経済産業省
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水ビジネス国際展開研究会ワーキンググループ(第2回)-議事要旨

日時:平成22年2月15日15:00~17:00
場所:経済産業省国際会議室(経済産業省本館17階西3)

出席者

伊丹座長(東京理科大学大学院)、朝田委員(丸紅)、安部委員代理(三井物産)、大島委員(国際協力機構)、加藤委員(住友商事)、久保田委員(千代田化工建設)、吉村委員代理(三菱商事)、古田委員代理(伊藤忠商事)、齋藤委員(横浜市)、植村委員代理(東レ)、加藤委員代理(日本貿易保険)、上田委員代理(日立プラントテクノロジー)、滝沢委員(東京大学大学院)、柳楽委員(日東電工)、原田委員(酉島製作所)、八重樫委員(日揮)、吉村委員(グローバルウォータ・ジャパン)、星委員代理(国際協力銀行)

議題

  1. とりまとめの方向性(たたき台)について
  2. 事務連絡

議事概要

資料3「水ビジネス国際展開研究会-とりまとめの方向性(たたき台)-」ついて

事務局から説明、滝沢委員(WG座長)による補足説明の後、委員による討議が行われた。討議における委員からの意見等の概要は以下のとおり。

  • 本研究会の方向性は、海外にビジネスと展開していく上で良いガイドラインとなると期待。簡単に成果が出る事業ではないが、やってみないと力が付かない分野。ゆくゆくは、大型パッケージにもチャレンジしたい。
  • SuezやHyfluxは、自国で実績を積み海外進出した。日本においても国内をどのように考えていくのか大変関心がある。
  • 2009年に日本水道協会から出された報告書(平成21年3月:水道の安全保障に関する検討会報告書)の中で、今後、中小の水道事業体は、技術者の高齢化・退職、再投資のための資金不足等により、水道事業の運営が困難になるという見通しを出している。その解決策としては、大きな自治体や民間がともに協力し対処していくことも考えられる。
  • 各メーカー、エンジニアリング会社とも世界に誇る技術を持っている。しかし、それに地方自治体が保有するO&Mノウハウを組み合わせただけで海外の案件がすぐ取れるようになるものではない。技術力だけでなく、コスト競争力がないと、出遅れた日本勢が出て行くのは困難。
  • 日本企業が海外水メジャーと組むことや、出資のマイノリティーとなることもあり得る。案件初期段階から、JBICの出融資やJICA無償支援等を仕込み、海外での新規事業参画を図らねばならない。
  • 政府が一つの全世界を網羅するような支援プログラムを作ってはどうか。
  • 独立系発電事業(IPP)の海外進出でいえば、先兵になったのは、電力会社ではなく商社。最近はエンジニアリング会社も積極的であり、期待できる。
  • 水ビジネスをやるに当たっては、JBICやNEXI等でどう取り組むかが一つの大きな課題。
  • IPPの海外進出先で日本製の機器のみを使っているプラントはない。海外では高級品は求められておらず、品質は「並」で良いので、その国で必要とされているものを供給することが必要。そうでないと国内メーカーのものは使われない。
  • 昨年12月に閣議決定された緊急経済対策の一環として、NEXIではバイヤーズクレジットについて、市中銀行の融資に対する貿易代金貸付保険の付保率を非常リスク・信用リスクともに100%に引き上げた。これにより、銀行のリスク負担はゼロとなり、日本のファイナンス組成に係る競争力が高まることを期待。
  • 現地生産や現地調達能力を高めることは急務。インフラビジネスはEPCだけではなく、運営・管理まで参画しないと利益を上げることは難しい。
  • 政策金融ツールは、インフラビジネスを数十年間行うためには必要不可欠。使い勝手がよいものに仕上げることが大事。
  • ISO/TC224の議論では、ドイツ、フランス等外国政府は国を挙げて支援を行っていたのに対し、日本政府からの支援はほとんど無かった。ISOの取り組みに対し、予算・人材の支援をしていただきたい。
  • 膜分離活性汚泥法(MBR)のISOもヨーロッパ基準になろうとしている。ISOの会議で案が示されたときにはヨーロッパ基準で固まっているのが実情であり、これに対抗するためには、日本はアジア諸国と仲間作りをする必要がある。これにも国の支援が必要。
