経済産業省
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二酸化炭素回収・貯留研究会長期的な安全性確保検討ワーキンググループ(第5回)-議事録

日時:平成21年2月25日
場所経済産業省(本館2階)2東8共用会議室

議題

  1. 圧入するCO2の濃度基準等
  2. 二酸化炭素地中貯留を目的とした坑井の掘削・閉鎖に当たっての安全基準等
  3. CO2圧入・運転時の安全性等
  4. 貯留開始以後のモニタリング計画に関する事項等
  5. 異常が発生した場合の採るべき措置等
  6. その他

議事概要

  • 三橋地球環境技術室長
    事務局遅れまして、すみません。朝から国会にあたりまして、6時過ぎからの会合があったので。
    それではCCS研究会「長期的な安全性確保検討ワーキンググループ」の会合を開催したいと思います。本日は雨の中、朝から出席いただきまして、ありがとうございます。それでは早速、座長に進行をお願いしたいと思います。
  • 佐藤座長
    佐藤でございます。本日もよろしくお願いいたします。
    前回出席できませんで、ご迷惑をおかけしました。村井委員には代行を務めていただきまして、ありがとうございました。
    本日の議題に入ります前に、連絡事項並びに資料確認を事務局よりお願いいたします。
  • 三橋地球環境技術室長
    まず委員につきまして、本日1名交代がございますので、ご報告させていただきます。電事連の方から、これまで福島部長にご出席いただきましたが、福島部長は親元の会社にお帰りになられたということで、今回、後任の高見部長を委員としてお迎えするということをしております。後ほど、私の資料紹介が終わりましたところでひと言いただければと思います。
    先に、資料の確認をさせていただきます。お手元の資料、今回、全体でたくさんありますけれども、大きな構成から言いますと、資料番号1から5までございまして、それぞれお約束しています5点の資料を、それぞれさしております。
    最初の2点、資料1がCO 2の濃度基準ということで、前回一度お配りしているものを委員のコメントを踏まえて修正しております。
    それから資料2-1が坑井の掘削と閉鎖にあたっての安全基準ということで、タイトル一部変更が入っていますが、新しいバージョンにしております。
    それぞれについて、前回、期限を切りまして、委員からいただきましたコメントを表の形で、それぞれの枝番2番に資料として配付しております。
    それから資料3、4、5が、それぞれ新しい資料として今回お配りしているものでして、資料-3がCO 2の圧入、あるいは運転を行なっているときの安全性の確保についてであります。資料-4がモニタリングに関する資料をこちらで用意しております。そして資料-5が、運転時に異常が発生した場合にどういう措置をとるかということで用意している資料でございます。
    それぞれ資料3、4、5につきましては、欧米の規制の関連する該当箇所をピックアップしてありまして、それぞれ枝番の2番で資料を用意してございます。
    それから後ほどご紹介しますが、参考資料として3点今回用意しておりまして、参考の1が国内法規ということで、前回の会合で北村委員の方から、陸地でCO 2を貯留する場合の関連法規として大気汚染防止法あるいは環境基本法というのがあるということを口頭でご紹介の際に、その内容のご質問がありましたので、該当する箇所をピックアップしたペーパーを用意しております。
    それから参考の2としまして、これまでの委員のプレゼンテーションの資料を参考に再度配付しておりますのと、参考の3がもう一つのワーキンググループ、すなわち、安全基準の検討ワーキンググループの会合が先週20日に開かれておりますので、そこで2種類のペーパーが修正されたもの、そして追加で2種類の紙、すなわち地質条件と輸送基準、これらはいずれもアップデートされたバージョン。それから新しい紙として、施設設置の際の安全性と周辺への環境影響評価ということで2種類の紙、新しいものを配付してございます。
    今日、ご議論いただきます資料4のモニタリングのところでシミュレーションモデルの議論が出てきますが、このモデルの設定といいますか、構築というのは、地質の条件のところと非常に強く関連してございますように、相互に非常に関連がある分野がございますので、お時間あるときにご覧いただいて、もし気づくコメント等あればワーキンググループをまたいでご意見をぜひいただければと思います。
    ちなみに参考までに申し上げますと、今日ご出席いただいています當舎委員、村井委員は、これまでのところ、両方のワーキンググループにご出席いただいておりまして、委員2名の方が全体をクロスチェックといいますか、オーバービューしてくださっているという経緯でございます。
    以上、配付資料の確認でございます。
  • 佐藤座長
    それでは高見委員の方から、ひと言いただけますか。
  • 高見委員
    高見と申します。よろしくお願いいたします。
  • 佐藤座長
    よろしくお願いいたします。
  • 佐藤座長
    それでは今回のワーキングからは、安全基準についての審議を始めますので、議論の方、よろしくお願いいたします。
    まず最初に、先ほどご説明ありましたように、今日は5件ございます。最初はCO 2の濃度基準について、前回原案が示されまして、それに対してご意見をいただいていますので、その修正を含んだものについてのご説明をお願いいたします。

1.圧入するCO2の濃度基準等

  • 三橋地球環境技術室長
    それでは資料1-1と資料1-2の両方を机の前に広げていただいて、順番に修正箇所がわかるようにしておりますのと、委員の具体的な修正コメントをいただいているところがございますので、ご紹介をしていきたいと思います。
    まず具体的な箇所ということで5.(1)に関連するコメントとして、委員の方からお1人、赤字で右下に書いてございますけれども、「CCS全体のコスト低減の観点からCO 2濃度を約95%まで許容することについても政令への追記の検討が必要である」というコメントをいただいております。
    実はこのコメントは、今回の修正案には反映してございません。というのは、ここは皆さんに議論をいただくことができればと思ってなんですが、昨年末に三菱重工の飯島委員からプレゼンテーションをいただいた直後の質疑の記憶では、記録を見ますと、「回収するCO 2の体積濃度の比率を下げると、コストが低くなるのか」という質問が行われていますが、その際の飯島さんからいただいた回答は、「アミン溶液の化学的性状によって決定するもので、それが99が例えば97になれば、そのためのコストが下がるということでは必ずしもない」という回答をいただいた経緯であったという記憶でございます。いまここでは、このコメントは反映させていないというのが現状でございます。
    資料1-2を裏返していただきますと、IGCCのところに関連して、委員の方から「IGCCについては物理的吸収法も実用レベルで採用されていること」ということで、この内容について反映させられる可能性があるような修正を入れてはどうかというコメントをいただいております。
    したがいまして、資料1-1で言いますと、3ページ目の青い字で書いてあるところの2つ目の修正ですけれども、具体的にこの委員の修正を挿入するような修正を加えております。
    それ以外に、もう1名の委員から意見をいただいておりますのは、陸域におけます貯留に関連して、もともとの私ども事務局で書きましたのは、既存の法令において大気また地下水に占めることが許容されるような割合を超えるような放出があってはいけないということの基準でよいのではないかということについて、これがやや厳しいのではないかという議論をいただいておりまして、その内容については「さらに検討する必要がある」という記述になっております。
