経済産業省
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産業構造審議会地域経済産業分科会工場立地法検討小委員会(第12回)‐議事録

開会

和田委員長
それでは、始めさせていただきます。お暑い中をお越しいただきまして、ありがとうございます。ただいまより、産業構造審議会地域経済産業分科会第12回工場立地法検討小委員会を開催いたします。
本日は下村委員と太田委員が御欠席でございます。
本日の議題ですけれども、お手元にありますように、「緑地面積規制と環境施設面積規制のあり方について」、それから「風力発電施設の工場立地法上の扱いについて」が主要な議題です。資料に沿って事務局から御説明いただいて、審議をしていきたいと思います。
まず、本日の配付資料について、事務局より確認をお願いいたします。

内田地域経済産業政策課長補佐
それでは、お手元の資料を確認させていただきます。
まず最初に「議事次第」1枚紙でございます。それから資料1「「工場立地法見直しの主要論点」における個別検討事項(案)」と書かれた資料でございます。資料2「風力発電施設の工場立地法上の扱いについて」1枚紙でございます。それから資料3「今後の予定」1枚紙でございます。
資料につきましては以上でございます。

和田委員長
いかがでしょうか、よろしゅうございますか。

議事

1.緑地面積規制及び環境施設面積規制のあり方について

和田委員長
それでは、まず議事の1から入りたいと思います。これも事務局の方から御説明いただいて、それから審議をしたいと思います。

内田地域経済産業政策課長補佐
それでは、資料1につきまして説明申し上げます。
お手元の「「工場立地法見直しの主要論点」における個別検討事項(案)」は、前回の「主要論点」のうち、「緑地規制のあり方」について具体的に御審議いただくための案として事務局にて用意したものでございます。これについては、「敷地外緑地」等といったものをまず認めるか認めないかということから御審議をいただくことになります。その上で、仮にこれらについて認めるという方向でございましたら、具体のところの論点として、こんなところが論点ではないかというものを書き記したものでございます。
具体に御説明申し上げます。まず1.でございますが、敷地外緑地、それから敷地外の環境施設についてどのように考えるかということでございます。四角囲みでございますが、事業者は届出を行う自治体の長、「届出先自治体」に対してまず自発的に申出を行い、それについて工場敷地外の緑地または敷地外の環境施設が、(1)周辺の住環境に近接しており、(2)当該工場の敷地隣接地域の賛同とともに、届出先自治体の同意が得られるような場合には、その面積を工場立地法の緑地面積または環境施設面積に算入できることとするという案でございます。これが論点の2.の(1)の具体の案でございます。
今のところをブレイクダウンしますと、条件(1)といたしまして、「当該敷地外緑地、環境施設が周辺住環境に近接している」という条件ではどうか。それから条件(2)といたしまして、「工場の敷地隣接地域の賛同及び届出先自治体の同意が得られること」といったようなことを条件として敷地外を認めたらどうかというのが1つの案でございます。
その下はイメージ図でございまして、工場が真ん中にございますが、このうち工場の敷地にぴったりくっついているようなところ、緑地Aと書いてございますが、こういったものについては工場敷地一体ということで、現行もこのような形については緑地算入を認めている状態でございます。さらに、今回、緑地B、緑地Cといったような状態、BとCの違いは、例示でございますが、工場の立地する市町村域を越えているものと越えていないものということでBとCを例示してございます。破線で書きました工場等の敷地隣接地域というところについては、イメージでございますが、この範囲をどのような範囲に設定したらよいかということも御審議を賜れればと考えてございます。
2ページにその論点がございます。今ほどの条件、(1)、(2)につきまして、「工事の敷地隣接地域」をどの範囲とするかということですが、例えば「工場敷地に接する住居地域」とする案、「隣接する自治会のエリアとする」案、「立地する市町村域に限るエリアにする」案があろうかというふうに考えてみました。
次に、「敷地隣接地域の賛同」について、どんなことをもって、どんな程度、どんなレベルをもって「賛同」を得たことにするか。例えば、「隣接地域の全住民の同意」といったところまで求めるか、もしくは「隣接する自治会の賛成」をもって同意の賛同を得られたとするかといったようなところを御審議の参考に書いてみました。
続きまして3ページでございますが、公共の緑地、公共の環境施設を立地法の面積に算入することの是非について、届出先の自治体に対して自発的に事業者が申請をするというところは当然のところでございますが、工業集合地に隣接して存在する公共緑地または公共環境施設について、これを「所有管理する公共体とともに届出先の自治体が認める」ような場合には、その面積を緑地面積もしくは環境施設面積に算入することができることとしたらいかがかということでございます。条件といたしましては、「所有管理の公共体の同意」、それから「届出先自治体の同意」ということと、その前提条件といたしまして、論点の(1)に「1.の条件を満たす場合」ということが書いてございますが、先ほど御説明した敷地隣接地域の住民などの同意ということをまず前提条件として、あわせてこういったところを考えてみたらどうかということでございます。
同じように図でございますが、工業集合地というのは今現在、立地法の規定上、工業集合地特例というのが法4条に規定してございまして、工業集合地に接した形での緑地Aというものと、それからその集合地内にある緑地Bについては現行の規定上もカウントできるということになってございますが、さらに緑地Cといったようなところにつきまして、どのように考えるかということが御審議対象ということでございます。
4ページに進ませていただきます。これは先だって申し上げました「緑の質」というものを反映したらどうかということでございますが、申請をベースといたしまして、工場周辺から視認した場合において、敷地内及びその周辺部に整備された樹木、生け垣などによって十分な緑視量が確保されていると認められる場合には、周辺住環境との十分な調和が確保されているということとみなしまして、その緑地面積の率に代えるということでございます。条件(1)といたしまして、「工場周辺から視認した場合において、工場等敷地及び周辺部に整備された樹林、生け垣等によって十分な緑視量が確保されていること」、条件(2)として、「届出先の自治体が同意すること」というようなことでいがか。なお、注意書きに書いてございますが、「十分な緑視量」というのは定量的に確認する必要があるだろうということでございまして、次のような方法で算定をしたらどうかという一つの考え方でございます。(1)といたしまして、周辺住環境との調和という観点に立ちまして、周辺から見た場合の見た目の緑というものを計測する、住環境の分布する状況に応じまして4地点から8地点を選定いたしまして、工場のそこから見た立面図をつくってみまして、その立面図上において緑視率を定量的に算定する方法でどうか。
これは5ページに注の3がございます。「緑視率の算定式」といたしまして、もちろん分子が緑の面積でございます。分母がa×bとなってございます。「算定を行う枠の面積」ということでございますが、4ページの図にあります黒い太線の長方形の高さが(a)、横幅が(b)ということでございます。この考え方は工場立地法の概念である「生産施設」といったものをベースに考えたらどうかということでございまして、この横幅(b)の両端はそれぞれ敷地境界をとってございます。それで、高さ方向はその敷地内における生産施設の最も高い点を採ったらどうか。図を見ていただきますと、この場合、「工場建屋」は生産施設に入ってございます。「煙突」は生産施設に入ってございません。それから、単純な「貯蔵タンク」といったものも生産施設に入ってございませんので、このケースの場合は「工場建屋」の屋上の高さをもって高さ(a)といたしまして、このa×bを分母といたしまして、その中でどれだけの緑地が占めるかということを緑視率としたらいかがかということでございます。
4ページ中程の注の(2)でございますが、「充分な緑視量」というのはどの程度取ればいいのかということでございますが、この点につきましては「周辺住環境にとって好ましい水準」というものを確保することが必要だろうと考えてございますので、今後、実際の特定工場周辺の状況、緑視率も調査した上で設定いたしたいと考えてございますが、めくっていただきまして6ページでございます。これが第9回のこの小委員会で明治大学の輿水先生からプレゼンしていただいた資料からの抜粋でございます。そのときの御報告でございますと、環境緑視量(率)が20%を超えると人間の感覚として緑が多いと感じるようになる、好ましい緑の量だというふうに感じるようになるというような御報告がございましたので、緑視率20%というのも1つの目安ではなかろうかと考えておる次第でございます。
戻っていただきまして5ページでございますが、先ほど御説明した緑視率の考え方が注3でございます。論点といたしまして、今申し上げたように、届出先の自治体の同意基準となる「十分な緑視量」について、どの程度の緑視率を設定したらよいかというのが1つの論点かと考えてございます。
資料1につきまして、概略の御説明は以上でございます。

