経済産業省
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産業構造審議会地域経済産業分科会工場立地法検討小委員会(第3回)‐議事録

日時:平成18年9月29日(金)14:00〜16:00
場所:経済産業省別館3階第4特別会議室

出席者

和田委員長、塩崎委員、下村委員、土屋委員、前田委員、森委員

議題

  1. 工場立地準則の改正に係る市町村提案制度について
  2. 工場立地法のあり方に関する検討について

議事録

開会

委員長
遅くなりまして、申しわけありません。
お忙しい中をお集まりいただきまして、ありがとうございます。久し振りに議論ができるということで楽しみにしています。
ただいまより産業構造審議会地域経済産業分科会第3回工場立地法検討小委員会を開催いたします。
今日は3人の方が御欠席ということです。太田委員、大西委員、半田委員が御欠席ということでございます。また、人事異動に伴いまして、日本緑化センターの中山委員が前田委員にお代わりになったということでございます。

配付資料確認

委員長
今日の議論ですけれども、資料がいろいろ配られておりますので、事務局から確認、それから説明をしていただきたいと思います。
事務局
お手元の資料を御確認いただければと思います。
本日の会議の議事次第が1枚、上にあるかと思いますが、これが1枚でございます。
めくっていただきまして、横長になりますが、資料1といたしまして、工場立地法上の国が定める準則の改正内容(案)に対する意見募集について寄せられた御意見及び御意見に対する考え方についてという資料があろうかと思います。これが資料1でございます。
その次の資料2でございますが、工場立地準則の緑地面積率及び環境施設面積率に関する規定の改正に係る関係市町村からの提案の受付について(案)というものがあろうかと思います。これが資料2でございます。
続きまして、資料3といたしまして、今後の工場立地法のあり方に関する主な論点(案)という資料があろうかと思います。これが資料3でございます。
資料としては最後になりますが、資料4といたしまして、工場立地法検討小委員会の今後の議論の進め方について(案)とあろうかと思います。これが1枚紙でございます。
この関係資料に続きまして、参考資料といたしまして、工場立地法上の国が定める準則の改正内容(案)というもの。その次に1枚紙でございますが、緑地面積率等に関する区域の区分ごとの基準。三つ目の参考資料といたしまして、工場立地法に対する主な指摘、要望。1枚紙でございます。
これが配付されているかと思います。御確認いただければと思います。
委員長
よろしゅうございますか。それでは、一応配付資料はそろっているということなので、早速、議事に入らせていただきます。

討議

委員長
きょうは何をやるかということですが、議事次第の中で二つ討議の内容が書いてあります。
一つは、今までこの小委員会で議論してきました「工場立地準則の改正に係る市町村提案制度」を導入しようということなんですが、それについてパブリック・コメントを付したところです。それに関して幾つか意見が出てきております。それの御説明をいただいて議論をすると。いずれにしても、市町村提案制度についてのこれからのやり方を議論するのが一つ目の議題です。
もう一つは、この委員会でもかなり積み残しがあるという議論がありましたけれども、工場立地法のあり方を基本的に一度議論する必要があるということが出ておりました。その議論を始めてみようかという動きが出てまいりまして、それについて、今日は少しざっくばらんな議論をしてみたいということです。
この二つがきょうの議事内容ということになります。

