経済産業省
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産業構造審議会地域経済産業分科会工場立地法検討小委員会(第15回)‐議事録

開会

和田委員長
では、時間になりましたので、始めさせていただきます。
第15回産業構造審議会地域経済産業分科会工場立地法検討小委員会ということで、第15回、随分長くやったものだなあと思いますが、今日でいよいよ終了ということを目指して、ご議論をいただきたいと思います。
本日は、森委員がご都合でご欠席ということでございます。
それでは、まず大塚審議官のほうからごあいさつをいただきたいと思います。

大塚大臣官房審議官
いま委員長からお話がございましたとおり、本日で最終回でございます。2年間の長きにわたり、本当に精力的なご議論、どうもありがとうございました。パブリックコメントを経まして報告書もまとまりましたし、それからその報告書に基づきまして本日ご報告させていただきますが、少なくとも3つの点において実質的で大きなことをご決定いただいたと思っております。
まず生産施設面積率につきましては、4年ぶりの見直しでございますが、40%を65%にするという、この一番高いところを扱ったのは、昭和48年の法律の制定以来初めてでございます。それから2番目は、飛び緑地を認める方向になったこと。これも非常に大きな実質的な改善点でございます。3番目は、これも非常に斬新的な手法でございますが、緑の見えかたをベースにした施設遮蔽率を認める方向にしたということ。これも大変大きな実質的な改善点でございます。
そういうわけで、改めて精力的なご議論にお礼申し上げます。どうもありがとうございます。

和田委員長
どうもありがとうございました。
それでは、本日の審議に入りたいと思います。本日は、1月28日に公表いたしました小委員会の報告書を受けて、具体的にその報告書からどういう対策をとるか、その提案が事務局からございます。それで、事務局のほうから資料に添ってご説明をいただいて審議をしていきたいと思います。
今日は、事務局側の説明者として、財団法人日本緑化センターの大宮様にご出席をいただいております。後でご説明をいただけると思います。
それでは、本日の配付資料について、事務局から確認をお願いします。

内田地域経済産業政策課長補佐
お手元の資料ですが、まず最初に「議事次第」、一枚紙でございます。それから資料1「工場立地法検討小委員会報告書を受けた具体的見直し案」、資料2でございますが「視覚的な緑の状況による新規制手法(施設遮蔽率)検討試案」、それから資料3といたしまして「生産施設面積規制の見直しに関する試算結果」、資料4といたしまして「太陽光発電施設の工場立地法上の扱いについて(案)」、それからご参考までに、先だっておまとめいただきました報告書がつけてございます。
以上でございます。

議事

和田委員長
どうもありがとうございました。資料は手元にございますか。
それでは、議事に入りたいと思います。まず、資料1、2の説明をお願いいたします。

内田地域経済産業政策課長補佐
それでは、資料1につきましてご説明申し上げます。まず1ページ目でございますが、「工場敷地外に設置された緑地・環境施設の扱い」ということでございます。1.のとおり、報告書におきましては、現に立地している特定工場が生産施設の増改築を行う場合、敷地内に余地がない場合には、工場等の周辺の区域外の緑地または環境施設についても考慮する仕組みとすることが適当であるという報告を頂戴しました。この際、自治体は、周辺環境保持の観点から検討を行って、あらかじめガイドラインや基準を作成しておくことが望ましいというのがご指摘でございました。
これを受けまして、2.のような具体案をとりたいと考えてございます。1つは、工場立地法運用例規2-2-3というのが現在ございますけれども、これは法4条の準則に適合しない場合の勧告の基準の例外規定でございますが、こういう場合は勧告しないことができるというのを列記したものでございます。そこに「敷地外緑地等が整備される場合」を追加いたしたいと考えてございます。
具体的には、次のような要件を書き込んでいきたいと思ってございます。(1)といたしまして、現に設置されている工場等が生産施設の増改築に関して「工場等の周辺の区域」外の土地に相当規模の緑地または環境施設を整備する場合。かつ、(2)敷地内に緑地・環境施設に係る準則面積率を充足するだけの緑地等を確保できない場合。そして、(3)当該敷地外緑地・環境施設によって実質的に準則を充足していること。さらに、(4)都道府県があらかじめ作成したガイドラインや基準に照らして、必要に応じて地元市町村のご意見も求めて、整備される敷地外緑地等が工場周辺の生活環境の保持に寄与するものであると認められること、を要件といたしまして、この運用例規を定めたいと考えてございます。これが1つ目でございます。
それから次の2ページでございますが、「立体的に見て緑の量が十分に確保されている工場の扱い」ということでございます。1.でございますが、報告書のご指摘は、工場周辺、敷地の周辺部に整備された緑地によって、周辺住環境から視覚的に工場が遮断されている状態というのは調和が保たれている状態の一つだというご指摘でございました。
2つ目の○でございますが、現に立地している特定工場が増改築を行う場合、敷地内に余地がないときには、工場施設の立面図などを基にして、立体的にみて十分な量の緑が確認できる場合には実質的に工場立地法の規制を満たしているとみなすというような運用にするのが適当であるというご指摘でございました。
これについて、どの程度の緑の量が確保されていれば工場周辺の住環境との調和が保たれていると判断し得るかという点について、国としてあらかじめガイドライン、判断基準を示しておくようにというご指摘でございました。
これを踏まえまして、2.でございますが、同じく運用例規集、先ほど申し上げた2-2-3、同じ項目でございますが、そこに同じような追記、勧告しないことができる個別的事情といたしまして、「工場敷地に整備された樹木等によって工場周辺の住環境から当該工場が視覚的に遮断されている場合」というのを追加いたしたいと存じます。
具体的には次のような要件を満たす場合としたいと思います。(1)といたしまして、現に設置されている工場等の生産施設の増改築に際して、(2)敷地内に緑地・環境施設に係る準則率を充足するだけの緑地が確保できない場合に限って、敷地外に整備される樹木、壁面緑化施設などによって、工場周辺から視覚的に一定程度以上遮蔽されていること、といたしたいと思っております。遮蔽率の算定手法、それからガイドラインを公表するということで、今現在、委託研究を実施してございまして、今、財団法人日本緑化センターのほうにお願いいたしまして、鋭意この規準値を設定すべく研究を進めているところでございます。
具体につきましては、日本緑化センターの大宮主任研究員のほうから、資料2に基づきましてご説明を差し上げたいと思います。

