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総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会廃止措置安全小委員会廃止措置技術評価ワーキンググループ(第1回)-議事録
日時:平成21年4月21日(火)13:30~15:20
場所:経済産業省別館5階第513共用会議室
出席者
主査:
小佐古 敏荘
委員:
金澤 稔、川上 泰、工藤 久明、高木 直行
専門委員:
田中 忠夫
議事概要
- 川崎総合廃止措置専門官
委員の先生がおそろいになられましたので、第1回「廃止措置技術評価ワーキンググループ」を始めさせていただきたいと思います。先日から、経済産業省のセキュリティチェックが厳しくなりまして、そのため、皆様には大変御迷惑をおかけいたしましたことをおわびさせていただきます。まず、当ワーキンググループの主査といたしまして、総合資源エネルギー調査会の運営規程に基づきまして、廃止措置安全小委員会の石榑委員長から御指名をお受けになりました、東京大学の小佐古敏荘様にお願いしております。また、同様に廃止措置小委員会の石榑委員長の指名により、金澤委員、川上委員、工藤委員、高木委員、田中専門委員に御参加いただいております。本日は、このほか説明者といたしまして、日本原子力発電より山内次長と田中課長、東京大学の岡本教授に御出席いただいております。それでは、小佐古主査からごあいさつをお願いいたします。
- 小佐古主査
着席のまま失礼いたします。原子力施設、原子炉の解体につきましては、先には解体届でよろしかったわけですが、やはり規模、そのほかを考えて、届出はよろしくないということで、法改正を伴いまして、解体を許可するという形に変えていただいたということです。こちらの方では、廃止措置に関連した技術評価のワーキングということで、引き続き皆様の御協力を得て、審議を進めさせていただきたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
- 川崎総合廃止措置専門官
ありがとうございました。それでは、小佐古主査、議事進行のほどよろしくお願いいたします。
- 小佐古主査
それでは、議事を進めていきたいと思います。資料確認を事務局からよろしくお願いいたします。
- 川崎総合廃止措置専門官
それでは、お手元の資料について御説明させていただきます。まず、クリップをはずしていただきまして、1枚目が座席表になっております。2枚目が、本日の議事次第で、裏に配付資料一覧を記載させていただいております。3枚目が、当ワーキンググループの委員名簿となってございます。資料1「東海発電所廃止措置実施状況について」。資料2「廃止措置に係る日本原子力学会の検討状況について」。資料3「廃止措置の安全規制に係る民間規格の活用について」。資料4「廃止措置計画に係る技術要件について」。資料4-1「廃止措置計画の認可に係る規制基準に対応する要件整理」。資料4-2「国際基準との比較整理表」。資料4-3「廃止措置計画に係る技術要件について(概要版)」。こちらは資料4-1の概要版となってございます。参考資料1「廃止措置関連法令」。参考資料2「『原子炉施設の解体に係る安全確保の基本的考え方』原子力安全委員会決定」で、指針類になります。参考資料3「原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会報告書『原子力発電施設の技術基準の性能規定化と民間規格の活用に向けて』(平成14年7月22日)」となってございます。そのほか、今回は常備資料といたしまして、印刷物を2部御用意させていただいております。IAEA安全基準WS-R-5の「放射性物質を用いる施設のデコミッショニング」。IAEA安全基準シリーズWS-G-2.1の「原子力発電所と研究炉のデコミッショニング」となってございます。こちらは常備資料ですので、本会議終了後、机の上に残していただきたいと思います。以上でございまして、過不足、抜け落ち等はございませんでしょうか。
- 小佐古主査
よろしゅうございますか。それでは、本日はワーキンググループの初会合でもありますので、議事に入る前に、ワーキンググループの設置目的等について、事務局から御説明をお願いいたします。
- 川崎総合廃止措置専門官
それでは、本ワーキンググループの設置目的について、簡単に御説明させていただきたいと思います。資料につきましては、委員名簿と資料3でございます。委員名簿につきましては、先ほど御紹介させていただきましたとおり、主査は小佐古先生。委員としまして、金澤先生、川上先生、工藤先生、高木先生、田中先生に御参加いただいてございます。では、簡単に本ワーキンググループの方針について御説明させていただきたいと思います。まず「1.はじめに」です。原子力発電施設の技術基準の性能規定化と民間規格の活用につきましては、平成14年7月、参考資料3になりますが、総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子炉安全小委員会においてその基本方針が示されております。これを受けて、原子力安全・保安院では、民間規格を積極的に活用するための取組みが進められてきているところであります。これに対して、廃止措置に係る規制につきましては、原子炉等規制法で廃止措置に関して大きく分けると、廃止措置の計画、廃止措置の実施、廃止措置の終了の3つに分けることができます。このうち、廃止措置の計画につきましては、法令に基づきまして、廃止措置を行おうとする事業者は、まず廃止措置計画を定めて、経済産業大臣の認可を受けなければならないとされております。廃止措置計画の認可の審査におきましては、先ほどの参考資料の原子力安全委員会決定「原子炉施設の解体に係る安全確保の基本的考え方」を参考といたしまして、申請事項ごとに基本的考え方に示された要件を満足しているかを評価した上で、廃止措置計画の認可基準への適合性を判断することとしております。これまで日本原子力発電の東海発電所と日本原子力研究開発機構のふげん発電所の2施設につきまして、廃止措置計画の認可を行ってきております。原子力安全委員会による指針類の基本的考え方に示された要件というのは、必ずしも廃止措置計画の認可基準に対する具体的な仕様として示されているものではなく、今後の廃止措置の本核化を踏まえまして、廃止措置計画の認可基準をより明確にすることが重要であると考えられます。また、廃止措置の実施に係るものにつきましては、規則に廃止措置として行うべき事項が5つ示されております。ただ、こちらの廃止措置の実施につきましては、まだ廃止措置の実績が乏しいことから、今後廃止措置の実績が十分に蓄積された上で、これらの知見が反映された具体的な実施方法が整備されるべきであると考えております。このほか、廃止措置の実施に係るものといたしましては、保安規定を定めて認可を受けることと規定されておりますが、保安規定の審査内規として、具体的な基準は既に示されているものでございます。廃止措置の終了に係るものにつきましては、現在、独立行政法人原子力安全基盤機構におきまして、安全規制支援研究の一環として、廃止措置の終了確認の基準について具体的な検討が実施されているところであります。最後に、本ワーキンググループでの検討内容につきましては、今後、廃止措置の安全規制において民間規格を積極的に活用するに当たり、まず、廃止措置に係る規制基準に対する技術的要件を明確にしてまいりたいと考えております。具体的には、(1)廃止措置に係る法令、指針、国際基準などの位置づけを体系的に整理した上で、(2)廃止措置に係る規制基準に対応する「基本的考え方」に示された要件を整理するとともに、規制基準や基本的考え方に示された項目や国際基準との整合性の確認を行うことで、技術要件を明確にしてまいりたいと思います。この結果を基に、現在改訂作業の行われている学会標準などの民間規格が廃止措置に係る規制基準に相当するものであるとされた場合に、先ほど示しました参考資料3の民間規格の活用方針に示された基本方針に則して、当該規格に関する技術的妥当性の検討を行ってまいりたいと考えてございます。以上でございます。
- 小佐古主査
ありがとうございました。御質問、そのほかございますでしょうか。よろしいですか。また何かございましたら、戻って御質問でも結構ですので、とりあえず「廃止措置の安全規制に係る民間規格の活用について」の説明を伺いました。それでは、早速ですが、議題1に入りたいと思います。「廃止措置の実施状況について」ということでありますが、事務局から、当議題の位置づけについて御説明いただきたいと思います。
- 川崎総合廃止措置専門官
まず、説明をしていただく前に、本報告、議題の位置づけについて、簡単に補足させていただきたいと思います。本件は、先日開催させていただきました廃止措置安全小委員会におきまして、委員の先生から、廃止措置は実態として計画どおりに実施されているのか今後確認する必要があるのではないかといったコメントをいただいたことに関しまして、電気事業者から、廃止措置計画と実際の廃止措置の状況について報告していただくものでございます。今後、廃止措置計画に係る民間規格の活用に当たり、この廃止措置の実施の実態を技術評価に反映されるべきことがあるか否かを確認するために、本ワーキンググループで報告していただくものでございます。以上です。
- 小佐古主査