(1)工場立地準則の改正に係る市町村提案制度について

委員長
まず、第1番の議論、パブリック・コメントで寄せられた意見及び同意見に対する考え方の説明をいただきまして、議論をさせていただきたいと思います。
事務局からお願いします。
事務局
それでは、資料1に基づきまして御説明申し上げたいと思います。
前回、3月に御承認いただきまして、パブリック・コメントに付してございました。そのパブリック・コメントに付しておりました資料は、先ほどの参考資料、最初の参考資料であったかと思いますが、それに対して出されました御意見でございますが、2人というか、2通御意見が寄せられました。その二つの御意見の中で、質問の数としましては6件ということでございました。順次御説明申し上げたいと思います。
最初にありました御意見は、今回の準則の見直しの趣旨は構造改革特区で出された、いわゆる工場立地の促進、地域の活性化という規制の緩和を求めるものであるので、市町村から出される案が規制の強化となるような場合は基準案に係る地域に所在する工場などの事業者の合意も必要であるというふうに思うという御意見でございました。その横にありますのが、その御意見に対する考え方として示させていただいております案でございます。
そういう意見に対しましては、今までの審議会の議事要旨、またパブリック・コメント案の中で背景説明などもしてございますけれども、そういったものでご覧いただければわかるとおり、市町村から提案される基準案は今より緩和されたものが出てくると想定されているところでございます。それと、その基準案につきましては、市町村は関係の自治体と協議・合意を得た上で国に対して提案を行い、さらに、国においては、ここでございますけれども、産業構造審議会の審査において了承が得られたというような手続を経て、必要な改正を行うということになりますという考え方を述べてございます。
1枚めくっていただきまして、次の御意見でございます。今回の準則の見直しの趣旨は地域活性化や規制緩和ということで、市町村が提案できる基準は現状より規制が緩和されるもののみとされたいということでございます。
これに対します考え方でございますが、趣旨は同じところでございますけれども、市町村から出てくる提案は緩和を求めるものが想定されているところであろうと思われます。また、基準案に関する提案は、関係自治体との関係、さらに国においては審議会との関係において必要な手続を経て改正していくことになるということだろうと思います。 II.6という次の御意見でございます。これは少し内容が変わりまして、この御意見は、ここでは工業団地について言ってございますけれども、最小限の緑地面積の基準を具体的に示してほしいという御意見であります。
これについての考え方でございます。同様に市町村から提案されるものは現状より緩和されたものが想定されるというところだろうと思います。また、具体的な面積率につきましては、地域準則に関して国が定めた区域区分の範囲内で市町村が地域の自主性を踏まえて提案してくるということになるという考え方を示してございます。
また、1枚めくっていただきまして、次の意見でございます。これも工業団地の緑地についての御意見でございます。ここにおきましては、二つ区域をパブリック・コメントで示してございますが、周辺に樹林地がある場合の区域についての御意見でございます。その場合の周辺の樹林地の定量的な基準、面積などを広く適切に示していただきたいという御意見でございます。
これにつきましての考え方でございますが、同様に提案される面積率は現状より緩和されたものとなるものが想定されています。ただ、周辺の樹林地の定量的な基準につきましては、あらかじめ定めることは困難ではなかろうかと思われます。その区域区域の状況によって異なるということであろうかと思いますので、これにつきましては、あらかじめ一律に定めることは適切ではないという考え方を示してございます。
続きまして、コンビナート関係の御意見でございます。コンビナートにおきまして、環境保全上の一つの工場として規制を適用しても問題はないと考えられる。一つの工場としての規制の適用によって、会社ごとの緑地面積率の過不足は解消できるという御意見でございます。
これにつきましては、まさに意見で示された指摘にありますように、コンビナートエリアを一つの工場とみなして、その内部に十分な緑地が確保され、それが継続的に維持及び管理されることを要件として個別の工場に係る面積率を緩和しようというものでありますということで、これは御意見を受けているものでありますという趣旨の回答でございます。
引き続きまして、最後でございます。これは中身に関する御意見といいますよりは、表現の問題についての御指摘でございます。「都道府県及び政令市を除いた市町村」という表現を使っております。これにつきまして、これを読んだときの読み取り方の問題だと思いますけれども、都道府県と政令市以外の市町村といったときに、都道府県が外れるのか、外れないのかがわかりにくいという御趣旨の指摘だと思われます。
いずれにしても、我々の想定しております制度は、考え方の方で記載させていただいておりますけれども、都道府県及び政令市を提案主体とするものではないということでございますので、その旨、誤解を生まないように配慮していきますという形に整理させていただいております。以上でございます。
委員長
どうもありがとうございました。
幾つかのパブリック・コメントで意見が寄せられたと。2通の意見提出があって、その中に六つの意見があったと。それに対する考え方が示されていると。それで、この考え方に関しては、了承が得られれば追って経済産業省のホームページを通じて公表するということだそうです。ですから、こういう考え方でいいかどうかの審議をするということだと思います。
御質問とか、わかりにくい点とか、御意見とかございましたらば、どなたからでも結構ですから、御発言いただきます。私から口火を切らせていただいて。
御意見に対する考え方のところで、「基準より緩和されたものが想定されています」と書いてありますね。これは想定されているわけですけれども、想定外という言葉がはやりましたけれども、想定外の場合には審議会が拒否するということを想定するということですか。どういうふうに考えたらいいのでしょうか。
事務局
考え方といたしましては、今回パブリック・コメントで具体的に示した二つの区域がございます、工場団地及び工業集合地の区域と周辺に樹林地が存在する区域の二つでございますが。
これにつきまして、一定の要件を満たす区域と認められれば、それについて適用する面積率はどう設定するかということと絡んでくるかと思います。そのときにどこまで面積率を引き下げてよいか、どういう面積率を設定してよいかということにつきましては、別途都道府県及び政令市は地域準則を定めて地域独自の面積率を設定することができるわけでございます。それを規定しておりますのが区域区分基準と言われるものでございます。その中で認められている面積率と同様の面積率をこの制度の中でも設定できるようにしようという考え方を取ってございます。
委員長
地域準則の考え方は、20%を基準にして、プラスマイナス10ということにしたわけですね。プラスマイナス10にしたということは10%プラスにしてもいいし、マイナスにしてもいいという可能性はあるわけですね、地域準則では。
事務局
そうですね。
委員長
ですから、県ないし政令指定都市には、その権限は認められているということですね。この意見に対する考え方というのは、そういうのは想定していないと、プラスにすることは想定していないと言い切っちゃっているわけですか。
事務局
出てくるものとしては、そういうものは想定されないということでございますけれども、具体的に設定できる面積率といいますのは、今回の工業団地及び工業集合地でございますと、地域準則と同じ適用にするということにいたしますと、緑地面積率であれば工業専用地域、工業地域におきましては10%以上20%未満を下限とするということになりますが、準工業地域におきましては地域準則で定めております基準は15%以上20%以下ということになりますので、20%を超える部分は含まれます。
委員
具体的にイメージがわかないのであれなんですけど、例えば地域再生計画というものを市町村が何か提案しようとする際に、現実に、そこの工業団地の緑地率がとても広くて5%とか6%という状況のときに、ある条件、例えば地域準則で下げて、今は20だけども、15とか10まで下げたいという話と、現実、7、8%しかありませんとかという、そのギャップの差を埋めなければ、こちらの側としては相当程度の基準を満たしていないという判断がされるんですよね、この書き方から言えば。
あるいは、地域再生提案をしてくるような市町村がある工業団地を見た場合に、どうやら10%くらいありそうだから、そこまで下げれば基準を満たすような形になるんだという考え方で提案するのか。最初から5、6%だと、これは全然見込みがないからあきらめてしまうのかというところが、具体的なイメージがもう一つしっくりこないんですよね。
委員長
具体的な市町村の要望がわからないという意味ですか。
委員
というか、やりたいときに、本当にどんな条件が想定されるのかというのが出てこない。そうすると、この規制が緩和されるもののみなのかというのが、現状、例えば5、6%しかないのに、何か地域再生提案したいんだけれども、国の基準の20から10に下げたところで、結局は、その10というものを満たさない限りは、この再生提案のあれにはならないわけですよね。その辺の何かギャップがありそうな気がして、そういう意味で、聞いている話が、緩和されるもののみという要望が、現状ベースを見てくれと言っているような気がしてしょうがないんですよ。
委員長
何か具体的に市町村で提案しそうなところで、現状がこうで、これが通ると、こういうふうになりそうなという一つ二つケースはありますか。
事務局
参考資料で、最後の参考資料の中に、1.と2.ございまして、2.の方で、構造改革特区・地域再生計画に係る要望というところをご覧いただければと思います。
これは平成15年12月以降に関係の市町村などから要望が出されている事項を簡単に整理させていただいたものでございます。この中には権限移譲に関する話ですとか、緑地面積率の規制緩和を求めるものとか、その他ということで整理させていただいております。この(2)の規制緩和の絡みの話の中の(2)と(3)が、我々がパブリック・コメントで出しました制度をつくるときのベースになっている要望でございました。(3)の話で申し上げますと、コンビナートを一つの工場とみなして、外の緑地も含めて面積率を設定したいという御要望がございました。
今回のパブリック・コメントに付したもののうちで、この工業地域及び工業専用地域、準工業地域にある工業団地及び工業集合地であってということで、そこで十分に緑地が確保されていれば一定の配慮をするということにしてございましたが、この要望は岡山県などから出されたものでございますが、ここは自分の個々の工場の敷地にある面積と、自分の敷地の外にある、工場の敷地の外にある第三者の緑地になろうかと思いますが、工場から見ますと、それも含めて一つの工場とみなして緑地をカウントして対応することができないだろうかという御要望でございました。
その意味で、個々の工場の面積率を下げるために、個々の工場の敷地の外にある緑地がある程度あるのであれば、個々の工場に対して確保を求める面積率は低くできないかという御要望でございました。
今回、我々がパブリック・コメントに付しておりました一つのやり方も、それを踏まえた要望に対して対応できることとしては、こういうことがあるのかなということで御議論いただいたということになってございます。
以上でございます。
委員
正確な話でないので申しわけないんですけど、私どもは倉敷のコンビナートのところに工場を持っているんですけれども、現実には8%未満だったと思うんですね、工場が持っている緑地は。共同緑地を持っているんですけれども、ある意味、按分される自分たちの割り当ては1%にもならない状況なので、共同緑地を持ったとしても、平均的には、私どもの工場だけで言えば、10%足らずです。例えば地域準則で10%に下げていただいたとしても、さらに共同緑地的なものをどこかに確保しないと、再生計画にミートしてこない。
そういう努力をしなさいということを今回の改正内容では言うんだろうけれども、逆に今回の質問がそこを言っているんじゃないかな。それが緩和されるもののみとされたいというのは、現実をもっと見てくれというような質問と取ったんですけれども、その辺でいかがでしょうか。
委員長
どうでしょうかね。実際に出てきた提出者の名前は明かせるんですか。
事務局
