経済産業省
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産業構造審議会地域経済産業分科会工場立地法検討小委員会(第4回)‐議事録

日時:平成15年11月25日(火)18:30~21:00
場所:経済産業省別館526会議室

議事次第

  1. 開会 略
  2. 資料説明 略
  3. 討議
  4. 閉会 略

討議

各委員からの主な意見、及び、委員長の発言は以下の通り。

  • 事務局から、説明のあった資料1「環境施設の検討の方向」が最終的に報告書でどの様に書かれているか今日の議論のポイントとして触れてほしい。
  • 報告書(案)の9ページ「従来までの環境施設との比較と取り扱い」のところでは、「上記の施設又は要件は、地域によっては、周辺生活環境との調和に資するものであり、こうした機能を果たすことが見込まれる施設であれば、美観に重点をおいた施設でなくとも積極的に認めていくべきであろう。その際、地域によって周辺生活環境を整備するために求められる施設が異なってくることから、地方公共団体が自らの地域の特性に応じて判断できるよう配慮すべきであろう。」という書き方になっている。最終的な取り扱いは、報告書の中では具体的な各施設の例を示さず、技術指針という形になるかと思う。
  • それでは、まず資料1「環境施設の検討の方向」の3ページ「公害防止施設関連」から入ることにする。これについて意見を出してほしい。
  • 公害防止施設を環境施設として認めないという結論はよいが、報告書(案)において環境施設には入らないことが分かるように工夫した方がよい。認められないものは認められないとはっきり分かりやすく書き方を修正すべきではないか。資料はわかりやすく工夫した方がよい。
  • 報告書(案)における個別事例の書きぶりが短く、非常に簡単になっているので、具体的なケースでどちらに読むのかわからないところがある。事務局で書き方を工夫をしてほしい。さて、次の新エネルギー関係にうつりたい。
  • 新エネルギー関連施設で発生させた電力は、実態上、生産活動に使用されるため、論理としては生産施設の定義に含まれる自家発電施設と同等と考えられる。そういう意味では、環境施設の定義に含めるには無理があるのではないか。
  • 生産関連の施設として新エネルギー施設を位置づけるロジックとなるが、逆に新エネルギー施設については、生産施設にカウントしないというアイディアもあるのではないか。論理立てをはっきりさせておかないと、後でまた混乱が起こる。
  • 今は環境に対する配慮が様々な活動の中に求められている。当然、工場では環境配慮につき色々と要請されており、生産活動に伴うものについては全て環境配慮が求められている。新エネルギー施設で生産工程に活用しているものについては別途考えられているのではないか。これを認めると緑地との関係でも論理構成が難しくなるかもしれない。
  • 自然エネルギーを促進するのは、何も工場立地法ではなく、別の形態があるのではないか。
  • 別に補助金があったりするのではないか。
  • 事務局の考え方としては、発生させた電力が生産に使われる場合は環境施設として認めないというのが結論である。
  • いずれにしても、広い意味では生産のためにつくっている施設だ。ヒートアイランド等の効果に着目しても新エネルギー施設は緑地に類する機能があるわけではなく、環境施設に含めないとすべきだ。
  • 今の考え方はわかる。しかし、屋内運動施設等の生産に関係しない施設だけに限定して使う場合はよく、通常のエネルギー用の場合は認めないということになるのか。
  • 生産にかかわらない施設で使われるものであれば、自治体の判断になる。あくまでもそこで発生させた電力を生産に供する場合については認めがたい。
  • 地方公共団体としては、工場のリニューアルを進められるようにすることで他地域に移転することのないようにしたい。そもそもの環境施設論議をしても前進しないと思うので、今回の工場立地法の見直しの趣旨を考えて検討を進めてほしい。また、地方公共団体の主体的な判断を可能にするのであれば、環境施設として、認める認めないの基準を具体的に提示してほしい。その方が、条例等をつくる場合に助かる。
  • 基本的には、緑地は本来25%とってほしかったのではないか。しかし、25%緑地でとれないところがあるので、20%緑地にして、緑地に準ずるものを5%分上乗せして環境施設とした。だから、48年の法制定当時は、環境施設というのは明らかに緑地に準ずるものを認めたのだろう。ただし、時代が変わって、周辺との交流や社会的貢献ということが工場に求められ議論された時代があって、周辺の住民に開放される施設であれば積極的に環境施設に認めてもよいということになってきた。今回の議論というのは、それに引き続くものであり、今度の理念をどこに求めるかが大事だ。そういった意味で、環境施設の検討では、昭和48年、平成6年の変更点等の当時の解釈や改正経緯といった点を明確にしないといけない。それでは、新エネルギー施設に関しては、生産施設に関係する発電設備であれば、環境施設として認めないという方向で取り扱うこととし、その次の工場見学用の施設にうつりたい。
