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総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会安全評価ワーキンググループ(長期サイクル炉心評価 )(第1回)-議事録
日時:平成21年2月23日(月)13:30~17:00
場所:経済産業省別館11階1120会議室
出席者
主査:
久木田 豊
委員:
安澤 時雄、梶本 光廣、杉山 憲一郎、更田 豊志、藤城 俊夫、古田 照夫
議事概要
- 黒村統括安全審査官
それでは、定刻になりましたので、ただいまから第1回の安全評価ワーキンググループ(長期サイクル炉心評価)を開催させていただきたいと思います。本日は第1回目ということもございまして、最初は事務局で議事を進行させていただきたいと思います。私、原子力発電安全審査課の黒村と言います。よろしくお願いいたします。本会合の目的でございますけれども、新検査制度の導入に伴いまして、原子炉の運転期間を変更する場合、保安規定の変更認可がなされることになります。その際、その基本的設計ないし基本的設計方針、具体的には設置許可申請書本文の記載事項でございますけれども、これに則しまして適切な期間が設定されているということを確認する必要がございます。そのための評価の基本的考え方を取りまとめていただきたいということで、本ワーキンググループを設置させていただきまして、皆様方に御議論いただきたいというものでございます。それでは、まず定足数の確認をさせていただきます。当ワーキンググループの定足数は、専門委員を除きます委員5名に対しまして過半数となってございます。現在のところ、5名の方全員に御出席いただいておりますので定足数に達しております。引き続きまして、当ワーキンググループの主査でございますけれども、今年の1月27日に開催されました原子炉安全小委員会におきまして安全評価ワーキンググループの主査でございます名古屋大学の久木田先生にお願いするということで御了解いただいてございます。それでは、久木田主査から一言ごあいさつをお願いいたします。
- 久木田主査
ただいま御紹介いただきましたとおり、本件の進行係を務めることとなりました久木田でございます。年度末の大変お忙しい時期でございますけれども、委員の先生方には極力御出席いただきまして忌憚のない御議論をいただければ幸いでございます。よろしくお願いします。
- 黒村統括安全審査官
それでは、事務局から委員の御紹介をさせていただきたいと思います。お手元に委員の名簿がございますので、ごらんいただければと思います。まず、主査につきましては今ごあいさついただきました久木田先生でございます。次に、安澤委員でございます。梶本委員でございます。杉山委員でございます。更田委員でございます。藤城委員でございます。古田委員でございます。続きまして、事務局を代表いたしまして、本件を担当いたします原子力安全保安院の福島首席統括安全審査官よりごあいさつをさせていただきます。
- 福島首席統括安全審査官
先ほど久木田先生からお話がありましたように、年度末の忙しい時期に久木田主査を始め、各委員の皆様方にはお集まりをいただきまして本当にありがとうございます。事務局としても、精一杯準備をいたしまして進めていきたいと存じます。この委員会、ワーキンググループの設置の趣旨につきましては、先ほど冒頭に若干御説明を申し上げたところですけれども、お手元に御参考までにということでお配りしております保全プログラムを基礎とする新検査制度の導入、あるいはその最後にパンフレットなどもつくっているんですけれども、このような新しい検査の仕組み、こういったものを導入したことに伴って検討を是非お願いをしたいということであります。と申しますのは、この検査の新しい仕組みそのものは検査の在り方検討会というところで、より個々のプラントの特性に応じた検査を実施することによってトラブルの低減、そういったものにつなげていこうという趣旨で検討を進めてきたものです。いわゆる期間がきたら点検をするという時間管理から、個々の機器の状態の監視をすることによって、より適切な停止、点検間隔といいますか、そういったものを定めていくことができる制度にしたわけです。これは、本年の1月1日から新たな制度に移行いたしました。それに伴って、個々の機器の最適な点検期間、それから燃料の取換え間隔、そういったものなどを総合的に勘案して、個々のユニットごとに適切な原子炉停止間隔というものが定まってまいります。そうしますと、結果的に現行13ヶ月に1回の原子炉停止間隔というものが更に延びることにもなる可能性もあるわけであります。そういう場合に、現行のそれぞれのユニットが受けている基本的な設計許可の範囲内にちゃんと収まって、そのような新しい原子炉停止間隔を達成できるかどうかということを、私どもとして頭の整理をちゃんと事前にしておく必要がある。そういうことから、今回幾つかこういった代表的なものを選んで、個々のプラントごとに審査をするに当たって、あらかじめどういったことを私たちとして頭の整理をし、しっかり検討していかなければいけないのか、審査をしていかなければいけないのかということを把握をしておきたいということでございます。具体的には、保安規定の認可という形でその審査プロセスが行われてまいります。現時点において具体的なものがまだ出てきているわけではございませんが、我々としては先を見てそのような視点で進めてまいりたいということでございますので、どうぞよろしく御指導のほどをお願いいたします。
- 黒村統括安全審査官
それでは、御報告でございますけれども、本日の会合につきましては中立・公平性の観点から議事要旨、議事録とも原則公開になります。こういった会合についても同様でございます。また、本日いただきました御議論につきましては、後日議事要旨を当省のホームページを通じまして掲載するということになってございます。それでは、ここからは久木田主査に議事進行をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
- 久木田主査
それでは、議事に入る前に事務局から配付資料の御確認をお願いいたします。
- 事務局(先久)
それでは、事務局より配付資料の確認をさせていただきます。皆様のお手元に配付させていただきました資料につきましては、まず席次表がございまして、それから委員名簿、議事次第とございます。議事次第に配付資料の一覧が記載してございますので、ごらんいただきながら御確認をいただければと思います。その下は、資料1といたしまして「原子炉の運転期間の設定に係る評価の基本的考え方の検討について」です。めくっていただきまして、資料2でございますが、「原子炉運転期間延長に係る影響評価について(沸騰水型原子炉)」です。資料2の別添といたしまして、「原子炉運転期間延長に係るBWR代表プラントへの影響評価について」です。その下でございますが、参考といたしまして資料1が「安全評価ワーキンググループの設置について(案)」ということです。それから参考資料2でございますが、「保全プログラムを基礎とする検査の導入について」です。そして、最後にこれも参考までに配付をさせていただいておりますが、「検査制度見直しのご案内」ということでパンフレットを配付させていただいております。配付資料は以上でございます。
- 久木田座長
よろしいでしょうか。不足等はございませんでしょうか。よろしければ、議事に入らせていただきます。最初の議題は、資料1の「原子炉の運転期間の設定に係る評価の基本的考え方の検討について」でございます。先ほど御紹介がございましたように、本グループは原子炉安全小委員会の下に設けられておりまして「安全評価ワーキンググループ(長期サイクル炉心評価)」という名称になっておりますが、この場で審議を行うことになりました背景等につきまして事務局から御説明をお願いいたします。
- 黒村統括安全審査官
それでは、資料1によりまして御説明させていただきたいと思います。まず「背景」でございます。これにつきましては先ほど申し上げましたけれども、新検査制度の実施に伴いまして、原子炉の運転期間を変更する場合には、その原子炉設置者は原子炉の運転期間の設定に関する説明書というものを添えまして保安規定の変更認可を受けなければならないことになってございます。その認可に際しまして、当然その内容の妥当性を確認するわけでございますけれども、その中で設置許可申請書本文記載、いわゆる基本設計ないし基本的設計方針に則しまして、適切な期間が設定されているかを確認するということになります。その確認するための評価の方法、評価のポイント、こういったものを基本的考え方としてこのワーキンググループでお取りまとめいただきまして、それを基に行政庁の方で審査をしていく形をとらせていただきたいというものでございます。その流れにつきましては、1枚開きまして別紙1を見ていただきたいと思います。繰り返しになりますけれども、現行の保安規定の中に運転期間の記載がございまして、13ヶ月ということになってございます。これが、今後延長されるというような場合には、保安規定の変更認可申請という中で新たな運転期間を設定し、事業者から申請がなされるということになってございます。その際には、運転期間の設定に関する説明書が添附されるということになってございまして、その認可の内容について基本設計等に則して適切に設定されているということを当ワーキンググループでおまとめいただいたワーキンググループ報告書に基づいて確認していくというものでございます。当然、保安規定の認可後等々、実際の運用におきましては取替炉心の設計ということで、取替炉心ごとの確認項目、こういったものも保安規定あるいは社内規定等で規定されてございまして、実際にはそれに則して妥当であるかということを取替炉心ごとに確認されるということになってございます。また、右側のところでございますけれども、実際の運用管理におきましても使用済み燃料プール水の水温等々につきましては管理がされているということになります。こういったことを前提に、どういったところを確認すればいいかということをおまとめいただきたいというものでございます。その「検討内容と方法」ということで、1ページ目に戻っていただきたいと思います。今お話をしましたように、新たに設定される原子炉の運転期間、これが基本設計等に則して適切に設定されているかということ、また保安規定等により管理される事項ということがございますので、そういったものを踏まえ報告書として取りまとめていただくということでございます。具体的には、国内のBWR、PWR、それぞれの110万kW級の原子炉を代表プラントといたしまして、その運転期間を延長した場合の炉心特性への影響を確認するということでございます。その影響すると考えられます項目として、ここに5つの項目を挙げてございます。機械設計、核設計、熱水力設計等々でございます。そのほか、必要な事項がございましたら、その部分についても確認していくということでございまして、その流れが別紙2ということで本資料の最後のページでございます。まず、原子炉の運転期間が設定されます。その運転期間の延長に関連する設置許可申請書の記載事項を抽出し、その延長の影響を受ける項目か否かということをまず振り分ける。その中で、延長の影響を受けるとされた項目については、保安規定等々で管理される項目かどうかということでまた振るい分ける。管理されない項目について、添附書類において記載はされているけれども、本文記載事項に影響を与えない項目かどうか。ここは、具体的には安定性というような項目がここに当たるということになります。そこで与えるということになれば、その本文記載事項を定めている前提条件、これは具体的に申し上げますと添附書類十等々で評価の前提、入力条件になっているような条件を指してございまして、そこの部分だけ確認すれば判断基準を満足できるかどうかということで振り分ける。それで、確認できないものについては当然、実際に同じ評価をやっていただくというような区分になろうかと考えてございます。この中で区分III、IVに分類されたものにつきましては、代表プラントでの影響を確認していただいた上で、代表プラントだけで十分かどうか。十分でなければ個別の影響評価を確認するということで、保安規定の変更認可の中でそういったところについて評価していただくということで考えているものでございます。そういった流れに沿って抽出された項目について2ページでございますけれども、3.に今、申し上げました流れがずっと書いてございます。それで、最後のところでございますけれども、こういった抽出作業において抽出された項目については個別の保安規定認可申請の中で運転期間の延長による影響を確認して運転期間の設定の妥当性を確認するということで考えているものでございます。御説明は以上でございます。
- 久木田座長
どうもありがとうございました。それでは、御質問をお受けしたいと思います。初回でございますし、基本的考え方の御説明ということですので、ここに示されているスコープ、あるいはここで直接示されていないものと考えられるものも含めて、何か御質問がありましたらお受けしたいと思います。
- 梶本委員
今の説明の中で、代表プラントにおいて確認して個別プラントに適用する必要があるかどうかを判断することになっていますが、この代表プラントというのは具体的にはどういうことを示すのでしょうか。
- 黒村統括安全審査官
代表プラントは、本日BWRの評価をお持ちしてございまして、資料2の中で実際にどういう影響になったかということについては御説明させていただきたいと思っております。
- 久木田座長
よろしいですか。
- 梶本委員
はい。
- 更田委員
別紙2で御説明いただいたフローチャートの中で、分岐の2つ目に「保安規定、社内規定等により管理される項目か?」という判断がございますけれども、これは例えば一定のあるパラメータに対して、それが保安規定であるか、社内規定であるかどうかのいずれかは問わない。どちらかで押さえてあればという意味と理解してよろしいでしょうか。
- 黒村統括安全審査官
どちらでもいいかということではないと私は思っておりまして、そこはやはり軽重があると思います。保安規定でちゃんと管理されるということであれば、当然そこに違反すれば保安規定違反ということになりますし、社内規定とはやはり扱いは違うということになると思います。そこの区分けについては、このワーキングで御議論いただきたいとは思っておりますけれども、基本的にはその余裕であるとか、そういったところを見ていただいた上で、これは社内規定レベルで十分であろうということについてはそれでもいいのではないかと思っております。