対外的な扱いでは、ホームページとかで公表するということはしません。
委員長
お役所の方では、どこから質問があったかということはおわかりなんでしょうけれども、そんなことを踏まえて、相手の言いたいことを想定して答えを書いているということなんだと思うんですけどね。
委員
それに対する答えが、さっき委員長が御指摘になった緩和されたものが想定されているよという表現になっているので。
委員長
そういうことなんですかね。
委員
それは地方自治体でしっかりやりなさいと言っている。
委員長
意見は地方自治体からは来ていない。
事務局
来てございません。
委員長
そうすると、事業者から来ていると。そうすると、事業者から来ているということは、緩和を要望しているということですかね。
事務局
委員が御指摘のように、20%が10%になっても足らないということはあるかもしれませんけれども、20%が10%に緩和されるというところは緩和なので、そういった意味では、事業者から見れば一歩前進というふうに受けとめていただけるんじゃないでしょうか。
委員長
あとは、そういう状況を見ながら、市町村が今度は提案するということですから、それを考えながらやるべきか、やらざるべきかということを考えて、提案をする価値があれば提案をするということになるんですかね。
ほかに御質問とか御意見おありでしょうか。
委員
答え方の問題なんですけれども、今回のパブリック・コメントは必ずしも数字を緩和するとか緩和しないとかという問題ではなくて、周辺の緑地だとか何かを取り込めば、結果的に、そういう形も考えられますよという提案ですよね。
ですから、対する考え方の中にもう少しそこの説明を入れていただいた方が。結局、緩和されたものが想定されているとだけしか書いていないので、そこがわかりにくい、伝わりにくいかなと思うんです。
大体二ケースを想定しているだけですよね。ですから、コンビナートの場合と周辺緑地の取り込みのことですから、そのケースを想定していて、当然、緩和されるケースというか、そういう措置を踏まえて取り込むことによって緩和を考えている措置なのでという説明をしていただいた方がわかりやすいかなと思うんです。
こういうふうに書かれると、この意見とお答えだけ見ていると、さっき委員長が心配されたような表面上のやり取りだけになってしまいそうな気がするんです。
委員長
確かに、ホームページで出すということは、みんなが読むということですから、背景を知らない人も読んで、それぞれが想像しながら意見の内容を見るということになるかもしれませんね。
だけど、当然あれですよね、ホームページのときにはマイナスか何かがついて、こういう経緯でパブリック・コメントを求めて、こういう意見が出てという、その背景はもちろん書くわけですよね。だから、そこで書いていただければ、そういう背景の中でこういう意見が出てきて、それに対してこういう答えをしているということであれば、ある程度誤解は解けるというか、誤解しないでも済むかもしれないという感じはしますけど。
委員のお考えは、この意見に対する考え方の中に書いちゃった方がいいということですかね。
委員
余り乱暴に書くとかえってまずいということかもしれないんですが、趣旨から言えば、具体的な緑地の想定や周辺緑地を取り込むことで、緩和されたものが想定されているところですの前に、今みたいな一文が入ると少しわかりやすいかなと見ている。一行で簡単に言うのが結構危険だということであれば、委員長がおっしゃったように、上を見てくださいという話になると思うんですけど。
委員長
読む人に誤解を与えないように書かないといけないということは確かですよね。それぞれが勝手に読まれちゃまずいわけです。意見を出した人は、これでわかるんでしょうけどね。これで回答が出てきたと、それでいいんでしょうけど、ほかの人は、これを読んで、いろいろと想像しながら読まれるとまずいなということですかね。
事務局で言われたように、背景とかを全体として説明していただくと。一つ一つの中に同じことを入れると煩雑になるので、共通的な問題は初めに少し説明してもらって、そして、こういう意見が出て、こういうふうに答えるという、そういうことをしていただくのがいいんじゃないですかね。
事務局
この文章を出すことになる場合には事前に、今までの話と、どういう話を対象にしている区域の話だというようなことを加えさせていただきまして、やらせていただければと思います。
委員長
ほかにいかがでしょうか。
委員
ケース2のところ、3ページ目のII.6.(2)に対しての御質問のところです。
実際に私も、ですから、これもある程度ケースを想定されているので、なかなか難しいのかなと思うんですけれども、確かに周辺の樹林地をどこまで取り込めるかというのは結構気になるところですよね。
それが、当然、答えられない、なかなか答えられる問題ではないので、答え方としてはこれでいいと思うんですけれども、これに関しても、実際にどんな想定をされているのかというのがわかりにくいなと思うんですね。広く取り込めば当然、取り込むほど緩和されていくというか、満たされてくるので、そこは実際にはどういうふうに想定される。
委員長
これはいかがでしょうか。
事務局
資料2の説明と絡んでくるかと思いますが、あらかじめ定量的に定めることが困難なものでございますから、出てきた案件を審査するという形に基本的にはなろうかと思います。
ただ、考え方といたしましては、周辺の樹林地が十分にあるという状況といいますものは、周辺に工場立地法が求めている調和を図るべき対象としての生活環境の程度と、存在する程度というものは少ない区域がある程度想定されるわけでございますが、生活環境の存在する程度といいますものが、具体的には第三種区域に相当するものを考えております。
第三種区域では、区域区分基準の方で低い面積率を設定できるようにしてございますが、そういった地域と同じような生活環境の存在する程度、人が住んでいる、商業活動があるというような程度が第三種区域に想定するぐらい少ない区域が確認できれば、第三種区域のような面積率の設定ができるのではないかという考え方を取ってございます。
委員
私、理解していないんですけれども、例えば工場なんかの回りに山林だとか何かがあって、所有者からある程度、その管理を引き取るような形で、それも緑地の面積として組み込むことができますよという話ですよね。
事務局
周辺の樹林地は、いわゆる工場立地法で事業者に整備を求める、面積率に含める概念のものとしてはとらえてございません。周辺に十分な樹林地があって、生活環境の状況から見て、工場の面積率を低く設定しても大丈夫だろうなということを判断する要件として樹林地を見ているということでございます。
委員
最近、特に企業は里山活動みたいな格好で、例えば私どもも横浜の埋立地に工場がありながら、神奈川県のあの山の中へ行って、県が一応主催になるんですかね、そこへボランティアを出してということで、下草刈りだとか、そういった活動をするような例があるんです。はっきり言うと、近くじゃないですよね。横浜市から山の中までかなりあるんですよね。こういったのが結構はやってきているんですよ。
すると、万が一というのは変ですけど、そういうものまでこういう要件の中で、県の主導でやっている山林の活動なので、小さい市町村はそれに乗っかってとかという話が出てこないでもないなと思いますけど。
最近、企業は多いですよね。ボランティアを募って、ある部分、費用も出してという格好で。
委員長
工場立地法の話とちょっと違うような気がしますけどね。それはそれで大いに結構で、やっていただければいいと思うんですけど。それをやっているから工場立地法の準則を下げろという議論ではないような気がちょっとしますけど。
委員
ただ、私どもなんかは埋立地に工場が多いものですから、余りこういうイメージの近くに樹林地がというのは、大きなものはほとんど浮ばないですね。
委員長
実際、これはあれですか。山の中に工場があって、周りが森で囲まれていてというのを想定するんですか。
事務局
これも構造改革特区要望なんかで出てきていた要望を受けたものでございます。基本的には、都市部というよりは、山の方という話でございます。
委員長
そういうところは、だけど、森を残すんでしょうね、普通だったら。
この定量的な基準ということについては、この提案制度が発足をすると、また審議会で議論をして了承するという手続が考えられているので、こういう場で定量的な議論をしないといけなくなるのかもしれないですよね。ケース・バイ・ケースで議論しないといけなくなるかもしれないですが、結局、我々に戻ってきちゃう。
お役所の方である程度こうするんだという、その想定があれば、それでよろしいんですけど、難しいですね。ここでは、とりあえず先送りという議論ですね。ケース・バイ・ケースで見ないとわからない。今、この場で定量的に云々というのは、議論として難しいかもしれませんね。
委員
むしろ周辺とどういう話になっているかということの方が気にはなりますね。管理者が違って、それが継続的に管理されるような担保がなされているかどうかとかですね。それを考えると、土屋委員がおっしゃったボランタリーの活動を一体どう位置づけるのという話とつながってきますよね。
委員長
樹林地については、だけど、継続的に維持・管理されるという要件は入ってないのかな。
事務局
入っています。
委員長
ここも難しいところですね。
でも、本来、工場の敷地内に取らなければならないのを外そうというわけだから、このくらいの縛りがあった方がいいのかもしれませんね。
ほかの委員の方、何か御意見ございませんでしょうか。4ページのII.1のところで、この質問の意味がよくわからないんですけれども、「都道府県及び政令市を除いた市町村」という表現ではわかりにくいということなんですかね。何がわかりにくいんですかね。
事務局
読み取り方の問題だと思うんですが、今回の提案のできる者といいますのは、地域準則の制定する権限を持っていないところ、都道府県と政令市は既に持ってございますので、そこは提案できないということでございます。ここにございます都道府県及び政令市を除いた市町村からの提案というような、ここからの提案ということは書いてございませんが、仮にそういうふうな言い方をしたときに、都道府県と政令市を除いた市町村が提案できるという読み取り方をされておられるのではないかと思います。
ですので、都道府県も提案主体になってしまっているのではないかという読み取り方をされてしまうおそれがあるので、適切に表現してほしいという趣旨でございます。
委員長
どこで切るかということですね、結局。それは誤解がないように書いていただければいいと思います。
ほかにいかがでしょうか。よろしゅうございますか。
それでは、文章としては、これで御了解をいただいたということにしたいと思います。
引き続いて、工場立地準則の改正に係る市町村提案制度の実際の内容、どういう提案をして、どういう手続でという、かなり細かい話がありますので、それについての説明をいただきます。
事務局
それでは、資料2に基づきまして御説明申し上げたいと思います。それと、パブリック・コメントに付しておりました改正内容の案というものは、資料として3枚ございます。これとあわせながら、ご覧いただければと思います。
最初、1.のところでございます。これはパブリック・コメントの中に書かれていたことを書き直している、中身的には、それと同じものでございます。要は、今もお話が出ましたけれども、地域準則を定めていない都道府県の中にある市町村が提案できるということ、そこから提案を受けますということ。それと、出てきた提案については産業構造審議会の意見を聞いて、2.以下に記載してございますが、そうした要件などを満たして妥当であるという場合に、国の工場立地準則、これは国の準則でございます。これを改正して、地域限定の面積率の適用を可能とするという制度にしたいということを書いたものでございます。
次に、2.でございます。これは具体的な要件を記載してございます。大きく分けまして、区域に関する要件と、手続に関する要件というふうに整理してございます。
まず区域に関する要件でございます。ここに書いておりますアとイの二つの区域でございます。これにつきましては、パブリック・コメントで示していた区域そのものでございます。
パブリック・コメントの中では、都道府県の工場、アの方の区域から申し上げますと、こういう工業団地及び工業集合地であって、工場または事業所の新増設に当たって当該区域を一つの工場とみなした場合に、パブリック・コメントの方では十分な緑地が確保されというような形で記載してございました。
この十分な緑地というものをどういうふうに定義づけるかということで記載させていただきましたのが、全国の一律の基準で20%という基準がございますが、これを満たしていれば十分な緑地であろうとみなすことができると思われます。したがいまして、その20%以上という数字を記載してございます。