  • 遅れた面を総合的かつ戦略的に行う思い切った政策の転換が必要ではないか。1970年代のナショナルプロジェクトのような精神でやるべき。
  • 上記観点から、人材派遣や情報交換を行うのは有効的。
  • 官民連携の推進にはリスクヘッジが大事。
  • 開発途上国の水問題の状況は留意すべき。国際河川は利害の隣り合わせ。最近は水が重要な資源となっているため配慮も必要。貧困・格差の問題もあるため、実際ビジネスを行うには、いくつか困難な点もあると認識すべき。
  • 「造水事業」と「水道事業」では時間軸が異なるので、2軸に分け、議論を進めた方がよいのではないか。
  • ODAを核にして進出するのも一案。
  • 水ビジネスに対するこれまでの政府、政府関連機関、自治体の支援に感謝。
  • 海外水循環システム協議会(GWRA)では、NEDOの支援の下、40社が参加し、約1年間水ビジネスに取り組んできた。事業権確保に向けた道筋の一つとして、GWRAが目指す企業連合による共同会社を設立するパターンについても、取りまとめ資料に加えていただきたい。
  • 次のステージへ緊急性をもって取り組むべき。ODA案件を獲得して、企業の実績とDevelopすることが一番ではないか。
  • 水は地産地消であり、現地でメンテナンスすることが必要。国際展開のためには、速やかにテストプラントを作りあげていく必要がある。
  • メーカーは、新しい製品を作るリスクは負うことができるが、長期間のリスクをソリューションとして提供しづらい。フレキシブルかつスピーディーな支援をお願いしたい。そのため、例えば経済産業省に支援の窓口を一本化するといった対応はできないか。
  • 小さいものでも、革新性ある案件は取り上げてほしい。
  • 低コスト化について一言言い訳をすると、製品の性能が良いとライフサイクルコストは下がる傾向にあるということ。ライフサイクルコストのもつ意味も理解していただきたい。
  • マーケットは待ってくれない。地方自治体には良いノウハウはあるが、どのようなスピード感で行うのかはっきりしない。
  • 目標年を2020年に設定しているのは中長期ビジョンとしては良いが、ビジネスとしてはずいぶん先の話である。5年後の2015年の目標も一つ作るべき。HyfluxやDoosanが出てきたのもここ数年の話しであり、今後5年間で世界は大きく変わりうる。
  • この研究会により、水ビジネスの政府内での扱いが格上げされることを期待。
  • 水ビジネスのように地産地消型のビジネスモデルでは、オペレーターシップを取らないと主導権を握れない。ただし、必ずしも日本発にノウハウがあるということに限らない。
  • 2010年は水ビジネス元年。スピード感のある提案をお願いしたい。ベトナムの工業団地向けにパッケージ化したビジネスが有望である。ベトナムには多額のODAを出している。にもかかわらず仏越は昨年首脳レベルで包括的なインフラ支援に係るMOUを締結。日本も政府レベルでしっかりと関与するべき。
  • 政府の包括的、総合的なサポートを期待。案件の大小を問わず取り組みたい。
  • 民間委託や大きな水道事業体との連携を考えている自治体は多い。しかし、水は市民の口に直接入るものであるため、大変センシティブ。日本の産業政策も大事だが、常に安全面を考えた上で行うという視点が大事。
  • 今後も自治体、企業間の情報共有が大切。何かBoardのようなものが作れないか。
  • ナショナルプロジェクトとして取り組むべきとの意見には賛同。過去、自動車と携帯電話を比較すると、技術的には後者の方が優れていると思われていたが、海外進出の結果は逆であった。
  • これだけの大きな産業分野の戦略は、多焦点にならざるを得ない宿命がある。単純な要望を列挙しホチキスしたものでは国民は救われない。一つ試金石となる戦略を作る意気込みで次回とりまとめの議論を行うべき。

その他

今後、ワーキンググループ(WG)を2回程度開催し、同WGにおいてとりまとめの具体的な審議を進め、その検討内容・結果を、第3回研究会において審議することが決まった。

問い合わせ先

製造産業局 国際プラント・インフラシステム・水ビジネス推進室
電話:03-3501-1760(直通)
FAX:03-3501-6588

最終更新日:2010年1月27日
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