経済産業省
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産業構造審議会環境部会地球環境小委員会製紙・板硝子・セメント等ワーキンググループ(2009年度)‐議事要旨

日時:平成21年11月18日(水曜日)8時~10時
場所:経済産業省別館11階1120共用会議室

出席者

中上座長、碧海委員、新井委員、河野委員、中西委員(以上、産構審)
平井委員藤江委員(以上、中環審)

議題

  1. 製紙・板硝子・セメント等業種の自主行動計画の評価・検証について
  2. その他

対象業種及びその進捗状況

目標達成業種:
日本製紙連合会、(社)日本セメント協会、(社)日本染色協会、板硝子協会、日本ガラスびん協会、日本衛生設備機器工業会

目標未達成業種:なし(新規策定業種:(社)日本印刷産業連合会、(社)プレハブ建築協会)

議事概要

全般的な指摘(2業界以上に及ぶ指摘も含む。)

  • 各業界において、自主行動計画の目標に向かって、地道に実績を積み上げられていることを評価する。
  • (日本の)多くの業界でエネルギー効率等は世界最高水準と言うことを公表しているが、諸外国からも学ぶべきことはあるはず。外国の良いところを学ぶ姿勢を持つべきではないか。
    → セメント協会としては、諸外国の良いところは学んでいるつもりである。他にも取り入れるべきことがあれば、受け入れたい。
  • 廃棄物を燃料として利用していく仕組みを国全体で検討が必要ではないか? 市町村で行っているゴミ処理を民間に市場開放し、エネルギー効率の良いゴミを利用することで、日本全体としてのエネルギー効率がよくなるのではないか。
  • 2020年や2030年までを見通して、省エネ技術のポテンシャルに期待がもてるものに対して、省エネ投資を考えられないか?
  • 「エコ」という言葉は、生産側とユーザー側のどちらにとってのものなのか、言葉をうまく使い分けて欲しい。
  • 民生への貢献という観点から、国民側の理解がなければ意味がない。HPの利用については、トイレの説明、セメント業界の廃棄物利用や紙の作り方など、一般の方に知らせて役に立つ情報も随分あったが、民生と直結する「プレハブの断熱住宅」、「トイレの節水」、「エコガラス」等については、発想転換し国民側の視点で編集する部分がもっとあってもよいと思う。
  • 深夜電力の計算ができるように、環境家計簿を見直したらどうか。

日本製紙連合会とセメント協会関係

  • キャップアンドトレード型の国内排出量取引について、どのような条件であれば参画できるか。(今後、色々なところでヒアリングがあると思うが、業界として何を主張したいか。)
    → 製紙産業では膨大な投資をして植林活動、CO2減量活動を行っている。しかし、炭素の協定が今のところ明確ではなく、植林によるCO2削減の取り扱いがまだはっきりしていない。また、バイオマス燃料がかなり逼迫しており、各業界で取り合いにならないように、公平にしていただきたい。
    → セメント協会としては、EU-ETS第3フェーズがどのようなスキームで行われるかについて、CEMBUREAUやドイツのセメント協会と情報交換をしている。日本の制度がそれに近いものになるかも含めて情報交換をしている。エネルギー多消費産業は、全てオークション方式にされると苦しく、無償割当の選定基準やそのスキームをどうするかという議論が必要。公正なベンチマーク、公平なキャップをかけるためにはかなりのデータベースが必要であるが、未整備な状態である。トップダウンでの割当ては著しく困難。リーケージを起こさず、日本の産業活動と雇用を維持しながら、公平なキャップのかけ方が出来るのかが重要で、可能性を見極めたい。
  • バイオマス燃料については今後需要が増し、セメントや紙は確保が難しくなってくると思われる。国内全体として、どう確保していくか。
    → 製紙工場は全国に存在し、そのほとんどがバイオマス設備を所有しているので、各所で発生するバイオマスを、近くの製紙工場で使用させてもらうのが、効率的ではないかと考える。
    → セメント工場も全国に存在しているので、ローカル特有のバイオマス燃料は是非私どもの業界で使わせていただきたいが、製紙等とバッティングしない範囲で行っていきたい。