和田委員長
それでは、よろしくお願いします。

大宮主任研究員
財団法人日本緑化センターの大宮と申します。よろしくお願いいたします。座って失礼いたします。
資料2に基づきまして説明させていただきます。1枚めくっていただきまして、「新たな規制手法の概要」ですが、新たな指標といたしまして、緑による工場施設の圧迫感の軽減の度合いを示す指標「施設遮蔽率」、これを工場立地法の緑地規制の趣旨であります工場と周辺環境との調和の観点から検討しております。
この「施設遮蔽率」の定義ですが、周辺住民に対する工場施設の圧迫感の緩和として、生産施設等が樹木等の緑によりどの程度遮蔽されているのかを測定しまして、一定基準以上あれば圧迫感が軽減されているとするものです。
1ページめくっていただきまして、「施設遮蔽率」のイメージですが、この施設遮蔽率は仮想描画面上で求めます。この仮想描画面とは、原則として、工場の敷地境界線上に設定されるもので、測定基準線からの距離により、見かけの大きさを、遠いものは小さく、手前のものは大きく補正しまして、工場施設と樹木とを投影する画面になります。
今申し上げましたもう一つの測定基準線ですが、これは施設遮蔽率を計測する基準線のことになりまして、視点が連続する直線と考えております。それが仮想描画面と平行に設置されます。その仮想描画面と測定基準線の距離は、10メートルの位置に考えております。
ちなみに、その10メートルの考え方は、一番最後の6ページの参考資料をご覧いただけますでしょうか。
これがその10メートルといたしました設定条件になります。まずこの前段で、なぜこういった設定条件にしたかと申しますと、計測地点それぞれの道路幅等の状況に合わせて、その土地土地の状況に合わせて測定しますと、道路幅が狭かったり広かったり、いろいろな環境、立地状況というのがございますので、そういうものですと基準になりにくいということがありましたので、こういった一つの基準を定めました。
その設定条件ですが、まず樹木の高さを、新規に工場緑化する場合を考えまして、入手しやすい3メートルの樹高の苗木というものをまず敷地境界から2メートルの位置に植える。そして建物の高さとしては10メートル、大体3階程度のものです。これが敷地の境界から10メートル程度のところにある。この3メートルの樹木によって、建物の高さが半分程度、視覚的に遮蔽するのはどれぐらいの距離かということで出されたものがこの10メートルになっております。
資料の2ページのほうへ戻っていただきまして、この「施設遮蔽率」のイメージを、図で説明しますと、この工場敷地にはA、B、Cの3つの施設がございますが、それぞれにつきまして、仮想描画面に投影された工場施設の面積に対する、同じく投影された樹木の面積率、それが距離によって補正されるのですが、その割合がどれぐらいを占めるのか、この比率を「施設遮蔽率」としております。
1枚めくっていただきまして、そのほか、施設遮蔽率の基本的な考え方といたしましては、対象となる緑は、高木と低木、そして水平方向よりみた場合に視認される、みることができる低木または芝その他の地被植物等で表面が覆われているマウンド状、あるいは斜面状の土地、または建築物屋上等の緑化施設、壁面緑化を含みますが、そのようなもののうち、工場施設を遮蔽する部分が対象となる緑となります。
そして計測箇所は、工場と周辺環境との調和を目的としますことから、工場敷地の住居エリアに隣接する箇所、あるいは道路に接する箇所といたします。ですので、間に道路がなく、また明らかに工場施設や事務所、あるいは港湾など住居以外のエリアに面する箇所は対象としないと考えております。
また計測する視点の高さになりますが、これは道路通行時における一般人の目線の高さ、あるいは工場に隣接する住居において最も工場建築物、施設の圧迫感を受けると考えられます住居1階部分における視点と考えまして、地上高1.5メートルとしております。
1ページめくっていただきまして、「施設遮蔽率の算定方法」について簡単に説明させていただきます。この施設遮蔽率は、先ほども申し上げましたように、工場施設の投影図面積に対する、その施設投影図中に占める樹木の投影面積割合を求めるもので、まず樹木の面積と工場の面積を求めることになります。
樹木の求め方ですが、左のほうになります。まず樹木の大きさの考え方ですが、新規植栽の場合には、樹木の規格寸法により定められている高さと枝張を求めます。また、既存工場等において既存の樹木が既にある場合、これについては実測に拠りまして、主な植栽樹木の高さと枝張を測定して得ると考えております。
次に作図の仕方ですが、この仮想描画面に投影する樹木の高さの求め方になります。まずこれは実際の樹木の大きさ、図の中でbとしておりますが、と測定基準線から仮想描画面までの距離rと樹木までの距離sの比率から算出して求めようと考えております。この式の下に樹木の高さの式がございますが、その考え方は、樹木の実際の高さb対画像上の高さaが、この距離、s対rと同じだというような考え方から出した式になります。
また、この仮想描画面より奥にある樹木というのは、仮想描画面上に下から浮いた状態で書かれますので、その下端から樹木の一番下までの高さも求めることになります。これもいま申し上げた樹木の高さと同じような考えで、視点の高さ1.5メートルと、実際描画面にあらわれる下端から樹木の下までの高さの比率というのが、この樹木までの距離と、あと樹木までの距離から、このrという仮想描画面と測定基準線の間の距離、これを引いたものと同じ比率になるということから出された式になります。
次に工場施設の作図方法ですが、工場施設につきましては、測定基準線からみることのできます各頂点、図のところで●ですが、この各頂点を計測いたします。仮想描画面における施設の高さaと、それからcというのは、先ほど申し上げた樹木と同じような割合で求めるようになっております。式も同様な式となっております。これにより求められた、高さであります頂点と、あと各下端からの高さを結んで下のような投影図が完成します。透視図法のような図になりますが、こういったものが求められます。
次のページをめくっていただきまして、いま求めた樹木と施設、これを合わせますと、こういった投影図が完成いたします。このときに、なぜこのような計算方法から求める投影図法としたかと言いますと、工場の場合、計画段階の工場が対象となることが予想されまして、今あるものを写真に撮るということができません。入手できる資料としては、施設の計画図面ですとか立面図、樹木に関しては規格の寸法ですね。先ほど申し上げた高さと幅がわかっているような樹木の規格寸法しかわかりませんので、それから求める方法はどうなるかというような考え方で作りましたものになります。
次に施設遮蔽率の算出方法ですが、右側の方になります。まず樹木は図形的に単純化して、この図ですと、図形の面積、三角形の面積でそれぞれ求められると思いますが、A、B、C、D、E、これらの工場施設を遮蔽している部分の合計を施設面積で割ったもののパーセント、この数字が施設遮蔽率となります。その数字がある一定の基準以上、何パーセント以上あれば圧迫感が軽減されると考えております。また、実際既に植わっている既存樹木がございますが、そういった場合は写真画像を用いるというふうに考えております。
樹形というのは、既存の樹木というのは複雑になっておりますが、下の図にありますような画像から樹木の面積を求めるようなソフトがありますので、こういったもので対象の樹木を囲って、それぞれの面積を求めて、先ほど申し上げたのと同じように、全樹木の面積を施設面積で割って施設遮蔽率が求められるものと考えております。
以上で、簡単ですが、施設遮蔽率の基本的な考え方と、その算定方法の説明を終わらせていただきます。

和田委員長
どうもありがとうございました。
今の説明について、多分、ご意見、あるいはご質問等おありだと思いますが、いかがでしょうか。
一応報告書の中では緑視率というものを勘案して、緑地面積確保の負担軽減につなげる提案をしているわけですけれども、実際の緑視率をどのように測るかということでは、いろいろと議論があって、経済産業省のほうで日本緑化センターに委託してこういう研究をしていただいているということで、今日はその中間報告が出てきているという状況でございます。
ちょっとお伺いしたいのですが、1つは、施設遮蔽率が何%以下であれば圧迫感が軽減されるとして、その何%という目処がここには書いてないのですが、それは何かございますか、数字は。

