経済産業省
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産業構造審議会産業技術分科会(第15回)・基本問題小委員会(第5回)合同会合‐議事録

日時:平成21年3月11日(水)13時~15時
場所:経済産業省526共用会議室

出席者

木村分科会長、飯塚委員、伊藤委員、宇佐美委員、小野寺委員、柏木委員、岸委員、下村委員、須藤委員、鴇田委員、長島委員、中村(信)委員、夏梅委員、西山委員、橋本委員、春山委員、平澤委員、前田委員、丸島委員、谷田部委員

議題

  1. 産業技術政策に関する今後の検討

議事概要

議題1 資料に基づき事務局より説明。

自由討議

  • 委員
    協調領域は表向きの協調であって、実は非常に重要な競争の武器。また、出口を考えるときに、現在からの道筋ではなく、将来の社会のニーズから未知の手段も探しながら逆算的に考えることが必要。
    知の統合人材とは具体的に何を指しているのか。「様々な道具を使いこなせる人」、「経済や法律の幅広い知識がある人」など、人によって定義が異なるので、教育現場に正しく組み込めていない。
  • 事務局
    細分化された様々な技術モジュールを、分野を再度統合してマーケットへつなげていく構想力のある人材。例えばベースキャンプ拠点といったところで、最終的なサービスや製品の将来像を考えた上で、一口でナノテクと言っても材料の分野、微細加工の分野、MEMSの分野等、様々な分野を横並びで見て、その上でどういったサービスを構成していくのか、統合できる人材をイメージしている。
  • 委員
    出口から発してイノベーションを達成しようというのは賛成。出口が、50年後の次世代か、10年後、30年後かによっておのずとテーマは変わる。競争モデルの変化への対応の遅れ等があったのも事実だが、国としてのナショナル・ストラテジーがイノベーション戦略として組み立てられないということが根本的ではないか。具体的に10年後に何を取り上げてやっていくのか、20年後だったら何なのか、30年後だったら何なのか、それが決められてない。
    時間軸とともに、費用や資源の限界も考慮して決めなければいけないが、どういう体制、仕組みで決めるのかを考えないと決まらず、それを決めない限りはいつもと同じような結論になる。産学連携、行政等、オールジャパンで英知を結集して決めるべきであり、実現性ということも考えなければいけない。そして出口が決まったら、必ず達成するという姿勢で、仕組みや体制といった、推進体制を柔軟に変えなければならない。国民に対してもイノベーションにかかる費用やアウトプットを発信しなければならない。
  • 委員
    シーズプッシュ型の政策を転換すべきということをずっと言い続けてきたが、ようやく大きなフレームが変わった。これは大いに評価したいが、この間、なぜ変わり得なかったのか。次世代社会システムを見据えて政策を作っていくということは非常に難しい。国民が納得する次世代社会を描くために我が国社会の未来を分析しなければいけないが、それに取り組む人たちも全然別のタイプの人を集めないと実現しない。どういう次世代社会システムを構想できるのかというところの策定プロセスから考え直していく必要がある。戦略目標は単数である必要はなく、いろんな可能性、プライオリティーを常に見据えながら政策を順次進化させていく、こういうことでいい。まずは新しい政策形成のフレームを取り上げたことを評価したいし、現実のものにしていただきたい。
    主要国の政策を比較すると、大体は未来産業というものを見据えている。次の時代は何を候補にしていくか。未来産業をある種のパイプラインで次々と生み出していけるような基盤的政策がある。一番時間がかかるのは人材。基礎的アクティビティーを手当していくという政策を取っている。
    「ピンチをチャンスに」という発想は非常に有効なメカニズムだが、ピンチをハードなもの作りで解決するということを想定しただけでは、サービス産業が弱い、効率的でないといった日本にとって非常に大きな問題が抜け落ちてしまう。日本国内の課題は非常に重要ではあるが、アジアの課題やグローバルな課題も見据える必要があり、これ等をハードで解決できるのはごく一部であって、もっと全体的な要素を組み合わせなければならない。
    新たな人材も必要。社会システム全体を分析し構想し設計するという研究者は非常に少ない。従来と違うアプローチが必要だが、そういう全体を視野に納めた研究者のネットワークを作り、方法論をまずは結集していくべき。全体や未来を分析するウォッチャーも必要。個別事象のモニタリングは出来ていても全体を見通すというところが欠落している。