    事務局の意向としては、これが特に緩い基準であっていいというよりは、現状のスタンダードを守るというところに足場を置いております。検討する必要があるというよりは、具体的な提案がもしいただければ、この場、あるいはさらに専門家を招いて議論することもできるかなという立場に立っておりまして、「検討する」という表現ではなかなか入れにくいかなということで現状のテキストを維持しておりますが、委員からのご意見をさらにいただければと思います。
    それから資料1-1の2ページ目の一番下のところの修正が1ヵ所入っております。これは委員からいただいたコメントの表には入っていないんですが、前回、このワーキンググループの中で福島委員からいただいたコメントに基づいております。
    福島委員からは、「IGCCから排出された」という言い方では、燃焼前の回収というpre-combustionというイメージが伝わりにくくて誤解を招く可能性があるので、それを誤解がないようにしてほしいという意見をいただいておりますので、それを反映させるようにIGCCに排出されたCO 2という基準ではなくて、「IGCCにおいてCCSを行う」という記述で修正を加えておりますので、誤解が起きにくいような表現に改善しているというのが修正内容でございます。
    以上、このペーパーに関します委員からいただいた意見と修正の箇所でございます。
  • 佐藤座長
    どうもありがとうございました。
    資料1-1は1.から5.まであって、いまのご説明は5.に関する修正でございます。1.から4.は背景ですとか、こういうことがあるというところですので、1.から4.まではよろしいでしょうか。
  • 三橋地球環境技術室長
    すみません。説明が足りなかった点が一点ございますので、補足させていただきます。
    参考資料1をご覧いただけますでしょうか。本来であれば先ほど説明するべきであったところですけれども、前回、北村委員から、「通常、大気に放出されるようなケースはどういう規制がおかれているのでしょうか」ということで、ここに大気汚染防止法と環境基本法の規定を書いてございます。
    まず大気汚染防止法の第十七条が関連する条文ですが、先に逐条解説の方をご覧いただくと、H2Sについての規制の考え方が逐条解説に書かれております。
    特定物質は、後ほど政令で指定されていることをご覧いただけますが、「特定物質についてはばい煙のように通常時における一般的な規制を行うことはせず、事故時の措置についてのみ規定を設けることとしている」ということで、つまり何かがあったときにバーンと出るもので、一般的に放出をし続ける性質のものでないというところが前提になっておりまして、規制の内容もそれが大量に排出されるようなことが起きた場合には、その事故について応急の改善措置をとる、ということが規定されているというのが、大気汚染防止法の内容になっておりまして、これが例えばH2Sの場合にあたるという趣旨で前回引用したということでございます。
    関連する第十七条の規定をご覧いただきますと、特定物質について何らかの施設において事故が発生し、ばい煙または特定物質が大気中に大量に放出されたときは、直ちに応急の措置を講じ、かつ云々というふうにして、その改善の措置を努力義務という形で行わなければいけないということで規定が置かれているということでございます。
    1ページの下の方をご覧いただきますと、この大気汚染防止法の施行令の中で、特定物質の一つとして、第七号に硫化水素というのが記述されているというのがご覧いただけるようになっております。
    ページをめくっていただいて2ページ目の真ん中のところをご覧いただきますと、同じく環境基本法を引用しておりますが、環境基本法の中では、水質の汚濁ということについて、環境保全あるいは人の健康を保護するという観点で基準を定めるということが規定されておりまして、その基準が環境省の告示の中に定められているということになっておりまして、どういった物質が、例えば基準値としてどの程度以下でなければならないということが別表の中に定められておりまして、量的に一定以上混ざっていてはいけないものが順にカドミウム、シアン系の物質あるいはPCBといったものが順次列挙されていると。こういう規制になっております。
    それ以外に水質汚濁防止法につきましては、今回、参考資料の中には入れておりませんけれども、例えば特定の有害な物質を製造する工場、あるいは取り扱う施設について取り扱いについての規制が書かれているということで、CCSの施設の場合、基本的にCO 2を貯留するということ、あるいはそれを回収するというところが前提になりますので、危険物質をターゲットとして取り扱うことになっているわけではないので、直接的に関連するとは言いづらいんですけれども、関連する法規の一例として引用したというのが経緯でございます。
  • 佐藤座長
    どうもありがとうございました。
    よろしいでしょうか。それでは5.の修正に関して、委員の皆さまからご意見ございましたらちょうだいしたいと思います。よろしくお願いいたします。
  • 熊谷委員
    追加のコメントでもよろしいでしょうか。
  • 佐藤座長
    ええ。
  • 熊谷委員
    コメント表でお出しするのを失念しておりまして、この場でコメントさせていただきたいと思います。
    3ページ目の上から4行目「CO 2を分離する工程を経ることは現実的ではないと考えられる」とありますが、これは誤解を招く表現かなと思いまして、見直した方がよいと思いました。
    と申しますのは、通常、ガス化プラントでH2S、CO 2を分離する酸性ガス分離工程から出てきたガスは、そのまま大気に放出しているわけではなくて、当然、中に入っているH2Sをさらに除去して、大気にCO 2を放出しているというのが一般的なプロセスですので、現実的という意味では、そのH2Sをさらに分離して完全に除去してSOXとしても放出しないようにしているというのが現実だと思います。
    そういった意味からは現実的ではないというわけではないと思いますので、この表現は適切ではないかと思いました。ただし、ここでの趣旨というのは、たぶんロンドン条約の議定書における規定で、「当該二酸化炭素を含んだガスには、その起源となる物質並びに利用される回収工程または隔離工程が生ずる付随的な関連物質が含まれ得る」というような考え方を出しておりますけれども、これはCO 2を除去するために無理してエネルギーを投じる必要はないということだと理解します。
    すなわち、地中貯留するという目的そのものがCO 2の排出を抑制するということであるので、その排出を助長するような行為をあえて行わなくてもいいということが趣旨であるというふうに考えますと、H2SとCO 2の混合ガスをそのまま貯留しても問題ないのであれば、そうしてもよいというような表現が適切なのかなと思います。
    具体的な案文としては、どこまでそれを明確に書くかということはありますけれども、一つはここで言いますと、「必要とされる体積百分率を満足するためには、このH2SとCO 2の混合ガスからCO 2を分離する工程がさらに必要なことになる」というような事実を表現するぐらいにとどめておくのがいいのかと思いました。
  • 佐藤座長
    ありがとうございます。今の分はよろしいでしょうか。ほかに何かございますでしょうか。具体的なパーセンテージをここでは使わないということにいまのところなっておりますけれども、その点よろしいでしょうか。
    それでは、濃度基準に関しましては、いまのところ、この文案で進めていくということにしたいと思います。
    それからもし、この委員会が終わったあとに何かご意見等々ございましたら、前回配られているんでしょうか。コメント提出用紙があったと思いますので、その様式に従いまして、事務局の方にご提出をいただければと思います。
    次の議題の「坑井の掘削・閉鎖に関する安全基準」について、前回の議論を踏まえた修正等々についてのご説明をよろしくお願いいたします。

