経済産業省
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産業構造審議会地域経済産業分科会工場立地法検討小委員会(第2回)‐議事要旨

平成15年10月10日
地域経済産業政策課

日時:平成15年10月10日(金)10:00~12:10
場所:経済産業省別館526会議室

議事次第

  1. 緑地等の現状等の資料説明
  2. 討議
  3. 今後のスケジュール

議事概要

(1)緑地の効果・機能等について

  • 時代の変化に応じた新たな機能を取り入れることには賛成であるが、資料で整理・評価している緑地の効果のうち、ヒートアイランド対策としての効果は、気温の低減の視点も取り入れるべき。また、海風だけではなく、広く風の通路という視点から評価すべき。これらを加味して緑地の効果と緑地の種類を評価して従来の緑地と代替的な緑地になるのか検討してほしい。
  • 緑地の新しいニーズに応える方向であり今回の緑地の効果の資料は賛成したい。ただ、従来まで工場立地法が念頭に置いていた緑地の効果のうち、利用効果についての評価も重要。
  • 工場の緑地に過大な期待をされるのは工場側にとって負担となる。緑地といっても、工場によっては細々とした土地に緑地を整備しているだけのところもある。住宅地等を含めた地域全体として戦略的な緑地の整備をどうするかという方向性があれば別だが、現状で、緑地の効果・機能を拡大して工場に期待をされるのは厳しい状況。
  • 緑地整備は工場によって様々であり、潤沢な緑地がある工場では、地域における環境教育等地域との調和が実現できているところもある。それぞれの工場の緑地整備の事情があり、その事情ごとに様々な意見が出てくる。こうした中で、一律で国が基準を決めるというのは適切といえるのか。
  • 総論として、新たな緑地の効果・機能を勘案することは良いことだが、効果・機能の評価にあたっては、因果関係を整理して原因者と受益者の関係を明確にした上で評価すべき。
  • 民間の意見として、排出ガスの削減等にも積極的に取り組んでいるものの、緑地にどの程度の効果があるのかはっきりしていない。緑地については、その多面的機能を考えて、特定の効果に着目していくべきではないか。更に、地域性を考えることも必要であり、自治体の判断に委ねてほしい。

(2)遮断性のない緑地について

  • 工場によっては、潤沢な工場緑地を整備していて、地域住民に開放したり、地域の景観という観点を活かしたりと、周辺環境との調和を達成しているところもある。そういう意味では、遮断性といった緑地の要件よりも地域の連携のための緑地と考えるほうが良い。
  • 緑地の遮断性の要件は考えなくても良いのではないか。緑地の効果・機能が多様であれば、例えば動物の営巣地が工場の海側にある場合に生態系確保の観点からそちらに緑地を整備すれば住宅地との遮断性を求めなくとも良いのではないか。
  • 緑地の質も重要だが、必ずしもそれにこだわらず、コミュニティとの連携の考え方もある。地域の中にある工場として考えれば、遮断性を要件とするのはおかしいのではないか。
  • 緑地の目的に新たな目的が加わることで、それぞれの目的に応じた緑地の形状が決まってくるはず。そういう視点からすれば、緑地に遮断性があることが重要である場合やそうでない場合がある。そうした色々なものをすべからく認めると、実際の行政の現場で、目的に応じた緑地の形状のあり方ではなく、便宜的な対応がなされるおそれがある。
  • 個々の工場でなく、工場が集合している地域として集合地の概念があるので、これについて整理するのであれば、自治体が整理するのが筋ではないか。
  • 遮断性のある緑地は防災上の観点や外部景観といった観点からも重要であり、ある程度の厚みのある遮断性のある緑地が整備されることも必要。その中でこうした緑地をカウントすることができるのか。
  • 京浜臨海部は、どこでも資料集の具体例にあるような状況にあり、敷地内に緑地整備ができず、敷地外にも遮断性を要件とした緑地を整備することも困難。
  • 現行では共通の緑地をカウントする要件が厳しいものの、まとまった広い緑地が維持されている場合に、住宅地との遮断性がなくとも集合地特例が適用される緑地とすることも考えて良いのではないか。その際、緑地の有効性に関する検討が必要であるが、国がモデルを示すというよりも地域の実情が異なるため自治体に任せるのが良いのかもしれない。

