノテク等分野に特化したもの、iPSファンドのようにプロジェクトに特化したもの等が出てきており、国で一つというものではない。
  • 大学発ベンチャーの質の向上は確かに大切。そのためには研究の質の向上というよりは、ビジネスモデルを組むことができる経営人材が必要。営利を目的とする企業では、ビジネスとして成り立つか曖昧な段階でのベンチャーの経営支援には限界があり、TLOには知財面だけでなく、ビジネス面を支援できる人材が必要。
    →ご指摘のような機能をTLOが担うには、スーパー産学連携本部のような多機能な組織に変わることが必要。

3)基本問題小委員会中間報告素案について

事務局より、3)基本問題小委員会中間報告素案について説明。委員の発言の概要は以下の通り。

イノベーション人材について

  • 日本でもプロジェクトを指揮して出口につなげられる能力がある人材はいるが、大学等では表舞台に出てこない。アメリカではプログラムオフィサが権限と責任を持ち、キャリアアップにもつながる憧れのポストとなっている。日本の大学でも予算はまとめ役のプロデューサにつけるべきで、プログラムオフィサが憧れの的となるよう早急に取り組むべき。
  • 産学連携のコーディネート役としてのプラットフォーム型の研究は成果が見えにくく黒子役。ビジネスに近づくと論文数が少なくなってしまうので離れる傾向にある。本来研究者はスキルを磨き長期的に人生設計を立てていくことが必要で、次のキャリアに繋がる成果を必要とする任期限定の人材では限界がある。研究独法が産学官連携のプラットフォームになるには一定割合の黒子役の研究者を長期で確保することが必要で、人件費キャップで常勤職員が減るのは問題。
  • コーディネート人材(調整役)というよりは、「出口」志向の強いビジョンを持ったプロデューサのような人材が重要。
  • 「競争と協調のマネジメント人材」の観点は、産学連携推進小委員会中間報告(案)とも整合的にすべき。
  • フロントランナー型でイノベーションを率いてきた人材は日本にも存在した。

出口を見据えた研究開発システムについて

「競争」と「協調」
  • GoogleやiPod、シスコ等の成功例を見ると初期のコンセプト(出口)の設定自体が秀逸で、イノベーションを成功させるには、いかに秀でたコンセプトを作るかが重要。日本でも液晶、機能性材料など初期段階に先見して先行開発したものが成功している(先行逃げ切り)。独創的なコンセプトを作るには、従来のように自社だけでなく、オープンなプラットフォームを取り入れていくことが必要。また、コンセプトを作り推進する人材の育成やその評価についても検討すべき。
  • 競争分野ではコンセプトが成功の要。日本は均一(タコつぼ)であったが、コンセプトの「多様性」を育むメカニズムの整備や、カーブアウトベンチャー等のメカニズムをいかに作るかが重要。
  • 国際標準化の問題など、「競争」と「協調」の戦略について、国家戦略を重視するのか、個々の企業戦略を重視するのか明確にしておくべき。
  • 社会の課題が複雑になって、従来は競争寄りであったが、バラバラに競争するのでは効率が悪くなっている。「競争」と「協調」のバランスの最適点が、最近は「協調」寄りに動いている。
体制、制度整備
  • ナノテク拠点は、国の様々なイノベーション政策のなかで、活用方法の整合性を取って中長期的に活用するべき。
  • ナノテク拠点は整備だけでなく維持費についても考慮が必要。一方で国費を使う研究者の責任についても言及すべき。
  • TLOという組織が大事なのではなく、技術移転をする機能が大事。
  • 研究独法評価があるにも関わらず、独法予算を一律削減するのは矛盾している。
  • 国の会計ルールでは調査研究について一般競争入札が原則になっているが、研究や開発に適した契約の在り方に変えていくべき。
  • 知財を大学から購入するのに随契がなかなか認められなかったが、仕様を公開するわけにもいかず入札に馴染まない。知財を知識の流通を担保できる会計制度を国全体で検討すべき。
  • 研究独法の運営費交付金を一律に削減するのでは独法評価の意味がない。会計制度についても通常の独法とは分けて考えるべき。

文責:事務局
以上

 
 
最終更新日:2009年6月16日
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