- 久木田座長
杉山先生、どうぞ。
- 杉山委員
高経年化対応などの話はこの中に入ってくることになるのか、あるいは切り分けができる話になるのか。ちょっと全体が見えていないものですから教えていただきたいと思います。
- 黒村統括安全審査官
高経年化については、今回のこのワーキングの検討のスコープの中には入れてございませんで、あくまでも長期化したときに、その長期化することによって炉心特性がどう変わるかというような観点で見ていただきたいと思っております。
- 久木田座長
よろしいでしょうか。では、古田先生どうぞ。
- 古田委員
特別な問題ではないんですけれども、この事業者さんが出されるタイミングというものがちょっとよくわからないので御説明いただきたいと思います。例えば、定期検査は従来のとおりで国が何かやっている。このごろは、定期検査なども審査が入って評価されていますね。そういうものなどの関係が、ちょっと私も最近よくわからないものですから、できれば御説明いただければありがたいと思います。よろしくお願いします。
- 黒村統括安全審査官
事業者の出されるタイミングというのは、長期化した保安規定の申請という理解でよろしいでしょうか。
- 古田委員
そうです。
- 黒村統括安全審査官
そこは、あくまでも事業者の判断で出されると思っておりまして、多分、点検のタイミングに合わせて申請はなされるのではないかと思います。そこまで我々の方では把握しておりませんので、御説明はここまでとさせていただきたいと思います。
- 福島首席統括安全審査官
一般的な手続きの流れは、このパンフレットの5ページの下の欄をごらんいただければと思います。今、黒村から申し上げたとおり、具体的なプラントについていつということは申し上げられないのですけれども、この下の段にありますように、この色付けがしてあります定期検査の3ヶ月より前までに、例えば15ヶ月というものを設定した事業者があるとすれば、それの認可申請が出てまいります。それで、更に電気事業法に基づくところの保安規程の方ですけれども、それも届出がなされまして、総合的に私どもの方で審査をし、または定期検査も行った上で、その後に認可というプロセスに入ります。したがって、実際に出てきてから認可するまでには少なくとも3ヶ月以上の時間で、例えばその中で必要な審査を行っていく。この中で、先ほどお話もありました高経年化というものについては、延ばすか、延ばさないかに関わりなく、また保安規程の中でもしっかり認可をしたり、それから事前に確認をするというようなことも今回の新しい仕組みの中で取り入れられております。詳細は、ちょっと細かいのですけれども、こちらの資料の方にございますので、またお時間のあるときにごらんいただければと思います。
- 久木田主査
よろしいでしょうか。この基本的考え方については、また今後の審議の中でいろいろ議論になる点があろうかと思います。では、最後に私から一言伺いたいのですが、いわゆるトピカルレポート制度の検討が進んでいるかと思うんですけれども、その議論の中でサイクルごとの安全評価を考えるというようなアイデアも出ていたと思いますが、今回のこの審議との関連について御説明いただけますか。
- 黒村統括安全審査官
トピカルレポート制度でございますけれども、これは昨年の12月12日に内規を発出してございまして、簡単に御説明させていただきますと、従来個別の審査、申請書の中で参考文献として引用されていました技術的内容をまとめたレポート、これは個別審査に先立ちましてその部分についての評価をしておこうというものでございます。それで、12月半ばに内規を発出して、その後、燃料加工メーカーからの申請がなされてございます。具体的には、BWRの燃料棒熱機械設計コードでございますけれども、これについては従来より燃焼度を進めた改良されたコードということで評価の申請がなされてございまして、これは事務局の方で今、内容についての確認を行っているところでございます。これについては、原子炉安全小委員会の燃料ワーキンググループというものがございまして、その中にトピカルレポートというものを設定し、その中で今後検討していくことになってございます。また、今後安全評価に関わるコードが出てくれば、当然別途ワーキングを設定する等をして検討していくということになってございまして、基本的には今回の評価、このワーキングと直接関わりがあるというふうには思っておりません。以上でございます。
- 久木田主査
どうもありがとうございました。よろしいでしょうか。よろしければ、次の議題に移りたいと思います。資料の2番でございまして、「原子炉運転期間延長に係る影響評価について(沸騰水型原子炉)」というものについて御説明をお願いいたします。
- 黒村統括安全審査官
それでは、資料2によりまして御説明させていただきたいと思います。これにつきましては沸騰水型原子炉、いわゆるBWRについて運転期間を延長したときの影響を評価したものが電気事業連合会の方から別添として出されてございます。これをまとめて資料2の頭の方に書かせていただいてございます。まず最初に大きなところを御紹介させていただきまして、その後、いわゆる添附書類八関係、十関係というふうに詳細な影響評価の内容について御説明させていただきたいと思います。まずこの検討の前提と範囲でございますけれども、そもそも運転期間を延長するときにどういった対応を行うかということが前提にございます。現在、電気事業者の方で考えている内容につきましては、設置許可本文記載事項については変更しないということが前提にございます。その上で、その延長をする場合にどういった対応があるかということでございますけれども、それについては資料を開いていただいて3ページめくっていただきたいと思います。別紙1でございます。まず「BWRにおける運転期間の延長への対応」ということでまとめさせていただいております。「(1)ウラン濃縮度を含めた核設計の変更」ということがございますけれども、これについては先ほど申し上げました設置許可の本文は変えないということが前提になっておりますので、今回のスコープの範囲外と考えていただきたいと思います。当然、運転期間、サイクル期間を延長するということになりますので、そうするとその長い分だけ余剰反応度を確保しなければいけないということがございます。そのために、ウラン濃縮度を含めた核設計の変更ということで、濃縮度を増加させるということ。その運転期間に合わせたガドリニア濃度の変更についても調整するというような方法がございますけれども、ここについては今回対象外ということで考えていただきたいと思います。その上で延長するということになると、一番大きくはやはり新燃料の装荷体数を増加させる必要がございます。その場合の対応といたしまして、ガドリニア設計の変更ということでガドリニア濃度の変更をして、新燃料が増加した分のサイクルの初期の方の余剰反応度の部分を若干抑制させてやろうということがございます。こういう対応をとれば、その制御棒の操作頻度については従来と同程度で済ませることができる。3つ目については「燃料の配置・制御棒パターンによる工夫」ということで、新燃料が増加した分、その燃料の配置あるいは制御棒パターンを工夫して、増やした分の余剰反応度を押さえ込んでやろうという方法でございます。ただ、こういう方法をとると、制御棒パターンの調整への回数の増加につながるというものでございます。開いていただきまして、次のページでございます。まず新燃料体数がどれぐらい増えるかということで、左の上の方に書いてございますけれども、13ヶ月炉心だと大体1炉心分の4分の1、168体程度でございますけれども、そういったものが19ヶ月だと260体くらいになります。このために新燃料が増えるということで、その初期の反応度を抑えてやったりしなければいけないということで、制御棒の挿入量が増加するということになってまいります。概念図としては、(1)のところでございます。また、反応度の大きい燃料が集まりやすいということがございますので、その燃料配置が制約される。これについては(2)にございますように、コントロールセルというところに燃焼の進んだ燃料を装荷してやるというものでございます。また、影響といたしましては、最高燃焼度が変わるというところがございますけれども、(3)にございますように13ヶ月炉心だと赤いような山型になりますが、平均的には若干下がるような方向になってございます。次のページでございます。これは、コントロールセルというものの概念を簡単に御説明させていただいてございます。これについては、運転中に制御棒を挿入する位置に燃焼が進んでいる反応度が低い燃料を配置してコントロールセルを構成する。こういったことによって、その燃料の出力変動を少なくできて、定期的な制御棒入替えを不要とする炉心設計ができるというものでございます。ただ、こういうやり方をすると、若干新燃料が増えるということがございますので、その自由度が減少するということになります。ただ、ガドリニアの設計をするとそこの減少は若干抑えられるという方法です。もう一つ、コンベンショナル炉心というものもございます。これについては、以前には採用されていた方式でございまして、新燃料の装荷体数の増加に対する炉心設計の自由度は大きくなる。ただし、数ヶ月ごとに挿入制御棒の入替えを行わなければならないということでパターン変更の頻度、あるいはその制御棒1回操作当たりの負荷損失、こういったものが大きくなるというようなことがございます。その次のページは説明は割愛させていただきますけれども、コントロールセル炉心とコンベンショナル炉心についての概念図としてまとめさせていただいてございます。そういったことで、BWRとしては運転期間の延長に対応するということで考えてございます。資料の1ページ目に戻っていただきたいと思います。そういう対応を考えてございますけれども、1.の2つ目のパラグラフでございます。今回の検討範囲をどこまで検討していただければいいかということで書いてございまして、9×9燃料を使用するBWR-3、4、5及びABWR、これにつきまして運転期間を18ヶ月、原子炉起動から停止までということにすると19ヶ月延長した場合、これを検討範囲として考えていただきたいというものでございます。こういった運転期間を延長した場合、どういった影響が起こるのかということを代表プラントで検討しておりまして、先ほど資料1で申し上げました流れ図に沿って検討がなされてございます。その結果が、本資料のおしまいから3枚目に別紙3がございます。ここからになりますけれども、設置許可の記載ごとにその影響を与えると考えられる項目が抽出されてございます。それで、それぞれの項目について先ほどの流れ図に沿って区分分けがなされてございます。その結果が1/6から6/6にまとめてございまして、結局抽出された項目は何かということでございますけれども、それが2/6ージにございます。まず個別プラントについて確認する項目ということで、2/6の下の方でございますけれども、そこに3項目挙げてございます。「原子炉冷却材流量の部分喪失」の解析、ただし「原子炉冷却材再循環ポンプの軸固着」、「原子炉冷却材流量の喪失」、これが運転時の異常な過渡変化に対する判断基準を満足する場合はこれに代えることができる。これ以外の動特性解析コードを用いた過渡の解析で使用している動的ボイド係数について確認する。ただし、本評価により妥当性を確認できない場合については、実際にMCPRのリミッティング事象となります「給水加熱喪失」並びに「負荷の喪失」(タービンバイパス弁不作動)」の解析を行う。3つ目といたしましては、「原子炉冷却材ポンプの軸固着」の解析、ただしABWRについては「原子炉冷却材流量の喪失」の解析という形になってございます。もう一つございまして、最後のページでございます。これは、ほう酸水注入系の制御能力ということで、6/6の下のところでございますけれども、個別プラントについてはほう酸水注入系の実効増倍率及び反応度添加率、これについては確認する必要があるだろうというふうにまとめているものでございます。以上が、全体の概要についての御説明でございまして、その後、引き続きまして燃料の機械設計から別添の資料を用いまして御説明させていただきたいと思います。
- 中島上席安全審査官
それでは、お手元の別添の「原子炉運転期間延長に係るBWR代表プラントへの影響評価について」という資料でございます。この資料は、この表紙にありますように電気事業連合会ということで、電気事業者の方で作成した資料でございます。これを私どもの方が電気事業者の方からヒアリングを受けまして、その中身について今日私の方で御説明させていただきます。表紙をめくっていただきまして、左側に目次がございます。これから御説明させていただく項目でございますが、3.の「安全設計に対する影響評価」ということで、全部で3.1から3.6までございます。そこで、3.から5.の「安全評価」まで3つに分割させていただきまして、まず私の方から3.1の「燃料の機械設計」、それから3.4の「動特性」までについて御説明させていただきます。その後、3.5、3.6と4.の「平常時被ばく評価」を2つ目の分割として御説明させていただきまして、最後に5.の「安全評価」ということで、3分割でこれから御説明させていただきます。まず「安全設計に対する影響評価」の中で3.1の「燃料の機械設計」、ページ番号で言いますと13ページをお開きください。「燃料の機械設計」でございますが、運転期間の延長を行う場合、所要の運転期間にわたり必要な反応度を確保するために新燃料の装荷体数を増加させるということで、先ほど黒村の方から13ヶ月運転の場合と19ヶ月炉心の場合の装荷体数を御説明いたしました。55%くらい新燃料装荷体数を増加させるということになりますが、運転期間の延長を行った場合におきましては燃料集合体最高燃焼度の範囲で燃料を使用するということで、炉内の滞在期間、原子炉内における燃料の熱的な状態など、燃料の設計時に考慮すべき条件が設計当初の条件と異なることも考えられるということで、燃料の応力評価等の結果についても影響を受ける可能性が考えられまして、ここでは運転期間の延長による燃料の機械設計に対する影響評価ということをまとめております。まず3.1.1で「燃料の基本仕様」でございますが、これは先ほど御説明いたしましたように今回運転期間の延長をする場合、燃料の基本仕様は変更しないということで、現在と同じ設計の9×9燃料集合体を使用するとしております。