ありがとうございました。早速ですが、資料1について、日本原子力発電株式会社より、東海発電所の廃止措置の実施状況について、資料説明をよろしくお願いいたします。
- 山内次長
日本原子力発電の山内といいます。資料1に基づきまして「東海発電所廃止措置実施状況について」ということで、先ほど事務局から御紹介がありましたように、2月の小委員会で実施状況の御報告をさせていただいておるんですけれども、先ほどの検証という観点で、再度実施状況をまとめ直してきましたので、御報告いたします。初めての方もいらっしゃるかと思いますので、少し話がダブるかもしれませんが、ざっと概要をお聞きください。まず、2ページ目「東海発電所廃止措置の主要経緯」でございます。東海発電所は、我が国最初の商業発電所ということで、電気出力が16万6,000キロワット、イギリスタイプの黒鉛減速・炭酸ガス冷却炉ということで、国内唯一のプラントになっています。天然ウランを使った原子炉で、昭和41年に営業運転を開始し、平成10年3月31日に、主に経済的な理由ということで、約32年間の営業運転を停止しました。その後、燃料をすべてイギリスに搬出した後、平成13年10月に、当時の原子炉等規制法に基づく原子炉解体届を経済産業省に提出いたしまして、同年12月から廃止措置に着手しました。これは後で紹介しますけれども、その後5年間、解体届けの工程に基づきまして、タービン等の周辺機器の解体を終え、その段階で廃止措置に係る安全規制の法令改正が行われ、廃止措置計画の認可手続きを平成18年に行いまして、平成18年6月に認可を受けております。その後、熱交換器等の解体撤去に着手しまして、現在に至ります。その間も幾つか廃止措置の規制制度だけではなくて、クリアランス物の規制制度についても適用したり、放射性廃棄物でない廃棄物(NR物)の搬出についても、新しい制度に基づいて撤去を進めているところでございます。3ページ目、東海発電所廃止措置の全体工事の流れでございまして、全体工程表を記載しております。平成13年に解体に着手しましたが、原子炉領域については、上のグラフに書いてありますように、約10年間の安全貯蔵をやっておりまして、解体には着手してございません。最初の10年間で、前半の5年間がタービン等の周辺機器の解体撤去を行いまして、後半に比較的大型の熱交換器の解体撤去ということで、現在そのフェーズに入っております。全体の流れでいいますと、下の全体概要にありますように、最初の5年間は原子炉領域以外の比較的小さな機器の解体撤去をタービン等の周りを含めて行いまして、その後、現在着手している比較的大型な熱交換器の解体撤去の工事を進めています。安全貯蔵が終わりますと、いよいよ原子炉領域の解体撤去ということで、下の図にありますように、原子炉本体の解体撤去をやって、最終的には建屋等をすべて撤去して、更地に戻すという計画でございます。5ページ目、制度が変わって何が変わったかということで、一番大きいところが届出制から認可制に移行しておるんですけれども、従来の解体届と今回の廃止措置計画認可申請書の記載ぶりで何が変わったかというところで、少しポンチ絵で示しております。旧解体届に関しましては、最終的に全体を通して廃止措置を最後までどういう計画であるかという青い色の全体計画で示した後、細かい個々の工程の計画に関しては、その都度分割して届け出るようにしていたということで、最初着手しているときには、先行解体(その1)工程と安全貯蔵工程だけを届けで出していました。この内容については、かなり細かい工事作業要領的な計画について、すべて詳細計画の中で記載していたということで、6枚目のパワーポイントにありますように、詳細計画については、かなり細かい、ボリューム的にも非常に多い届出書類になっていたというところであります。廃止措置計画の認可に変更になった後は、むしろ全体計画と全体としての考え方をきれいに整理した形で、本文事項、添付書類事項に分けまして、本文60ページ、添付書類130ページぐらいのボリュームで計画認可申請書を提出してございます。7ページ目では、ここで何が問題であったかという、当時の問題を振り返って評価をしてみます。まず、解体届は平成13年10月に提出しているんですけれども、法律が改正されるまでの約4年間の間に、解体届の変更が8枚目のパワーポイントにありますように、計12回、平均年3回の変更届が必要であったということで、主な変更内容としては、やはり解体の工程が少しでも変わると変更届を出したり、工事方法もかなり具体的な方法まで記載していたということで、現場でこの方法はやはり使えないということで変更すれば、その都度変更が必要になってきたということで、たびたび変更届を提出する必要があったということになっています。そういった状況を踏まえて、平成16年に廃止措置小委員会の方でいろいろ検討していただきまして、9枚目のパワーポイントになりますが、規制上の課題を幾つか提示されてございます。簡単に紹介しますと、届出制というのは、形式要件だけの手続きになりまして、細かい審査を行うような制度ではありません。東海の解体届の場合には、原子力安全委員会の報告などを判断基準としたんですけれども、解体計画そのものを許容する基準が法律上は明確になっていませんでした。東海で実際に何回も出しているんですけれども、解体届の変更に関する手続規定についても、法律上未整備でした。運転を廃止した後、30日以内に廃止措置を講じて報告しろという法律も当時条文であったんですけれども、これは実態的にも不可能な法律の条文でした。廃止措置の保安活動というのは、運転中と違って、解体に伴う放射線の管理や廃棄物管理、労働安全に順次変化していくということで、従来は解体届の場合、運転中の規定がずっと継続していたんですけれども、そこの順次変化していくことに対応するような形の制度設計にはなっていなかったということです。廃止措置の終了時の確認手続きは、当時、廃止届というものが手続き上あったんですけれども、確認をする手続きが法令上は未整備であって、事業者が単にこれも届けで出せばいいというだけのものであったということです。最後、複数の原子炉のうちの1基を廃止する場合の規制の適用関係についても、非常にあいまいな状況でした。ということで、こういった幾つかの当時の課題をどう解決していくかということで検討していただきまして、10枚目のパワーポイントになりますが、課題への対応ということで、いろいろと審議をいただきました。解体届に代えて「廃止措置計画」ということで、これを認可制にして、制度化していただいたということでございます。最後、廃止措置が終わった後、技術上の基準を満たすことをちゃんと国が確認して、終わりも国が確認しますよと。それから、廃止措置計画というのは、廃止措置の全体を見通した措置をきちんと記載するようにということで、細かい工程だけではなくて、方法や廃棄物処分の方法、資金計画や安全性評価なども含めて、総合的に確認できるような制度にしてございます。変更時の手続きに関しても明確にしまして、軽微なものについては、変更認可ではなくて、届出という簡便な手続きでできるように配慮していただきました。11枚目はその続きでございますが、廃止措置期間中、廃止措置の特徴や設備の規模を踏まえて、必要かつ十分な規制を段階的に適用できるようになりました。もっぱら解体に係る工事のための一時的に導入しなければならない設備等々につきましては、運転中は設置許可という手続きをしていたんですけれども、この対象にはしないということにしてございます。一時的な機器については、放出管理、被ばく管理の観点で保安規定で規制しています。保守管理については、運転中は施設定期検査なんですけれども、実施保安活動として保安検査を年に4回以内でやっておりますが、ここで確認するというスキームにしていただいています。保安規定については国が記載事項を明示しまして、変更認可で保安活動体制の確保を確認しています。保安検査の頻度につきましては、上記にありますように年4回以内なんですけれども、これについては工程とか重要性の程度に応じて、柔軟に判断できるように設定していただきました。法律上、運転中は原子炉主任技術者というものが必要なんですけれども、核燃料を搬出した後の廃止措置プラントにおいては、原子炉主任技術者は他の資格要件で代替できるようにということで、ここも段階に応じて変更していただいています。最後ですけれども、品質保証の確立については、保安検査でちゃんと確認するということを明記していただいたということで、かなり今回廃止措置の実態に合わせた制度設計をしていただきました。それに基づいて約2年間、東海発電所でこの制度を適用した状況を簡単に御紹介しますと、経緯としましては、12枚目にありますように、平成17年12月に原子炉等規制法改正法令が施行になりまして、廃止措置計画が認可制に移行されて、平成18年3月に認可申請を行っています。6月に認可を受けまして、それ以降、計画に基づいて廃止措置を現在実施しているところです。では、東海が申請した廃止措置申請書の記載状況と実施状況がどうなのかということで、6枚ほどあるんですけれども、記載状況に応じて細かく書いてありますが、基本的には省令の項目別にすべて記載項目を並べておりますが、基本的にはこの項目どおりに現在進められておりまして、特に大きな支障になっているものはございませんという状況でございます。ちょっと細かいところまで説明していると、時間的に非常に厳しいので、もし質問等がありましたら、お答えしたいと思います。これがずっと項目ごとに廃止措置の対象だったり、14枚目にあるように核燃料物質の管理及び譲渡し、汚染の除去の方法、核燃料物質によって汚染されたものの廃棄の方法、あとは工程。17、18ページに関しては、添付書類の項目になってございまして、本文を補足説明する幾つかの安全評価、被ばく評価も含めた添付書類になっていまして、これについても、特に現在のところ変更する事由もございませんし、特に大きな支障になっていることはないという状況でございます。最後、参考以降、19、20、21ページに、これまでの前回御報告した廃止措置工事の実施状況を一つひとつ工事件名を細かく整理した一覧表を記載してございます。最初の19、20ページの工事項目に関しては、最初の5年間で実施したタービン等の周りの工事がこれだけございまして、一応これも工程的には計画どおりに実施されております。平成18年以降、制度が変わって実施しておるのが21枚目の最後のパワーポイントになりますけれども、熱交換器の解体工事、燃料取扱建屋領域機器解体撤去工事、燃料取替機等解体撤去工事でございますけれども、これは最後の燃料取替機等の解体撤去工事だけが終わりまして、あと残り2つについては、現在も継続中ということで、大きな支障はないというのが現状でございます。私の報告は、以上でございます。