2.二酸化炭素地中貯留を目的とした坑井の掘削・閉鎖に当たっての安全基準等

  • 三橋地球環境技術室長
    同様に資料2-1と資料2-2を横に広げていただいて、順番にご覧いただきたいと思います。
    順番に修正した箇所、赤字になっているところをご紹介したいと思いますけれども、まずタイトルについてsuggestionがございました。今回のこの坑井掘削、あるいは閉鎖についての安全のルールというのは、CO 2の地下貯留を狙いとしたものであるということをはっきりさせるということ。その坑井自身は圧入井に限らず調査井といったもの、あるいは観測井についても同様にその適用を考え得るものなので、それがタイトルとして読めるようにしてはどうかという修正をいただいておりますので、それをそのまま反映しております。
    それから次の2.のタイトルも変更されておりますけれども、これはプレゼンテーションをいただいた趣旨に沿うような形であろうかなと思っております。
    内容面では、資料の中の5.にあたるところ、すなわち順番にいきますと5.(1)のところを先にご紹介するような形にしたいと思います。
    まず資料2-1の5ページ目をご覧いただきますと、坑井の掘削に加えて「及び仕上げ」を具体的に加えております。これは委員から具体的にいただいたコメントとして、その掘削に加えて、その後の坑井の仕上げが長期的な安全性確保のうえで非常に重要という考え方に立つと、このタイトルでもしっかり入れておいた方がいいということのコメントでございます。
    さらに前に進んでいただきますと、(1)の具体的な記述の最後の2行を加えておりますけれども、委員からいただいた意見の中に、実際に暴噴といったような異常な状態というのが起きることをイメージしますと、特に注意しなければいけないのは、定常運転でないときというのが作業上非常に重要であるということは、アメリカのEORの例などからも明らかになっている事実なので、その点も明記した方がよいのではないかという意見をいただいておりますので、その旨追記しております。
    それから(2)に進んでいただきますと、CO 2が漏洩することを防止するためのセメンティングに関連して、なんのためのセメンティングなのかということについて、安全性を考える背景となる基本思想をしっかり明確にしておくことが非常に大切であるということで意見をいただいております。
    これは関連する箇所はほかにもございまして、「長期的な安定性に配慮する」という記述を何ヵ所かいただいておりまして、その旨、挿入しております。
    それからすぐ直後でございますけれども、CO 2と接触する部分について、セメントの充填というのを書いておりましたけれども、より正確を期した表現ということで「貯留する対象層と坑井との間を直接遮断・遮蔽する部分」という記述の方がより適切であるというコメントをいただいておりまして、そのように考えまして、その修正を加えているということでございます。
    資料2-1の6ページに進んでいただきますと、またコメントの方は3/4にいっていただきますと、幾つか重要なコメントをいただいております。一番右の赤い欄では、CO 2貯留期間にわたってCO 2漏洩防止の目的を達成する完全性を維持する」という記述をおいてあります。
    この記述は、アメリカの米国UICプログラムの機械的完全性、あるいは坑井の完全性を維持するという記述に比較的ならった記述をしておったのですけれども、委員からコメントをいただいておりまして、これは非常に重要なコメントかなと思いますので、あえてご紹介を丁寧にいたしますと、「完全性を維持する」という記述は、例えばCO 2の貯留期間、あるいは完全性の証明、この「完全性」ということが何であるかといったこと自身の定義自身があいまいなものであって、実際に実業としてCCSあるいはCO 2の貯留をする際にリファーする安全基準としての表現としては、むしろ適切ではないのではないかというコメントをいただいております。
    むしろ、何をするべきかということを明確にするという趣旨に立っておりますので、その点は私ども事務局の意思ときっちり合ったお考えをいただいていると思いますので、むしろ、やや無限に責任を負わせるような記述は削除しまして、「腐食鋼材を用いる」とか、あるいは「CO 2耐久性の高いセメントを使う」といったような形で記述をするような手法をとっております。
    それから前回、熊谷委員からコメントをいただいたことに関連して、単にCO 2耐久性の強い、あるいは表面が強い材料、鋼管などを使うということに限らず、表面コーティングをしている場合はどうなのか。それが現在のテキストで読めるのか。というコメントをいただいております。それも明確に議論の結果を踏まえて読めるようにということで記述を加えております。
    すなわち、「CO 2耐腐食防止表面処理を施した資材の利用の可能性」。これは「又は」で書いてありますので、しっかりした材料で製作された資材、つまり鋼管あるいは材料がCO 2腐食性があるものに加えて、そういった腐食防止の表面処理が行われている資材の活用もオプションとして読めるような記述にあえてしております。
    それから最後、6ページ目の一番下のところで「坑井の閉鎖」に関連するところを5~6行書いてございますが、ここについて同じく長期的な安定性に配慮するという目的の修正以外に、委員からコメントを複数いただいておりますので、ご紹介しますと、4/4ページに進んでいただきますと、真ん中のところでいただいているコメントです。
    委員から2つのコメントをいただいておりまして、一つは貯留層と廃坑井。これは圧入井を廃止した場合、つまり閉じてしまった場合ということなんですが、この貯留層と廃坑井が接触する部分を、接触する可能性というのを低減する措置を講じる必要があるということで、具体的に真ん中のコメントとしては、一つのオプションとしてニート・セメントの注入などをやってはどうかということを記述しております。
    これがどの程度マストかというところは少し議論があるのかなというふうに事務局で考えまして、このニート・セメントを一つの例として記述するような章で、「ニート・セメントを注入するなどの措置を講じること」。「行なってください」というよりは一歩緩めた形で、その必要性について検討してはどうかというような、少し緩めた記述で案としてご提示しております。
    それからここは、そこまでしなくてもいいのではないかという議論もあるかもしれませんので、ご議論いただけると大変ありがたいと思います。
    それから委員からはもう一つコメントをいただいておりまして、坑井について、地表部分については、坑井を閉じたあと、そこに坑井があったということを示す表示をしてはどうかということでコメントをいただいております。
    これ自身は、現在の案の中には直接的に入っておりません。これはどういうことかというと、私ども事務局の方で少し考えましたのは、ERDのように掘り始めたところと実際貯留している場所が少し離れるようなケースについては、どういった表示の仕方があるかということを考えますと、必ずしも穴の入口のところが適切でないようなケースもあり得るかなということ、あるいは委員のコメントは陸地がある程度前提だと思いますけれども、海底の場合は特に不要であろうかということも含めますと、少し議論をいただいた方がいいかなということを含めて、いまここではこの委員からいただいたコメントのうちの表示をおくという記述については、特に取り入れていないというような記述になっております。
    それから委員からいただいたコメントを最後に書いてございますけれども、「プラグを行うセメントの性状」という記述をより正確を期すという観点で、「CO 2と接触する恐れがある箇所のセメントプラグの性状」という形で、正確な記述に改めております。これが委員からいただいた修正ということでございます。
    そのうえで、資料2-1の3.4.で、現行の石油・天然ガスの井戸を掘削する場合の保安上の基準をつらつら書いているんですが、ここについて経済産業省の中でありますけれども、原子力安全保安院の方から具体的に字句の修正のチェックをいただいております。
    より正確を期すということ、それから現行の規制の引用の仕方についての適切な引用、それから事実誤認について、例えば号の引用などで間違っているところとか、修正をきっちり入れているというのが修正の内容です。
    あと一部、その規制を導入するにあたって検討された報告書の引用なども、もととしていたんですが、公示されています規制そのものが現行のルールであるという形に立った修正を行なっているというのが、基本的な修正の考え方です。
    それに加えて一点、4ページの上の方に書いてあるところで「鉱業上使用する工作物の技術基準を定める省令」で、従来やぐらを一つ引用して、その記述がここにありますということを書いていたんですけれども、引用するそもそもの事例としては、噴出防止装置、暴噴を防止する装置、あるいは実際に藤井さんの方からプレゼンテーションの中で含まれていました掘削バージなどの方が、より適切な引用事例であろうというsuggestionもいただきましたので、それを含めた修正を行なっているというのが全体修正ですが、主として真っ赤な感じで大丈夫か、という感じが少しあるかと思いますけれども、4ページ、5ページ前半のところまで、主として現行のルールに従った、より正確な記述を鉱山保安課当局からのコメントを踏まえて加えた修正であるということでございます。
    以上、委員のコメントの一部を反映していないところがあるんですけれども、委員からの意見を踏まえて、必要な対応をしたいと思いますので、ご意見をいただければというふうに思います。以上でございます。
  • 佐藤座長
    ありがとうございます。これも3.4.のところがありますけれども、専門の方が見ていただいた修正ということでございます。
    この場では、5.の部分を中心に議論をしていきたいと思いますけれども、まず前回いろいろとご意見いただいて反映されているところ、並びに今回は反映しないところとございますけれども、その点についてご意見ございますでしょうか。
  • 藤井オブザーバー
    まず、今後の実証試験について「坑井の掘削及び仕上げ」というふうにカバーをされたことは非常によかったと思っています。
    赤字で2行ほど追加になっていますけれども、「定常的な圧入以外の坑井操作時にも」と書いてありますが、通常の使い方ですと、坑井の操作はバルブの開閉的なものに使いますので、ここは「操作」でなくて「作業」というふうに変えた方がよろしいか(な)と思います。
    それと一番最後のところで、「ニート・セメントを注入する等の措置」と記載してありますけれども、ニート・セメントという用語は、油井用セメントで添加剤がほとんど入っていない、基本的な組成のセメントということになりますので、これを読みますと、どうしてCO 2に耐久性の高いセメントを使わずニート・セメントを使うのかという誤解を与えるかなというのが、まず一点です。
    それから現実的には、例えばERD坑井のように裸坑が非常に長い場合には、ニート・セメントを貯留層全体に注入するのは、非常に実現が難しいところがあるかなという気もしております。
    もし本当に、細かく安全性を重ねることが必要であれば、例えばですけれども、「坑内あるいは坑井近傍の貯留層に残留するCO 2を減少させるために、セメントを注入する等の措置を講ずること」と書いた方が現実的かなと思いますけど、もしそれがあまりにスペシフィックで文章が長くなってしまうのであれば、あるいはほかのバランスに比べてここだけ特段詳細になってしまうという難があるとすれば、「接触する可能性を低減するために、追加的な措置を講ずることについても」と短く書いてもいいかなというふうに思っています。
    以上、コメントです。
  • 佐藤座長
    ご指摘、ありがとうございます。
    まず最初の「操作」を「作業」に変えるというのは、これはよろしいと思います。
    それからいまの件ですけれども、いかがでしょうか。ニート・セメントについて、何か特別のお考えがあったということであればお聞かせ願って、そうでないということであれば、それはいかがでしょうか。
  • 熊谷委員
    これは私のコメントですけれども、ニートには全然こだわりはなく、先ほど藤井さんがおっしゃいましたように、「低減するために追加的な措置を行うこと」とか、そういう表現がよいかと思います。ERDの場合もあるでしょうし、そのほかいろんな場合があると思いますので、広く包含する表現の方がいいのかと思います。
  • 佐藤座長
    ありがとうございます。これもそれを義務化するということではなくて、まだ議論があるところで、「そういうことをやらなくてもいい。普通のセメンティングで大丈夫だ」ということを言っている方もいらっしゃいますし、まだ決まっていることではないので、「追加的な措置」という表現、それから「検討が必要である」というところが、いまのところは多くの方が考えてところじゃないかと思いますけれども、そういうことでよろしいでしょうか。
    じゃ、そういうふうにさせていただきたいと思います。
    ほかに何かございますでしょうか。
  • 熊谷委員
    たびたび申し訳ありません。何か印をつけるべきであろうというコメントを私の方で出させていただいたのですが、その心というのは米国のUICの中で、廃坑にあたっては記録をちゃんと残しておくこととか、あと、ほかの人が掘削する可能性がないように、地方政府ですか、そういうところがきちんと措置を施すことみたいのがありますので、単にやりっぱなしではなくて、それをきちんと後世に残すことを何かしなくちゃいけないのではないかと。それはべつに印でなくてもなんでもよいのですが、要は記録をちゃんと残すことという文言があって、普通の油ガス開発の坑井とは違うんだ、ということを一つポンと入れておくといいのかなと。それは、たぶん国の責任になるのかもしれませんけれども、その国が伝えるべき情報をきちんと出すことみたいなというような表現がいいのかなと思います。
  • 佐藤座長
    ご指摘ありがとうございます。いまのご指摘でよろしいんだと思います。坑跡の記録ということでございますね。垂直井に限らないわけですから。
    こちらのワーキングから5つのペーパーが出て、第1ワーキングからは4つでしたでしょうか。それをまとめるという作業に入りますけれども、何らかの形でCO 2を入れるのに使った坑井の記録を残すというのはどこかに入れないといけないと思います。場所が、ここがふさわしいということであれば、いまの(2)の坑井の閉鎖のところが適切かと思いますので、そこに坑跡の記録を残すということを明記するということにさせていただければと思います。よろしいでしょうか。
    ほかに何かございますか。よろしいですか。どうもありがとうございました。これも会議後に何かございましたら、また例のシートに記入いただいて事務局の方にご連絡いただければと思います。
    それでは3点目、「CO 2圧入・運転時の安全性等」について、これは初めてのペーパーでございますけれども、ご説明をお願いします。