そのために、区分は延長に関わらない、影響しないということでIということでございます。それから、先ほども御説明いたしましたが、個別プラントによっては今後いろいろ個別プラント、BWR-3、4、5と出てくると思うんですが、運転期間の延長に当たりましては運転中の余剰反応度を最適化するということから、ガドリニアの設計変更を考え、検討することもあり得ると聞いております。ガドリニアの設計変更といいますと、主にガドリニアの濃度と、それからガドリニア燃料棒の本数と2つの変更がございまして、その最適化をするための検討をして変更することもあり得るということでございますが、ガドリニア設計の変更をする場合、燃料体設計認可申請書というものを提出していただきまして、その申請書を提出いただきますとその審査をして設計の妥当性を確認していくということで、今後個別プラントでそういう設計変更をする場合はこの設認という申請に基づいて、運転期間の延長に対応できるかどうかという検討をすることになると思います。続きまして、3.1.2の「燃料の機械設計への影響」ということで、解析コードについての適用性でございますが、「燃料棒熱・機械設計解析コード」は9×9燃料の集合体最高燃焼度55GWd/tに相当する、ぺレット燃焼度で申しますと75GWd/tまでの解析において適切な評価を与えるということが設置許可の中で確認されておりまして、燃料の設計出力履歴を入力することで適切な評価ができるというコードでございます。そういうことで、運転期間の延長を行った場合においても本コードの適用性は確認されているということになります。その次に、(2)でございます。「燃料被覆管円周方向平均塑性歪、ペレット最高温度、燃料棒内圧、燃料被覆管応力」の各項目についての解析につきましては、先ほど申しました「燃料棒熱・機械設計解析コード」を用いて評価するものでございます。このコードを使いまして9×9燃料を評価するに当たりましては評価を保守的に行うという観点から、運転時の燃料の出力を包絡した設計出力履歴を基に、ペレット燃焼度75GWd/tまで燃料を使用とした保守的な評価を実施しているとしております。設計出力履歴でございますが、14ページの上から7行目のアスタリスクの付いたところに少し説明をしております。この設計出力履歴というのは、燃焼に伴うペレットの線出力密度の履歴をペレット燃焼度の関数として設定したものということで、燃料を機械設計するにおいてはこの設計出力履歴を設定して、その範囲で燃焼をするという条件で評価をするものでございます。13ページの最後でございますが、原子炉の運転に当たりましては取替炉心ごとに燃料の出力が設計出力履歴の範囲内で運転することを社内規定に定め管理するということでございまして、先ほど御説明しました区分で言いますと、これは取替炉心ごとに保安規定、社内規定、2つの規定のうちの社内規定の中で管理をするということでございまして、代表プラントにおいて評価を行った結果、運転期間の延長を行った場合にもこの設計出力履歴の範囲内で運転可能な見通しを得ているということでございます。そういう理由でございますので、個別プラントにおいて運転期間の延長による影響を評価する必要はないとしております。続きまして、(3)の「疲労」評価でございます。疲労評価におきましては今、申しました設計出力履歴に加えまして、評価の条件として燃料の炉内の滞在期間及び原子炉の負荷変動の頻度を考慮した解析評価を行っております。現行の評価の下では、燃料の炉内滞在時間は8年と想定しておりまして、運転モードについても保守的な条件を仮定した評価を実施しているということでございまして、具体的には18ページの表の3.1-2をごらんください。18ページに、19ヶ月炉心と現行の炉心それぞれにおきます燃料の炉内の滞在期間を分類したものでございます。左側が19ヶ月炉心でございまして、取替体数が260体ずつ取り替えますと3サイクル経過燃料が244体、9×9(A型)ですと残りまして、B型ですと8体ほど取替体数が多くなりまして、3サイクル経過が228体になります。炉内滞在の期間でこれを分類しますと、最大57ヶ月炉内に滞在する燃料が存在するということで、これが年数で直すと4.75年です。仮に、場合によってはもう1サイクル入ったとしても76ヶ月ということで、年数で言いますと6.33年ということでございます。こういう評価の下で、現行の炉内滞在時間を8年と想定して評価をしておりますので、仮に4サイクル炉内に入ったとしても8年の中には十分入るということでございます。参考に、現行炉心を右の欄に載せていますが、現行炉心の場合は13ヶ月運転すると168体から172体の取替体数になりまして、5サイクル経過の燃料がA型ですと92体、B型ですと76体程度が炉内に残る。それで、この場合は65ヶ月でございますので、これを年数に直すと5.42年、仮に更に6サイクル経過をした場合は78ヶ月になるのですが、それでも年数に換算しますと6.5年ということで、現行の13ヶ月の炉心におきましても炉内の滞在年数評価上の8年を下回って運転ができているということでございます。14ページに戻っていただきまして、「疲労」についてもう一つ、負荷変動の頻度ということで疲労評価をする上での条件でございますが、19ページの3.1-3表をごらんいただきたいと思います。「疲労解析における運転モードとその内訳」ということで、この表にサイクル条件を全部で5つ載せています。そのサイクル条件に従いまして予測サイクル数を与えて評価するわけですが、今回19ヶ月運転をした場合に、この予測サイクル数が変わるかどうかということをこの表でまとめております。まず「考慮した運転条件」で「通常の起動及び炉停止」というところでございますが、ここでは19ヶ月運転したとしても炉停止の回数は13ヶ月と比べると少しは減少する傾向にございまして、年4回という条件で保守的な条件を設定しているということになりますし、その下の例えば高温待機時から100%の出力とか、50%出力から100%、75%から100%とか、こういう条件におけるサイクル数において運転期間を19ヶ月に延長しても、この設定予想サイクル数は保守的な条件になっている。それで、例えば3番目の50%出力から100%出力、これは制御棒のパターン調整の回数とか、あるいは週末出力低減ロードフォローイングの運転を想定したものですが、今回先ほど黒村の方から御説明をしたのですが、余剰反応度が増加することによってパターン調整の回数が増えるかもわからないということで評価をしているのですが、それでも年に直しますと13ヶ月の8回に比べまして19ヶ月ですと9回、1回程度パターン調整が増える程度だろうということで、予測サイクル数の年60回に比べれば十分今回の19ヶ月運転における影響は下回っているということがわかります。そういうことで、この運転モードにつきましても19ヶ月運転をしても設定した条件は十分個々のサイクル条件ごとに見ますと、保守的な条件で評価しているということになります。14ページに戻っていただきます。以上の理由によりまして、個別プラントにおいて運転期間の延長による影響評価を行う必要はないという判断をしております。次に、「寸法形状安定性」でございます。これについては先ほど申しましたように燃料の仕様が変わっていないということと、最高燃焼度55GWd/tまでの範囲で使用するということでございますので、これは運転期間の延長による影響がないということで区分Iにしております。それから、5番目は「燃料被覆管表面酸化及びクラッド付着」、それから6番目は「燃料被覆管及びスペーサの水素吸収」、これにつきましては先ほどの疲労と同じでございまして、炉内の滞在期間を評価条件として8年というのを与えていまして、その8年の中に先ほど申しましたように今回の運転期間が延長しても入っているということで区分としてはIVということですが、個別プラントにおきましては同様な理由で運転期間の延長による影響評価を行う必要はないとしております。次に、15ページにいきます。7番目の「燃料棒振動」、それから「フレッティング」、「燃料被覆管のクリープ圧潰」、「ペレットの焼きしまり」、「ペレット-被覆管相互作用」、それから16ページの「燃料被覆管機械特性の照射効果」、「燃料棒照射成長」、これらにつきましては運転期間を延長しても直接関係するもの、影響を受けるものではございませんので、これはすべて区分Iとしております。最後の14番目の「燃料集合体の輸送及び取扱い」、これにつきましても運転期間の延長による影響はないということで、同じく区分Iでございます。以上をまとめますと、燃料の機械設計につきましては区分Iがほとんどでございまして、一部疲労、それから燃料の被覆管、表面酸化クラッド付着、それから燃料被覆管及びスペーサの水素吸収、これにつきましては区分IV、それから燃料の被覆管の塑性ひずみとかペレットの最高温度、内圧、それから応力につきましては取替炉心ごとに確認を行うということで区分IIということでございます。それで、これらにつきまして個別プラントにおいて運転期間の延長による影響評価は代表プラントで確認しているということで行う必要はないとしております。続きまして、20ページをお開きください。次に「3.2炉心の核設計」でございます。核設計の中で「燃料の核設計」ということで、濃縮度とかガドリニア設計も含めて燃料の核設計を行うのですが、代表プラントにおきましては燃料の核設計に変更はないということでございます。一方、個別プラントによっては、先ほど申しましたガドリニアの設計変更をすることも検討しているということでございます。参考として、19ヶ月平衡炉心の核特性のデータを示していますので、24ページをお開きください。24ページに19ヶ月炉心と現行炉心、それぞれ核設計データとしてまとめておりますが、上から燃料集合体、それから平均高速中性子束まで全く同じでございます。平均熱中性子束がA型、B型で少し違っていますが、A型については19ヶ月も現行炉心も同じということで、B型については若干19ヶ月の方が少し平均熱中性子束は低くなっております。それから、実効遅発中性子割合につきましてもA型とB型で少し設計が違いますし、あるいは評価の仕方も少し違うということで若干の差はあるのですが、19ヶ月と現行の炉心とそんなに大きな違いはございません。それで、19ヶ月の場合、サイクルの中期の実効遅発中性子割合が載っています。これは後で御説明しますが、ボイド係数がサイクル中期で少し初期、末期と比べて大きくなるという傾向が今回の19ヶ月炉心にございますので、データもそれに合わせて評価しております。それから、ドップラ係数、ボイド係数、出力反応度係数、それぞれ図表に載せています。後でこれについては御説明いたします。20ページに戻っていただきます。「解析コードの適用性」ということで、炉心設計で用います解析コードは「単位燃料集合体核計算コード」並びに「三次元沸騰水型原子炉模擬計算コード」という2つを使って解析をするわけですが、それぞれのコードにつきましては臨界試験あるいは実用炉での結果の比較によって妥当性が検証されております。今回の19ヶ月におきましても、これらのコードで燃料の仕様とか、使用環境、炉心環境は変わらないということで、19ヶ月炉心の評価においても本コードは適用可能であるとしております。次の「燃料装荷パターンの例」でございますが、代表プラントの評価で使用した燃料装荷パターンの例を26ページ、27ページの図3.2-1に示しておりますのでごらんください。26ページはA型の燃料装荷パターンでございまして、27ページがB型でございます。それで、左の方が19ヶ月炉心、右のパターンが現行の炉心でございます。これを見ていただきますと、番号が1と2と振ってありまして、左の方ですと1サイクル目燃料、これは新燃料でございますが、新燃料の配置位置が1です。それから、2という番号の付いた位置は2サイクル目の燃料と3サイクル目の燃料を区別しないで2という場所に入れるということで、この2の場所には2サイクル目の燃料か、3サイクル目の燃料が入るということで、19ヶ月炉心の場合は燃料的には3種類で運転できるということになります。一方、現行の炉心ですと、番号としては1、2、3で区別していますが、2と3はそれぞれ2サイクル目と3サイクル目の燃料を2としていまして、4サイクル目燃料、5サイクル目燃料を3ということで、燃料の種類としては5種類入りますが、このパターンではそれぞれの燃料がこの番号に相当するところに入るということで、現行の炉心の場合は約4.5バッチということで5種類の燃料で構成され、19ヶ月炉心ですと約2.9バッチ前後ですので3種類の燃料で構成されるということになります。次のページはB型ですが、B型も全く同じように左が19ヶ月、右が現行ということで、同じように燃料の装荷パターンは19ヶ月ですと1と2の位置にそれぞれ入りまして、現行炉心ですと1、2、3のうちに入る。これは設計するところが違いますので、場所的には少しA型とB型では違うのですが、基本的な配置としては同じような構成になります。続きまして、20ページに戻っていただきたいと思います。最大過剰増倍率と反応度の制御能力につきまして御説明させていただきます。これらは、制御棒がペレットに添加されるガドリニアと相まって炉心の最大過剰反応度を十分制御できるように設計可能である見通しを示す目的で設置許可には記載されているのですが、これは停止余裕を満たすことを確認することによって最大過剰増倍率及び反応度制御能力も確認できるということで、次の停止余裕で確認するということにしております。(4)の「原子炉の停止余裕」、この項目は取替炉心ごとに評価を行うとともに、燃料取替後に定期事業者検査により停止余裕が確保されることを確認するよう、保安規定に定めて管理しているということで、これは保安規定によって毎サイクル炉心ごとに管理をするものでございまして、そのために区分IIとしております。参考として、現行の炉心と19ヶ月炉心の停止余裕の解析結果を28ページ、29ページに示しておりますのでごらんください。28ページがA型の炉心、上が19ヶ月炉心で下が現行炉心、それから29ページがB型の炉心でございまして、上が19ヶ月、下が現行炉心でございます。いずれも臨界未満であり、なおかつ0.99以下の実効増倍率を満たしております。続きまして、21ページに戻っていただきます。「燃料棒最大線出力密度及び最小限界出力比」、これも今の停止余裕と同じでございまして、保安規定上、取替炉心ごとに運転制限値を満足することを確認するということでございます。