経済産業省
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中核拠点開発分科会(第1回)-議事要旨

日時:平成21年8月5日(水)10:00~12:00
場所:経済産業省本館17階国際会議室

議題

(1)中核拠点開発分科会の設立について
(2)委員からのプレゼンテーション
(3)委員からのコメント、自由討議
(4)今後の進め方について

議事概要

事務局による上記1.(1)の説明および委員からの(2)のプレゼンテーションを踏まえ、各委員よる意見交換が行われたところ、概要以下のとおり。

冒頭山内座長代理より

  1. 道路、港湾、空港、電力、水道といった社会インフラの取組みの紹介
  2. 重要な課題として全体構想、制度に関すること
  3. 非常に裨益した具体的な案件、特に2006年の案件調査と形成の動きの紹介
を踏まえ、自由討議を要請

全般

  • 港と道路、それから工業団地というのは同時並行的に開発しないと開発の効果というのは出ないと思われる。円借款一発で背負っていくというのは1つの都市でもちょっと無理であろう。円借款(ODAも含めて)、現地の資本、PPPといういろいろな形で、だれが分担してやるのだという枠組みを最初に決める必要がある。そのためにはやはり円借款中心というよりは、2国間の政治的なフレームワークで、これはこういうふうにみんなで分担していこうということを相手国政府、インドの場合は中央政府及び地方政府とやはりきちっと最初に握っておく必要がある。もう絶対にお互いに逃げない、そういうことが必要なのではないか。
  • そのような仕組みができれば、そこに参加する日本企業の競争力が増す。そのために本分科会のようなプラットフォームでの情報共有が必要である。
  • インド南部は日系企業がたくさん進出されているという観点から大変重要と考えており、機が熟したものからインド政府との間でも話をしていきたい。
  • 個人的な印象だが最も進んでいる電力分野ですら現状、インドではPPPがいろいろやっているものの、まだインド人のインド人のためのインド人によるPPPでしかすぎない。外国人投資家が安心して投資できるPPPと果たして呼べるのかという問題がある。このような状況について、官民一体となってきちんと対応していくということが重要である。
  • インド特有の官僚主義があり、中央政府、州政府いろいろな機関があり、一民間企業が全部やろうとするとプロジェクトベースで考えても非常に困難である。例えば、政府がPPPの枠組みをつくり、全体の枠組みもつくり、周辺インフラの支援もやる。あとは民間さん頑張ってください、では、恐らく日本企業絡みのPPPはできない。そういう意味ではインドというのは官民一体の象徴となり得る非常にいい対象ではあるが、同時に非常に大変な相手であるということを認識して、官民一体となってやるということが重要である。
  • 港、道路、工業団地の一体開発は大切。JICAの投融資、JBICなど活用したいが、港をやっていて道路の建設が遅れると成立するファイナンスが成立しなくなるということが起こる。そこのところは国としての枠組みでやっていただけないか。中核拠点という考え方は個々の案件にとって重要。本邦の事業者をどうやって組み込んでいくのか特に経済産業省の方から指導、援助がほしい。

IT分野

  • 社会インフラとして、水、道路、港湾、電力など基礎インフラが重要であることは論を待たないが、並行してIT分野が今や社会基盤、インフラとなってきたことはご承知のとおり。ややもすると民生分野のビジネスそのものという意識もあるが、道路でのITSの話のようにインフラの新しい観点の一つとしてITを捉えていきたい。

空港分野

  • 先ほど道路の話のときに一体的な整備が必要だという話が出たが、やはり空港もまさにそういうことで、空港だけ建設、運営を始めても全く意味がなく、そこに対するアクセス道路とか、周りの企業への誘致とか、そういったところまで含めて一体的に、整備開発していく必要がある。