3.CO2圧入・運転時の安全性等

  • 三橋地球環境技術室長
    資料3・4・5ございますが、資料-3は量的に1ページの4分の3ぐらいで、4と5が量的にちょっとあるんですが、順番の関係で3から順番にご紹介します。
    3は、CO 2圧入、あるいは貯留する行為を行なっているときに、どういう安全性確保に努めるべきかということであります。これは、EUの例、米国の例にそれぞれ特徴がありますので、最終的な取りまとめの中にどういう記述をおくかどうかは別にして、私ども事務局サイドから問題提起をすべきところが一点あるなと思って、あえてこういう項目を立てているというふうにご理解いただければと思います。
    どういうことかというと、このペーパーの2.(2)のアメリカのUICプログラムの項目をご覧いただきますと、資料3-2で具体的な条文が書いてありますが、アメリカの規制の中では、圧入する圧力について定量的な基準が具体的に設定されております。これはすなわち、「圧入圧力が圧入層における地層破壊圧の90%を超えないように注意しなければならない」というふうに記述しております。
    これは関連するEUの規制の事例を見ますと、特に運転するときにどうでなければいけないということは書いてございません。むしろ、運転する際の圧力をどうするかということについて申請時に出させて、その範囲であれば許可をするということになっておりますので、運転する際の定常的な圧力について量的な規制をおいているわけでないというところが特徴でありまして、こういった量的基準の導入について、やるべきかやるべきでないか、あるいはこれは95か85かとかいろんなアプローチの議論があるかと思いますので、そこについてもしご意見があればいただきたいなというのが、この項目の主たる背景でございます。
    それでは、本来であれば3ですけど、なぜか4になっていますが、実証実験実施にあたって、私たちの場合はどうするかということで私ども事務局サイドで考えましたのは、まずは90%といったような数字を同様に導入するかどうかはさておき、まずは地質のところ、あるいは後ほどご紹介しますモニタリングのところで設定しますモデルを用いて、これをヒストリーマッチングにより精緻化をする、高精度化をはかる、ということを行なって、結果として得られたモデルを活用して、本来のCO 2を圧入するという計画というのが適切であったか、あるいはさらに最適化するということができるか、ということについてしっかり不断の検討を行うということが最も重要であろうということで。これは例えば石油の生産、あるいは天然ガスの生産の分野ではごくごく当たり前のことかと思いますが、あえて字にして見ているということでございます。
    一方で、運転するときに通常考えます例えば、モニタリングをするとか、異常が発生したときにどうするんだ、といった非常に重要な構成要素の部分については、別途ペーパーを用意しておりますので、それぞれ資料4と5の中で委員の議論をいただきたいと思っております。
    ちなみに、EUのCCSの指令というのをご覧いただきますと、資料3-2の1ページ目のところで、上に第6条、下半分に第7条がございますけれども、例えば、貯留許可の申請の中に(4)として圧入量とともに圧入圧力が書いてありますので、例えば、圧入する圧力が何メガパスカルであるということは、申請書の書類の中に書かれて、それを超えるような圧力で事業者がやらないということがそこで許可される際の条件になるという意味で、規制のルールの置き方が、審査サイドの方でちゃんと必要な審査が行われることによって同レベルの規制が担保されるようになっているということで、どっちがいいとか悪いということでは必ずしもないんですけれども、そういうところに特徴があるということでご紹介をしておきたいと思います。
    それからページをめくって頂いて、5ページ目の方をご覧いただくと、実際にアメリカの規制を書いてございますけれども、セクション146.88の(a)の真ん中ほどのところに「圧入圧力が圧入層における地層破壊圧の90%を超えないよう注意しなければならない」ということが具体的に記述されている箇所がございます。
    それから下の方に進んでいただいて(e)というところをご覧いただきますと、同じように一定の条件を超えてしまうようなケースについての規制がこの(e)の中にありまして、(e)の中の真ん中より下のところに、運転のパラメータ、これはアニュラス圧力とか圧入流速など、これらの運転パラメータが、あるいはその変化率が一定の許容範囲を超えるようなケースについては、そのような超えるような運転を行う場合については、警報機などをちゃんと設定しておかなければならないということが記述されております。
    その警報機などについては、例えば施設と連動して圧入の停止を行えるような仕組みにしておくようなことが、この6ページの方に進んだところで具体的に記述されていると。こういう感じになっておりまして、記述の仕方がアメリカやEUのケースと違うところが特徴ですが、特にアメリカのUICプログラムの中では、比較的定性的な、やはりCCSに関連するCO 2の圧入については定性的な記述が非常に多いですが、この90%という記述のところだけは、特に定量的にはっきりわかる基準が設けられているところが一つの特徴かなと思いますので、あえて、こういった項目を起こしましてご紹介する次第でございます。以上です。
  • 佐藤座長
    どうもありがとうございます。いまの点について、何かご意見ございますでしょうか。
    現在の事務局の案文によりますと、4改めて3.の(1)のところは、貯留計画の最適化ということで、圧入運転等々を述べています。
    安全性という意味では、最適化なんだから、危険なことをするのは最適じゃないのでと読めばそこに含むこともできるんでしょうけれども、明確に圧入圧力の上限を設定しているという記述はいまのところないわけですが、その点についてご意見いただければと思います。
    圧力に関して、上限をもし決めるとすれば、ここしかないということでよろしいんですよね。
  • 三橋地球環境技術室長
    そうです。
  • 熊谷委員
    安全基準全体のところの一番最後のページ、全体の項目から拝見しますと、オペレーションにかかわるようなところはあまりないですね。そういった意味で、こういった項目を入れていることは非常にいいことじゃないかと思います。
    あと圧入圧力についても、実際のところはいま佐藤座長がおっしゃいましたように読めるのかもしれませんけれども、思想として、圧力を監視することは非常に重要なパラメータであるという思想を明確にするという意味で、具体的な数値を入れるかどうかは別にして、「圧力」という表現は入れた方が思想が明確になっていいのかなというふうに感じます。
  • 佐藤座長
    ありがとうございます。何かございますでしょうか。
  • 北村委員
    EUと米国の2つの規定をご紹介いただいているところでございますけれども、EUの方は許可の条件といいますか、許可の基準となっておりますから、かなり法的な拘束力が強いという性格を持ってございますですね。「shall」と書いてあるのは、そういう趣旨でございますが。米国の方は「must ensure」ということで、ちょっと一歩引いた形になっている、「注意しろよ」ということになっておるところなんですね。
    このあたりの書きぶりの違いというのが、例えば米国の場合は90という具体の数字をあてておりますが、これは「注意しろよ」ということだから90という具体の数字を出し得たと考えますれば、「ねばならん」というふうに一歩踏み込むと、なかなか具体の数値というのは逆に出しにくいのかなと思ったりするわけでございますけれども、事務局のご提案のところはそういう意味では数値という形はとっておらないんですが、そこのご認識をどういうふうになさっているのかというのを伺いとうございます。
  • 三橋地球環境技術室長
    90という数字を、例えば倣って書かなかったのはシンプルで、これが85だったらよくて、90だったら駄目ということにあまり意味がないかな、というふうに思ったことが一つの背景であります。
    一方で、こういった分野では全体9掛けが安全のルールだということが皆さんの総意であれば、それはある意味導入ができるのかな、というふうに思いました点が一点。
    もう一つは、もう一つのワーキンググループの方で地質の条件についていただいているコメントが一点ございます。それは実際には圧入するということを行うと、例えばキャップロックの毛管圧を超えるような圧力で、瞬間的には圧入をするケースはやっぱり現実には起きるのではないかということを。ただそれがずっと続く、あるいは地層を破壊してしまうようなことが前提でないケースとして、そういったことも念頭においておく必要があるのじゃないかというコメントを具体的に地質のところのペーパーでコメントをいただいた経緯がございまして、そこのところも含めて、ここの案では書かなかったということでございます。