イの方の周辺に樹林地が存在する区域の方でございますが、これは先ほども御議論いただきましたけれども、あらかじめ数字を設定するにも、既存の基準はございませんし、なかなか難しい面があるということでございまして、一部先ほど御説明申し上げましたが、周辺に十分な樹林地が存在する区域であって、その周辺の生活環境の状況などから見て、工場の生活環境へ及ぼす影響の程度が緑地面積率等に関する区域の区分ごとの基準、これは区域区分基準というもので、参考資料として二つ目の資料で配付させていただいておりますが、その基準における第三種区域のものに相当するというものであって、ここから先はパブリック・コメントに書いてあるものと一緒でございますが、それが継続的に維持及び管理されることが確実であると認められるものについてであるという要件を書いてございます。
2番目の要件といたしまして、手続に関する要件でございます。当該区域を持つ市町村は、必要な話として、都道府県と調整、協議、合意を得るということ。それと、その区域がほかの市町村とまたがっていたり、直接接していたりするような場合は、それらの市町村と同様の手続を踏むこと。さらに、申しおくれましたが、2ページ目のイ) で書いてございますけれども、都道府県の方ともちゃんと協議をしなさいと、仮に都道府県に指定されれば、そことも協議をするということにしてございます。ここの手続に関する要件の全体の中身につきましては、パブリック・コメントに具体的に書いてある内容と同一でございます。
そういった要件を満たしたときに適用する個別の事業者に求める面積率、敷地の中に確保することを求める面積率でございますが、それを書きました(1)(2)の工業団地及び工業集合地につきましては、この工業団地、工業集合というものにつきましては、参考資料でございます区域区分基準の方におきまして、具体的に設定できる基準が設定されています。それと同様の面積率の設定を可能にするということでございます。 (2)の周辺に樹林地が存在する区域の場合には、これは要件の方で第三種区域に相当するものというふうにしてございますので、それの適用が区域区分基準で認められているものと同じ面積率の幅で設定ができるという形に面積率を規定しているというところでございます。
3番目以降は少し細かい話になりますが、具体的な手続等、提案書に記載していただきたい内容ということでございます。
この御審議をいただいた後、御了承が得られましたら、我々といたしましては、速やかに関係市町村、自治体に周知を図りまして、提案を募集するという手続に入っていきたいと思っております。それをあらかじめアナウンスメントいたしまして、3カ月ぐらい期間を置きまして、具体的な提案を受ける期間を設けるということで、平成19年年明け、1月10日から19日の間に募集を受けるので、あらかじめ3カ月の間、必要な人は作業をしてくださいという形で実施に移していきたいと思っております。
最後のページに書いてございますのは、具体的に提案をしていただくときに、その内容がわかるものとして出していただく必要がございますので、それを記載していただきたい事項ということと、関係の添付資料を記載してございます。
まず、提案書の中で記載していただきたいと考えております事項は、アといたしまして、提案について、少なくとも都道府県とは協議をしていただくわけでございますが、どことそういう手続を踏んできたかということ、その提案、協議及び合意に関する経緯。
ウ、エ、オが中身になります。まず区域に関する事項につきましては、今回、区域としては2種類設けてございますが、そのいずれの区域に関することであるか。その区域の位置、面積、用途はどのようになっているかということ。この提案によって特例的な適用を受けようとする区域全体の話として、現在及び特例適用を受けた後の緑地というものが位置、面積、所有者、維持・管理の主体、その他費用の負担方法はどのようになるかということ。先ほどの要件の方でも継続的に十分に維持・管理できることといったようなことを求めてございますので、そういったことも含めて確認するということだろうと思います。
工業団地及び工業集合地につきましては現在、別途特例の規定がございますが、この特例の適用を受けているかどうか。周辺に樹林地が存在する区域のものにつきましては、その周辺にある樹林地の位置、面積、所有者、これにつきましても維持・管理が確実になされることを確認する必要がございますので、そこら辺の主体、費用負担の方法などについてということ。その樹林地がどのような用途に使われている区域にあるものかということ。
あと、ここにつきましては当該区域及びその周辺の樹林地が住居及び商業等の生活の用に供されている状況の有無・程度。これが判断材料の重要な要素になりますので、そこを確認できる事項ということでございます。
以上が区域全体についての話でございますが、エに書きましたのは、個々の事業者に適用する緑地面積率、環境施設面積率に関することでございます。ここでは具体的に提案をして適用しようとする事業所に求める具体的な面積率及び環境施設面積率。それと個々の工場及び事業所に係る現在の面積率などに関する事項。変更後と変更前の両者を確認したいということでございます。
最後に結論的な事項でございますけれども、以上のような内容を踏まえて、それぞれの要件を満たしていると判断する理由を提示していただくということを考えてございます。 (2)といたしまして、これらを補足的に確認できる地図ですとか写真のような資料ということ。 (3)といたしまして、協議という手続を経て出していただく必要がございますが、それを証する資料ということでございます。
提案していただいた後の手続につきまして、(2)の工場立地に関する準則の改正ということで書いてございます。提案書を出されれば、この場でございますけれども、産業構造審議会で審議いただいて、その結果の意見を踏まえて、国としては必要な準則の改正を行って公表するということ。
この検討小委員会においては、これは場合によるかと思いますけれども、直接市町村に話を聞くということもあり得るかと思いますので、それを求める場合があるというふうに記載させていただいております。
以上でございます。
委員長
どうもありがとうございました。
ということで、提案制度の中身なんですけれども、一つは提案できる要件が書いてあると。あとは提案書の様式というか、記載内容が細かく書いてあるということですね。記載内容については、実際にこの審議会で議論をするときに、これが適当か適当でないかという議論をしないといけないわけですが、ここである記載事項で十分にそういった判断ができるかどうか、そういったことも一つの論点になるかと思います。
御意見とか御質問がありましたら、お伺いしたいと思います。
委員
1ページ目の2(1)(1)のアに、「全国一律の緑地面積率(20%以上)を満たす緑地が確保され」ということは、工業団地の中で緑地面積率が20%以上でなければならないという規定ですよね、書き方ですよね。そう解釈してよろしいですよね。
事務局
あくまでも個々の工場ですとか、現行の制度ですと、工業集合地、工業団地の特例というものがございますが、それの外にある緑地も含めての場合の20%以上ということでございますので、そこは違います。
いずれにしても、区域全体を一つの工場とあたかもみなしたときに、内部にある緑地の合計が20%を超えているということでございます。
委員
例えば一つの埋立地を想定して、そこに幾つも工場があって、工業専用地域であると認定されたときに、そこに2割方といいますか、20%ですよね、5分の1は緑地でなければ、この要件にかからないという想定ですよね。
事務局
現行の制度では、それぞれの工場の敷地の中にないとだめなんでございますが、この制度においては工場の外にある第三者の緑地も、例えば工場の関係の緑地でない緑地も含めて20%ということではございます。
委員
それが膨大のような気がするのは、例えば六つも七つも工場があって、平均的に1割程度しか確保できていないとしますよね。全体として、それだと1割に満たないわけですから、どこかに全体の1割程度の空き地があって、この埋立地のどこかに1割程度の空き地があって、それが全部緑地でなければ条件が満たせないというふうに取れるとすると、結構きつい話じゃないかなという気がするんですよ。
どの程度の面積になるかわかりませんけれども、仮に五つの工場で1割程度しかできてなかったとしたら、もう一つ、六つ目の工場分の面積が緑地でないと、この要件にかなってこないという、そんな空き地があるような工業団地があるのかなという気がするんですけど。
さっき私どもの倉敷の話をしましたけれども、幾つもの工場があって、私どもが確か7、8%だったと思うんですね。全体の共同緑地の分け前をもらっても、その分け前分の集合面積率はわからないんですけれども、微々たるものなんですよね。
ですから、自分たちでいったら1%に満たない割り当てしかない。そうすると、私どもが平均値だとすると、寄せ集めたとしても10%程度にしかならない。全体の面積からいったら1割程度しか緑地がないという条件で、そうすると、このアの要件ははるか遠い話であって、自分たちでさらに緑地をつくらない限りは、こういう特区の要請すらできないという格好じゃないでしょうか。
事務局
ということは、倉敷の工場は工場立地法の緑地規制を満たしていない工場になっているということですか。
委員
既存ですから。既存工場ですから。ですから、いまだにスクラップ・アンド・ビルドをやるときに、一生懸命、継ぎ接ぎのように緑地面積を稼いで、何とかやらせていただいているという状況です。
正直言いまして、たかだか生産施設面積率って最大15%なんですね。それは設備なのである程度、それから、4分の1の25%が一応緑地という想定になっているんですけれども、私どもの場合、それ以外のほとんどが油をためるタンクヤードで、あのタンクには防油提と称する非常に面積の広いものに土手を築いてというのは取られます。消防法上、道路をボーンと取られて、そのほかに配管類や何かの分が取られますと、既存工場としたら、残っているのは本当に1割程度しか面積がなくて、それを緑地化しました。
やっているんだけども、ほかにどうするかというと、これは大きい声で言えないんですけれども、防油提の中は本来、消防法の規定からいうと、燃えるものを置いちゃいけないんですね。ただ、青々としていて余り燃えにくいのといったかな、そういうので妥協させてもらって、消防のおめこぼしをいただいて、緑地という格好にしてスクラップ・アンド・ビルドをやるというような苦肉の策を展開しているような状況なんです。
ということは、面積がないわけですよ。タンクヤードで占められちゃっている。道路が決まっている。その中で、15%の中の生産施設面積のところをときどき入れかえなければいけない。現実に、そういう意味でいったら、10%を超えるのすら四苦八苦しているような工場がほとんどなんですね、石油業界なんて。
事務局
このパブリック・コメントに付したときの要件にも書いてございますが、工業集合地に隣接する一団の土地も含むという、今御説明した資料の中にも同じことが書いてあるんですが、集合地などの場合は、内部だけではなくて、集合地に隣接する土地も含めて緑地を考えると。
委員
倉敷はまれなケースで、そういうことは可能だったんですね、たまたま。例えば運河で挟まれた埋立地の先なんていうのは、それこそどこかの工場がつぶれて空き地でもない限りはないですよね。北九州あたりだったら可能かもしれないですけど、大阪の泉北の埋立地であるとか、川崎あたりの埋立地だと、ほとんどないですよね、今。川崎はボチボチ歯が抜けてきているという話は聞いていますけど。
私にしてみれば、20%という数字は、正直言って、現状を見据えたら、こんな条件掲げたら特区要請できないんじゃないかなというか、逆に市町村はこういう条件で何とかしたいって工夫したとしても、この要件がかなわなければ企業は動けないですよね。自分たちで緑地を増やさない限りは、この要件はかなってこないという格好になりそうなんですよ。
その辺で、先ほど応募された区域で、こういったものの要請にかないそうなところが、兵庫県からの飛び緑地の利用だとかということが出ているんですけれども、この20%を当てはめたときに、本当に兵庫県や岡山県の要望がかなうのかどうかという吟味はなされているんでしょうか。
委員長
大きな問題が出てきちゃいましたけれども、申請の資格要件のところですからね、ここで周辺の緑地も含めて20%を満たすことを前提にして申請させるということ、これはどこかで議論したんでしたっけ。
委員
数字を載せていただいたのは初めてですよね。
委員長
今回初めて。
