経済産業省
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総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会・電気事業分科会買取制度小委員会(第11回)‐議事要旨

日時:平成22年12月22日(水)10時~12時
場所:経済産業省 別館10階 各省庁共用1028号会議室

出席者

柏木委員長、荒川委員、市川委員、遠藤委員、大橋委員、清水委員、鈴木委員、辰巳委員、月山委員、永田委員、中村委員、西山委員、船越委員、本多委員、前田委員(安達委員代理)、村越委員、村関委員、山口委員、山田委員、横山委員

議題

買取制度小委員会報告書(案)について

配布資料

  • 資料1 買取制度小委員会委員名簿
  • 資料2 「再生可能エネルギーの全量買取制度における詳細制度設計について」買取制度小委員会報告書(案)
  • 資料3 第10回買取制度小委員会議事要旨
  • 参考資料1 次世代送配電システム制度検討会第2ワーキンググループ報告書

議事概要

事務局より配布資料2について説明の後、自由討議。

委員
  • 従来、電力多消費産業への負担軽減措置について再三意見を述べてきたが、報告書の中では、「負担を軽減する方策を講じることで、国内の生産や雇用を維持することが必要との意見があった。」との表現のみとなっていることに不満を持っている。
  • 鉄鋼業の売上高に占める電力料金の割合は、一般的な製造業の平均の10倍程度。電力多消費産業にとって、サーチャージ込みの電力料金の支払いは特に大きな負担増となり、電力使用量に応じた一律上乗せが真に公平な負担とはいえない。
  • 再生可能エネルギーは重要だと考えるが、経済性に劣るものであり、その導入拡大のための負担を強いられるのであれば、全体の負担軽減をするための措置と電力多消費産業への配慮が共に必要。
  • 電力多消費産業は、今まで必死に省エネに努めてきた。現状、努力余地は少ない。
  • 前回、企業の負担軽減措置は、消費者への負担のしわ寄せにつながるとの意見があったが、企業と消費者は、対立関係にあるのではなく、雇用などの観点から共存関係にある。消費者としても、負担が大きくなることを懸念する一方で、日本が産業競争力を失うことは望んでいないはず。負担を軽減した分については、例えば、国の財政措置によって賄う方法もあり得るのではないか。
  • 電力使用量に応じた負担が公平だと言うが、これまで具体的な検証はなされていない。独自に行った試算によれば、制度導入後10年目の鉄鋼業の負担は約100億円。これは、もし負担が全体で約4,600億円であれば2%程度でしかなく、もし一般家庭に転嫁したとしても、約150円/月に3円上乗せされるだけ。
  • サーチャージによって企業の国際競争力を奪うことは産業政策としてあってはならないことではいか。
委員
  • 地球温暖化対策のための税等も含めた諸々の施策の負担については、一体的に検討した上で、丁寧に説明して欲しい。
  • 本制度の導入によって、中小企業の負担がどれくらいになるのかを簡単に見積もることができる仕組みがあるとよい。
  • 本制度によって我々が負担に耐えた結果、どんな明るい将来があるのか、制度導入の先の成長戦略を説明して欲しい。
  • 再生可能エネルギー電気の発電事業をやる場合、ある程度の規模があった方が効率がいいとのことだが、中小企業が集まってこうした取組を推進するに当たって、国からの支援策は何か考えられないだろうか。中小企業には知識がないので、金銭面の支援のみならず、効率化を図るための知恵を拝借できると有難い。
委員
  • 本報告書案は、風力発電の実情を良く酌んで貰ったと思っている。
  • 買取価格については、業界として努力もするが、是非20円でお願いしたい。買取期間については、風力発電機の減価償却期間や一般電気事業者等との契約期間が現状17年程度であることに鑑み、買取期間15年の終了後も御配慮いただきたい。また、買取期間終了後についても、補償等なんらかの制度的措置をお願いしたい。
  • 仮にRPS制度が継続され、新エネルギー等電気の利用目標量が引き上げられていれば、新エネルギー等電気の取引価格は今後上昇していたと見込まれる。既設設備の買取価格の設定には、その点を十分に配慮し、事業継続が困難にならないようにして欲しい。
委員
  • 3ページ目のバイオマス発電についての記述が曖昧でわかりづらい。わかり易くして欲しい。
  • 11ページ目の買取主体についての記述をもう少しわかり易くして欲しい。
  • 広報をしっかりやって欲しい。消費者は何のために負担をするのかわからないし、制度の中身がわからなければ、省エネの意義さえもわからない。負担が従量制であり、省エネ努力をすれば、家計の負担も小さくなることをしっかりと広報する必要がある。
  • 制度の見直しに当たっては、データベースのようなものが必要ではないか。国民負担が誰にどの様に使われてきたのか、わかるようにしておくことが重要。
委員
  • 18ページ目に「消費者の負担をできる限り小さくして欲しい」との記述があるが、再生可能エネルギーの導入がある程度推進されるということが前提であり、そのような水準での負担だとわかるようにして欲しい。