熱的制限値であります最大線出力密度は44kW/m、それからMCPRは燃料で少しA型、B型で違いますが、A型は1.23以上、B型は1.22以上ということを取替炉心ごとに確認するということでございまして、区分はIIとなります。それから、次の「燃料集合体最高燃焼度」も熱的制限値と同じでございまして、保安規定で取替炉心ごとに定め、管理しております。参考として、今回の代表プラントで最高燃焼度が19ヶ月炉心だと従来炉心に比べてどの程度変わるかということを評価した結果を25ページの3.2-2に示しております。25ページを見ていただきますと、一番上の表でございますが、最高燃焼度はどちらも55,000MWd/t以下ということで制限値がございますが、それぞれ左側が19ヶ月炉心の場合、右側が現行炉心ということで、A型、B型それぞれ19ヶ月炉心にすると13ヶ月の現行炉心よりは最高燃焼度の燃料の値が少し1,000から2,000MWd/tくらい増加しますが、55,000MWd/tと比べれば十分低い値になっております。続きまして、21ページに戻っていただきたいと思います。3.2.3の「炉心特性」です。炉心特性は主に反応度係数でございます。最初はドップラ係数でございますが、燃料の温度上昇に伴い共鳴吸収による中性子吸収が増加することから、ドップラ係数は本文の記載どおり負となっております。参考としまして、代表プラントでの現行炉心と19ヶ月炉心のドップラ係数の比較をしております。これは、図の3.2-5で34ページ、35ページをお開きください。34ページの上がA型で下がB型のドップラ係数、サイクル初期について載せております。それで、次の35ページがサイクル末期の上がA型、下がB型のドップラ係数でございます。サイクル末期につきましては、実線と破線が19ヶ月、現行炉心でございますが、ほぼ同じような値、B型につきましては現行の方がドップラ係数がわずかに正側ですが、ほぼ同じです。それから、34ページのサイクル初期ですと、これはA型、B型、ともに19ヶ月炉心と現行炉心で19ヶ月炉心の方がわずかに正側になっているという結果になっています。21ページに戻っていただきたいと思います。この理由でございますが、21ページの第2パラグラフにサイクル初期におきましては現行炉心に対して19ヶ月炉心の炉心平均燃焼度は小さくなり、共鳴吸収の大きいプルトニウムの蓄積量が少ないため、ドップラ係数の負の絶対値は小さくなる傾向になっております。サイクル末期についてはほとんど変わらないというのは、サイクル末期の炉心平均燃焼度は19ヶ月炉心も13ヶ月炉心、現行炉心もほぼ同じような燃焼度でございますので、ドップラ係数もそんなに変わらないという結果になっております。ドップラ係数が変化することに対する影響は、この後、3.4の「動特性」、それから最後の5.1、5.2の「運転時の異常な過渡変化」、「事故」のところで確認を行うこととしております。それで、ドップラ係数については区分で言いますと、負という観点からすると運転期間の延長に影響を受けないということで区分Iとしております。続きましてボイド係数でございますか、ボイド係数につきましても許可申請書本文の記載のとおり負になっているということでございます。現行炉心と19ヶ月炉心の参考としまして、ボイド係数を図3.2-6、ページで言いますと36ページ、37ページに示します。こちらをごらんいただきたいのですが、36ページはA型燃料のボイド係数でございます。左が19ヶ月炉心、右が現行炉心です。ボイド係数につきましては、制御棒の密度、それから炉心の燃焼度、この2つがボイド係数へ影響を与える因子でございまして、今回19ヶ月炉心ですとサイクル中期で制御棒がかなり挿入されるということで、サイクル中期のボイド係数も参考として載せております。それで、A型につきましては左右の図を比べていただきますと、サイクル末期、サイクル初期、そんなにボイド係数は変化しておりません。次の37ページはB型の燃料のボイド係数でございますが、左が19ヶ月炉心、右が現行の炉心でございます。B型燃料のボイド係数は少しA型と傾向が違います。これは、A型加工メーカーとB型燃料の加工メーカーで手法とか条件が少し違うということで全く同じ傾向にはなっていないようですが、B型の場合はサイクル中期のボイド係数が一番負側になっています。それから、サイクル末期と初期が現行の炉心と比べると逆転しているという傾向が見られます。これは、私どもの方で聞いた範囲での理由ですが、B型燃料の場合はサイクル初期の燃焼度依存性がボイド係数に少し感度があるということで、今回19ヶ月運転炉心にしますとサイクル初期の燃焼度が若くなるということで、ボイド係数がサイクル初期の場合、B型燃料ですと少し燃焼度が若くなった分、小さくなる傾向になっているということでございます。それから、サイクル中期がA型と比べるとほかのサイクル末期等と比べて少し大き目になっているのは、設定条件が制御棒密度とか、あるいはサイクル中期をどの燃焼点にするかによって少し変わってきまして、B型の方が制御密度も高く、なおかつ燃焼度も進んだところで評価しているということで、ボイト係数が大きくなっているということでございます。22ページに戻っていただきたいと思います。このようなボイド係数を、今度は過渡解析をするときには動的ボイド係数に変換いたしまして、動的ボイド係数についての比較も同じようにやっております。それが3.2-4表、25ページを見ていただきたいと思います。こちらの上から3番目の動的ボイド係数につきまして19ヶ月炉心と現行炉心をまとめておりますが、A型につきましては先ほどの静的なボイド係数が変わっていないということで、動的ボイド係数もサイクル初期は同じですし、サイクル末期は少し小さ目になっている。それから、B型につきましてはサイクル初期のボイド係数が現行の炉心と比べますと19ヶ月だと少し正側に絶対値が小さい方向になっております。これを見ていただきますと、動的ボイド係数についてはサイクル中期が一番負側になって、どちらの燃料についても負側になっているということでございます。それから、先ほどドップラのところで動的ドップラ係数の御説明を忘れてしまったんですが、その上の3.2-3表のドップラについての動的な係数でございます。これにつきましては、静的なものとドップラ係数が余り変わらないということで、19ヶ月炉心、現行炉心、そんなに差はないのですが、わずかに19ヶ月炉心の方が絶対値は小さくなっております。22ページに戻っていただきたいのですが、以上よりボイド係数につきましてもこの後の動特性と、それから運転時の異常な過渡、それから事故のところでもう一度確認をいたします。区分としては、これは負ということで区分Iということにしております。「減速材温度係数」につきまして、BWRにおいては減速材温度係数について設計上何も規定しているものがございませんので、これは運転期間の延長に対する影響はないということで区分Iでございます。4番目の「出力反応度係数」でございますが、これは本文に規定しているものではなくて、運転期間の延長によって変更になるものではないということでございますが、ドップラ係数とかボイド係数が少し変わるということは出力係数も影響があるということで、それの評価を参考にしております。その結果が3.2-5表で、25ページをごらんいただきたいのですが、一番下の欄でございます。A型が左側でB型が右側ですが、A型の場合、B型も同じでございますが、現行の炉心より19ヶ月炉心になると少し出力係数は正側、絶対値は小さい側になっております。それで、この出力係数はサイクル中に変動するものでございまして、一番出力係数が絶対値の小さい側としてサイクル初期のものを載せております。22ページに戻っていただきまして、以上のことから出力係数につきましても個別プラントにおいて運転期間の延長による影響の評価確認を行う必要はないとしております。区分は、出力係数につきましては先ほどの分類上、添附書類において評価されておりますが、その影響を与えない項目かどうかという分類として区分IIIにしております。それから、「制御棒価値」についてです。これは、臨界近傍時の制御棒価値が0.013Δ(デルタ)k以下という核的制限値が本文にありまして、この制限値を満たしているかどうかということは取替炉心ごとに確認するということでございます。ただし、これは社内規定に定めて確認するという項目になっておりまして、臨界近傍時は0.010Δ(デルタ)k以下となるように管理するということでございます。そのため、個別プラントにおいて運転期間の延長による影響評価を行う必要はないということでございまして、区分IIです。それから、同じくスクラム反応度につきましても、これも社内規定によって取替炉心ごとに確認するということで区分IIとしております。スクラム反応度につきましては、参考として19ヶ月炉心のスクラム反応度曲線を評価しております。38ページをごらんいただきたいと思います。左側がA型のスクラム反応度曲線、右側がB型炉心のスクラム反応度曲線ということでございまして、実線と点線が19ヶ月と現行の炉心の比較でございまして、(3)というのが設計用のスクラム曲線ということで、これは過渡解析をするときのスクラム曲線でございます。いすれもこの設計用スクラム曲線を上回っております。22ページに戻っていただきたいのですが、このスクラム曲線は取替炉心ごとに確認するということで、今回の評価上は個別プラントにおいて影響評価を確認する必要はないとしております。23ページでございますが、まとめとしまして、炉心の核設計につきましては区分IIあるいは区分Iが大部分でございまして、出力反応度係数だけ区分IIIということでございますが、個別プラントにおいて運転期間の延長による影響評価を行う必要はないとしております。
- 久木田座長
では、ここで切りましょうか。大分盛りだくさんですので、それではただいまの3.1及び3.2、更にその前に御説明いただいた資料2の内容も含めて御質問をお受けしたいと思います。
- 藤城委員
後で検討される項目になると思うんですけれども、お聞きしたところですと、多少炉心特性の差が生じているという御説明があったのですが、本文事項には関わらないのですが、いわゆる添附書類での記載事項には影響が出てくると考えてよろしいんでしょうか。その場合は、最初の資料2の御説明のところでいわゆる本文事項だけで押さえると伺ったのですが、その添付書類に関連したところでもし変更があるとした場合にどういうふうな判断がそこでされるかということはいかがでしょうか。
- 黒村統括安全審査官
本文と添附書類の関係ということになりますけれども、添附書類はあくまでも本文の内容の説明書というふうに理解しておりまして、ある意味、本文の設計に基づいて安全な炉心がちゃんと、今は「炉心」と申し上げましたけれども、炉心以外も含めてですが、ちゃんと設計が可能であるかどうかという観点での説明資料という位置付けでございますので、添附書類だけ変わったからと言ってそれが直ちに基本設計ないし基本的設計方針に変更があるというふうには考えてございません。ただ、今、先生から御指摘の特性の変更については、当然その後の安全評価とか、そういったものの前提になりますので、そこのところでこの特性を踏まえて評価してもちゃんと判断基準が守れるかどうかというところは、この資料についても確認されているということでございます。これでよろしいでしょうか。
- 久木田主査
よろしいですか。ほかにございますか。3.2の最後の方で、例えば3.2.3の(5)とか、本文記載事項であるものについて社内規定に定められているというふうな記述がありますけれども、保安規定と社内規定の役割分担といいますか、どういうものが保安規定に記載されていて、どういうものが社内規定なのか。それから、ここに示されているものが社内規定において定められていることで十分だというふうに判断されているのかどうかということについて御説明いただけますか。
- 中島上席安全審査官
今、先生から御指摘いただいた点ですが、基本的には本文事項の制限値は保安規定で管理している。それから、本文事項でない、例えば添附書類八とか、先ほど御説明しましたスクラム反応度曲線とか、そういうものについては本文事項ではないのですが、これは添附八の基本的な特性でございまして、これは取替炉心ごとに社内規定の範囲で見ていく。それから、燃料の出力履歴におきましても、これは本文事項に何も制限として載っているものではなくて、燃料の機械設計をする上でこの出力履歴の範囲内で運転するということで、これにつきましても社内規定で管理する。唯一、本文事項の制限値であって社内規定というのが制御棒価値です。制御棒価値につきましては本文事項で制限になっているのですが、昔からの取替炉心の安全性の確認項目の経緯の中で、これについては取替炉心ごとの確認という項目には入っていなく、社内規定の中でこれは必ず炉心ごとに確認していくということにしております。
- 久木田主査
よろしいでしょうか。そもそもの経緯というのはどういうことかおわかりでしょうか。
- 中島上席安全審査官
経緯というのは、昭和52年に取替炉心の安全性確認項目の検討会というものがございました。今から32年前ですけれども、その検討会の中で炉心ごとに変動するものというのは基本設計の範囲に入っているかどうかということを確認する。その項目が何かという議論をされたときに、ここで申します熱的制限値とか、最高燃焼度とか、そういうものについては炉心ごとに確認しなさいということであったのですが、制御棒価値につきましてはこの価値を使う評価が反応度事故とか、過渡で申しますと制御棒の誤引き抜きとか、そういう評価のところで制御棒価値の入力の条件となるのですが、これにつきましては評価の保守性という観点でほかの評価の方が十分大きく、これについては個々の炉心で見ることがないという判断で確認項目から除かれたと聞いております。
- 安澤委員
多分、取替炉心ごとの確認項目を見ますと、制御棒価値というのは反応度停止余裕と裏腹の関係なので、反応度停止余裕を見ておけば制御棒価値を見たことになるというふうにしていたのではないかと思いますけれども。
- 久木田座長
よろしいでしょうか。この点については、また経緯等を御存じの方がございましたらお教えいただきたいと思います。ほかの箇所について何かございますか。
- 更田委員