ここで門前払いになっちゃう申請者が多いんじゃないかということなんですけれども、どうでしょうかね。
委員
私の会社の話ですと、いろんな工場へ当たると、要件に当たるのは少ないんですけれども、少なくとも要望が出ているところで、こういう適用を受けようとするところが、この条件を掲げたときに、全く現状から見てだめですよという。
その物の考え方なんですけれども、後で提案書に記載する事項の中に、前後での面積率という話がどうしても出てきますね。そうしたときに、私どもとして、この要件を審査するときに、緩和という話だとすると、現状よりも緑地は例えば工場としては少なくなってもいいんですよというのが緩和であるような気がするんですけれども。そのために樹林地を利用したり、共同緑地を利用したりという可能性があると思うんですけれども、それでいいんですよね、考え方として。
事務局
考え方としては、それでございます。例えば20%というところについては御議論もあるかもしれません。自分の敷地の外の緑も含めて20%であればいいというときに、それが維持・管理される必要があるということでございますので、全体として20は満たされていると、したがって、個々の工場に適用する面積率を例えば20%以下に下げますということができるようになるわけでございます。
ただ、全体として十分な緑は維持・管理される必要があるということでパブリック・コメントに書いてございますように、全体としては必要な緑は維持される必要があるということでございますので、個々の工場の緑が減ったら、ほかでそれを補う緑があるということの建前でございます。
委員
私も、どっちかというと、緑のサイドにおりますから、できるだけ確保していただく方がいいかなと思うんです。
ただ、どういうケースで考えられるかというと、県ですとか政令指定都市で、いろんな意見がある中で、基準を下げられないようなケースで、かつ緊急にどうしても何とかしたいというところが出てくる可能性あるわけですね。そういう点では、確かに20%という数字になっちゃうと。
もともと地域特例ということで、県だとか何かがむしろ10%まで下げてもいいよと言っている中で、それが必ずしもうまく設定できないところで非常に大きな課題を持っているところが部分的に出してくる可能性を与えようとしているので、20%という数字はちょっと大きいかもしれないと思います。
ただ、それを何パーセントに設定すればいいかというのは物すごく難しい問題だと思います。
委員長
今の地域準則で三重県だとか川崎市といったところは、ほかのものを含めて20%という縛りはあるんでしたっけ。それは全くなし。そうすると、そういう縛りがなくて、ともかく県のレベルでは、あるいは特例市のレベルでは、10%の範囲内で下げられるということですか。
そうすると、ここのところで20%という縛りをつける理由は。
事務局
1回目、2回目のときにも御議論があったかと思うんですが、今回のこの制度といいますのは、本来であれば、地域準則の方では、条例で議会を通して了承を得て、その上で引き下げるというプロセスを経るものです。
今回つくろうとしている制度は、条例で議会を経て定めるというところにかわって、国に直接、産業構造審議会でということになりますので、ある種のバイパス的なものでございますので、そこはある程度慎重に考えなければいけないなという御議論もあったかと承知しております。
委員長
国のレベルで考えると、一律20%は譲れないと。それが嫌だというんだったら、県のレベルで条例つくればいいという話なんですね、これは。県が嫌だと、国にお任せしたいと、こういうことを想定しているわけで、その場合に国としては、そう言ったって地域の状況もよくわからないから、一律20%のレベルは確保しますよと、こういう発想ですかね。どうでしょう。それもわからないではない。
委員
現実的に出てくるかどうかということですね。
委員長
そうですね。出てこないようなものをつくっても意味がないということはありますね。
県のレベルあるいは特例都市のレベルでは、20%ということは一応チャラにして、自分であるプラスマイナスの範囲内で決めてもいいよという権限を移譲したと。市町村については、そこのところはもう少し縛りを書こうという。どうですかね。ここはハードな、ハードコアですね。
委員
質問を取った形になるんですけれども、少なくとも岡山県の事例では大丈夫ということなんですね。
委員長
倉敷市は申請できるということですか。倉敷市は、とても、これでは無理になっちゃう。
委員
私が持っている数字からすると、とても無理だろうと思っております。共同緑地というもの、本当に微々たるものだと思うんですね。工業団地の本当のへり、民家の境目を何とかかんとかって捻出している程度だと思いますので。
委員長
倉敷の場合には、10%にしたって余り意味がないということなんですね。
委員
そうですね。
委員長
もともと申請はしないと。
委員
どうですかね。
委員長
どういうところが申請をしそうかという、その想定が十分できないので、20%というのはどのくらい厳しいのか、よくわからないところがあるんですけど。
委員
現実に御相談があったところなんですね。岡山県のどこかの事例は少なくとも大丈夫そうだし。
委員長
これはどういう性格のものですか。
事務局
これはいわゆる募集要領。
委員長
募集要領というのは、だれが決めて、どの段階で決まるものですか。省令よりも下のもの。
事務局
省令は、この次に出てくるという、制度をもとに提案を出してもらったものを省令にすることになります。
委員長
比較的かえやすいものですか。変更しやすいものですか。例えば、一応これで決めたとして、この募集要領というんですか、これはちょっとおかしいということであれば、変更できる。
事務局
こちらで御審議いただいてということはあります。
委員長
そうですか。それはそれほど難しくはない。非常に煩雑。
一たび決めちゃったら大変ということではない。フレキシブルなもの。
事務局
ただ、一種の哲学みたいなものはフレキシブルでは困ると思います。
委員長
いずれにしても、哲学については議論があって、少しはっきりしたと思うんですけれども、そういう哲学の中で一応これにしておいて、これによってこの提案制度そのものは意味がなくなっちゃったということであれば意味はないと思うんですけれども、そこのところはちょっと想定できないものだから。
ただ、お役所の方の考え方で、一応県に権限移譲したけれども、その権限を使わないと、国に任されていると、国としては一律20%というのは決めているわけだから、そこは譲れないという、そういう哲学でやるということを一応了承すると。場合によっては、これで全然提案制度が生きてこないということであれば見直すこともあるということですかね。
委員
なかなかあれですね。最初のこの会議が始まるときに、これだけの要望が出ているから、何とかかなえてあげたいということで、この中身を議論してきたはずなので、最後にきてから、私の見方からすれば門前払いするような格好になってしまうので、いかがかなと思うんですけど。
今、どうしてもこれを決めなければならないのであれば、ある部分、国の考え方ということで、しょうがないかもしれませんけれども、せっかく要望が出ててという話であれば、100%とは言いませんけれども、少なくとも1件や2件、要請がかなうような形の数字を設けられるようにはしなければいけないんじゃないでしょうか。
委員長
そうすると、今のところ、数字は決めないと。
委員
ええ。
委員長
決めないで、提案が出てくれば、別のところで議論するということになるわけですけれども、そこで決める。だから、定量的な数字は出さないで、ケース・バイ・ケースということにしちゃって、少し時間稼ぎをするという議論ですか。
そういうことでもいいですかね。とりあえず、20%規定はここからは外しておいて、ただし、哲学の議論はよくわかったんですけれども、具体的に提案が出てきたときに、また議論する場があるわけですから、そこで議論すると。
事務局
重要な御指摘だと思いますし、事務局で十分想定できてなかったところもあると思いますので、とりあえず、これで御了承いただければ、この募集をさせていただきたいと思っておりましたけれども、もう一度事務局で引き取らせていただいて、この受付の基準ですよね、これについて再検討させていただいて、もう一度、お諮りをするという形にさせていただきたいと思います。
委員長
では、そういうことで、事務局としても、少し情報を入手していただいて、この現実的な意味を少し分析していただいて、再度議論するということにさせていただきたいと思います。
ほかのところはいかがでしょうか。
委員
事務局でそういう作業をされるのであれば、具体的な名称は要らないんですけれども、A市でも何でも構わないんですが、その事案は今までのところがおおむねこのくらいの数値であって、周辺にこれだけの緑があるので、おおむねこのくらいまでは率が上がりますというような、そういった事例的なものを御紹介いただくと、分類していただいたこのペーパーのここの部分のところに当たるようなものを幾つか提案いただくと、皆さんのイメージもはっきり固まるんじゃないかな、であればということになるんじゃないかという気がします。ちょっと作業は大変かと思いますけれども、そういうようなことをお願いできればと思います。
委員長
今、委員から御要望があったこと、お願いしたいと思います。
手続に関することについては、ほかに御意見ありますか。
いろんな協議をしなければならないわけですけれども、基本的には、まず都道府県と協議をしないといけない。それから、その工場が存在する、工場というか、工場地域というか、それが複数の市町村にまたがっているときには、それぞれの市町村に、あるいは隣接している場合には隣接している市町村に協議をするという、そういう協議の手続があるということですね。
面積率の適用は、ここに書いてあるということですが、この手続はいかがですかね。本来、都道府県がいいよと言うんだったら、都道府県がやればいいような気もしないでもないんだけど。都道府県が本来は合意しないから国に上げてくるということではないんですね、これは。一応都道府県も協議対象になると。
ここのところはこんなところでしょうかね。面積率もこれでよろしいかと思うんです。
あとは提案書の提出で、一応、時間を区切って提案を受け付けるというやり方になっている。ただ、もちろん時間を限りますけれども、その前にいろいろと宣伝はして、応募を受け付けますよということは言っていただくということですね。
記載事項はいかがでしょうか。こんなところで十分に審議ができるかどうか。周辺の状況が少しわかるということが重要みたいですね。だから、3ページの(2)の周辺の地図、航空写真等というところ、「(1)に記載する事項を補足的に確認できる資料」、ここのところは、こんなところでよろしいでしょうかね。周辺の地図。都市計画地図。航空写真があれば一目瞭然なんだな。
委員
一点、戻ってしまってよろしいでしょうか。
樹林地のケースですけれども、あくまでも、これは緑地ではなくて樹林地になっているんですね。例えば周辺に芝生の緑地みたいなものがあって、それを何らかの形で工場が管理をね。どういう性格のものかわかりませんけれども、仮に工場の周辺に緑地を市町村なんかが設定していて、それの管理を工場の管理、樹林地と書いてあるんだけど、これの中に入らないかという話は出てきそうですか。今回はあくまで樹林地という設定になっていると。
事務局
そうでございます。パブリック・コメントの案を作成したときに、樹林地ということでやっておりまして、要望のあった話を踏まえてということでございます。
委員
市町村とタイアップしながら、そういう例が出てきそうな気もしなくはないんだけど、今回ともかく、そういうのは外すと。
事務局
具体的な規制緩和要望に基づいてやっていますし、また新たな要望があれば、弾力的に検討させていただくことにしたいと思います。
委員長
関係者の出席を求めることができるようですから、何かわからないことがあったらば聞く機会は与えられているので、とりあえず、提案書の記載事項はこんなところでよろしいでしょうかね。
あとは工場立地に関する準則の改正を行うということですね。速やかに準則の改正を行って公表する。
この提案制度の中身につきましては、申請の要件のところでちょっと議論がありまして、特に全国一律緑地面積20%以上という縛りをどうするかということについてはペンディングということで、また事務局の方で議論いただきまして、再度審議をするということになったということだと思います。ほかのところはおおむね了承ということでよろしいでしょうか。
〔「異議なし」の声あり〕
委員長
それじゃ、そこまではよろしいですかね。それでは、第1の議題はこれで終わりということですね。