  • 電力多消費産業向けの負担軽減措置については、理解はするが、公平負担は制度の根幹であり、制度の中では厳しいのではないか。電力多消費産業への負担の詳細な情報については、もう少し早い段階で示して欲しかった。補助金や税による買取制度の枠外での配慮も一案だろう。
  • 産業構造を変えていくために本制度を導入するのであれば、そのビジョンを明確に示して欲しい。
  • 情報提供については、国民負担がどこで何に使われているのかわかるようにして欲しい。また、国民との対話形式での広報活動を行っていくことも必要ではないか。
委員
  • 制度の詳細が決まらなければ、事業計画がたてられず、発電事業者が困っている。まだ引き続き検討していくとした事項については、できる限り早期に明らかにして欲しい。
  • RPS制度でのバンキングの扱いについては、もう少し丁寧に説明してほしかった。バンキングの仕組みを廃止する結果、例えばグリーン電力証書に対してなど、具体的にどのような影響が出るのか、精査が必要ではないか。
  • 広報の重要性は理解するが、どういったやり方が望ましいのかといった方法論も含めて検討して欲しい。昨年、現行の買取制度導入の際には、全戸にチラシを配付したが、その効果を踏まえた上で検討が必要。
  • 環境価値の配分については、他との関係もあるので、引き続き関係省庁間でよく調整して欲しい。
委員
  • 太陽光発電協会には、さまざまな業種の企業に御参加いただいているが、本制度は全ての参加企業に歓迎されているものではない。例えば流通関係に携わる方にとっては、負担が厳しいと聞いている。
  • 太陽光発電は、他の再生可能エネルギーに比べ優遇をしていただいている。しかし、単に太陽光発電関連メーカーが儲かるだけではなく、投資の呼び込みや、地方に雇用を創出したり、ガラス業界やアルミ業界などの関連産業に広く好影響をもたらしたり、さまざまな方にメリットがあるものである。
  • 買取制度は、国の方針として導入することを前提に議論を行ってきたもの。負担の議論は当然必要ではあるが、まずは早く制度を開始させ、必要に応じてしっかりと見直していくということではないか。
  • 制度の導入によって、新しいビジネスモデルが出てくるだろう。長期的な視座に立ち、どんなビジネスが展開されるのかを慎重に検討しておくことが大切だと考える。
委員
  • 外国産の輸入バイオマスについては、現状、住宅メーカーは7割程度の木材を海外から輸入している。外国産とはいえ、ここから生じるおが屑やかんな屑の活用が推進されるような制度とするべきではないだろうか。
  • LCAについては、土地利用変化の影響まで考慮に入れた場合、評価がとても難しい問題。例えば、経済産業省でもバイオ燃料のCO2削減効果が議論されている。要件は大切だが、バイオマス発電の導入拡大がすすむような制度として欲しい。
委員
  • 電力業界としては、再生可能エネルギーの導入拡大によって国全体で低炭素社会を目指すという意義に鑑み、税による負担方式を主張してきた。
  • もし、負担を電気料金に上乗せることで制度がスタートしたとしても、制度を見直す際には、補助金や税による負担方式を是非検討して欲しい。
  • 一般家庭も企業も同じ顧客であり、特定の業界だけを電気料金の中で特別扱いするのは難しい。
委員
  • 買取価格の算定の際に買取期間終了後収益がゼロとはならない事を前提としている一方で、買取期間終了後は電気事業法に基づく規制に服するとされているが、整合性はとれているのか。制度終了後の扱いについて、広くわかりやすく、丁寧に説明して欲しい。
  • 発電設備の系統への接続に際し必要となる系統増強に要する費用については発電者側の負担ということになっている。報告書案には特に記載が無いが、電気事業分科会制度環境小委員会で検討していくものと理解している。
  • 制度については、柔軟な対応を可能とするようにして欲しい。
  • 全ての関係者が少し不満に感じる位が制度の落としどころなのだろうが、事業継続が困難になる関係者がいてはならない。
委員
  • 報告書案には「地熱発電」という文言が記載されていない。どこかに加えていただけないだろうか。
  • RPS制度では制度の対象外であったフラッシュ方式の地熱発電が今回は対象となり、感謝。
  • 20円15年であれば、約30万kWに相当する地熱資源が新たに開発される見込みであり、再生可能エネルギーの導入拡大に貢献できる。とにかく、まずは制度をスタートさせて欲しい。
  • 電源毎の価格を希望してきたのは、各種エネルギーをバランスよく導入すべきと思っていたため。とにかく、まずは制度を導入し、エネルギー間でかなりの格差が出るようであれば、制度の見直しをするということではないか。
  • 既設の地熱発電設備については、補助金等によって、設備維持・出力向上が図られるよう、配慮していただければ幸い。
  • 行政事業レビューにより、ポテンシャル調査事業など新規の地熱発電開発に関する補助金が廃止されてしまったが、買取制度に期待をしている。
委員
  • 太陽光発電以外の買取価格については、最低でも20円として欲しい。水力発電は投資回収期間が40年程度と、他の再生可能エネルギーに比べても長く、制度終了後の扱いを含めて、投資回収が可能となるよう御配慮いただきたい。