    成果を生み出すための政策を作るだけではだめで、現実に問題を解決し、その成果を実効性を伴って定着させることが必要。やるべきことを絞り出し作り上げるのが第1段階。第2段階はそれを社会に普及させる仕組みを作ること。従来、経産省でやっていた太陽光のパネルが、日本ではうまく普及せずドイツで普及するというのは、まさにその第2段階のシステムの作り方1つ。個々の生活者がインセンティブを持てるシステム設計が必要。統合的な設計とは、第1段階に係る政策だけの設計ではなく、成果を社会に実装するための社会システム全体を含む政策を設計するということ。  いかにこの課題を実効性のあるものにしていくのが困難かということは皆理解していると思う。よほどの覚悟を持って、従来とは違う取り組みを地道に積み上げていかなければならない。
  • 委員
    ピンチのときこそ産学連携が重要。大学の知的財産本部や産学連携本部は、特許を使って頂き、共同研究などに大きく広げていく、そんな本当の産学連携の場になっている。経済が停滞している時こそ、基礎研究を大学が行いそれを企業に使っていただく。こうした産学連携が重要。
    医学系ではニーズはほとんど大学にある。患者さんを診ているのは先生方。こうしたニーズを医工連携によって、精密機器企業と繋げて、世の中が求めているものを実際に社会に出していくべき。工学部は早くから産学連携をやってきたが、医学系は、知財立国と謳われて大学の中に知財本部が整備をされてから特許が取られるようになった。iPS細胞など、領域によって虫食い状態にならずに、日本の技術が日本で花咲くようにしていくために知財が重要。
  • 委員
    今回の議論は第4期に向けた考え方の整理ということで進められていると認識。現在は、重点4分野を決めてそこから上げていく。それを目標を定めてそこから下ろしていくという、大きな変換をするということ。具体的な目標に関しては、大体3つに集約されているようだが、ここから先、どうやってその3つを決め、さらに、時間軸を入れた比較的短期的なものと、長期的なターゲットをどのように決めていくのか、作業はどうなっていくのかということが課題である。
  • 事務局
    私どもがここで協調と書いているのは、慈善事業的な協調というつもりは全くない。水平分野にも垂直分野にも、参加者、プレイヤーが増え、非常に多くの参加者の中で、従来よりも厳しいヘゲモニー争いが起きているというのがオープンイノベーションの本質。その中での協調というのは、あくまでも競争のための協調、勝つための協調である。そういった意味の「協調のしたたかな使い方」というのが日本は今まで不得手であったといわざるを得ない。例えばクアルコムの例をあげても非常に明確で、標準を使って勝っていくというしたたかさが必要。そういう観点から、民間事業者による競争と協調の具体的な事業戦略、さらに政策の戦略も今こそ確立するべき。
    第4期の科学技術基本計画に盛り込むべきこととして、イノベーション政策の出発点として目指すべき次世代の社会システムを明示するということが今までは明確でなかった。技術オリエンテットで演繹的に考えていたのを、社会システムから出発して帰納的に考えていこうという、出口から見据えた発想。御指摘のとおり、そういった社会システムを国として発信すべきと考えている。その1つのツールとして科学技術基本計画というのもあるのではないか。科学技術の観点からだけでいいかどうかという議論もある。
    時間軸は10年後なのか、30年後か、50年後か、それぞれあっていいと思うが、余り先のことよりは、むしろ比較的短いターム、5年後、10年後といったところに重点を置くべきではないのか、という意識。出口を見据えてどういった技術的な方向性なのかという点は、700名以上の研究者に御参画いただき毎年バージョンアップしている技術戦略マップがあるが、そういったものが1つの指標になっていくかと考えている。これは研究開発小委員会でも議論をしていただいているところ。
    14ページの下の絵にあるように、今までは技術オリエンテットだったので、IT、ナノ、バイオ、そこから出発して上に行き、技術的成果は上がるが、目標・ミッションのところに必ずしも繋がっていない場合がある。出口からスタートということであれば、IT、ナノ・材料という特定の技術分野でなく、それらが統合されてインテグラルされるような管理がとられるべき。したがって、分野の組み合わせが非常に重要になってくるという認識でおり、ここはまた議論を深めていきたい。