    確かに北村委員ご指摘のとおり、EUの「shall」の拘束力の高い、強制力のある記述と、アメリカの注意しなければならない、「ensure」ということを求めているのでは、法的な義務の度合いは明らかに違うと認識しております。
  • 佐藤座長
    いまの90%の出ている5ページのところの(a)ですが、ちゃんと気をつけて読まないといけなくて、日本語の方では地層破壊圧となっていますけれども、ちゃんと読むと、ここでは区別をちゃんとしてあって、まず90%というのは対象層、injection zoneとなっていて、これは貯留層のことであると。その次の絶対に破壊圧を超えてはならないというのはconfining zoneなので、これはキャップロック。だからキャップロックと対象としているレザバー(reservoir)のことはちゃんと分けているし、あと90%というのもスティミュレーション、坑井刺激時を除いてはということですから、例えば対象層の圧入井が悪いときに、そこを一回割って、フラクチャリングをやって、割ることは許していると。だけども、通常運転のときはそれを超えないようにしないと、ここではなっているわけです。
    石油の開発で水攻法というのがございますけれども、それをわざと地層を割りながら水を入れ続けるということもやったりしていて、それはかなり激しいやり方でありますが、それが許されるというのは、キャップロック、ここでいうところのconfining zoneの破壊圧力がすごく高くて、貯留層は割って入れていても、上の層は絶対割れないということがわかっているからやるということもあるわけです。先ほどご紹介がありましたように90%と決めるとか、85%と決めるとか、一律で決めてしまうのはあまり意味かなくて、それはサイトスペシフィックな事情によってもうちょっと欠けてもいいだろうし、それよりも少なくないと危険だということもあり得るわけですので、数字をここに出すというのはあまり望ましくないのかなとは思います。
    しかしながら、いまの案文では、圧力に関して具体的な記述がないわけですので、そこは何か入れた方がいいのではないかと思いますが、その点、いかがでしょう。この案文にプラスして、圧入圧力に関する考え方をなんらかの形で入れると。そこには具体的な数字等々は事業者それぞれ事情があるでしょうから、そこに任せるという。
    あと、ほかの検討会ですけれども、天然ガスの地下貯蔵に関する検討をしていて、そこでも圧入圧力を、初期圧力を超えてやるときにどうするんだという議論が行われていますので、そこでの考え方との整合性はとっておかれた方がいいんじゃないかと思います。それも、今まさに議論が進行中ですので、そこをちょっと注視いただいて、基本的に地下に何か圧入するときの安全に関する考え方がMETIさんとして、ある一つの大きな考え方が共通しているというのを出せればと思います。
  • 當舎委員
    私も座長のお考えと同じように、この文章というのはシール層と貯留層を完全に分けて考えている。もう一つの分科会の方で何を測るべきかという議論があったときに、地質のシール圧を測りなさいというのがあったんですけれども、injection zoneのfracture pressureを測りなさいとは特に書いていない。
    ということで、量的な観点を入れるとしたら、むしろ今、測定項目に入っているシール層の圧力に対して何%、ないしはどの程度というのは整合性あると思いますけれども、fracture pressureについては、特に測れというようなことには今なっていないと思いますので、ここの部分についての定量的な制限はちょっと無理かなと思います。
  • 佐藤座長
    シール層の破壊圧を測れというふうになりそうなんですか。
  • 當舎委員
    私の記憶している限りでは、シール層の圧力をインサイチューで測るか、ないしはコアで測るかというふうな記述になって、まだ最終的にフィックスはしていないと思いますけれども、その方向でいま事務局の方で考えられているというふうに認識しています。
  • 佐藤座長
    天然ガスの地下貯蔵の方は、私はそれとはちょっと違う意見を持っていて、シール層の破壊圧力を測るということは、シール層を割ったりということをするので、それはしない方がいいと思っているので。
  • 當舎委員
    私もそう思いまして、実際に屈曲点からシール層の破壊圧をやると、一度そこまで圧力を上げないといけないんで、それはあえてシール層を破壊しているんじゃ。ただ、そのときの事務局のご説明ですと、屈曲点を求めなくても新たな方法で、つまり破壊させなくてもシール層の破壊圧を推定する方法があるというふうにご紹介があったので、その方法でいくのかなというふうに思っていますが、そこ以上は私の方では理解しておりません。
  • 佐藤座長
    推定はできると思うんですけれども。でも、実際のテクトニクストレースではどうやってもわからないので、本当に推定するんだったら割るしかないと思うので、そこは悩ましいですね。
    ですから、地下貯蔵の方で私が申し上げているのは、それを測るというよりは、まず入れる圧力ありきで、入れる圧力から考えて、その何割増しかでも割れないということさえ言えれば、いくらで割れるというところを知らなくても、それでいいんじゃないかというふうなことを申し上げているんですけど。だからシール層の破壊圧の云々といい始めると、ちょっとまずいかなという気が私個人的にはしていますけれども。
  • 島本委員
    同じ委員会に出席させていただいて、キャップロックのフラクチャリング圧力がさすがに、例えば薄い場合とかいうのを、現地で行うと非常に意味がないと。逆に、そこから漏洩の危険性が出てくることになるということで、二つほど手法がありまして、佐藤先生がおっしゃられたように、一つは今の計画している圧力内であれば割れることはないよという考え方。それからもう一つは、貯留層内で割って、そこのフラクチャリング圧力がわかると、あとは検層などから外挿してキャップロックのフラクチャリング圧力を知るという二つの方法があると。どちらかはある程度知らないと、上限圧力がわからないので困るんじゃないかという話です。
    もう一つ、スレッショルド圧力といってキャピラリーですけれども、それを測ると。その二つによって、上限圧力を規定するという議論になっているはずです。
    ただし、実際にやる場合は、ある程度の安全率というものがあった方がやりやすいということも実際にはあるので、そこらへんについてはまだ、確か議論はまだ煮詰まっていないということです。
  • 三橋地球環境技術室長
    ご意見、ありがとうございます。参考資料3をご覧いただけますでしょうか。これは先週、20日に開催されましたもう一つのワーキンググループにおいて席上配付しております資料のうちの一点で、サイトの地質の条件について議論を行なっているペーパーでございます。
    具体的には、スレッショルド圧力とかキャップロックの破壊圧など、測定項目を一覧表にしているところが6ページ目のところからございます。赤字がいっぱい入っていましてわかりにくいところがあるかと思いますけれども、6ページの下の表をご覧いただきますと、表の一番下に「貯留層及びキャップロックの破壊圧」を具体的に書いておったんですけれども、実際に委員からコメントがありました。
    というのは、こちらのワーキンググループの方にご出席いただいている委員から、そちらのページの方にご意見をいただいたというのが経緯でございまして、7ページ目のところの一番下で、前回お配りした資料では、今ほど意見をいただいたほど手厚い議論をいただいていないのですが、事務局の提示として、キャップロックを破壊して破壊圧を測ることについては議論があるということで、石油鉱山保安部会においての検討中ということで、そこで採用される手法も視野に入れることを記述に盛り込むような工夫をしておりますけれども。
    今日の議論、座長からいただいている意見、あるいは島本委員からいただいている意見はより具体的なものでありますので、単にこうやって鉱山保安部会における検討をリファーするような手法が適切か、あるいは具体的に座長からいただいたように、圧入圧力の一定割合以上であればキャップロックは壊れないということを確認する手法をもって、その範囲内で運転するというアプローチもあると思われますし、そこ自身を含めて、サイトに応じたことをある程度認めるような記述にするかなど工夫をしていきたいと思いますので、今日この場に限らず追加でコメントをいただければ、それをぜひ活用して、うまく取り入れるような工夫をしたいと思います。
  • 佐藤座長
    ありがとうございました。いまの件、よろしいでしょうか。そういうことで今後もうちょっと検討、それからほかのところでやっている議論も踏まえまして、整合的な文言を考えるということにしたいと思いますが、よろしいですか。
    ほかに何かございますでしょうか。では、この件につきましても追加意見がございましたら、シートでよろしくお願いいたします。
    それでは4番目の「貯留開始以後のモニタリング計画に関する事項」について、ご説明をよろしくお願いいたします。