内田地域経済産業政策課長補佐
具体の率は今現在研究中でございまして、残念ながら、今のところ得ておりませんが。

和田委員長
大体のめどとかイメージとか。8割とか6割とか2割とか。

内田地域経済産業政策課長補佐
考え方といたしましては、工場緑化の優良工場ということで経済産業大臣が表彰しているような工場がございまして、そこを重点的に調査いたしまして、それは一つの理想的な状況というのを、例えば優良工場でこのぐらいの率というのをまずみて、それと併せまして、今回の調査研究の中で予定されている項目なんですが、視覚実験というのを予定しております。景観に関して、知見の高いような方々を対象として視覚実験をいたしまして、どのぐらいの率であれば調和が図られていると認められるか。そこで下限値といいますか、その限界値みたいなところをみて、その間でどのぐらいの率に定めるのがよいかというのをこれから調査研究をしてまいりたいと考えております。
申しわけありません。まだ研究途上でございまして、恐縮でございます。

和田委員長
あとは、この間の議論のときに出てきたと思うんですけれども、木の投影図を見るときに、冬場に見るのか夏場に見るのかとか、それからだんだん木は大きくなってくるわけですけれども、どの時点で見るのかとか、そういう成長の過程の中でどのように決めるのかという疑問があったと思うのですが、それについては何かお考えございますか。

大宮主任研究員
まず季節ですが、これは実際、緑化優良工場等をいま調査しておりますが、落葉しています。ただ、その落葉した枝を見れば樹形というのが想像できますので、写真的なものにそういった葉がつく範囲を予想し、それを画像化して、それから先ほど申し上げた既存樹木の求め方のような感じで面積を求めると考えております。また、樹木の大きくなった時点を予想するのか、あるいは植えたときのかということなんですが、これは植栽時を考えております。

和田委員長
そうすると、基本的には葉っぱが繁茂しているときでみるということですね。

大宮主任研究員
はい、そうです。

和田委員長
委員の先生方、何かご質問とかご意見あれば。

土屋委員
1ページの概要のところに目的めいたことで、周辺住環境との調和であるとか、工場施設の圧迫感の軽減ということ、下の施設遮蔽率のところに、周辺の地域の生活環境の保持に寄与する環境施設は対象から除くということが書いてあるんですが、カラーコーディネートのような場合をどうするかというのをちょっと考えていただきたい。
大型の設備を増設、新設する場合には、環境影響評価制度の中で景観という項目があって、施設の視覚的な部分もあって、環境との調和を求められていて、一つの流れとしてカラーコーディネートがあります。
いま、例えば川崎の埋立地域に行っても、昔のような赤白の煙突はほとんどなくて、緑や青に塗られ、明らかに景観を考慮して設置されています。そういう意味で、環境施設並みに、これは対象から除かれるべきではないかと感じています。
煙突以外にも、設備そのものも色を塗っているという例も出てきています。そういう意味では、除外しておくことを考慮していただきたいと思うのです。

和田委員長
これはもう事務局にお伺いする以外にないと思うんですが、今のに何かご意見ありますか。

内田地域経済産業政策課長補佐
むしろ各委員のご意見を。

和田委員長
今、土屋委員のほうから、カラーコーディネートの考え方、これについても何らかの考慮をすべきではないかというご意見が出てきたんですけれども、これについてはいかがでしょうか。これについては今まで議論はあまりしてなかったわけですね。それで、新たな問題提起かと思うんですけれども、いかがでしょうか。

大西委員
今の点に入る前にちょっと概念を整理させていただきたいんですが、いま土屋委員が言及された資料2の1ページに、圧迫感の軽減という新たな指標を入れて施設遮蔽率ということを検討すると書いてあるわけですね。この圧迫感の軽減というのは、ちょっと確認したいんですけれども、工場立地法で工場と周辺住環境との調和ということに関連して、法律用語で決まっている既成概念なのか、あるいは今回こういう解釈を加えたのか、どうでしょう。ちょっと過去の議論を忘れてしまったので。

内田地域経済産業政策課長補佐
先ほどご覧いただきましたように、施設が遮蔽されている状態が周辺住環境との調和の一形態であるというのが報告書の内容でございましたので、資料1でごらんいただきまして、それを具現化するために施設遮蔽率という概念で構成してみた次第です。圧迫感というのはその辺のところをご説明するため、施設遮蔽率とは何ぞやということを敷衍するとこういうことになろうかということで書きましたが、法律上の用語で圧迫感ということは特にございません。

大西委員
そうすると、従来、工場と周辺住環境との調和という場合には、騒音が届かないとか、振動の影響が軽減されるとか、一定の距離を、工場というか、作業場との間に置くということなどが主として調和の内容だったように思うのですが、その意味では、調和について少し意味を拡張したということになるんでしょうか。

内田地域経済産業政策課長補佐
そもそも今回ご議論いただいたところは、生産施設率の撤廃と、ゆくゆくはですね。ということになりますと、従前の工場立地法の役割、先生がおっしゃったような、騒音の規制ですとか、遮蔽ですとかいったところは、公害規制法、騒音振動規制法その他の法に委ねていく流れと理解しております。そうしますと、工場立地法における環境調和というのは少しく変化してきたのではないかというのが報告書のご指摘だったのかなと理解いたしまして、したがって、今回の施設遮蔽率、当時、緑視率といっておりましたけれども、見た目でいいのではないかというご議論だったと理解いたしましたので、見た目のところに進んでみたということでございます。

大西委員
わかりました。確かにそういう議論をしたと思うんですが、改めてその議論の結果としてこうやって整理されると、つまり、今度はこれを軸に展開していく格好になると思うんですよね。そうすると、これは議論としては十分な緑地面積がとれないというときに、代替的に施設遮蔽率が高くなるような効果的な緑があればそれをカウントしていいではないかという緩和措置の一環として書いてあるわけですよね。
ところが、圧迫感ということが調和の重要な要項となると、十分な緑が確保されていても、それは別な場所で確保されていて、建物は何となく周りに圧迫感を与えているということはあり得るわけですよね。