    また、制約をハードで解決をすると想定しているのではないか、あるいは日本の制約のみを見ているのではないかという御指摘については、我々としては例えば環境や高齢化というのは必ずしも日本だけの制約ではなく、むしろグローバルな制約だと考えてはいるが、さらに一層アジアの中、あるいはグローバル課題について広く考えていきたい。そして、人材面、研究者でも、例えば全体や未来像を研究する研究者、統合的な社会システムを設計する立場の研究者をどう育成していくか、技術開発だけではなく、社会の仕組みを制度設計をしていくような、政府の体制変革も議論の対象とし、議論を深めさせていただきたい。
    大学と産業界との連携というのは、オープンイノベーションの進展ということから考えても改めて見直してきちんとそれを深めていく時期、と考えている。医学関係についても、例えばがん研究や、iPSの問題、また、医学のほかにも、例えば農業といった広い分野への展開というのも考え、大学と連携しつつ、新しい技術の方向性というのを支援をしていきたい。
    具体的な目標は何か、どういう場で、プロセスでということは、まず産構審の場では、各小委員会の場で、目標、あるいは次の社会システムといったものを御議論をいただき、産技分科会としては6月なり7月ぐらいに中間的にまとめることを考えている。さらに年末に向けて議論を深め、産構審の結論を恐らく今年の12月ぐらいから始まる第4期に向けての正式な内閣府での議論に繋げていく、そういうプロセスで目標値なりを決めていきたい。
  • 委員
    ビジネスモデルとセットでないために、技術開発をしてもそれが国際的に普及しない。結果的に米国の国際的なビジネスモデルが普及してしまう。クアルコムなどは、そのビジネスモデルがいいかどうかとは別にして、まさに標準化のところで飯を食っている。競争に勝つための協調の中でどうやって食っていくか。日本ではこの部分は過去からずっと弱い。日本としてというより1企業として考えた方がわかりやすいのだが、1企業として自社の開発したノウハウ、特許をどういうふうに標準の中にうまく入れてもらうか。入れてもらうという言い方をしたが、入れてもらうためには必ず駆け引きがある。クロスライセンスの取引の中でお互いに自分のこの特許は入れてくれ、そのかわりあなたのこの特許を入れよう、我々はこれをクロスライセンスでお互いに無料で使おう、そういう取引である。残念ながらそういう取引が我々企業人もできていない。日本国としてこの技術を推すのだというと、その技術ばかりを推すわけで、それではなかなか標準にならない。標準化の人材育成というのは、イノベーションという観点とはちょっと違う人材育成が必要だと思う。この人材は残念ながら日本では非常に少ないし、どうやって育成するか、非常に難しい問題。大学の先生方がもっと標準化の機会に参加されて苦労されると何が問題かよくわかるのではないか。今はほとんど産業界によって行われている。
  • 委員
    現実は無防備なオープンな標準化となっており、標準化はフリーライダーを助けるだけでなかなかうまくいかない。DVDなどは、日本が基礎・開発の特許の9割ぐらいを持っているが、その投資が成果に結びつかない。自分に有利な特許やノウハウを標準にもぐり込ませる、そういうまさにしたたかなマネジメント力が欠けていると、すばらしい先端技術でもなかなか成果に結びつかない。  
    知財も研究成果を特許にするという従来のやり方では駄目。出口製品、あるいはビジネスモデルを競争優位にする、排他的にするためにどういう要素技術、特許が必要かを考えて、その特許を出すための研究を行う、ビジネスモデル全体を競争優位にもっていくために、着手段階から特許戦略を活用していくという時代に来ているのではないか。個別には優秀な特許が1つあっても、なかなか競争には勝てないということからすると、知財戦略自体もやはり出口を見据えてやる、そういうことも含めてしたたかなマネジメント力というのを我々は身につけなければいけない。
  • 委員
    知の統合とは、基本的にはプロデューサー的な人材ということと思う。臨床の先生は患者さんを前にしているだけあって、自分の専門を簡単に飛び越える。実際に医学部出身で工学部の教授をやっている方がいる。そういう研究者を育てるという話があったが、1つのことを深く考えるのと、ある問題意識を持って自分の目的達成に何が必要かと考えるのは、動いている頭の部分が違うので、研究者を育てるというより、プロデューサー的な人材を発掘していくという考え方が必要。
    デファクトスタンダード獲得に際して、例えばEUは、ヨーロッパユニオンとして明確に、アメリカに対抗するような形での施策を出している。日本一国で難しいとなれば、ある程度アジアという枠組でデファクトを作っていくことも必要。
  • 委員
