経済産業省
文字サイズ変更

次世代エネルギー・社会システム協議会(第1回)-議事要旨

日時:平成21年11月13日(金)8:00~9:32
場所:経済産業省本館17階第1共用会議室

出席者

経済産業省
増子 輝彦(経済産業副大臣)
近藤 洋介(経済産業政務官)
齋藤 圭介(資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)
飯田 健太(資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部新エネルギー社会システム推進室長)
増山 壽一(資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部政策課長)
坂本 敏幸(資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部省エネルギー対策課長)
渡邊 昇治(資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部新エネルギー対策課長)
木村 陽一(資源エネルギー庁電力・ガス事業部政策課長)
畠山 一成(資源エネルギー庁電力・ガス事業部ガス市場整備課長)
吉野 潤(資源エネルギー庁電力・ガス事業部電力需給政策室長)
井上 幹邦(産業技術環境局情報電子標準化推進室長)
田中 繁広(産業技術環境局環境政策課長)
村瀬 佳史(商務情報政策局情報経済課長)
辻本 圭助(製造産業局自動車課電池・次世代技術・ITS室長)
有識者
石谷 久(東京大学名誉教授・新エネルギー導入促進協議会代表理事)
小久見 善八(京都大学大学院工学研究科教授)
柏木 孝夫(東京工業大学統合研究院大学院理工学研究科教授)
坂本 雄三(東京大学大学院工学系研究科教授)
松村 敏弘(東京大学社会科学研究所教授)
山地 憲治(東京大学大学院工学系研究科教授)
横山 明彦(東京大学大学院新領域創成科学研究科教授)

議題

  1. 次世代エネルギー・社会システム協議会について
  2. 検討課題の提示
  3. 関連研究会からの報告
  4. 自由討議
  5. その他

議事概要

山地先生
  • スマートグリッドは、エネルギーシステムと情報システムの融合。ところが、前者は安定を重視した保守的なもので、後者はチャレンジングで不安定なもの。両者のすりあわせが重要。
  • 具体的に言えば、系統への自然エネルギーの取り込み方について、以前は系統側にバッテリーを置いた方が低コストと言っていた。ところが電気自動車のバッテリーを使うという方策も出てきた。電柱までのシステムではなく、電柱から先の需要側まで取り込んで一体的な需給バランスを取ることができれば、安定性は高まる。ただし、マネジメントは難しくなる。したがって、情報技術を使おうということ。
  • 理論的にはそういうことだが、やはり情報技術の持つ脆弱性が心配。サイバーテロなどの危険も言われるが、一部のトラブルを全体に波及させない仕組みが重要。制御を一体的にやるのでは弱い。“subsidiarity” という考え方があるが、連携すべきときは連携し、そうでないときは自律的にやる、という関係が重要ではないか。
柏木先生
  • スマートグリッドは電力を中心に考えられることが多いが、実際には熱の需要をどう捉えていくかが課題。熱・ガス・水素といったエネルギーの統合システムを考える必要がある。
小久見先生
  • 電池の将来像は単独では見えない。次世代の社会システムの中で用途にあった電池のスペックを考えていく必要がある。
松村先生
3つの視点で臨みたい。
  1. 「Internet Of Things」。モノのインターネット社会。資料の5や資料4の7ページにあるが、通信の世界ではモノ同士がつながっていく。スマートグリッドの議論が先行するであろうが、これをインターネットの世界にも入れていって、エネルギーの世界に限らず使えるようにすること。スマートメーターをどう捉えるか、など、通信の体系も考える必要がある。
  2. 「スマートエネルギーネットワーク」。今回の議論は、スマートグリッドなど電力が中心になる。しかし、究極の目的は低炭素なので、エネルギー全体の利用方法を考えれば、熱利用の在り方も重要。エネルギー全体での合理性を考えるべき。
  3. 「技術中立性」。部分最適が全体の最適に繋がるような制度設計をしなければならない。すなわち、個々のプレーヤーの合理的行動が全体の最適になる制度設計をどう行うかがポイント。その制度設計は国の責務。例えば、太陽光の余剰買い取り制度では晴れの日には電気を使わずに売電した方が利益はあがり合理的な行動となる。特に電気は規制市場なので、国の責任は大きい。
横山先生
  • エネルギーと情報の融合が望ましいが、今でも、電力の安定供給のために既に情報通信システムは相当活用している。
  • また、海外との違いもポイント。中国で目指すスマートグリッドは日本で既に達成されている送配電ネットワーク、韓国で目指すものは日本のマイクログリッド事業、アメリカはマイクログリッドの高度化をスマートグリッドと言っているだけ。国ごと、地域ごとにスマートグリッドの実態は異なる。日本が海外と違うと言っても、それは「ガラパゴス化」とは異なる。むしろ、海外の需要を取りにいく際には、各国の事情に合わせたものを輸出すべき。
石谷先生
  1. 全体と部分を統合すると不安定さ、脆弱性が出てくる。ただし、その議論については、昔から制御理論があり、今であればカオス、非線形理論でやっていること。理論的背景も検討しておいた方がいい。
  2. 2050年に80%削減を目指すなら、エネルギー供給源も原子力と自然エネルギー、CCSとなる。だが、日本でCCSの議論は微妙な位置づけ。化石エネルギーを使うとしたら、CCSがあるかないかで全く変わってくる。この場ではないかもしれないが、CCSについての考え方をしっかり検討すべき。
柏木先生
  1. 自然エネルギーが大量に導入されると、ベースの電力が自然エネルギーとなってくる。そうすると、スマートメーターやスマートインターフェイスでグリーン電力を取り込んでいくことは避けられない。
  2. 東アジア共同体構想との関係では、日本の実証をなるべく早期に実施し、この構想のベースとするプロジェクトとする必要がある。制度設計にどう結びつけるのかも論点。
坂本先生
  • 建築の世界からも、部分最適が全体最適に繋がる制度設計を是非お願いしたい。また、社会システムとは都市づくり、まちづくりの話。したがって。太陽光パネルや風力発電、充電スタンドの景観の問題も重要。さらに、この実証を拡大していく際には、既設住宅への対応も課題となる。
横山先生
  1. どれくらい原子力を入れるのか、太陽光パネルを入れていくのかでシステムの姿は変わる。太陽光が2030年までに5300万kwも入ってくると、電気が余ってくる。そのため、蓄電したり、場合によってはエネルギーの使用量を増やす、増エネをする必要が出てくるかもしれない。ところが、2030年には、その目標に届かない場合、エネルギーシステムの姿は全く変わってくる。検討にはいくつかのシナリオが必要。
  2. 経済性の向上は重要。部分最適のシステムを作ると、社会全体に大きくコストがかかる可能性もある。全体のコストが最適となるようなシステムを考えていかなければならない。
小久見先生
  • ものづくりの世界は使えるものが進化していく世界。デバイスに対応できるフレキシブルな機器が出ることになるため、PVシステムも変わっていくことになるのではないか。今あることから初めて発展させていくやり方もあると思う。

問い合わせ先

経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部
政策課新エネルギー社会システム推進室
電話:03-3580-3023
FAX:03-3501-1365

 
 
最終更新日:2009年11月25日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.