道路分野

  • 一応道路はできている、一応通過できるようになっている。しかし、特に橋梁などだとジョイント部分の段差がものすごくあるとか、ボットホールが多いとか、設計速度通りのスピードを出せないことによって渋滞が発生して、せっかくのものが十分生かされていないとか。そういったところをぜひ最初の建設の部分及びメンテナンスの部分で日本の技術を生かせる事業として、作ったものが有効活用できるようにしたい。
  • インドで現地の道路を見てセミナーを開いた中で、日本の技術的なところを非常に評価された。今後BOTでやっていかれる中で料金設定だとか、料金徴収方法などいろいろな工夫があることに高い評価をもらった。早い段階でインドに協力をして、基準づくりに貢献していきたい。
  • インドのETCの選定について今年は非常に重要な年で、世界に3つあるシステムのうちどれを選ぶかということを道路省がトライアルすることになっている。そこについて政府間の枠組みで働きかけをしていく。

プラント分野

  • プラントメーカーの立場からだと、税金等が非常に複雑な国で、1つの場所で得た経験が別な州では全く役に立たないというような法制上の問題が非常に多いので、今後、日本の連合で何かプロジェクトをやっていくということにおいては、法制上の整備もあわせてやっていかないと、毎回、参入障壁が非常に高い。
  • 燃料供給という面で、港湾の拡張に伴うバンカー油の需要が伸びるであろうし、空港の関係でジェット燃料の需要も伸びるであろう。これらのエネルギーインフラの拡張計画に合わせた形で今回の検討を生かしていきたい。

法制度分野

  • インドでは非常に官僚組織が強大ゆえ、政府対政府の関係で経済産業省を始め、官民一体でやる必要がある。特に調達法上でどこに問題があるのか、PPPのみならず、プロキュアメント全体の問題として州政府、中央政府と対話していく必要がある。
  • インドのインフラ整備においては中央政府と州政府の間に権力分担、利権争いというものがある。中央政府がリードした案件は今まで比較的うまくいっていた。一方、州政府がリードしたインフラ整備は非常に対応に遅れが出た。電力、水道はインフラ整備の必要性が高いが州政府の力が強く推進が困難だった。道路、通信分野では中央政府が引っ張ってきて比較的効率的にできた。どういう分野を調査しどの分野に日本企業が進出していくかという点を考えるにあたり、中央政府と州政府の関係を考慮する必要がある。PPPについての制度がしっかりしていない国においては、PFIのようなある一定の運営権限を民間に委譲することに非常に抵抗がある政権もある。どの分野を選択するかを考える際、当該事業が国民全体に対してサービスするものなのか、一定の人(一定の裕福な人達)にサービスしていくものなのかを考慮する必要がある。民間がPFIで参加した途端に今まで取られていなかったコストを取られ民間の反発を招くような事態もありうる。
  • 一応BOTのしシステムがあるということなので、そこでの契約書を調査し、日本企業の参加にあたってどういう点を州政府あるいは中央政府に改正いただかなくてはいけないかというところを提言していきたい。

経済産業省

  • インドのチェンナイ、バンガロールという地域を対象にした包括的な地域開発戦略が必要。本日はインフラのサプライヤー事業者の方々に参加いただいたが、他にも自動車、電気、電子等のユーザー企業あるいは相手国政府など、皆さんの意向を踏まえてスピーディーに動かしていけるような構想を打ち立てていく必要がある。
  • 円借款だけではなく、純粋民間資金、公的資金と民間資金を組み合わせたPPPなど様々なポートフォリオで支援を考える必要がある。その場合に各州政府あるいは中央政府の規制が障害となるようであればきちんと解決を図る必要がある。
  • 中核拠点開発分科会は国内での一種応援団もしくはチームづくりであると同時にインドの中央政府、地方政府とのきちんとした対話の枠組み作り(日本企業のチームアップ、海外との枠組み、海外に対して申し入れていくチャンネル作り)であるので、その両方について今後一緒に進めていく必要がある。
  • グローバル金融メカニズム分科会では、中核拠点開発分科会での実態面での議論で出てくる事象をいかにファイナンス面でサポートできるかということで議論していく。新しい思考、手法も含めていろいろな形のPPPに関するツールを検討していく予定。
  • 国際機関、ワールドバンクとかADBとの付き合い方も今後の議論の対象にする必要があり、議論を踏まえてファクト・ファインディングしていく。

次回、第2回中核拠点開発分科会

8月27日(木)15:00開始
(14:00~15:00第2回PPP政策タスクフォース)

以上

 
 
最終更新日:2009年9月8日
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