和田委員長
どうもありがとうございました。
きょうの議題の中心のポイントは今のこの議題1に当たるわけですけれども、緑地の位置の問題、それから緑地の所有者の問題、緑地の質の問題、この3つが本日の議論のポイントだと思います。それで、事務局の方からは、それぞれについて今までの考え方をさらに踏み込んで、もう少し幅広くとらえたらどうかという、そういう御提案でございますけれども、それぞれの中ではかなり緑地の基本的な問題に触れることがあるかと思います。
そんなことも含めてきょう議論をさせていただきたいと思うのですが、まず緑地の位置について、敷地外の緑地、環境施設、これをどういうふうに考えるか、これについてまず議論をしていこう、まあ1つずつ議論していきたいわけですが、まずこれから議論をしていきたいと思います。
事務局の方の資料でわかりにくいところとか、まずそういった御質問がありましたら、それについて発言をいただければと思います。また、ほかにコメントがありましたら、それでも結構です。
緑地の位置に関しては、基本的には工場の敷地内に緑地を20%取るということでやっていったわけですが、工業団地については、その中で個々の工場の敷地内だけではなくて、工業団地の中で緑地があれば、それは緑地にカウントできるという、そういう議論が出てきている。それから、工業団地内ではなくても、さらに離れたところに飛び緑地を持ったときに、その緑地というのは工場立地法の緑地としてどういう扱いになるかというかなり基本的な問題になるかと思います。
それで、まず議論としては、工場敷地外にある緑地というものは工場立地法上の緑地と認められるのかどうかということ、仮に認められるということであれば、どの範囲までの緑地であれば認められるのか、ここの事務局の御提案ですと、幾つかの御提案があって、工場敷地に接する住居地域、それから工場敷地に隣接する自治会のエリア、これはどういうエリアかよくわかりませんが、そこにあった緑地は工場の敷地内の緑地とみなしてもいい、さらには例の3番だと市町村エリア、工場のある市町村であればどこに緑地、あるいは環境施設があっても、それは工場が持っている緑地、工場緑地とみなしてもいい、そういう幾つかの考え方がここに提示されておりますけれども、いずれにしても工場敷地から離れた緑地というものを我々はどう判断するかという非常に基本的な問題になってきておりますけれども、どなたか御意見はないでしょうか。

前田委員
今、1ページのところの図面等を見ているのですが、緑地A、従来から緑地として認めたという事例の場合に、括弧書きで書かれているように「工場の所有地または借地である場合」という概念が1つここに書かれていますね。この考え方を緑地Bなり緑地Cなりのときにどう考えるかということですね。かなりこれは制約のあるとらえ方であったと思うのですけれども、特にここで言う工場敷地外の緑地または環境施設というのがどのように担保されるかというのですか、担保性というのですか、そういったものがどこで担保を考えるかという部分が1つポイントがあるような気がします。その議論を1つしておかないと、どこまでかという図面上の位置関係以外に、どうもそこの部分の議論がもう一つ入らないと特定しづらいのかなという感覚で今聞いておりました。

和田委員長
担保の問題というのは、結局、所有権の問題ということになりますか。

前田委員
そうですね、所有権まで、所有権というのか、そういう。

和田委員長
権原というか。

前田委員
権原といいますか、そういうものがどの程度のものかというのはまたそのグレードはあると思うのですけれども、何らかの形でこの緑地が将来的にも担保されているということが言われないと、あるときにあったけれども、いつかそれがなくなってしまったというようなことではどうも具合が悪いのではないかと、そんなふうに考えるわけです。

和田委員長
今の前田委員の御発言ですけれども、2番の議論ともまた絡んできまして。

前田委員
そうですね。

和田委員長
2番の議論は、その緑地が公共的な所有にある、そういうものも認める。それで、この場合にもやはり飛び地を認めるかどうかということになってきているのですね。

前田委員
そうですね。ここの1ページ目の方の御提案では、今までの議論の中では自社敷地が少し離れてあって、そこに緑地なり運動施設なりがあってといったような具体的な例示と言いますか、そのようなことが多分あったような気がするのですが、それは1つ所有権みたいなもので担保されている土地ということで理解が可能かなというふうに思うのですけれども、それであとは敷地からどのぐらい離れているとか、どういう位置関係にあるとかいうことでチェックするのかなという感じがします。今、委員長がおっしゃられたように、2番目の話は、これは公共団体ということですから、これはある程度もうそういうものは担保されているところということですので、こちらの1番の方ではその辺の敷地の担保性みたいなものの議論というものが1つ重要ではないかという、そういうことでございます。

和田委員長
事務局のお考えでは、その場合にはもう所有権は。

内田地域経済産業政策課長補佐
1.の御提案は、所有権もしくは借地権という「自前」を前提として、飛んでいいか否かということを御議論いただければよいかと思います。今の御指摘の点はもう一つの公共緑地の方に関係してくるような、所有権が無い場合のところで議論をいただければと思いますので、よろしくお願いします。

和田委員長f
どうぞ。

大西委員
この議論をするとやはりかなり革新的なところに論点が行くのかなというふうに思います。つまり、もともとは工場から周辺に対して迷惑が及ぶということで、緑地を確保することによってそれを緩和するというか、そういうのが緑地を確保するという意味だったと思うのですね、大きく言えば。しかし、離れてもいいということになると、直接工場から及ぶ迷惑を遮断するとか、緩和するということは余りなくて、工場が周辺環境に対して緑地を提供するということに大分比重が移っていくと思うのですね。そうなってくると、やはりなぜ工場だけが緑地の提供者にならなければいけないのかという議論が避けて通れないのではないかというふうに思います。やはりそこのところを、要するに工場立地法の中で緑地を求める意義付けについて再構成しないと、従来の延長ではなかなか難しい点が出てくるのではないかというのが率直な感じです。
それで、私は広い土地がある工場に緑地を確保する、あるいはそれに代替するものを確保するというのはあり得ると思うのですが、都市計画で言えば地区計画、普通の都市計画のゾーニングでは緑地の場所まで特定するという制度はないと思うのですね。建蔽率とか容積率を定めて空間地を確保するということはあるわけですけれども、緑をそこに植えろというところまでは一般の都市計画ではやらないで、通常は地区計画でそれを定める。特に、地区計画の中で、地区整備計画で例えば緑化率を決めたり、あるいは生け垣という格好で境界のところに緑を配するということを求めることもできると思うのですね。ですから、もし工場という公害を出しがちだった施設であるがゆえに緑地の提供、設置を課したというそこの理屈がなくなると、一般の都市にある1つの施設として全体に緑化を促進していくということは必要なので、一定の責任なりルールの中で緑地を提供してもらうということに構成がなっていくので、そうすると積極的に地元の自治体が地区計画等をかけて、まちづくりの観点から広い敷地の中に緑を確保してくださいとお願いするというのが、私にとってはわかりやすい理屈になるのですね。
その場合に、しかし飛び地まで一緒にできるのかと。まあ、地区計画というのはあくまである一定の地区に対してかけるわけですから、その地区はそんなに広くない場合もあるので、この緑地BとかCというのは離れている、それとは別の場所になるというケースもあり得ると思うのですね。そこまでやれるのかというのはなかなか、Aならば行けると思いますけれども、B、Cまで行けるというのはちょっと難しい感じがしますけれどもね。
そうすると、結論的には、まずこの議論までするのであれば、緑地の意味をもう一回問い直して、そもそも工場立地法の中で直接の工場の敷地の中に、まあAまでは含めていいと思うのですが、緑地の確保をどこまで求めるのかというのをきちんと議論するというのが必要だと思うのですね。つまり、もう面積ではないのでしょうから、その場合に、例えば境界線については緑で覆うとか、そういう話になるのかもしれないですね。それが確保されていれば最低限はそれで満たされている。もっと求める場合には、地区計画で定めて緑を確保してもらう。その場合にBとCというのはちょっと理屈がなかなか苦しいような感じもするのですが、もちろんどうしても地区計画を満たせないので代替的にBとかCで緑地の提供の責務を果たすという理屈はそういうのは通るかもしれませんけれども、今の都市計画のルールの中でそこまでできるのかどうか、国交省の方から後でコメントしていただけたらと思いますけれども。

