経済産業省
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産業構造審議会 環境部会 地球環境小委員会 化学・非鉄金属ワーキンググループ(2011年度)‐議事要旨

日時:平成23年11月18日(金曜日)10時~12時
場所:経済産業省別館10階1028会議室

出席者

橘川座長、北野委員、里委員、中村委員、西委員(以上、産構審)

浦野委員、大塚委員(以上、中環審)

議題

  1. 化学・非鉄金属業種の自主行動計画の評価・検証について
  2. その他

対象業種及びその進捗状況

目標達成業種:石灰製造工業会、日本ゴム工業会、(社)日本アルミニウム協会

目標未達成業種:(社)日本化学工業協会、(社)日本電線工業会、日本伸銅協会

議事概要

全般的な指摘(2業界以上に及ぶ指摘も含む。)

  • 今夏の電力需給問題により、エネルギー原単位は良くなっても、電力のCO2排出原単位が悪化するため、実質的なCO2は増加してしまう。これまでのやり方ではなく、2013年以降も見据えた新しい発想での削減努力をお願いしたい。
  • 目標未達成の団体については、今後の見解を説明してほしい

    → 日本化学工業協会においては、震災による外的悪化要因に加え、欧州の経済不安等の先行きが不透明で予断を許さない中、08~12年度の見通しの見直しは行わず、自助努力で出来る省エネ削減をさらに進めて、温暖化対策に最大限貢献したい。

  • 高性能製品の使用時の大幅なCO2削減は国内に限ったことではない。世界的にCO2を削減したいのであれば、国内のバウンダリではなく、国際的な視点で議論すべき。

    → 日本ゴム工業会においても、国際的な視点を重視しており、2020年の目標設定を原単位で考えている。世界全体でCO2を削減する場合に、日本の生産量を下げるよりも、LCAの観点から日本の低炭素製品の世界シェアを伸ばしていくべき。このため、製品1個当たりあるいは製造時の1トン当たりの排出量を減らしていくことで議論している。

  • アルミと銅は国内でリサイクルすると見かけ上CO2の排出が増える。これは海外での原料採掘を含めたLCA評価をしていなからであって、これらの議論はポスト京都を考える上で重要。

    → アルミニウム協会においては、アルミリサイクルは電力コストを下げる意味で重要であり、世界の温暖化防止に貢献できるものとして継続して実施していきたい。

  • 日本の高効率製造技術を海外に指導・普及するためには、日本企業にもインセンティブが必要。各団体でどのように考えているか。

    → 日本化学工業協会においては、化学産業のトップレベルの技術を海外展開できないか、経済産業省の2国間クレジット事業等を通じて取り組んでいるところ。

  • エネルギー管理は企業にとって良いこと。しかし、やらされている感が見受けられる。前向きな報告を期待。

    → 日本ゴム工業会においては、企業のトップはエネルギーを削減しなければならないという意識と共に、温暖化対策に資する製品を世に送り出すという前向きな取り組みとして捉えている。

    → 日本伸銅協会においては、エネルギー原単位の改善が収益に直結する最優先課題としてメーカーは必至に取り組んでいる。しかし、生産量が下がる中でも炉を止めるわけにはいかず、原単位悪化に大変苦労しているところ。

  • 空洞化が加速して国内生産量が下がることを心配しているが、特に日本アルミニウム協会と日本伸銅協会では生産量が増えることが前提での目標設定になっていないか。

    → 日本アルミミウム協会においては、生産量はリーマンショック前の状況には戻っておらず、昨年のエネルギー原単位は目標の11%ぎりぎりにおいて、今年度も生産量は回復していないものの、原単位は維持できている。今まで実施してきた省エネ効果が現れていると考えている。

    → 日本伸銅協会においては、エネルギー原単位目標を引き上げた段階で想定した生産見通しをそのまま記載している。原単位を考える上でこの数値を毎年見直すべきではないと考えている。

日本化学工業協会関係

  • CO2排出量が多い団体として、より一層の削減努力をお願いしたい。
  • LCAの説明について、全体の8割を占める住宅用断熱材の比較製品が無断熱住宅としているのは適当ではない。LCA評価の全体の信頼性に影響する。