内田地域経済産業政策課長補佐
これは施設遮蔽率ということでございまして。

大西委員
一般論として、そういう工場はあり得るわけですよね。

内田地域経済産業政策課長補佐
はい。

大西委員
だから、そういう工場は圧迫感がかなりあるということになるので、こうやって「圧迫感」という言葉を出してくると、今度は「圧迫感」ということを巡って工場のあり方論というのが展開されていく可能性があると。論法としてはですね。それは景観という観点から大事な点だと思うのですが、それを工場立地法という法律の中でどんどん波及というか拡張していって良いのかどうかですね、ということはきちんと議論しないと、新しいテーマを見つけたので、これが工場立地法の生きる道ということで議論が及んでいくのは良くないかなとちょっと思うのですね。
ですから、ここはあまり調和という言葉を拡張しているのではなくて、あくまで代替的な措置だと解釈できるようにしたほうが良いのかなという気がいたします。今検討中ということなので、ちょっとそういう感じがいたします。
それから煙突についても、これはなかなか、今のように考えると工場立地法の中で景観ということまで取り込んで議論できるのかどうかということは、あまりまだ整理は、ここで議論してないと思うんですよね。ですから、それをやると圧迫感とか、工場と周辺環境との調和というのに確かに現実には景観問題とか新しい要素というのが、つまり公害的な問題だけではない要素が加わっているのは事実なので、そういう新しい時代における工場と周辺住環境との調和のあり方というのは従来とは違う視点で議論されるべきだと思うんですが、まさに、さっき申し上げたように、工場立地法という枠の中でそれをやっていくのがどうかですね。

和田委員長
いま、大変貴重な頭の整理をさせていただいた議論が出てきましたが、いかがでしょうか。確かに、景観の概念も非常に重要ですけれども、我々が今までしてきた議論の中では、ちょっと議論として拡大し過ぎかなという感じがするので、今回に限っては、緑地の代替措置ということに限って、緑地がとれないときには緑視率で代替することもあるという、そのぐらいのところで考えてみたいと思うのですが、いかがでしょうかね。土屋委員は多分ご不満もお有りと思いますが。

土屋委員
結局、一つの救済策みたいなところがありますよね。例えば大型設備をもっている工場の話でコンクリートの塀で周囲を覆っているケースが、この考え方でいくと救われない。それから煙突というのは非常に高く伸びていますから、面積的にも影響が大きいので、救われるという要素から離れていくので、救済策をもう少し広げてほしいなと申し上げたんですね。
確かに、景観を持ち込むというのはどうかと思うんです。コンクリートの塀であれば、ツタでも這わせて緑化を図ることもあるのですけれども、広い塀をすべて覆うというのも難しいと思ったので、特定の工場は、救われることはないですね。

横田地域経済産業政策課長
大西先生からご指摘いただいた点ですけれども、確かに、「圧迫感」とか、また新しいワーディングをちょっと不用意に使わないほうがいいかなと反省しております。ただ、現行の工場立地法そのものにもこういった観点からのルールというか規制は既に入っておりまして、工場立地に関する準則の中で、例えば緑地を20%以上ということと併せて、環境施設の15%以上は周辺部に、しかも周辺の土地の利用状況等を勘案して、その地域の生活環境の保持に最も寄与するように行うということになっていまして、そういった意味では、ある程度遮蔽をうまくする、特に周辺に住環境があるところにはそこに重点的にという理念が入っておりますので、そういった意味では、何か新たなものをここで持ち出してきたということではございません。ただ、ワーディングとして「圧迫感」とかいう言葉を使いますと、何かそういう新しいものが入ってきたのかという誤解を受けますので、この辺は注意したいと思います。

半田委員
まず「圧迫感」や景観について大西先生の意見を受けて委員長がまとめられたことについては、同意いたします。次に「緑の量」について意見を述べます。そもそも立体的にみて緑の量が十分に確保されているという話から始まったのに、施設遮蔽率だけの話になってしまっていることに問題があります。あまりにも、ある意味では困ったことであり、悲しい感じもいたします。施設遮蔽率も一つの考え方だとは思うんですけれども、もうちょっと幅広に捉えられないか。資料1の2.「具体的な措置の内容」の、例規集のところで、(2)で「視覚的に一定程度以上遮蔽されること」というだけで済ませているけれども、これだけだと、「それでは建物を隠せばいいんだろう」というような感じになってしまいます。必ずしも「住環境と調和する」ということが、隠していればいいというだけでもないし、人は歩きながら建物を見ているわけですし、心地よさというのは視覚的に隠れていることだけから得られるものではないと思います。したがって、もう少し幅を持たせて、「遮蔽されるなどして住環境との調和に寄与していること」など、少し幅広に書いていただけるとありがたいと思いました。
それからさらに、この例規集のところを書き換えたうえで、解説をしたものが世の中の目に触れるようになると思うんですが、そういうときに、この遮蔽率の考え方だけではないことが分かるようにした方が良いと思います。結局、施設遮蔽率を出すのは、かなり難しくて、大変ではないかと思うんですけれども、それだけではなくて、例えば接道部に高木が植わっている率がどのぐらいだとか、そういった幅広い考え方もあるというニュアンスを入れるとか、必要があります。そのほうが緑の基本計画とも合ってくるわけです。少し幅広に解釈できるようにしておいたほうがいいと思います。
それから、先ほど日本緑化センターのほうから説明いただいたのですが、まだ中間だということなんですけれども、ちょっとわかりにくいところがあったので確認させて下さい。例えば横長の資料2の2ページ目のほうで、例えば仮想描画面の線というのはそもそもどこに引くのかという、これの引き方によっても結果が変わってくるのではないかと思うんですけれども。それともう一つ、視点場をどこに置いたらいいのか。視点場の置き方によっても見え方が変わってくるのではないかと思うんですけれども。
それから5ページのところに、既存樹木がある場合には、計算ソフトがあって求めることができるというんですけど、実際の場面は樹木が重なり合ったりとかしていて、一つの固まりのようになっている場面も随分あるんじゃないかと思います、単純にこういう風にいくのかなあと思うわけなんですね。
それから6ページ目の参考資料も、非常にわかりにくい図面で、設定条件を書くなら書くで、きちっとした、スケール感覚も同じような図面を書いていただく必要があります。10メートルなどと、いろいろ書いてあるんですけれども、非常にわかりにくい。世の中に出ていく図面を作ろうとすればするほどきちっと正確に書いたほうが良いと思います。
そういったあたり、今後改善されていく必要があるのではないかと思います。

和田委員長
ありがとうございました。今の半田委員のご意見で、何かコメントございますか。事務局、あるいは大宮さんのほうで。

内田地域経済産業政策課長補佐
基本的に描画面は敷地境界の上に置くという、敷地境界で描画するという考え方でございます。そのときの、先ほど大宮主任研究員から説明がありましたけれども、敷地外からの視点というのは色々な距離、色々な地点があると思いますが、それは何か仮定で一定のところを置かないと同じ条件で比較できませんので、そこで敷地境界線上に仮想描画面を置いて、そこから一定距離ということで10メートルという定めをいたしました。その上に人間の目線の高さということで1.5メートルの高さという、先ほどご説明がありました6ページ目ですね。一番後ろのところの赤い点線の上の点、ここが地上高1.5メートルで、敷地境界線から10メートル離れた距離という仮想の視点、固定視点を置いて一定条件で図面を描いていこうというのが今回の考え方でございます。

半田委員
そうかもしれないけど、この横の関係が分かりにくいと思います。

内田地域経済産業政策課長補佐
横はそのままずうっと一定基準で、全敷地を一枚の図面に描こうという、極めてテクニカルなやり方なんですが、そういうことでやってみようというのが今回のご提案でございます。