和田委員長
ありがとうございました。悩ましいところですね。

半田委員
よろしいですか。

和田委員長
はい。

半田委員
この話を振り返ってみると、緑地のAまでは隣接しているのだから仕方がないかなと思っていたのですけれども、BとかCという話が急に出てくると、これは論理が1つ飛躍しているような感じがしています。周辺環境との調和や、工場からの負の迷惑を緩和するという意味であれば、本来は工場の中に取るのが望ましい。それができないので緑地のAまではいい。それがなおかつできないのでBとかCで如何かという話になる。Cの「隣の市町村」というのはどうかと思うのですが。せめてBのように離れているところでもいいとなると、明らかな理由がいけない。ないと、今までの話を聞いていると、本来はそうなのだけれども、なかなかできない事情があるという話をさんざん聞かされてきたので、まあ現実はそういうところもあるのかなというのはわかるのですけれども、それでは、このような理由でBだという、その理屈がないと、なかなかBまで認めるわけにはいかないのではないか。
それからもう一つは、どの程度離れていればいいかというと、本来の主旨である、「迷惑を緩和する」といったあたりからすると、余り離れているとどうかと思います。例えば、せいぜい250mとか、歩いていかれる距離というか、景観的に見てもそんなにすごく離れていて全然関係ないという距離ではないという感じまでの範囲ではないかと思うのです。別に「250mに決めるとよい」と言っているわけではありませんが。そうすると、次の論点の(1)のところにある工場敷地に隣接する住居地域とか、自治会エリアというのは言葉としてはわかるのだけれども、どのぐらい離れているのかというそのイメージを教えていただければありがたいと思います。工場が立地している市町村エリアというと、「市町村」と一言で言ってしまうと結構大きな市町村もありますから、これは飛び過ぎではないでしょうか。この辺の範囲のイメージというのは共通認識を持っておかないといけないと思うのですね。
以上が工場立地法の今までの議論の延長線の発言ですけれども、都市計画の方から言えば、できれば離れているところを指定するのだったら、例えば互いに緑道でつながっているとか、その地区全体の計画の中での位置づけがはっきりしているとか、そういうところまで本来はやってほしいのですけれども。どうも今まで議論しているとなかなか、この場でその話をするのが言いにくいような雰囲気もありまして、それは自治体の方で都市計画部局とうまく調整していただくように指導するということになると思うのです。

和田委員長
どうもありがとうございました。どういう理屈づけをするかということですけれども。

横田地域経済産業政策課長
少し事務局の方で補足させていただきたいと思いますけれども、もともとこの飛び緑地といいますか、敷地外緑地、環境施設の議論をなぜしているかという背景ですけれども、この小委員会でも何回か御説明をしたかと思いますけれども、構造改革特区要望等で、なかなか敷地内に十分な緑地を確保できないので、敷地外の緑地を認めてほしいという御要望が出てきております。それから、そういった地域や企業からの御要望を受けて、規制改革推進会議の方で私どももヒアリングを受けておりまして、この問題について本年度中に検討して結論を得なさいという御指摘があって、この小委員会で御議論していただいているというところだと御理解いただければと思います。
ということで、理由がないとというふうな御指摘がありましたけれども、現実問題として、国土の狭い我が国においてなかなか工場の敷地の中で十分な緑地を確保できないという実態もあるということで、こういう議論が出てきたというところであります。
それで、大体どの程度じゃあ離れているところまで許容するかといったイメージの共有をという御指摘があったのですけれども、もともと工場立地法というのは工場と周辺住環境との調和ということが目的であったとすれば、これも「周辺住環境」というのはどの範囲のことかというのは議論があるわけですけれども、それは置いておきまして、周辺に住まれている住民の方がここならいいよという許容範囲ですね。ですから、多分これは実際にこういう仕組みができて運用するとすると、一般的に250mとか、いや1㎞までとかということではなくて、工場があって、中で取れないからこういうところの緑地でカウントしたいのだけれどもということで、恐らく周辺住民の方とか自治体の方とか、個別に議論させていただいて、まあそれぐらいの場所ならいいよとか、ちょっとそこは離れているからだめだよとか、そこは地域の方で個別に御議論されて、周辺の住民の方が納得するようなところであれば、「周辺住環境との調和」という法律の目的からいっても、地域の方がいいよと言っているのだったら、それはそれでいいのではないか。逆に、我々の方も無限定にどこでもいいよということではなくて、条件(2)のところで書いておりますように、周辺住民の方が何らかの形でいいよと同意をするとか、自治体の方もそれでいいのではないかというふうに認められるといったようなところで歯止めをかけていくのがいいのではないか。
逆に、地方分権という議論もありますので、国の方で一律250mとかいうことにしますと、また300mのところにあるのだけれども、こういうのもぜひ認めてくれないかとか、なぜ250mと、国が現場も知らないで規制するのだといったようなことで、また次の構造改革特区要望とか、また規制改革会議に呼ばれてというような話になってきますので、そこら辺の御判断は基本的に自治体を中心に地域の方で御判断いただければいいのではないかなということでございます。そうは言っても、一定のガイドライン的なものは要るだろうということで、敷地近接地域の範囲とか、同意のレベルみたいなところについては、ある程度ガイドライン的に決めておく必要があるのではないかなということで、こういう問題提起をさせていただいたと御理解いただければと思います。
それからもう一点、大西先生から、そもそも工場立地法の意義付けについてちゃんと議論すべきではないかという御指摘をいただいておりますけれども、最後のスケジュールの方で御説明しようと思っておりましたけれども、次回、9月の小委員会の場で、そもそも立地法の役割みたいなものについてどう考えるのかということについて整理をして御議論をいただければというふうに思っております。
以上です。

土屋委員
今の御説明を聞いていると、本当に大西先生が言われるように根本論のところにどうしても行ってしまいそうな気がするのは、確かに便宜的にこうやってどこでもいいから緑をつくれと言われるのは、今の立地法で制約を受けている以上は便宜を図ることになるのかと思うのですけれども、ただ、逆に言わせていただくと、もう立地法の制約ができて30年ぐらいたって、それで実質、今全国的には15.3%というような数字になってきていて、現実に私どもの工場の周りを見ましても、もう緑地にすべき土地がないというのが実情です。だから、ある意味、既存の工場にとってみればここまでやってきたけれども、無理して緑地面積稼ぎで、例えば屋上緑化をやったり駐車場を緑化するというような、本当に応急的なそんなことを重ねた上でここまで来ていて、だけれども、もう限界だから何とかしてという声が産業界から出ているわけですから、そういう意味で、立地法で規定している、じゃあ20%だの、地域準則の15%だって、どこまで意味があるのかなというところ、なぜそれを達成しなければいけないのかなという方へどうしても考え方として行ってしまうので、我々としたら、もう土地はないのだからというところへ行ってしまうと、じゃあ法律が制約していることそのものがもう無理があってやっているのではないのかなというところへどうしても話が行ってしまうのですね。
だから、一方では確かにどんな土地利用をしてもいいから緑をふやせということに聞こえてしまうから、そこにお金をかけて手間をかけて緑地を確保しなさいという意味はどこにあるのというところへ話がどうも戻っていきそうな気がするので、特にこの2ページに書かれている敷地隣接地域というのをどの範囲とするのかと、例として挙がっていますけれども、例えば例の3のような話で、同じ市町村だという話で、私どもにしてみれば、例えば横浜市の海側の埋立地で工場をやっていて、どうしても土地がありません。だけれども、山の中に森林があるので、そこの世話をさせてください、それでお金をかけて何とかしますという方が、ちょっと言い方としてあれかもしれませんけれども、例えば企業として緑というものに対して何かしたいという話のときに、今や地域貢献だとか、温暖化の話になると、ちょっと余りにも面積が小さい話のところでやるので、そこまで意義が見いだせるかどうかわからないのですけれども、例えば森林を整備しますというところに企業が顔を出していくというのは、あくまでも地球環境問題を初めとするいろいろな分野を総合的に見て、企業の中でできることの1つとしてこういう森林整備みたいなものに手を出していくのであって、工場の緑地を確保するとかという観点とはまたちょっと離れていくところになっていくと思うので、そうすると、この工場の敷地隣接地域をどう本当に考えたらいいのかというのはもう皆目、我々にもどうしましょうかという世界ですね。
特に、私ちょっとこの1ページと3ページの図を見ていて、この「敷地隣接地域」というイメージが余りにも条件が違い過ぎていて、例えば3ページの例で見ていて、工業集合地というのが、例えば臨海の埋立地で工業専用地域であったりとかという話だと、大きな道路で区域が識別されていて、確かにここから先は、だけれども、こっちからはもう住居があるよと、ところが、田舎のケースでは農業用地を開発して工業地をつくりましたと言った場合に、1ページの図などで言うと、工場のあるここのエリアだけが工業専用地域で、その周りは無指定の農用地であったり、住居が建っていたりというケースがあって、それを一概にこういう図でこうですよねと決めてしまうと、いろいろなところで解釈上また弊害が出てくるような気もするのです。そういう意味で、一概にこういうものでやってしまうというのには、どこか無理が出てくるのかなという気がします。
企業立地促進法のときも0%でいいよという議論をしたときに、住居云々という話をしましたけれども、ああいうケースの場合でも、例えばその工場がたまたま工業専用地域に進出していって、全く住居のないところに建てられたという条件だと、あの法律が適用されると0もあり得る。だけれども、戦前から住んでいる人がいて、工業専用地域の中に今も住んでいる。同じ工業専用地域でありながら住居が隣にあるという工場の場合は、せっかくああいう指定を受けたとしても0%というのは出てこない。そうすると、たまたまその工場が敷地したそのエリア、地域の条件でもって、運みたいなところがありますね。そういうのがいろいろ出てきているので、これもへたな決め方をすると、特定の一部の企業だけにというケースが出てくるような気がするので、そういう意味でちょっと私ども企業側から見てももう一つ、そんなことだったら最初から個別対応で自治体と相談して決めてもらった方が話は単純かなという気がしないでもないと思いますけれども。