4.貯留開始以後のモニタリング計画に関する事項等

  • 三橋地球環境技術室長
    資料4も本日初めて配付する資料でございますので、資料4-1を順番に上からご紹介したいと思います。
    資料4は、モニタリングでございますけれども、もともとこのワーキンググループの検討にあたっての項目として、実際に具体的に貯留開始以後のモニタリングの計画、その手法や頻度といったもの、あるいはどこについて、どういう監視を行うか、といったことを含めて検討することが求められているということでございます。
    実際に内容を考えるうえで、この委員会を開催する際に、村井委員から当初、合同ワーキンググループでいただきましたプレゼンテーションの内容、あるいは薛先生からいただきましたプレゼンテーションの内容とか、それぞれ重要なエレメントが入っておりますので、その内容について、まず復習ということも兼ねて、ポイントと思われるところを事務局の方でピックアップしておりますので、その内容から順番に触れていきたいと思います。
    まず、この2.のところ書いてありますけれども、村井委員からいただいたプレゼンテーションの中で長岡での貯留事業の際の検討事項が具体的に示されておりました。すなわち、モニタリングという項目とともに、あわせて関連して次ページのところから出てくるシミュレーションを実施したということが全体の構成として書かれておりますので、その部分を再度ご覧いただきますと、まずモニタリングにつきましては、CO 2圧入時にどういうことを観測したかと。それから圧入をコンプリートしたあと、どういうことをやったかということに分けてご説明をいただきました。
    まず圧入時につきましては、圧力と温度のデータを取得したということ以外に、坑井間の弾性波のトモグラフィの測定、あるいは可視化というのを行なったということ。
    それから観測井におけます物理検層ということで、幾つかの項目についての具体的な物理的な検層を行なっているということ。
    それ以外に、地震計を地上に設置している、加速度計を設置している、あるいはハイドロフォンの設置が具体的にあったということ。
    それから圧入速度の分布の測定を具体的に行なったというのが、CO 2を圧入したときに具体的な測定項目としてあったということでございます。
    それからCO 2の圧入を終えたあとということで、もともとこの実験自身、2005年7月から2007年1月までの約1年半にわたって圧入実験を行なっておりますが、その後もモニタリングを含めて、その後のCO 2の挙動をしっかり観測しておりますが、二つの大きな項目として、1ページ目の下に書いておりますのは、観測井の健全性に関してボアホール・アコースティック・テレビュアー、あるいはラジアル・セメントボンド・ログをとっているというご報告がありました。
    ページをめくっていだたきまして、定期的な検査でありますけれども、地下水の採取、あるいは圧入井におきますCO 2の飽和率などの確認を行なったと。あるいは観測井での坑内の水位の低下の調査などもあわせて行なっているというのが、圧入終了後の観測の内容であったということであります。
    それから得られたデータなどを含めたシミュレーションがあわせて行われていることについてもご報告をいただいておりまして、特にヒストリーマッチングの重要性は後ほどご説明します薛委員からのプレゼンテーションにおいてもアンダーラインされておりますが、まずあらかじめ作った貯留層モデルの信頼性を向上させる高精度化、あるいは精緻化という形で実際に得られたデータを再度入れてキャリブレーションするという行為が行われております。
    具体的に、ヒストリーマッチングについては大変詳細な説明をいただいておりまして、坑底圧、あるいはCO 2の到達時期などをマッチングの対象として、実際にはパラメータとして動かすものとしての飽和率、あるいは浸透率、孔隙圧縮率など具体的にパラメータとして活用したデータの項目もご紹介をいただいたということでございます。
    それからシミュレーションに関連しましては、モニタリングということを超えて、さらに長期的な圧入しましたCO 2の挙動予測にそれを活用するということについてのご紹介をいただきまして、この貯留層モデルをつくったあとに、CO 2の挙動、あるいはその分布を三次元的に可視化している具体的な事例をご紹介いただきました。
    そのうえでさらなる第一歩として、安全性と環境影響の評価として、予想範囲を超えるような事象が発生するようなケース、すなわち極端なケースということになりますけれども、そういった場合の評価、あるいは関連の環境影響の整理を行なっているということのご報告をいただいています。
    それから薛委員からも、年末にご説明をいただきました。その中では、このモニタリングの項目を検討するうえで、一つのサンプルの表として、RITEから出ております「図解CO 2貯留テクノロジー」の表を具体的に引用する形で、例えばこのモニタリングをする項目の例をかなり丁寧に表として書き上げていただいていますものを順番に、同じようにここで復唱する形で書いております。
    こうやって書きますと、何がマストか、何がオプションかということを考えるうえでのベースとなる項目をしっかりご覧いただくという趣旨が私どもの狙いで、あえてこの表を再度項目として立てております。
    これは予算があればやれればいいですし、より学術的な研究、将来を考えすまと、直ちに必要なくても、かなり初期段階でやっておくことに価値があるというものもこの中には含まれている可能性があるということでご覧いただくような形で表に置いております。
    4ページ目に進んでいただきますと、あわせて薛委員の方から、外国での具体的な貯留の事例での震探調査に加えて、どういった観測を行なっているかについてもご紹介をいただいていますので、簡単に触れますと、スライプナーでは、微小重力探査を行なっているとか、ウェイバーンでは地球化学分析を行なったとか、インサラのケースでは人工衛星データを用いた地表面の変化などの観測を行なっている、ということがご紹介ありました。
    ここでの薛委員からのご紹介は、これ以降、我々の考え方のベースになるところは議論があるかなとは思いますけれども、震探調査についての問題提起があったということ。これは震探調査が非常に優れた手法である一方、それのみに頼るのはどうかというのが、国際的な大きなプロジェクトの進んでいる方向性ではないかと。これは経済性とか有効性とあわせて考えるということであろうかと思いますけれども、組み合わせて震探調査にかけるコスト、あるいは負担を小さくするためのオプションをしっかり見極めるという観点で、例えば微小重力の探査、あるいはVSPと呼ばれていますプロファイリングの仕組みも、測定も一つのオプションであろうということの紹介でありました。
    それから薛委員からも、モデルを作ってヒストリーマッチングすることの重要性の指摘があったという理解でありまして、これは村井委員と共通していた点であると思います。これはヒストリーマッチングを行なって、モデルの精緻化、信頼性を高めることによって、実際に行うモニタリングの負担を軽減することにもつながることが、大きな狙いであったというふうに理解しております。さらに長期的な挙動を予測するモデルの信頼性を高めるという狙いもあるということでございます。
    それから、4ページ目の最後のところ、(4)に書いてありますけれども、薛委員からは、特にCO 2漏洩というのをしっかり見るという観点で、これを漏洩することの早期検出は初動の振幅をはかることが非常に有効であって、そういった分野は、例えば将来の技術開発とか、将来のシステムの開発には着目するべきところがあるのではないかという問題提起をいただいたのが、プレゼンテーションの主要なポイントであったと私どもは理解しております。
    こちらのワーキンググループではないですけれども、4.にワーキンググループのもう一つの方で、地震の専門家の澤田委員からいだたいたプレゼンテーションは関連する項目でございますので、ご紹介します。
    澤田委員からは、まずCO 2の圧入と、それによって誘発地震が起きるということについては一義的には関係ないと考えられるという一方で、想定外の事象の確認、あるいは将来のことを考えると、まず地震活動の監視を行うことは絶対に必要であるということでご意見をいただいております。
    その具体的な手法についても提案をいただいておりまして、すでに地震動については防災科学研究所でHi-netな観測を行なっておりますけれども、さらにこれを補足するような観測をしっかり行なっていくということで、後ほど具体的な提案になってきますけれども、高感度の地震計の複数の設置、それから地震計を設置する場合には、地表面に置きますとかなりノイズ、人が歩いた、車が通った、モノを落としたというのがかなり反応してしまうことも含めて、可能であれば一定程度ボーリングしたところでの設置ができるのであれば、それが非常に有効であるということのご紹介をいただいておりますので、これは後ほど5.以下の記述と強く関連しますので、あえてここでご紹介しております。
    5ページ目、5.のところから、今後の実証実験実施にあたってということで、モニタリングについての考え方を記しております。
    まず最初に、水理地質及び地質構造モデルの構築ということ、そして(2)で数値シミュレーションモデルをしっかり作って、高精度化をはかるというところを記述しております。これが、モニタリングをするうえでの一つの柱の一個になるということでございます。
    この部分のモデルを構築するというところは、実は地質のところで大変議論がありまして、先ほどご紹介しました参考の3の資料の地質のところと関連します。参考3の3ページ目をご覧いただけますでしょうか。
    こちらも地質の条件について、「今後の実証実験実施にあたって」という項目がありますが、半ページにわたる真っ赤なところがモデルの構築を書いております。これはすなわち、モデルをきっちり作って、CO 2が広がる範囲の予測に役立てる、あるいはCO 2がそこにとどまることをきっちり説明するということのためにモデルを構築するということですが、ここで作るモデルをシミュレーションする際に、あるいは長期の予測をする際に、そのモデルをベースに活用するということが内容でございますので、双方に重複しているところをあえてご紹介します。
    全体を取りまとめて一つにするときには、重複をなくすという工夫をしたいと思いますが、いまは若干重複しておりますが、双方に必要なことを書いているということでございます。
    戻っていただきまして、資料4-1の5.(1)で三次元の詳細モデルを構築しましょうということ。そしてそのモデルについて得られているデータを使って、きっちりヒストリーマッチングを行うということとともに、このモデルについての感度分析といいますか、センシティビティチェックをきっちり行なって、どういったことの影響を強く受けるかということについて、あらかじめモデルについてよく理解をしておくということを、あえて記述しております。
    そのうえで(2)のところから、CO 2圧入し始めたあとにどういったことについて監視するか、モニタリングするか、ということについて事務局の提案を書いております。
    まず、常時監視ということで、常に監視するものについては、坑底圧あるいは温度、それからCO 2の圧入流量や圧力とか温度といったこと。そして、観測井を設置している場合には、貯留層と同じ層の圧力や温度ということ。
    それからこの場でも、座長から以前の会合でご意見をいただいております観測井などが設置されている場合の、シール層より上位層の圧力が上がっていないかということは、非常に重要なポイントであるというご意見をいただいておりますので、その点触れておりますのと、5ページ目の一番下の項目では、地震計の設置ということで3ヵ所、あるいは4ヵ所あると、時間も含めてかなり正確に震源を特定できるということで、その補完的な意味も含めて5ヵ所の設置を澤田委員から提案いただいておりますので、その内容を地震計の設置ということで書いております。
    それから常時監視ではなくて、定期的な監視ということで、圧入するCO 2の性状、あるいは物理検層、あるいは観測井がある場合には、それを活用した地下水の化学的性状の分析といったことを項目として書いております。
    さらにそれに加えて、可能であればやってはどうかということを記述しております。それは追加的に、モニタリング事項は基本的に実施者の検討事項ということですけれども、例えば先ほど触れましたVSPや坑井間の弾性波のトモグラフィなどは、その例に入るのかなと思っております。
    それから震探調査を具体的に補完する項目として、比抵抗を調べるような電気的な探査というのも、具体的な例示として書かせていただいていますけれども、委員からの修正、あるいはご意見をいただければと思っております。
    CO 2圧入開始以降の震探調査につきましては、震探調査はあまり触れていないので項目を一個立てて書いておりますけれども、現在の海防法の関連の規定、あるいは指針を読みますと、一回5年の許可期間の間に2回程度の震探を求めているというのが記載されております。
    一方で、ここであえて触れておりますのは、震探調査は、非常に有効な手法である一方、経済性から見ると非常に負担も大きいということでありますので、この震探調査を補完するようなモニタリング技術の活用とか、最適な組み合わせをしっかり今後の活動といいますか、実証実験を含めて追求していくことが必要であるということを少し触れております。