横田地域経済産業政策課長
もう一点、報告書で立体的にみて十分な緑量が確保されている場合にはというところが、施設遮蔽率ということでは不十分ではないかというご指摘あったんですけれども、お手元の小委員会報告書のセット版の9ページになりますが、後半部分の(2)というところに本件の記述がございまして、頭のところに、読み上げますと、「工場周辺住環境との調和という観点からすると、工場敷地の周辺部に整備された緑地によって工場周辺の住環境から当該工場が視覚的に遮断されている状態は、周辺住環境との調和が保たれ、周辺地域の生活環境が保持されている状態の一つであるとみることができる」となっておりまして、この考え方に立ってこれを具体化すると、施設遮蔽率というところに具体化できるのではないかということで事務局案を提示させていただいておりますので、そういった意味では、この小委員会報告書を踏まえた方向なのかなと考えております。

和田委員長
ほかにいかがでしょうか。

大宮主任研究員
先ほどの視点の問題なんですが、一般的に緑視率等というと、視点場がちゃんと決まっていて、そこから見た、カメラで撮るような感じで見たということになるのですが、説明の中でも申し上げたように、これは現在無い工場ですとか、まだ植わってない緑というのが対象になるということを前提にして考えた手法になりまして、視点は、この2ページ目に書いてあるように連続するものです。イメージ的には、この測定基準線上に沿って視点が連続し、建物の頂点とか下端、あと樹木の頂点とか下端、それが直角に見えるところになると、測定し、最後に、この一つの仮想描画面の大きな画面ができるという、CTスキャンでスーッと工場を見ていくような視点を考えております。
逆に、視点を決めて透視図法的なことでやると作図がものすごく大変だと思います。現に無いものを図面から、あるAからは樹木がこのようにみえて、建物に対する面積はこれぐらいとなり、少し移り、また樹木の位置とか建物の位置が微妙に変わり再作図する。これでは届出担当者の方の作業がとても大変なことになると考えまして、今申し上げたような、投影図法的なものを考えました。

下村委員
しばらく欠席してしまいまして、議論の流れを必ずしも把握しないままの発言になりますけれども、恐らく、景観のことが議論になっていたように、工場の周辺との位置付けの関係というのが変容してきている中で、景観的にうまく処理をして融和していくという方向が大分探られてきているのは間違いないと思うんですね。
ただ、大西先生おっしゃるように、ここでまた景観の話を入れていくと処理がものすごく複雑になってきてしまいますので、当面のここでの処理としては、こういう遮蔽率という概念を持ち出してやっていく以外、やはり無いかなと。ただ、あまりそれを景観のところに踏み込んで議論をすると、先ほど言った、状況が変わってきているという認識をかなり入れ込まなきゃいけなくなってしまうので、対応がやはり難しくなるかなと思います。ですから、あまり説明せずに、先ほどおっしゃった代替的な処理だということで、機械的に処理する以外ないかなと私も思います。
それで、土屋委員がおっしゃっていた、塀なんかがある場合なかなか救えないというケースですけれども、結局、緑地の背後に塀を作るというか、我々よくやるように、緑地の中にむしろ遮断の塀なんかを持ち込んでいただくぐらいの努力は少ししていただいて、何とか緑で遮蔽していただくということを求めるぐらいのところしかないのかなとは私も思います。
ただ、望むらくは、ここでまたバーンと遮蔽率を出すと、工場と周辺との関係がまた戻ってしまうような印象もちょっとあるんですよね。そこがうまく表現の中で緩和できないかというのは、半田委員がおっしゃるとおりだと私も思います。具体的にどういう言葉を入れていくかというと、また曖昧にしてしまうと難しくなるので、そこの逆行した感覚を入れずに、何かうまい処理できないかなと思います。提案型の意見になっておりませんけれども、これはやむを得ないということと、何かもう少し表現で工夫できるようであればということです。

和田委員長
どうもありがとうございました。大体議論は収束し始めていると思うんですけれども、大西先生言われたように、今回我々も15回議論してきて、景観と工場という議論はまだ十分にされていないと思うんですね。それで、これは確かに重要な議論だとは思うんですけれども、今ここで景観の話を真正面から取り上げて議論するということはちょっと避けたほうがいいと。むしろ、緑地の代替措置として、緑地がとれないという例外的な措置として新しい考え方、最近いろいろと景観の問題も議論になっていて、そういう新しい考え方をちょっと先導的に取り入れるというようなことで、今回の施設遮蔽率のことを考えるということにさせていただいたらと思うんですけれども。
それで、遮蔽率の計算の仕方については今まさにいろいろ検討していただいているようなので、さらに検討していただくと。それからこの遮蔽率をどう使うかについては、これはまた事務局のほうで検討していただくということにさせていただいたらと思いますが、いかがでしょうか。

半田委員
結構だと思います。1点気になったのは、これは「樹木、壁面緑化施設等により」とさらっと書いてありますよね。壁面緑化はどうなんですか。全部壁面緑化になっていても認めるのかという点も整理する必要がある。「環境施設以外の施設と重複している緑地」のほうでは、屋上緑化、壁面緑化は緑地面積等の4分の1までという規定がありますが、それとの関係はどうなるのか。

内田地域経済産業政策課長補佐
いま考えておりますのは、全部、特に制約を設けずに、外からの見た目の緑ということでございますから、外から見える壁面がみんな緑であれば、それは100%緑として算入する方向で考えております。ですから、先ほど土屋委員がおっしゃったように、工場の外の敷地の境界壁が全部ツタで甲子園球場のように覆われていれば、それも緑の率に算入したいと考えてございます。外を通ったときに、アイビーロードのようなツタが生えているのも悪くないのではないかなとも思います。
あと、蛇足でございますけれども、先ほど、「圧迫感」ということで大西先生からご指摘があったんですが、景観というところに踏み込んでいるということでもなくて、遮蔽率という規準を今研究しております。それを人間の視覚実験において規準値を得たいと申し上げました。その規準の人間の感覚を捉えるときに、どういう感覚、例えば写真など、いろんなパターンで図面をみせて、これはあなたは緑が多いと感じますかとか、何とかですかと感じる、そういうときに、この緑の量をみて、あなたはこれで圧迫感を感じますか、感じませんかといったような規準、メルクマールをもって規準値を設定していきたいということで「圧迫感」という言葉を使わせていただいていたんだと思いますけれども、ちょっと誤解を与えているかもしれません。今のお答えかどうかわかりませんが、そんなことで考えております。

和田委員長
それでは、時間もありますので、次の議題に進みたいと思います。どうもありがとうございました。
半田委員が2時半ごろにご退席ということなんですが、あまり時間ありませんけれども、生産施設の話と太陽光発電の話と2つあるんですけれども、どちらからでもよろしいですけれども、ぜひ言っておきたいということが多分お有りじゃないかと。