- 小佐古主査
ありがとうございました。御質疑いかがでしょうか。田中委員、どうぞ。
- 田中委員
認可制になった後に変更許可申請とか、あるいは軽微な変更届というのは、どのぐらい行われていらっしゃるんですか。
- 山内次長
廃止措置の変更でございますか。
- 田中委員
はい。
- 山内次長
廃止措置計画については、今まで一度も変更はしてございません。
- 田中委員
わかりました。ありがとうございます。
- 小佐古主査
ほかはいかがでしょうか。川上委員、どうぞ。
- 川上委員
前の届出から認可に変わった。そうすると、今のお話ですと、今の制度というのは、おおむねうまく機能しているという考えですか。何か特別困難なところというのは、今までの御経験で何かおありですか。
- 山内次長
今までというか、実はまだ原子炉本体の撤去工事にかかってございませんので、その段階になって、また少し問題が出てくるかもしれないんですが、今のところは、大きな支障はないというのが実態でございます。もともと東海の実態に合わせて制度設計をしていただいたようなところがございますので、そういう意味では、そこで問題があること自体はちょっとまずいんだろうなと思いながら、我々としては、現場からも特に大きな不満等の声が上がってきていないというのが実態です。
- 小佐古主査
ありがとうございました。ほかはいかがでしょうか。東海の方は、ガス炉であるという点で、これから現れてくる大型の軽水炉とは若干異にしたところもあるかもしれないということですね。よろしゅうございますか。ここら辺で余り問題がないと言われると、言葉に詰まって、次の議論が弾まないところもあることはあるんですが、とりあえずうまく進んでおるということで御報告を受けました。また後に進みますけれども、御質問等がありましたら戻りますので、よろしゅうございますか。それでは、どうもありがとうございました。議題の2番目「廃止措置に係る日本原子力学会の検討状況について」に移りたいと思います。日本原子力学会における廃止措置に係る学会標準の検討状況を資料2について、社団法人日本原子力学会標準委員会基盤・応用技術専門部会廃止措置分科会の主査であります、東京大学の岡本教授から報告をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
- 岡本教授
どうも御紹介ありがとうございました。廃止措置分科会の主査を仰せつかっております東京大学の岡本でございます。資料2に従いまして、現在の検討状況について御説明させていただきたいと思います。まず、この資料を順番に説明する前に、本学会で考えております廃止措置の標準の位置づけというものについて、若干背景等を含めて御説明させていただきたいと思います。大変恐縮ですが、ずっとページをめくっていただいて、最後の紙の17ページになります。これが今回いろいろ私どもで検討を進めております廃止措置計画に関する標準の全体としての位置づけでございます。これはいわゆる三角形で、規制の体系というものをよく示す図で書かれております。一番上が目標で、この場合は法律とか指針関連であるわけですけれども、それらをベースといたしまして、政令・省令、告示などでより具体化されていって、それに対していわゆる政令・省令が性能規定化されている場合に、そのカウンターパートとして、より詳細な技術的な基準について、民間規格において評価をしていく。それらがカウンターパートになっているということで、これが一般的な現在の規制体系の在り方と考えられております。ちなみに17ページの図とほぼ一緒の図が、参考資料3原子炉安全小委員会の民間規格の活用に向けての6ページにあります。図3-1規制法令・指針体系の階層化ということで、いわゆるレベル1の目標から、レベル2の機能要求、レベル3が性能水準要求、レベル4が容認可能な実施方法ということで、ちょうど告示501等の例で書かれてございますけれども、このような規制の体系化の中で、今回私どもが策定しようとしている規格標準は、まさに告示501、レベル4に対応するような民間規格というものを考えているという状況でございます。それに対して、レベル2、レベル3の性能水準要求はどういうものがあるかということで、釈迦に説法でございますけれども、せっかく参考資料1で関連の法令がございますので、そちらの方で振り返らせていただきたいと思います。レベル2、レベル3に対応します機能要求、性能要求が、参考資料1の廃止措置関連法令の中の四角で囲いました読み替え後のところにあります。その中の具体的なものが、2枚目の十九条の九廃止措置計画の認可の基準のところで、技術的な要求基準事項というものが明確に記載されています。ただし、ここにありますように、性能規定化されているということになってございます。そのほか関連する規則の条文といたしましては、前のページにある第十九条の六で廃止措置計画の認可の申請で廃止措置計画を定めて提出をしなければならないということで、具体的に何を記載しなければならないかということが一~九項目まであります。それから、先ほども原電さんからの御紹介にもありましたけれども添付書類ということで、2項にありますような一~十までの添付書類を提出するということになっております。私どもの標準というのは、先ほどありました十九条の九に対応する認可の技術的な基準に対して、それをより具体化して示す。技術的な要求事項はどういうものがあるかということを考えようということでつくっているという位置づけでございます。資料2の17ページに戻っていただきまして、今のような全体の規制体系の中で、国の方でいろいろ考えられている中で、今回、私どもの方が準備をしようということで改訂を進めておりますものが、そこにありますように赤で囲っております「廃止措置の計画」に対応するところでございます。廃止措置というのは、計画だけではございませんで、具体的に廃止措置を安全に実施する、最終的には廃止措置を終了するところまで持っていくことになるわけですけれども、それらの各段階においての考え方、規制の具体的な技術的要求事項、基準といったものは、順次この三角形の中で役割分担をしながら整備していくことになってございますが、具体的な廃止措置の実施であるとか、耐震、防火対策といったものは、今後具体的に整備をしていくという計画になってございます。今回、御紹介いたしますのは、その中でも、まず廃止措置の計画。先ほどありました法律に対応して、技術的要求事項を具体化するものをつくり上げるということでございます。先ほど原電さんからの御紹介もありましたが、2005年に法律が改正されまして、廃止措置の計画書を提出する認可事項になってございます。実はそのときに、手元に一部しか持ってきていないんですけれども、学会の方では、原子力施設の廃止措置の計画と実施2006というものを2006年に廃止措置の標準として策定してございます。こちらにありますのは、計画だけではなくて、実施も含めて、いわゆる廃止措置の終了以外の部分ですね。具体的に廃止措置をどう計画して、どういうふうに実施していけばいいかということに関しての標準を法律の改正に合わせて考えていかなくてはいけないのではないかと考えまして、まとめたものが出版されてございます。今回、その三角形にありますように、そのうちの計画の部分を抜き出して、より明確化しようということで作業を行ってきているというのが現状でございます。それらの全体的な流れについては、18ページに流れが書いてございます。最初につくりましたのは研究用原子炉でございますけれども、これは既に廃止になってございます。2006年の廃止措置の計画と実施を出版してございまして、その中から計画の部分だけをまず抜き出して、それから具体的に実施、耐震等も含めて、これらを今後整備していくということで、工程表が組まれてございます。具体的な発電所の廃止措置に関しては、東海、ふげん、浜岡等もございますけれども、そういう廃止措置が今後どんどん増えていく。19ページには、今後10年、20年となるに従って、どんどん軽水炉の廃止措置が増えていくということが記載されているわけでございますが、それらを受けて廃止措置の計画の部分を明確化しようというのが今回の我々の目標になります。ただいま背景について御紹介いたしましたが、そのような格好で、今回我々が具体的に2006年につくりました標準をどのように改訂していこうとしているかについて、資料2の2ページに戻らせていただいて、簡単に説明させていただきたいと思っております。