経済産業省
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再生可能エネルギーの全量買取に関するプロジェクトチーム(第1回)-議事要旨

日時:平成21年11月6日(金)12:00~14:00
場所:経済産業省本館12階大臣官房特別会議室

出席者

直嶋大臣、増子副大臣、松下副大臣、近藤大臣政務官、石田資源エネルギー庁長官、上田審議官、齋藤省エネルギー・新エネルギー部長、横尾電力・ガス事業部長

有識者
柏木東京工業大学教授、金本東京大学教授、山地東京大学教授、横山東京大学教授

議題

  1. プロジェクトチームの設置について
  2. 再生可能エネルギーの現状と導入促進策について
  3. 再生可能エネルギーの全量買取について検討すべき事項について
  4. 再生可能エネルギーの全量買取に関するご意見の受付について
  5. その他

議事概要

全体論について

  • 再生可能エネルギーの導入拡大は、温暖化対策のみならず、新たな産業育成、市場拡大の観点から重要。他方、地域、国などで電源の適性が異なる中、我が国の特性に応じた再生可能エネルギーの導入可能量、経済的な導入最適量をあわせて議論する必要がある。国益を最大にし、国民負担を最小にするための全体最適化を実現する制度とすることが重要。
  • 本来の目的である再生可能エネルギー推進という観点を忘れてはいけない。買取制度は、目的を達成するための手段の1つにすぎず、手段である制度が目的化した議論には違和感。
  • まずは制度の基本形が重要であり、オプションの評価軸が大事。
  • 再生可能エネルギーの価格低減ポテンシャルも含め、将来性は不確実な部分が多いため、いくつかのシナリオを用意しておくべき。制度のやめ方というのもあらかじめ考えておかなければならない。
  • 再生可能エネルギーの導入を拡大しても、負荷追従のための火力発電の設置は必要であり、火力発電を完全になくすことはできない。

固定価格買取制度の導入により期待される効果等

  • 経済学的には、なるべく広く対象にして、(同じ価格で)競わせるのがよい。固定価格買取制度は、公平な制度にしておけば、国、地域に適した再生可能エネルギーが導入されていく。
  • 買取価格の設定は非常に難しい。太陽光については48円/kWhでの(余剰)買取となっているが、全ての再生可能エネルギーを全量48円/kWhで買い取るというのはおかしい。他のエネルギーは発電コストが低いので、買取価格はもっと低くても良いのではないか。
  • RPS制度を導入した際には、導入量を決めることで、市場原理が働くので良いという議論があった。今回、価格を固定する固定価格買取制度を実施することで、買取価格によって導入量が大きな影響を受ける。RPS制度の今後も含めた制度のあり方について検討すべき。
  • 固定価格買取制度が有効な手段かどうかは、再生可能エネルギーの種類によって異なる。全量買取を行うと、住宅用太陽光よりも、メガソーラー等の事業用太陽光ばかりの普及が進んでしまう。
  • 本制度を導入すると、(買取価格次第では)中小水力発電や地熱発電等の導入拡大が期待できると考えるが、国立公園への設置など立地条件の制約を解決していく必要がある。
  • 余剰電力買取は余った電力のみを買い取るため、需要家の節電インセンティブとなっている。全量買取にするとこのインセンティブがなくなってしまうのではないか。

負担の在り方について

  • 費用負担の制度設計が難しい。最大の論点は誰がどのような形で負担をするかということ。
  • 負担の問題については、余剰電力買取制度の創設の際にも大きな議論になり、この制度の負担分でさえ様々な意見がある。全量買取となると、需要家の理解を得るのは容易ではない。負担は国民の受忍限度を超えないか。
  • 負担については買取費用や系統安定化対策費用も踏まえて慎重に議論し、国民に対して説得力のある説明をする必要がある。
  • エネルギー間の公平性の観点から、全量買取の対象を電力に限らず、熱、燃料の観点からも議論すべき。負担の在り方については、電気料金のみでなく、税方式にするなど他のオプションを含め、全体で議論を行っていく必要がある。ただし、税方式にするにしても、新しい制度はフレキシブルに動く必要がある点に留意すべき。
  • 条件の違いにより導入量は地域間の偏在が起こりうる。その際の負担の在り方について十分検討する必要がある。

電力系統安定化対策について

  • CO2削減の費用対効果については、系統安定化対策費用も含めて算出すべき。
  • 余剰電力買取から全量買取にすることによる追加的な導入量と対策コストを、スマートグリッドの構築コストと構築に要する年数を踏まえて検討しなければならない。
  • 再生可能エネルギーの導入のペースが前倒しになると、蓄電池や系統制御技術といった系統安定化対策が間に合うかという問題がある。停電しないようなシステム作りが必要。ロードマップを示すなど、時間軸を大切にして議論をする必要がある。
  • 解列を認めるなど、系統接続ルールの自由度により、系統安定化コストは変わってくる。スペインでは、必要な時には風力発電を解列している。必要に迫られた場合に出力抑制を行えば、系統安定化コストは抑えられる。
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