半田委員
いいえ、もう特にございません。

和田委員長
ではこの順番でやらせていただきます。それでは生産施設の面積規制の見直しについて、これも資料でご説明いただくんですね。

内田地域経済産業政策課長補佐
生産施設の見直しについてご説明申し上げます。資料は、もう一度先ほどの資料1の3ページ目に戻っていただければと思います。
IIIでございますが、「業種ごとの生産施設面積率の見直し」ということで、報告書におきましては、生産施設面積率の見直しを行うことが適切である。それについては、環境負荷物質の排出量低減率の大きさに応じて見直しをすることがよいということ、それとさらに加えまして、現行の40%上限の率について引き上げを検討すべきだ、というようなご指摘でございました。
これを踏まえまして、2.「具体的な措置の内容」といたしまして、準則の別表を改正いたしまして、それぞれ、法制定当時と現在、状況比較いたしまして、新たな面積率を設定したいと考えてございます。
2つ目の○でございますが、過去2回、見直しに当たって調査した環境負荷低減率と最新の調査結果に基づきまして通算いたしまして、法制定当時からの低減率を算出いたしました。その結果、現在5区分になっているものを、恐縮ですが、5%刻みに変更させていただきまして、業種ごとの環境負荷排出量低減状況をより適切に反映させたいと考えました。
それから現行40%の上限については、先だっての委員会でもご説明申し上げましたとおり、65%を目処に引き上げたいと考えてございます。「65」の考え方は、敷地全体の100の中から、現在、その下の参考表にございますように、下線部がありますが、百分の三十五、環境施設を35%まで第一種区域において地域準則で引き上げることが可能になってございます。この部分の地方自治体の裁量権を阻害しないような形で、最高限度ということで65という上限を設けるように考えてございます。
併せまして、今般、総務省の日本標準産業分類の改定が予定されているようでございまして、今年4月から新たな第12次改定の標準産業分類が施行されるそうでございます。それに合わせまして、世の中の便に資するため、最新の標準産業分類名に合わせるような技術的修正も併せて行いたいと考えてございます。
具体の数字でございますが、これは資料3のほうになります。ご覧いただきましたように、これは、ご指摘を受けまして、特定工場について、環境負荷物質、SOx、NOx、ばいじん、COD、BOD、SSの排出量の経年変化を調査いたしました。この調査結果に基づきまして、業種ごとに法制定当時から今日までの6物質の排出量の平均低減率を算出し、これを踏まえまして、法制定当時の規制率と比較してどの程度まで規制レベルを見直すべきかの検証を行いました。
基本的には、平成9年と平成16年、過去2回見直しを行っておりますが、それと同様の考え方でございますが、今回、次のような考え方で見直しを行いたいと思っております。
まず1つは、より業種ごとの現在状況を的確に反映するために、5%刻みの区分割りといたしたいと考えました。
それから2つ目といたしまして、平成9年、平成16年には1段階頭打ちということをやったわけでございますが、それをせずに、低減率の実態に即した区分に格付けをいたしました。
3番目といたしまして、今申し上げたように、区分の上限を65%に引き上げたいと考えております。さらに、法制定当時から環境負荷物質をあまり排出しない業種については、「その他の製造業」ということで、バスケットクローズという扱いとなっておりましたので、これらについては一律65%に整理いたしたいと考えてございます。
その結果、30から65の8区分となってございます。これに沿って、準則の別表を資料3の案に沿って改正を行いたいと思ってございます。併せまして、先ほど申し上げたように、標準産業分類の改正に沿った技術的修正も行いたいと考えているところでございます。
以上でございます。

和田委員長
どうもありがとうございました。
ということだそうでございまして、この資料3の表をつらつらとみていただければおわかりかと思うんですけれども、結局、この表の真ん中の欄、低減率、昭和48年と現在の比較をずっと見てみると、大体0.何割減でずうっとあるわけです。それで、多いものは例えば7%、8%、6%というところまで、48年に比べると排出量が減っているということがわかります。そしてそれの排出の低減率を現行の規制値に掛けたものがこの検証結果ということになって、32から、多いものだと531になっているということで、見直し案では、それよりも少し厳しくはなってますけれども、現在よりも大幅に緩和されると。ほとんどが65%という状況になってくると。
1つは、全体として緩和する緩和の方式がこれでいいかどうか。それから上限値を65%としておりますけれども、この65%というのはいいのかどうか。それから5%刻みというのがいいのかどうか。5%刻みはもう決まってましたね。そんなことで、こういう結果になっていますけれども、これについて何かご意見があればということでございます。ほとんどが65%になっていると。生産施設65%というのはほとんど、あまりないところですよね。ですから、生産施設の規制は、今回でほぼ無くなったということかもしれないと思います。
土屋委員は、これに関して何かご意見ございますか。

土屋委員
65という数字を出されたとしても、多分、現実味がないんだろうなという感覚を私は持ってます。実際の生産施設面積率は相当低いと思うんですね。私どもの業界は、現実には生産施設面積はまだ10%に満たない工場が結構ありますので、今までの20であっても、緑地が増やせないという状況からすると、生産施設面積も増えてなかったというのが実情ですので。

和田委員長
多分、業種によって違っていて、生産施設の面積率で非常に増設が厳しいというところもあるし、緑地面積で増設が厳しいというところもある。業種によってちょっと違うかと思います。
1つだけちょっと事務局に質問したいんですが、この業種は全業種を網羅しているんでしょうか。

内田地域経済産業政策課長補佐
今回、特定的に見直しをする業種は網羅的でございますが、先ほど申し上げましたその他のバスケットクローズで65にする部分は、明示的には載せてございませんが、今のような考え方で、バスケットで65にもっていきたいと考えてございます。

和田委員長
そうすると、ここに含まれてない業種がかなりあって、それはその他業種で、それは現在40%で、それを65にするということになるわけですね。

内田地域経済産業政策課長補佐
はい。

和田委員長
ということだそうでございます。これはこれでよろしゅうございますかね。では、生産設備については事務局の案で了承ということにさせていただきたいと思います。
それでは、太陽光発電施設の工場立地法上の取り扱いという議題がありますので、それを事務局のほうからご説明いただきます。