そこに先行例を記載してございますけれども、先ほどお話のありました東海発電所のほかに、ふげん発電所、そのほかにさまざまな試験研究炉が既に法律の変更に合わせて廃止措置計画書を提出して、認可を受けてございます。このうちの今回発電用ということで考えてみますと、東海発電所とふげん発電所の2つの先行例で既に認可されているものがございますので、これらの認可された申請書を踏まえて、この2006年につくりました技術基準をよりブラッシュアップするとともに、今後の廃止措置の標準につなげていこうということで、改訂をスタートいたしてございます。3ページ目、そのような背景の下で、どういうふうに学会標準を変えていこうかということでございます。基本的には、先ほどから三角形の体系化の話を申し上げてございますけれども、廃止措置の計画をどのように立案すれば、技術的基準もしくは基本的考え方の留意点に適合するかということを明確にしようと。いわゆる技術的な内容についてしっかり記載しようということで、検討を行ってございます。最低限計画しなければならないことは何か。つまり、技術的に安全を担保するために必ず記載すべき事項、もしくは計画しておくことが望ましいことは何か。どの程度深く計画しなくてはいけないかといったことをディスカッションの上で明らかにして、その上で、それらを反映する技術的基準になるようにこの標準を作成していっているという状況でございます。具体的にいろいろ細かい話がございますが、3番目は東海炉とふげん炉の申請書を見たときに、内容は問題ないんですけれども、若干記載方法が違っていたということがあって、それらを技術的にどう考えていけばいいかというディスカッションもしてございますが、細かいので4、5ページは省略させていただきたいと思います。基本的には解体工事の書いてある場所が違っているんですけれども、それらは技術的に見るとどちらも問題ないと考えてございます。そういうことを受けて、6ページ、改訂の方針では、関連の法令、要求事項の関連を明確にして、法令等の要求に対して漏れや抜けが発生しない。つまりこの法令等に対して、必要十分であるようなものは何かということを明確にしたいということでございます。(2)は、先ほどから申し上げていますが、2006年版は計画、実施が2つ入っていたんですけれども、実施の部分を後回しにしまして、計画の部分を明確にしようということで記載してございます。(3)(4)は、先ほど申し上げましたような具体的な記載事項を明確化しようということを書いてございます。具体的な中身については、まだ現在標準委員会等で審議中でございますが、ドラフト版というものがある程度でき上がっておりまして、その構成について若干御紹介させていただきたいと思います。7ページでございます。第1章 適用範囲。第2章 定義。ここまでは普通の標準のフォーマットでございます。第3章 廃止措置の基本的考え方。廃止措置の考え方の概略についてまとめました。第4章 実用発電用原子炉等の廃止措置の計画。4章の中で具体的な技術的な要求事項、それに対して技術的な評価についての内容をまとめてございます。4章は「実用発電用原子炉等」と書いてございますが、こちら側がいわゆる経産省の法令の下になるものでございまして、実用発電用原子炉、発電を行う研究用のふげん、もんじゅ等の原子炉の廃止措置の計画に対してのものをまとめてございます。第5章 試験研究炉及び核燃料物質取扱施設等の廃止措置の計画。試験研究炉は発電用原子炉等に比べまして、非常にインベントリーのけたが場合によっては5けたも6けたも少ないということもございますので、同等に記載すると非常にややこしくなる。また、こちらは文科省の法律をベースにしてございますので、それらの対応づけが不明確になるということ、それから核燃料物質取扱施設等もいわゆるサイクル施設でございますが、若干インベントリーとか取り扱っている核種等が実用発電用原子炉等と異なるということから、5章は別立てという格好で分けてございます。今回、中心に議論をいたしましたのが、この4章の実用発電用原子炉等で、これは先ほど御紹介いたしました法律の性能要求に対して、具体的な技術的評価、技術的要求を明確化したものの部分となります。8ページに「適用範囲」という、各章の具体的な内容を少しずつ書いてございます。一応、この標準自体の適用範囲は、すべての原子力施設でございますが、上の目次にありますように、4章は発電用原子炉と発電の用に供する研究段階炉、5章はそれ以外と分けてございまして、基本的には4章を中心に議論している。つまり、発電用原子炉を中心に議論しているということでございます。標準の範囲外というのは明確化してございまして、廃棄物処分の方法、クリアランス、サイト解放に関しては、まだ今後の議論、特にクリアランスは別の標準がございますので、今回のこの標準の範囲外にしてございます。9ページは定義でございますが、これは省略させていただきます。具体的な言葉の定義、用語の定義でございます。10ページは、基本的考え方でございます。こちらも廃止措置の行為、留意点、安全確保の考え方に関する概要の部分をまとめてございます。行為に関しましては、先ほどからの繰り返しになりますが、実用発電用原子炉と試験研究炉等を分けて考えるとともに、廃止措置の留意点として、概要をここの部分で示しています。具体的に技術的な要件が書いてございますのは、11ページ以降でございます。ここには、実は先ほどありました規則の方の廃止措置計画書に書かねばならないことのページに従って書いてございます。具体的な技術的要求事項に関するもの以外の部分もわかりやすくするために、例えば廃止措置対象施設を明示するための事項を記載しなければいけないということも書いてございますが、基本的には、この標準は技術的要求事項を規定するものでございますので、4.4章の廃止措置の方法、4.5章の廃止措置の工程、4.6その他の資料の中の一部がこの技術的要求事項を明確に規定したものとなってございます。12ページは、廃止措置の方法でございます。ここら辺に書いてある項目は、規則の方に書かれているままでございますが、4.4.2であれば、解体の対象となる施設及びその解体の方法の具体的なやり方、技術的な内容について規定しています。それから、次が核燃料物質の管理及び譲渡し、核燃料物質による汚染の除去、廃棄という格好で、この廃止措置の方法の中が具体的に技術的な要求事項を記載しています。ここで先ほどから繰り返しになりますが、法令の要求する順序に従って記載しているのは、計画に漏れや抜けが発生しないようにということと、見やすいようにということでございまして、若干そういう意味では、技術的要求事項と記載事項が混在しているようなことになっているかもしれません。4.5章が廃止措置の工程を記載してございます。添付書類、その他の資料に関しましても、技術的要求事項に関連しますのが、4.6.3放射線被ばくの管理、4.6.4事故の種類、程度、影響等、4.6.5汚染の分布と評価方法、4.6.6機能を維持すべき施設及びその性能並びに性能を維持すべき期間といったようなものが、この技術的な要求を満足するために必要なものということで、それに関する技術的要求事項を明確に記載することにしてございます。5章以降は、発電用原子炉ではない試験研究炉及び核燃料物質取扱施設等でございますが、基本的には発電炉と同様なものになってございます。15ページが、附属書A~Yでございます。附属書といいますのは、標準の範囲外、附属書(参考)というものが付いてございますが、附属書B~Yが参考でございまして、標準の範囲外でございます。基本的考え方や安全確保対策等に係る解説的なもの、具体的な被ばく評価の方法であるとか、計算の方法であるとか、そういった具体的な技術的な評価の方法等を附属書として記載しているものでございます。なお、*(コメ印)にあります5章に係る施設別一覧表を「規定」としていますが、これは発電用と直接は関係ないものでございますので、省略させていただきます。最後にスケジュールでございますが、標準委員会で書面投票の決議が4月15日に行われておりまして、これから決議投票を行う予定にはしてございます。公衆審査を7月ぐらいに予定しておりまして、今の予定でいくと、秋には標準が策定できるのではないかという予想でございます。ただし、この決議投票で否決されたりいたしますと、どんどん後ろになっていくという状況にございます。17、18ページは、先ほど説明させていただきました。この標準の中で一番重要なものは、実は20ページでございます。標準というのは、技術の進歩、知見の蓄積等によって、どんどん最新のものに改訂していくことが必要になってまいります。この廃止措置の計画につきましても、それは非常に重要な位置づけになっておりまして、今回、この廃止措置の計画と実施の2006年版の標準を具体的に認可された認可申請書に基づいて課題を摘出して、改訂していくというのが、いわゆるPDCAの一環でございますけれども、今回策定を予定しております廃止措置計画につきましても、今後このPDCAを回しながら、より安全で技術的に満足のいくものに改訂を続けていく予定でございます。ちなみに、原子力学会の規定で、5年に1回必ず改訂の必要性があるかどうかということについて評価をしなくてはいけないということになってございまして、ほとんどの標準は5年に1度改訂が義務づけられているという格好になってございます。以上、御紹介してまいりましたが、現在原子力学会で策定中の標準につきましては、廃止措置の全体の体系、規制の体制の中で、いわゆる技術的要求事項に対する技術的な基準を目標として策定しているものである。一応、今のところ秋を目標に公衆審査を踏まえて策定の予定であるということで御紹介させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