半田委員
話がさっきの私の発言に戻って恐縮なのですけれども、「大きな理屈」というのは先ほど御説明のあったとおりで、それはよく理解しているのですけれども、私が心配しているのは、そう決めた途端に今度は実施の場面において、個々の工場が、じゃあ離れていてもいいのだなということで申請してくることも予想されます。そのようなときに、何か歯止めがないといけないのではないか。どうも今までの議論を聞いていると、そういう着地点で心配なところがいろいろあって、実際にどういうような指導体制や、調整のプロセスを取っているのか、よく見えないものですから、そこを心配したのですね。それで、先ほどガイドラインというお言葉も出てきたのですけれども、ガイドラインのようなところにその考え方をきちっと書くとか、何かそういう歯止めが要るのではないかという意味で申し上げたということでございます。

大塚大臣官房審議官
先ほど横田が言ったこととちょっとダブりますけれども、意義付けのところは、基本的にこの法律は工場と周辺環境の調和というか、セパレーションということで緑地があるとすれば、その周辺環境は何かという点と、この周辺環境を工場の周りというふうにとらえたときに、その周辺環境の中に緑地があれば、その周辺環境の工場の縁にある緑地と同等とみなされるのではないか。つまり、それ以上は余り意義付けのところは変えていないつもりで議論しました。
ただ、そのときに、「周辺環境」というのはイメージ的に工場の周り、近くの周りというイメージでございます。さらに、そうすると周辺環境は何かという議論と、次は、じゃあ周辺環境の同意なり、OKをもらうというところのそのプロセスの2点が出てきて、例えば先ほど半田先生がおっしゃったように、半径250m以内を周辺環境とすると言ったときには、どういう同意を取るかというと、多分250m以内の住居全部かなぁという議論になって、それもちょっと何か違うなと。やはり「周辺環境」と言ったら、その工場から不利益を得る可能性がある何か周りのコミュニティだろう。コミュニティということであれば、じゃあそれはその何か同意のプロセスが必要だけれども、全員賛成しないとだめだというのはちょっとやはりおかしいから、そうすると自治体かなということで、議論の中では比較の意味で隣接、例えば10m、20m、100m以内の全住居OKを取ること、次は自治体というのがあって、さらに比較の意味で市町村というのもそこには書いてありますけれども、市町村となるとかなりずれてしまうかなというふうに内部でも議論したところでございます。ですから、やはりその周辺環境とは何か、その周辺環境のOKをもらうプロセスが何か、その2つがやはりあるように思います。
ただ、もちろん冒頭に意見が出ましたように、もうやはり隣接地じゃないとだめだよ、離れているのは全然だめだよということであれば、それはそれで1つの議論だとは思うのですけれども、元々が工場と周辺環境との調和ということであれば、必ずしも工場にくっついていていなくても、周辺環境の中にあればいいでしょうというのが基本的な発想でございます。ちょっと長くなりましたが。

和田委員長
ちょっと観点を変えてというか、資料の2.の方の公共緑地・環境施設、所有権の話、こちらを先にちょっとやってしまって、それでまた飛び地の話に戻ってみようと思うのですけれども、所有権の話で論点の(2)の方は、公共緑地の場合は、結局公共的に工場を支援する、公共が緑地を取るために工場を支援しているということで取ったそういう緑地というふうに考えれば、この緑地は工場立地法上の緑地と認めてもいいのではないかという、そういう発想だと思うのですが、これについては何か御議論はございますか。これについてもまた飛び地の話があるのですが、飛び地の話はちょっと置いておいて、公共緑地について工場立地法上の緑地面積にも算入してもいいかどうかということですが、これはいかがでしょうか。これは余り問題はなさそうな気はするのですけれども、結局、所有権はだれであっても、それが先ほど前田さんが言われたようにちゃんと担保されていればいいと、これは何か問題はありますか。

半田委員
ちょっとよろしいですか。

和田委員長
はい。

半田委員
その工場にとっては問題ないかもしれないのですけれども、公平性の観点からすると、その「認める場合」というのは何故認めるのかというあたりが、どういう場合はいいのだというあたりが見えていないと後々いろいろ問題になるのではないかと思います。例えば財源を負担するとか、それだけの努力をしているのだから認めるのだということを言わないと、自治体の方でもお困りになるのではないかなと思うのですよ、「認める場合」ということだけ言われても。

和田委員長
これは工場の方がお願いをして、あそこに公共の緑地があるから、あれを認めてねというふうにするのか、あるいは自治体の方が積極的に、ここに緑地があるから認めてやるということなのか、確かにそこら辺の手続がちょっとよくわからないですね。ただ、いずれにしても、自治体の方の合意は必要であろうということではあると思うのですけれども。

横田地域経済産業政策課長
これもかつて構造改革特区要望で兵庫県さんからお寄せいただいていたようなケースなのですけれども、兵庫県さんの御提案では、中小企業の場合はなかなか緑地を取ることが難しいので、県として公共緑地を確保するので、それをもって中小企業の緑地に代えられないかという御提案があって、その当時はこういう制度がなかったので、できませんということで御回答して、それきりになっているわけですけれども、これも地方分権でいろいろな地域、いろいろな実情があると思いますので、その地域、地域の御判断で、中小企業振興をやりたいというような自治体は中小企業に限って認めるというケースがあってもいいでしょうし、あるいはいろいろな企業立地振興条例みたいなものを定められて、情報産業とか医療産業とか、福祉産業とか、特定の産業向けにいろいろな立地支援策を講じたり、固定資産税の減免をするとかといったような自治体もありますので、例えばそういう特定の立地を振興している業種については、こういう公共緑地をもって緑地に充てるとかいうようなことのお考えもあってもいいでしょうし、この点についても、半田先生の方から公平性の観点からどういうふうに認めるのかという御指摘がありましたけれども、そういったことも含めて、各自治体さんの判断で、この論点の(2)になりますけれども、どういうケースでどういう企業、事業所にその公共緑地の算入を認めるかということについても、各地域ごとの御判断に委ねたらいいのではないかなというのが事務局で用意をした案でございます。

大西委員
ちょっと委員長が最初におっしゃった設問を整理させていただくと、この緑地A、Bについては工業集合地特例で認められているということですね。ちょっとはっきりしなかったのですが、今、Cは置いておいてということだから、AとBについて、自治体が持っているケースについて割り振りが妥当かどうかということですか、割振制度。

和田委員長
今、緑地AはOKですね。

内田地域経済産業政策課長補佐
はい。基本は企業の所有地というのが原則でございますが、公共の緑地、必ずしも自分の所有していない土地についても、この緑地Aの状態と緑地のB状態については今現在の準則でも、各自治体において事業者間の公平を損なわない範囲において算入できることになってございます。

和田委員長
そうすると、緑地Cの問題だけということですか。そうすると、前の方の議論の1の方も、これは緑地CとBと両方あるのか。Bもありますね。ともかく、飛び地の緑地の話だけということですね、問題は。

