経済産業省
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農商工連携研究会(平成20年度第3回)-議事要旨

日時:平成21年2月3日(日)16:00から18:00
場所:経済産業省本館17階第1・第2共用会議室

議事

  1. 委員等からのプレゼンテーション
    • パルシステムグループの農商工連携について(山本委員)
    • 農商工連携と百貨店について(飯野委員)
  2. 意見交換

出席者

門間座長、飯野委員、上杉委員、大澤委員、田中高知県東京事務所長(尾崎委員代理)、木内委員、小林委員、山中(社)日本農業法人協会事業課長(紺野委員代理)、高島委員、恵本株式会社イトーヨーカ堂シニアマーチャンダイザー(竹田委員代理)、皆川委員、山本委員

議事概要

山本委員、飯野委員から資料に沿って説明した後、意見交換を実施。

各委員からの主な発言概要は以下のとおり。

山本委員の説明関係

  • 在庫調整については、週間単位で取引することにより予定量の1~2割程度のブレに収まっている。また、葉物は産地を分散しており、定期的に会議を開き作付けや供給の現地情報を収集している。
  • 食と農の協議会を設置し、そこで商品開発と交流に関する方針を作っている。豆腐工場とペンションをセットで事業展開し、ペンションのお客さんとの交流を通じて、転作大豆を使って商品開発した豆腐のファンを作って販売を広げている。
  • 200強の生産者団体と取引しており、生産者数は2,000人程でデータベースを作り全て登録している。
  • 生協全体と比較してパルシステム生協連合会の対前年比は伸びている。理由としては、加入者を増やしていることと、テレビCM等を利用してのブランド戦略、もう一つは口コミでファンが広がった事であると考えられる。
  • 生協加入者からは多くのニーズが寄せられており、その声をそのまま生産者へ届けるようにしている。年1回生産者と合宿を開き消費者から評価の高かった生産者を表彰している。
  • 例えば、特別おいしいリンゴをずっと安定して供給するのは難しいので、品質に上限と下限を決めて、その範囲内で収めてもらうようにしている。おいしいものを作る努力はするが、品質がブレると売れなくなるので安定して作り続けることが重要。
  • 農家経営を考慮して、市場価格が安くなったからといって極端に安く取引することはしないで、買取価格に下限と上限を決めて数量も年間計画で扱うことにより、農家経営の先が読めるようにしている。
  • 市場価格と販売価格を連動させることについては、意識はしているが、現実問題として今のシステムでは葉物等の価格の乱高下についていけない。このため、市場が高騰している時に安く売ったり、その逆もあるが、8割ぐらいの組合員は市場価格を気にせず買うので影響は少ない。
  • 地域の担い手とのコラボについては、はじめは地域の小さな生協が小規模な生産者と結びついていたが、規模を拡大する過程で野菜や畜産の専門会社を作り、営農指導や経営相談を行うようになった。また、生産者同士の横の連携会議があり刺激し合うとともに、生産者のグループや地域のグループが公開で議論する場を設け相互学習している。
  • 「こだわり商品」の価格転嫁については、有機栽培では商品によって違うが、1.5倍までで、通常は1.3倍程度の価格差である。他のスーパーと比べてもそれほど高くはなく、産地の手取りは我々の方が良いと考えている。
  • 98円のトマトと198円のトマトがあった場合、消費者の目線でいうと、98円でおいしいものもあれば、198円でハズレもある。農作物は工業製品ではないので、味の保証はできない。したがって、環境への取組や減農薬等のプレミアムで差別化を図るしかない。
  • 生協のインターネットは、食育の情報や会員相互の交流の場である子育てサイトなどを提供して、生産者と消費者の結びつけ、学び、生活等を重視した取組をしており、注文に応じて商品を提供する量販店とは違う進化ですみ分けていく。
  • 農商工連携を促進する上で行政に望むのはソフトへの支援である。年間1万5千人ほどの消費者と交流をしているが、一番の負担となっているのは交通費と滞在費であり、この部分を支援して欲しい。また、様々な立場の人が議論できる協議会のような場を作ることと、リーダーシップを発揮する人材の育成が必要である。
  • 昔は産地を探すのに苦労し、なかなか相手にしてくれなかったが、名が通ってきた現在では産地側から声をかけてくる。取引のルールを結ぶのには苦労するが、新しい産地を探すことには苦労しなくなった。

飯野委員の説明関係

  • 食の安全に関しては連日のように各店舗でトラブルがある。どんなクレームでも全て本部へ上げるとともに、行政に報告することとしている。また、クレーム内容が多岐に渡っていることから、百貨店業界全体で「食品安全アドバイザー」を育成している。当社ではバイヤーと各地のマネージャー全員に受講させている。
  • 商品の仕入れに関して生産履歴等は当然チェックするが、重要なのはお客様に評価されるものであるかどうかという点である。生産者は自分が作った物が1番おいしいと言うが、売れないものはだめである。
  • アメリカの百貨店ではほとんど生鮮食品を扱っていないが、韓国、中国、台湾では力を入れている。日本も昔は力を入れていなかったが、ここ10~15年でデパ地下ブーム等により食品が注目されて力を入れるようになった。
  • 昔と違い色々な形で商品を売り込みにくるが、現時点ではレベルが高くなくても、近い将来に化ける可能性もあるのでどういった場合でも話を聞くことにしている。
  • 物産展については、都道府県で力の入れ方が違っており、北海道の売上げは上がっているが、京都、石川などは苦戦している。新商品を開発するなど工夫していかないと厳しい。
  • 20年前に訪れた農家の規模が20倍ほどになっていた。米農家であるが米を作るだけでなく、もちや漬物や惣菜などの販売を道の駅で展開していた。このような取組と百貨店が連携できればと思う。
  • 野菜専門店に来る客層は様々で、特に、女性は健康、美容に関心が強くニーズが高い。
  • 農業高校や大学等と連携した商品販売の取組については、生徒が、農産物の生産だけでなく商品作りからお客に販売し評価を受けることを通じて新しい喜びを感じ、これが農業の後継者作りにつながっていくという効果がある。
  • 物産展は冷蔵ケース、水回りの整備、チラシ等の宣伝コストがかかりほとんど利益が出ない。物産展をやることで集客し他の商品も買ってもらうといったシャワー効果を期待している。
  • 行政に求める支援は、全国各地の情報集めに苦慮しているので産地の情報提供である。また、市場経由で商品調達をしているが、産地に消費者ニーズを伝える役割を担っている市場関係を農商工連携に絡めた取組ができないかと思う。

以上

 
 
最終更新日:2009年3月2日
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