経済産業省
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BOPビジネス政策研究会(第3回)ワーキンググループ-議事要旨

日時:平成22年1月13日(水)10:00~12:00
場所:経済産業省本館17階第2特別会議室

出席者

水尾座長、荒木委員、大野委員、黒田委員、佐藤委員、新谷委員、高野委員、堀口委員、中委員、星委員

議題

  1. BOPビジネス政策研究会報告書(案)について

議事概要

1.BOPビジネス政策研究会報告書(案)について

  • 資料1 P.4に官民連携の記載があるが、BOPビジネスに関しては、これまでとは異なり官民がより対等なパートナーシップを形成して取り組んでいくものであるため、「民間が主体となる」とのニュアンスの記載も検討して欲しい。
  • 資料1 P.5の所得ピラミッドの図において、BOP層の人口は40億人、世界人口の72%と記載されており、世界人口は56億人程度になっているが、昨年夏の国連人口基金の報告では世界人口は68億人。データの出典などについて、何らかの説明が必要ではないか。
  • 資料1 P.26の対応の方向性で既存制度の活用も含めた支援とあるが、既に取組が進められている官民連携によるインフラ整備の促進などについても、ビジネス環境整備に繋がるため加筆してはどうか。
  • 資料1 P.28に「戦略的CSR」という用語が登場するが、この用語は一般化しているとまでは言えず、どのような意味で使用しているかの説明が必要ではないか。
  • 資料1 P.28に記載の二国間投資協定に関しては、経済産業省 通商政策局と外務省 経済局の共催で対外投資戦略会議が開催され、日本として二国間投資協定をいかに戦略的に優先順位付けして締結していくかということが検討されていることと理解している。対外投資戦略会議の議論の中ではBOPビジネスについて言及されることがなかったのではないかと記憶しているが、今後、政府としても二国間投資協定をどこの国と締結するかを検討する際には、日本企業がBOPビジネスを行なっている国ということも念頭に置いて議論する必要があるのではないか。
  • アフリカなどでは国家それ自体がリスク(腐敗、汚職など)というケースも考えられるが、その際に国家と一企業が対峙するのは非常に困難。資料1 P.28の二国間投資協定に関する記述については、日本企業の海外展開の円滑化ということに加え、日本企業と進出先国政府との間でトラブルが発生した場合の話し合いの枠組みやルールを整備することの必要性、また、投資保護という観点からも二国間投資協定が重要になるとの記載を検討してか。
  • 例えばUSAIDのGDAなどでは、企業からも資金拠出を求めるマッチングファンドの支援形式をとることで一社支援問題をクリアにし、迅速性を高めていると思われる。今後、具体的な支援制度を設計する際には、こうしたマッチングファンドの考え方も参考にするべきではないか。
  • NGOと企業が連携を行う場合、NGO側としては支援者や出資者からの理解や支持を得る必要がある。JICAの「草の根技術協力」へのNGO等からの提案をみても、以前は日本で寄付を集めてそれを原資に現地で無料配布型の活動を行うものが主流だったが、最近はコストを回収しながら事業をより持続的にし対象の村落数や人口を増やす可能性も広がるソーシャル・ビジネス、コミュニティ・ビジネス型の提案の割合が増えてきている。ビジネスの形態を通じた途上国支援に対するNGO側の心理的な障壁が下がってきていることの現れではないか。
  • 企業の視点からすると、日本企業と組むよりも現地の企業と組む方がスムーズということは大いにあり得る。日本企業と海外企業が連携する場合にも利用可能な支援制度が必要。
  • 資料1 P.25にJICAによる海外投融資機能に関して再開に向けて検討中との記載があるが、検討にあたってはJICAのBOP支援制度との繋がりなどBOPビジネスでの活用を念頭に置いて欲しい。
  • BOPビジネスに伴うリスクは国や分野によって異なるだろうが、想定されるリスク、リスクカバーの方策に関して、既存の支援制度の活用方法も含めてこれから丁寧に議論・整理していく必要があるのではないか。
  • JBICでは民間主体のインフラファンドへの出資や、IFCと組んで途上国の銀行に出融資を行うファンドへの出資に力を入れている。前者は、途上国のビジネスインフラ改善等に資するものであり、また後者は最終的に出融資を受ける途上国の銀行がマイクロファイナンス等を実施すれば、BOPビジネスを側面からサポートすることになる。BOPビジネスに対しても、これまで日本企業に活用いただいた投資金融に加えて、これらの新しいツールも活用するなどの形で支援していきたい。

以下、BOPビジネス推進プラットフォームに関して

  • 情報交換やオーガナイズ機能など、BOPビジネス普及・拡大の鍵となるもの。
  • BOPビジネスを進めていく上では、現地と日本の多様なステークホルダー間の連携を促進することが重要。プラットフォームについては、支援メニューの内容や関係機関の役割が分かりやすい形で容易にアクセスできる仕組とすることが必要。
  • 現地NGO、青年海外協力隊、シニア海外ボランティア、草の根無償支援を行う日本大使館、JETROやJICAの現地事務所に集まっている情報を整理・仕訳することで有用な情報が得られるのではないか。その情報を企業がビジネスの視点から分析・検討することで市場の顕在化に繋がると思われる。
  • JICAの在外事務所では、JICA・NGOデスクを設置し、現地でどのようなNGO(本邦NGO、国際NGO、地場NGO)がどのような活動を行っているのかといった情報を収集・提供しており、企業からの照会にも対応している。
  • 海外事情に詳しいシニア層ややる気のある若年層などの人材の活用を検討することも必要ではないか。
  • DFIDではアフリカの数カ国でパイロット事業として民間コンサルタントに委託して、現地でBOPビジネスに関心をもつ企業へのアドバイザリーサービスを提供し始めており、その際にDFIDがプラットフォーム的な役割を果たしている。日本もアジア等で対象国を選定し、パイロット的な取組を実施していくことも有効ではないか。
  • 現地ニーズや課題と企業のリソースのマッチングを進めるため、まずはパイロット事業として実施することが有効ではないか。
  • プラットフォームの運用にあたっては、現地での事務局のような場所が必要になる。JICAやJETROなどの協力を得て複数の国で取組を始めてみてはどうか。
  • ワンストップ情報提供の機能を東京で行うことも良いが、BOPビジネスは「現地密着」が必要であり、現地のNGOやNPO、国際機関などと密に関わる取組であるため、それらの組織との連携方法についても考える必要がある。実施しながら最適な形態を模索することが現状取り得る最適の方法ではないか。
  • 情報共有の枠組のアイデアには賛成だが、民間企業が主体となってBOPビジネスという企業のビジネス活動(CSRではなく)に関する協議会を設置する場合、まとめ役となる企業・団体については検討が必要。プラットフォーム内で各企業の企業秘密の取扱いや競争法に関する部分も問題になると考えられることから、民間企業ではなくJETROなどの公的機関に事務局を設置した方が良いのではないか。
  • 将来的な予算獲得に向けて、企業のBOPビジネス支援を行う上で、ODA予算を使用する場合と使用しない場合との判断基準(クライテリア)を定めておくことが重要ではないか。
  • BOPビジネスを企図しない既存の支援制度・施策も活用することで、関係機関を巻き込み、ネットワークを構築・拡大させていくことが必要。プラットフォームは各機関の既存の支援制度と一体となって機能していくことが望ましい。
  • 資料1  P.26に「関係者」とあるが、プラットフォームには経済産業省や外務省以外の関係他省庁(農林水産省、厚生労働省)にもぜひ参加してもらいたい。

以上

 
 
最終更新日:2010年1月28日
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