大西委員
結局、同じ論点に帰着するのかなと思うのですよ、この離れを認めるかどうかということ。

和田委員長
離れを認めるかどうかですね。そうすると、所有権についてはもうAとB、隣接している場合については、公共事業体が持っている緑地についてはもう算定しているということになっているわけですね。

内田地域経済産業政策課長補佐
準則の「なお書き」に、「なお、例外として、隣接緑地等の整備につき工業集合地に工場等を設置する者がいずれも費用を負担しない場合についても、都道府県知事又は指定都市の長は、事業者間の公平性が著しく損なわれることのない範囲において算定することができるものとする」ということでございまして、今現在、公共の緑地についても緑地Aの状態、緑地Bの状態については緑地面積分に算入できるというふうになってございます。

和田委員長
算入して、実際はその割り振りというのは自治体が決めているのですか。

内田地域経済産業政策課長補佐
はい。

和田委員長
そうすると、中小企業にしか割り振っていないとか、そういうこともあるわけですか。

内田地域経済産業政策課長補佐
それはそれぞれの御判断ということだと思います。

和田委員長
そうすると、1と2についての問題は、結局、飛び地の問題だけということですね。

大西委員
さっき出た御議論、審議官がおっしゃった点も含めてですが、セパレーションということと周辺との調和というのは少しニュアンスが違うと思うのですね。セパレーションというのは工場と外を離すわけですから、工場の敷地の中に緑地がなければ意味がないということだと思うのですが、調和というと少し広い概念になりますね。そこは割と大事で、もとは、法律の精神はセパレーションというところにあったわけですね、敷地の中で取れということですから。それが調和ということで広くなったときに、私はだから現行の規制がある、さっき土屋さんもおっしゃったけれども、ある中でこういう制度が提案されて、現行の規制は変えられないのだということであればこれは緩和ですから、これは1つのやり方だと思うのですが、これを認めた途端に、じゃあ現行規制は一体何なのかということが問われることになるというのが主張なのですね。つまり、セパレーションではなくてもいいということで、周辺環境にあってもそれは調和なのだということになると、例えば周辺に神社仏閣などがあって結構境内の緑があるというようなところで必要があるのかと言われれば、調和という意味で必要ないかもしれないし、逆に全く周りに緑がないようなところで、コンクリートで固められた工場も調和していると言えば調和しているという、そういう逆説的な言い方もあるかもしれませんが、やはり周辺との調和というふうに広く解釈すると、周辺の状態によってやはり変わってくると思うのですね。だから、一律に書けないということだと思うのですね。だから、工場が何か周辺に悪い影響を与えているのだということから出発して、セパレートしなければいけないということであれば、それは非常にストレートな論理でわかるのですが、その論理が実態としては大分危うくなっているというのか、状況が変わっているというふうに思うので、だからさっき言ったような議論を述べたわけです。
悩ましいのは、せっかくここまで、15%とおっしゃったけれども、緑地が工場の中で整備されてきて、これを後退させるということはしたくない、するべきではない。そういう流れをうまく伸ばしつつ、これからはそれぞれの自治体の中で工場との共存ということが問われるわけですから、その道をうまく自治体が地方自治の中で探れるようにしていくという制度設計が望ましいのだろうというふうに思うのですね。ですから、そういう意味できょうの御提案は非常に趣旨はわかるのですが、やはり法律の論理というものもあると思うので、そことの整合をどう図るのかということかなというふうに思いますけれどもね。

横田地域経済産業政策課長
大塚が申し上げたのも、元々この工場立地法ができたときにはやはり工場と周辺住環境をセパレーションするのだという、そういう考え方でいろいろな制度設計がされていたと思うのですけれども、もう少し、完全にセパレーションではなくても、企業立地の円滑化という観点からすると、周辺住環境とうまく調和をしていればそれで十分ではないかということで少しずつ柔軟な措置が講じられてきているのではないかなと、そういった意味ではやや立法当初の厳格なところよりも、徐々に考え方の皮がはがれてきているのではないかなということだと思います。
将来の課題として、土屋委員がおっしゃったように、そもそも緑地を持つことを国が法規制で義務づけるみたいな制度のあり方自体、根本的に見直すべきだという御指摘もあろうかと思いますし、大西委員がおっしゃっておられますように、緑は大事にしても、なぜ工場だけが緑地面積を持つ義務を負っているのか、よく出てきますように、工業団地が流通団地になると緑が減っても一向に何も規制もないというのが実態でございますので、そういう制度上の矛盾点があることについては我々も非常に認識はしておりますけれども、一方で緑が重要だと緑の重要性を言われている中で、この時点で緑地面積規制をもう廃止をするということについては、なかなか立法府の御理解も得にくいのではないか。現に、平成9年の地域準則を導入した国会審議では、住宅地のように20%を30%に高めるような規制を強化する地域もあれば、工場専用地域のように20%を10%に緩和できる地域も、両方バリエーションを持ったわけですけれども、この制度導入によって緑地が減るのではないか、したがって問題ではないかというのが国会審議の大半を割かれて議論をされておりますので、そういう状況を考えますと、将来的にこの緑地規制の存廃も含めて制度を見直すということも必要かもしれませんけれども、現時点ではなかなか緑地規制そのものをなくしていくということについては、理解が得にくいのではないか。そういった意味ではその規制を前提としながら少しでも地域や企業の方の御要望、あるいは地域活性化という大きな社会的な課題もありますので、そういったものとこの周辺住環境とか、緑を保持していくということの調和をどううまく図っていくかというところで、こういう御提案をさせていただいているということでございます。

土屋委員
ちょっといいですか。

和田委員長
はい。

土屋委員
大西先生に整理していただいたからあれなのですけれども、工場立地法というのは規制ですから、例えばセパレーションという目的があってこうだねという部分で、私どもがそれに対して何としても面積を確保しなければいけないという制約を受けている状態なのですけれども、調和という話は、これはもう工場立地法の範囲外ですよね。あくまでも企業の側の自主性の話であって、これは法規制の話とは全然違うと思うのですよ。だから、さっきちょっと私、この隣接地域という話の中で触れさせていただきましたけれども、調和という目で考えるのであれば、市町村全体でも構わないので、別に埋立地にそれをやる必要はないから、私たちは山の中に行って森林整備をやるわけですよ。だから、工場立地法で規制という観点で言ったら、今、大西先生に整理していただいた調和という部分はもう全然別の話だと私は思います。だから、審議官がおっしゃって、地元の同意とかという話になりましたけれども、これはもう完全に自主の中で私たちがいろいろなことをやって、情報公開して、地域の皆さんからいろいろな情報をもらって、意見をもらって、そして自分たちがどうするというのを決めていくまはあくまでも自主ですよね。それを工場立地法の中でというのは、ちょっと今の法律の枠組みから言ったらおかしいと思います。

和田委員長
ちょっと今、「周辺環境との調和」というのが条文上、どこに出ているかというのを探しているのですけれども、法律の目的は「工場立地が環境の保全を図りつつ適正に行なわれるようにする」ということで、「周辺地域の環境との調和」という言葉は出てきていない。それで、隣接する一団の土地に緑地又は環境施設が計画的に整備されることにより周辺の地域の生活環境の改善に寄与すると認められる。
ちょっと議論としてやや先に進まなくなってしまったのですけれども、いずれにしても、かつては工場というのは迷惑施設であった。そして、それに対してその迷惑度を低下させるために緑地を取りなさい、それを工場の敷地内に取りなさい、ということではあったわけですね。それが最近の流れとして、例えば環境施設の緩和の話とか、定義の見直しとかということを我々もやってきたわけですけれども、その中では、環境施設なども確かに工場と周辺地域との、何か共生とか共存とか、そういう発想が入ってきていることは確かなのですね。

内田地域経済産業政策課長補佐
ちょっとよろしいでしょうか。

和田委員長
はい。

内田地域経済産業政策課長補佐
御参考までですが、この法律を昭和48年に調査法から工場立地法に改正するときの一部改正法案を国会に提出した「提案理由」というものがございます。文言の中で、その当時の資料から抜粋したところを読み上げますと、「工場立地の段階から企業みずから周辺の生活環境との調和を保ち得る基盤を整備し、社会的責任としての注意義務を全うするよう誘導していくことが必要だ」ということで、この法律において周辺環境との調和というのは全くらち外かと言いますと、条文上も法律の9条の勧告基準というところで「周辺地域の生活環境の保持」というような言葉が出てまいりますので、全くらち外かと言うと、そうでもないのではないかというふうに考えてございます。