内田地域経済産業政策課長補佐
お手元の資料4をご覧ください。「太陽光発電施設の工場立地法上の扱いについて(案)」でございます。こちらにつきましては、先だって、風力発電施設についての緩和のご諮問、ご指摘をいただきましたが、現在、1.「背景」でございますけれども、水力、それから地熱発電施設については山間立地ということで、工場立地法上の届出対象外となってございます。それから風力発電施設につきましても、環境負荷物質の排出のない施設であるため、周辺に自然環境が存在するような区域に立地する場合には、生活環境の保持に支障を及ぼすおそれがないと認められる場合については、準則の適用除外、準則に適合しない場合であっても、各自治体のご判断で勧告しないことができるような措置を講じたところでございます。
これは※印にございますが、先ほどの運用例規の2-2-3、同じ条項を使っておりますが、資料4の裏面をご覧いただきますと書いてございます。【参考1】でございますけれども、2-2-3といたしまして、こういう場合は、十分個別事情を審査の上、勧告しないことができるという規定になってございまして、風力発電施設については、そこに新たに(10)といたしまして付け加えました。森林、丘陵地、原野及び海上等、山間部または海岸部において周囲に広く自然環境が存在する区域に立地する風力発電設備であって、周辺の地域における生活環境の保持に支障を及ぼすおそれがないと認められる場合には、各自治体のご判断で勧告しないことができるということにいたしたわけでございます。これが風力の規定でございます。
表面へ戻っていただきまして、これにつきまして、1.の(2)でございますが、太陽光発電施設というのを考えましたときに、これは昨今地球温暖化対策が取り沙汰されているわけでございますが、現在、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、NEDOといっておりますが、私どもの関係団体におきましても、実用化に向けた実証実験を鋭意実施されているところでございますし、民間事業者などにおいても、大規模な商用の太陽光発電所を設置する動きがお有りになるように仄聞いたしておりますので、これについてあらかじめ太陽光発電施設の工場立地法上の取り扱いを決めておいたほうがよろしいのではないかということで、提案をさせていただいております。
(3)でございますけれども、太陽光発電施設につきましては、その性質上、釈迦に説法ですが、太陽光パネルを設置するための広大な敷地が必要なのだそうでございます。10メガワット級の太陽光発電所ということになりますと、約20ヘクタール程度の敷地がご入り用になるように聞いておりますので、これを考えますと、現行の工場立地法制度下におきましては、生産施設面積率の規制などを受けることになります。
そうしますと、現在、率がございますけれども、先ほど電力のところも含めて生産施設率の緩和はあったわけでございますが、それでもなお、実際に必要な用地の数倍の敷地を確保することが義務づけられることになるわけですが、これが地球環境問題、それから我が国の国策としてCO2排出や地球温暖化問題を考えたときに本当に良いのかといったこと、実用化に向けた取組の障害になるおそれがあるのではないかという問題意識をもちまして、これにつきまして、2.のような「見直し案」を考えてはいかがかということでございます。
(1)でございますが、太陽光発電施設は、ご承知のとおり、風力発電施設と同様に、環境負荷物質を排出するものではございません。それからパネルとして静かに並んでいるだけと承知しておりますので、騒音などの問題もない施設であるといえると思います。したがいまして、太陽光発電施設につきましても緩和措置を、風力について緩和したのと同様の考え方で規制の緩和を講じてもよろしいのではないかというのがご提案でございます。
したがって、同じように、(2)でございますが、海岸部の埋立地の突端ですとか、海の中、山林原野など、周囲に住宅、住環境が存在しないような区域に太陽光発電施設が設置される場合で、地元の自治体が周辺地域の生活環境に支障を及ぼすおそれがないと認めるような場合には、同じように、形式的には準則不適合であっても、勧告を行わないというような処理、運用例規に所要の規定をしてよろしいのではないかというご提案でございます。よろしくお願いいたします。

横田地域経済産業政策課長
簡単に補足させていただきますけれども、内田補佐の説明の中で、太陽光発電施設の地球温暖化対策上の意義みたいな話もありましたけれども、周辺、背景説明として行ったもので、ご承知のように、工場立地法は、地球温暖化対策とか、そういったことを法目的の射程にしてないものですから、単純に、以前ご議論いただいた海岸部とか山間、原野の風力発電施設と太陽光発電施設を比べたときに、同じような位置付けができるのではないかということで、今回こういうご提案をさせていただいたということで、あくまでも海岸部、山間、原野であれば周辺住環境も無いしと。そういう意味では同じような扱いをすることは妥当なのではないかというご提案でございます。

和田委員長
どうもありがとうございました。
発電施設については、生産施設面積率は、現在は何%?

内田地域経済産業政策課長補佐
電気供給業でございますが、従前20%であったのが、先ほどご覧いただきました資料3で、50になるところでございます。

和田委員長
ですから、普通だったら50%。ただ、太陽光は土地が必要ですからね。確かに、50%ということになると、土地の利用率は非常に悪くなってしまうと。ですから、石油精製とは全然違う生産体系ではあろうかと思いますが、先だって、風力については一応勧告せずという、準則適用除外の措置を講ずることにしたわけですけれども、太陽光についてどうだろうかということで、見直しの案で、風力発電所に準ずる考え方がいいのではないかというご提案でございますけれども、それに関しては、どなたかご意見は。

太田委員
今ご説明ありましたように、今後、クリーンエネルギーとしての太陽光発電は設置が進むだろうと言われています。環境負荷も比較的小さくて、まして今回のご提案の中で、例えば人が周辺に生活していないような臨海部でありますとか山間部での太陽光発電施設を今回勧告しない対象に加えられるということについては大いに賛成したいと思います。

和田委員長
どうもありがとうございました。ほかには。

塩崎委員
私も同じ意見で、やはり新しい技術を開発、推進するというのは、日本の将来も考え、非常に必要なことで、こういうことは大いに進めるべきだと思っています。
念のためちょっと教えてください。太陽光発電、私よく知らないんですけれども、イメージとしてはパネルがずうっと並んでいるイメージなんですけど、これ以外の設備というのはあまり無いんですか。これが設備のほとんどですか。例えば変電設備とか。

内田地域経済産業政策課長補佐
私も専門家じゃないんですが、基本的には太陽光パネルで、太陽光で発電されたもの、直流というんでしょうか、それを交流に変換するような施設と、それから場合によっては、自然の発電でございますので、電流が安定しない、出力が安定しないので、潮流につなぐときに安定させる対策として、例えば蓄電池を間につなげて安定させるような方法があるのだそうでございます。実は今日はNEDOも来ておりますので、ちょっとだけ専門家からご説明をさせていただきます。

和田委員長
生産施設の概要を、パネル以外にどんなものがあって、どのぐらいの面積になるんだろうかということをちょっと教えていただけますか。

NEDO
NEDO技術開発機構でございます。
そちらの図にもあるとおり、ほとんどは太陽光パネルなんですけれども、先ほどおっしゃったように、直流から交流に直す設備だとか、あと、場合によっては電力の変動を押さえるための蓄電池等の設備、それから送電線につなぐためには、その電圧と同じレベルの電圧に上げてやらないといけませんので、そういった変電設備というものもあります。ただ、その面積というのは、正確に弾き出してはいないんですけれども、規模にして、パネルに対して5%もないのではないのかなという感覚はもっております。

内田地域経済産業政策課長補佐
有り難うございました。今説明のあったとおりほとんどは太陽光パネルであり、騒音なども出ないと承っております。

和田委員長
ほかに。

土屋委員
勝手なイメージで申しわけないですが、発展途上というか、これから先も発達していくと思うんですね。例えばエネルギー効率を追求していくときに、光から電力への変換というところがポイントになると思うんですけれども、スチームの発生だとか温水の発生などの、複合型ですか、そういう形に転換していくようなことは予想されないんでしょうか。
複合設備みたいなのが付いていくとすると、最初にイメージされている環境負荷が全く本当に出ないのかが気になるので、風力のときは気にしなかったんですけど、いわゆるソーラーパネル主体の設備というような、一つの限定条件を付けておかないと、という懸念を感じます。