  • この項目に限らず、気になるのは「周辺生活環境との調和」という言葉を使っていることだ。工場立地法や施行規則では「周辺生活環境の保持」という言葉になっている。これは、どのような意味で使っているのか。
  • 「保持」というのはマイナス面を改善し維持するというような意味合いである。「調和」というのは、プラスの行為が必要とされる場合が考えられることから、言葉的には「調和」の方が「保持」よりも少しグレードが高い。ただし、この議論の中では「調和」、「保持」と使っているが、法律上は、「保持」という言葉を使うので、省令改正では「保持」という言葉におさまるだろう。
  • 大型の工場ならば、1階がオペレーター室になっており、その上が見学コースになっている。全部ガラス張りで見えるようになっている。絶対、別棟ではない。
  • 別棟の建築物であれば認める方向でよいが、別フロアで見学者用施設を設置している場合には認めるべきではないか。
  • 住民に工場を知ってもらうことが見学者用施設の目的にあり、見学者の安全用にわざわざ見学のための設備を整備しているものもある。別棟の建築物に限定せず、こうした場合にも環境施設として認めてもよいのではないか。住民が工場に入る場合、危険な場所もあるので、わざわざガラス張りの設備をつくるなど、見学できるようにしている工場が結構ある。
  • 先程の意見にも関連するが、従来までの環境施設や資料に掲げられている環境施設の候補は、緑地に関連する機能があった上で、生産活動で生じる負荷を軽減するものと、生活を豊かにする機能を有するものの2つに分類できるのではないか。その観点からすると生産活動から生じる負荷を軽減するものは認められないのではないか。とすると、見学者用通路は生産活動による負荷の軽減ではない。こうした生産活動と重複していないなどの環境施設として認められるべき理念を示すべきではないか。
  • 一例だが、あるビール会社の工場は、まるで1つの映画館のようであり、上から全部窓越しにのぞけるようになっている。生産施設も見学コースだし、生産施設そのものが見学施設になっている。
  • 委員会での議論を踏まえ、技術指針の方で、地方自治体と相談しながら決めていくこととしたい。
  • 基本的にそれでよいが、余り技術指針でやるからと言うと、その結果を委員会があずかり知らないということになるので、ある程度は技術指針に盛り込んで欲しいところは言っておくことにする。必ずしも別棟の建築物であることにはこだわらず、別に何か物理的に隔離の方法がとられている等の要件を満たしていれば良いということで委員会は納得したこととする。それでは、次の重複緑地にうつりたい。
  • 緑地として認められなかったものを環境施設で検討するというロジックは考えられるが、重複緑地として認められないものを環境施設で議論するのはおかしいのではないか。本来、緑地の機能が変化したので、屋上緑化を検討したが、セダムやコケなどの緑地はそこまでの効果が期待できないとの結論に至ったはずだ。そこで環境施設として議論するのはおかしい。これらを環境施設として認められないとすべきだ。重複緑地は、緑地の検討の結果、限定的に認めるという結論に至ったものであり、そうした重複緑地としても認められないようなものについて、環境施設としては認められないであろう。
  • 既に重複緑地について、一応緑地として認めるが、100%緑地ではなくて限定的緑地にという形で認めている。だから、あくまで準緑地として認めるとの認め方になっている。よって、そこで認められないものは環境施設としても認めないということでよろしいか。それでは、次の雨水貯留浸透施設にうつりたい。具体的なイメージ的にわかりにくいので、要望先からのパンフレットを配ってある。想像であるが、要望してきた市としては、都市化が進んできて下水に雨水が流れ込んで、十分に対応できなくなって浸水等のおそれがでてきた。そのような背景があって、浸透性のスペースを確保する政策を打ち出していて、工場についてもそれを期待しているのではないか。事務局案は、そういった地域的な特殊性を鑑みて環境施設として認めてもよいという論理になっている。これに関して意見を出してほしい。
  • 地域によって雨水貯留浸透施設の必要性に差があり、実情によって考えるということはわかるが、調整池について美観的な面で整っているとはどういう意味か。
  • 技術指針で「関係施設について美観の面で公園に整備されている」といった書き方をしているので、このように書きかえれば読めるのではないか。