塩崎委員
ちょっとよろしいですか。

和田委員長
どうぞ。

塩崎委員
工場立地法の意義というのは、そもそもはやはり環境問題と、それからある意味、周辺との環境と、二つの意味があったと思うのですけれども、環境問題はどんどん、どんどんよくなってきておる。例えば、企業の自主的努力として、環境だけに限ればISO14000とか、そういう自主的なことでさらに法律以上のことをやろうというような努力をしてきております。前回ですか、データで示されたように、排出量そのものも減っている。さらに、足達先生ですか、御意見を述べられたように、意味そのものが、当初の意味からすればやはり変わった意味になってきているというようなとらえ方が必要ではないかというようなこともおっしゃいました。ですから、本来、私は制定時点の環境に対して、環境がこれだけよくなったのだから、緑地の上限はこれだけ下げてもいいよと、こういう議論ができれば一番いいのですけれども、なかなか定量的な議論がしにくい背景がいろいろあるのではないかということで、その代わりと言ってはなんですが、その緩和策の1つとして、こういうこともあり得るのではないかというふうに理解をしております。
一方、この法律がどんどん変わってきているわけですけれども、変わってきた経緯を踏まえて今回変えようとすると、変わってきた経緯に対して、法律の規制を受ける側が不公平感がないようにしないといけないと私は思うのですね。だから、今まで変わってきたことに対して急に、例えば緑地を何%以下にしなさい、例えばですよ、上限を減らすということになれば、従来やってきたことに対する不公平感が出てくる、こういうこともあるのではないかというふうに思います。
そういう意味から言えば、ここに提示されているようなものは、企業の競争力を上げるためのスクラップ・アンド・ビルドを促進するための1つの方法ではあるのではないか。さらには、工場の特質によって、直近に緑地があると虫の問題があるとか、そういうようないろいろな企業の変遷もあるのではないか。企業の質も変わってきている。そういう意味からすれば、飛び地についても認めてもいいのではないか、認めてほしいと、こういうふうに思います。
ただし、工場内の緑地を直接に緩和しにくいものだから代替品としてこれをやるよと、こういう意味でいいのではないかと思います。一方、その制限としては、やはり都市計画にアンマッチングなところがないというチェックが入るというふうに解釈して、これはこれなりに企業にとっては有効ではないかと私は思います。

和田委員長
ありがとうございました。
結局、かつては迷惑施設だったのがだんだん迷惑度が低下をしてきている。だけれども、全体としての枠組みは崩さない。だけれども、迷惑度が低下してきているから、ある種の緩和措置はとってもいいのではないか。その緩和措置のとり方として、全体の緑地を減らさないような形でもう少し緩和できるかどうかということで飛び地を認める、こういう話なのですかね、枠組みとしては。

大西委員
結局、議論を分けて考えるしか整理の仕方としてはないのかなと思うのですが、かなり根本的な緑地の位置付け論というのがあって、私もこの間出ているように、工場がいろいろな位置付けで緑地の確保に貢献する上では、この1枚の地図におさまらないぐらいの飛び地もあり得る。里山を管理するとか、そういうこともあり得るというふうに思って、そういうところまでできるような制度になるといいと思っているのですが、それにはいろいろな議論が必要だということで、当面、現行の規制の枠の中で考えるということであると、ちょっとやはり1ページ目の緑地CとかBとか、あるいは3ページ目の緑地Cというのがどのぐらいこの集合地なり工場と離れているのかということはやはり気になる点だと思うのですね。かなり近ければ、実態としては1ページ目の緑地Aとか、3ページの緑地Aと変わらない、数十メートル先にどうしても行ってしまったということだと、実態としては変わらないと思うのですね。ですから、それは敷地内緑地とみなせるのではないか。
ただ、相当離れているということになると、これは敷地内緑地ではなくて、さっきの審議官の表現で言えば「環境調和型緑地」という、少し違うカテゴリーになるのかなと思うのですね。これがいいとするには、やはり工場を取り巻く周辺環境がそういう緑地を必要としているという自治体なりの認定がやはり必要なのだろう。だから、ケースを分けて文字通り工場に隣接して、工場の一部とみなせるような、ちょっと離れていても、そういう緑地についてそういう認定をする、一体だと。それから、離れているケースについては少し位置付けを変えて、自治体が戦略的にそこに緑地を確保することがこの地域にとっては必要だ。そこに貢献してくれるということで、その工場なり工場集合地の中にある工場の貢献とみなすという、何かちょっとそこを分けて整理した方が理解しやすいような気がしますけれども。

和田委員長
どうも、うまく整理していただいて、ありがとうございました。あとは最終的には里山の整備なども含めるという・・・。

大西委員
将来ですね。今もやっているところもありますけれども。

和田委員長
それは今の工場立地法の規制の枠内ではそこまでは無理だけれども、将来、そういう話もあり得るかもしれませんね。
そうすると、大西先生にちょっとまとめていただいたわけですけれども、敷地内緑地とみなせる、みなし規定でどれだけ救えるかどうか、それから、それでももっと離れているものについては環境整備型の緑地、そしてこれは自治体としてのやはりその地域の環境整備とか、住環境整備とか、そういった戦略とかそういったものがちゃんと明確になっていて、それによって認められること、そういう飛び地も2種類の飛び地があるという、そういうことかもしれませんね。
今日はもう一つ議論がありますので、きょうはこの辺で飛び地の話は置いておきまして、また次回にもう少しきょうの議論を整理していただいて決めたいと思うのですけれども、もう一つ3番目の緑の質の話があるのですが、これについて皆さんの御意見を伺いたいと思います。
これもまた悩ましい話で、一体緑地というのは何なのかと、景観がよければいいのかという、そういう話になってくるわけですけれども、これも緑地の本質、何で緑地をとるのかという、緑地は何を我々に、我々は緑地に何を求めているのかということですが、これはかなり景観重視の緑地なのですね。確かに緑地というのは景観というものも一部、その効用としてはあると思うのですけれども、全部ではない。ですから、効用の部分だけを勘案して非常に景観のいい緑地をつくっている場合については面積に代えることができるという、そういう発想がないことはないかもしれないと思いますけれども、これは面積とそれを今度は投影図にして二次元の、何と言うのでしょう、ちょっとうまく説明できませんが、面積比率ではなくて、緑視率という、そういう別の面積で規定をしよう。その緑地の面積と緑視率というものをどこまで、どういう形で代替させるかという、そういう議論になってくるのですが、どなたか御意見はないでしょうか。

前田委員
これは、今、委員長がおっしゃられたように、緑地の緑量をはかる概念を1つ、今までとは違う観点ですね。立体という話の方に入ってくると思いますので、この判断というのは非常に難しいと思います。今、この法律上で緑地と言っているときには、やはり投影面積、緑地率ですね。投影面積ですべてを今カウントしてきていますので、そこに来て、投影面積というよりも敷地面積ですけれども、というものを立面で完全に代替してしまうという考え方はちょっと無理があるのではないかというふうに私は思います。ただし、川崎市のヒアリング等でも御指摘があったように、質としてプラスアルファを考えられないかというような試みも行われているということからすると、そういう意味で、同じ緑であってもある程度周辺部と言いますか、そういう周辺部にある緑のカウントをある一定の範囲内でプラスアルファするというような考え方の中に、この緑視率というものを入れてくることは可能ではないか。その程度に考えないと、緑視率ですべてが置き換えられるというふうに考えてしまうと、ちょっと無理があるのではないかなと。
例えば、既存の林があって、一皮分だけその林を残して工場が建ったとすると、ここの考え方で行くと、ほとんど緑地の中に埋まっている形になって緑視率は100%に近いようなことも考えられるかもしれませんが、それでは多分違うのかなという感じがしますので、今までの、従来の緑地面積にボーナス分と言いますか、そういった観点でのとらえ方の中の1つの考え方というようにするべきではないかというふうに思います。

和田委員長
はい。完全に代替は無理だけれども、一部代替は可能かもしれない、こういう感じですね。

前田委員
そんな感じですね。

和田委員長
緑の質、緑地の質ということですけれども、平面的に緑視率というのを出すのと、それからいま言われた林があってというボリュームですね。緑のボリューム、それとの関係はどういうふうに考えたらいいですか。