日本製紙連合会関係

  • 2005年をピークにして十分効果が上がっていない状況で、また、排出量も多いところ、さらなる削減は可能か?
    → 現在、未利用の間伐材をうまい方法で燃料化することができれば、さらなるCO2の削減が可能と考える。
  • 日本の製紙業のエネルギー原単位は海外に比べてよいが、このような技術の海外展開、技術移転等についてどのように考えているか?
    → 製紙業界は国内がシュリンクしているため、各社積極的に海外進出、海外製紙会社との提携をしており、これらを通して技術移転を行っていると考えている。
  • 国内植林面積は伸び悩んでいるようだが、今後は増加させる見込みはないのか?
    → 国内植林はコストに合わない。
  • 植林地は、以前どのような使われ方をしていたのか?
    → 荒れ地、牧場等の従来から植林がされていない土地である。
  • 古紙利用を進めた場合、木材チップが節約できると思うが、節約した木材チップを燃料用として使用することは考えられないか?
    → テストしたこともあるが、コスト的に合わないことが分かっている。
  • 省エネ投資について、ランニングコストはプラスになっているのか?次回以降でよいので教えて欲しい。

セメント協会関係

  • 下水汚泥を受け入れることがエネルギー収支を悪化させるという話があったかと思う。低品位エネルギーの回収利用について、まだ利用の展開があるかと思われる。実現に当たって縦割り・許認可の問題も出るかもしれないが、それも含めて教えて頂きたい。
    → セメント焼成炉の排ガスは400度程度の温度があるが、石灰石・粘土等の原料が水分を持っており、その乾燥に利用しているため、最終的に排出されるのは120度前後である。限界まで熱エネルギーを回収し、それでも余るものは廃熱発電で回収している。現在の技術レベルでは可能なところまでやっている。別のスキームの技術があれば、是非お聞かせていただきたい。
  • 日本のセメント製造プロセスのエネルギー効率が良いことは認識しており、それを利用して海外展開を行っていると思われる。途上国等で技術展開をしていると認識しているが、その実績をご教示頂きたい。
    → セメント製造に関しては、最新鋭の設備を導入すればその工場において最高のエネルギー効率を達成できる。ただし、世界最高のエネルギー効率を長年にわたって維持するためにはメンテナンスやオペレーションのノウハウ、自然由来の原燃料をプラントに適用させる能力が必要であり、その能力は日本が長けている。このようなソフトも含めた技術パッケージをAPP を通じて、中国やインドに展開し始めている。何らかの形でアピールさせていただきたい。また、企業がビジネスベースで推進している部分もある。
  • 火力自家発電について、エネルギー原単位は改善しているが、CO2排出原単位は悪化している。バイオマスや廃棄物等の利用を進められていると思うが、この悪化原因はどこにあるのか教えていただきたい。
    → 別途回答させていただく。

別途回答するとした事項について

  • 目標をエネルギー原単位で設定しているが、エネルギー原単位とCO2排出量の実績が随分と乖離してきていると思う。地球温暖化対策ということで目的はCO2排出量の削減だと思うが、エネルギー原単位を目標とすることは妥当か。工業プロセス由来CO2の部分も含めてお考えをお聞かせいただきたい。
    → 別途回答させていただく。

別途回答するとした事項について

  • 廃棄物を使う場合でも、RPF等加工済みのものを持ってくるのと、自社で加工するのでは違いがある。廃棄物処理とのバウンダリ調整が必要ではないかと思う。排出量取引においてキャップを割り当てる際にも影響すると思われるため、お考えがあればお聞かせ頂きたい。
    → 当業界だけが主張するのではなく、行政等と一体で検討する必要がある。セメント産業というバウンダリの中でエネルギー効率が若干悪化しても、日本全体としてエネル ギー効率が最適な方向に向かっている。その辺をキャップアンドトレードが始まったときに、クレジットとして誰がどう判断するのかが大きな論点である。ぜひとも本件については、行政・学識経験者が議論する場に参加させていただきたい。
 
 
最終更新日:2010年1月7日
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