    それからヒストリーマッチングにつきましては、特に初期段階でのマッチングの重要性はもちろんですけれども、できる限り得られた調査データといいますか、モニタリングデータを活用して、当初のシミュレーションモデルを初期段階で、あるいは繰り返してヒストリーマッチングを行なって高精度化をはかるということの重要性を委員からご指摘いただいていますので、あえて書いているということでございます。
    そして(4)は、少し毛色が変わりますけれども、ヒストリーマッチングを行なったモデルを活用して、しっかりと長期予想を行うと。この長期予想を単に行うだけではなくて、長期予想の結果をしっかり踏まえて、圧入計画やモニタリングの手法といったことについての見直しも可能な範囲で行うことが必要であろうということであります。
    最後はちょっと異質でありますけれども、非常に重要でありますので、CO 2の圧入井あるいは調査井、後には観測井になるのもあるかもしれませんが、こういったものの健全性にかかわる物理的な検層というのは、非常に重要でありまして、これが定期的に行われること、もし異常があった場合には、必要な改善策を講じるということも、このモニタリングの重要な構成要素で、貯留されたCO 2がどうであるということとは少し性質が違うんですけれども、この事業自身をきっちり行うという観点で、坑井について定期的に見るということも重要であるということで、最後5番目に記載しております。以上でございます。
  • 佐藤座長
    どうもありがとうございました。これ内容が豊富です。また1.から4.まで、これまでの経緯のご説明がございました。時間が限られておりますので、この場では5.に関する議論とさせていただきたいと思います。1.から4.までは何かご指摘ございましたら、例のシートに記載いただきたいと思います。
    5.に関係するということであれば、この場で伺いたいと思います。基本的に5.に関するご議論をいただきたいと思いますが、何かございますでしょうか。
    ここでは調査井ですとか観測井が出てきておりますし、震探の実施という頻度の問題等々も出てきているかと思いますが、そのあたりが議論になってくるのではないかと考えていますけれども、いかがでしょうか。
    これまでプレゼンテーションいただいた村井委員、薛委員等から何かございましたら。
  • 村井委員
    一つ、圧入井と観測井と二つ出てくるんですけれども、圧入井はCO 2を圧入するので必要なことはわかるんですが、観測井の方は、場合によっては圧入井に抱き合わせたようなやり方もあるということですので、観測井のところでは、「観測井を用いる場合は」という表現を随所に入れないと、マストになってしまうときついかなと思っております。
  • 佐藤座長
    ありがとうございます。表現を考えていただければと思います。
  • 三橋地球環境技術室長
    はい。
  • 古宮オブザーバー
    いまの関係ですが、資料3-1ですか、CO 2圧入・運転時の安全性の実証試験実施にあたっての(1)の1行目、「CO 2の圧入開始以降、CO 2の挙動に関するモニタリング、調査井へのCO 2到達」という表現になっていますね。
    この思想からいくと、調査井を掘ると。ここでは調査井が観測井として代替されるような思想で見てとれるんですが、そういう中でいまご議論しようとしている5ページ目ですか。ここで調査井を掘って、地質モデルの構築ということも前提でうたわれている中で、調査井を観測井の代替として使う思想ならば、一番下の(2)の「観測井がある場合には」という書きぶりの思想が、先程の資料3-1と資料4で思想がずれているような感じを持って、自分もプレゼンテーションをさせていただいたときに、調査井を掘る前提で地質モデルを作りましょうと。その調査井を観測井に使えるねということで、観測井で圧力を測ったらどうでしょうか、というご提案をしたような経緯もあって、そうしますと、資料3と資料4は統一感を持たせないと思想がずれている感じがしますね。いまの村井委員のご指摘もそうなんですけれども、ものの考え方の前提がはっきりしていないような感じがしますので、そこをよく検討していただきたいと思います。
  • 三橋地球環境技術室長
    すみません。ご指摘のとおりで、準備した過程で私どもの方でちょっと考えが揺れて、何回か修正しているうちに修正の漏れがあったというのが経緯であります。
    実証実験の間は、観測井が当然あるだろう、ぐらいは設置して、そこに到達するCO 2もしっかり抑えるべきだという考え方に立つ一方、具体的な実証事業のサイトと具体的なイメージを考えると、条件によってはまず調査井を掘って、それ自身が圧入井になるようなケースもあるかなということがちょっと視野に入ってきますと、どういう記述の仕方が本来あるべきかというところは難しいところがちょっとありまして。その場合は、観測井がマストでない記述があった方がいいのかなと思うところもある一方、実証実験のレベルではしっかりCO 2の挙動を確認することも必要であるということでちょっと迷いがあった経緯もあります。
    ご案内のとおり、古宮さんからは前回のプレゼンテーションで観測井の設置の必要性をうたっていただいている一方、現実に村井委員からは観測井がマストとなっては可能性が減るのではないかということも具体的に出されておりまして、今、考えに一貫性がない状況になった感じになってしまっておりまして、きっちり揃えたいと思います。
    いまどっちというふうに言い切れるわけじゃないですが、委員の皆さんから、後日も含めて意見をいただいて、これ自身は事業のコストと非常に強く連動するところでありますので、現実的に対応できるようにするということ、あるいはオプションを増やすことの可能性を減らす意味も同時に起きてしまうので、しっかり考える必要があるかなと思っています。
  • 古宮オブザーバー
    室長、ありがとうございました。いまの点で、前回の安全基準検討ワーキングでも少しご議論になりましたけれども、今回作っている基準が実証試験を前提としているものなのか、あるいは将来の事業化・実用化も視野に入れているかによって少し変わる部分があろうかと思いまして、実証試験そのものの目的がモニタリングの頻度をどこまですればいいのかとか、長期挙動予測の技術をどう検証するかという視点に立てばデータは必要になるわけですから、その時点では観測井はいると思うんですね。
    ただ、それがそのまま将来実用化につながっていくとなるとコストの問題が発生するんで、そこのギャップがありますけれども、そこの議論を整理していかないと、実証試験のための基準を作っているんですけど、事業化を考えるとコストが気になるんで、そこはデータはとらない。少なくなると、今度は検証ができなくなって、本当の実用化につながらないということがありますので。
    私ももちろん悩んで、皆さんも悩んでいると思いますけど、そこは整理して書きぶりを、思想を統一していかないと、繰り返しになりますけれども、かなり混乱してくるおそれかありますので、この部分はこのワーキングの最大のミソになるようなモニタリング、シミュレーションという大事なところなので、そこは思想の統一をしていく必要がると思います。あまり事業化・実用化のところに視点をおきますと、モニタリング技術や長期挙動予測技術を検証するといった実証実験本来の目的が達成できなくなり、実証試験そのものの価値が減ってしまうんじゃないかと思いますので、よろしく議論をお願いいたします。
  • 佐藤座長
    ありがとうございます。
    一つの考え方として、実証試験ですから、データをとりたいという考え方はもちろん普通にあると思います。片方で、将来的にはいろんな井戸をたくさん掘るということはあり得ないわけですから、そういう井戸が限られている、情報が限られている中でどう運転するのかということを実証するんだという考え方もあると思うんですね。そういう意味では、実証試験だから観測井を掘るべきではない考え方もあり得ると思うんですね。今後の実際を見据えての実証試験という意味では、井戸の数を制限すべきだというのはあり得る考え方だとは思います。
    そのあたり、何かご意見ありますでしょうか。調査井・観測井に関して、マストとすべきというご意見もあるかと思いますし、逆のご意見もあるかと思いますし、ここでいろいろご意見いただいて、最終的に先ほどの3-1の資料等々で統一されていないというところはもちろん直さないといけないと思っていますけれども、マストと入れる、入れないということはここで議論いただければいいかと思いますが。
  • 古宮オブザーバー
    マストというと強いので、「より望ましい」とか、そういう表現の方が。
  • 佐藤座長
    「観測井」という言い方じゃなくて、村井委員からご指摘ありましたように「観測点」にするとか、それは圧入井に付随した観測点でもよろしいわけですし、ちょっと広げられるとは思いますが、いかがでしょうか。
    いまのところ、全体を通して統一的な表現にするということは了解いたしました。それから観測井・調査井に関しての言い方をどうするかというところは、まだどうしようというところですが。
  • 熊谷委員
    前回、古宮さんが発表されたときに、観測井、マストの表現は事業化を考えるとどうかというコメントをさせていただいたのですが、確かに事業化というフェーズのものと考えると、観測井は非常に負担になると思います。ただ現状で見ると、例えばインサラでも観測井があって、観測井で到達した、しないということでシミュレーションを修正しているという事実もあることを踏まえると、実証試験という位置付けから考えると、「観測井」という言葉を入れた方がいいのかなという気がする一方で、坑井はCO 2の漏洩経路に成り得るのでできるだけ少ない方がいいという考え方に立つと、むやみに観測井を掘ることが必ずしもいいことと思われない、というのがありますので、ここにビシッと観測井をつけろというふうに書くかどうかというのは非常に難しいところで、結果として、場合によって判断しろみたいな形になるのかなと。ただ、そういう思想は書いておくべきかと思います。
  • 佐藤座長
    ありがとうございます。
    これも場所によるわけですね。どれぐらい整ったところでやるのかにもよるんでしょうし、掘削をやるんであれば水平方向の一本でわかるし、垂直ではわからないし、場所場所によって状況が違うので、ここでも一律にこうすべきというのを述べるのはなかなか難しいんだと思います。
    それと震探のお話もありましたし、貯留層の上部で測るようなことも言っていますし、それをすべてをやるということではなくて、例えば震探をやるんであれば、その上部層で測ることはいらないから、そっちは削るですとか、逆に上部層で測るということであれば、震探は漏洩ということに関しては震探の必要性が少し薄れるので、震探頻度を下げることができるですとか、どういうモニタリングをするかによって、何を削って、こっちを重視するという話は出てくると思いますので、そのへんはここで決めるというよりは、事業者の方が、こうこうこういうような考え方で安全性を担保するモニタリングをするんだというオプションを事業者の方に残しておくような書きぶりをするのも大切なんじゃないかとは思います。
    ちょっと玉虫色のあれですが、そのような方向で調査井・観測井に関する記述も考えていただくということでよろしいでしょうか。
    ほかに何かございますか。
  • 當舎委員
    質問なんですけれども、(1)のモニタリングすべき事項に、常時観測する事項と、定期的に観測する事項と、可能な範囲で定期的に実施する事項と3つありますが、先ほど室長のご説明ですと、可能な範囲でということは事業者の検討範囲の中で考えてもらえばいいものであって、ということは常時観測する事項ないしは定期的観測する事項はある程度マストという観点ですか。ただそのマストの中に先ほどの議論にあったようにしる観測井がある場合だとか、条件がまた入ってきてしまうんですけれども、ここはどういうふうに切り分け、ないしは我々としてはどういうコメントを、常時観測するものとして、こういうものが必要です、というふうな書きぶりで回答していけばよろしいんでしょうか。
  • 三橋地球環境技術室長
    混乱しているところがいろんなところに及んでいまして、ご指摘のとおり、いただく意見では常時観測するべき事項と、マスト、それから定期的に観測すべき事項マスト、それから可能な範囲で定期的に実施する事項ということで、これはオプションとして事業者が視野に入れてはどうかというものの3つでご提案をいただければ、基本的方針を揃えてテキストを考えたいと思います。
  • 佐藤座長
    ありがとうございます。どちらかというと、常時監視というのは連続測定というような意味合いのものですよね。この項目を見ますと。
  • 三橋地球環境技術室長
    はい。
  • 佐藤座長
    それから地震探査をすごくやるということであれば、この中のこれは省いてもいいということはもちろんあり得ると思います。
    よろしいでしょうか。ありがとうございました。これもたぶん、いろいろとご意見まだあると思いますので、シートを使いまして、事務局の方に後日ご連絡いただければと思います。
    最後の5点目、「異常が発展した場合の採るべき措置」についてのご説明をよろしくお願いいたします。