- 小佐古主査
御質疑いかがでしょうか。田中委員、どうぞ。
- 田中委員
3つほど教えていただきたいと思います。1つ目は、原電さんの計画の申請と認可が2006年に行われて、現状の廃止措置の計画と実施の標準もやはり同じ2006年ということで、原電さんの申請と認可のやりとりというのは、現状版には反映されていると考えてよろしいんでしょうか。
- 岡本教授
それがちょうどタイミングがほぼ一緒でございまして、原電さんが作成されるときにこの標準をかなり参考にされたとは伺っておりますけれども、保安院さんの審査の過程では、この標準は参考にはされてございませんので、この標準とは独立に認可を受けております。そういった意味で今回改訂をしようというのは、東海炉さん、ふげんの認可の実績がございますので、それらをフィードバックしようということが1つのきっかけになってございます。
- 田中委員
ありがとうございます。それから、まず今回は、計画についてとりまとめた後に、実施についてもとりまとめるというお話で、最終的には2分冊構成というお話があったんですけれども、検討は連続的にやって、実際に公開・出版するときには2分冊をとるというお考えでよろしいんでしょうか。
- 岡本教授
もともとが計画と実施ということで1冊になっていたんですけれども、その中でまずは計画を抜き出して出版する。先に計画だけ出版させていただいて、1年後を目標としておりますけれども、来年の今時分に実施の方の出版にこぎつけられたらいいなということで検討を開始する予定でございます。
- 田中委員
ありがとうございます。あともう一点。4章と5章で、5章の方が核燃料取扱施設と試験研究炉を合わせているんですけれども、これは実際に申請を出すに当たって、かなり研究炉と核燃取扱炉では違うのではないかという気がするんですが、この辺は実際のこれから廃止措置を計画されている施設等から何か問題点とかはなかったんでしょうか。
- 岡本教授
御指摘のとおりでございます。実は2006のときは、すべて発電用原子炉から、サイクル施設から、研究用原子炉まですべて含まれておりまして、その考え方が非常に違いますので、それらを評価するために、実はこのような星取表を○×(丸バツ))で各章に対して、試験研究炉は考えなくてはいけないとか、実は使用施設まで含んでおりまして、非常に微量の使用施設の場合は考えなくていいとか、そういう○×(丸バツ)の星取表をつくってございます。この5章に関しましては、そういう意味で星取表を継続する。ただし、4章はその中から星取表だと非常にわかりにくいので、実用発電用だけを取り出して考えたというものでございます。
- 田中委員
ありがとうございました。
- 小佐古主査
そのほかいかがでしょうか。工藤委員、どうぞ。
- 工藤委員
恐れ入ります。丁寧な御説明ありがとうございました。私の理解が正しくないのかもしれませんが、今の田中先生からの質問の2個目と関連するのですが、2009年に廃止措置の計画というものが施行されたならば、2006というのはリプレイスされるんですか。
- 岡本教授
2006のうちの計画に関する部分だけが廃止になります。部分的に廃止になります。
- 工藤委員
2006の計画と実施のうち、計画の部分だけWithdrawされて、2009年の計画が生きる。
- 岡本教授
左様でございます。
- 工藤委員
予想では、その1年後ぐらいの2010年ぐらいに、後半の廃止措置の実施というところがエンフォースされると、2006の後半もWithdrawという手順ですか。
- 岡本教授
左様でございます。本来は同時にやるのがよろしいんですけれども、ちょっとマンパワーとかディスカッション等の都合で1年間ずれて存在するということになります。
- 工藤委員
わかりました。手続き論で失礼しました。どうもありがとうございます。
- 小佐古主査
そのほかいかがでしょうか。よろしいですか。ありがとうございました。それでは、本日の審議事項になります議題の3番目「廃止措置に係る要件の整理」に移りたいと思います。今後、民間規格の活用のため、技術評価を実施するに当たって、事務局におかれましては、規制体系の整理等、廃止措置に関わる規制基準の要件の整理及び国際基準との比較検討を行っていただいております。この検討結果を資料4、4-1、4-2、4-3について、事務局及びJNESから報告いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
- 川崎総合廃止措置専門官
それでは「廃止措置計画に係る技術要件について」ということで、当課及びJNESから報告させていただきたいと思います。まず、この整理の目的ですが、昨今原子力学会におきまして、廃止措置の計画について、学会標準の改訂作業が行われていることを受け、現状の廃止措置計画の認可に当たって審査すべき事項につきまして、法令及び指針類に示されている要件について整理するとともに、IAEAが策定いたしております安全基準文書とも比較を行いまして、廃止措置計画に係る技術要件というものを明確にする目的でこの資料を作成しております。ページをめくっていただきまして、まず比較の検討の方針と内容です。この検討では、廃止措置に係る法令、指針類、民間規格、基準類等の位置づけを体系的に整理を行いまして、廃止措置計画の認可に係る規制基準に対応する「基本的考え方」に示された要件を整理するとともに、これらの要件を国際基準と比較・検討を行いまして、廃止措置計画の認可に係る技術要件を明確にすることで、廃止措置に係る民間規格に必要となる要件を選定するために、この資料をまとめてございます。国際基準との比較・検討に当たりましては、省令に示された廃止措置計画の認可の申請事項を基本といたしまして、申請事項、添付書類、認可事項のキーワードを概念としてまとめまして、この項目を基準に省令と指針、安全要件WS-R-5、安全指針WS-G-2.1、一応こちらはWS-G-5.1、5.2を含めて検討してございますが、一覧にとりまとめてございます。まず、法令、指針類、民間規格などの基準類の位置づけの体系的な整理について御説明させていただきたいと思います。こちらの方は、まず参考資料3、原子力安全・保安部会原子力安全小委員会の報告書によりますと、規制の体系は、先ほど岡本先生から説明がありましたが、この資料の6ページの図3-1の様に体系を整理することができるとされてございます。この体系整理を参考といたしまして、廃止措置に係る規制体系について整理した結果を資料4-1の一番後ろのページのようにまとめてございます。この結果、まず原子炉規制法の廃止措置の規制基準としては、廃止措置の計画、廃止措置の実施、廃止措置の終了と大きく3つに分けられると先ほど説明したとおりですが、こちらの方にそれぞれ規制基準が示されております。このうち、廃止措置の計画につきましては、技術基準として認可基準が示されております。廃止措置の実施につきましては、技術基準ではない規制基準として、講ずるべき措置として5つの項目が示されてございます。廃止措置の終了確認につきましては、廃止措置の終了確認基準として、技術基準が示されてございます。一方で、こちらの省令がレベル1、レベル2に相当するものになります。このレベル1、レベル2というものについて、簡単に御説明させていただきます。レベル1は目標と言われまして、これらの規制が達成しようとする目標となってございます。レベル2は機能要求と言われまして、目標を達成するために施設が求められる機能を定めたものと定義づけられてございます。続いて、レベル3、レベル4です。レベル3は性能水準要求と言われまして、機能要求項目ごとにその目的を実現するために特定された要求と位置づけられております。レベル4は容認可能な実施方法と言われまして、性能水準要求への適合性を実証し、確認し、あるいは性能水準要求を満足するための具体的な方法や技術手段として定義づけられてございます。こちらの細かい説明につきましては、参考資料3の5ページに記載されておりますので、御参考ください。また資料4に戻りまして、まず、廃止措置の計画に相当するものにつきましては、性能水準要求が示された民間規格というものが望まれてございます。廃止措置の実施につきましては、現状では実績が乏しく、廃止措置として講ずるべき措置の実施に関して、具体的、統一的な仕様として規定化することは困難ということから、今後、廃止措置の実績を踏まえた上で整備されるべきと考えてございます。廃止措置の終了につきましては、先ほど説明させていただきましたとおり、今後整備される基準として位置づけられておりまして、安全規制支援研究において検討が実施されているところでございます。今、説明させていただきましたことが、いわゆる国内の法令の位置づけでございます。続いて、廃止措置に係るIAEAの基準の体系について整理したものが図の右側になります。こちらの方は、頂点に安全原則SF-1がございまして、この下に安全要件、更にその下に安全指針と体系づけられます。このうち、WS-R-2というものとWS-R-5というものがございますが、このWS-R-2につきましては、廃止に係る部分はWS-R-5に統合されてございます。