経済産業省
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次世代送配電ネットワーク研究会(第5回)-議事要旨

日時:平成21年12月24日(木)15:00~17:00
場所:経済産業省本館国際会議室

出席者

横山座長、赤木委員、秋庭委員、伊藤委員、大橋委員、栗原委員、合田委員、下村代理(柵山委員)、竹中委員、辰巳委員、土井委員、中村委員、萩原委員、早坂委員、松浦委員、八坂委員、山口委員、横尾電力・ガス事業部長、木村電力・ガス事業部政策課長、佐藤電力基盤整備課長、松尾電力市場整備課長、吉野電力需給政策企画室長、渡邊新エネルギー対策課長、村瀬情報経済課長、井上情報電子標準化推進室長

議題

  • 次世代送配電ネットワークの構築に向けた技術課題等について

議事概要

栗原委員より資料2、萩原委員より資料3、吉野電力需給政策企画室長より資料4・資料5、松浦委員より資料7、佐藤電力基盤整備課長より資料6について説明

次世代送配電ネットワークの構築に向けた技術課題等について

  • 太陽光発電の出力抑制について、逆潮流抑制か発電量抑制などの具体論について更なる議論が必要。
  • 太陽光発電のPCSが10年程度持つとした場合、出力抑制機能付きのPCSと出力抑制機能が付いていないPCSが併存する時期があり、太陽光発電の設置者にとって不公平感が生じるため、早期に出力抑制に関する議論を開始することが必要。
  • PCSの機能をJET認証等により担保することとなると、海外製品の機能までどのように担保するかが課題。
  • 海外製品に対するJET認証の担保については、保安の観点から機能の義務づけを位置づけることを想定。
  • 太陽光発電に関する基礎データの分析について、太陽光発電以外にも、中期的には需要家の電気自動車やヒートポンプ等も含めた電気の使い方についても検討が必要。
  • 太陽光発電やSVC等を含め将来的な電力供給システム全体の姿について、電力会社以外の需要家も含めた議論が必要。
  • SVCのコンパクト化等については、可能な限り早期に着手することが重要。
  • まちづくり等により局所的に太陽光発電が大量導入される事例もあるため、電圧対策の負担スキームについて早期な検討が必要。
  • PCSの出力抑制機能について、カレンダー機能から通信機能に変更することは簡単に可能か。
  • PCSの中に機能を内蔵してしまうと機能の変更は難しいが、別置きであれば比較的容易。
  • 太陽光発電が2800万キロワット導入された際にインバーター効率が1%向上すると、28万キロワットの発電設備に相当し、中規模の火力一基分が不要となる。
  • PCSの機能について、FRT機能や系統事故時の協調運転等も含めた検討が必要。
  • 瞬停対策や単独運転防止機能など複合的な機能を持つPCSの開発は進められているが、潮流制御や同期化力の安定に寄与するPCS の検討はなされていないため、早期に検討を開始することが重要。
  • 太陽光発電の出力データの蓄積・分析事業は3年で終了することが想定されているが、データの蓄積は太陽光発電の出力に関する不確実性を狭めるとともに、蓄電池の利用のための基礎情報であるので、継続的な実施が必要。
  • 実証事業については、結果を公の場で議論し、次につなげていくことが重要。また、ロードマップは、節目ごとにローリングしていくべき。
  • 太陽光発電の出力データの蓄積・分析事業は、予算措置の関係で3年となっているが、今後の系統安定化対策の基礎データという位置付けであり、ロードマップの記載を工夫。
  • ロードマップのローリングは重要であり、節目ごとに何らかの形で行いたい。