(2)工場立地法のあり方に関する検討について

委員長
次の議題、これは大きな議題になるんですが、今後の工場立地法のあり方に関する議論をしないといけないということです。
我々、平成16年、2年前ですかね、議論をして、そのときに省令改正ということでおさめたわけですけれども、ただ、省令改正じゃなくて法律の本質的なところをもっと改正する時期にきているんじゃないかという議論もありました。それを踏まえて今度、経済産業省でその議論をいよいよ始めようかということのようでございます。
きょうは、その第1回目で、どういう議論、論点があるかということをディスカッションしたいと思いますけれども、その前に論点整理が事務局の方でありますので、事務局から御説明をいただきます。
事務局
資料3をご覧いただければと思います。今後の工場立地法のあり方に関する主な論点(案)ということで、きょうの議論のたたきといいますか、材料といたしまして提示させていただいております。これを簡単に御説明申し上げたいと思います。
資料のつくり方でございますけれども、最初に総論的な話で、見直しも含めた議論を始める必要があるのではなかろうかという必要性みたいなものを総論的に書かせていただいております。その後に、規制のあり方についてということで、規制そのものの内容、ありようについての論点を整理してございます。その後、3ページの方にいきますと、市町村への事務の移譲ということで、市町村との関係における事務のあり方といったような話を整理してございます。最後に、4ページ、以上のような論点があると思いますが、いろんな論点を踏まえた上で、制度の枠組みみたいなものも検討していくべきではなかろうかという形で整理してございます。
まず、最初のところでございますけれども、工場立地法、今の制度になりましたのは昭和48年でございます。当時の工業地帯を中心とした公害問題が深刻化し、工場立地に関する地域住民の不安が増大しているという状況の中での措置として導入されたものでございます。以降、30年以上が経過しておりますということで、大きな変化が見られるのではないかということで、三つを挙げさせていただいております。まず、(1) でございます。公害問題については、各種の環境規制体系の整備や公害防止技術などの進展があって改善が図られてきているということ。2番目といたしましては、先ほどもお話が出ておりましたが、いろんな要望などにおきましては、市町村レベルへの事務の移譲という要望がなされてきているということ。3番目といたしまして、経済的な側面としては経済のグローバル化の進展によりまして、アジア諸国などと競合関係にあるということを踏まえた制度の設計を求められるようになってきているのではないかということでございます。
こういった状況変化を踏まえた対応につきましては、先ほど委員長からお話がありましたけれども、平成16年1月の時点におきまして、この小委員会において御議論いただいた報告書のところで、将来的な敷地規制の廃止、これは生産施設面積規制のことでございますが、この廃止を含む抜本的な検討を行う必要があるという指摘をいただいております。
また、緑地の話につきましては、地方自治体における緑地整備、緑化計画といったものの中で位置づけていくべきものであるという考え方が示されているところでございます。
こういった話を受けまして、まず1.規制のあり方でございます。最初にありますのは、16年1月に御指摘いただいた話でございますけれども、敷地面積規制の話につきまして、昭和48年当時に公害物質の排出による環境負荷の抑制のために導入されたものであるということで、その後、種々の体系の整備もなされているということを踏まえて、廃止を含めた抜本的な検討が必要だというふうに指摘いただいているところでございます。
また、この工場立地法の規制でございますけれども、2ページ目にいっていただきまして、こういう公害物質の排出という直接のもの以外に、工場が持つ威圧感、圧迫感といった心的ストレスを抑制する効果も持っているものだということでございます。
しかしながら、この点につきましても、大型流通施設や高層建築物みたいに、工場以外の建築物におきましても、こういったストレスはあるのではないかということだろうと思います。したがって、そんなことを踏まえて、工場のみに一律に広い敷地の確保を求める、規制をかけるということについての妥当性を再検討する必要があるのではないかという指摘がなされているのではないかと思われます。
工場につきましては、別途建築基準法におきまして建ぺい率ということで一定の敷地を確保させるという規制があるわけでございます。こういったことを踏まえて、工場について、上乗せ的に、さらに敷地を確保させるといったことの妥当性について再検討を行う必要があるのではないかということでございます。
次の(2)でございますが、これも敷地面積に関する話でございます。生産施設面積規制におきましては、業種ごとに外部への環境負荷の程度が違うという観点から、業種別には定めてございますけれども、全国一律の基準のみを設定しております。しかしながら、この点につきましては、工場が立地する地域はいろいろあると、例えば山岳地帯といったところに立地するような場合もある、周辺に生活環境がほとんどない、少ないといったようなところにも立地する場合があるが、そういったところにおいてすら、一律に広い敷地の確保を事業者に求めるといったことはいかがなものであろうかという御指摘もなされているところでございます。
したがいまして、こういったことを踏まえて、他方、緑地と環境施設の方につきましては、地域準則といったもので、一定の幅の中ではございますけれども、地域で独自の面積率を設定できるという制度はあるわけでございますが、地域性を踏まえた対応を敷地面積の規制においても自治体でできるようにするといったことも検討すべき事項ではなかろうかということでございます。
3番目、(3)でございますが、緑地以外の環境施設の扱いでございます。この環境施設に関する規制は、運動場ですとか、広場ですとか、開放されて一般にも利用されるといった施設を整備することを通じて、周辺地域との調和を図るという目的のものでございます。この規制も、昭和48年当時の公害問題があったときに、工場に対して、そういったことに対して企業は社会的な責任があるんだという、その重要性が指摘されたことを踏まえて導入された規制でございます。
この社会的責任につきましては、その後、認識が高まっているという状況があろうかと思います。市場もCSR活動を含めて企業を評価するといったような時代にもなっておるわけでございます。こういった状況を踏まえて、引き続いて、環境施設について面積を確保させるという手法で法的に規制を行うということの意義については薄くなっているのではないかといった見方があろうかと思います。こういったことも踏まえまして、この生産施設面積規制のあり方についても再検討する必要があるのではないかという提示でございます。
(4)ですけれども、既存工場等の扱いでございます。これも議論のたびによく出てくる問題点として指摘される事項だと思います。現行の規制がネックとなって工場の新増設や建てかえができない。建てかえなどに際して規制をクリアするために、そのコストがかかるといった話。この結果、工場の転出などの懸念が増大する。3ページにいっていただきたいと思います。こういった問題点が指摘されているということがございます。
昭和48年以前から存在する既存工場につきましては、長い間、存在してございますので、古くなっている工場が少なくないと思われます。防災ですとか、省エネですとか、景観の改善といった観点からも建てかえが望ましいとされていても、そもそも敷地がないということで、老朽化したまま、建てかえができないままで操業が余儀なくされているといった事例も見られております。
こういった事項につきまして、いずれにしても、事実上、敷地の拡大ができないんだといったようなところにある工場であって、しかしながら、長年にわたって地域と共生している、地域に存在しているといったものについては、自治体の判断によって、例えば一定の条件を付すといったようなことで、既存の敷地を前提にして建てかえが認められるといったようなことについての方策も検討される事項ではなかろうかと思われます。
規制そのものの話の最後でございますけれども、規制対象とする工場ということで、現行制度におきましては製造業及び電気・ガス・熱供給業のうち、水力発電と地熱発電、この発電所だけを適用除外としている制度でございます。
しかしながら、最近の技術進歩ですとか、新しい形態の施設の普及だとかいったようなものも出てきているものがあるかと思います。そういったものを踏まえまして、改めて分析・評価を行って、適用除外にできるようなものはあるかないか、こんな点も検討する必要があるのではないかということであります。
また、環境アセスメント法に基づく手続といったことで、別途環境の負荷について担保されているような施設についても適用除外とすることを検討するといったことがあり得るではないかということでございます。
2.の市町村への事務の移譲の扱いについてということでございます。こちらにつきましては、地域準則の制定ができる制度が平成9年にできているわけでございますが、現在までのところ、その制度を導入しておりますのは1都6県4政令市にとどまってございます。
こうした中、市町村からは構造改革特区要望なんかも含めまして、規制、面積率の適用緩和を望んでおりますけれども、都道府県、県レベルのところで準則は定められないということを受けて、国に直接対応を求めてくるといった事例が出てきているわけでございます。このほか、県によりましては、みずからの意思として市町村に権限移譲したいということを考えておられる県もございます。
いずれにしても、こういった周辺環境の保全に必要な緑地などの制度は、区域の状況や地域のニーズに応じて異なってくるというもので、実質的にあろうかと思います。
また、生産施設面積規制につきましても、先ほどの1.(2)のところの論点もございますので、いずれにしても、この敷地、緑地、環境施設について、市町村レベルで対応できるということを基本的に検討すべきではなかろうかという問題提起でございます。
続きまして、(2)で緑地などの面積率の設定ということでございます。工場立地法に基づきます緑地の水準は、地域準則にもありますように、区域の状況に応じて低い面積率を設定したいと、区域の状況によっては高い面積率を設定しなさいといったような制度の組み立てになっているものでございます。これは地域の区域の状況や当該地域のニーズによって異なるものだからといったことだろうと思います。
他方、地域におきましては、環境関係の条例ですとかいったものを定めて、建築物に一定の緑地の確保を求めるという制度を設けている自治体がございます。こういった自治体の中にはいろいろあるようでございますけれども、一部の例では工場立地法でもって定める地域準則の面積率よりも高い緑地面積率を設定していると、それを地域一律に適用するものとして設定しているといったようなものも見られます。
仮に工場の緑地に関する面積率の設定を市町村にゆだねるとした場合でございますけれども、二つの大きな形で考えられるのではないか。一つは、工場の建てかえや誘致などを重視して、必要最小限の面積率を設定したいという自治体。他方では、地域全体の緑化の推進を重視して、より高目の面積率を設定したいといった自治体が想定されるところでございます。
こういった各地域のニーズに基づいてバランスの取れた選択が行われることが望ましいところでございますけれども、結果として、全国的に見たときに、いずれか一方の選択に過度に偏るというリスクもあろうかと思います。こうしたリスクを回避するために、例えば現行の制度ですと、国が全国一律の基準として下限を数値で示し、それとあわせて地域で対応できる範囲も設定しているといったことをしているわけでございますが、こういった基準の設定、国による設定の必要性についてどのように考えるかといったことも論点かと思われます。
(3)でございます。自治体によりまして、工場の立地状況は大きく異なる。工場がいっぱい立っている自治体もあれば、工場のない自治体もあるわけでございます。そういった意味で、関係事務を実施する環境に大きな差があるだろう。他方、緑といった点でとらえましても、緑の関係の条例を積極的に定めて既に実施している自治体もあれば、余りそういうことがなされていない自治体といったものもあるようでございます。
こういった状況が自治体ごとに異なるといったことを踏まえて、例えば政令市、特例市、中核市まではある程度認めると。都道府県の同意を得た市町村においては事務を実施するといったようなことなどによりまして、関係事務の適切な実施を図るといった方策もあわせて検討していく必要があるのではないかと思われます。