「燃料の機械設計への影響」の最初の「解析コードの適用性」ですが、これが私には説明になっているように聞こえなかったんです。要するに、解析コードの適用の燃焼度範囲には収まっているんだから、サイクル長が長くなろうと関係ないと言っているわけですね。どうしてサイクル期間が長くなってもコードがそのまま使えますという説明としてこういう文章が挙げられているのか、私にはぴんとこないんです。ペレット燃焼度75,000MWd/tまで使えるような構造ですよと。そうしたら、サイクル期間を例えば1サイクルで75,000MWd/tまで持っていっても構わない。このコードは適用可能ですと言っている文章にとれるんですけれども、これは何を説明しようとして書かれているのか。解析コードがこれで適用可能だという説明になっていないように思うんですけれども、いかがでしょうか。
- 中島上席安全審査官
この燃料棒の熱・機械設計解析コードでございますが、燃焼度だけではなくてその燃焼度の範囲で設計出力履歴というものを入れまして、今、御指摘のように1サイクルで75,000MWd/t燃えるという条件のときに、出力履歴はこの設計出力履歴の範囲で75,000MWd/t燃えるとすれば、それは適用可能だ。仮に1サイクルで燃えたとしても、このコードの適用範囲ということだと思います。
- 更田委員
ここには、コードが適用可能だという説明がなされているんだろうと思うんですけれども、適用可能だということには、例えばその燃焼度範囲内におけるさまざまな運転パターンにおいてコードが検証されているとか、そういうことが説明になるんだろうと思うんです。今まで13ヶ月の評価で、この75,000MWd/tのコードを使ってきていました。今度はそれが19になりますね。その変化に対して対応可能だという説明は、この解析コードの燃焼度制限範囲の中ですから大丈夫ですと言っているだけで、要するに私には説明に聞こえないんです。変わっても平気だと言うならば、何か説明しなきゃいけないと思うんですけれども。
- 中島上席安全審査官
冒頭に申しましたように、この資料は電気事業連合会の方で作成されたもので、今日の御審議を踏まえてもう一度必要であれば電気事業者の方でこの説明が不足なり、あるいは不十分であれば十分なように修正というか、改定をしますけれども、今の御指摘の点についてはもう少し適用可能な理由というか、その根拠を示したいと思うんですが、単に75,000MWd/tという燃焼度だけではなくて、当然出力履歴、どういう出力で75,000MWd/tを運転しているかとか、それもこの適用性の中の条件だと思いますので、そういうことがわかるような適用性の記載にしたらどうかと思います。
- 黒村統括安全審査官
設計出力履歴とか、その辺もちょっと説明が不足しているかと思います。あとは、多分これは燃料仕様の話もあると思いますので、全体でちゃんと説明を整理させていただいた上で改めて御説明させていただきたいと思います。
- 久木田座長
どうぞ、古田委員。
- 古田委員
今の件に絡んで、同じように燃料のところですね。例えば14ページが一番目についたので言いますけれども、最後のところに書いてある水素なども炉内滞在期間をパラメータとしたデータに基づき評価を実施しているという炉内パラメータ、要するに炉内滞在時間だけがその範囲内にありますようという表現がちょっと気になるんです。今、議論されているのと同じことなんですけれども、実は13ヶ月で一旦応力を落としてしまう運転をする。ところが、19ヶ月やって応力を落とす。そういうようなときに、いわゆる水素みたいなものが移動する可能性が十分あるわけですから、そういうものも例えばその後に析出したところでも材料的にも変わらないと考えますとか、そういう評価を入れないとちょっと難しいのではないかと私は思うんです。参考までにどうBWRの方が考えられているか、説明していただければありがたいと思います。
- 久木田座長
御指摘の点も含めて、先ほどの解析コードについては私も御説明を聞きながら同じような印象を持ったんですけれども、御説明があったように出力履歴とか、あるいは滞在時間との関連とか、そういったものを考えて、更にそういったものを物理的なパラメータに焼き直して、どの範囲内でここに言っているようなコードないしその結論の妥当性がうたえるかということをもう少し技術的にきちんと書いていただくということでよろしいでしょうか。
- 中島上席安全審査官
わかりました。御指摘の点は検討して、また次回以降、御説明したいと思います。
- 久木田座長
ほかに何かございますでしょうか。よろしいですか。よろしければ、もう少し進みたいと思います。次は、熱水力設計です。
- 中島上席安全審査官
では、お手元の資料の39ページをごらんください。「熱水力設計」でございます。まず、熱水力設計の許容限界としましては2つございまして、1つが運転時の異常な過渡変化が起こっても炉心内の99.9%以上の燃料棒が沸騰遷移を起こさないように定めるという燃料の設計限界、それからもう一つは被覆管に1%の円周方向の塑性歪が生じる燃料棒線出力密度を定める。この2つでございます。それで、それぞれの限界値というものが定められますと、それに対して通常運転時の熱的制限値につきましては、1つは異常な過渡変化が起きてもMCPRが燃料の許容設計限界を下回らないように、過渡時のΔ(デルタ)MCPRを加えたMCPRを運転制限値としているということと、それから最大線出力密度につきましては1%塑性歪が生じる燃料棒の線出力密度を超えないように余裕を持って44kW/mとしております。それで、運転期間の延長を行った場合でも、これらの通常運転時の熱的制限値の変更はないとしております。熱水力上、運転期間の延長による影響をこの後、それから「5.1運転時の異常な過渡変化」についてもそれぞれ確認をいたします。まず「熱水力特性への影響評価」ということで、「圧力損失特性」につきましては燃料仕様は変更していないということで、運転期間の延長の影響はないということで区分Iとしておりまして、改めて評価をする必要はない。それから、2番目の「限界出力特性」は9×9燃料の沸騰遷移の相関式、これは限界クオリティと沸騰長さの関係を関数として用いているものでございますが、これについては限界出力試験データに基づいて検証しているということで、運転期間の延長の影響はない。個別プラントにおいても評価をする必要はないとしております。また、SLMCPR、これは許容設計限界値でございますが、この評価に当たりましては評価結果を十分な保守性を持たせるために評価用の炉心をつくりまして評価をしているということで、運転期間の延長を行った場合でもこの評価炉心で包絡できるということで、SLMCPRの見直しをする必要はないとしております。これは、代表炉心でその確認はしております。個別プラントにおいても、同じような考え方で運転期間の延長による影響評価を行う必要はないとしております。3番目は「通常運転時の熱水力特性」でございます。これにつきましては、熱水力上の設計出力分布として半径方向のピーキング、軸方向のピーキング、それぞれ1.4というピーキング評価をしているんですが、これは制限値という意味合いのものではなくて、熱水力上の代表的なピーキングとして評価をしているということでございます。運転期間の延長を行った場合においても、先ほど申しましたMCPR並びに線出力密度は運転中の制限値を満足しているということを確認するよう、保安規定で定めて管理しているということで、これは区分IIということで個別プラントにおいても運転期間の延長の影響評価を行う必要はないとしております。それから、「過渡状態に対する余裕」ということで、これにつきましては後で「運転時の異常な過渡変化」のところで確認をしております。以上より、熱水力特性につきましては区分I、あるいは区分II、区分IVということでございますが、個別プラントにおいては運転期間の延長による影響評価を行う必要はないとしております。次の41ページをごらんいただきたいと思います。「動特性について」でございます。動特性につきましては、原子炉の基本設計として安全かつ安定な特性を得るためにドップラ係数及び減速材ボイド係数を負にするということにしておるのですが、これらの反応度係数については先ほどの炉心特性で御説明したように負であるということから、設置許可の本文の記載事項が変更になることはないということでございます。それから、BWRにおきましては「安定性対策」ということで、出力の低いところでの制限というものを設けていまして、選択制御棒挿入機構を設けるとともに、安定性制限曲線を設けて安定した炉心運転ができるような設計としております。これは、運転期間の延長には関わらないで決められているものでございます。「解析コードの適用性」でございます。解析コードにつきましてはそれぞれの評価によってコードを分けているのですが、「周波数領域安定性解析コード」の適用性ということで、これにつきましてはチャンネル安定性の試験とか、実機の安定性の試験解析でモデルの妥当性が確認されている。それで、今回プラントの特性とか、あるいは炉心の形状、それから燃料とか冷却材の条件は全く運転期間の延長においても変更はございませんので、このコードは19ヶ月運転も適用範囲だと考えております。それから、「プラントの動特性解析コードの適用性」につきましては、同じように炉心とか、あるいは原子炉の圧力容器、あるいは構造物等のプラント全体につきましては全く変わっておりませんし、動特性とか、いろいろな熱水力学的な挙動についても計算するようなものでございまして、これらは運転期間の延長を行っても影響を受けないということで、このコードの適用範囲だということで考えております。3番目は「キセノン空間振動解析手法の適用性」ということで、これはキセノンの空間振動の安定性の解析をするわけですが、これにつきましてもキセノンとかよう素の生成、消滅あるいは反応度係数等の入力として用いる炉心設計コードで得られた核定数を使用するということで、これについても運転期間の延長による影響はないということで、評価として適用可能であると考えております。42ページでございますが、「チャンネル水力学的安定性、炉心安定性、領域安定性」、これにつきましては区分IIとしておりますが、これらの安定性については取替炉心ごとに評価を行うということで社内規定に定めて管理しているということで、個別プラントにおいて運転期間延長による評価は必要ない。参考に、代表炉心の解析結果を19ヶ月炉心について行っております。これについて、まず解析条件の43ページをごらんください。これは、運転期間の延長にかかわらず、同じ条件で安定性の解析をする。ただし、ボイド係数だけが先ほど炉心特性のところで御説明しましたボイド係数を使うということでございます。それから、次の44ページの表に解析結果を載せております。44ページは安定性の解析結果ということで、チャンネル水力学的安定性、炉心安定性、領域安定性と、それぞれの減幅比を載せていまして、A型、B型燃料ごとに左が19ヶ月、右が現行の炉心ということで載せています。これはほとんど変化がなくて、ボイド係数の違いでございますが、炉心安定性と領域安定性については最低ポンプ速度では19ヶ月の方がわずかでございますが、減幅比が少し大きくなっているという結果になっております。次に42ページに戻っていただきたいのですが、「プラント安定性」です。これにつきましては、表の3.2-3、それから表3.2-4に示しますように反応度係数が若干運転期間の延長によって変わるのですが、減速材ボイド係数の絶対値の大きい燃焼度点について動的ボイド係数を1.25倍、25%大きくして保守的に解析を行っているということで、この保守性の範囲内に入っているということでございます。本項目の評価対象としている事象は、燃料の急激な温度上昇を伴わないということから、ドップラにつきましては変化の影響はほとんどないということで、個別プラントにおいて運転期間の延長による影響評価を行う必要はないとしている。参考でございますが、19ヶ月炉心の反応度係数に対して現行の安全解析と同等の保守性を見込んだ場合の評価結果、これは45ページ、46ページに示してあります。この結果を見ていただきますと、45ページがA型燃料、46ページがB型、減幅比は19ヶ月炉心でも現行炉心でもほとんど変わらない。以下ということで、厳密には少し違いが出ることもあるんですが、ほとんど同等の減幅比になっているという結果になっております。したがいまして、これは個別プラントでは評価をする必要はないということになっていますが、区分としてはIIIという区分にしております。それから、「キセノンの空間振動の安定性」、これにつきましても19ヶ月炉心の評価結果、これは参考として行っていまして、47ページ、48ページにそれぞれ軸方向の安定性と方位角方向の安定性を示しているのですが、これについても出力反応度係数の判断基準から比べて十分な安定性が得られているということで、これも区分はIIIですが、個別プラントにおいて運転期間の延長による影響評価を行う必要はないとしております。動特性につきましては、BWRについては安定性対策も行っているということもありますし、十分安定な炉心状態で運転しているということで、個別プラントにおいて運転期間の延長による影響評価を行う必要はないとしております。以上でございます。
- 久木田座長
どうもありがとうございました。それでは、御質問をお受けしたいと思います。安定性のところですけれども、いわゆる運転上の設計基準というものについては従来の申請ですと2項目について評価をしていたような気がするんですが、44ページでは炉心安定性についての数字が提示されていて、運転上の設計基準についての評価はもう一つは何でしたか。プラント安定性でしたか。運転上の設計基準という形で、この0.25以下に制限されるのは炉心安定性だけでしたか。
- 中島上席安全審査官
44ページの一番下のところです。0.25以下というのは、自動流量制御下限値を決めるときの減幅比として、炉心安定性で見ております。
- 久木田座長
ちょっと私の思い違いかもしれませんから、後で確認します。ほかに何か御質問はございますか。よろしいでしょうか。では、大分時間も経過していますので、休憩を取って、それから再開ということにさせていただきたいと思います。壁の時計で45分まで休憩とさせていただきます。
(午後3時35分休憩)
(午後3時45分再開)
- 久木田座長
それでは、よろしければ再開したいと思います。休憩前の質問に対して追加の御説明があるということですので、まずそれからお願いしたいと思います。
- 中島上席安全審査官