前田委員
質の議論まではちょっと難しいかなと思うのですね。この緑視率の問題でも、季節をいつにするかとか、樹木とか緑の管理の状況、伸びっぱなしにしてあってもいいのかとかいうようなことも含めて考えますと、なかなか質の問題まで、ここには「質」と書かれていますが、そこまではなかなか難しいのかなと。やはり投影した面積なり何なりである程度のカウントをするということまでかなと。樹木なり芝なり、そういったものの質の話まで入っていくと、なかなかカウントは難しいのではないかと私は思います。

大西委員
ちょっと質問ですけれども。

和田委員長
はい。

大西委員
算定式は5ページに書いてあるのでわかりますが、結局これを緑地面積に置き換える、一部に算入しようということですか。そこの式が書いていないですね。

内田地域経済産業政策課長補佐
提案の考え方は、緑地率に代えるという、必要十分な緑視率が確保されている場合には緑視率の満足をもって、立地法上の緑地面積率も満足していることとみなしたらどうかという案でございます。

大西委員
そうすると、例えばこの立面図をどっちからつくるかということで変わってくるのではないですか。

内田地域経済産業政策課長補佐
これをこれから煮詰めていかなければいけないと思います。一方向ではなくて、4ページの注の(1)番に書きましたように、何方向かを総合的に勘案してということでございます。

大西委員
そういう趣旨ですか。

半田委員
ちょっとよろしいですか。

和田委員長
はい。

半田委員
私も基本的には前田委員がおっしゃったことと同じなのですけれども、平面的に見た面積が基本とはなるのですが、その次に緑視率を使うということですね。その緑視率というのが非常に難しいと思うのですね。いつの時期なのか。樹木は成長していきますし、例えば4点、8点と取って把握するなど、これからいろいろトライアルされることになる。しかし、幾ら検討されてもなかなか結論は出ないのではないかと思います。非常に難しいと思うのですね。私は余りそういう提案はしたくないのだけれども、先ほどの250mというのも例えばという意味で言ったのですけれども、次善の策として、例えば接道部に高木が植わっている率、接道の部分の緑化率が何%以上だったら勘案するとか、はっきりした指標でやらないと、緑視率というのは非常に難しいのではないかと私は思います。
また、参考までに申し上げると、一番最後に書いてある建築学会編の20%というのは、これは緑が多いと感じるという数字を言っているだけなので、今回の議論においては、ほんの参考にしかならないと思うのですね。涼しさを感じるといった尺度で見ると、例えば緑視率78%のケース、すなわち緑視率が多いほど「さわやかさ」を感じる人が多かったという調査結果もあります。、六本木ヒルズでの調査結果なのですが。緑視率の調査では様々な観点、方法から、いろいろな数字が出てきます。

和田委員長
どうもありがとうございました。

大西委員
ちょっと私も疑問があって、例えば最近の工場では立体化して何層かに工場を建て替えて効率的に操業するという例もありますよね。この図で行くと、そういうことをすると高さが高くなるので、この緑視率は下がってしまいますね。だから、例えば少し高層化することで建蔽率を下げてもう少し緑を仮に植えようという計画をしても、それはまあ緑の方で稼げばいいのだけれども、緑視率上は得ではないということで、ちょっと適切さを欠くのかなという感じがしますね。ただ、ボリュームも大事だというのはわかるので、なかなか屋上屋を重ねて制度が複雑になるばかりですけれども、緑地率の緑地面積の一部についてこういうものを評価するという、そういうことは考えられると思うのだけれども、やたら制度が複雑になるので、余り積極的に提案しにくいですけれどもね。確かにボリュームはあると思うのですね、芝生で植わっているのと高木があるのとでは全然イメージが違いますから、そういうのを評価するというのがあってもいいと思うのだけれども。

和田委員長
ほかにいかがでしょうか。
緑のボリュームというのは何かはかる手だてというのはあるのですか、数字というのは。木材だと何立米とかというのがありますね、何石とかという。緑の多さというか、大きさというか、ボリュームですね。そういう数字というのはありますか。

半田委員
枝張りと高さとから大まかに、概略的につかむ方法もあります。また、写真を撮ってその中に入ってくる緑の量をもとにして算出する方法もありますね。

和田委員長
それは緑視率で。

半田委員
まあ、いろいろなやり方はあると思うのですけれども。

前田委員
立面だと緑視ですし、上からだと投影で、その両方で一応ボリュームは出てきますね。ですから、そのボリュームで例えばCO2の吸収量等々を勘案する際の1つの目安としては、こういった木はこのぐらいのボリュームというとらえ方は1つあることはあるのです。あるのですが、まだどういう木がどうだというところまで細かいデータがあるわけではありませんし、枝の中の密度の問題もいろいろ出てきますので、なかなか一概に言えないかと思います。

和田委員長
そうですね。

内田地域経済産業政策課長補佐
よろしいでしょうか。

和田委員長
はい。

内田地域経済産業政策課長補佐
今の緑視率を御提案した趣旨は、緑地というものが、かつて工場立地法になったときにいろいろな機能を期待されていた、まさに遮断、工場の騒音ですとか振動ですとか、それから煤煙、煤塵の遮蔽帯、さらに視覚的に緑の潤い、周辺環境との調和といったようなところは期待をされていたのではないかと考えてございますが、先だって御提案したように、環境規制法が十分整備されてきた中で、引き続き工場立地法における緑に期待されるものは周辺環境との調和ではないかと考えまして、したがって、それが周辺から見たときの調和ということで緑視率ということと整合するのではないか。親和的なのではないかという、今の残されたところが周辺環境との調和ということで周りからの見た目が従前に面積で見たときの緑地率20%、25%といった数字が面積で満たされているのと同等の周辺からの視覚が確保されているのであれば、それをもって代替としてもよろしいのではないかという考え方でございまして、まさに周辺環境との調和というところで検討した結果でございます。

土屋委員
よろしいですか。

和田委員長
はい。

土屋委員
私はこの考え方の導入には賛成なのは、立地法の規定の中で、少なくともさっきちょっと大西先生が言われたセパレーションという考え方からして、敷地周辺を中心に緑地を配備しなさいという規定がありますね。その趣旨から言うと、工場の敷地境界においてこういう目に訴える緑の量というものがある部分補完的にあっていいのかなと思うのと、余り、さっきから言いますように、面積率に引きずられたくないという意識からすると、周辺だけできていれば十分ではないかという考え方も1つ割り切ってあると思っているので、そうした場合に、このカウント方法はちょっとあれかもしれませんけれども、1つ工場の周辺とはこうあるべきで、だから緑視率としてこれくらいのものを満足できていれば、この工場としては立地法の規定として緑は満足できているという考え方があってもいいのかなと思うのです。だから、今の工場立地法の考え方の中にも一応その敷地境界を中心にやりなさいというのは、その考え方を踏襲するとすれば、私はこれが1つ成り立ってもいいのかなと思います。

横田地域経済産業政策課長
技術的になかなかいつの時期をとるのか算定が難しいのではないかという御指摘がありましたけれども、いろいろなやり方があるのではないかと思います。冬と夏とで緑の量が、かなり落葉樹などの場合には量が違ってきますので、真ん中をとって春とか秋をとるとか、あるいはそれでは不十分ではないかということであれば一応12ヵ月ずっととってみて、その平均を使うとか、それはやり方の問題だと思います。大西先生御指摘のように、とりあえずこれは生産施設ということで工場建屋の最上部を高さにしていますけれども、これも決め方によって、住居から見た高さというようなことで、周辺が平屋だったら高さは10mとか20mとか、あるいは高層マンションなどが建っているとそれでは不十分なので少し変えるとか、周辺に建っている住環境との関係で高さをもう少し工夫をするとか、こういったところはテクニカルに修正はしていけるのではないかというふうに考えております。

森委員
私もこの考え方は基本的に賛成でありまして、今、横田課長さんがおっしゃったような形で工夫をすれば、工場のいわゆる特定工場、特に大規模な特定工場を建て替えるようなケースでも、こういった形で緑を配置すればその敷地を有効に使えるということもあるのではないかと思います。
実は神奈川県で地域緑化モデル工場表彰、今は地域共生型工場表彰と呼んでおりますけれども、いわゆる工場の緑化を表彰する制度がございまして、ある神奈川県内の非常に大規模な工場を、それ推薦するかどうかということをめぐって実は議論があったことがございました。というのは、私どもの規定では、少なくとも10%以上の緑地率がないと、その部分に関しては得点が0になってしまうという実は規定がございまして、その工場は3%か4%しか緑地がなかったために表彰対象とならなかったわけですが、何十ヘクタールという広大な特定工場の緑地率をいきなり、従来例えば3%か4%しか緑地がなかった特定工場、それをいきなり10%、15%、20%にふやすというのは現実には極めて難しいのですね。そういう意味では、その周辺をこういった質のよいある程度高さのある樹木で覆うことで景観上も良好な景観が確保できますし、周囲との遮断という意味でも望ましいですし、あるいは敷地面積の有効活用という意味でも効果的なのではないかなというふうに思います。
以上でございます。