安全指針としましては、WS-G-2.1(発電炉・研究炉廃止)の安全指針、WS-R-5の下部の指針として、WS-G-5.1、WS-G-5.2というものがございますが、5.1につきましてはサイト解放の基準でございまして、今回の検討対象からは除外してございます。以上が廃止措置に係る規制基準の体系的な整備の結果です。原子炉規制法は、先ほども御説明させていただきましたとおり、レベル1の目標に相当し、省令はレベル2の機能要求に相当するものと考えられます。また、IAEAの廃止措置の安全要求は、WS-R-5と安全指針WS-G-2.1は、レベル3にほぼ相当する。ただし、WS-R-5につきましては、レベル1及び2に相当しており、安全指針WS-G-2.1には、一部レベル4の内容も含まれてございます。このことから、廃止措置の計画に係る基準としてはレベル3、更に廃止措置の実施に係る基準といたしましてはレベル4に相当するものが必要となると整理してございます。続いて、廃止措置計画の認可に係る規制基準に対応する要件の整理でございますが、省令に示されました廃止措置計画の申請事項ごとに対応する指針に示された要件を整理するとともに、廃止措置計画の認可基準の項目ごとに対応する申請事項を整理してございます。こちらの方は、資料4-1になります。今後、技術評価等を行う上で、それぞれの規制基準に対応する要求事項は何かということを明らかにするために、この資料をまとめてございます。まず、資料4-1の構成ですが、「2.廃止措置計画の認可に係る規制基準に対応する要件の整理」といたしまして、申請事項に対応する指針に示された要件をまとめてございます。この結果、大きく分けると、申請事項というものには、廃止措置に関する事業者の事実関係を記載するのみで、具体的な要件はないものと、指針に要件が示されているものに分けることができます。こちらの方に申請事項ごとに指針に示された要件をまとめてございます。ただし、今回この資料の中では、事項ごとに指針の該当する部分につきまして、前広に記入してございますので、今後の審議の中で不要なものを御審議いただければと考えてございます。続いて、11ページになりますが、廃止措置計画の認可の基準に対応する申請事項の整理を行ってございます。こちらは廃止措置計画の認可の技術基準に対して、申請項目は何が対応しているのかというものをまとめてございます。廃止措置計画の認可には4つの基準が示されてございますが、このうち第1号になりますが、こちらは廃止措置計画に係る原子炉の炉心から使用済燃料が取り出されていることとされており、この項目自体が具体的な仕様として規定されており、炉心から燃料が取り出されたという事実を証明することにより、当該規定に適合することから、具体的な要件というものは存在しません。続いて、第2号になりますが、核燃料の管理及び譲り渡しが適切なものであることですが、こちらにつきましては、適切なものということについての具体的な仕様は示されておりませんが、実質的には廃止措置終了までに適切な者に譲り渡すことが明確に示されていれば、当該規定に適合することとなります。したがって、具体的な仕様として示すべき基準というものは、第3号と第4号の核燃料物質または核燃料物質によって汚染されたものの管理、処理及び廃棄が適切なものであることと、廃止措置の実施が核燃料物質もしくは核燃料物質によって汚染されたもの、または原子炉による災害の防止上適切なものであることの2つについて、具体的な仕様が示される必要があるとしてまとめてございます。以上が廃止措置計画の認可に係る規制基準に対応する要件の整理結果でございます。続いて、国際基準との比較につきましてですが、こちらはJNESの井口上席研究員から説明させていただきたいと思います。
- 井口上席研究員
原子力安全基盤機構の井口でございます。国際基準との比較ということで、補足説明をさせていただきます。資料4-3を主に御説明させていただきます。補足的に資料4-2を参照したいと思います。まず、国際基準の要件の整理に当たってわかりやすくするために、概念整理ということをしております。省令の廃止措置として行うべき事項としまして、ここにあるようなキーワード、申請事項におけるキーワード、認可の基準におけるキーワードということで抽出いたしております。その結果、規則から抽出されるキーワードとしては、10項目ほどございます。そのほかに整理の都合といいますか、IAEAの基準を見てみますと、基本的な考え方とか全般、その他ということで3項目を追加しまして、2ページの右下にありますように、13項目のキーワードを概念として整理を行ったということでございます。3ページでございますが、先ほど省令と安全委員会の指針、基本的考え方の整理の表の御説明がありましたけれども、これも含めて、ここに概念がどうつながるかということで示したものでございます。この安全委員会の基本的考え方は、省令の要件の補足的な判断基準といった形で見ることができます。明らかに技術的な要件のほかに、事実関係とか資金といった事項もございますし、今回の範囲外でございます終了確認といった項目も基本的考え方に入るということでございます。4ページに、省令とIAEA要件(WS-R-5)との比較ということで示してあります。この上にIAEAの安全原則SF-1というものがありますが、これは安全確保の基本的考え方に記載されておりますけれども、廃止措置に関する具体的な内容はございません。この安全原則に基づいて、WS-R-5の要件ができているわけでございますが、この目次のレベルで見ますと、政策レベルの方針とか省令の要件レベルについての全般的な内容が記載されているということでございます。中をブレークダウンしてまいりますと、個々の概念に一括するような事項がございますが、これは後ほど一覧表の方で少し補足したいと思います。5ページは、省令とIAEA指針(WS-G-2.1+5.1、5.2)との比較をしております。これを見ていきますと、大体9つの概念の項目レベルで安全指針と対応しておりまして、そのほかに範囲外の事項、あるいは我が国では法令化されていない事項というものも幾つかございます。いずれにしても、規則に定められた要件が網羅されておりまして、むしろより詳細な技術要件となっていると考えられます。これは6ページを見ていただければわかりますように、安全委員会の基本的考え方、指針とIAEA指針(WS-G-2.1)の比較でございますが、これは同様でございまして、この場合は主に技術的な要件として6件がWS-G-2.1と符合しているということで、いずれにしても、より詳細な技術的要件になっているという形になっております。ちょっと長いですが、資料4-2を補足的に御説明したいと思います。概念として、1番から13番の順番に法律及び規則、基本的考え方、要件(WS-R-5)、指針(WS-G-2.1)ということで、横並びに整理したものでございます。1ページ目は全般的な話で、これは文章の目的とか範囲、定義といったものが書かれています。先ほどもありましたWS-G-2.1は、その研究炉も範囲としているというところは、ちょっと異なります。WS-R-5につきましては、サイクル施設も含めた廃止措置全般の要件でございます。2ページ目は基本的な考え方ということで、それぞれ廃止措置として行うべき事項、安全確保上の基本的な考え方、方針といったものが記載されているかと思います。全般を横目で見ていきますと、我が国の制度とIAEAの安全基準の考え方のレベルに乖離はないと考えられますが、この中に下線で示した部分につきましては、比較の結果、我が国の法律、規則、基本的考え方に比べて、もう少し詳しい要件が内容として示されているということでございます。例えば3ページの一番下に、WS-G-2.1の3.4に「様々なデコミッショニング選択肢の評価の際の広範囲の課題の考慮」ということがありまして、これにつきましては、例えば法律とか規則との適合性ですとか、運転履歴を見ましょうとか、安全評価についても考慮しましょう。それにつきましては、時間的な変化についてもちゃんと考慮するという、かなり詳しい内容が要件として記載されているということがございます。4ページは、基本的考え方の続きなんですけれども、日本では必ずしも制度化されていない、法令化されていないという事項で、何が書いてあるかといいますと、新規施設への廃止措置の配慮ということで、新規施設をつくるときにも廃止措置計画をつくったり、廃止措置の配慮をするという要件があります。この部分は、今回の目的からは適用範囲外と考えております。5ページは、事実関係ということで整理をさせていただいております。事業者が申請する際の事実関係、あるいは必要な手続計画について記載されているものでございます。詳細化されている部分としましては、WS-R-5の5.9とか、5.11といったところ。職員の維持とか運転中の記録というものです。こちらはかなり詳細に記載されていると考えられます。6ページも事実関係の続きということでございますが、ここには建設及び創業時の廃止措置計画についてということで、デコミッショニング計画書をそういうときにもつくるといったところで要件が記載されていますが、ここについては今回の範囲外と考えております。7ページ以降が、より技術的要件として書かれている部分かと思います。核燃料等の措置ということで、IAEAのWS-R-5の要件では、核燃料につきましては、廃止措置活用ではないとされてはいますけれども、WS-G-2.1の方では、ある程度具体的な要件ということで示されているということでございます。我が国では、燃料があるうちから廃止措置計画を立案して、その評価をするといった制度になっておりますので、2.1に対応したようなイメージのなっているかと思います。