経済産業省
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今後の繊維・ファッション産業のあり方に関する研究会海外市場開拓ワーキンググループ(第3回)-議事要旨

日時:平成22年3月9日(火)14:00~17:00
場所:経済産業省本館2階西8共用会議室

出席者

池内委員、石井委員、伊集院委員、宇野委員、河野委員、聖生委員、田辺委員、中山委員、武藤委員、米良委員、浜野委員、山下委員、吉岡委員 (五十音順)

議題

  1. 第2回今後の繊維・ファッション産業のあり方に関する研究会の結果報告
  2. ワーキンググループ報告書案に関する意見交換

議事概要

第2回今後の繊維・ファッション産業のあり方に関する研究会の結果報告

事務局より平成22年2月26日に開催された第2回今後の繊維・ファッション産業のあり方に関する研究会の結果概要について報告。

ワーキンググループ報告書案に関する意見交換

事務局より本ワーキンググループ報告書案を提示し、資料2に提示された論点に沿って議論が行われた。主な意見は以下の通り。

『チーム組成の旗振り役について(及びリーダー企業の役割について)』、『展示会出展にかかる支援対象企業の選定方法(選定者等)について』

  • 工商一体をどう具現化するかという認識において、これまで「商」の認識が欠落若しくはないがしろにされてきたことがこれまでの失敗に出ている。チームのあり方については、地域ごとにも異なるし、画一的に定義される必要はない。むしろ、お互いの足りないところをチームで補完し、更に必要であればチームをグループ化することも重要。チームは旗振りがなくとも各地に出来つつある。チームのリーダーは「商」の機能を持っている企業がふさわしいのではないか。
  • 旗振り役にはボランティアではなく、OB等のプロを雇うのも一案。
  • 本WGの出席者においても、様々な形態で既にチームを形成している。そういった既に存在するチームを支援するということではないか。そのようなチームはリーダーたる一社が販売の責任を負っている。
  • チームのリーダーは企画力があり生産リスクを負えるところ。商は大事だが、必ずしも商社がリーダーになるべきという訳ではない。
  • チームの上にグループが存在し、展示会であれば日本パビリオンなど、グループ(連合軍)で協力することも可能。チーム、グループ双方への支援が必要。
  • 「商」の機能は、売掛金の回収など経験の浅い中小製造業者にとって極めて重要。
  • ただし、現実面を見ると商社の数・体力が落ちてきており、製造業者のニーズに対応できないのではないか。
  • 産地企業が横並びに組んでいった輸出振興への支援は失敗している。
  • 繊維産業の構造上、大企業を支援対象から排除することは非現実的。
  • 超大手は別かもしれないが、現在の中小企業の定義には合致しない中堅企業への支援が必要では。
  • 現在どのチームにも所属していないものの、意欲ある人たちをどうするか。商社等の元気なOBにリーダーとなってもらって、産地での勉強会を開くなどしてはどうか。輸出組合に音頭をとってもらいたい。これからは技術者OBが海外で活躍するのではなく、営業マンのOBが活躍してほしい。
  • 既に存在するチームの支援とまだ組成されていないチームの組成支援は分けて考える必要がある。
  • 大企業が入った連携チームが、既存の政策支援ツールを使う場合にも、チームの中小企業がメインであるとして申請をするといった工夫をすると良い。(事務局補足)現在の政府・ジェトロの支援ツールは一定の条件はあるが、必ずしも大企業を排除しているわけではないので、そこを今後広く伝えていきたい。
  • 既存のチームがあるならそれを強化すれば良い。一方、審査手続きの検討は別途必要だが、展示会に単体で出展する意欲はあるものの、「商」の人がいないために商売がうまくできない機屋はたくさんあり、こういったところにはチームやグループを形成することを勧めている。
  • グループ化といっても、競合者どうしを組ませるというわけではなく、例えば一つのコンセプトに賛同できるところどうしが一緒に組み、win-winの関係になるのが現実であろう。つまり、ある時は競合し、ある時は同じチーム、というのが実態。競合者同士のチームはうまくいくはずがない。