    標準化の中に大学教員の役割の話も出てきたが、問題は、大学教員のミッションの中に入ってないこと。もっと積極的に、産学連携の中の重要なミッションに標準化を入れ込むべき。標準化のプレーヤーとしての学会、大学教員のミッションを明確にし、評価軸の中にも明確に入れていただきたい。知の統合人材について、実は大学の研究者の中にも、知の統合プロデューサー的な才能を持った方はいるが、標準化活動に使われていない。育てるということも重要だが、そういう才能を持った人を標準化にもっていくということが重要。産学連携の非常に重要な役割として、第4期の議論の中には明確に入れていってほしい。
  • 委員
    国家が何を目指しているのかという、日本の国家戦略が必要。例えば太陽光エネルギー。石油など、過去の太陽の遺産はなくなりつつある。太陽光発電、バイオマス。葉緑素産業はどうか。新しい太陽、そういう大きな視点が必要。
    ここに揚げられている循環型社会システム等を考える場合も、日本をベースに考えるのではなく、また、60億人、80億人といった世界全体を相手にするのでもなく、人口13億の中国、11億を超えるインド等、我々が移動可能なところを考えるべき。日本は観光産業をきちんとすべきではないか。10年、20年先を見ると、恐らく中国の方々がたくさん日本に来ている。日本の産業、農業なども違った形になってくる。
    産学連携については、医学の臨床の場合に教員が携わっているように、工学や理学、あるいは文系の社会でもそうした現場を作り、教員がもっと密接に最先端の研究所に出て行き、学生も一緒にやるということが非常に大事な仕組みではないか。
  • 委員
    拠点構想については、モデルケースをきちんと示していかないと、抽象的にすぎる。例えばスーパー特区でみても、仕掛けるのは大学なのか、自治体なのか、あるいは企業なのかによってフレームワークが違ってくる。モデルケースを数例構築する必要がある。
  • 委員
    人材育成の対象は研究者なのか、技術者なのかで大きく変わってくる。
  • 委員
    カーブアウトはオープンイノベーションの本質としてまさにプレーヤーの数をふやしていく重要な仕組み。大企業を中心として、ある意味シーズの宝を持っているところから、カーブアウトという形で戦略的に切り出しプレーヤーとして社会に出していくことはオープンイノベーションのメカニズムとして重要。その際、ファンド以外にも、技術的リスクを一緒に担うパートナーが大事で、大学や国研がその役割を機能するためのインセンティブが必要。他にも休職の仕組みなど、きめ細かいインセンティブをセットで考えるべき。
    ベースキャンプは全体として競争の中で考えられるべき。協調的に競争する場合と、排他的に競争する場合と2つあるが、どちらもこのベースキャンプを使える。全部がオープンではなくて、オープンすべきものと、かなりクローズすべきもの。両方の目的にこのベースキャンプが使えるという勝ちパターンを見せると、企業の方々にはわかりやすい。
  • 委員
    日本が競争力を失った要素は、技術力より、標準化を創出する力や、収益を得る仕組みを構築する人材がいないこと。つまりシーズから出口への方向と、ビジネスのインプリメンテーション双方からの真ん中部分が虚弱な構造になっていることが原因。これは、ベンチャーが生れない国ということとも関わっているという実感がある。標準化とか、インプリメンテーション、収益の仕組み、そういうものを低く見ている文化があるのかもしれないが、結果的にはすっかり収益を他人に持っていかれている。
  • 委員
    重複投資を避けて総力戦で最大の効果を上げるという意味で納得できるが、知財、技術情報、インターフェイス情報、こういったものは企業にとっては利益の根源であり、差別化の重要事項である。こういった協調領域を踏み台として競争領域に上るということはもちろん重要だが、協調領域への貢献、これがどれほど利益があるのか、国益につながるのか。勝ちパターンのモデルを示さなければ産業界への浸透は困難ではないか。
  • 委員
    民間中心の場の創設という部分に魅力を感じるが、これが本当に実現できるものなのか、あるいはうまく利用していけるのか。
    これまでの技術を中心とした開発と違って、出口を目指したときには、阻害している対象を積極的に解決していくという姿勢が必要。制度をリスクと捉えるよりも、推進のための手段として、例えば薬事法をこういうふうに変えていくのだということを明確にすべき。
  • 委員
    大学の産学連携部門は人材養成にも非常に良い場。学と産、あるいは異分野の橋渡しをする場所でもある。ここにもっと良い人材を投入し、人材養成ができれば、研究成果の事業化に最適な場所となる。
  • 委員