動特性の御説明をしたときに、久木田先生の方から御指摘いただきました減幅比の0.25について、どの安定性についてそれを用いるかということで、先ほど炉心安定性について確認をするという御回答をしたのですが、もう一つ、プラント安定性の減幅比につきましても最大出力と自動流量制御下限出力、この2点については0.25という減幅比を判断基準にしているということで追加させていただきます。それからもう一点、核設計のところで、昭和52年の取替炉心の検討会報告書の中で最大制御棒価値についてどうして取替炉心ごとに保安規定で見ないのかという御質問がございます。その当時の報告書の中に、BWRの原子炉起動時の最大制御棒価値については制御棒引き抜きシーケンスの設定に関する基本的な考え方を明確にすることによって、取替炉心も含めて安全上の設計基準が満足されるという結論を得たという判断の下で、取替炉心ごとに見なくてもいいという結論がなされていたということでございます。
- 久木田座長
どうもありがとうございました。今の件はよろしければ先に進みたいと思いますが、よろしいでしょうか。それでは、お願いいたします。
- 田口安全審査官
それでは、49ページをお開きください。3.5の「ほう酸水注入系の制御能力」でございます。運転期間の延長を行う場合、新燃料の装荷体数の増加(168体から260体)に伴い、炉心の反応度が変わり、制御棒挿入割合等が変わるため、ほう酸水注入時の制御能力に影響を及ぼす可能性があります。そのため、運転期間の延長によるほう酸水注入系の制御能力に対する影響を以下のとおり評価いたしました。「3.5-1所要ボロン濃度」(未臨界性)でございますが、ほう酸水注入系の設計基準は定格出力運転状態から制御棒を動かさずに原子炉を停止し、低温状態20℃で実効増倍率0.95以下を保つこととしております。現行炉心及び19ヶ月炉心に対するほう酸水注入時の実効増倍率の評価結果を表3.5-1、次のページに示しております。表3.5-1では、A型及びB型について実効増倍率を比較しております。数字の左側が19ヶ月炉心、右が現行炉心で、A型では現行0.924に対して19ヶ月0.932と若干大きめになっております。判断基準0.95以下は満足しております。本項目は、解析により設計基準への適合性を確認する必要があることから、個別プラントにおいて影響評価を行うこととしています。続いて、「注入速度」についてです。ほう酸水注入系による負の反応度添加速度は、キセノンの崩壊及び原子炉を運転上の制限である温度降下率で冷却することによる正の反応度添加分を十分上回っている必要がございます。ほう酸水注入系の能力として、反応度添加速度を「0.001Δ(デルタ)k/min以上」と記載しております。現行炉心及び19ヶ月炉心の評価結果を表3.5-2に示します。次のページの下の図です。ほう酸水注入時の反応度添加速度の評価結果、A型、B型について、19ヶ月炉心で約0.002となっており、0.001以上ということで結果は満足しております。ちなみに、工事計画書の記載値は約0.002ですので変化はございません。戻っていただきまして、運転期間の延長を行った場合においても、ほう酸水注入時の反応度添加速度は現行炉心と大きく変わらず、許可申請書記載値を満足しております。本項目についても、解析により設計基準への適合性を確認する必要がありますので、個別プラントにおいて影響評価を行うこととします。「まとめ」として、区分のVとして、個別プラントにおいて、所要ボロン濃度、注入速度の項目について評価を行うこととしております。続きまして、51ページの「3.6燃料の貯蔵設備」です。燃料貯蔵設備は想定されるいかなる状態においても燃料が臨界に達することのない設計とするとともに、燃料プールには使用済み燃料から発生する崩壊熱の除去を行うのに十分な冷却能力を有する燃料プール冷却浄化系を設け、全炉心燃料を取り出した場合においても、余熱除去系を併用して、燃料プール水の十分な冷却が可能な設計としております。以下に、その影響を評価いたしました。まず、「未臨界性」でございますけれども、燃料集合体の無限増倍率及び燃料貯蔵設備の幾何学的形状から未臨界性を評価しております。燃料貯蔵設備の未臨界性計算に用いる評価燃料集合体の無限増倍率は、想定される燃料の全燃焼度期間における無限増倍率を包含するよう、設定しております。燃料、貯蔵設備の仕様は変更しておりませんので、評価の入力を変える必要はなく、本評価項目については改めて評価を行う必要はないものと考えております。次に、「燃料プールの冷却性」です。原子炉停止直後は、余熱除去系の停止時冷却モードにより崩壊熱除去をいたします。次に、プールゲートが閉止され、原子炉と燃料プールが隔離された以降の燃料プールの冷却について評価を行っております。運転期間の延長により、炉心に装荷されている燃料の崩壊熱並びに燃料の取出し体数が変わることから、使用済み燃料プール内で発生する崩壊熱量も変わるものの、崩壊熱は時間とともに減少することから、プールゲートの閉止時期を適切に設定することにより、燃料プールの水温を所定の温度以下に冷却することが可能である。「最大熱負荷時」、これは全炉心、燃料を取り出した場合の評価で、余熱除去系の熱交換器を併用して冷やすということになります。要求事項として使用済燃料プールの水温を、コンクリートの健全性のため65℃以下にすることです。これについては、保安規定に規定して管理しておりますので、個別プラントにおいては影響評価を行う必要はないとしております。次に「通常最大熱負荷時」、これは取出燃料を取り出した場合の評価です。取替燃料260体と、従来より92体ほど多く取り出します。この水温を52℃以下にするということは、社内規定に定め管理することから、個別プラントにおいて影響評価を行う必要はないとしております。参考として、19ヶ月運転を想定した場合の最大熱負荷時、通常最大熱負荷時のプール水温の評価結果を表3.6-1、次ページに示します。表を見ていただきますと、通常最大熱負荷時は、評価基準52℃以下に対して50.5℃、最大熱負荷時は65℃以下に対して51.1℃、これはプールゲート閉止を原子炉停止後30日を想定したものとしています。これを見ていただくとおわかりのように、通常最大熱負荷時については、燃料取出体数が多いということで、こちらがかなり温度上その評価基準に近づくということで、しっかり社内的に管理をする必要がある。逆に、最大熱負荷時については全炉心を取り出した場合となっておりますので、従来に比べて平均燃焼度が下がっている関係から、従来よりも温度管理が楽になっています。「3.6-3まとめ」です。以上より、燃料の貯蔵設備について、個別プラントにおいて運転期間の延長による影響評価を行う必要はないと結論付けております。続いて、「4.平常時被ばく評価」でございます。平常時被ばく評価では、気体廃棄物中の希ガスからのγ線、液体廃棄物中に含まれる放射性物質、気体廃棄物中及び液体廃棄物中に含まれるよう素に起因する実効線量を線量評価指針に基づいて評価しております。運転期間の延長による平常時被ばくへの影響については、気体、液体の放出管理目標値を保安規定に基づき管理しております。このため、個別プラントにおいては運転期間の延長による影響評価を行う必要はないと結論づけております。なお、運転期間の延長による放射性気体廃棄物、液体廃棄物の放出量への影響は以下に示すとおりであり、運転期間の延長によっても保安規定に定める放出管理目標値に基づく管理は可能となっております。運転期間を13ヶ月から19ヶ月に延長することに伴い、原子炉施設の稼働率は80%から90%に向上します。このため、気体廃棄物中に含まれる希ガス及びよう素の放出量は1割程度増加いたします。しかしながら、希ガス、よう素の放出管理目標値は全希ガス漏えい率を保守的に設定し、評価していることもあり、放出実績から見て余裕があります。代表プラントにおける気体廃棄物の放出実績、放出管理目標値を表4.1-1に示します。次のページの上の表です。希ガスは、年間の放出目標値6.3×1015Bqに対しましてN.D.、検出限界濃度未満になっております。よう素についても、17年度について一部放出がありますけれども、目標値に比べて非常に小さな放出となっております。戻っていただきまして、液体放射性廃棄物についても同様に保守的に設定し、評価しており、放出管理目標値は放出実績からみて余裕がある値に設定されています。更に、運転期間が延長することに伴い、希釈水量が増えることにより、被ばく評価結果は減少します。代表プラントにおける放射性液体廃棄物の放出実績及び放出管理目標値を表4.1-2に示します。表4.1-2では液体廃棄物(トリチウムを除く)とトリチウムに分けております。液体廃棄物は放出管理目標値に対してほぼN.D.となっております。トリチウムについては、放出管理基準値として管理をしておりまして、放出実績はその2けたほど小さな値となっております。また、戻っていただきまして、液体放射性廃棄物については放出管理目標値(ベクレル)ですが、過去の実績から決めたものでありまして、そこは変えない。運転期間が延長することに伴って、「希釈水量が増えることにより被ばく結果は減少する」というのは、放出量を年間の復水器冷却量で割っておりますので、被ばく評価については減少するということになります。以上から、平常時被ばく評価については区分のIIということで、保安規定で管理をするので個別評価というのは必要ないということで結論をつけております。以上です。
- 久木田座長
どうもありがとうございました。それでは、御質問をお受けしたいと思います。
- 梶本委員
2点ほどあります。まず1つは、管理目標値は確かに保守的に設定されていてこれを越えることはないと思うんですが、年間の一次冷却材中の濃度がかなりプラントを入れるとばらついている。それに対して放出管理目標値が定められているので不都合はないとは思いますが、これをやる上で十分ゆとりを持った量になっているということを一度確認された方がいいとは思います。それから、53ページの最後の行です。これはちょっと意味がよくわからなかったので質問めいているのですが、希釈水量が増えることにより被ばく評価量は減少するとありまして、確かに延長するとそういうことが起きるのですが、ただし、これは冷却水量に対して濃度を掛け算しているのでこういうことは起きないと思うのですが、これについていかがでしょうか。これは、濃度に対して冷却水量を掛け算していると思いますので、希釈されるという考えはないと思います。
- 安澤委員
年間の放射性物質の放出量が一定で、それに対して希釈水量が増えるので、被ばく評価量は減ると。
- 梶本委員
そうですね。だから、これは表現が余り正しくないんじゃないかという気がします。
- 久木田主査
よくわからないですが。
- 安澤委員
考え方は、たしか放射性物質を含んだ水である場合、液体であれば、液体を出す量は年間で一定とします。それに対して、循環水系の量が13ヶ月から19ヶ月に増えることによって分母の水量が増えるので希釈水量が減るという考え方だと思いました。
- 梶本委員
事実はそうだと思いますが、評価上は平常時被ばくは濃度に単に流量を掛け算しているだけのことで、こういう希釈されるという感じは余りないです。実際は確かにこうなんだろうと思いますけれども、ちょっと工夫された方がいいかもしれないです。最初の件については、やはりプラントによるばらつきが非常に大きいので、確かに1割程度増加するとありますが、運転期間、要するに不在した期間が長くなりますので、特にキセノン辺りの増加については少し検討した方がいいかもしれませんが、かと言ってこの放出管理目標値を超えることはないと思いますが、一度改めて確認だけはしておいた方がいいんじゃないかと思います。その一度確認した後は全く問題なしに運用できると思います。
- 久木田座長
1番目の件は、この記載の適正化といいますか、表現を改めてほしいということですか。
- 梶本委員
1番目は、53ページの下から2行目のところで、「運転期間が延長することに伴い希釈水量が増えることにより、被ばく評価結果は減少する」とありますが、この「評価結果は減少する」というのはよくなくて、実際に減少するんだったら実際に減少すると書かれた方がいいと思います。評価結果は、多分変わらないと思います。むしろ海中への放出量が増えるのではないかと思います。
- 久木田座長
まず御検討いただけますでしょうか。ほかにございますか。52ページの燃料プール水温の評価結果が若干高目になるというお話でしたけれども、これは13ヶ月の場合に比べてどれぐらい上がるのかという比較例がお手元にありますでしょうか。
- 田口安全審査官
それでは、表3.6-1を見ていただきたいと思います。従来結果は、通常最大熱負荷時は49℃となっております。それから、最大熱負荷時は44℃となっております。
- 久木田座長
わかりました。数字としての変化は大したことはないということですね。それで、このプール水温度の評価というのは循環流量について。
- 田口安全審査官
申し訳ありません。これはプールゲート閉止を21日としているものです。それだけ付け加えさせていただきます。
- 久木田座長
わかりました。今回の19ヶ月だと30日間を想定していて、ですから原子炉の方の循環のクレジットを余分に取っているということですね。
- 古田委員
今のことに関連して、やはり評価基準が52℃というものがあって、50.5℃、1.5℃の差しかないんですが、これは安全裕度はどのくらいあるのか。しかも、この問題は私はよく知りませんけれども、社内規定で52℃にするということになっていますね。各事業者さん全部が52℃だったと理解していいのかということも含めて、この社内規定を52℃にした根拠に対して1.5℃の安全余裕というのはどのくらいあるのか。その辺をおわかりでしたら教えていただきたいんですけれども。
- 田口安全審査官
まず52℃というのは作業員の観点で定めた基準値でございまして、52℃になると湯気が出たりしますので、これを防ぐには先ほどのプールゲート閉止の期間を停止後何日にするかということで管理ができる。ですから、できるだけプールゲート閉止を遅くするということで対応可能ですし、先ほどの余熱除去系の併用ということであればかなり温度が下がるということもございます。
- 古田委員
ということは、作業員の作業の状況から考えた52℃という設定がされていて、これは動かしづらいということなんですね。社内規定であると書いているから、余計その辺が場合によっては。今までこれを慣例でやっているから、変えたくないというのはよくわかるんですけれども。
- 佐久間課長補佐