    → LCA報告書(注)のとりまとめに際しては、有識者からなるレビュー委員会で同様のご指摘をいただき(同報告書P55)、本日の資料4のP23上段の但し書きのとおり、算定方法の改良を今後の課題としている。また、信頼性向上のため、業界としてLCAのガイドライン作りを検討している。

  • LCAの説明について、住宅用の樹脂サッシが抜けている。ドイツや中国でも普及しており、削減効果の大きい全体的な位置付けとして評価をお願いしたい。

    → 報告書の続刊も予定しており、樹脂サッシ等について追加していきたい。

  • LCAを考える上での課題は何か。
  • 化学産業は多品種少量の生産システムから、複数社による多品種大量生産に移行させるようなイニシアチブを協会として執れないものか。そうすれば、生産効率も上がる。
  • 自主行動計画はあくまで製造時のCO2の削減を検討する場であって、LCAの評価が大きいからといって、目標達成しなくともよいとはならない。
  • LCA評価を8品目について実施した内容は、おそらく世界最先端の報告であり、故に問題も明らかになってきている。2重カウントの取り扱い、国際的枠組みにいかに繋げていくか等の課題についてどのように考えるか。

石灰製造工業会関係

  • 特に委員指摘なし。

    → LCA評価については、当工業会のテーマとして取り組んでいる。また、生産量見通しの参考にしていた内閣府の経済成長率が今年度は発表されておらず、経済の不透明感を懸念材料として持っている。

日本ゴム工業会関係

  • CO2排出量にコジェネ導入の効果を反映しているが、算定報告・公表制度上で公平性に問題がある。できれば訂正をお願いしたい。

    → 毎年議論していることであるが、工業会の自主行動計画の報告としては了解している。

  • コジェネに関して、ゴムは製造時に加硫工程で出る低温廃熱を非常に有効利用できる業界であるので、一律に行うのではなく、各業界に応じた個別最適化の対策を採ってトータルでCO2を削減すればよい。
  • タイヤのラベリング制度は画期的。EUでは2012年から転がり抵抗、ウエットグリップ、騒音についてラベリングを行う予定。日本は騒音についても進めていくべき。中国と米国のタイヤ貿易摩擦問題でも同3項目の標準の統制を図ろうとしている。

    → 低燃費タイヤはユーザーの燃費が助かると同時に企業側も競争力の獲得とCO2削減への貢献ができることから、積極的にラベリング制度を導入している。日本においては転がり抵抗とウエットグリップの2つの性能をもって開始した。

  • 参加企業数が少ないが、小規模の企業も含めた全体参加の意識が重要。規模を拡大する取り組みについてどのように考えるか。

    → 小規模の企業については、自主行動計画で実施している取り組みと同様の啓蒙活動を行っている。

  • ここ数年コジェネの休止が続いている。休止が多いことについてはどのように考えるか。

    → 導入時に比べて、ランニングコストの増加や効率が悪く採算が合わない設備については止めざるを得ない状況。その場合には休止又は新しい設備に代えていくことになる。

日本アルミニウム協会関係

  • 省エネ事例集をホームページで公表している報告を受けたが、どの程度活用されているか。

    → 省エネ情報交換会を開催しており、どの程度活用されているかは、今後アンケート等をとって把握したい。

日本電線工業会関係

  • 2010年度のエネルギー原単位は、前年度より生産量が増加しているにもかかわらず増加している原因は何か。

    → メタル電線の生産の主力が電線ケーブルの様な太径から携帯電話の様なミクロ単位のものにシフトしてきているのが一因と考える。

  • 超電導ケーブルの実用化については、できれば省エネに画期的であるが、今後どのように取り組んでいくのか。

    → 現在、実験的に一部実用化が始まっている。まだ、初期投資がかかるため、導入に当たっては電力会社の決断が必要。

日本伸銅協会関係

  • 2010年度のエネルギー原単位が、生産量が同等の2003年度より大きく悪化している原因は何か。

    → 高付加価値化が進んでいること、もう一つは生産計画の中で一部溶解鋳造工程以降の購入材を自社製造に変更することによる増エネが考えられる。

関連リンク

お問合せ先

製造産業局 非鉄金属課

 
 
最終更新日:2013年6月13日
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