5.異常が発生した場合の採るべき措置等

  • 三橋地球環境技術室長
    資料5-1に基づいてご説明をしたいと思います。「異常が発生した場合の採るべき措置」ということで、これはアメリカの規制でも、EUの規制でも、それぞれタイトルは違いますが、項目はしっかり立っておりますので、必要な検討をすべきという考え方に立っております。
    もともとワーキンググループにおける検討事項についても、異常時の緩和措置計画の策定、どういう措置をとるべきなのかということとして項目を立ててあります。
    これも関連するプレゼンテーションを委員からいただいておりますので、その具体的内容を復習するような形からペーパーを作成しております。
    まず、長岡での実証事業に関連しましては、具体的に中越地震、あるいは圧入終了後に中越沖地震が発生していますが、特に圧入途中でおきました中越地震について引用しております。
    大変な規模の地震が起きましたけれども、この際どういうプロセスを経たかということを復習しますと、一部停電があったようですが、揺れが確認されてバルブ類などの閉鎖を約5時間後に行なっているということであります。
    事務的には、この地震の影響による調査をきっちり確認するために、地震が起きた10月23日の翌々日の25日にワーキンググループという会合を開催しております。これはもともと、このプロジェクト自身を実施するための研究推進委員会というのがあって、その下に設置されたという性質のものであります。
    このワーキンググループは1週間後に再度もう一回開いておりまして、調査の計画を立案しておりますけれども、その際にまとめた基本的方針は、できるだけ早期に物理検層あるいは坑井間のトモグラフィをきっちり行なって、CO 2の状況などについてきっちり確認するということ以外に、設備の点検整備を改めて行うということであります。
    その影響調査を実際に11月に入ってから行なっておりますが、ページをめくっていただきして、それと並行するような形で11月19日に長岡市に対してその説明を行なっておりまして、大丈夫であるということを含めて報告しまして、12月には圧入の再開を行なっているという経緯でございます。
    この地震発生後の観測データですけれども、一部停電によって一部データが落ちているところがあるんですが、例えば坑底の温度圧力などはきっちり連続的に取得できていると。あるいは観測井におけます坑底の温度、あるいは圧力の値もしっかりとれているということ。
    それから地震発生後も微動の観測はしっかり行われているということで、経緯としてこのモニタリングの項目が確認できました。
    それ以外に、これは別の理由によって行なったということでもあるんですけれども、この地震計のデータにつきましては、専門家に、すなわち地震予知総合研究振興会への委託事業として、圧入ということと微小な振動、大きな地震も含めて何らかの影響があったかどうかなどの関連性を調査しておりますが、総じてその影響は認められなかったという結論をいただいているといったことが、この観測を行なってきたこととの関係というふうに言えます。
    それからこちらのワーキンググループではないんですけれども、一つ目のワーキンググループの出光の長谷川さんの方からいただいたプレゼンテーションの中に、天然ガス生産井で一度、天然ガスの漏れがあった事例についてご紹介をいただいておりまして、その際のガス漏れ井戸を閉鎖して原因を調査して、その際、人員がみんな避難をしたということなどのご紹介をいただいていた経緯がございます。
    その際、CO 2の漏洩ルートとかリスクについても少し取りまとめた、非常にわかりやすい図をいただいておりますので、あらためてここでご紹介をしたいと思います。
    4.に関連する諸外国の実施法を触れてございます。これ関連するところを資料5-2の方で参考として用意してございますけれども、まずEUの場合にはCCS指令の中の第十六条に「重大な異常又は漏洩が生じた場合には当局に通知する」ということと、是正措置の実施というのが記述されています。
    この是正措置は事業者がやれない場合には、当局が実施して、あとでお金を回収するということまで記述されています。
    一方でアメリカは、もともと地下水源への影響を抑えることがルールのベースになっておりますので、もし漏れが起きた、あるいは地下飲料水に危険が生じるケースについて、圧入の停止、あるいは漏洩をしっかり抑えるためのあらゆる合理的措置という記述になっております。
    それから、関連する用意している緩和措置の実施というのを義務づけているという記述になっております。ここまでが一応レッスンということになります。
    私どもの今後の実証実験実施にあたってでありますけれども、まず、どういうアプローチをとるかということですが、事務局で書き起こしましたのは、異常事態をまず頭の中で想定するということが出発点にあるのかなと思います。そして、その影響の範囲をしっかり考えるということ。その異常事態はCO 2の漏洩によります周りへの影響、あるいは具体的な施設が壊れる、棄損することによる物理的な作業員への安全性の影響などが考えられると思いますが、表にしてみました。
    相互に関連しますけれども、圧入したCO 2が漏洩して、大気へ漏れる、あるいは地下水へ流れていくケースが頭の中では想定できますし、自然災害によって施設、あるいは圧入井などに損害が発生して、結果としてCO 2が漏洩するようなケースもあるでしょう。
    これら3つ項目を書いていますけれども、それぞれ連動する可能性があるということは異常事態による影響、右の欄で関連性があることがご覧いただけるなと思います。
    まず頭の中で考えるということを踏まえて、この異常を検知するためにどういうふうにするかということですけれども、必要なモニタリングを行うことで、モニタリング自身が別の紙できっちり用意しておりますが、あわせて検知している項目について異常だと見なす基準をしっかり定めておくことがやはり重要で、そういったことのルール化、体制の整備を含めた規程の整備ということをしっかりやるということであろうと思います。
    この異常な検知に有効なのは何かというと、圧力や温度、先ほどの常時監視の項目に入れていましたものの急変がありますでしょうし、例えば強い地震動などもそういったケースにあたるということになります。
    そのうえで、異常事態が発生した場合にどういう対処をどこに対して施すかということを、頭の中で整理するというアプローチが現実的かなと思います。当然、圧入作業を停止することもありましょうし、物理的に例えば火災が起きていれば火を消すといったことというようなアプローチ以外に、まず関連する周辺自治体への通報をきっちり行うことは当然のことであるということで記述しております。
    そのうえで、終息するための措置と追加的な措置をきっちり特定して実施していくということ。
    最後に、この異常事態が終息したあと、どうするかということ。必要な修復を行なったうえで自治体との協議を経て、可能であれば再開をするというプロセスが想定されるということであります。
    先ほど触れました異常事態に対処するために、きっちり規程と体制を整備しましょうということを(4)に書いております。まず、異常事態が発生した場合の行動や措置をしっかりルール化して整備しておくということであります。それは管理体制であったり、管理の責任者をきっちり定めておくこと。そして、その管理者を訓練しておくことが必要であろうと思います。
    これは例えば高圧ガス保安法に危害予防規程が実際にございますので、太字で書いております体制の整備、あるいは訓練などについて、例えば第六十三条の2号、6号にアンダーラインを引いておりますが、こういったところに参照できるような具体的な規程があるということでございます。
    このページの下の方に進んでいただきますと、熊谷委員からプレゼンテーションをいただいたときにご紹介がありましたFEPの活用も一つの重要な危機管理上の手法であるということでありまして、この活用を有効な手段の一つとして位置づけるパラグラフをおいております。
    まずFEPを用いることによって発生する事象とその原因。その際どういう措置をとるかということについて、体系的な整備、あるいは過去の実績がきっちり反映されているものを活用することができるということで、気がつかなかったとか、ああ、そうだったのかということを最も減らすことができるというアプローチであろうと理解しております。
    具体的には、RITEの方でFEPの案を作成してディベロップさせてきている経緯もありますし、実際にIEAのGHGにおいても、そのデータベースの開発が進められているということをご紹介したいと思います。
    それ以外に、保安設備を具体的に設置することも当然必要であろうと思いますので、次のページに書いておりますが、安全制御装置や、例えば非常に大きな地震動があれば閉鎖する装置との連動なども当然ございますし、例えばCO 2のケースですと、高濃度で一定のところに滞留するようなケースも想定しますと、例えば空気呼吸器、あるいは酸素呼吸器、送気マスクの設定なども事例の参照できるオプションとして挙げられるのかなということでございます。
    この保安設備については、具体的に石油パイプライン事業法を一つの例としてご紹介していますけれども、作動状況に応じて監視する装置をおくとか、警報装置を設置するとか、あるいはどういう場合に閉鎖するように設定しておくかというようなこと、それに対して予備動力源を設定しておくこと、など具体的に制定されておりますので、そういった措置は一つの参考になるかなというこうとで参考の記述を入れさせていただいております。
    ちょっと長くなりましたが、異常が発生した場合の措置として考え方を記述してみました。
  • 佐藤座長
    ありがとうございました。
    これも4ページの5.のところからの議論にさせていただきたいと思います。ご質問、コメント等ございましたらちょうだいしたいと思いますが、いかがでしょうか。
  • 北村委員
    非常に重要なポイントかと思っております。異常とみなすというのは、ある程度客観的な状況で把握することができるわけでございますけれども、それを踏まえてとる措置をどうするかというところは、ちょっと距離がございますよね。
    異常と認定したあと、どういう措置をとるかというのと、おそらくその措置をとることによって何を守るのかという保護法益といいますか、そういうものとの関係でかなり規定されると思うんですね。
    ここだと周辺住民の健康安全、作業員の安全というのは人間の話でございますから、かなり緊急必要度が高いだろうと予測されるわけでございますけれども、周辺生態系ということになってしまいますと、ちょっと距離があるといえばある話でございます。
    しかし不可逆的であるとするならば、たとえそうであったとしても、思い切って踏み込んだ措置を講じなければいけない。このように影響の直接性とか緊急性というものに関係してとるべき措置の内容はある程度決まってくるようにも思いまして、そこについてはここでは十分表現がないように感じましたけれども、もしも事務局の方でそうした規制の戦略といいますか、コントロールの戦略といいまか、そういうものがあればお聞かせいただきたいなと思います。
  • 三橋地球環境技術室長
    私ども、もちろん環境のためにやっておりますので、何ら異常事態が発生しないことが一番の狙いなんですが、人の生命にかかわること、それから不可逆的な生態系、あるいは環境への影響は非常に優先度が高いと思います。
    ご指摘のとおり、そういった優先順の付与とか、そういった考え方についての記述がない点を工夫したいと思います。
    一方で、こういった危機管理の時代でありますので、特に周辺自治体への通報、一方的に優先順位を勝手に確定させてしまって報告が遅れるといったことも、こういった分野であってはならないことと思っております。
    優先順位の付与の仕方、あるいは事業者の中でしっかりそれを整備して対応できるようにするような記述を、もうちょっと工夫して盛り込みたいと思います。
  • 佐藤座長
    ありがとうございました。ほかに何かございますでしょうか。
    7ページ目の一番上の(2)のシナリオ構築は大切だと思いますけれども、FEP抽出に基づいたと限定しているのは、ここだけ奇異な感じがするんですが、これはこれまでに何か議論があったんですかね。
  • 三橋地球環境技術室長
    ここも委員の皆さまのご意見をいただければと思いますけれども、このタイトルは確かに座長のご指摘のとおりバランスを欠いているかもしれないんですが、FEPに頼るのはあれかなと思いまして、3行目の「FEPの活用が有効な手段の1つ」というのが本意でありまして、より有効なリスク管理的、あるいは工学的なアプローチがあれば、そのオプションも可能性があれば記述したいと思いますし、このシナリオということについて前段で想定されるものをしっかり考えましょうということろでしっかり書いて、単なる手法としてFEPの活用を一つのオプションと位置づける記述にする方向にあらためるべきかなというのが、いまちょっと感じているところです。
  • 佐藤座長
    よろしいでしょうか。何かございますか。
  • 村井委員
    ページ4の表の中に異常事態による影響の方に「海洋」を入れておいた方がいいんじゃないかなと思います。
  • 佐藤座長
    ありがとうございます。それではこの件につきましても、シートで事務局の方にご意見等をいただければと思います。
    それでは最後に、次回以降のワーキングの日程についてご説明をお願いいたします。

6.その他

  • 三橋地球環境技術室長
    前回、このワーキンググループは座長がいらっしゃらなかった関係もありまして、3月の会合の日程を調整しておりませんので、3月の会合の日程を調整したいと思います。
    座長から日程をいただいておりまして、できれば3月26日、または27日の午後で開けないかというのがまず第一で、あるいは30日ということで考えたいのですが。
    (日程調整)
    まず、26、27の午後で、ご都合が悪い方が、いらっしゃいましたら、
    あの、手を挙げれいただければありがたいのですが。
    それでは地方から来ていただく方には月曜日の朝はあれなんですけれども、委員全員のご出席をいただけるのが私の一番の希望ですので、30日の午前10時に始めるということでやりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
    今日修正しましたもの2点に、新しいもの3点ございますが、これにつきましても、意見を再度集約したいと思いますので、前回お示ししましたフォーマットに従ってご意見をいただければと思います。今日が水曜日ですので、来週の火曜日の夕方5時を一つの期限にしたいと思いますので、ご協力をいただければと思います。3月3日火曜日の5時ということでお願いしたいと思います。
    次回、5点、皆さんの意見をいただいたものをご提示することになりますので、それを踏まえて、4月は可能であればまとまりの度合いを見てということですが、両ワーキンググループの合同会合を考えておりまして、できうればそのときには全体で9点の資料を作ることになりますが、この9点を一つにまとめるような作業が間に合えば、全体まとまったもので通してご覧いただくようなプロセスに移行したいと思いますので、ご協力をよろしくお願いいたします。
  • 佐藤座長
    どうもありがとうございました。
    それでは、本日のワーキングはこれで終了したいと思います。どうもありがとうございました。

以上

 
最終更新日:2009年3月25日
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