  • 制度の導入に当たり、水力発電の事業可能性調査予算がなくなると聞いている。水力発電の開発は大きなリスクを伴うものであり、是非、継続を検討して欲しい。
  • 制度の導入後は、買取価格や期間の検証をするとともに、補助金政策の復活を合わせて検討して欲しい。
委員
  • 3ページ目のバイオマスについての記載については、3つの要件を満たすものに例えば林地残材が挙げられる、といった議論があったことを明記していただきたい。
  • 林業者の中には、林の中にチップ製造マシンを持ち込もうと計画している人もいる。とにかく早期に制度を開始させて欲しい。そうすれば、事業者も早期に取り組むことができる。
委員
  • 地球温暖化対策のみが本制度の目的ではない。国内の優れた技術の国外展開や産業政策といった側面もある。したがって、こうした再生可能エネルギー関連産業の輸出があまり促進されず、むしろ輸入が増加するといった事態が生じた場合、制度の見直しが必要なのではないか。また、本制度に設備認証を組み込む場合、他国の認証制度との摺り合わせといったことも必要ではないか。
  • 産業政策の観点からは、再生可能エネルギーの導入拡大の状況のみならず、効果検証の一環として、再生可能エネルギーに係る製品の輸出入の状況をしっかりフォローしていくことが重要ではないか。
  • 小型風力発電を買取対象とすること自体について異論はないが、国として買取制度の対象とするからには、設置した小型風力発電が発電しないといった消費者トラブルが起こらないよう十分注意を払う必要があるのではないか。
委員
  • 今般、税の概要が明らかになり、排出量取引は継続検討かという状況の中で、買取制度がどうなり、全体としての負担がどうなるのか。
  • エネルギー政策としては異論がない。産業界は従来から省エネルギーに努めてきたが、今回の買取制度の導入は、負担のインパクトが特に大きい。
  • 電力多消費産業の製品の中には、太陽電池の部材などの再生可能エネルギーの導入拡大に当たって重要なものもある。本制度の負担により電力多消費産業が潰れてしまうことは、本制度の産業政策の側面と矛盾してしまうのではないか。
  • 本制度を導入することで、日本全体としては良くなるんだという明るい面での見通しを示して欲しい。
委員
  • 固定価格買取制度をいち早く導入したヨーロッパでは、再生可能エネルギーの導入拡大が進み、発電設備のシステム価格が相当に下がったと聞いている。再生可能エネルギーの導入拡大には効果がある制度であり、勇気を持って進めるべきだが、見直し可能な、柔軟な制度としておくことが重要ではないか。
  • 電力多消費産業へのインパクトが大きいことは事実であり、負担の緩和措置といったことを念頭に置いて制度設計をするべきではないか。
委員
  • 新しい制度は新しいビジネスチャンスをもたらすもの。住宅の屋根貸しが以前議論の的となったが、こうしたことにも注意して、制度設計をしていくべきではないか。
  • 新制度の導入に伴い、どのようなプレーヤーが出てくるのか不安な面もある。消費者の保護についても検討していくことが必要ではないか。
委員
  • 負担を伴う制度であるため、他の施策による負担と合わせたトータルの負担を検証し、丁寧に説明していって欲しい。
  • 価格設定については、一律価格が大切だと思っている。
  • 効果検証については、例えば、太陽光発電の買取価格は、システム価格の動向を注視して、機動的に見直すべきではないか。
  • 太陽光発電について、全量買取の範囲は、運用面に配慮して簡明性と既存制度との継続性を重視して欲しい。
  • 負担軽減措置については、料金制度の中での特別扱いは難しいものと考える。
事務局
  • 導入補助金については、現在、住宅用太陽光発電のみ。地点調査といった調査事業については、引き続き実施したいと考えている。
  • 買取制度以外の支援メニューについても引き続き検討させていただく。
  • 太陽光発電は輸出も国内も日本企業のシェアが高い一方で、風力発電は輸入が多く、日本企業の活躍の余地があるのではないかと思っている。
  • 負担軽減措置については、負担減免額はドイツでは1,000億円程度となっている。先程、電炉業界で100億円という話であったが、これが中小企業等、他のセグメントに飛び火していくと際限がなくなり、他者にしわ寄せされ、制度が成り立たない。電力多消費産業対策は買取制度とは別に検討すべき。
委員長
  • 固定価格買取制度については、現政権の下、政治主導で制度設計がすすめられてきた。次期通常国会に関連法案を提出するためには、パブリックコメントを経た上で、1月中に報告書をとりまとめる必要があるが、本件は、自分に御一任していただけないか。

委員一同了承の後、事務局から次回のスケジュールについて連絡して散会。

問い合わせ先

資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部新エネルギー対策課再生可能エネルギー推進室
電話:03-3501-2342
FAX:03-3501-1365

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最終更新日:2011年1月7日
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