いずれにしても、2.1のところはある程度詳細な要件が示されております。5番の汚染評価でございますが、いずれも汚染評価の重要性が示されていると考えられます。WS-G-2.1の方は、かなり細かい記述が見られます。8ページが除染・解体で、これも廃止措置のメインになるところかと思います。本項目は、次の7.放射性廃棄物、8.安全評価・安全確保、11.体制・品質保証といったところと非常に重なる部分がございますが、それに関連する事項も書かれております。WS-R-5で少し詳しく書かれているというのは、例えば8.6のところで、新規あるいは確かめられていない手法を用いる際の取扱いといったようなことは正当化の解析をすべきではないかといったようなことが書かれているという状況であります。7番が放射性廃棄物ということで、これにつきましては、いずれも廃棄物の最小化の原則あるいは最適化、区分管理といった重要性が示されております。WS-G-2.1の下線部分にありますような詳細な内容というところですが、例えば7.25デコミッショニングに伴い発生する廃棄物を管理するに当たり考慮すべき項目といったことで、廃棄物の量や種類、特性、ここには非放射性危険物質の話も実は出ております。それから、廃棄物のリサイクルといったことが記載されているということでございます。9ページの一番下は、輸送に関する話でございますが、これは範囲外と考えております。8番がかなり重要な安全評価・安全確保といった項目で、いわゆる事前の安全評価、実施時の安全確保ということを含めてまとめております。ここには放射線に関する安全だけではなくて、非放射線学的な安全といったことも範囲と明示されているところでございます。安全評価につきましては、11ページの一番下にWS-G-5.2という記事がありますが、放射性物質を用いる施設のデコミッショニングのための安全評価という別の指針がございまして、これにかなり詳細な規定があります。要するに、手法としてどういうやり方をするかということでありますが、これを参照することになるかと思います。いずれにしても、WS-G-2.1の下線部分がかなり詳細な要件になっていると考えられます。9番は施設の維持管理です。これはちょっと特徴的なところがありまして、WS-R-5ですと遅延解体といった中で施設の維持といったところで、ちょっと我々の考える施設の維持管理とは異なった概念で整理されているところでございます。我が国の場合は、施設の維持管理というのを非常に重要視していると考えられますけれども、いずれにしても、この部分で読めるのではないかなと思います。13ページ、10番が資金ということで、IAEAの安全基準では、資金の見積りと調達計画の要件がかなり詳細に記載されているということであります。日本の場合と違いまして、海外では実際に廃止措置を遂行するために資金管理を非常に重要視されているということが反映されているのではないかと考えられます。11番が体制・品質保証ということで、これもどれも重要な項目として取り上げられているかと思います。WS-G-2.1の下線部分がある程度詳細な要件になっているかと思います。15ページが終了確認ということで、これについては範囲外ということでありますけれども、IAEAの安全指針の方では、15ページの真ん中ら辺にありますように、WS-G-5.1行為の終了に際しての規制管理からのサイトの解放といった指針が既に発行されておりますので、これが詳細な規定として位置づけられるんだろうと考えられます。最後、その他のところは、WS-G-2.1で緊急時計画、物理的防護、核物質防護、保障措置といった項目がありますけれども、これは日本でも当然考慮されているところでございますが、今回の適用範囲外と考えられます。以上、結論を申し上げますと、資料4の4ページの検討結果になるかと思います。今後、廃止措置に係る規制基準に対して必要となるのは、レベル3「性能水準要求」及びレベル4「容認可能な実施方法(具体的な仕様)」であると考えられます。原子力安全委員会の「基本的考え方」につきましては、省令の要件の補足的な判断基準と考えられますが、申請事項のうち本文の五~八、添付書類の三~六、八~九に対応した内容が示されております。また、廃止措置計画の認可基準につきましては、それぞれの認可基準に対応する申請事項については「基本的考え方」に示された要件を補強し、更に詳細化したものが求められるかと思います。一方、IAEAの安全基準ですが、先ほどのWS-R-5、WS-G-2.1、5.1、5.2につきましては、法令及び指針類を合わせて考えれば、今回の検討おける廃止措置申請書の技術要件が概念レベルで網羅されていると考えられます。ただし、お示ししましたように、必要となる要件以外の事項も含まれているかと思います。また、省令及び「基本的考え方」で合わせて示される要件と記載レベルが合致する項目もございますけれども、より詳細化した内容が含まれている部分もございます。したがいまして、民間規格に必要とされる記載内容としましては、IAEAの要件及び指針において、より詳細に記載されている部分につきましても、要件として満たしていることが必要と考えられます。説明は以上でございます。
- 小佐古主査
ありがとうございました。全般の部分の分析、あるいは後半のIAEAのリクワイメントとガイドですけれども、大変手数がかかったと思います。どうもありがとうございました。IAEAの方は、必ずしも我が国の基準の体系に合致するわけではありませんけれども、なかなか専門家が長い間かけて議論しているものですから、少なくともここに盛られている事項は上手にこなす必要があるという意味で、この種の分析というのは大変意義があると思います。それでは、御質問あるいは御意見はいかがでしょうか。まだ御意見を伺っていない金澤委員、いかがでしょうか。
- 金澤委員
1~13のその他まで項目があるんですが、この中には工程という項目はなかったんでしょうか。というのは、これから日本の場合ですと、今のところ安全貯蔵期間を入れた標準工程がオーソライズされているんですが、既にアメリカには即時解体ということで、短ければ5~6年でおしまいにしてしまうという話が出ておりますので、案外工程についての記載が何かあったら、ここに追加していくのが有益だなと思いました。以上です。
- 小佐古主査
今の点、いかがでしょうか。
- 井口上席研究員
工程につきましては、整理の仕方として全般的なところ、廃止措置の方針といいますか、そういうところになるのかなと考えています。WS-R-5の方でも詳細は記載しておらないんですが、背景というところにストラテジーといったことが記載されておりまして、お手元にWS-R-5をお持ちであれば見ていただければと思います。2ページのところにポツで「即時解体撤去」「遅延解体」「密閉管理」といった考え方が示されているところでございます。日本の場合は、御存じのように、安全貯蔵をやった後に解体をするといった基本的な方針が定められておりますので、それに従った要件になるのかなというところかと思います。以上です。
- 小佐古主査
よろしいでしょうか。
- 金澤委員
はい。
- 小佐古主査
高木委員、いかがでしょうか。
- 高木委員
国際基準との比較でちょっと考えていたんですけれども、例えば日本特有の問題として、デコミッショニング中の地震があったときに特別な配慮とか、そういう意味で国際基準との違いというのは出てこないのだろうかと。この辺は、これまでに何か議論されたことがあるんでしょうか。
- 井口上席研究員
地震につきましては、事故評価の範囲かなと考えておるところがございまして、運転中と違いまして、炉心が溶融するとか、そういうことはございませんので、結局、廃材といいますか、放射化したものが落ちるとか、そういう事象に集約されると考えられているのではないかと思います。
- 高木委員
特に違いはないということですね。
- 小佐古主査
違いがないのではなくて、考えなければいけないということになるんだと思いますね。川上委員、どうぞ。
- 川上委員
今の御指摘は非常に大きいところがあると思いますね。多分それはデコミッショニング、安全評価というドキュメントを今、IAEAがつくっていますので、そちらの方での議論になるかと思います。私はJPDRの解体にちょっと関わっていたことがあって、解体というのは、柱とか梁とかをどんどん外していくわけですから、元の既製のはないんですよ。その状態がかなり続くわけで、ただ一方で、放射性物質がなくなっているところがあって、その辺とのバランスなので、一概にどうこうというのは非常に難しいといえば難しい。経験上は、確かに労災的な意味では非常に危ない状態になり得ると思います。
- 小佐古主査
上手にまとめていただきました。動的機器をなくしてしまうという意味では楽になるわけですが、やはり労働安全性とか労災的な意味では、上の物が崩れてくるというのは困ったことになるということで、その辺りも固有の問題として上手にやらなければいけないということではないかと思うんです。従前のものをそのまま適用してしまいますと、壊しているはずのものなのに、物すごく頑丈な耐震設備をつくるというので、つくっているのか、壊しているのかわからないような感じになることにもなりかねないので、固有の問題として恐らく出てくるんだと思います。ありがとうございました。そのほか、いかがでしょうか。井口さん、分析はなかなか大変ではなかったですか。大変な力作、労作で、ここまでやっていただければ、落ち度もなく議論が進められると思うんですが、大変ではなかったかと思うんですけれども、詳細な分析をいただきました。