52℃は社内規定といいますか、要は安全上の基準ではなくて作業がよりよくできるという意味で設けておられる基準です。ただ、この基準を破っていいというわけではなくて、ここにありますプールゲートの閉止時間を多少遅らせたりする。または、RHRを併用したりすることで、今は同じやり方で50.5℃というふうに割と52℃に対する余裕が小さくなっておりますけれども、これを考えてもうちょっと低くしたいと事業者さんが思えば、プールゲートの閉止時間をもう少し遅くするとか、いろいろ対応は考えられるということでフィージビリティは成立するという考えでございます。
- 古田委員
それはよくわかるのですが、ただ、ここの51ページの文章だけを見ていると、「水温52℃以下にすることは、社内規定に定め管理することから」と書いてあるので、表現をちょっと考えていただく方がいいかもしれません。これだけ見た人はちょっと気になると思います。
- 佐久間課長補佐
このBWRで各電力さんのところで52℃については社内規定に定めて管理することとするように今やっている最中でございますので、それは確実に社内規定として管理されるというふうに我々は考えてございます。
- 久木田座長
よろしいでしょうか。ちなみに、表3.6-1に書いてある評価結果というのは、何か保守性、例えば循環流量を過少に想定するとか、そういった仮定が入った数字だと考えていいでしょうか。多分そうではないかと思いますので、次回でも御確認いただければと思います。
- 黒村統括安全審査官
すみません。入っている燃料等々は厳しい設定にして評価をしておりますので、次回にまたその辺については御説明させていただきます。
- 久木田座長
ほかにどうぞ。
- 杉山委員
同じような感じで、49ページの3.5-3の「まとめ」の2つの項目の最初の方で、所要ボロン濃度は実際に濃度としてどのぐらい現状と変わるのか。イメージをもう少しはっきりしたいということです。それから、ほう酸の溶解度の観点から言ったら、ほとんど現状と変わらないということなのか。それから、溶解度という観点で言うと、タンク温度のコントロール、つまり過飽和などになりますと濃度が保証できなくなりますので、それは今どうなっていたかというのが私は具体的にイメージがないものですから、参考までに教えていただければと思います。
- 田口安全審査官
今は、濃度は特に変更をしないということを聞いております。管理は15℃で溶解するような管理をしておりまして、そこについて特に問題になることはないと思います。
- 久木田座長
現行の濃度で、増倍率や添加速度が十分であるかということを確認するという意味ですね。
- 安澤委員
1つよろしいでしょうか。先ほどから、保安規定あるいは社内規定で担保するという議論をされているんですけれども、これと定期事業者検査との関係はどういうふうになっているか、調べて教えていただければありがたいと思います。
- 田口安全審査官
保安規定に規定したものについて、これは年4回やっている定期事業者検査で。
- 安澤委員
これについては、調べて後で教えていただければ結構です。
- 田口安全審査官
わかりました。
- 久木田座長
ほかによろしいですか。よろしければ、あとは5.が残っております。定刻までということで、最後までいけないかもしれませんけれども、5.の説明をお願いしたいと思います。
- 佐久間課長補佐
それでは、55ページの「安全評価」です。まず「運転時の異常な過渡変化」から御説明いたします。まず「解析方法及び判断基準」でございますが、運転期間を延長したことによって特に炉心内の熱水力条件、初期圧力温度、流量、この辺の条件というのは変わってきません。核的な条件としては先ほど炉心の核設計のところでありましたが、新燃料をたくさん装荷するということで核的なボイド係数とか、ドップラ係数とか、そのものが若干違ってくるようですが、その結果はごくわずかであるということで、解析コードは適用可能であると事業者さんの方ではしております。(2)の「評価事象および判断基準」に書いてありますが、判断基準は現行の判断基準がそのまま使われるとして、ここで評価事象として見ようとしているのは次ページ以降に書いてございますが、過渡としては制御棒系の過渡とプラント系の過渡と2つございまして、解析の方法とか条件設定の考え方が多少違うということもございますので、それらを加味した形で代表事象を見ていくということで、ここで取り上げてございますのは「原子炉起動時における制御棒の異常な引き抜き」、「出力運転中の制御棒の異常な引き抜き」、プラント過渡としましては「給水加熱喪失」と「負荷の喪失」を取り上げてございます。今、申しましたこの4つの過渡事象というのは、解析手法が若干ずつ違うということもあるのですが、もう一つは判断基準に対する各パラメータがチャンピオンケースになっているというところで見ていくということについてはちょうどいい代表ケースではなかろうかと思われます。それで、56ページの5.1.2の「影響評価結果」のところで、まず最初に「原子炉起動時における制御棒の異常な引き抜き」というものが出てまいります。これは、基本的に平衡炉心、初期、末期、それから高温停止状態と冷温停止状態と組合せとして4通りあるのですが、基本的には平衡サイクル末期の状態の高温停止状態を見ていくことが、燃料のエンタルピの最大値を厳しく見ていく上で設定される条件でございます。ここの解析で一番ポイントとなるのは、基本的には平衡炉心をどうつくっていくかというところと、それから核的制限値、0.013Δ(デルタ)kの制御棒価値を有する制御棒を最大速度で引き抜くというところにそのポイントがございます。例えば、制御棒価値というのがどれくらいのものかというのを66ページの図に示してございます。これは例として取り上げたので、これがすべてというわけではないのですけれども、実際に実機の制御棒引き抜き時における反応度価値を調べたところ、この黒い四角ですか、ポイントで示されているようなばらつきがあった。これを見ていくと、反応度価値としては0.004以下のところでございまして、先ほど申しました核的制限値、申請書の本文記載事項でございます最大制御棒価値0.013Δ(デルタ)k、俗に言う1.3%Δ(デルタ)kですね。これが上の方に点線で示してございますが、かなり大きな開きがある。事業者さんの方はこの間が保守性だと申しておりますが、規制として考えた場合にこの0.013というのは許容される最大値であるので、ある意味ではバウンダリで評価しているということで、それ以下の制御棒価値がある場合については、それらはこのバウンダリー評価の結果に包含されると考えればよろしいかと思います。それで、結果を御参考として示しますが、まず60ページにそのパラメータの条件が示されてございまして、60ページの下の方が解析結果ですが、燃料エンタルピの最大値、A型については変わりありません。B型については若干、楽な結果です。それから、結果のグラフを67ページ、68ページに示してございます。基本的に右側の現行炉心から左側の19ヶ月炉心に比べていただければわかると思いますが、燃料エンタルピとはほぼ同一である。結果としては、少し19ヶ月の方が楽になる傾向を示しておりますが、ほぼ同じようなレベルであるということがこれでわかるかと思います。今の「原子炉起動時における制御棒の異常な引き抜き」については、このような結果も踏まえて区分IVとしてございます。次に、57ページの5.1.2.2で「出力運転中の制御棒の異常な引き抜き」が出ております。これは、やはり平衡炉心を想定した上で制御棒パターンを組み替えて一番厳しい熱的な条件、最大線出力密度44kW/mであるとか、それからオペレーティングリミットのMCPRという領域が出てくるように制御棒パターンを調整するということで初期条件の設定を行っております。これも、先ほどの申請書の本文記載事項の熱的な制限値でございますが、その制限値を抑えることでバウンダリーの条件で評価しているということでございます。結果を見ていただくと、まず61ページの表5.1.2-2に解析結果が載っております。9×9燃料A型の炉心、B型の炉心、ともに現行炉心と19ヶ月炉心で変わりはございません。結果のグラフが89ページにございます。89ページの結果を見ますと、左側が9×9燃料A型を装荷した炉心で、右側が9×9燃料B型を装荷した炉心で、現行炉心と19ヶ月運転の炉心の表記は、現行炉心が点線、19ヶ月炉心が実線で示された形で比較されております。では、単純に左側の9×9燃料A型の装荷した炉心についての結果を見ていただきますと、一番大きく違うのは表面熱流束の上昇プロセスでございます。現行の炉心に比べて19ヶ月炉心の表面熱流束の上昇というのは比較的緩やかです。ただ、120%の表面熱流束相当の出力に到達するタイミングというのは現行炉心と19ヶ月炉心でほぼ大差ないので、このロッドブロックされるポイントといいますか、制御棒の引き抜き位置というのは変わってございません。19ヶ月炉心と現行炉心で表面熱流束の上がり方が違うというのは、この事象そのものはサイクル初期を想定しておりますので、新燃料をたくさん装荷する19ヶ月炉心の場合、軸方向の出力分布が下ひずみになるという傾向が出てまいります。ですから、制御棒は上から引き抜かれてまいりますので、出力の相対的に低いところから出力が上がっていくということで、表面熱流束の出方が緩やかになっています。これは、A型燃料もB型燃料も同じでございます。B型の方は、120%というロッドブロックレベルに到達するタイミングがやや遅れるので、引き抜き制御棒位置のポイントが右側にずれております。ただ、これは表面熱流束がロッドブロックレベルに到達した時点で制御棒が入りますので、その時点における熱的な条件、MCPRですとか、表面熱流束ですとか、そういうものは全く同じ結果になりますので、結果としては変わらないということでございます。また、57ページに戻っていただきまして、一番下の5.1.2.3のプラント動特性の過渡でございます。ここで「給水加熱喪失」と「負荷の喪失」について示してございますが、結果としましては、例えば64ページに評価結果が出ております。それから、結果のグラフが70ページと71ページに出ております。71ページの「負荷の喪失」についてはほとんど影響がなくて、19ヶ月炉心も現行炉心も変わりございません。それから、70ページの「給水加熱喪失」の結果を見ていただくと、わずかながら例えば左側の9×9燃料A型の評価結果を見ていただきますと、1として示されております中性子束の増加ですね。初期105%から徐々に中性子束が増加して、121%に到達した段階でスクラムがかかって出力が急降下するという事象でございますが、この中性子束の増加割合が19ヶ月炉心の方がやや高くて、スクラムが起こる時間的なものが若干早くなっているというところが特徴かと思います。この中性子束がわずかに増加するというのは、これはボイド係数の違い、それからドップラ係数の違いとあるんですけれども、調べていただきましたところ、ドップラ係数がレスネガになっているというのが支配的でこのような結果になっているということでございます。しかしながら、やはり121%でスクラムするということで、熱的な影響というのは19ヶ月炉心にしても現行炉心とほとんど変わりがないという結果になってございます。それから、72ページの方に移りますと「事故」でございます。事故については、やはりコード等でいろいろ評価を行うわけですが、運転期間の延長によって熱水力的な影響はほとんど変わらない。核的にもほとんど変わらないというので、コードの適用性はあるという結論とされております。個々の事故事象が73ページから示されておりますが、最初は「原子炉冷却材喪失」です。これは区分IVとなっております。それで、LOCAは運転期間の延長によって何が影響するかというと、ほとんど影響するものがございません。例えば、核的な特性で少し変わるところがあるということはあります、それが73ページの(1)の下側の真ん中辺りのところに書いてありますが、表5.2.2-1に事故解析で用いる減速材ボイド係数の比較を示しております。それで、このボイド係数というのは事故後初期の出力の時点では出力変化と、それから崩壊熱と両方がLOCA時の熱源になるわけで、その出力変化については減速材ボイド係数の影響が多少出てくるはずだということで見ておりますが、77ページの表を見ていただきますと、この上の方ですね。サイクル初期の炉心の動的ボイド係数、これはボイドが増加して出力が減少するのでボイド係数としてはレスネガを使うわけなのですが、プラント動特性で使っているボイド係数が上段の方に書いてありますが、実際にLOCAに使われるボイド係数というのはその下側の欄のところで、現行炉心として約-2、B型についてもA型についてもほとんど同じ約-2のボイド係数が使われているということで、実際よりもかなりレスネガのものを使っているので、炉心に新しい燃料集合体が多数装荷されたとしても、せいぜい上の段でB型が違う、A型はほとんど違わないという影響しかございませんが、それをすべて包絡した形の解析条件となってございます。次に、74ページについて見ていただきますと「原子炉冷却材流量の喪失」ということで、これは区分Vになっております。原子炉冷却材流量の喪失というのは19ヶ月炉心の反応度係数の違いに影響がありまして、再循環ループを持つBWRでは原子炉冷却材ポンプの軸固着の解析に包含される。これは、その下のところに書いております。ただし、ABWRが軸固着の影響が小さいので、これに対しては影響評価を実施する必要がある。BWRについては、軸固着の解析結果を見て、それが判断基準を満足していれば原子炉冷却材流量の喪失の方はそれに包含されるということでございます。(3)の「原子炉冷却材ポンプの軸固着」は区分のIVです。これも、再循環ポンプが1台軸固着することで炉心流量が急変して冷却能力が低下するという事象でございます。それで、ボイドが増加する事象ですので、やはり一番ボイド係数レスネガのものを評価するということで、これは動特性の過渡解析等で使うものを使ってございます。代表プラントの解析条件は、77ページの表5.2.2-2で見ていただくとわかります。それで、78ページの方に解析結果が出ておりますが、基本的に19ヶ月炉心にすることでA型燃料、B型燃料、ほとんど変わりはありません。ただし、B型燃料の方が19ヶ月炉心にしたときにほんのわずかですが、MCPRが0.01下回るという結果になっております。ただ、これも判断基準の1.07に対しては十分余裕を持って上回っているということで、余り大きな影響はないということがこれでわかるかと思います。74ページに戻っていただきまして、制御棒落下でございます。この制御棒の落下の考え方というのは、先ほど説明しました起動時の制御棒の異常な引き抜きとほぼ同じでございまして、平衡炉心を含む上での考え方、それから落下制御棒価値に1.3%Δ(デルタ)kを仮定するということで、評価結果は非常に決まってしまうということで、炉心を延長することの影響というのはほとんどないということがわかります。表5.2.2-3のところで、79と80ページに条件を示しておりまして、81ページの結果を示してございます。上の段が9×9燃料のA型の炉心、下の段がB型の炉心でございます。燃料エンタルピの最大値は現行炉心から19ヶ月炉心に変わっても、例えばA型については669kJから693kJとわずかに上がりますが、判断基準に対しては十分下回っている。B型については、655から696kJに上がりますが、やはり837kJの判断基準に対しては十分である。燃料棒破損本数についても、ほぼ同じ程度の破損本数になるということがこれでわかるかと思います。これらの入力条件として見ていただくのが、例えば84ページのところに落下制御棒の反応度価値曲線が出ておりますが、特徴的なのは現行炉心から19ヶ月炉心において、特にサイクル初期の落下制御棒の反応度の上昇率が19ヶ月炉心でかなり緩やかになっているというのが見られますが、これもやはり軸方向の出力分布が下方ピークになる。新燃料が多数装荷される影響でやや下方ピークになるということでこういう違いが出てきます。これは、結果を楽にする方向です。85ページのB型燃料についても同じようなことが言えます。86ページは、スクラム反応度のカーブでございます。現行炉心に対して19ヶ月炉心で特にサイクル初期のカーブの上昇率が非常に大きい。急峻に立ち上がるということで、スクラムの反応度が急峻に入るということで、これも結果を楽にする方向に効いております。以上のようなことを踏まえた形で、88ページ、89ページのところに燃料エンタルピの変化の比較が示されておりますが、ほとんど変わりはございません。90ページ、91ページは破損燃料棒本数のヒストグラムを示してございますが、ほぼ同じようなオーダーの状況になってございます。急いでやりましたので、申し訳ございません。以上でございます。