最後でございますが、これ以外の論点も含まれるかと思いますけれども、いろいろ検討した結果を踏まえて、面積率規制を主体とする現行の変更といったことも可能性としてはあるかもしれませんけれども、いずれにしても、制度全体の枠組みのあり方を最終的には検討する必要があるのではないかということでございます。
以上でございます。
委員長
どうもありがとうございました。
時間の関係で、20分ぐらいしかなくなっちゃったので、十分な議論をすることができないと思います。いろんな論点がありましたし、我々がかつて議論したことでも、いろいろな論点を議論してきたと思うんです。
きょうは議論をできないような気もするので、今のお役所の論点を踏まえて、皆様から一言ずつ、自分はこういうところがポイントだと思うというようなことを御発言いただいたらどうかなと。きょう議論するのは無理じゃないかなという感じがいたしますので、そんな方向でやらせていただけたらと思います。
私、いつもしゃべりすぎるんですが、私から口火を切って一言だけ言わせていただくと、基本的に立地法は緑化の促進には非常に大きな意味があったと思います。ただ、この間というか、我々議論した中でも、どうして工場だけに緑化を義務づけているのか、ほかに義務づけの法律もないのに、どうして工場だけなのという議論があって、緑化の話というのは今までの工場を環境よくするとか、公害対策云々ということではなくて、もっと広い範囲で緑化のことを考えるべきだという議論も出てきたと思うんです。
そうすると、地方自治体で、工場も、市街地も、住宅地も全部含めて、もう少し広域の緑化の話をしないといけないよねという。ただ、これは工場立地法ではできない話だなという議論があったと思うんです。そういった議論が一つはある。緑化の問題というのは、工場の緑化というのをどういうふうに考えるかという、その基本的な問題があって、それを少し議論したいなという感じがします。
その場合には、緑地というのは、今度は公共財という面が出てきて、工場の中にある緑地は公共財だと。そうすると、それに対する維持・管理というのは工場だけに任せていいのかどうかという議論もあったと思うんですが、そんな議論もある。
それから、私個人的には、生産施設については、生産施設の面積規制というのは、もういいんじゃないかなという感じがちょっとしているんです。実際にいろいろと建築基準法もあるし、公害排出に関しては公害規制もあるし、工場立地法で生産設備の面積を規制する必要があるのかどうかという感じは、私自身は持っています。そんなことで、それも議論をできたらいいなというふうに思います。
それから、市町村への事務の移譲に関しては、これもいろいろと議論があったわけですが、国が全部手を引いてしまうと、市町村から、あるいは県の方からは、やっぱり国でガイドラインぐらいは示してほしいという話で、いつもそこのところで、全面的に国が手を引く引かないというところで議論があるわけです。最終的には、県の方にだんだんに権限が移譲されていくということだと思うんですが、そのときに国の役割をどういうふうに考えるか、そこのところを議論していきたいということ。
それから、全体の緑地の話を考えると、工場立地法だけの話じゃなくて、他省令、他の法令とか他の省庁との関係、連携が必要になってくるなと、そこを何か考えていただきたいなという感じがしております。
それは私の個人的な感想でありまして、ちょっと言い過ぎましたが、順番に意見というか、コメントをいただければと思います。
委員
資料の最初に書いています(1) で、「公害問題」云々に関してと書いているんですけれども、御承知のとおり、化学産業に私は属しているんですけれども、いわゆる自主活動ということで、法規制以上の活動をやっていますよということで、例えばPRTR法に対しても、いろんな自主活動をやってきて、それなりに成果を上げてきております。だから、委員長おっしゃったように、そういう活動の成果を他の法律との整合性も含めて検討したいと思っております。
もう一つ、いろいろ勉強している中で、数字を決めるときに非常に難しいと思うんです。というのは、20%あるいは25%が決められたときに、どういう根拠でこの数字をつくったかというのがある程度あったと思うんです。それを踏まえて、それから後の技術の進歩といいますか、それを反映させるという格好で検討したいなと思います。それから、(3)で御指摘になっておりますけれども、企業にいますと、競争力を確保するために、どういうあり方がいいのだろうかと、こういうことを議論の中で行っていきたいなと思っております。
以上でございます。
委員長
ありがとうございました。
委員
今までお話が出てきた中で私のイメージにほとんどやっていただいているんですが、二つ。
一つは、繰り返しになってしまいそうなんですけれども、先ほど出た、何で緑地の担保を工場だけがしっかり求められるのかということですね。実際に、非常に大きな意義があったのは事実だと思うんですね。私たちの大学は競争にさらされている中で、どんどん敷地が、緑地が減ってきているんですね。内部にいて、なかなかとめられないという事情があって、工場立地法が果たしてきた役割、緑地の確保という点では非常に大きいと思うんです。
一方で、何で工場だけなのという理由が、ここの一番の問題なんかが崩れてきている中で薄れていると思うんですね。ですから、緑地の問題として、どういうふうに、どういうところへ、どういうものを担保していかなければいけないのか。工場ももちろん、いろんな性格があって、その性格によって緑地の使われ方というか、活用のされた方って違ってきていると思うので、そういったものを踏まえながら、自治体の方でちゃんと計画を立てていくというのは筋だと思うんですね。
ただ、それをどういうふうに議論というか、挙げていけばいいのかというところなんですが、今回、パブリック・コメントを出していただいたあたりは、若干そのニュアンスが入ってきているわけですね。周辺の緑地だとか何かを取り込みながら考えれば緩和もできる、ある程度、想定していけるんだよというような、工場の中から言えるようなことを含めて、全体の計画の中でどういうふうに位置づけていくかというのをもう少し考えていく方がいいだろうなというのが一つ。
二つ目は、僕も、取り巻く公害関係の法令がどうなっているのかわからないんですが、随分企業の方で努力されてきて、技術的に頑張ってこられている面があるので、それとどう連動させ得るかという問題が一つあるんだろうなという。工場立地法の範囲内なのかどうかわからないんですが。
ですから、先ほど来、委員がおっしゃったように、どうしても10%すら難しいというときに、ほかの公害問題でリニューアルすることによって、これだけ環境配慮が向上するのであれば、緑地の確保という点では多少緩めることができるとか、トレードオフというようなことが考えられるかどうかということも、かなり時代が変わってきて、むしろ工場が地域に位置づけられ、根づいてきている段階においては考えていってもいいのではないかなというふうに思います。
ですから、両方とも工場立地法から逸脱する話かもしれないんですが、緑地計画のあり方の問題と、ほかの公害の法令、制度との絡みをどういうふうに考えていくかということは、今後のポイントなのかなというふうに思います。
委員
極端な話なんですけれども、現場の管理をやっている人間に、「工場立地法がなくなって、緑地は要らないって言われたらどうする」ということを単純に聞くと、今や製油所、工場といったものが市民に開放されなければいけないような状況。見学も受け入れ、例えば化学でもやっていますけれども、化学物質の取り扱いについての説明会を開くなどということをやっていく際に、敷地境界だけはきちんと緑は持っておきたい。昨今のいろんな状況を現場の人間もつかんでいますので、全く緑がない工場というのはおかしいんだろうという。
ただ、そうやって話していても、手続の話の中では工場立地法は出てくるんですけれども、全く工場立地法とは関係のないところで、対外的に市民を受け入れるからという話で、また会社も、先ほどちょっと言いましたけれども、里山活動に精を出したりということを打ち出しているので、現場の人間も決して工場に緑がないということを言っているわけではないということ。
ただ、それが工場立地法と関係のないところで動いているようなところもありますので、そういう意味で、まともに聞いちゃうと立地法は要らないという答えが返ってきちゃうんですね。
ある部分、現状肯定のところがありますので、先ほど委員長おっしゃっていましたけど、地域でも自治体がいろいろ指導もするし、緑はあった方もというような考え方を示している場合、示していない場合、結構ばらばらみたいなんですけれども、大体言えばといいますか、あることを望んでいる方向で話しすれば、当然それは肯定されるので、地域も歓迎してくれる、行政も歓迎してくれるという部分で、決して緑地がなくなることはないだろうとは思っているんですね。そういう観点から、また意見を言わせていただければと思っています。
委員長
民間の方でそれだけ意識が高ければ、こんな規制は必要ないわけですよね。
委員
と思っているんですけどね。
委員長
そこは難しいところですね、どういうふうに読むのか。
委員
私、今回からの参加ですので、十分把握し切れているかどうかは別ですが、今、皆さん御議論あったようなことが背景としては十分考えられると思いますし、市町村を含めた地方自治体にかなりの権限がおりていかなければいけない。その際に、緑地の問題も都市計画との整合とか、そういった中での位置づけというのは必要になってくるのではないかなと。
今、一部動き始めたものの、動き始めようとしている中では、一団のというような扱いを始めています。一団のということは、あるエリアを考えているわけですから、そのエリアの中であるべき姿みたいなものを今後は押さえていく必要があるんだろうなと、そういったものとの連携をどういう形で立地法の中で関連づけていくかというあたりが一番ポイントかなという感じがしております。
委員
今も委員長から始まりまして皆さんの意見でほとんど出尽くしたかなという感じなんですけども、私、神奈川県で、工場立地法のセクションを担当しているところでございますので、その立場から申し上げます。 工場の概念ですね、これが全く制定当初とは変わってきているんだろうと、工場と言いながら、オフィスと何ら変わらないというものもございます。
一方で、(1)に出てきておりますけれども、神奈川の実例で申し上げますと、工場団地が物流団地に変わりつつある現状がございます。当然、物流施設は規制ございませんので、緑地はどんどん減っている。そんな現状も踏まえて考えていかなければいけないということで、特にこの部分ですね、1の規制のあり方の(1)の視点は重要なのかなと思っております。
それと、先ほど来、話が出ておりますが、都市計画法ですとか、ほかの法令との関係ですね。都市計画法の地区計画制度みたいなものを活用した規制のあり方というのも、それとの整合性をどう取っていくのかということも今後、検討していかなければいけないんじゃないかなと。
3点目は、自治体、市町村への権限の移譲を大胆に進めていくということが必要なのではないか。といいますのは、先ほど準則の制定がなかなか進まないという背景の中には、都道府県の単位で見ますと、非常に多様でございまして、神奈川県みたいに首都圏に隣接した都市化の進んだ地域でも、横浜、川崎の過密地域と、箱根、丹沢の山間部と、全く考え方が違っております。環境も違っております。意見集約が非常に難しいということがございます。
そういう意味では、市町村合併も徐々に進んでくる中で、市町村への大胆な権限移譲をお願いしたいなと、そんな考えを持っております。
以上でございます。
委員長
どうもありがとうございました。
きょうは皆さんから一当たり関心事項というか、御意見をいただきました。本来は、それに基づいていろいろ議論するべきところなんですが、時間の関係で、皆さんから一応のお考えをお聞きしたということで終わりたいと思います。
今後の状況なんですけれども、今日は皆様からお話もお伺いしたんですが、これについてはもっと広く意見を求めるということになるわけですね。パブリック・コメントを求めるということのようでございますので、我々、今議論しましたけれども、そのほかにもいろいろ議論があると思いますので、事務局の方ではそういう方向でやっていただくということにしているようでございます。
今日、そういう面では、傍聴席にもたくさん人がおられますけれども、パブリック・コメントの機会がありますので、ぜひ御意見をいただければというふうに思います。