系統安定化対策等について

  • 当初2020年までに系統安定化対策が実現されれば良いと考えていたが、(太陽光発電が2,800万キロワット導入される場合には)2014年頃には系統安定化対策が実現されている必要があり、速やかな対応が必要。
  • 系統安定化対策シナリオは合理的だと理解できるが、一般の消費者が理解するのは難しいので、工夫が必要。
  • 系統安定化対策のシナリオについて、シナリオ(2)(特異日出力抑制)等の出力抑制が現実的であるということは理解するが、太陽光発電の導入が増加している現在において、消費者の太陽光発電の設置に対するブレーキにならないか懸念。
  • 連続で3日以上晴れる日は年に1度程度であることを考えると出力抑制が本当に必要か疑問はあるが、重要なことはCO2削減と安定供給、経済性の3条件の両立。
  • 連続晴天日が年に一回程度だからこそ、高価で稼働率の低い蓄電池を設置するよりも出力抑制が合理的。
  • カレンダー機能付きのPCSが最も経済的であっても、メーカーによっては開発費がかかりカレンダー機能付きのPCSの開発ができない可能性を懸念。また、カレンダー機能付きのPCSの開発費用の負担の議論も必要。
  • 約530万戸の住宅に太陽光発電が導入されることが前提となっているが、若い人は戸建住宅など購入できない状況。戸建てを買えない人も太陽光発電を導入できる仕組み仕組みが必要。
  • 最終的にはPCSの開発費用は太陽光発電の設置者が負担することになるが、太陽光発電の出力抑制導入に対するインセンティブとして、買取価格の引き上げ等の検討も必要。
  • 技術革新の激しい分野において、ある意味合理的な系統安定化対策シナリオが(事務局から)提示されたことは高く評価。
  • 系統安定化対策シナリオについては、方向性を示しつつも、他の技術革新の芽を摘まないよう留意が必要。
  • 地域レベルでの需給バランス制御のシナリオについて、電力系統が弱い国・地域であれば地域レベルのコミュニティで需給バランスを完結させる考え方は合理的だが、日本のように電力系統が整備された地域では既存の送電網を最大限活用し、日本全体で太陽光発電等の導入を図ることが経済的に合理的。
  • 2800万キロワットという太陽光発電の導入量は、国内の発電設備容量が約2億キロワットであることに照らし、非常に大きな量。出力抑制はしないに超したことはないが、社会コストミニマムの観点からは必要。
  • オーストラリアも太陽光発電の導入に積極的だが、(余剰電力対策は)家庭内の空調等にどんどん利用することを最優先にしており、出力抑制のような考え方は具体的に聞かなかった。
  • 一般的に市場が2倍になるとコストは約25%減になるため、出力抑制機能の付加によるコスト増分はそれほど大きくないと思料。
  • 太陽光発電の出力抑制について、早急に制度化しないと太陽光発電の設置者の不公平感が増すことを懸念。
  • 出力抑制の制度化は、できるだけ早期に具体的な形で相談していく予定。
  • 電力系統は供給信頼度の観点が重要であるが、家庭の中に制御を導入するとなれば、電力会社の手が届かない範囲における供給信頼度を十分吟味した対策が必要。
  • 系統安定化対策は、一つのシナリオに偏重すると不具合があった場合に系統全体がダウンしかねないため、可能な限り複数の対策が必要。
  • 太陽光発電・蓄電池いずれもPCSは必要であるため、出力抑制機能をPCSに持たせることは合理的。
  • 現行の余剰電力買取制度は、電力系統への逆潮流を拡大するインセンティブを太陽光発電の設置者へ与えており、余剰買取制度が存続するのであれば、逆潮流の抑制策を検討することが最重要課題。
  • 費用対効果の観点から、系統安定化対策シナリオごとにCO2削減量やCO2削減量あたりのコストも試算することが必要。
  • 晴天が連続した際、コストを度外視し、ベース電源として稼働している石炭火力を大規模に停止し、太陽光発電による余剰電力を蓄電してベース電源として利用するような系統運用は可能か。
  • 周波数制御のために最大電力の2%程度の周波数調整容量の確保が必要。現在の蓄電池には周波数調整機能がないことから、火力発電により周波数調整容量を確保しているため、技術的に火力発電を止めることは現状では難しい。

その他

  • 評価指標として、海外の情勢も踏まえることが必要。国内の質の高い太陽光発電システムが海外へ輸出されれば、海外にもメリットがあることから、国際標準化も念頭に置いた検討が必要。
  • 国際標準化に関する議論は、省内の標準ユニットで検討中であり、3月の研究会において報告予定。
  • 基幹系統においても、潮流変化による電圧変化が発生する可能性があることに留意。
  • 海外で検討が進んでいる通信等の標準化により国内メーカーの海外展開が阻害される事態を避けることが必要。
  • 一般需要家の負担を度外視した高水準の買取価格を設定すれば、太陽光発電の導入は進展するが、コスト等のバランスがいずれ問題となる。出力抑制の制度化については、本研究会や再生可能エネルギーの全量買取PTでも相当議論することが必要。
  • 全量買取PTにおいても系統安定化対策コストの最小化と買取制度全体の費用負担も含め、オプションとして提示していく予定。
  • リチウムイオン電池について、コストが50%下がると市場規模が数倍になると言われており、コスト試算をするに当たっては蓄電池のコストはメーカー等とよく相談するべき。
  • 蓄電池に関しては、引き続き、メーカー等とよく相談していきたい。
  • 次回、第6回次世代送配電ネットワーク研究会は1月28日に開催。

お問い合わせ

資源エネルギー庁
電力・ガス事業部電力基盤整備課

 
 
最終更新日:2010年3月30日
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