- 久木田座長
どうもありがとうございました。そういうことで、添十関係の内容を一気に御説明いただきました。御質問を受けたいと思います。結論として、1から5までのカテゴリーに分類されたわけですけれども、それを全体として整理したような表というのはこの資料の中には。
- 佐久間課長補佐
76ページに、事故についてのまとめが書いてございます。先ほど、中のところでも説明しましたが、運転期間の延長による影響評価を行うべき項目としてはBWRプラントでは原子炉冷却材ポンプの軸固着、それからABWRについては原子炉冷却材流量の喪失がございます。そのほかの事象についてはほとんど区分IVでございまして、また区分Iというものもございますが、影響は代表プラントで評価してみて今、御説明したとおりほとんど大きな影響はないということで、代表プラントの結果でもって個別プラントの評価までやる必要はないという結論になってございます。それから、58ページの方に過渡の説明のまとめがございますが、過渡については給水加熱喪失と負荷の喪失、それから制御棒系の過渡について御説明しましたが、制御棒系の過渡についてはどちらも区分IVで影響は小さくて代表プラントの結果でよろしい。それから、プラント動特性過渡については冷却材流量の部分喪失について見ていくという結論になってございます。ただし、冷却材流量の部分喪失については再循環ポンプの軸固着で代表される場合はそれでいいというふうな判断になろうかと思います。以上です。
- 久木田座長
今おっしゃったのは、最前説明になった資料2の後ろから何ページ目からの2/6というところでしょうか。資料2の1/6から6/6のところでまとめがあって、その中でアンダーラインが課してある部分が個別プラントで確認する項目ということになっていますね。それで、先ほどの御説明でこの文章の意味が取りづらかったんですけれども、(1)ですね。「~が運転時の異常な過渡変化に対する判断基準を満足する場合は、これに変えることができる」。これは、どういうお話ですか。
- 佐久間課長補佐
もう少し詳しく申し上げますと、原子炉冷却材流量の部分喪失という事象はBWRプラントの場合に、例えば再循環ポンプから1台トリップするような事象が想定されます。それで、その場合、炉心流量というのは再循環ポンプのポンプ時定数が大きいものですから、かなりゆっくり減少していって、50%なり50何%のところに落ち着くような事象になるんですけれども、この事故で想定します原子炉冷却材再循環ポンプの軸固着というのは片側の再循環ポンプが瞬時に固着してしまうということで、これは炉心流量に対するダメージといいますか、インパクトが非常に大きい。そこで、もしこの再循環ポンプの軸固着でも過渡時の判断基準が満足されるのであれば、先ほどの過渡時の原子炉冷却材流量の部分喪失は当然ながらその結果の中に包含されるということを言っているものでございます。
- 久木田座長
わかりました。これは「変える」と「変」が書いてありますけれども、要するにこれをもって代替することができるという趣旨ですね。今、御説明があったように、本来事故であるけれども、その結果が異常活動の判断基準を満足する場合には、当然ながらそれよりも緩い流量過渡については判断基準が満足するから、その場合には個別プラントについての確認が必要でないということを意味しているわけですか。
- 佐久間課長補佐
はい。そういうことです。「かえる」の漢字が違いました。
- 久木田座長
どうぞ。
- 梶本委員
75ページの「環境への放射性物質の異常な放出」のところで、(3)の原子炉冷却材喪失は原子炉冷却系内のよう素、あるいは希ガスの濃度に計算結果が非常に強く依存するわけですが、これは一切変わらない。19ヶ月にしても変わらないということはよろしいでしょうか。
- 佐久間課長補佐
条件設計として、もっと燃やした状態を想定しているので、その中で包含されてしまうということでございます。
- 梶本委員
原子炉冷却系の濃度というのは、浄化系とディケイと発生のバランスで決まりますが、それでも大丈夫ということは確認できていると考えてよろしいわけですか。
- 佐久間課長補佐
はい。大丈夫だと思います。今おっしゃったところについては、少し確認して次回に回答させていただきたいと思います。
- 梶本委員
わかりました。
- 久木田座長
よろしいでしょうか。本日の電事連の資料に基づいた御説明ですけれども、こういった代表プラント解析によってその結果の変化が軽微であるということから、個別の観点についての個別検討が不要であるといった結論になっているわけです。確かにそういった問題解決の方法があるとは思うんですけれども、こういった代表とか、包絡性とか、そういうことであらかたのものがくたびれていって、個別のプラントの実像というものはその彼方で距離がどうしても縮まらないというような感じもします。こういうことで、事業者さんの負担を減らして、かつ審査の濃度を減らして合理的に進めていくということも一つの考え方であると思うんですけれども、一方でこの程度の解析だったらパソコンベースで簡単にできてしまうということでもあるわけですね。そういったものを取り入れて、例えばサイクルごとの安全評価を、より実像に近い形で行うということ、そういった方向性も大切にしてよろしいのではないかと私としては思います。
- 更田委員
これは電事連の方からいただいた資料ということで、個別の判断については大きく異存があるものではないだろうと思うんですけれども、ワーキンググループとしてこれを報告するとなると、よりよい説明という部分が求められるのだろうとちょっと感じました。先ほど解析コードのところを例に取ってお話をしましたけれども、私の分野ですが、燃料の機械設計のところだと疲労だとか、寸法安定性だとか、すべて燃焼度の制限範囲内だからとか、それから炉内滞在時間は変わらないんだからと。それだったら、このワーキンググループは余りその部分に関してやる意味はないんですね。基本的に同じ炉内滞在時間、トータルの炉内滞在時間や最高燃焼度が抑えられていて、それを5つに割るのと3つに割るのとではどこがどう厳しくなるのか、ならないのかという判断だと思いますので、燃焼度が変わらないからとか、炉内滞在時間は変わらないからというのでは、多分このワーキンググループの説明としては少し弱いという印象を持たざるを得ないのではないかと思います。それが全体の印象でございます。
- 中島上席安全審査官
その件につきましては、今日は第1回目ということで、まず御審議いただくたたき台といいますか、電気事業連合会の方で私どもの方に報告された内容をまずは御説明して、それについてまだここは中身的な検討が足りないとか、この場でいろいろコメントなり、指摘をしていただきまして、それで最終的にはワーキングの報告書として私の方でまとめたものを御了解いただければ、それがこのワーキングでの延長に対する見解というか、考えになるかと思っております。
- 黒村統括安全審査官
今日は全体をざっと御説明させていただいたということで、余り時間もございませんので追加質問等をいただいて、そういったものについてもまた御回答させていただきたいと思います。それらを踏まえて、ワーキングとしての報告書ということでまとめていただければと思っておりますので、今日御議論いただいた内容だけでなく、追加質問等がございましたら事務局まで御連絡いただければと思います。
- 杉山委員
最後まで聞いて、納得したら質問しないつもりでいたんですけれども、例えば資料の31ページとか、32ページのところで、19ヶ月炉心の最大線出力密度とか、MCPRが書いてありまして、現行の炉心に比べたら非常に激しく変動があるんです。値が極大から急に下がったりとかですね。これは、今の安全の面から何か意味があるのか。あるいは、合理的な運用ということで意味があるのか。多分、我々のワーキンググループとしては今、更田さんが言いましたように、現行の範囲だから安全だというので終わってしまったら、やはり安心感とか信頼感とかは時間のファクターで言ったら10年くらい先までどういう合理性をもってこういうルールを時間とともに変えていくかということも常に意識していないと、最後は限界を包絡線の枠を越えたときから急に何かやり出すというのは非常に大変です。そういう意味で、この辺の運用の仕方というのは何か電事連としてはかなり考えて、がたがたと線出力密度変化ができるようにして、現行と違うのかなと興味深く線を見ていたんです。何かコメントがありましたらよろしくお願いします。
- 中島上席安全審査官
簡単にお答えします。これは、先ほどの核設計のところで説明をするのを省略させていただいたのですが、今、杉山先生から御指摘があったように、19ヶ月炉心が少しがたがたしているというのは、冒頭というか、最初の説明のところで余剰反応度が19ヶ月だと大きくなる。増加することによって、制御棒のパターンを変更する頻度が19ヶ月まで増える。そうすると、制御棒のパターンを変えると特にBWRの場合はローカルな出力変動も伴いますので、それによってこういう線出力密度とかMCPRが変化する。従来の13ヶ月ですと、コントロールセルという炉心がベースになっています。そうすると、同じ制御棒位置の制御棒の調整によって割と滑らかな線出力密度だとか、あるいはMCPRの変動になる。それは、今回の傾向としては出ています。今、御指摘の安全という観点で、ではそういう変動が従来と比べると安全性に対しての裕度は低くなるかどうかということに対しては、機械設計のところでも御説明しましたように、設計出力履歴という包絡する条件で評価して、その中で運転することであれば、多少がたがたになろうが、安全に対する裕度が損なわれるということではなくて、個々の炉心ごとに制限値を満たすような炉心設計が19ヶ月炉心でもできるということから、そこに対しても安全性は損なわれることはないという見解です。
- 杉山委員
十分理解して聞いていたつもりなんですけれども、もう少し滑らかにした方がいろいろな意味で信頼性だとか、将来規制の枠の中で厳しくなったときにも合理的な説明ができるというようなところまで電事連の方たちは考えて提案したものなのかどうか。その背景のところをちょっと知りたかったものですから、今の説明で十分内容としては理解したつもりです。ありがとうございました。
- 久木田主査
よろしいでしょうか。予定の時刻が迫っております。本日は、短時間で非常に多くの情報について御説明いただきましたので、先ほど事務局からありましたように、質問し足りなかった点なり、お気付きの点については事務局の方にお寄せいただきたいと思います。では、次回以降の予定等について御説明いただけますか。
- 更田委員
すみません。冒頭に伺うべきだったと思うんですけれども、このマンデートといいますか、検討範囲の中にMOXが同居する炉心とか、それから大間におけるMOXの段階的装荷率の増加というのは、このワーキンググループの検討範囲外だと考えてよろしいですか。
- 黒村統括安全審査官
検討の範囲外というふうに考えております。もしそういうものが出てくるのであれば、そこはちゃんと細かくその炉心での評価をやればそれで済む話ということで、当面、今回の検討範囲としては先ほど申し上げましたように、9×9燃料を使用するBWR-3、4、5、ABWRというような範囲まで対象としてお考えいただければと思います。それに加え、もし何か留意事項等があれば、また報告書のまとめのところに記載する等が考えられますので、そういった点についてもし何かあればコメントをいただければと思います。それでは、まず本日の資料に対するコメントでございますけれども、できましたら今週いっぱいくらいにいただければと思います。それで締切りということではなくて、とりあえずの締切りとしてそういうふうに設定させていただければと思います。本日の資料につきましては、また郵送させていただきまので、机上に置いていただいても結構ですし、お持ち帰りいただいても結構です。次回以降の日程でございますけれども、次回が3月12日木曜日、次々回が3月30日月曜日、両日とも13時30分からということで開催させていただきたいと考えております。詳細につきましては、また別途、後日御案内させていただきますのでよろしくお願いしたいと思います。また、審議の状況を踏まえまして、4月以降の日程についても調整させていただくというようなことも考えてございますので、御協力をよろしくお願いいたします。以上です。
- 久木田主査
それでは、本日はこれで閉会とします。どうもありがとうございました。
以上
最終更新日:2009年3月30日