今後の小委員会の検討スケジュールについて

事務局
以上で討議が終了ということでありましたら、今後の予定について簡単に。資料4でございます。1枚紙でございます。
本日、審議をしていただきました。次回以降、これは当初考えておりますものでございますが、ただいまお話がございました主な論点を整理させていただいておりますが、これをパブリック・コメントに付しまして、広く一般の国民も含めて意見を聞こうというふうに思っております。したがいまして、その結果などを踏まえた御議論ということが一つ。
もう一つは、議論を始めていくに当たって、あらかじめいろんな御意見、立場の方から意見を聞いて始めるということがよろしいのではなかろうかと思いまして、関係者、自治体の関係者、事業者の関係者、環境の関係の方々からも意見を伺う機会をつくってはいかがかなというふうに思っております。
その後、きょう御議論いただいた地域準則の改正に係る地方の提案につきましては、もう一度御議論いただかないといけませんが、その提案の受付を1月ということにいたしますと、提案を受けたものの御審議を一度していただく必要がございます。ここでは、それを行うのを2月と想定して書いてございます。
その後、3月に今後のあり方についての御議論に戻っていただいて、検討を再開して進めていくということで、来年の夏ぐらいまでをめどに議論を取りまとめられればなということで現時点、考えております。
以上でございます。
委員長
今日の議事は一応これで終了ということですね。

閉会

委員長
ちょうど4時ということで、いろいろと貴重な御意見をありがとうございました。ちょっと積み残しの問題が出てしまいましたけれども、事務局にお願いをして、再度議論をさせていただきたいと思います。
今日はどうもありがとうございました。

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最終更新日:2006年11月10日
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