経済産業省
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今後の繊維・ファッション産業のあり方に関する研究会海外市場開拓ワーキンググループ(第2回)-議事要旨

日時:平成22年2月2日(火)14:00~17:00
場所:経済産業省本館17階第2~3共用会議室

出席者

池内委員、石井委員、伊集院委員、宇野委員、河野委員、聖生委員、田辺委員、中山委員、武藤委員、米良委員、山口委員(代理出席)、山下委員、吉田委員(五十音順)

議題

  1. 委員からのプレゼンテーション
  2. 海外展示会
  3. ワーキンググループとりまとめの方向性

議事概要

1.委員からのプレゼンテーション

4人の委員から海外市場の動向、これまでの海外市場開拓の取組みや検討している方策についてプレゼンテーションがあり、それを踏まえて意見交換が行われた。主な論旨は以下のとおり。

委員からのプレゼンテーション

  • 中国向けビジネスを考えるに当たっては、現地の商習慣や仕様へ適合させることが必要。また、中国の生地調達は欧米(特にイタリア)からの調達が基本で、日本の生地に対する需要は低い。現地パートナーの活用や買収によるマーケットシェア獲得など、自ら需要を構築する姿勢も重要。
  • 中国では現物を持ったビジネスが優位に働く。
  • アジア諸国における日本素材の国際競争力は一部の高機能素材を除いてほとんど無いと言ってよい。韓国や台湾企業との比較においても、日本企業は軸足が依然として日本にあり、本気度が違う。在庫リスクに対する考え方もそう。
  • 世界的な生地の産地は変遷している。現在の欧州のリーダー的な立場であるイタリアでは多くの機屋が潰れ、それらは中国資本に買収されている。そう言った中、国内と中国をうまく使い分けたり、生地だけに頼ることなく自社製の衣料品の生産を始めたりするようなところが生き残っている。
  • 今は良いものを作れば売れるという時代ではない。日本人には世界が何を欲しているかという視点が欠けている気がする。きちんとしたマーケティング(セグメント分析とターゲティング)を行わなければならない。
  • 当社では、今後は中国を中心に、日本、中国、米国の三国間貿易が増えていく。
  • 海外進出の際に相手(進出先)をよく知らない(どこに、幾らのものを、どうやって、どれくらいのリスクを抱えて調達・販売するか等)ことがないように市場調査を徹底して行う必要がある。
  • 海外販路開拓に当たって、当社を中心にチーム(ミニ・クラスター)を形成し、商品開発から販路開拓まで行っている。リスクは当社が負っている。
  • クラスターでは、どうしても先導的役割の2割、それに続くような6割、積極的ではない2割という構成が出来てしまう。クラスターは先導的な2割が引っ張っていく方策を考える必要がある。
  • 受益者負担を原則とした自発的先導型企業とチームを選別(市場毎、用途毎)し、そこへ優先的に支援すべき。ただし、現在中小企業のみとなっている支援対象企業規模については見直しが必要であり、また、出荷額や雇用創出等の目標値も必要。
  • リーマンショック後、北陸産地の縮小が止まらない。そのような中、生き残りのため、新しい加工技術の開発、国内を越えて近隣アジア諸国の企業との連携、異業種との連携といった道を進んでいるところが出てきた。
  • 政府には、高機能繊維研究のための人材等育成支援や今後需要が拡大するであろう非衣料品分野の設備導入支援を提案したい。

出席委員からのコメント

  • それぞれの産地で、まとまろうという動きが出たときに生き残ろうという所は手をあげるし、その中でリーダーとなる人は自然と出てくると思う。
  • 産地のチームが機能するとは必ずしも言えないのではないか。また、一言にチームと言っても、競合するもの同士が組むのか、それとも製品を作る際に協力してもらっている企業との連携(例えば、川中と川下)なのか、いろいろある。自分のところは、後者でチームを編成している。
  • 例えば米国向けを指向するチームがグループとなり、現地に出張員や駐在員を配置し、顧客巡りをする。グループ化して力を大きくすることが必要。
  • 北陸産地ではグループ化が自然と進み始めている。生き残るところが見え始め、お互いの動きが見え、組む方が良いかが分かってきたためと思われる。
  • 技術面や販売面などにおいて、力の強い人を頂点にチーム化しないとチームが機能しない。チームの構成に当たっては、産地をベースにすることは必ずしも必要ではないのでは。
  • 中国に進出した際、現地の有力コンサルに聞いても市場の状況があまりよく分からなかった。結局、自分の足で現地の商品を一つずつ調べ回って勉強した。中国についてはその市場を調べられるような一つの組織がなければならないのではないか。

2.海外展示会

輸出振興の方策として、海外市場での展示支援の取組について議論が行われた。主な意見は以下の通り。

  • これまでの政府の展示会出展支援では、必ずしも費用対効果が伴っていないのではないか。
  • 海外出展を希望する中小企業向けセミナーや海外の繊維・ファッション分野の学生への日本製生地に関する教育という手もあるのではないか。その際には、しっかりとした専門家を選定する必要がある。
  • 繊維ビジネスの現実面を見ると、中小企業だけを支援対象として本当に成果が出るのか疑問。
  • パリ展のあと、中国で売り込みするなど、海外出展支援をした後のフォローアップが重要。

3.ワーキンググループとりまとめの方向性

次回第3回ワーキンググループでのとりまとめの方向性につき、現状認識の確認、提言すべき政府の関与のあり方等につき意見交換が行われた。主な意見は以下の通り。

  • 現場にとって、EPA/FTAや貿易保険等の制度は複雑で使い勝手が悪い側面がある。
  • アジア市場もいいが、引き続き欧州は重要。
  • 展示会の支援に当たってはバイヤーが満足できるかどうかに比重をかけるのが良いのではないか。
  • 常設のビジネスの拠点を作るのであれば、まずはパリや上海を押さえておくべき。
  • 海外ではJISは通用しない。ISOへの対応や日本の繊維製品品質管理制度の国際的なヨコ展開も検討してはどうか。

問い合わせ先

経済産業省製造産業繊維課通商室
TEL:03-3501-1713
FAX:03-3501-6790

 
 
最終更新日:2010年2月4日
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