和田委員長
これは林の厚さというのは考えなくていいのですか。1本だけ立っていればいいのですか、ズラッと1本だけ、並木道みたいに立っていればいいと。

森委員
そのあたりは工場の種類によっても違ってくるのかもしれませんけれども、当然ある程度の高さの木をそろえようと思えば、ある程度の幅も必要になってくるということもあるかもしれません。それは今後、決め方の工夫の中で検討の余地はあるかと思いますけれども。

半田委員
ちょっと気になるのは、余りにも景観のことばかり強調されているような感じがします。もっと防災、大気浄化などの観点もあるのではないでしょうか。ある程度の幅も必要だとい思います。緑視率の話と、景観のところにばかり力点が置かれているような気がするのですが。

横田地域経済産業政策課長
防災とか言われますと、従前も御議論がありましたけれども、かえって火災のときに周辺に緑、燃えやすいものがある方が危ないとかという話もございますでしょうし、大気の浄化という観点から緑地面積規制が本当に十分になっているかというと、そういう観点から設定をしていませんので、なかなかそういうところまで工場立地法の緑地面積規制で達成しようというのは、これはやはり法律の目的を越えてしまっているのではないかという気がいたします。

和田委員長
そこもまた難しいですね。何のための緑かという、景観だけでいいのかという、景観だけを守る緑、それだったら緑ではなくてもいいではないか。煙突に何か絵を描いて、そして雲か何かをあれして、あれだって景観でいいではないかという話になるし、景観だけに集中していいのかどうかというのは、ちょっと疑問がないわけではないですけれどもね。

前田委員
よろしいですか。

和田委員長
はい。

前田委員
話がダブるかもしれませんけれども、今、森委員の方から良好な緑と言いますか、良好な緑であればというお話、その「良好な」という部分をどういうふうに考えるかということのような気がするのですね。それは単に幅の問題でも多分ないと思いますし、樹林なら樹林の見え方、見え方だけの話でも多分ないのかもしれないという感じがしまして、「良好な緑」というあたりのとらえ方をここでどういうふうに考えるか。この枠の中では「周辺部に整備された樹林」というような言い方、その「整備」というのもどういうふうに考えるのかですね。ただ、植えてあればいいのかということかとか、良好に管理を行われているかというようなことも含めてであるかとか、そういうあたりの緑の、まさに「緑の質」というふうにおっしゃっている部分の判定の仕方というのがかなりポイントになりそうな気がしますね。そこのところがうまく整理がされると、ここの見方というのは非常におもしろいと言いますか、有効な手段かなというふうには思います。

横田地域経済産業政策課長
ここも余り細かいところまで国が決めると、またこの制度ができると、特区要望とか規制緩和推進委員会から呼び出されたりしますので、ある程度ガイドライン的なところは示しつつ、あと実際にどう運用するかはもう自治体さんの方で御判断いただいて、その管理の程度とか、質のところについては独自のお考えがあってもいいのではないかなというふうに思います。

前田委員
すみません。今のお話であれば、まさに樹木の高さみたいなもので規定を仮にしてしまうと、樹高だけあればいいのかとか、枝張りはどうだとかというような樹木自身の持つある程度のポテンシャルと言いますか、そういったものでかなり幅がありますから、そこの部分をどういうふうに見れるかというあたりがポイントのような気がするのですね。そこはこういう条文の中では多分言えない話なのだと思いますけれども、かなりこういう考え方を入れるとすれば、そこの部分にきめ細かな指導と言いますか、考え方みたいなものを、ガイドラインとおっしゃいましたけれども、そういったもので示していかないと、難しいのかもしれないなという感じはします。

大西委員
いろいろ御意見を伺っていても、ちょっとやはり緑視率を導入したときの変化ですね、読み切れないところが、これから調査すると書いててありますけれども、つまり非常にうまくこれを活用すると、緑地面積がうんと少なくてもクリアしてしまうということになると大きな変化が起こりますね。今回の議論は、根本論というのは少し別に置いておいて現行の規制の枠の中でということですから、やはり緑地面積をベースとした規制を軸に議論していくということの方が筋としてはいいのかなと思うのですね。ただ、私も緑のボリュームとか、あるいは緑を配置している位置によって効果が違うということはそのとおりだと思って、それを評価することはあってもいいと思うのですね。さっきも言ったようにちょっと制度が複雑になるという欠点はありますけれども、それであれば緑地面積をベースとして、例えば高木があった場合にはその面積については5割増でカウントするとか、あるいは敷地の境界に緑が配置された場合にはその部分について5割増、その増すところは自治体に委ねてもいいと思いますけれども、そういうことで面積をベースにしながら面積カウントで質を評価するということを導入するというのはあっていいのかなというふうに思いますね。

和田委員長
いろいろな御議論が出てきたのですが、全体としては緑の質ということをある程度勘案するということについては、大体コンセンサスがあるような感じがいたします。ただ、緑の質、景観ということですけれども、良好な緑がつくる景観、あるいは整備された樹林がつくる景観ということで、緑についての何かガイドラインが欲しいかなということが1つと、それから大西先生が言われたように、面積をベースにして、緑の質を勘案して少し割増の恩典を与えるという、そういうアイデアもあり得る。あるいは、ちょっと思いつきですけれども、20%を取れない既存工場についての対応策として、こういう対応をするというようなことも考えられます。
いずれにしても、もう少しこれについては議論が必要かなというふうに思いますけれども、きょうはちょっと全体の整理というか、ここで結論を出すのは難しそうなので、きょうはいろいろな意見が出てきたということにしまして、ちょっと先に進ませていただきたいと思います。

2.風力発電施設の工場立地法上の扱いについて

和田委員長
もう一つの議題ですけれども、「風力発電施設の工場立地法上の扱い」というのがあります。これは今まで議論してきたことの確認ということのようですけれども、事務局の方からお願いします。

内田地域経済産業政策課長補佐
お手元の資料の2をごらんください。
前回の小委員会で御審議いただきました風力発電施設の取扱いについてであります。変更点は風力発電以外のすべての業種、工場について適用するという点を改めまして、風力発電施設に限ってこの緩和をするということに改めた点でございます。以前にメールで御相談いたしたところを御確認いただくことでございます。

和田委員長
それだけですか。

内田地域経済産業政策課長補佐
はい。

和田委員長
ということだそうですが、これは確認ということでよろしゅうございますか。一応、我々の提案が受け取っていただけたというふうに理解していいかと思います。

3.今後のスケジュールについて

和田委員長
それでは、あとは今後のスケジュールですね。

内田地域経済産業政策課長補佐
それでは、資料の3でございます。今後の予定でございますが、大変御無理を申し上げまして調整させていただきまして、次回、第13回の小委員会につきましては9月28日(金)の午前10時~12時で開催させていただきたいと思ってございます。審議内容といたしましては、きょう御議論いただきました点の継続も含めまして、さらに生産施設面積規制のあり方についても御議論をいただければと思ってございます。
その次(第14回)でございますけれども、これも今調整をさせていただいていますが、今、予定では10月31日の午前10時~12時というところで調整をさせていただきたいと思ってございます。また御案内をしたいと思いますが、審議は次回の第13回で締めさせていただきまして、第14回には報告書案という形で事務局で取りまとめて提出したいと考えてございます。その後、パブリックコメントに1ヵ月間付しまして、結果を取りまとめて、それを踏まえた内容で12月初旬に報告書の取りまとめ、年内報告書取りまとめということで考えてございます。
以上でございます。

和田委員長
わかりました。ということだそうで、次回は9月28日(金)の午前中ということで、よろしくお願いいたします。
まだ時間が10分ぐらいありますけれども、きょうはこれで終わりにしてよろしゅうございますか。
それでは、きょうはこれで終わりにしたいと思います。どうもいろいろと貴重な御意見をありがとうございました。

閉会

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最終更新日:2007年9月26日
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