  • 今の環境施設には噴水や水流が含まれていて、これらは美観の面で公園的に整備されていないと認めてない。しかし、必ずしも美観という面で整備されていなくても、周辺地域生活環境との調和に資するということで環境施設の判断基準にすればよいということだ。提案だが、「調和に資する」ではなくて、「生活環境の改善に資する」など、強く言ったらどうか。「調和」というのはよくわからない。
  • 改善の問題であるが、最初に出た公害防止機能も改善というのを限定して使わないと、またあれも環境改善ということになってしまう。今の改善の機能ということでよいと思うが、言葉の使い方として生産とつながってないと言い切れるか検討すべきだ。
  • 言葉の定義と内容をはっきりさせてもらえばよい。表面はコンクリート等で覆われていて、下に貯水施設だけを設置している場合にまで、これを環境施設として認めることは不適切であり、雨水の浸透を伴うものにのみ限定すべきである。
  • 生産設備に関連するかしないかを基準として認めない方向で結論を検討すべきであろう。何でも認めるというわけではない。それでは、次の一般の利用に供しない屋内運動施設にうつりたい。これは避難場所としての指定を受けて、有事の際、防災機能が期待できるものである。避難場所として指定されているという限定が入っているが、周辺の住民から期待されており、また、行政もそれを期待している。一般の用に供しないというのは、普段一般の人が入ってこない屋内運動場であってもよいのではないかといったことだ。これは雨水施設よりは、はっきりと周辺地域の生活環境を改善する一助になっているような気がする。何か意見があれば伺いたい。これでよろしいか。
  • (委員から特段の意見もなく、問題なしと認められる。)
  • それでは、具体的に報告書にどう書かれているか見ていこう。報告書(案)の9ページのところで、環境施設の検討では、昭和48年、平成6年の変更点等の当時の解釈や改正経緯といった点を明確にすべきといった意見があった。最終的には「従来までの環境施設との比較と取り扱い」がポイントになるが、ここの書き方について意見はあるか。
  • 環境施設の検討部分の最後の段落にある「美観に重点を置いた・・・でなくとも」という部分は書かなくてもよいのではないか。今の時代、美観に配慮するというのはどの施設にも求められており、書かなくても意味が通じる。
  • その直後にある「積極的に」は書かなくてもよいと思われる。
  • 環境施設の検討部分の自治体要望の段落では新エネルギー施設等の要望例を出した上で、その後ろの段落で環境施設として認めていくべきという書きぶりとなっているのは、今回の検討結果とは異なる読み方になるので修正が必要だ。意見の集約として、この書き方はまずい。
  • 少し遡って申し訳ないが、雨水貯留浸透施設の能力のある駐車場が認められるのであれば、専ら見学者用のために使用される駐車場についても認められないのか。それについて算入できないかといった要望がある。
  • 現在、駐車場は無指定の地域であり、交流施設の範囲を駐車場まで広げることまでは考えていない。
  • 見学者用施設のための駐車場は、生産施設に入っていないサービス機能としての施設であることも加味していくことも考えられるかもしれない。
  • この委員会では結論なしということで、後に譲ることにしてはどうか。いずれにしても、この委員会の議論が、次の技術指針等に反映されるように、できるだけ書けるところは書き込んでほしい。
  • 重複緑地について質問がある。「重複緑地を緑地として認めた上で、例えば緑地面積率20%のうちの1/4(5%)に限って認めるなど既に整備された緑地ができる限り減少しないようにすることが考えられる」とあるが、例えば、ここで準則条例が10%に規定していた場合、この4分の1というのは2.5 %と解釈するのか。
  • 重複緑地で限定的に認めるものとして、5%と1/4が例示されているところは、既存の緑地を減少させない観点から1/4とすることが念頭に置かれていると考えるべきだ。
  • 今回認めることとなったものを中心にして環境施設の検討部分を修正すべきだ。その上で早急にパブコメの募集に入りたいと思う。何か意見があれば明日中に事務局に連絡してほしい。
  • 報告書(案)の資料編で掲げられている写真資料は、事例としてよいとは思われない事例が掲載されているが、よい例の写真を資料編に掲載すべきだ。また、例示をみて、認める認めないがわからないと誤解を受ける。ビジュアルな資料を出すので、誤解を生じないようにすべき。
  • 委員会での議論を踏まえて報告書(案)を修正し、最終的にパブコメに出す報告書の案は、委員長一任ということでよろしいか。
  • (「はい」の声あり)
  • 今日の委員会はこれで終わりにしたい。

-了-

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