(3)環境施設以外の施設と重複している緑地について

  • 環境施設以外の施設と重複している緑地(以下「重複緑地」)については、従来までの緑地との効果と同等であるかを検討課題としているが、一部の効果・機能が同等であれば前向きに積極的に取り入れるべきではないか。
  • 重複緑地に関しては特定の効果・機能の評価だけが高いものでも認めて良いのではないか。これについては、地域の実情に関係する部分が大きく、有効性の判断など自治体に対する期待が大きい。特に、重複緑地の有する効果・機能として評価が高い新たな緑地の効果・機能については、ヒートアイランド対策を除いて定量的な知見が十分ではなく、これから効果の定量化などが積み重ねられるべきものである。
  • 重複緑地を認めると、全ての緑地整備が屋上緑化でまかなわれるなど、従来まで整備されていた緑地が減少するのは困る。やはり一定の条件が必要ではないか。

(4)環境施設について

  • 新たに緑地等の施設を整備する義務を課すのではなく、今まで緑地等として認められないものを自主的に整備してきた人々に緑地等として認めることが必要。そのため、環境施設の範囲を拡大することも必要である。
  • 環境配慮の枠組みが広がっており、要望のあった環境施設のように、環境施設としてカウントすることと直結させるのは難しいかもしれない。

(5)緑地面積率等及びその地域準則について

  • 国レベルの緑地・環境施設の面積率規制は、現状のまま残すべきではないか。
  • 国レベルの面積率を上げてほしいが、結果として国レベルの基準を変更しないのは致し方ない。地域準則の幅については、上限を撤廃するのは良いが、やはり下限については歯止めが必要。
  • 環境基準であれば、5010年先に達成可能な目標に向かって戦略的に対応するが、実際に土地が確保できない状況で、現実的ではない目標がセットされていてはやる気にならない。
  • 企業の目から見ると、臨海地域の工場ではリニューアルができず、他の地域に出ていくしかなくなる。CO2排出では40%削減しているなど努力を継続しているものの、リニューアルできないためにコスト競争力が高められないのは理不尽である。
  • リニューアルできないのは全ての工場に当てはまるのか。事例を出して検証をした上で議論を詰めることができないか。
  • 地域準則の将来像は、自治体と個々の工場とのやりとりで準則が設定され、各地で地域準則が導入されてから国レベルの基準を再検討するということになるのではないか。とすれば、緑地等の面積率の設定は地域に任せることになると思われる。
  • 自治体としては、下限について一定の基準があったほうが良い。ただ、±5%の地域準則の幅については、その導入効果も測定し切れていないのが現状。
  • リニューアルについて一定の配慮規定があるものの、それでもリニューアルが進まないために緑化率を緩和してほしいという要望になっている。

(6)生産施設面積率について

  • 生産施設面積率の業種区分による規制は地域によって異なるものではないため、地域ごとの判断にすべきではない。
  • 生産施設面積率を業種区分に応じて規制しているが、現在企業の新業種への進出の多さからすれば工場を業種ごとに分けられると業種の判断等がますます難しくなる。また、それに伴って公害物質の排出量が増加している場合もあり、公害物質排出量による業種区分については、複数業種への展開等も加味するべき。

(7)その他

  • 自治体にとって重要な臨海部の立地企業に今後も存続してもらうためにはリニューアルが必要であるが、工場立地法によってリニューアルが進まない。関係者から緑地の対象範囲等について多数の要望が出ており、前向きに対応、議論していだきたい。
  • 自治体の判断で緑化条例を制定しており着実に定着している。工場の緑地についても条例で定めるなど、自治体としての意向を出しながら指導している。
  • 自治体では独自に判断基準を示すことが難しく、効果の定量分析などを議論した上で国から自治体に対してガイドラインを示してほしい。

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