    先ほどパラダイム転換を認識しなければいけないということを強調したが、そのために未整備の状態をどのように整備するのか。実はガバナンスの進化の段階から言うと、日本はかなり遅れている。ヨーロッパは、産業を含めた社会が成熟していて、統合的な知恵を担う活動主体が政府以外のところにも育っている。そういう人たちを含めたマルチガバナンスの形態が追求されているが、日本の場合にはそこまで一気にはいかない。まずは支援ネットワークをつくり、役所中心でがんばってもらわねばならない。
    日本の産業社会の中で、成功する例とそうでない例の別れ道は、技術開発に限定した場合であっても、統合する者が明確に設定されているかどうかにかなり依存している。分散型や水平型のメカニズムを利用しようという発想自体は悪くはないが、だれが統合者、統合の責任を負うのかということを決めておかないと、個別技術が開発されただけに終わってしまう。政策評価を担当しているとそういう過去の事例にたくさん出会う。これは民間企業での技術開発でも同じ。
  • 事務局
    ビジネスモデルとセットでの技術戦略が重要だということ、まさしくそのとおり。委員会の第1回目のときに、日本の場合、イノベーションとインベンションが比較的同義に扱われているというのはおかしいというお話を申し上げたが、我々としてはまさにビジネスモデルがあってこその技術であり、いい技術が売れるのではなくて、売れる技術がいい技術だというふうに思っている。出口論を展開しているのもそういう発想。
    標準化については一種独特な世界で進んでいるということもあり、競争と協調にどう組み込んでいくのか、それを担う人材はどういう人材なのかというのは、まさしく我々も考えていかなければいけない。大学、企業の方々、もちろん政府も、標準化に力を入れていかなければいけない。
    ビジネスモデルを競争優位にするためにどういう特許が必要かという観点で特許戦略というのはある。生態系の胆を握るような技術についてどう知財戦略を立てていくのかということをまさしく出口論からやること。
    プロデューサー的人材というのは従来の研究者を育てる環境から育たなくて発掘するべきだというのもそのとおり。育てるのはなかなか難しいかもしれないが、我々としては拠点、ベースキャンプも1つの育成の場にしていきたい。
    大学教員のミッションに、標準化、知の統合、プロデューサー的な機能も入ってないということについては、これは問題意識として次の基本計画の中にも提供していきたい。
    日本全体が向かうべき根本的な方向が見える大きな形が必要という点は、まさしくそのとおり。この点で技術、イノベーションという側面では、産構審の報告書として、基本計画の中に見える形を出していきたい。グローバルな課題、また、中国、インドといったアジアも含めた課題をきちんと捉えていくということも重要と考えている。
    モデルケースを具体的に示すべきという点も、私どもとしては早く打ち立てるべきだと思っており、例えばナノテクの拠点であるとか、補正予算でのがん研究や遺伝子のような大学を中心とした拠点、さらにまた別の拠点、ベースキャンプを軸にモデルケースを作っていきたい。
    人材育成の対象は、研究者か技術者かについても、幅広く、ローテク分野の人材輩出も含めて、さらに検討を深めて書き込んでいきたい。
    カーブアウトをどういった政策メカニズムでサポートしていくのかというのは、非常に重要な課題。議論を深めていきたい。
    日本の競争力について、標準化を創出するという観点の不足、収益の仕組みを構築をする人材の不足、あるいはそういう芽がなかなか少なかったということについては、我々としては何とかしていきたいと思っている。競争のための協調である標準化をしたたかにやっていくという点であり、全体のビジネスモデルをどう構築していくのかということについて議論をさらに深めていきたい。
    インターフェイス情報の公開については、それが競争にどういう貢献をするのか、利益が上がるのかということがあってこそであり、慈善的な協調が大事だから公開するということはあり得ないと思っている。まさしく競争のためであり、その範囲の中で検討すべきと考えている。
    民間中心のETPの話については、今後の課題であり、少し長い目で見る必要があるが、官側だけで考えるのではなくて、民と官で両方でうまく相乗効果をもつことが重要と考えている。
    大学の産学連携部門が人材養成に非常に適しているという点、現在の産学連携の本部である知財本部、また産学連携の拠点を人材養成に使っていくという視点は重要。

以上

 
 
最終更新日:2009年5月27日
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