経済産業省
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農商工連携研究会植物工場ワーキンググループ(第3回)-議事要旨

日時:平成21年3月2日(月)14:00~17:00
場所:農林水産省第2特別会議室

出席者

高辻座長、池田委員、津島氏(九戸委員代理)、佐藤委員、徳増委員、福井委員、丸尾委員、村瀬委員、吉岡委員

議事概要

委員等からのプレゼンテーション

(1)池田委員(大阪府立大学大学院生命環境科学研究科教授)(資料2)
高収量・高収益を実現しているオランダと日本の施設園芸と比較した上で、今後日本が目指すべき方向性等について説明・提言があった。
(2)星岳彦氏(東海大学開発工学部生物工学科教授)(資料3)
植物工場における環境制御ソフトウェアの重要性および開発の方向性等について説明・提言があった。
(3)森康裕氏(東海大学理学部化学科非常勤講師)・平本廣幸氏(スタンレー電気株式会社)(資料4)
栽培光源としての人工光源の特徴と今後の研究開発の展望等について説明・提言があった。
(4)松村健氏((独)産業技術総合研究所ゲノムファクトリー研究部門 植物分子工学研究グループ・グループリーダー)(資料5)
経済産業省関連の研究開発として実施中の密閉型組換え植物工場による有用物質生産に関する研究の状況と展望について説明があった。
(5)高市益行氏((独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所 高収益施設野菜研究チーム・チーム長)(資料6)
農林水産省関連の様々な研究開発の実績および今後の方向性について説明があった。

意見交換

以下のような意見が出された。

完全制御型植物工場に係る技術的課題・提言

  • 完全制御型はモジュール化(標準化)と、ユニット化が重要。一般家庭での生産や海外へのプラント輸出など、多様な可能性を秘めている。
  • ソフト部分の研究開発も重要。従来まで農家が経験と勘に頼ってきたノウハウをデータベース化して、誰もが容易に良い農産物を生産できるシステムを開発することが重要。
  • 成功しているところの特徴として、(1)できるだけ汎用製品等を活用してイニシャルコストの削減を図る、(2)収支バランスを見極め、過度の環境制御は行わない、等の点が挙げられる。
  • LED(発光ダイオード)は光の波長や放熱性、耐久性等の面で市販製品の活用には限界があり、植物工場向けに素子レベルから開発していく必要。蛍光灯とCCFL(冷陰極蛍光ランプ)は汎用性がある。
  • LED等は技術開発の進展スピードが速く、事業者にとっては導入のタイミングが難しい。
  • 光源の開発に当たっては、単純な野菜の生産効率(重さや大きさ)の向上ではなく、いかに価値が高い作物を生産するかという視点が重要。
  • 食品加工業者にとっては、無洗、高歩留り、加工が容易、日持ちするなどの植物工場野菜の特徴は大きなメリット。
  • 一般の消費者は低価格志向が強いが、栄養、美容、ダイエット等の機能性を求める顧客層は価格に捉われない傾向にあり、栄養価や機能性、糖・酸度などを制御できるようになれば需要拡大の可能性が広がる。

太陽光利用型又は太陽光併用型の植物工場に係る技術的課題・提言

  • 日本の気候条件下では、夏場の高温対策が大きな課題。対策としては、ヒートポンプや細霧冷房による冷却、除湿、送風、遮光、品種の開発等がある。
  • ヒートポンプやコジェネレーションの植物工場への応用に向けて実証を進める必要。
  • 日本のヒートポンプの技術は世界最高水準。例えば家庭用エアコンを植物工場用に応用できる可能性がある。
  • 地下部についても、地上部の温度に合わせた温度制御が必要。
  • 日本には環境制御に関する細かいデータの蓄積が無い。日本はオランダよりも気温変化が大きいため、日本独自のデータ収集が必要。
  • オランダでは収量予測、計画生産ができるソフトが開発されており、農作業を行う人にしか分からないようなデータも追加することで、モデルを精緻化させている。日本でも、日本の気象条件、作型、施設に応じた独自のソフト開発が必要。
  • 生育や収量の予測・調整ができれば、大量注文等に対応でき、ビジネスとして成立する。
  • 工場等の周辺に施設を集約して廃熱を利用する場合、その工場が稼動を停止してしまった際の対応も含め、総合的に考える必要

植物工場に係る技術開発研究の体制について

  • 民間メーカーを含む協議会のような組織を立ち上げてはどうか。民間メーカーの参画のためには、国家プロジェクトなどのきっかけが必要。取組が始まり、儲かると分かれば民間メーカーも集まり、技術開発が加速される。
  • 国の研究プロジェクトには短期のものが多いが、中長期的視野に立って考えてほしい。

以上

 
 
最終更新日:2009年3月26日
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