『定量的な目標と時間軸の設定について』

  • 事業を行う時には何らかの目標が必要。目標がある事によりチームが機能する。
  • チーム毎に設定する目標としては、例えば1年目はマーケティングの定性目標を設定し、2年目から売り上げをX%増、3年目・・・と定量目標に変えていけばよいのではないか。支援先の目標設定は中立な委員会等でアドバイス等を行えばよいのでは。
  • 日本全体としての目標設定については、例えば「輸出倍増」というキーワードを設定したとしても、打つ対策とのギャップがある。各チームへの支援の効果を踏まえたステップバイステップの地に足の付いた記述の方が良い。
  • 日本全体としての目標は海外生産も含めGNP的な目標も必要なのではないか。
  • 国全体としての目標は、疲弊する産地のやる気にもつながるので賛成。海外生産は認めざるを得ないものの、日本国内にも産業として残さないといけない。
  • 国で設定するなら「純輸出」でどれくらいかで測定するのがよいのでは。生地では持ち帰りが多いこともあり、純粋な日本製生地の輸出は約500億円程度しかない。また、海外生産が大きくなる時代で、国内活動だけの目標にするのではなく、外国に進出した日系繊維企業が外国に売っている状況(いわゆる「外・外ビジネス」)も目標に組み込んで考えるべきではないか。
  • 目標はきちんとフォローアップする必要がある。
  • 具体的な目標値の設定として、純輸出が反転するという目標はどうか。
  • 持ち帰り分を含めて目標を設定しても良いのではないか。

『常設の発信・ビジネス拠点の具体的なあり方について』

  • 場所の候補としてはパリ、ミラノ、ニューヨーク、上海、あと東京は外せない。その他目的に応じて香港や北京も入りうる。欧米は情報収集が目的(スワッチ販売で十分)、中国(香港)は商売が目的となるだろう。単なる展示場ではなく、実際に色在庫を販売できるところというイメージ。ただ、自社以外にどれだけこのような拠点を求めている企業がいるのかわからないし、参加企業者への何らかのレクチャーも必要だと思われる。
  • 上海マートに営業の拠点を持つべきと考えている。そこでは「マルチ・ファンクション」として機能させる必要がある。つまり、そこで情報発信、情報収集、パートナー探しや顧客探し(ネット販売も可)ができること。現物販売しても良いし、バイオーダーであってもよい。あと、商談はTV会議システムを採用しても良いし、プロのコーディネータを置いても良い。その他、PV等の展示会が終わったらすぐ展示を行うなどの工夫も必要。自分としては、まず拠点を持つべきなのはパリと上海と考えている。
  • 出展はチームに限定するべきではないか。そうでないと多品種短サイクルに対応できない。拠点から出発して、商談のキャラバンを組んでも良い。
  • 基本的に常設展示場の設置には反対の立場をとっている。現在の商売では、展示品そのものが売れるわけではなく、そのdevelop(品質、色、価格)が求められる事が基本になりつつある中、現物販売しかしない場は機能しない。現物を調達するバイヤー(アパレル)は非常に小ロットしか調達していかない。常設展示場を設置するなら、そのような状況にきちんと対応できる機能が必要。
  • 展示品のストーリーをその場で顧客に説明できないと商売に結びつかない。そのような商品について詳しい営業担当を常設展示場に配置する必要がある。
  • 商品に詳しい営業担当を雇用するには人件費もかかり、実際、顧客からのクレーム処理も営業の仕事としては多い。現物販売をする展示会場にすれば、商品に詳しい担当も配置せずに済むし、バイオーダーのビジネスと比べれば、顧客からのクレーム処理も無くせるのではないか。当社であれば、関心あるお客がいれば、現地のエージェントにつないでくれさえすればよい。また、現物販売は小ロットしか売れないが、未だ海外ビジネスをしたことがない企業が着手するには、このような取組みから始めるのが適切ではないか。
  • 展示者に対しては有償化が必要。売れなかったら損をする、という形にしないといけない。
  • どういう運営をするか。拠点を考える場合、素材がファッション向けかスポーツ向けか、バイイングオフィスがどこにあるか、作った人が物語を語れないといけないのでは、という点の検討が必要。
  • 場所については、中国では上海なのか、それとも欧米企業の発注機能を持っている香港の方がよいのでは。また、欧州においてもパリよりも地元のテキスタイルメーカーが存在し、世界のバイヤーも集まるミラノの方がよいのでは。
  • 染色技術はお客と双方向で議論する必要があり、目利きが必要となってくる。こういった要素を常設展がカバーできるか疑問。
  • 展示イメージはオフィス形式で、ショーケースと面談ブースが設置されている。ただサンプルが並んでいるだけではダメ。また並べるに際してもコンセプトがバラバラ、では客が見向きもしなくなる。
  • 通訳の確保など、JETROにも支援をお願いしたい。
  • 支援団体として意見を言うと、常設の拠点の整備についてはぜひ前向きに検討してほしい。
  • (事務局より)常設拠点の整備については前向きに考えているが、具現化には難しい点が多いものと理解。今後も委員から知恵を借りてどのような形で実際に運営するのが良いのか検討したい。

今回の意見とりまとめについて

今回の委員からのコメントの反映は座長に一任する事となった。

問い合わせ先

経済産業省製造産業繊維課通商室
電話:03-3501-1713
FAX:03-3501-6790

 
 
最終更新日:2010年3月15日
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