和田委員長
土屋委員のイメージというのは、パネルのほかに、そのパネルから、熱も使って、そして発電するとか、そういう施設も併置するんじゃないかと、こういうイメージですか。

土屋委員
例えば燃料を燃やして発電するという場合に、コジェネレーションといって、スチームだとか温水だとかの利用も考えるのでエネルギー効率が上がるんですけれども、それが太陽光発電で将来的にどういうふうに発展していくかわからないのであれば、今の段階で、今のソーラーパネルだけというように限定しておかないと、環境負荷が無いというイメージが崩れていった場合に、付けられない。将来的にもこの基本パターン変わらないよというのであれば、特段、制約条件を付けることはないと思います。

和田委員長
これはまたちょっとNEDOさんのほうに。将来の開発方向として、かなり違ったイメージの太陽光発電が出てくるのかどうかということですけど。

NEDO
確かに、火力発電所とかそういったところでは熱を利用してというパターンも考えられますが、太陽光発電設備は、当然日射が当たればパネルの温度は上がるんですけれども、ほかの電源ほど温度が上がるものではありませんので、将来的に少ない熱でも利用するということが出てくるかどうかというのは、私もよくわからないんですけれども、他ほど利用しにくいのではないのかなという。

和田委員長
今の開発の方向としては、ともかく変換率を上昇させるという話とか、それからシリコンの膜をもっと柔軟なものにするとか、そういう技術開発とかあればとか、そういう方向ですよね。

NEDO
はい。光のエネルギーを電気のエネルギーに変える、変換効率を上げるだとか、シリコンの量を少なくするとか、コストを低減する、そういった方向に技術開発がいま進んでおりますので。

和田委員長
だから、大きくイメージが変わるという感じではないですよね。私がそんなこというのはおかしいですね。

内田地域経済産業政策課長補佐
事務局としては、今ここで緩和する対象としては、太陽光発電施設について緩和措置を講じたいと考えてございますので。

土屋委員
電力が大きくなればなるほど、直交の変換設備でも、騒音が発生するような施設が登場してきたり、熱が発生するので、冷却システムを用いなきゃいけないとか、そういうイメージがあったものですから。大量に水を扱ってという形になると、環境負荷というイメージが出てくると思ったので、どこかで限定しておかないと、環境負荷物質が発生しない、騒音がないということと齟齬を来してこないかなというのが気になったのです。

内田地域経済産業政策課長補佐
ご指摘のところはよくわかります。例えばそれでお湯をわかして蒸気を供給するとかお湯を供給するということになると、これは熱供給施設という新たなカテゴリーになるのかなと思います。そもそも今の太陽光発電パネルはそれほど発熱するものではないと聞いておりますが、別途、昔の太陽熱の湯沸かし器のようなものもお有りになるんだと思いますが、それは太陽光発電施設ではないというカテゴリーで考えて、そういうものについては今ここで緩和の対象としているものではないと頭の整理をしてございます。

和田委員長
そのときには、都道府県のほうで判断されて勧告するということになるんじゃないでしょうか。
それでは、一応太陽光発電についても風力発電と同等の対応でいくということでよろしゅうございますか。初めて、太陽光発電についても、工場立地法に該当するような大きな施設ができる可能性があるということなんだろうと思います。
さて、きょうの議題はこれで大体終わったと思うんですが、あとはその他ですか。

下村委員
ちょっとよろしいですか。

和田委員長
はい。

下村委員
先ほど2点目の例の遮蔽率の話なんですが、2点ありまして、1つは、どこまで議論が進んでいるのか。私、まだ認識してないんですが、「遮蔽率」という言葉が、隠せばいいんでしょうという遮断型のイメージをかなり強く意識させる言葉だと思うんですね。あまりいい言葉は思いつかなかったんですけど、例えば緑認というか、緑の認識とか、施設緑認率とか、少し別の概念にしていただいたほうが、言葉にしていただいたほうが、逆戻りした印象が少し減るかなと。だから、緑視認とか、緑認率とか、ちょっと苦しいんですけど、そこの言葉が。

和田委員長
議論の過程では、緑視率という言葉がよく出てきたんですけど。

下村委員
そうですね。ただ、それはまた別の概念がありますので、施設緑認とか、もしまだ余地があるのであれば、施設遮蔽率というと旧来のイメージが強過ぎて、隠してねというだけの話になりそうなので、そこがもし可能であればと思います。
それからもう一つは、さっき、テストのときに、いろいろ視覚実験するときにどう問いかけをするかということなんですけれども、圧迫感という聞き方をすると、先ほどのデザイン性の問題とか何かの概念も入ってきたり、新しいことになるので、例えばその施設の存在が気になりますかとか、もう少しぼんやり聞いていただくようなやり方のほうがむしろここではいいのかなと。あまり深く、先ほどの話じゃないですけれども、どういう効果があるのとか、具体的な話になっていくとちょっとややこしくなりそうな気はしますので、もう少しぼんやり、言葉を使って視覚実験していただいたほうがいいかなと思います。
以上、2点です。

和田委員長
どうもありがとうございました。それはちょっと事務局のほうでもお考えいただきたいと思います。

内田地域経済産業政策課長補佐
ありがとうございました。遮蔽率のところ、新たな概念で、何と呼んでいいか、我々も実は困っていまして、この委員会で打ち出された新たな概念なので、何か良いネーミングを委員会でしていただければ、それを使いたいと思いますが。

大塚大臣官房審議官
検討します。ありがとうございました。

和田委員長
どなたかいいアイデアをおもちの方はおられますか。

前田委員
非常に単純にいえば、「緑の」というのを頭に、緑の遮蔽とか。「緑による」というと非常に言葉が。もし「の」で許されるんだったら、「緑の」という言葉が一言そこに加わると少しイメージは変わるかなあという感じはしますけど。

和田委員長
施設遮蔽率というだけだと、ちょっと、隠すだけという感じ。緑の遮蔽、遮蔽というのは強いんですかね。

下村委員
少し強い気はしますね。

和田委員長
遮蔽という言葉をちょっと別の言葉に直して、緑を入れて。

下村委員
被覆とかいうと、また意味が違いますし。

横田地域経済産業政策課長
施設緑量比率とか、ニュートラルな表現ですね。ご指摘を踏まえて少し考えさせていただきます。

和田委員長
確かにニュートラルな表現のほうがいいかもしれませんね。ほかにいかがでしょうか。
ほかにないようでしたら、きょうはこれで終わりたいと思います。

内田地域経済産業政策課長補佐
ご審議、ありがとうございました。そうしましたら、今ほどご審議いただきました生産施設率の改定の結果などを、地域経済産業分科会を3月27日10~12時に予定しておりまして、そちらのほうに報告をさせていただくということを予定しております。

和田委員長
それでは、工場立地法検討小委員会、15回にわたりまして議論していただきまして、大変に皆さんから貴重なご意見をいただきまして、ありがとうございました。
それでは、これで一応、小委員会は終了ということでございます。どうも本当にありがとうございました。

閉会

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最終更新日:2008年3月28日
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