- 井口上席研究員
恐れ入ります。
- 小佐古主査
そのほかの方、いかがでしょうか。田中委員、いかがですか。
- 田中委員
資料4-1で御説明いただいた11ページの「3.廃止措置計画の認可の基準に対応する申請事項の整理」ということで、今、基準が一、二、三のように説明されていて、それについて規定がまだ十分な仕様ではないというお話だったと理解したんですけれども、これに対して、井口さんから御説明いただきました資料4-2の7ページに核燃料の措置について規定されているんですが、IAEAのWS-G-2.1ですと非常に細かく示されていて、基本的にこのレベルまで規定すれば、我が国でも適合性を確認するには十分であるということでよろしいんでしょうか。
- 川崎総合廃止措置専門官
済みません、今の2号につきましては、先ほども説明させていただきましたとおり、この適切なものであるということにつきましては、具体的な基準として示されているわけではございませんが、実質的に廃止措置終了までに適切な者に譲り渡すということを明確に示していれば、廃止措置計画の認可のこの基準に対しては説明し得るものと我々は認識しておりまして、ここの認可基準2号につきましては、必ずしもこのレベルまで要求されるものではないと考えてございます。
- 田中委員
わかりました。少し考え違いをしておりました。ありがとうございます。
- 小佐古主査
そのほか、いかがでしょうか。恐らく資料4の最後のページの横長の絵になっておるんですが、最終的には6ページの図2と資料4の6ページの図2に相当していくものを用意していく形になると思うんですね。それで民間の規格等々について、どういう形の適用を得るかということですが、既に政省令、そのほかでレベルの高い2とか3とかでは規定されているところでありますが、今、御紹介のように、その後もやはり国際的な基準、あるいは新たな工事中の耐震をどうするかという、ある意味では新たな側面も出てきているところをどういう構造にして、どのレベルのものをどういう形で民間規格としてエンドースしていくかという形になると思うんですね。従前のものですと、例えば告示501ということになりますと、アメリカのASMEである程度使用実績のあるものを日本語に直して、日本に合うように枝葉を落して、それを適用ということですから、エンドースと言われても、大船に乗った気持ちでやれるというところがあるんですが、この種の新しい事業、あるいは若干手順とかソフトに絡んだところもエンドースということになりますと、それほど多数の経験があるわけでもありませんので、どういう形でやっていくのか。現在ある状況証拠、現在重なっている経験、あるいは他の分野との絡みの中でのエンドース、そのほかもやはり広く視野に入れて、どういう形にすればそれがいいものになるか。我々が持っている仕組みに考え落としがなく、従前積んできたガス炉、あるいは既に申請が終わっている重水炉というのを乗り越えて、軽水炉で関わるべしというところを探ることができると思うんですね。その辺りで松尾課長に決意表明というのをひとつ伺った方がいいんでしょうが、あるいは今のところは伺わない方がよろしいんでしょうか。何か御意見があれば、御感想でもお願いします。
- 松尾放射性廃棄物規制課長
小佐古先生、ありがとうございました。そこがまさにこのワーキングで御議論いただきたいところではあるんですけれども、先ほどから申し上げているように、やはり廃止措置はまだそんなに実績が多いわけでもない。とは言いながらも、やはり原子力界全体の方向性として、できるだけ民間規格を活用して、性能規定化の流れの中でやっていく方が望ましいし、最新の知見に対応もしやすいのではないかということで、供用中の軽水炉でどんどん進んでいる世界を廃止措置の分野でもどんどん進めていきたいということは、方針としても持っておりますし、そこは是非御了承いただければありがたいと思っています。今日はJNESの多大な協力もいただいて、ファクトをしっかり整理させていただいて、今後の議論の題材となるものをできるだけ集めて、御提供申し上げたつもりでございます。その上で、今後、岡本先生からお話がありましたとおり、今、原子力学会で具体的に検討を進めていただいているといいますか、進んでおられるものもあるわけですけれども、それを横に見ながら、あれを具体的に見たときには、では全体のIAEAの基準とかも見て、どこをどういうふうにエンドースするべきなのか。それとも、やはりエンドースという趣旨に合わないものなのかどうなのかということを、全体の整理に合わせてしっかりここで整理していかなければいけないですし、または原子力学会、それ以外の学会でもいいんですけれども、廃止措置の分野では、どこからどういう順番に原子力学会で何をどう検討しているかを置いておいたとして、そもそも何をどういうふうに性能規定化の流れに合わせてエンドースしていくべきなのか、またはそれを学会に求めるべきなのかという2つの議論があるんだろうと思います。実はその辺につきまして、今日、または今日終了後でもいいんですが、できれば委員の先生方からいろんな御意見をいただいて、それを整理して、事務局として、次以降こうしていきたいという題材をまた提供して、具体的な議論に入っていただければという気持ちでおります。
- 小佐古主査
ありがとうございました。そのほか全体を含めて、あるいは前の資料も含めて、御意見等がございましたら、伺わせていただければと思うんですが、よろしゅうございますか。今日は第1ラウンドということで、ここでダッシュで走り過ぎると、後で息切れになるかもしれないので、岡本教授、どうぞ。
- 岡本教授
ただいま松尾課長からも、原子力学会の標準に関する話についても伺いましたが、私どもといたしましては、技術的に安全な廃止措置が行われることが大前提であると考えてございます。その中で私どもの資料にもございますように、廃止措置の計画の部分、廃止措置の実施の部分、それから、我々は耐震とか具体的な防火対策、防災対策の辺りも含めて、全体としての廃止措置が安全に進められればいいと考えておりまして、その中でまずは廃止措置の計画から順番に始めているという位置づけでございますが、いろいろ御指導、御意見を伺いながら、より安全な廃止措置ができるように努力していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
- 小佐古主査
ありがとうございました。そのほか委員の方で御発言がありましたら、川上委員、いかがですか。
- 川上委員
今日言わなくてもいいのかもしれませんが、ここでの議論は、多分廃止措置ということ全体について、あるシステムを組むための骨組みをつくることだろうと思うんですね。まずは炉規法があって、その中に解体届をつくれとしか書いていないわけで、原子炉をつくる方を考えてみると、原子炉のつくり方は炉規法のどこを探したって書いていないわけです。壊し方も同様で書いていない。それをどう埋めていくかというのが、例えば学会標準といったようなことなので、学会標準に至るまでの流れをまず明確に理解した上で組んでいくことが必要ではないかと私は考えておりますので、多分この先、そういう議論だろうと思っております。
- 小佐古主査
ありがとうございました。鈴木室長あるいは小山田班長、三浦さんとか御意見がありましたら、少し。川崎専門官もよろしいですか。鈴木さんも何かございますか。
- 鈴木総合廃止措置対策室長
特にございませんで、今回はうちの立場としての要求事項をまずまとめるべきだろうということで、第1回目の開催準備をさせていただきました。それにともないまして、あと要求事項を検討していただいて、まとまった段階で、また民間規格との整合性を見て、その内容についてエンドースできれば提出していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたしたいと思ってございます。以上でございます。
- 小佐古主査
ありがとうございます。小山田さん、よろしいですか。
- 小山田企画班長
はい。
- 小佐古主査
恐らく、やはり中核はお国として何をおやりになるのかというところを、これを機会に再度整理して、その軸はしっかりする。それをサポートしていただく仕組みをどういう形で用意するかという点で、広く意見を聞かせていただいて、最後は恐らく大胆にまとめないといけないんだと思うんですが、そういう形になるかと思います。ありがとうございました。本日用意いたしました議題は、以上であります。今後の予定あるいは日程、事務局の方からお話がございましたら、聞かせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
- 川崎総合廃止措置専門官
今後の予定につきましては、今回の議論を踏まえまして、次回までには、具体的に認可基準に対して基本的な考え方、あるいはIAEAの安全基準というものを対応させて、再度提示させていただきたいと考えてございます。なお、次回の開催日程につきましては、別途主査及び委員の皆様と調整させていただき、後日、連絡させていただきたいと思ってございます。
- 小佐古主査
それでは、会を閉じようと思いますけれども、何か御意見ございますでしょうか。ありがとうございました。特にないようでしたら、以上をもちまして、本日のワーキンググループを終了したいと思います。どうも御協力ありがとうございました。
以上
最終更新日:2009年5月25日
